◆SW2.0キャンペーン 駆け出し冒険者のためのセプテット 第十九話◆
 
 半ば成り行き、半ば必然で、デュボール貴族のお家騒動に偽装された蛮族の陰謀に巻き込まれたPC達。
 スカーレットテーブルの第九位、“鋼将”ディクセン・グランガイツを相手取り、アノール子爵家のボンクラボンボンことシオン・フォン・アノールと共に一戦を交える事になりそうな雰囲気になっております。
 手柄を立ててお家再興を目論むクリストフ。そして、ディクセンと言葉を交わして再戦を約したアルトなどが特にやる気な中、第十九話が始まりました――――。
 

◆成長タイム◆
 

ロイド:前回で結構経験値貰ったなー。

GM:遭遇して戦闘したけど倒せなかった敵の経験点は半分にして計算してみましたが、それでも3715点ですからね。報酬はしょっぱいなんてもんじゃないですが。

アルト:剣の欠片も拾えなかったからな(笑)。

プリス:買い物も出来ないよね。この6700ガメルどうしよっか?

クリストフ:ロイドの槍の積立資金辺りで良いんじゃね? 買い物が出来ないならとりあえず置いておこう。

イヴ:じゃあロイドが全額預かりで、っと。

ロイド:え、何この流れ!?(笑) いや、良いなら預かって置くけどさ……(笑)。

シルフィ:ともあれここからどうなりますかねー。

イヴ:オーガ軍がレガリアに入るのを防ぐのよね?

ロイド:ああ。でも、シオンの隠れ家ってデュボールの中でも相当レガリア寄りの位置にあるんだよな。つまり、時間的余裕は敵がその気になった場合は余り無いという事だけ覚えておくべきだろう。

プリス:そうだね……まず、この手勢で一当てする覚悟は必要かもね。その辺はシオンと話し合う必要があるかも。

アルト:まぁ、その前に成長だろう。経験値は結構入ったし、シルフィとプリスもレベル11の領域に入る筈だ。

クリストフ:11Lv組が12Lvになるのは――――先が遠いなぁ。

GM:そろそろ必要経験点が爆増して来ますからね。已む無しかと。さて、それでは成長しちゃって下さいなー。
 

 で、まぁ。
 いつも通りの成長タイム。
 ……いや、買い物が無いんで少しいつもより短いでしょうか。
 得た経験点は決して少なくないのですが、レベルが相当に上がって来てるのでPC側の成長も遅くなってきています。
 
 で――――

 

シルフィ:じゃあ私から行きますねー。アークウェイン家次女、“天衣夢砲”シルフィリア・アークウェイン。ソーサラーが11に上がりました!!

一同:おおおおおおおおおおおおおお!(拍手)

シルフィ:それに伴い、『ファミリアII』が使役できるようになったんですが……。今、MP30点吐いてファミリアを作る余裕ありますかね。時間も多分、ファミリアIと同じように1時間かかるでしょうし。

GM:……んー、そうですね。ではその辺はゲーム内でと言う事で。折角レベルが上がって使い魔が進化した事ですし、その分は融通利かせるつもりで考えておきます。

シルフィ:ありゃ、すいません。でも、シナリオに不整合が出たり、過度のご都合主義になるようなら別に気にしないでくれて大丈夫ですよ。サンダーボルトとスロウが使えるようになっただけでも、十分戦えます。

GM:まぁ、状況とそちらの判断次第の部分もありますしねぇ。で、戦闘特技と能力値はどうなりました?

シルフィ:あ、はい。知力が上がって35になりました。それと、戦闘特技は≪魔法収束≫ですね。これ単体だと意味は薄いですが、Lv13で≪魔法制御≫を覚える布石です。

ロイド:遂に細かい制御を覚えるか……これまでは有り余る火力をブッパしてるだけだったからな、お前。(一同笑)

シルフィ:力押しだけじゃない、繊細な魔法も使いこなしてこその魔術師です! ……本音を言うと、レベルが上がって魔法の消費MPの単価が上がったせいで、単体攻撃を拡大して使い続けるのがキツくなってきただけですが。(一同笑)

アルト:気持ちは分かる。私もMP軽減が死ぬほど欲しい(笑)。

シルフィ:まぁ、そんな感じで。シルフィリア・アークウェインの今回の成長でしたー。どっとはらい。(一同笑)
 

名前:“天衣夢砲”シルフィリア・アークウェイン
種族:エルフ 性別:女 年齢:20(外見15) 生まれ:魔術師
身長:163cm 体重:50kg 髪の色:紫銀
能力値ダイス:技10 体2 心14 A8 B7 C1 D4 E11 F9
最終能力値:器用度19 敏捷度19 筋力3 生命力7 知力35+2 精神力27
保有経験点:976
合計名誉点:601
保有名誉点:406
HP:40+2 MP:60+2
冒険者技能:ソーサラー11 セージ3 レンジャー4 アルケミスト5
一般技能:ノーブル3 ハンター3 カスタネッター1 リコーダリスト1
戦闘特技:魔法誘導 魔法拡大/数 MP軽減/ソーサラー 鷹の目 武器習熟/スタッフ
習得賦術:バークメイル ヴォーパルウェポン パラライズミスト ポイズンニードル リーンフォース
使い魔:カラス(命名:ビグザム)
武器:マナスタッフ
防具:専用マナコート
予備装備:銀のナイフ(発動体)
アクセサリ:専用とんがり帽子 アルケミーキット 専用マナリング 薔薇のチョーカー 知力増強の腕輪×2
所持カード:赤Sランク2枚 赤Aランク11枚 緑Aランク4枚 黒Aランク4枚 赤Bランク6枚 緑Bランク5枚 黒Bランク10枚
予備装備:部族のジャベリン(必要筋力3/発動体として使用可能)
所持品:冒険者セット 白紙の本 羽ペン&インク ロバ(命名デンドロビウム) カスタネット リコーダー 消魔の守護石3点×2 部族のお面 部族の羽飾り 魔晶石10点×3 魔晶石5点×12 魔香水×4 魔香草×10 救命草×3
所持金:137
 
 ついにレベル11に突入したトーチカ娘。パーティー最大の殺傷範囲を誇る、火力型真語術師。
 圧倒的な知力を武器に繰り出される魔法の威力は、戦況を一撃で引っ繰り返しかねない。
 前回は二箇所に別れたボス戦のどちらにも参加していなかったが、本来であれば大規模会戦でこそその殺傷範囲が猛威を振るう広域攻撃型。

 

ロイド:さて、次だな。“黒獅子”ロイド・クラリクロイツ。上がった能力は精神力で、技能の成長はアルケミストを1から2に。バーク・メイルを覚えた。……ま、前衛としての強度の追求だな。アルトだけだとバーク・メイルが行き渡るのに時間がかかるし。ちなみにカードはお嬢から幾つか貰った。

アルト:……成程。2で止めたと言う事はこれ以上は伸ばさずに、次はファイター12Lvを目指すか。

ロイド:出来れば13まで上げたいとこだけど、まだまだ遠いよなぁ。……13まで行きゃ、世界が変わるんだが。

クリストフ:≪バトルマスター≫が乗るからねぇ。戦士はそこまで行きゃ一応の完成系を見れるわけだ。

ロイド:だな。≪マルチアクション≫と≪魔力撃≫が同時に使えるのはデカい。……ま、そこは取らぬ狸の皮算用だな。今回の成長は精神力が上がっただけだ。

プリス:あと1でコルセスカ装備可能域に入るのに、奮わないねぇ。

ロイド:まぁ、成長ダイスは運だからな。精神力もそう悪い選択肢じゃねぇさ。精神力抵抗と、あとジェネラル技能での指揮能力に関わって来る。(一同笑)

GM:……前者はともかく後者を重視するPCって、多分卓ゲ界隈が広いと言えどロイドさんくらいしか居ない気がしますね…(笑)。
 

名前:“黒獅子”ロイド・クラリクロイツ
種族:ナイトメア 性別:男 年齢:20 生まれ:神官
身長:188cm 体重:84kg 髪の色:漆黒
能力値ダイス:技6 体14 心10 A10 B7 C6 D6 E9 F7
最終能力値:器用度20+4 敏捷度13 筋力27 生命力22 知力24 精神力21
保有経験点:3805
合計名誉点:693
保有名誉点:448
HP:85+2 MP:42+2
冒険者技能:ファイター11 ライダー1 プリースト/グレンダール7 エンハンサー1 アルケミスト2
一般技能:ジェネラル7 バトラー3 ハンター2 コーチマン2
戦闘特技:武器習熟/スピア 魔力撃 マルチアクション タフネス 頑強 魔力撃強化 武器習熟/スピアII
習得練技:キャッツアイ
習得騎芸:攻撃指令
習得賦術:クリティカルレイ バーク・メイル
乗騎:キャレッジ(レンタル中)
武器:専用パイク+1
防具:専用イスカイアの魔導鎧
アクセサリ:専用ブラックベルト 聖印 決死の鉢巻き アルケミーキット 器用度増強の腕輪×2 専用漆黒のマント
所持カード:金Sランク1枚 金Aランク9枚 金Bランク4枚 緑Sランク2枚 緑Aランク4枚
予備装備:マトック ロングスピア 部族のショートスピア 部族のラウンドシールド 部族の腰ミノ 筋力増強の腕輪 バンダナ
所持品:冒険者セット ロープ10m フック くさび10本 小型ハンマー 部族のお面 魔晶石5点×12
馬車搭載:保存食42日分
所持金:6729
 
 パーティーの中核を務める、シルフィの従者にして神官戦士。
 軍を率いる将としての才覚もあり、師からの指導の後に実戦で開花したそれは、レガリアの“鉄人”に認められるだけの実力を持っている。
 個人戦では単体攻撃に優れ、強化魔力撃の超命中も相まってボスの相手を務める事が多い。

 

アルト:さて、次は私だな。アルト・ディオスクロイツ。今回の成長は知力で、技能の成長は悩んだが無し。保留だな。

GM:アルトさんは今回はあっさり成長ですね。

アルト:いつもいつも、何かあるわけでもあるまい。……と、言いたい所だがGM。

GM:……ふむん?

アルト:二つ名を考えてきた。出来ればディクセンから名付けられるという形で、その名を渡して欲しい。

GM:構いませんよ。っていうか、考えて来てくれて助かりました。それじゃ、名誉点の消費と二つ名の発表はその時にと言う事で。……足りますよね?(一同笑)

アルト:450点くらい余してる私の名誉点で足りないって、それどんな称号だ。(一同笑)
 

名前:アルト・ディオスクロイツ
種族:人間 性別:男 年齢:20 生まれ:学者
身長:173cm 体重:60kg 髪の色:金
能力値ダイス:技5 体7 心9 A5 B6 C5 D7 E9 F7
最終能力値:器用度10 敏捷度12 筋力18 生命力19 知力25+1 精神力19
保有経験点:4255
合計名誉点:693
保有名誉点:458
HP:52+2 MP:52+2
冒険者技能:コンジャラー11 セージ8 アルケミスト1 エンハンサー1
一般技能:スカラー3 スクライブ3 ライブリアン1
戦闘特技:魔法拡大/数 魔法拡大/距離 魔法収束 鋭い目 魔法誘導 弱点看破 防具習熟/非金属鎧 魔法制御
習得練技:ビートルスキン
習得賦術:バーク・メイル
武器:メイジスタッフ
防具:専用ボーンベスト 迫撃の手甲
アクセサリ:専用ひらめき眼鏡 専用ブラックベルト アルケミーキット 知力増強の指輪×3
所持カード:緑Sランク1枚 緑Aランク9枚
予備装備:ピック 専用タワーシールド 発動体のロングソード 筋力増強の腕輪
所持品:冒険者セット 火縄壺 油×2 6人用テント 調理器具セット 食器(5人前) 魔化された樫の枝×4 可愛くない人形×6 部族のお面 頑丈なランタン 魔晶石10点 魔晶石5点×6 音運び ミスティックインク×2
所持金:118
 
 単純な防御力で見ればパーティー最高のスペックを誇る『専業魔術師』。
 前回は殿として敵を食い止め、ほぼフル強化状態だったとはいえオーガウォーロードを3ラウンド食い止めて生還した。
 今回はそのオーガウォーロード、“鋼将”ディクセンとの戦いが待っているのだろうか。というか、こんな事を続けていたらいつか死ぬ気がする。

 

プリス:で、僕の番……っと。プリステア・シークスフィスト。シューターが11に上がって、戦闘特技≪足さばき≫をゲット。制限移動での移動距離が10mになる……何で僕、これまでコレ見落としてたんだろうってくらい、僕にお誂え向きなんだよね、これ。

GM:……機動力を確保しながら、砲台になれるわけですよね。短射程高火力の射撃ユニットであるプリスさんが、その弱点を機動性で克服して恐ろしい事に…。

プリス:いやまぁ、ロングバレルでの長距離戦も出来るんだけどさ。……そっちの場合、火力が言うほど伸びないんだけど。あ、そうそう。上がった能力値は筋力。これでロングバレルとアラミドコートが指輪の補助無くても装備できるようになったね。今回はその空いた装備枠に、クリストフから譲って貰った敏捷度増強の指輪を装備した。

ロイド:段々強化されてるなぁ。善哉善哉。

プリス:それとまぁ、前回のブルデ戦の時みたく弾丸が無くて四苦八苦って事も無さそうだね。今回は潤沢に弾丸を確保してるよ。

シルフィ:流石です、プリスさん! 私が固定砲台なら、プリスさんは移動砲台ですね!

イヴ:まぁどっちにしろ、ロイドガールズは火力高いわよねー。

プリス:いや、火力の面で君にそれを言う資格はあるのだろうか。(一同笑)
 

名前:プリステア・シークスフィスト
種族:ナイトメア 性別:女 年齢:17 生まれ:魔動機師
身長:149cm 体重:38kg 髪の色:灰
能力値ダイス:技9 体9 心12 A11 B9 C4 D5 E10 F7
最終能力値:器用度28+2 敏捷度20+1 筋力15 生命力15 知力27+1 精神力21
保有経験点:415
合計名誉点:656
保有名誉点:141
HP:48+2 MP:42
冒険者技能:シューター11 スカウト7 マギテック7 エンハンサー1
一般技能:フォーチュンテラー5 マーチャント5
戦闘特技:両手利き 精密射撃 二刀流 射手の体術 トレジャーハント ファストアクション 武器習熟/ガン 足さばき
習得練技:キャッツアイ
武器:専用デリンジャー+1×2 専用ロングバレル+1×2 専用ロングボウ
防具:専用アラミドコート
アクセサリ:専用ブラックベルト フローティングスフィア(大) カチューシャ(ヴェール相当) ペンデュラム(チェーン相当。100G支払い) 知力増強の指輪 敏捷度増強の指輪×2 バレットポーチ
所持品:冒険者セット 背負い袋 スカウト用ツール タロットカード バレットポーチ 魔晶石5点×4 荷馬(名前:ブラオファルケン) 弾丸42発 矢24本 矢筒 筋力増強の指輪
所持金:56
所有コネ:ダライアス・シークスフィスト@貴重な友人(ていうか義父/150点)
 
 足さばきを取得し、移動砲台にクラスチェンジを遂げたちびっ子シューター。
 しかし年齢・身長共に最年少ながら、冷静沈着さは恐らくパーティー随一。戦術・戦略面では彼女とロイドが軸となる事が多い。
 1ラウンド目の瞬間火力に定評のある、花火型移動砲台。なにげに回避も高くなって来た関係上、前衛でも結構いける?

 

クリストフ:さて、俺はその次――――っと。クリストフ・ディスカーダー。スカウトが8に上がって、敏捷が上がって25になった。……改めて分かる、トリーシャのクソ速さ。(一同笑)

プリス/トリーシャ:あらやだ、照れますわ〜。……なんてね?(笑)

ロイド:師匠の速度はなぁ……グラスランナーでもないあのレベル帯のキャラにしては有り得んレベルだったし(笑)。

シルフィ:しかしクリストフさん、バランスの良さならトリーシャさん以上ですよね。

クリストフ:だと良いんだけど。まぁ、成長は以上かな。ボーナス上がったわけでもないし。……スカウトが9まで上がると、また戦闘特技が増えるし……まずはそこが目標かな。

GM:あっさりですね。

クリストフ:引き伸ばしても良い事無いべ。以上、クリストフ・ディスカーダーでした。
 

名前:クリストフ・ディスカーダー
種族:人間 性別:男 年齢:23 生まれ:冒険者
身長:178cm 体重:66kg 髪の色:茶
能力値ダイス:技10 体8 心8 A9 B10 C6 D9 E8 F8
最終能力値:器用度22+2 敏捷度25+1 筋力20 生命力19 知力18 精神力17
保有経験点:1415
合計名誉点:631
保有名誉点:111
HP:82+2 MP:17
冒険者技能:ファイター11 スカウト8 エンハンサー2 アルケミスト1
一般技能:ガーデナー5 ジェネラル3 ノーブル2
戦闘特技:武器習熟/ソード 必殺攻撃 武器習熟/ソードII 防具習熟/非金属鎧 タフネス 防具習熟/非金属鎧II 頑強 ファストアクション
習得練技:ガゼルフット キャッツアイ
習得賦術:クリティカルレイ
武器:専用首切り刀+1
防具:ドラゴンスケイル
アクセサリ:専用多機能ブラックベルト(+アルケミーキット) 敏捷度増強の指輪×2 リトルウィング
所持カード:金Aランク10枚
所持品:冒険者セット スカウト用ツール 敏捷度増強の指輪×2 オーガバーサーカーの首
所持金:576
所有コネ:バスティアン・べアール侯爵(友人/400点消費)
 
 お家再興を目的に戦う剣士。純粋な速度や巧さで見ればロイドを上回る。
 今回の一件に関しては、手柄を立ててお家再興と言う目的がある為かかなり積極的。
 戦利品のオーガバーサーカーの首を持ち帰って来ている。どうしろと。

 

イヴ:一望千里、富岳毅然! 秀外恵中、剛毅果断! 右手(めて)に大力、左手(ゆんで)に義!! 伝法されど侠に溢れし胸懐に、佩用されたる我が魂(たま)を! 人は呼ぶ――――イヴ・グリンフィード・サブタレイニアンッ!!(一同大爆笑)

GM:なにごとっ!?(笑)

イヴ:いや、ごく普通に成長申告前の自己紹介。(一同笑) えーと、イヴりんの成長は知力が上がっただけです。以上。

ロイド:あんだけ派手に名乗っておいてそれか。(一同笑)

イヴ:成長の中身が無いから派手に名乗ったのよ。Set Up Your Story!(一同爆笑)

ロイド:おい、誰かこの一段と形容しがたいテンションになっているナマモノをどうにかしろ!(一同爆笑)

GM:……あーあー、また面妖なテンションに……(笑)。

イヴ:以上、イヴ・グリンフィード・サブタイレイニアンでした。(ポーズ取りながら)ウィッシュ!(一同爆笑)
 

名前:“火焔の自由騎士”イヴ・グリンフィード・サブタレイニアン
種族:人間 性別:女 年齢:21 生まれ:神官
身長:172cm 体重:61kg 髪の色:紺
能力値ダイス:技5 体6 心10 A2 B6 C9 D10 E11 F5
最終能力値:器用度7 敏捷度12 筋力18 生命力19 知力29+2 精神力19
保有経験点:3965
合計名誉点:631
保有名誉点:306
HP:82+2 MP:52+2
冒険者技能:プリースト/グレンダール11 ファイター7
一般技能:バウンサー5 ドールメイカー3
戦闘特技:魔法拡大/数 魔法誘導 魔法収束 魔法制御 タフネス MP軽減/プリースト 頑強
武器:バスタードソード+1
防具:タワーシールド チェインメイル
アクセサリ:専用ブラックベルト 専用女神のヴェール 祈りのアミュレット 聖印 勇者の証/心 知力増強の腕輪×3 大風の翼
所持品:冒険者セット 魔晶石5点×8 知力増強の指輪×2 腹話術人形
所持金:876
所有コネ:トラト・パンパーニ(友人/100点消費) ユフィリース・クラリクロイツ(友人/100点消費)
 
 超攻撃的特攻型神官。知力一点突破のステータスにより、並の真語術師や妖精使いに匹敵する火力を生み出す変なプリースト。
 ハイテンションなトラブルジャンキーであり、大きな騒動には首を突っ込まずにはいられないお祭り娘。……娘?
 20代に突入しているのだが、嫁の貰い手のアテはあるのだろうか。心配は尽きない。
 

◆現状確認◆
 

GM:さて、それでは開始しましょう。皆さんは今、先の脱出口から馬や馬車で1時間ほどレガリア側に移動した地点に居ると考えて下さい。現在、そこでアノール家郎党と傭兵達の連合軍は野営中です。

ロイド:……あ、やっぱり前回から一時間後状態なわけね。って事は回復無しか。

GM:いえ、シオンが備蓄の救命草や魔香草を出して、負傷者の治療に使わせています。貴方達も貰って使ったという事で、全快して良いですよ。その関連で2時間ばかり更に時間が経過してますけど。

シルフィ:あ、はいはい! GM、その間に『ファミリアII』やっちゃって良いですか!?

アルト:ああ、こちらも『スケープ・ドール』をやってしまうか。

GM:あ、はい。両方構いませんよ。ただし、ファミリアやスケープ・ドールで消費したMPは自前で回復して下さい。で、使い魔は何にするんですか?

シルフィ:あ、はい。IからIIに進化する過程で、鳥から蛙に変えます。そっちの方が使い勝手良さそうなんで。

GM:まぁ、厳密には生物じゃなくて魔法で作られた疑似生命ですからね。1から2に進化する過程で、ポケモンもびっくりのワープ進化しても不思議じゃないですか。

プリス:じゃあ、物珍しそうにファミリア作成の儀式を見てるよ。 へぇ、新しい使い魔と契約するんだ?

シルフィ:ええ。出来れば『神の左手』とかいう二つ名を持ち、魔法を無効化する魔剣を持った使い魔とかが良いんですが。(一同笑)

クリストフ:それなんてゼロ魔(笑)。

シルフィ:まぁ、フツーに蛙ですよ。名前どうしましょうかね……ノイエ・ジール?(一同笑)

GM:すいません、渋いボイスで『ソロモンよ、私は帰って来た!』って言ってしまいそうです、私が。(一同笑)

プリス:ああ、そういえば2になったファミリアって自意識を持って喋ったり行動したり出来るんだっけ。どんな人格になるんだろね。

シルフィ:その辺に関する記述もありませんから、GMの好きなようにですかね。……ノイエ・ジールだとソロモンに核ブチ込むそうなんですが。

ロイド:しかも蛙だぜ。ガトーに謝れ。(一同笑)

シルフィ:んー……まぁ、そうですね。仕方が無いので、ノイエ・ジールではなく……蛙、水棲生物……。そうですね、ズゴックで。(一同笑)

アルト:……その名前は良いのか?(笑)

シルフィ:じゃあ更に蛙っぽくして、スワッコで。(一同爆笑)

ロイド:やめんかァァァァァァァ!!?(爆笑) だからお前は範囲が限られるネタをなぁ…!(笑)
 

・スワッコ。東方Projectより、“土着神の頂点”洩矢諏訪子ネタ。
・蛙の神様でもある彼女を参考にデザインし直したズゴックの事。Pixivだかどこかに、マジでそれっぽう画像があった筈。

 

シルフィ:んー、皆さんワガママですねぇ。じゃあはい、とりあえず近場にある物から取って来て……。『ライデイ・シュナイデン』とでもしておきますか。

ロイド:……シュナイデン? 独語で『斬る』だよな。某格ゲーでサムライ爺さんが言ってたぞ。

シルフィ:深い意味を込めた名前じゃありませんよ。GM、演技は好きにどうぞ。

GM/ライデイ:はいはい。では、契約が完了した手のひらサイズの蛙……ライデイ・シュナイデンは言いますよ。 「殿、此度は某のような未熟者を召し抱えて頂き誠にありがとうございまする!」(一同爆笑)

ロイド:お前はいつの、どこの人だ!? いや、蛙か!!(一同爆笑)

プリス:あー、なんだろうね。クロノトリガーの『カエル』を和風にして斜め四十五度にワープ進化させたような感じ?(一同笑)

GM/ライデイ:「御下命あればこのライデイ、命を賭しまして殿の敵を打ち倒す所存です!」(一同笑)

シルフィ:いえあの、基本的に私の懐で待機してて下さい(笑)。ファミリアの中で一番戦闘向きじゃないんですから、貴方!(笑)

GM/ライデイ:「くぅっ、不覚! 主のお役に立てなんだとは……最早、腹を切って詫びるしか!!」

シルフィ:あの、すいません。使い魔の受けたダメージって主に来るんで、それ痛いの私ですよね!?(一同大爆笑)

クリストフ:わぁー、大分愉快な事になって来たぞぉ。(一同笑)

ロイド:良いからお前はそのオーガバーサーカーの首をどうにかしろよ、妖怪『首置いてけ』。(一同笑)

イヴ:どうれ。お姉さんが『ブリザーベイション』して差し上げましょう。魔晶石なら沢山あるし、(ダイスを振る)……出来た、腐らないオーガバーサーカーの首。(一同爆笑)

ロイド:……もう知らん、俺はこいつら知らん!(一同笑)

プリス:……ああ、もうあっちこっちどうしようも無くなって来たけど……。僕ら今、キャンプ地点の端っこでそんな馬鹿やってるんだよね。ここまで逃れて来れた兵力ってどれくらい?

GM:70+1D6人+名有りNPCがシオン、アルミア、ラムゼイ、ヴェルナーですね。あとは馬車が10台ほどと、騎馬が馬車に使ってるのを除けば40匹ほどです。キャレッジのデータを見る限り、馬車は一頭立てでしょうから……。馬車の馬から馬車外せば、10匹くらい使えるのが増えますね。あ、プリスさんやシルフィさんの荷馬やロバは一緒に避難させて貰ってます。馬車も。

プリス:あぁ、それはありがたい。……そういえば馬車のレンタル料はどうすればいいのかな?

GM:ああ、そういえば今回も2000ガメル発生するんでしたっけ、データ上は。……うーん、払える状態になってから纏めてでお願いします。

プリス:了解。それにしても結構戦力は残ったね。

ロイド:どれ、その+1D6は……(ダイスを振る)5、と。良い感じだな。名無しNPC75名+名有りNPC4名+俺らで、合計85名か。

プリス:SW2.0の世界だと、それなりの規模の部隊なのかな? ブルデとか、兵力1000で大要塞扱いだったし。

ロイド:基本単位が百人隊っぽいよな。それで一軍。1000人で大軍。

プリス:まぁ、三国志みたく万の兵とか言われても、それはそれで困るんだけどさ。……さて、戦力値とかその辺も含めて、詳しい所を教えて欲しいものだけど。

GM/ラムゼイ:あぁ、ではそっちで一通り騒ぎ終わった所で、野営地の中央の方からラムゼイが呼びに来ますよ。 「おい、黒獅子の旦那。負傷者の治療の目処と再編も概ね終わったから、これから軍議だそうだ。シオンが呼んでるぜ」 と、野営地の中央に張られた簡易の天幕を顎で指します。

ロイド:あぁ、了解。俺以外に来る奴はいるか?

シルフィ:あー……私は自分に魔香草使って、ファミリア契約で使ったMPを回復しておきたいんで不参加で。あ、ロイド。ライデイ連れて行って下さい。そうすれば、感覚共有で話聞けますし。

ロイド:あいよ。他の連中は?

アルト:まぁ、私も参加だな。後は……プリスの知恵は欲しいし、クリストフも一応部隊指揮が出来る筈。

クリストフ:ま、参加しない理由は無いわな。

イヴ:じゃあ私はシルフィが自分で魔香草使ってる横で、なんか踊ってる。(一同爆笑)

ロイド:なんか!?(笑)

イヴ:MPを吸い取りそうな踊り!(一同爆笑)

シルフィ:不思議な踊りですね、分かります。(一同笑)

ロイド:……じゃあ、まぁ残りの四人で行って来る(笑)。お嬢、こいつ見張っててくれ。何か致命的な奇行をやらかさんように(笑)。

シルフィ:いざとなったら実力行使ですね、分かります。

プリス:……さーて、どうなるかな……。
 

 と、言うわけで。自前で魔香草で回復するシルフィと、その横で踊っているイヴを除いた一同はシオンに呼ばれて天幕へ移動します。
 移動した先の天幕では、シオン、アルミア、ヴェルナー、そしてロイド達を呼びに来たラムゼイという、この軍の主力メンバーが勢揃いしていました―――。
 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 

ロイド:おうおう、雁首揃えて主賓待ちか? 悪いな、待たせた。

GM/シオン:「言うねぇ。ま、主賓と言うのも強ち間違っちゃいないか」 と、シオンはロイドさんのその言葉を笑って流しますね。ヴェルナーやアルミアは少し眉を顰めてそうですが。

アルト:済まんな。馬鹿が馬鹿を言っていると思い、聞き流せ。こいつなりの冗句だ。面白くも無いがな。 鼻で笑って、ロイドの次に天幕に入ってこよう。

クリストフ&プリス:その後に続いて入りまーす。

GM/ラムゼイ:「相変わらずだな、ロイド」 と、自分の席に座ったラムゼイが小さく笑います。

ロイド:そいつぁどーも。で、こっちの戦力はどうなってんだ? 作戦は決まってるのか? 後は――――。

GM/シオン:「まぁ、順に説明して行くよ。……このやり取りも二度目っぽいけどね」 と、屋敷でのやり取りを思い出したのかシオンが軽く笑いますね。では、現在の戦力や状況などを纏めて行きましょうかー。
 

 と、言うわけで。
 脱出後の戦力と現在の状況についてのお話です。
 ……今更ながら、SW2.0って架空戦記用のシステムだっけ。どっちかっつーとアリアンとか天羅零が……いやまぁ、敢えて言うまい。
 
 現在残っている兵力は、名有りNPCとPC達を除けば75名。その内訳は正騎士格が10名、傭兵が35名、正規兵が30名程です。
 うち、正規兵と正騎士は馬に乗る事が出来る2部位データですが、今回から戦力値の数値計算が少し変更。
 複数部位キャラクター/モンスターの場合は、『Lv+(部位数−1)』が戦力値となります。
 6Lv3部位モンスターが15Lv単部位モンスターより戦力評価が高いという事態の是正の為の変更点ですね。
 つまり、6Lv3部位ならば『6+(3−1)=8』となるわけです。
 
 で、その結果。
 今回の各々の兵科の戦力値は――――
 
・『正騎士』
人数:10 戦力値:80
兵科特殊能力:≪騎馬突撃≫@敵部隊との最初の接触、或いは『距離がある状態からの突撃』とGMが判断した場合、その戦争フェイズにおける戦力値計算が1.2倍になる。
 
・『正規兵』
人数:30 戦力値:160
兵科特殊能力:≪騎馬突撃(弱)≫@敵部隊との最初の接触、或いは『距離がある状態からの突撃』とGMが判断した場合、その戦争フェイズにおける戦力値計算が1.1倍になる。
 
・『傭兵』
人数:35 戦力値:200
兵科特殊能力:無し
 
 という計算になりました。

 

ロイド:ふーむ、傭兵隊もブルデ戦の時に比べて精兵化が進んでるな。戦力値は割と高い、と。

アルト:騎馬隊は流石だな。突撃能力もあるか。

ロイド:初手のチャージが乗る騎馬突撃は強い、と。正規兵も流石にデュボール兵だけあって、その真似事は出来るわけだ。傭兵団は特殊能力は無いが、人数と戦力値は高め。

プリス:でも敵、オーガ100体だとしたら700点だよね、戦力値。大体こっち、その6割少々しか無いんだけど……。

ロイド:いや、俺らがいれば若干是正される。11Lvが6人に、シオン達は……。

GM:まぁ、貴方達と合わせれば大体100点ってとこですね。

ロイド:それでも合計、540ってところか……。厳しいな。つか、その計算式で大体100になるって事はシオンやっぱり結構強いんだな。

プリス:昼行燈だねぇ。まぁこの際、頼りになる味方は一人でも欲しいよ。元冒険者だって言うし、もう僕達より強くても良いから。(一同笑)

クリストフ:有り得ない話じゃないよなー。

GM:(……あらま、予想外にあっさりと)
 

 ちなみに。
 シオンに関してはPL達は意図的にセージ技能によるレベル鑑定を行っていません。
 『何を持っているか分からないのが面白そうなキャラだから』だとか。
 まぁ、GMとしては良いんですけどね。

 ……TRPGというゲームの性質上、『PCより強い味方』というのは敬遠されがちです。そういうキャラは依頼人とかのポジションになるのが多いですね。
 うちのサークルはそういうのを余り気にしない傾向なのですが、シオンはかなりの万能キャラですので、PLからの反感を懸念して無い部分が無いでもなかったのです。
 今後の展開の為に、『頼りになる味方』が必要だったというのもあります。戦記モノだとそういうキャラが居ないと、スーパー孤軍奮闘タイムになりますし。
 
 ……が、PL達は割と『有能なユルキャラ』であるシオンをあっさり受け入れ気味。
 何が出来るのかを楽しんで見ている部分もあって、安心なような拍子抜けなような。

 ともあれ、これで味方の戦力は分かったのですが―――。
 

ロイド:で、状況は……と言うより、方針は?

GM/シオン:「……伝令が来たのが三時間ほど前。本軍が来るまで……まぁ、一日は見ておくべきだろう。戦力の逐次投入をするほど、うちの王様や将軍は馬鹿じゃない筈だ」

プリス:で、敵の軍は既にこの辺に居る……と。この辺からレガリアまでは?

GM:そうですね、フィアブルグからレガリアの最初の宿場町までは二日。ここはフィアブルグから一日歩いた所から、更にややレガリア寄りですので……。

ロイド:……一日はかからない、と。しかもそれは、冒険者が歩きやらのんびり馬車やらで移動した場合の速度だからな。無茶を承知で行軍速度を上げれば――――。

プリス:一両日中には、デュボール軍に扮したオーガの軍が、レガリアの宿場町に襲い掛かるかもしれない、というわけだね。それをこの戦力で――――止められる?

GM/シオン:「止めるのさ。ってか、止めなきゃならんでしょ」

ロイド:まーな。……あの宿場町には地味に知り合いも居る。放置はできん。

GM/シオン:「それに、言うほど時間的には不味くはない。機動力ならこっちの軍が上だからね。戦場の指定はこちらで出来るし、その気になれば先回りも可能だろう。敵も、アルトのアレで一時間は足を止められる筈だ」

アルト:……アレ?

クリストフ:あー、あの石化地獄!(一同笑)

アルト:……あぁ、20体くらい石化させたな、そう言えば(笑)。

GM/シオン:「一人一人解除魔法をかけて行くのは大分手間だろうし、その間奴らはそこに留まらざるを得ない。それ以外の負傷者も居るだろうから……それくらいは足を止められる筈だ」

ロイド:つっても、それでも2時間前には向こうは動き出してる計算にならね?

GM/シオン:「まぁね。それでも、騎馬兵と馬車の行軍速度に比べれば、オーガと言えど行軍速度は遅い筈だよ。『戦闘時に出せる最大速度』―――短距離走ならともかく、長距離の持久力ならオーガと言えど馬には敵わない」

ロイド:……道理だな。つまり、戦端を開くタイミングと戦場の決定権はこちらにあるわけだ。

アルト:だとしたら……『どこで』、『どの』タイミングで戦うかが重要だな。ついでに言うなら、『どのように』もか。

プリス:Where,When,How、と。この三つについて……総指揮官殿はどうお考えかな? と、冗談めかしてシオンにウィンクしてみるね。

GM/シオン:「さて、一応腹案はあるんだけどね。……三つある。どれが良いか、意見を出してくれ。修正案があれば忌憚なく言って欲しい」

ロイド:へぇ? んじゃま、聞かせて貰いますか。

GM:そですね。では、シオンは以下のような腹案を発表します。聞きたい事があれば、聞いて下さいねー。
 

・シオンから出された戦術案。
 
1.セフール河を渡河するタイミングを狙い、後方から強襲をかける。
利点:無防備になる渡河途中を狙っての攻撃。また、ある程度の敵が渡河している途中に仕掛ければ、全戦力を相手にする事は無くなるだろう。
欠点:最も狙い易いため、逆に敵が対策を取っている可能性が最も高いタイミングでもある。また、渡河途中の敵が攻撃を無視して渡河を続行した場合、それを止める手段は無い。
備考:渡河直後を狙うという案もある。ただし、こちらは敵が河に来るより先にセフール河を渡り、河から少し離れた敵に見つからない場所で、敵が渡河を中途半端に終えるくらいのタイミングを待つ必要がある。時間的に間に合うか微妙。
 
2.セフール河を抜けた先、レガリア領内の草原(侵攻ルート的に絶対に通らねばならないであろう地点)にて迎撃する。
利点:罠を仕掛ける事、陣地を作る事などが可能だろう。地の利は確実に得られる。
欠点:正面決戦となる。地の利が得られると言えど、地力で上の相手と真正面からぶつかる事になる。
 
3.敵が宿場町に攻撃を仕掛けるタイミングで、後方から強襲。
利点:宿場町の防衛戦力もアテに出来る為、戦力面では一番優位に立てる。また、挟撃の形になる為に三つの腹案の中で最も『勝ち易い』作戦。
 また、この方法ならオーガも自分の姿を偽っている余裕は無くなるだろうから、それを見た宿場町の人間が『デュボール軍の襲撃』と見なす可能性は低い。
欠点:戦術としては有利になるが、外交面で何らかの禍根を残す可能性も。

 

ロイド:……ふぅむ。

遠くのイヴ:(PL素で)あかんわぁ。もううち、見てるだけで脳味噌が蟹味噌になりそうやわぁ。(一同笑)

遠くのシルフィ:(PL素で)どういう構造してるの、あんたの頭!(笑)

ロイド:そこ二人、完全に素に戻ってジュース片手に駄弁ってないで一応知恵を出せ!(笑)

プリス:3は最後の手段だね。可能な限りやりたくないかな。外交問題になるのは御免だよ。

ロイド:上手くやれば、『デュボールがレガリアを襲撃したオーガの軍を倒す為に軍を出した』とかで恩を売れないか?

プリス:不確定要素だね。2もそうだけどさ、『自国に他国の軍隊が無断で踏み込む』のを快く思う国は少ないと思うよ。それにどんな事情があろうともね。

ロイド:……なるほど、確かにな。だとすると、外交面では一番リスクが少ないのは1か……。

プリス:1の場合は作戦失敗の……というか、討ち漏らしのリスクが一番大きいけどね。

ロイド:……5人。5人ばかりメンバーを選別して、早馬を出す。正規兵辺りから、宿場町まで危険を知らせる伝令を出して貰う。あそこは対蛮族の防衛拠点としての色もある都市だった筈だ。ウォーロード……ディクセンを俺達が仕留めれば、少数のオーガ程度ならば凌ぎ得る筈だ。軍が入るのではなく、伝令として危険を知らせるだけならそこまで刺激はしない筈……。

遠くのシルフィ:10や20程度の討ち漏らしは許容するという事ですね。まぁ確かに、一から十まで此方でやる事も無いですか。

アルト:伝令か……しかし、信じて貰えるか?

ロイド:俺らはレガリアならそれなりに名声があるし、あの街にならライフォス神殿の長にコネがある。……名前忘れたが!(一同笑)

GM:ジード司祭ですね(笑)。なるほど、確かにライフォス神殿の長ならば街に対して一定の影響力はあるでしょう。

ロイド:つーわけで、ジード司祭に親書を書いてそれを伝令に持たせる。伝令なら軍勢を進ませるほど、レガリアを刺激せんだろうしな。その上で、残ったメンバーで渡河中の敵に攻撃。これでどうだ?

アルト:罠などは仕掛けられんか?

ロイド:難しいな。渡河予定地点に罠を仕掛けていては、『ここで攻撃を仕掛けます』って言ってるようなもんだろうし。……河、そこそこでかいよな?

GM:ですね。かなり大きな河かと。

ロイド:なら、上流で流れを堰き止めて、その後決壊させる……鉄砲水作戦も現実的じゃねーな。罠はこの際考えずに、他の戦術でどうにかしよう。

プリス:ヤン・ウェンリーがワーレン相手にやったように、背水の陣から敵の行動を逆手にとっての包囲とかやってみるかい?

ロイド:……ありゃ部隊が完全に統率されてたから出来た部隊運用だろ。寄せ集めに等しいこの軍じゃ無理だと思うぞ。シオンも最近まで軍権は無かったっつーし、俺はもう言うまでも無い。

プリス:……中途半端な小細工は考えない方が良いか。

アルト:部隊運用面以外ではどうだ? 何か正面決戦以外の方法は…。

ロイド:………(暫し黙考)………あ、無くもない。

クリストフ:何か思い付いたのかい?

ロイド:アルト、お前さ。敵の将軍にえらく警戒されてたよな。

アルト:……む、あぁ。恐らくな。過剰評価だと思うのだが。

ロイド:いや、俺もその将軍と同じ意見なんだけどな。こういう状況だとお前って敵方で野放しにしといたら恐ろし過ぎるし。……っつーわけで、囮作戦だ。(一同笑)

アルト:……は?(笑)

ロイド:基本は作戦1で、どうにかしてアルトを囮に使う。使い方はこれから考えるとして……そうすれば、ディクセンの目はこいつに向かうだろ? そうやって気が逸れた所に強襲。渡河のタイミングである事を考えると二段構えだな。

アルト:その結果、私がミンチより酷い事になりそうな気もするが……。(一同笑)

ロイド:いや、目を向けさせると言っても『時間を稼げ』ってワケじゃねぇよ。1,2ラウンド先んじて攻撃して貰うだけでも、機先を制すには十分だ。実際何の小細工も無しにぶつかったら、戦力的に負けるし……。何か策は無いか、アルト。

アルト:……GM、『ペトロクラウド』や『アシッドクラウド』って起点指定だから、敵からはどこから飛んできたかは分からないか?

GM:……あ、それは確かに分からないかも。

アルト:……先回りは可能かどうかだな。視野を人形で確保して、自身はイリュージョンで姿を隠してペトロクラウド。これが妥当か。

GM:(……そう来るか)
 

 これは中々の妙手……というか、鬼手です。
 そもそも対多数相手の『無力化』の一点に関して言えば、アルトの能力―――というよりコンジャラーの能力は、他の魔法よりも破格に上。
 ペトロクラウドならば多数の雑魚を一気に無力化できます。6ラウンド耐える必要がありますが。
 しかしその問題も―――

 

ロイド:渡河途中の敵狙えば、勝手に沈んでくれね?(一同笑)

アルト:それ最高だな!(笑)

GM:(うわぁ鬼だこの人達! 渡河途中から6ラウンドで、姿を隠して遠距離からペトロクラウドして来てるアルトさんを探せるか!?)

プリス:まぁ、そこはそれで考えようか。クリストフはアルト君の直衛。スカウトもあるし、隠れるなら適任だろう。この二人を伏せて、遠隔から混乱させて、混乱させた所で渡河途中の相手に本隊が強襲……というのが基本戦術かな。

ロイド:だな。部隊指揮に関しては、騎馬兵二種類をシオンが。傭兵隊は……俺が引き受けるか。

遠くのイヴ:あ、ねぇねぇ。その場合、自分ら全員がロイド隊になるのかな?

アルト:…む、問題が?

遠くのイヴ:不測の事態に備えて、シオンの方も誰かいた方が良いんじゃないかなーって。

ロイド:あー、なるほど。一理あるけど、その場合は……。

遠くのイヴ:自分が行くよ。ヴェルナーも居るし、シオン自身も結構強そうだし……この三人が居れば、ある程度の相手ならどうにかなるでしょ。

GM:またバラけるんですね、分かります。(一同笑)

プリス:あ、不測の事態に備えるって言うなら、こっちの部隊にも2,3匹騎馬を回してくれない? 移動用に。

GM:そですね、それは頼めば回して貰えます。

ロイド:ふむ。まぁ、戦力配分を纏めると――――。

GM:NPCの指揮能力も合わせて、こんな感じですね。伝令は正規兵から5名ほど引き抜きまして……。
 

・ロイド隊
人数:39 戦力値:242 指揮能力:10 戦力ダイス:22
指揮官:“黒獅子”ロイド・クラリクロイツ
参加PC:ロイド、シルフィ、プリス
参加NPC:ラムゼイ
兵科特殊能力:無し
指揮官特殊能力:≪不屈≫@戦争フェイズで敗北しても、更新フェイズで受けるダメージが『敵戦力値の20%』から『敵戦力値の15%』にまで減少する。
参加NPC効果:≪ベテラン傭兵≫/ラムゼイ@生き汚い傭兵の戦い方。戦争フェイズで敗北した場合、受けるダメージを5点軽減する。
 
・シオン隊
人数:39 戦力値:250 指揮能力:11 戦力ダイス:24(鼓舞効果入り)
指揮官:シオン・フォン・アノール
参加PC:イヴ
参加NPC:シオン、アルミア、ヴェルナー
兵科特殊能力:≪騎馬突撃(弱)≫@敵部隊との最初の接触、或いは『距離がある状態からの突撃』とGMが判断した場合、その戦争フェイズにおける戦力値計算が1.1倍になる。
指揮官特殊能力:≪士気高揚≫@1回のシナリオにつき3回まで、戦争フェイズでの戦力値を1.1倍して計算する事が出来る。それは更新フェイズでの与ダメージにも影響する。
参加NPC効果:≪筆頭騎士≫/ヴェルナー@騎馬突撃系の特殊能力が発動した際、戦力ダイスを+2個。
≪鼓舞≫/アルミア@戦力ダイス+1個。

※同種の兵科特殊能力が被ったため、騎馬突撃を弱い方に統一。
 

クリストフ:おぉ、データが増えてる。

GM:前回は参加している重要NPCが基本的に空気でしたからね。今回は参加しているNPCによって、部隊に特殊能力が付くとかいう仕様にチャレンジです。まぁ、戦争ルールはまだまだα版も良い所ですんで、基本は変わらずとも今後も少しずつ変わって行く可能性がありますが。

ロイド:そこは了解したが……うむ、普通に強いなシオン。逆算するとこいつのレベル……。

プリス:11かな。ライダー使って2部位キャラになるなら10。……もうそろそろ鑑定してみよっか。

GM:分かりました。セージ技能で実力を見るなら、目標値は13です。

アルト:Lv10か。(ダイスを振る)……よし、出た。

GM:なら、分かりますね。シオンの能力は以下のような感じです。詳細データ見て良いですよ。
 

シオン・フォン・アノール
種族:人間 性別:男 年齢:19 生まれ:冒険者
能力値ダイス:技7 体8 心8 A6 B8 C10 D8 E8 F8
最終能力値:器用度16+2 敏捷度24 筋力25+2 生命力18 知力26 精神力22
HP:48+2 MP:46+2
冒険者技能:フェンサー10 フェアリーテイマー8 ライダー8 セージ8
一般技能:ジェネラル8 ノーブル4
使用経験点:61000
合計名誉点:300
所持名誉点:20
戦闘特技:武器習熟/ソード 防具習熟/非金属鎧I 防具習熟/非金属鎧II 回避行動 武器習熟/ソードII
自動習得:鋭い目 弱点看破
習得騎芸:騎獣の献身 攻撃指令 探索指令 大型制御 振り下ろし 特殊攻撃指令 人馬一体 振り下ろしII
騎獣:名馬(移動力+5のウォーホース)
騎獣装備:騎獣用甲冑
武器:専用ミスリルソード+1 ディフェンダー+1(予備)
防具:専用ドラゴンスケイル カイトシールド
アクセサリ:奇跡の首飾り 専用英雄のマント 筋力増強の腕輪 専用軽業のブーツ ブラックベルト 華美なる宝石飾り
所持品:ウェポングリップ 一角獣の角(使用回数:1)
所持金:630G
コネクション:無し

 

一同:……おぉー!!

ロイド:何これ強い。ほぼ完全に英雄となりえるポテンシャルじゃねーか(笑)。

アルト:……武才はないというのは完全に韜晦だったな、これは(笑)。まぁ、確かに知力の高さを考えるとどちらかと言えば文官向きかもしれんが……。

GM:ぶっちゃけ、そういうキャラに設定してますしね。有能過ぎるNPCが味方に居るのは色々とTRPG的にどうかと思いますが、戦記に於いてはこういう味方が居ないと孤軍奮闘の繰り返しになってしまいますし。

アルト:いや、正直言って孤軍奮闘より余程良い。もっと有能でも良いぞ?(一同笑)

ロイド:ウランフやボロディンが死んだ後のヤン・ウェンリーのような状況は御免だからな……。(一同笑)

プリス:まーた分かり難い例えを(笑)。でもまぁ、正直助かるね。これなら確かに、イヴが居れば大抵の敵ならどうにか出来そうだ。先制判定出来ないのが不安要素かな?

遠くのイヴ:まぁそこは……どうにかするかな。大丈夫、自分かなり頑丈だし、余程の敵が出ない限り先手取られてもそうそう沈まないから。

遠くのシルフィ:なら、戦力配分はこのままでOKですね。作戦も先の通りで。

ロイド:だな。俺の所はラムゼイも居るから、いざって時はラムゼイに指揮を執って貰う感じで。

GM/ラムゼイ:「…いや、お前の指揮で戦うんだろ俺達が」

ロイド:万一を考えてだよ。俺が指揮出来ない状況になれば、即座にお前が指揮を執る。命令系統の確立ってのはそういうもんだ。……で、こんな感じで問題無いか? 司令官殿。

GM/シオン:「そうだね、それで行こう。……君達がレガリア側の中継都市にコネがあって助かった。それなら多少抜けても、向こうでどうにかしてくれる公算がある」

ロイド:バーサーカーやウォーロードはここで止めたい所だがな。敵の軍勢ってどんな配分なのやら。

GM:前回の遭遇から考えるに、バーサーカー10体ほどにウォーロード1……つまりはディクセン。そして他はオーガという構成のようですね。成りすましの必要上、頭の悪いレッサーオーガは連れて来れなかったようです。

クリストフ:幸か不幸かだなぁ。100体のうち殆どがオーガなのを嘆くべきか、もっと多くのレッサーオーガを連れて来られなかったのを喜ぶべきか。

ロイド:どっちにしろ、やる事は変わらんな。先の作戦通り、渡河のタイミングを狙って強襲をかける。アルトとクリストフは先行して潜伏。敵の渡河に合わせて魔法で攻撃を仕掛け、混乱させる。こんな所か。

遠くのシルフィ:魔晶石を分配しておきますか。特にアルトさんに多めに渡しておかないと。

ロイド:良し、それじゃあ行動開始!!
 

 ―――さて。
 軍議を終え、冒険者達は動きだします。
 馬を借りて先行するクリストフとアルト。本隊を率いて行動を開始するロイドとシオン。そして他の面々。
 
 “黒獅子”ロイド・クラリクロイツの指揮は、果たしてデュボールでも通用するのか。
 その戦いが、これから始まろうとしています。
 

◆戦争再び◆
 

GM:さて、ではそれから数時間。まず、先行したアルトさんとクリストフさんは、敵軍の姿が見える前に渡河予想地点に到着する事が出来ました。……概略図はこんな感じです。
 

※この図は当時のGMの絵を元に、アルトPLがリプレイ用に超適当に再現したものです。
 

GM:中央の草原地帯は、およそ200×200mくらいの広さがあると思って下さい。左右の林は見通しが悪くなっています。兵を伏せる事も不可能ではないでしょうね。

まだ遠くのロイド:待ち伏せするならこの辺か? ……大量の兵を伏せたら、気付かれる危険もあると思うんだが。

GM:そうですね。その辺は伏せる兵力に寄るかと。敵も当然、斥候程度は使いますし。

まだ遠くのプリス:とは言え、そこまでしっかりとはやらないと思うけどね。敵にとって、今何よりも大事なのは行軍速度の筈だし。デュボールから準竜騎士団でも来たら、そこで詰みなんだから。

まだ遠くのロイド:だな。……じゃ、こっちは林の中、少し奥まった場所に待機で。シオン隊は騎馬と言う事も考えると、草原地帯を突撃した方が良いか。

GM:ちなみに、何故左右に林がある見通しの悪い場所を渡河地点に選んだかと言いますと……。ここは川幅が広くなっていますが、その分流れが遅く、更に足元が浅くなっているのです。具体的には今時期ならば腰くらいまで。

アルト:……ほほう。

GM:更に、所々に中州があるなど、創意工夫の余地のある戦場を用意して来た……んですけど。

アルト:よし、僥倖だな。クリストフ、中州に行ってそこで敵を待つぞ。そこまで行ってからイリュージョンで姿を隠す。

クリストフ:了解。そこがベストかな、多分。……敵に居場所がバレたら危険なのは変わりないけど。

GM:うーん……その作戦は予想してませんでしたからね。あ、船は処理も面倒なので使いませんが、川を移動している間は移動力半減&命中・回避−2として扱います。中州は岸辺から20mから50mくらいまでよりどりみどりですが。

アルト:僥倖。50m地点を選ぼう。どいつもこいつも、川に乱立する石の彫像にしてやる。(一同笑)

クリストフ:やる気だな……(笑)。

アルト:で、『イリュージョン』、と。とりあえず1時間は有効だが……。55分くらい経過する度に、かけ直しを続けよう。かけ直す際に姿が見えてバレましたなんて無様は晒さないようにする。

GM:はい、イリュージョンで自分とクリストフさんの周囲に幻覚を張るわけですね。

アルト:ああ。何も無いように見せかけておく。

遠くのロイド:俺らの部隊も、少し離れた場所で待機しておく。……敵の動きについては、こっちでも把握出来るんだよな?

GM:地の利はそちらにありますからね。シオンが上手く斥候などを使って、敵の様子を把握しています。あ、ただ……敵はアルトさんが石化した分を復活させて来たようですね。

遠くのプリス:……神聖魔法使いが居る可能性が高いね。ディクセンの側近かな? オーガ種以外の可能性もあるけど……。

GM:かもしれません。ともあれ……敵部隊の到着はアルトさん達が川に到着してから2時間後を想定していますので、イリュージョン分の4点を合計3回支払って下さい。

アルト:うむ、全部魔晶石から出そう。

GM:そして、先に言った通り、アルトさん達の到着から二時間後……オーガの軍勢がこの地に到着しました―――。
 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 
 さて、到着したオーガの軍勢ですが、当然の如くまずは斥候を周囲に出し、奇襲に備えます。
 ある程度の安全を確保してから渡河を開始するつもりですね。
 
 そしてその結果、林の中、少し離れた場所で待機しているロイド隊が発見されるかどうかの判定を行いました。
 部隊全体の隠密能力という事で、ロイドのジェネラル技能+知力ボーナスで、ディクセンのジェネラル技能+知力ボーナスに対抗判定を振って貰う感じです。
 ただ、距離を取る事を言明されていた事と、オーガ軍側が急いでいるため調査に余り時間をかけれない事もあって、ロイド有利。
 
 結果、ロイド隊は敵の斥候(オーガ)をやり過ごすことに成功します。

  

GM:では、オーガ軍は方陣を敷き、四方を警戒しつつ……まず、先鋒隊が渡河を開始しました。オーガ10名ばかりが隊伍を組んで、川を渡り始めます。

アルト:……こちらが気付かれた様子は?

GM:ありませんね。50mほどの距離にある中州から、先鋒隊が川に入ったのが見えました。

クリストフ:……さて、どうするアルト? どこまで引き付ける?

アルト:……オーガの移動力は20。川を移動する場合半減で10になり、全力移動の場合30mか……良し、35mほどまで近付かれたら、距離2倍拡大・ペトロクラウドだ。10点魔晶石を潰す!

GM:はい、では判定をどうぞ!

アルト:(ダイスを振る)……良し、ピンゾロ以外でオーガの抵抗は抜ける。達成値19で石化の呪いだな。どこから飛んで来たのかは基点指定なので分からない、と。

GM/ディクセン:では、そのどこからか飛んで来たか分からない呪いで、オーガ達は困惑と驚きの叫びを上げます。しかし、ディクセンが良く通る声でそれを一喝しますね。 「うろたえるな! 敵に高位操霊述師が居るならば、予想されて然る事態だ! 恐らく奴はイリュージョンで姿を隠しているぞ!!」 と、いう叫びを聞き、動揺はある程度沈静化します。

アルト:……ふむ。だが、ここからどうする気だ?

GM:それなんですけど、皆さん。イリュージョンに関してですが、見破る達成値と言うのが書いてないんですが、『見破れない』と裁定すると余りに強すぎるので……『毎ラウンド真偽判定を行い、真偽判定に成功したら幻覚の場所を発見出来る』という裁定にして良いですか?

アルト:そこはGMの判断だから任せる……というか、正直それで頼む(笑)。やってて思ったがバランスブレイカーになりかねんしな、この戦術。

遠くのシルフィ:それに、敵にやられたら恐ろしいですしね、これ。そう言う時に真偽判定で済むというのは大きいです。

GM:ありがとうございます。ではアルトさん、イリュージョンの達成値は幾らですか?

アルト:出目が7だったから……22か。不味いな、この程度だったらディクセンなら……。

GM/ディクセン:(ダイスを振る)……うん。視線を彷徨わせていたディクセンは、不意に川の中州の一点……アルトさんの居る場所を指差します。 「―――あの場所、微妙に違和感を感じる。恐らくあそこか!」

アルト:チッ……早いな、バレたか。

クリストフ:早いな、じゃないよ!?(一同笑) どーすんだ、このままじゃ……。

GM:いえ、そこで更に動きがあります。アルトさん達から見て奥、草原地帯の方から土煙を上げて突撃してくる騎馬の一団が見えますね。―――シオン隊です。また、ロイドさんの部隊もここで出て来て良いですよ。

ロイド:よしっ! 側面からディクセンの部隊に襲い掛かる!! ―――総員突撃、俺に続け!!

プリス:OK! 両手にデリンジャーを構えてロイドに続くよ!!

シルフィ:少し遅れてついて行きます!

GM/ディクセン:「チィッ……! これはこちらの意識を逸らす為の陽動か!!」 と、ディクセンはその状況を見てとって叫びますね。苦々しげな視線は、アルトさんの居る場所に向けられています。

アルト:……ここでイリュージョンを解除するか。姿を現した所で、川の向こうのディクセンに向けて不敵に笑おう。 ―――先の屋敷では痛み分けだったな。だが、ここからが第二幕だ。決着を付けるぞ、ディクセン・グランガイツ・“鋼将-アイゼン-”!!

 

※戦場の動き


 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 

GM:さて、ではここから戦争ルールに基づいて解決しましょう。

アルト:戦争ルールになるなら、部隊行動をしていない私らはどうなるんだ?

GM:……難しいと言うか厄介と言うか面倒なんですよね、貴方達。ここでアルトさん達を放置しておけば、遠距離からのペトロクラウドでズタズタに戦列を引き裂かれるのは目に見えていますし。かと言ってアルトさん達に戦力を向けると、ロイド隊とシオン隊に背を向ける事になる……。

ロイド:更に言うなれば、ディクセンはアルトを最大限に警戒している、か。

GM:……仕方ありませんね。アルトさん達にはディクセンが信頼する部下を送り込みます。それと、別の腹心には石化の呪いを受けたオーガの治療を命じますね。

イヴ:あー、やっぱオーガ以外が居るんだ。

GM:そうですね。オーガバーサーカー10体……いえ、1体が屋敷での戦闘でやられてるので、9体。そしてオーガ90体の他に、ディクセンとその腹心2名が今回の敵戦力です。腹心2名は非オーガ種の敵だとだけ。実際に相対したら判定して貰いますか。

ロイド:……その戦力を聞いて嫌な予感というか、嫌な予想があるが……仕方ない。とりあえず、この場はこのまま戦おう。

GM:ふふふ。とりあえず、こちらはディクセンが部隊の指揮をし、腹心Aがペトロを食らった10名ばかりのオーガにキュア・ストーンを施して行きます。腹心Aと10体のオーガは今回戦争フェイズに不参加です。腹心Bと部下数名も、アルトさん達を狙う為に戦争フェイズ不参加です。アルトさん達も戦争フェイズに参加する事が出来ません。……と、まぁこんな感じですね。

シルフィ:じゃあ、まずは戦力表示……でしたっけ。

GM:ですね。今回の戦争フェイズに参加する戦力を表示します。
 

◇戦力表示:人族◇
 
・ロイド隊
人数:39 戦力値:242 指揮能力:10 戦力ダイス:22
指揮官:“黒獅子”ロイド・クラリクロイツ
参加PC:ロイド、シルフィ、プリス
参加NPC:ラムゼイ
兵科特殊能力:無し
指揮官特殊能力:≪不屈≫@戦争フェイズで敗北しても、更新フェイズで受けるダメージが『敵戦力値の20%』から『敵戦力値の15%』にまで減少する。
参加NPC効果:≪ベテラン傭兵≫/ラムゼイ@生き汚い傭兵の戦い方。戦争フェイズで敗北した場合、部隊が受けるダメージを5点軽減する。
 
・シオン隊
人数:39 戦力値:250 指揮能力:11 戦力ダイス:24
指揮官:シオン・フォン・アノール
参加PC:イヴ
参加NPC:シオン、アルミア、ヴェルナー
兵科特殊能力:≪騎馬突撃(弱)≫@敵部隊との最初の接触、或いは『距離がある状態からの突撃』とGMが判断した場合、その戦争フェイズにおける戦力値計算が1.1倍になる。
指揮官特殊能力:≪士気高揚≫@1回のシナリオにつき3回まで、戦争フェイズでの戦力値を1.1倍して計算する事が出来る。それは更新フェイズでの与ダメージにも影響する。
参加NPC効果:≪筆頭騎士≫/ヴェルナー@騎馬突撃系の特殊能力が発動した際、戦力ダイスを+2個。
≪鼓舞≫/アルミア@戦力ダイス+1個。
 
◇戦力表示:蛮族◇
 
・ディクセン隊
人数:89 戦力値:661 指揮能力:12 戦力ダイス:45
指揮官:ディクセン・グランガイツ・“鋼将-アイゼン-”
指揮官特殊能力:≪不屈≫@戦争フェイズで敗北しても、更新フェイズで受けるダメージが『敵戦力値の20%』から『敵戦力値の15%』にまで減少する。
 
◇備考◇
 
・今回は撹乱が成立している事で、ディクセン隊の最終戦闘力値が−10%(次の戦争フェイズから消える)。
・二部隊による二方向からの挟撃。ディクセン隊の最終戦闘力値が−10%。
・騎馬突撃成立。シオン隊、今回の戦力値が+10%(250→275)。戦力ダイス、ヴェルナーの特殊能力も合わせて合計27個に。

 

GM:と、まぁこんな感じです。

ロイド:よし、初手は押し込めるな。

アルト:敵の腹心というのが少々気になる所ではあるがな。敵の反撃はどうなるんだ?

GM:今回からは複数の敵に攻撃された場合、基本的には各々に均等にダメージが分かれます。部隊を分けて対応する事もできますが、指揮官が一人である以上、あまり得策ではないですね。

ロイド:ならば僥倖。―――先頭に立って、ディクセン隊の横腹に突撃する!

GM/ラムゼイ:それを見たラムゼイが気色ばみますね。 「おい、大将! あんまり無理すんな、1列下がって様子を見ろ!!」

ロイド:アホか、ラムゼイ! 俺が先頭切って突っ込むから、他の連中が付いて来るんだろうが! 家柄も階級も何も持ってない指揮官なら、武勇で他を率いるっきゃねぇだろ!!

プリス:……やれやれ、猪突猛進だことで。ラムゼイさん、ロイドの言うことも確かだよ。彼は先頭に立つ事で実力を発揮する完全な猛将タイプの指揮官だ。変に後列に下がらせるより、こうした方が実力を発揮できる。……確かにまぁ、ラムゼイさんの言う通り危険かもしれないけど。

シルフィ:まぁ、ロイドの性格なら部下になった方を自分より危険な場所に配置するのは嫌がりますよね。自分が一番危険な橋を渡るからこそ、他の人がついてくる……ですか。

GM/ラムゼイ:「……あいつは」 それを聞き、ラムゼイは呆れたような溜息を漏らしてから、正面に向き直って叫びます。 「総員、大将に遅れるな! あの若造、ここで死なせて良い器じゃねぇ!」

中州のアルト:……くくっ、人たらしが。

中州のクリストフ:また嬉しそうだことで。……ロイド隊は士気軒昂か。

GM:まぁ、そんな所で戦争フェイズに入りますか! イヴさんは……。

イヴ:足としてだけで馬に乗ってるから(笑)。ひゃっはー、とか叫びながら。(一同笑)

GM:……OK、横からシオンが生暖かい目で見ています(笑)。それじゃ、戦争フェイズです。ダイスを振り合いましょうか!!

ロイド:これくらいの数ならスクリプトさんに頼るまでもないな。実際に振り合いだ!!
 

◇戦争フェイズ◇
 
▽ロイド隊&シオン隊VSディクセン隊▽
 
シオン隊、≪士気高揚≫使用。戦力値が元値の+10%。275→300。ダイス数29個に。鼓舞効果で30。
 
シオン隊:30D6=118
ロイド隊:22D6=81
合計:199
VS
ディクセン隊:(45D6)*0.8=130*0.8=104
 
199−104=95点
 
ロイド隊&シオン隊勝利
ディクセン隊戦力値:661−95=566

 

イヴ:おー、押してる押してる。

ロイド:不意打ち効果とアルトが削った分があるからな。むしろ、初手から負けてたら話にならねぇよ。

GM:で、ここから戦闘フェイズですね。アルミナとヴェルナーは戦闘フェイズでは計算に入れないで下さい。シオンは……まぁ、イヴさんがシオンの護衛なら、たぶん近くに居るでしょうから参戦許可します。誰か戦闘中はシオンを担当してもらえます?

クリストフ:あ、じゃあ俺やる、俺。

GM:後は、前回と違って敵の種類がかなり限られるので……今回は敵の数はダイスに頼らない方式でやるつもりです。なので、戦争フェイズ参加組……ロイドさん達とイヴさんは、難易度ハード、ノーマル、イージーから選んでください。あ、人数に合わせてさっき調整しなおしたんで、イヴさんのノーマルとロイドさん達のノーマルではちゃんと数が違いますからね。

イヴ:ルナティックは?(一同笑)

GM:ありません(笑)。

ロイド:まぁ、俺は先頭切って突っ込んでったし難易度ハードだな。

イヴ:自分はノーマルかな。シオンも居るし、無理はしないでおく。

GM:はいはい。それでは、戦闘フェイズです。両軍が激突し、貴方達の前にもオーガが立ち塞がった……という所ですかね。ロイドさん達の前にはオーガバーサーカーが2体、オーガが4体。イヴさんの所にはオーガバーサーカー1、オーガ3です。

ロイド:バーサーカーはちょいと他の連中の手に余るか……。お嬢、プリス! こいつはここで止めるぞ!!

シルフィ:了解しました! 前衛は任せます、ロイド!

プリス:それじゃ、さっさと片付けようか。シルフィの実家に行く前に、これ以上時間を取られるわけにはいかないからね!!
 

◇戦闘フェイズ◇
 
 さて、戦闘フェイズです。
 かつてトリーシャの命を奪い、ロイド・アルトの二人がかりで辛うじて勝利を奪ったバルトロと同種族であるオーガバーサーカー。
 剣の欠片の有無以外に、ディクセンが率いる名無しバーサーカーとバルトロの能力的な差異はありません。
 
 あの頃に比べて格段に戦闘能力は上がっているとロイドとはいえ、4,5発食らえば危険な攻撃力。その持ち主が2体に、援護のオーガが4体。
 対するは攻撃力特化のロイド、シルフィ、プリス。更に弱点は抜いた為、ダメージはより上がる事になります。
 恐らく初手でどれだけ削れるかが勝負となるでしょう。
 
 PC達の陣形はロイドを先頭に、10m離れてプリスと。更に5m離れてシルフィとなっています。
 対する敵は、ロイドから10mの地点にバーサーカー2体。更に10m離れてオーガ4体となります。
 ……さて、どれくらい削れるか。
 GM、こっそりデリンジャーでの『ショットガンバレット』が届かないように位置を計算しながら――――この戦争において、初の戦闘フェイズ開始です。
 

◇ロイド達VSオーガ軍団◇
 
▽ラウンド1▽

 

プリス:(ダイスを振る)出目5で達成値15……敏捷度増強の指輪を破壊して、ギリギリで先手を取る!

ロイド:あ、あっぶねぇな……プリスのスペックだと、先制は出目7以上なのか。

プリス:指輪前提なら5以上だね。……1/6で先制取られるというのは、正直中々心臓に悪いよ。ともあれ、今回は先手は取ったんだ。―――シルフィ!!

シルフィ:承知しました! 現在位置はバーサーカー2体から25m、オーガ2体から35mですね。≪鷹の目≫効果で30m地点を狙って全員巻き込む『ブリザード』です。補助動作でロイドに『バーク・メイル』をSでかけつつぶっ放します! 魔晶石5点を1つ潰して、(ダイスを振る)達成値は25!

GM:抵抗できるわけがねぇー……全員直撃です。ダメージ下さい!

シルフィ:よっし! ダメージは、(ダイスを振る)バーサーカーAに28点、Bに26点、オーガAにクリティカルで32点、オーガBに25点、オーガCにも25点、オーガDには22点です!!

GM:うわ、相変わらずの火力。オーガは期待値だと2発で沈むのか……。

プリス:で、僕か。……ますはバーサーカーを1体沈める。1体は仕留め損なうけど、そっちは頼むよロイド! ≪足さばき≫の効果で10m前進して、敵をデリンジャーの射程に収める。ここからまず、バーサーカーBにクリティカルバレット連射!(ダイスを振る)…両方当たって、ダメージは弱点込みで18と20。更に≪ファストアクション≫効果でもう2発! ダメージは19と18……って、ダメージダイス全部7以下じゃないか! 9以上でクリティカルするのに!!(一同爆笑)

ロイド:お前、地味に出目悪いよな……(笑)。

GM:しかしそれで、HPの多かったBが落とされましたか。ですがAのHPもまだ60点あります。一撃じゃ落ちませんよー!

ロイド:だろうな。ここは普通に接近してバーク・メイルかけつつの通常攻撃でお茶を濁しとく。(ダイスを振る)……げっ、嘘だろ! いきなりピンゾロ!?(一同爆笑)

遠くのクリストフ:おーい、大丈夫か将軍!(笑)

GM:ロイドさんも変な出目してますよねぇ。あ、こっちはまずバーサーカーがロイドさんに反撃します。≪全力攻撃≫込み、命中は22!

ロイド:(ダイスを振る)あうち、あうち。(一同笑)

GM:……だ、ダメージは32です(笑)。続けてもう一発命中22!

ロイド:(ダイスを振る)おい、何でまたピンゾロなんだよ!? どうなってんだよ今日の俺の出目!?(一同爆笑)

遠くのアルト:……おい、大丈夫かそのダイス(笑)。

ロイド:ダイス換える! GM、このダイス振ってみてくれ、ダメージで(笑)。

GM:あ、はい。(ダイスを振る)……出目3でダメージ29。うわ、ホントにしょっぱいですねこのダイス。(一同笑)

ロイド:つっても、それでも十分痛いけどな。流石バーサーカー……。

GM:で、三発目も命中22ですね。当たったならダメージ、33点!

ロイド:……オウフ……。(一同笑)

遠くのアルト:おーい、大丈夫か英雄(笑)。

プリス:……全弾モロ食らいじゃないか。何の為に魔力撃外して通常攻撃にしたんだ、君は(笑)。

ロイド:た、多分大丈夫(笑)。幸先悪いなぁ、しかし(笑)。

GM:で、こっちはまだオーガが4体居ますね。けど、魔法攻撃するなら狙えるのはロイドさんのみ……唯一後衛まで届く可能性のあるライトニングはオーガバーサーカーにも当たる危険があって、下手に当てると後が怖いし……。オーガ達は後衛狙いで突撃します。まず、AがロイドさんとバーサーカーAの乱戦に介入して、ロイドさんに17で攻撃!

ロイド:(ダイスを振る)……流石にそれは避けた。しかしこれで俺の受け持ちが埋まって―――。

GM:で、オーガBとCがプリスさんの所まで突っ込みます。また17で2発!

プリス:(ダイスを振る)ひょーいっとね。僕は回避が高いから、ピンゾロじゃないと当たらないよ。

GM:そしてオーガDが受け持ちの埋まったロイドさん、プリスさんの乱戦エリアを抜けてシルフィさんの所まで到達します! 命中17で死ねェ!!

プリス:……ん? GM、オーガって通常移動で35m移動出来たっけ?

GM:……全力移動で接近だけします。(一同笑) ぎゃー移動距離計算し忘れてた! これなら抵抗されるの覚悟でロイドさんにリープスラッシュ全弾撃ち込んだ方が良かったかなぁ。

ロイド:実はそれだと60分の1くらいの確率で俺落ちてるんだよな……(笑)。

GM:60分の1かぁ……悩ましい所ですが(笑)。

プリス:仮にロイドを落とせても、固まったままならシルフィが一掃できるからね。個人的には敵が分散しちゃったこっちの方が厄介かな。……まぁ、次のラウンド行こうか。
 

▽ラウンド2〜3▽
 

ロイド:さて、それじゃあここからどーするか。

プリス:バーサーカーは落としたいね。読者の方から聞いて、補助動作での魔法の行使は回数制限が無いって分かったし……。本気で行くよ。両手のデリンジャーに『クイックローダー』をかけて、速攻で銃弾を補給! 即座にオーガバーサーカーに両手の銃を連射! クリティカルバレット!(ダイスを振る)よし、ダメージ弱点込み28点と19点!

シルフィ:ふむ、それなら私のエネボで落とせますね。それでは、Aランクで『リーンフォース』を使用して5点魔晶石潰しつつ4倍拡大エネボ。まず倒せないであろう、HPの多く残ってるオーガDだけは対象から省きます。(ダイスを振る)よし、抵抗抜いてバーサーカーに25点、オーガA23点、オーガB24点、オーガCに22点……オーガCは残しましたか。

GM:バーサーカーとオーガABは潰されましたけどね!(一同笑)

ロイド:まぁ、俺の周囲の敵は居なくなったからな。プリスのエンゲージに走り込んで、通常攻撃でオーガCをシバくか。(ダイスを振る)……うわぁ、こんな時に無駄クリティカルでダメージ42点。(一同笑)

GM:HP残り1だったんですけど……(笑)。まぁ、こちらの兵力はこれで、残りはシルフィさんとエンゲージしてるオーガDだけかぁ。ええい、貧弱魔術師にエンゲージ出来たんだ。殴ってやる!

シルフィ:ふっ、某駄スフェラトゥお手製のこのマナコートの防御力を甘く見ないで下さい!
 

 ――――結局。
 オーガの一撃はシルフィに18点ダメージ(実ダメージは12点)を与えるものの、流石にLv11キャラ。HPの三分の一も減りません。
 
 その後、第三ラウンド突入後にプリスがロイドにヒーリングバレットを撃ち、HPをかなり回復させた後に、シルフィがしっかりMPを『スティール・マインド』で回復してから、ロイドが最後のオーガに≪魔力撃≫を放ち撃破したのでした……。

 

GM:ふむふむ、まぁこんなもんですね。

シルフィ:……むむ、嫌な予感。押し込まれてるのに余裕ありげな……。

GM:プリスさんの魔晶石はこれで残り0。シルフィさんのMPも些少ながら削ったし、ロイドさんのHPもそれなりに抉った。序盤としてはまぁまぁですよ。あ、こちらの戦力値ダメージは11×2+7×4で50点ですね。

ロイド:……何かあるな。

プリス:……だろうね。警戒だけはしておこう。

GM:(ふっふっふー。そりゃあね、楽勝はさせませんよー)
 

 そりゃまぁ、こんな狙われ易い渡河地点です。
 攻撃された時の対策程度、ディクセンも取っています。
 GM、こっそりニヤニヤしつつ。
 
 場面は次のグループ、イヴ&シオンに移ります。
 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 

◇イヴ&シオンVSオーガ軍団◇
 

GM:さて、では次はイヴさんの所ですね。

イヴ:とりあえず突撃するまでは馬に乗せてて貰ったけど、突撃して乱戦状態になったら飛び降ります。馬上の戦いの心得とか無いし、付いてくだけで手一杯だった!

GM/シオン:「だから無理しない方がいいと言ったんだけどね。……まぁ、付いて来るだけでも大したもんだけどさ」

イヴ:ふっ、馬を暴走させる事に関しては自分の右に出る者はそういないわ。(一同笑)

GM/シオン:「アレ暴走してたのか!?」(一同笑) ……などと言ってる所で、シオンさんが指揮官だと見て取ったのか偶然か。先にも言ったように、オーガバーサーカー1とオーガ3がこちらに突っ込んできますね。シオン自身、前線に出れる指揮官ですからかなり前に来ていますし。

イヴ:ヒャッハー! 獲物が来たぜっ。しっかしこの展開はロイドの読み通りかな……シオンの護衛も必要なんじゃないかってね。

GM/シオン:「そんなに頼りないかね、俺」 と、シオンは苦笑しますね。

イヴ:優先順位らしいわよ。前線指揮官に過ぎないロイドより、全体の指揮官であるシオンの命の方が価値が高いって。だから、せめて誰かこっちに回さないとって話になって、クリストフとアルト君は囮だから無理。となると、残ったメンバーの中でロイドの次に個人戦に長けた自分になるのは道理でしょ。

遠くのロイド:おい、こいつなんかいきなりマトモな事言いだしたぞ。頭大丈夫か?(一同大爆笑)

イヴ:待って、その理論展開はおかしい!(一同笑)

GM/シオン:「……彼、ホントにただの執事見習いじゃないね。むしろアレがただの執事見習いだったら、どんな家だよアークウェイン家……」 と、シオンはその話を聞いて呆れ顔ですね。

イヴ:使える人材だと思ったんなら勧誘してみたら? あいつ、アンタの事は認めてるっぽいわよ?

GM/シオン:「そうしたいのは山々だけどね……っと、話は後だ。来るぞ!」

イヴ:りょーかい。……さぁ、雑魚ども。十把一絡げに―――燃えて尽きろッ!!
 

▽ラウンド1▽
 
 さて、竜鳴艦では珍しくないNPC参戦。
 割とこう言う時、非参加PLや比較的暇なPLが担当する事になるわけで、今回シオンの行動&ダイスはクリストフPLが担当です。
 
 しかし何にせよ、スカウトが居ないコンビである為に先手は敵。
 イヴとシオンは同じ場所からスタートしましたが―――。
 そこに立て続けにオーガのライトニングが3連発で叩き込まれます。
 幸い、イヴもシオンもシオンの馬も全抵抗に成功しますが、そこそこのダメージ。
 
 そこに突っ込んでくるのは当然、オーガバーサーカー。
 狙いをランダムで決めた結果、狙われたのは一番脆いシオン――――ですが。

 

シオン/クリストフ:(ダイスを振る) 「―――おっと、危ない危ない」 と、割と軽く避けたなこいつ……完全に回避盾型のフェンサーだ。回避力なら俺以上だぞ。

GM:そですね。オーガバーサーカーの大振りな一撃を、剣でいなして避けました。

イヴ:……やるわね。ま、そっちは任せるとして……。突っ込んで来たのがバーサーカーだけなら、私は乱戦エリアに巻き込まれてないから、乱戦エリアとオーガ3匹との間の中間地点を基点にフレイムバースト。全員纏めて、燃え尽きろッ!!

GM:あ。そか、オーガ3m下がりながら魔法撃てば良かったのか!

イヴ:やらせん、ここがチャンス!(ダイスを振る)よし、抵抗抜いてダメージ、オーガバーサーカーに弱点込み20点(出目3)だけど……。オーガAには2回も回って44点!

GM:げふっ!?

イヴ:更にオーガBも回って34点。オーガCには23点ね。

シオン担当クリストフ:それならシオン、オーガバーサーカーは後回しにしてオーガ3体のエンゲージに『ウィンドストーム』だな。(ダイスを振る)抵抗抜いて、ダメージは順に16、17、14!

GM:げふっ……オーガAとBは吹き飛んで動かなくなります。オーガCも転倒かぁ。

シオン担当クリストフ:更にシオンの馬がバーサーカーに蹴り。(ダイスを振る)当たって17点か……。まぁ、無いよりマシだな。

イヴ:バーサーカーだけが問題ね。馬だけじゃキッツいかー。

GM:くそう、負けないもん!
 

▽ラウンド2〜3▽
 

 ……とは言うものの。
 ランダム決定の結果、馬を狙えばいいのにシオンを狙ってしまったオーガバーサーカー、次の一撃もいなされます。
 回避基準値17のシオン、物理攻撃系にはかなりの耐久性を誇っています。 
 オーガCも一応リープスラッシュをイヴに放ちますが、こちらはHPが高いので多少の魔法攻撃では沈みません。
 
 そして第二ラウンドのPC側の手番で、またも3m移動を忘れていた為、オーガとオーガバーサーカーは双方ともにイヴのフレイムバーストの射程内。
 ……や、ありません? 3m移動忘れる事。 ……ありません? ありますよね? あるって言えよ!!(錯乱)

 ……失礼しました。
 賢明な読者の皆様は、「このGMアホや」と笑って下さい。
 その笑いだけでGM、あと10年は戦えます。
 
 閑話休題。
 結果としてその2発目のフレイムバーストで見事にオーガCは消し炭に。
 負傷したオーガバーサーカーに、シオンと馬の攻撃がヒットします。

 

シオン担当クリストフ:(ダイスを振る)……ふむ、28点と16点。結構効いたか?

GM:むぅ、馬は殆ど痛くないんですけどね。バーサーカー、純物理タイプだから防御力も高いですし。

遠くのロイド:しかし、シオンも対物理はかなり強いからな。師匠に近いぞ、こいつ。圧倒的な回避力を武器に生き伸びる事を優先した、盾型前衛だ。

GM:ランダム対象の攻撃が、馬に行けばなぁ。まぁ3ラウンド目でこっちの番で攻撃は―――(ダイスを振る)だから何故お前はシオンを狙う、バーサーカー。(一同笑)

シオン担当クリストフ:(ダイスを振る)回避成功。 「―――危ない危ない、っとね」

遠くのシルフィ:いやぁ、良く避けますね(笑)。

遠くのアルト:……出目5以上だからな(笑)。
 

 ―――で。
 3ラウンド目のPC側の手番で、シオンと馬の攻撃では倒れなかったものの、イヴのフォースが直撃してオーガバーサーカーは倒れたのでした。
 ……馬狙えば、多分馬くらいは落とせたんでしょうけどねぇ。

 

イヴ:んー、なんか変な戦い方だったわねー。フェンサーが防衛役で、プリーストがメイン火力とか。(一同笑)

GM/シオン:「いや、しかし助かったよ。オーガなら他の騎士達でもどうにかなるだろうけど、バーサーカーは正直不味い。俺や君達で削るしかないからね」

イヴ:まぁ、ロイド達も居るし……そっちはどうにかなるでしょ、多分ね。

GM/シオン:「ロイド、ね。――――さっきの続きだけど、アイツは多分アークウェイン家にしか仕えないんじゃないかな。俺が幾ら頼んでも、多分無駄だよ。惜しいけどね」

イヴ:あー……シルフィが居るしねぇ。んじゃー後は、雇えそうなメンツったら……シルフィとクリストフは各々デュボール貴族だから無理っしょ? 後者は「元」だけど、お家再興に必死だし。となると、アルトかプリスか自分?

GM/シオン:「アルトを使いこなせるのはロイドだけだろうね。正確には、アルトの能力を100%以上に引き出せるのがロイドだけ、と言うべきかな」

イヴ:あー、ライバル関係だからね。男にしか分からない信頼関係ってのがあるのかしらん。

GM/シオン:「プリスもまぁ、ロイドについて行くだろうから……残るは君だな。どうだいイヴ、頼めば俺について来てくれるか?」

イヴ:自分を雇いたいなら、相応の報酬が要るわよ? からかうような試すような笑みを浮かべて、そう返しましょうか。

GM/シオン:「望むなら俺の石高の半分をあげてもいいね。君の実力なら、それだけの価値がある」

イヴ:んー、それって資産の折半……はっ、まさか間接的なプロポーズ!?(一同爆笑)

遠くのプリス:うわぁ、凄い思考ワープ来た!(笑)

GM/シオン:「なんでそーなる!?」 と、シオンは叫びますね(笑)。

イヴ:はっ、違うの? 資産を半分くれるって言うからてっきり玉の輿かと……。(一同笑)

GM/シオン:「違う……って言うか、いつまでもこんな会話を続けられる状況でも無いか。敵が混乱している内に前線を押し上げて、少しでも敵を削る。ついて来てくれ、イヴ」

イヴ:ラジャ。それじゃー、行くわよー!
 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 

GM:さて、そして――――最後の一組ですね。アルト・クリストフ組の方には、一人の青年が妖精を引き連れて突撃して来ます。見た所人族ですが、頭に角を生やしている――――ナイトメアですね。

アルト:―――ナイトメア。ダークナイトか!
 

・ダークナイト。俗に、蛮族側について力を振るうナイトメアの事をこう呼称する。
・いつぞやのエスティアも、分類するならダークナイトだった。

 

クリストフ:ディクセンの部下みたいだけど。GM、セージ判定は可能か?

GM:構いません。目標値は14ですね。

アルト:(ダイスを振る)出た。……が、となると11Lv人族か。―――クリストフ、油断するな。あれは手強いぞ。

クリストフ:いや、データ公開される前に言われても。(一同笑)

アルト:そこは雰囲気で合わせとけ!!(一同笑)

遠くのシルフィ:でも、妖精を連れてるって事は多分フェアリーテイマーですね。

GM:はい(笑)。まぁアルトさんの言う通り、相当な手練ですね。データを公開しましょう。
 

レベル:11 名前:“鋼将の右腕”シュミット
知能:高い 知覚:五感 言語:交易共通語 リーゼン語 オーガ語 汎用蛮族語 生息地:リーゼン地方 反応:敵対的
知名度/弱点値:14/- 先制値:18 移動速度:30
生命抵抗力:14(21) 精神抵抗力:15(22)

攻撃方法  命中力  打撃点  回避力  防護点  HP MP
  剣撃    17(24)  2d+17   16(23)   10   138 66
※HP、MPは欠片補正済み
※命中・打撃点は異貌化の補正込み

部位数:1 コア部位:なし
弱点:無し

特殊能力:
「妖精魔法10レベル/魔力14(21)」
 魔力は14ですが、異貌化の効果で行使判定や追加ダメージの基準値は実質15(固定値は22)になります。

「強化魔力撃」
 補助動作で戦闘特技≪魔力撃≫を使用できます。物理ダメージに+14、命中に+4され、回避力・生命&精神抵抗力が次のラウンドの手番まで-2されます。

「マルチアクション」
 補助動作で戦闘特技≪マルチアクション≫を使用できます。

「異貌化」
 異貌化しています。命中・行使判定、各種ダメージに+1の補正が付いています(計上済み)。

「種族:ナイトメア(人間生まれ)」
 銀武器・土属性攻撃では受けるダメージが+2されます。

「魔法適性」
 ≪魔法誘導≫、≪魔法拡大/数≫の戦闘特技を保有しています。
 
「捨て身カウンター」
 戦闘特技≪捨て身カウンター≫を保有しています。正確に言うならば、『決死の鉢巻』を装備しています。
 
戦利品
自動=+1スティールブレイド
2〜5=宝石(300G×1d6個)
6〜9=宝石(300G×2d6個)
10〜=煌めく宝石(1200G×6個)

解説:
 ディクセン・グランガイツの副官を務めるダークナイトの青年です。
 元々はリーゼン地方に生まれましたが、幼い時から迫害を受けていた為に蛮族の領域に逃げ込み、偶然出会ったディクセンに才能を認められて臣下となりました。
 実力的には円卓十一位のエスティアなどを軽く上回っていますが、本人がディクセンの陪臣である事を希望した為に円卓に数えられておりません。また、恩人であるディクセンに強く心酔しています。
 上位円卓にはこのように、『下位円卓よりも実力では上だが、陪臣や私兵である為に円卓に数えられていない強者』が従っている場合が多いです。

 

遠くのロイド:……ディクセン個人の直臣ってわけか。

GM:腹心、副将と言い換えても良いですね。彼ともう一人がディクセンの軍の中核を担っています。

遠くのプリス:もう一人は人族か蛮族か分からないけど、石化を治療できるなら神聖魔法使いっぽいね。

GM:まぁ正解です。ちなみに、シュミットの装備はスティールブレイドにボーンメイル、カイトシールドですね。

アルト:魔法併用型中量級戦士か。……向こうは川を渡って来るんだから、その間に何か行動できないか?

GM:あぁ、戦闘開始時点で向こうは50mの距離に居るものとします。40m地点から10m地点の間まで、30mの区間は2倍の移動距離を要求される川区画となります。

クリストフ:なるほど、川を渡って来る前の段階から戦闘開始って事か。了解。

GM:そう言う事ですね。ディクセンが軍の指揮を執り、立て直す時間を稼ぐため……彼は召喚したらしき妖精を2体連れてアルトさん達の方へ突撃して来ます。

アルト:――――来るぞ、クリストフ!

クリストフ:あいさ。……手柄首だが、容易くはなさそうだな。

GM:では、戦闘に入りましょうかー!!
 

◇アルト&クリストフVS“鋼将の右腕”シュミット◇
 
▽ラウンド1▽
 
 さて、ディクセン含めて彼の軍に3名居る名有りキャラのうち1人。
 ダークナイトのシュミット、早速の登場です。
 冒険者データではなくモンスターデータであるため、通常のキャラ作成で適用できないような能力を持ってるのはご勘弁下さい。

 ちなみに、連れている妖精は事前に(ここで襲撃される事はある程度予測されていた為)召喚していたウンディーネ&シルフ。アルトは双方、魔物知識判定に成功して弱点も把握しています。
 
 恐らく個々の能力ではアルトやクリストフを上回るシュミットに対して、アルト達はどう立ち回るのか。
 ここでシュミットを撃破出来れば、後が楽になりますが――――。
 そんな事をGMが考えている中、先手を取ったのはアルト・クリストフコンビ。

 

アルト:まずは定石通りに行くか。3m前に出つつ『プロテクションII』を2倍拡大。魔晶石を潰しつつ、自分とクリストフにダメージ減少を3点付与。前衛に立つクリストフには、更に補助動作でAランクで『バーク・メイル』。

クリストフ:で、俺は5m前進だけかな。

GM:安定させてきますね。では、こちらの番。まずはシュミットが3m制限移動しつつ、『フェアリーステップ』を詠唱します。これで、シュミットが現在いるアルトさんから見ての44m地点から14m地点まで土の橋が出来ました。クリストフさんからは12m地点までですね。

遠くのプリス:フェアリーステップ……足場を作る魔法だったね。けど、それ届いてない気が。(一同笑)

遠くのシルフィ:欠陥建築になってしまってますよね(笑)。14m地点から7m地点までは川のままですよ(笑)。

GM:7mくらい気合で走れるでしょう(笑)。で、ウンディーネが全力移動で35m前進。アルトさんから見て12m地点に来ました。

クリストフ:……俺が乱戦挑んだら、川に突入でペナルティになるね。(一同笑)

遠くのロイド:アルトからシュミットへの魔法も、これで届かなくなったな。

アルト:おい、誰だ地の利がこっちにあるとか言った奴。向こうに逆に利用されてるぞ。(一同笑)

GM:で、シルフは距離があるのを良い事に、≪魔法拡大/距離≫を宣言。クリストフさんにウィンドカッターを! 達成値は17です!

クリストフ:(ダイスを振る)……っ駄目だ! 出目3、抵抗は16で抜けて来た!

GM:お、マジ? ではダメージ……(ダイスを振る)あ、出た。クリティカルで18点!!

クリストフ:ぐぉっ!? だ、駄目だ、いきなり頑強分が消えた。プロテ差し引いても15点か……。

遠くのロイド:何で7Lvに良いようにやられてるんだ、11Lv。(一同笑)

クリストフ:そ、そんな日もある!(一同笑)

GM:……次のラウンド行きますよー?(笑)
 

▽ラウンド2▽
 
現在の距離@アルト←2m→クリストフ←10m→ウンディーネ(水中)←32m→シュミット←3m→シルフ
 

 第二ラウンド。
 逆に地の利を向こうに取られた状態であるアルトとクリストフ、ここは強攻を選択。
 アルトから見て12m地点に居るウンディーネに、クリストフが特攻。川の中で足場が悪くなりペナルティを食らいますが、流石に格下相手なのできっちりと攻撃を命中させています。
 しかしクリティカルはしなかったため、一撃での撃破はならず。 
 ……完全に足止めをされています。

 

遠くのロイド:あれ、これ不味くね?(笑)

アルト:完全に向こうの思惑通りっぽいな。……私の行動はどうする? ヘイストをかけるか?

クリストフ:それ、消費がなぁ……。

アルト:……まぁな。この後にディクセン戦もあるだろう事も考えると、大仰な消費はできんか。

遠くのプリス:というか、クリストフ。支援を待ってから動こうよ。(一同笑)

クリストフ:それは、なんというか、ごめん!(一同笑)

アルト:……難しいが、ウンディーネにこれ以上居座られても面倒か。3m前に出つつ、10点魔晶石からMPを捻り出しつつ『クリメイション』だ。(ダイスを振る)抵抗は抜いたな。弱点と≪弱点看破≫とウンディーネ自身の特殊能力の関係もあって、ウンディーネへの私からの炎ダメージは+9点されるし。

GM:なにそれこわい。(一同笑)

アルト:(ダイスを振る)……ダメージ、31点。クリティカルもせずにこれは、自分が強くなったと錯覚しそうだな。

GM:くっ、駄目ですね。クリストフさんの斬撃で弱らせられた所に、アルトさんからの炎でウンディーネは消滅します。しかし、こちらの手番でシュミットは3m前に出つつ『ウィンドストーム』を詠唱します。対象はクリストフさんの周囲6m。まぁ、誰も巻き込めないんで事実上対単体ですが。

遠くのシルフィ:…うわ、嫌らしい。

遠くのロイド:(焦った声で)不味い、それは不味い! 下手すると封殺されるぞ、クリストフ!!

クリストフ:……………解説ッ!(一同爆笑)

遠くのイヴ:…あぁ、何が問題なのか理解できなかったんだ(笑)。いや、自分も分からないけど。

遠くのロイド:ウィンドストームは抵抗失敗した相手を転倒状態にする魔法なんだが、転倒状態の場合そのラウンドに起き上がる事は出来ても、移動は出来ないんだ。

遠くのシルフィ:補助動作が行えるのは、移動後のタイミングですからねぇ。起き上がる行動は補助動作ですし。

クリストフ:……不味い、抵抗失敗したら1ラウンド接近するのが遅れるのか!?

アルト:そうなると1ラウンドの間フルボッコが確定か……しまったな、『カウンターマジック』をかけておけば良かったか。

遠くのロイド:まぁ、結果論だわな。気合で抵抗だ、クリストフ。

クリストフ:目標値22のウィンドストームかぁ……ええい、どうにでもなれ!!(ダイスを振る)……駄目だ、出目5! いや、これを≪運命変転≫して、種族能力強化も合わせて出目11扱いになって、抵抗達成値は24!

GM:む、ではダメージは半減で10点ですか。

クリストフ:それならプロテもあるからあんまり痛くない!

遠くのロイド:……ここで変転を使ったか。

クリストフ:仕方ないだろ、そうしないと不味いんだから!(笑)

遠くのロイド:まぁな。これで一応、勝機は見えたか。

GM:まだですけどね! 更にシルフが距離拡大ウィンドカッターも放ちますよー。

クリストフ:こいつら……男なら拳一つで勝負せんかい!!(一同笑)

遠くのプリス:(冷静に)じゃあ君、まず剣捨てなよ。(一同爆笑)
 

 なんて会話をしつつも、流石に格下(Lv7)の魔法攻撃。
 精神力は決して高くないクリストフですが、今度は抵抗に成功します。
 流石に若干のダメージは受けますが、攻撃魔法ゆえ致し方なし。

 そして第三ラウンド……。
 

▽ラウンド3〜4▽
 
現在の距離@アルト←9m→クリストフ(水中)←29m→シュミット←6m→シルフ
 

アルト:2点魔晶石を潰しつつ、自分とクリストフにカウンターマジック。更に自分にバーク・メイルをAで。ついでに3m前に出る。

GM:じりじり進んで来ますね……。

アルト:進むのは良いのだが、距離が曲者だな。クリストフ、貴様の移動力でも通常移動ではシュミットまでは届くまい。

クリストフ:えーと、俺の移動力は26……。シュミットまでは29mで、うち2mは川で移動距離が半減扱いだから実質31mの移動力が必要か。……これなら行ける。敏捷度増強の指輪、破壊! 敏捷が一時的に38になって、通常移動の距離も伸びる! 通常移動でシュミットに接近して、ガゼルフットとキャッツアイ起動して≪必殺攻撃≫だ!!(ダイスを振る)……命中25!

GM/シュミット:む、それは避けられませんね。食らいます。 「―――…チッ……! 一気に距離を詰められましたか」

クリストフ:距離を詰めなきゃ始まらないのさ、俺は剣しか能が無いからね!!(ダイスを振る)……あ、くそ。『クリティカルレイ』忘れてた! クリティカルせずに、ダメージは28か……。

GM/シュミット:それくらいなら浅いですね。 「……速い、ですが軽いですね。些か拍子抜けですか」 と、シュミットは一撃食らった傷を抑えながら呟きます。

クリストフ:余裕じゃないか、ダークナイト。―――名乗れ、覚えておく。

GM/シュミット:「……“鋼将の右腕”シュミットと申します。ああ、忘れて頂いて結構ですよ。どうせ貴方、すぐに死んでしまうのですから」

クリストフ:……言ってくれるなぁ。ま、一応聞いた手前、こっちも名乗るぞ。―――クリストフ・ディスカーダー。元デュボール貴族、現在は野良剣士。忘れて良いよ。どうせあんた、すぐにくたばっちまうんだからさ。

GM/シュミット:「―――言ってくれますね、人族」

クリストフ:人族、ね。なるほど、あんたは種族はナイトメアだが、メンタル的にはバルバロスってワケだ。

GM/シュミット:「……如何にも。元より、人族の中に未練などありませんからね。人族の中に生れたものの、迫害により死にかけていた私を拾って下さったのはディクセン様ですから」

クリストフ:……ま、そっちにも事情は色々あるだろうが……こっちも色々あってね。ベアール侯に預けっ放しの家臣を、いつまでも待たせてもおけないんだ。お家復興の礎になって貰うぞ、ダークナイト。

GM/シュミット:「――――安い。そのような理由で我が主の戦に踏み込むつもりですか、人族ッ!!」 と、ここでシュミットの手番ですね。≪マルチアクション≫を宣言して、クリストフさんに『ストーンブラスト』を放ちつつ攻撃! 魔法達成値は22、攻撃の命中は23です!

クリストフ:高いだ安いだ自分の価値観だけで計ってくれるなよ!! (ダイスを振る)抵抗成功! ありがとうカウンターマジック!(一同笑)

アルト:…で、物理攻撃は?(笑)

クリストフ:(ダイスを振る)こっちも避けた。純粋な剣士としてなら、俺はどうやらこいつよりも上だな。

遠くのロイド:まぁ、命中回避共に上回ってるからな。

遠くのシルフィ:純粋な白兵技量面では、クリストフさんってロイドよりも上ですからね。

GM:くそう。ダメージは魔法ダメージで11です!

クリストフ:8点抜けたか……まだまだ!

GM:更にシルフが『シュートアロー』を撃ち込みます。ダメージは必中で、16点物理ダメージ!

クリストフ:はっはっは、それなら1点ダメージ。硬いぞ俺! 強いぞ俺! (凄く微妙な表情で)……イクスとは違うぞ俺!!(一同笑)

アルト:……最後の台詞は何だ(笑)。

クリストフ:いやぁ……愛着は強いんだけど、弱かったなぁアイツと改めて思って……。(一同笑)

GM:(……うーん、カウンターマジックとプロテクションのせいで、シルフの攻撃がロクに通用しなくなってる……)
 

 遠距離魔法攻撃で相手を削る目的で配置していたシルフですが、使える攻撃魔法はウィンドカッターとシュートアローのみ。
 しかし、ウィンドカッターは魔法ダメージですがピンゾロ以外で抵抗され、シュートアローは抵抗される心配の無い魔法ですが物理ダメージ。
 装甲の薄い相手には脅威になるシュートアローですが、クリストフは防具習熟のおかげで防護点10をマークしているため、決して装甲は薄くありません。そこにバーク・メイルとプロテIIが入るともう…。
 アルト? ええ、前衛戦士であるクリストフより硬いですが何か。

 ともあれ、補助魔法で固められたおかげでシルフの攻撃が酷く通用しにくくなっています。
 確実にダメージを与えられるのはウィンドカッター。しかし、シュートアローでクリティカルを狙うのも捨てがたい、そんな心境のGMです。
 
 そして第四ラウンド。
 戦線が大きく動いた為、アルトは全力移動でクリストフVSシュミットのエンゲージに近付きます。
 クリストフの攻撃は、出目が悪くシュミットが回避。
 シュミット反撃の≪マルチアクション≫からのストーンブラストも、回避&抵抗でさしたるダメージにはなりません。
 シルフの魔法も、当然の如く抵抗。クリストフ、HPはまだ半分以上をマークしています。
 

▽ラウンド5〜7▽
 
現在の距離@アルト←3m→クリストフVSシュミット←6m→シルフ

 

クリストフ:……じ、地道な削り合いだな。

アルト:敵も味方も、ダメージディーラーと呼べる構成のキャラが居ないからな。まぁ、それも――――ここまでだッ!! 3m前進して乱戦介入、『ドレインタッチ』を詠唱。(ダイスを振る)出目6に魔力15に、手甲の補正+2で合計23。抵抗を抜いたので、ダメージは22点か。別に今のHPだとHP吸収効果の意味はないが、手甲の補正があるから近接戦の方がダメージ効率が良いんだよな、私。(一同笑)

GM/シュミット:うわ、ごっそり吸われた!(笑) シュミット、苦鳴を上げてます! 「……ぐ、う……!? 魔術師が――――近接戦ッ!?」

遠くのイヴ:……もう後衛の構成じゃないね完全に(笑)。

クリストフ:……なぁ、アルト。君は何で、こうも平然と前衛同士の切り合いに突っ込んで来るんだ……。(一同笑)

アルト:出来るからだ。出来ぬ事はせんよ、私はな。

GM/シュミット:「近接戦『も』出来ると聞いていましたが……間違いでしたか。貴方に限っては、近接戦『の方が』出来る……戦士としての訓練を受けていない魔術師として、それはおよそ異常ですね」

アルト:ふん……それでどうした。驚いて終わりか? この程度か、“鋼将の右腕”。

GM/シュミット:「―――まさか。アルト・ディオスクロイツ……ディクセン様が最も警戒していた貴方を、ここで討つのが私の役目です。そちらの剣士―――クリストフ共々、ここで朽ちて頂きますよ」

クリストフ:はっ……オマケ扱いか、言ってくれる!! ここでクリティカルレイ込みで≪必殺攻撃≫行くぞ!(ダイスを振る)―――クリティカルはしなかったが、ダメージは28!

GM/シュミット:「……しぶといッ!!」 その一撃を食らったシュミットは、そのままクリストフさんに攻撃を切り返しましょうか。≪マルチアクション≫から『エクステンドヒーリング』で、自分のHPを27点回復します。攻撃の命中は24ですね!

クリストフ:(ダイスを振る)……必殺のペナがあるから、食らったか。うーん、中々爆発せんなぁ、≪必殺攻撃≫。

GM:よしっ、ダメージは26点です! 更にシルフが『シュートアロー』! こちらは17点!

クリストフ:……合計13点か。まだHPは35残ってる。

GM:……ええい、地味に硬い。
 

 補助能力が高く、特化こそしていませんが攻防隙のないアルト。
 そしてロイド以上に純粋な前衛型であるクリストフ。
 この組み合わせは、GMの予想以上に隙がありません。
 ……まぁ、火力不足が玉に瑕ではあるのですが。
 
 第六ラウンドには、アルトがクリストフの傷をアースヒールで回復。
 クリストフの剣で、シュミットは微妙にダメージ。ちなみにここで、キャッツアイとガゼルフットをかけ直しています。
 GM側は攻撃をクリストフに集中するも、魔法にしっかり抵抗されるせいで有効打になりません。
 
 続けざまに第七ラウンド。
 互いに地味な削り合いが続きます。
 アルトは回復、クリストフの攻撃はハズレ。
 シュミットの攻撃もハズレで、マルチアクションからの自己修復で27点回復。
 シルフの攻撃は殆ど効果無しです。

 

アルト:……千日手だな。

遠くのロイド:つーか、それが目的なんだろうな。勝てないならば消耗させて時間を稼げるだけ稼ぐのが目的じゃねーの?

GM:(……それはあるんですけど、正直このまま続けるとプレイ時間が長くなるし、段々ダレてくるんですよねぇ……)

クリストフ:…膠着状態か。ある意味、俺達の役目は果たしたから良いと言えば良いのかもしれないけど。

遠くのプリス:役目?

クリストフ:囮と先制攻撃。

遠くのロイド:……まぁ、な。ここから先、お前ら二人は状況に応じて好きに動いてくれって感じなわけだが。

アルト:個人的には総大将の首を狙いに行きたいのだがな。いつまでもここで拘束されていられん。

GM:(……うん、展開がダレるのが一番まずい。ここはイチバチで賭けに出よう!)
 

▽ラウンド8〜9▽
 

GM/シュミット:「―――埒が明きませんね」 と、シュミットが焦れたように呟きます。

アルト:なんだ、そちらも同じ考えか。確かにお互い、本軍が交戦中だ。こんな場所で足止めされていたくはないな。 では、その言葉ににやりと笑って呟こう。 ―――私も本来、こんなチマチマとした戦いは性に合わん。そろそろ決着を着けるか。

クリストフ:異議無し。 じゃ、こっちも剣を腰だめに構え直す。 ―――手柄首、そろそろ頂戴と行こうか。

アルト:……ちなみに今の発言の意図だが、GM。次のラウンド、向こうは全力で攻撃して来るんだな?

GM:です。MPもあと2ラウンド程度で限界ですからね。

アルト:ならばこちらも全力攻撃と行こうか。私もクリストフも、狙われたとて1ラウンドでは落ちん筈だ。

クリストフ:了解。それじゃ、まずは頼む!

アルト:心得た! では、『ドレインタッチ』!(ダイスを振る)抵抗を抜いて、ダメージは23!!

クリストフ:更に『クリティカルレイ』込みで≪必殺攻撃≫!(ダイスを振る)……くぅ、マジでクリティカルが出ない。ダメージ、26!

GM:それでもじりじりと削れてきているんですけどね。では、こちらの手番で―――シュミットは≪マルチアクション≫からクラックを詠唱! 自分巻き込みの範囲魔法をブチかまします!

アルト:……こう来たか! クリストフ、この呪文はかなり痛いぞ。抵抗するんだ。

クリストフ:了解! ……え、えーと、どんな呪文だっけ!(一同笑)

アルト:なんか威力が高かったのは覚えてる。(一同爆笑)

クリストフ:お前もうろ覚えかよ!?(爆笑)

遠くのロイド:クラックは地震を起こして攻撃する広域攻撃魔法だ。威力と範囲と転倒の追加効果の三位一体はこのレベル帯にしては破格なんだが、空を飛んでる相手には効かず、尚且つ魔法制御による対象の指定が出来ない。

クリストフ:……って、めっちゃ捨て身で来たか!

GM/シュミット:「我が主が待っているのですよ……貴方達如きに、余り時間はかけていられません!」 と、いうわけで剣はクリストフさんに剣が24、魔法は二人ともに22です! シュミット自身は抵抗に成功してますね。

アルト&クリストフ:(ダイスを振る)―――抵抗成功ッ!

アルト:これは直撃喰らうと些か危ないからな……。威力40だし、回ると洒落にならん。

クリストフ:俺は今回は剣も食らったしな!(一同笑)

GM:チッ。では、魔法ダメージは半減して13です。剣は24点ですね!

クリストフ:ぐあ、痛ぇ。そろそろ危なくなって来たか……。

GM:HP20以下になりました? なりました?

クリストフ:え? いや、なってないけど……。

遠くのプリス:……恐ろしい魔法狙ってるね、GM。

GM:てへっ☆
 

・HP20。10Lv妖精魔法『アイスコフィン』の発動条件。
・対象を『永続的に』氷の棺に閉じ込める魔法である。一種の封印。
・解呪系の手段でしか復活できなくなるため、『無力化』という視点で見ればこれ以上無いとも言える。
・ちなみにこのタイミングでシルフ、行動を忘却される。

 

アルト:……まぁ、向こうの事情も事情だ。手段は選んでられんと言う事だろう。

クリストフ:……まぁ、あんたにも色々事情があるんだろうが。こっちもこっちで色々あるんだ……そう簡単に負けてはやれないよ!!

GM:―――シュミットはその言葉を聞き、僅かに口の端だけで笑って剣を構えなおします。

アルト:……そろそろお互い、終わりが見え始めたか。クリストフ、私が削る。そこを狙え! 『ドレインタッチ』を詠唱、(ダイスを振る)……達成値25、ダメージは23だ!!

GM/シュミット:「……ぐぅ……ッ!! まだ……あと一太刀!!」 と、シュミットは大きくよろめきます。

クリストフ:……多分、こいつの最後の行動は分かる気がするな。

アルト:……そうだな。貴様がやるか?

クリストフ:俺の役目でしょ、これはね。

遠くのイヴ:……ふっ……全然分からん!!(一同笑)

遠くのプリス:…シュミットのデータを見直すと良いよ(笑)。こういう時用の特技を持ってるから、彼。

GM:(使えず封殺されるのも覚悟してたんだけど、乗って来るか。……良い覚悟ですけどねー)

クリストフ:もう一度名乗るよ、“鋼将の右腕”。今度こそ、この名前を覚え置け。―――元デュボール準竜騎士……謀反人、アレックス・ディスガーダーが一子。―――クリストフ・ディスガーダー。 ……言いながら、剣を腰だめに構える。一番近いのは非想天則妖夢の構えかな。半身で下段からの突撃体勢。

GM/シュミット:「―――“鋼将の右腕”シュミット。……家名が無いというのも、こういう名乗りでは少々締まらないものですね」 と、その構えを見たシュミットは盾を捨てて、同じような形に剣を構え直します。こちらも捨て身の、突撃体勢ですね。

クリストフ:―――…≪必殺攻撃≫+『クリティカルレイ』!

GM:……うん、命中でピンゾロは出していませんね? では、≪捨て身カウンター≫を宣言! シュミットはクリストフさんの攻撃を避けようともせずに、受けながら一撃を叩き込みます。更に≪強化魔力撃≫ッ!!
 

・ルールミスです。
・≪強化魔力撃≫は補助動作で宣言するタイプの行動なので、このタイミングでは使えない筈……。
・まぁ、テンション任せでルールをミスしたアホが居ると笑ってください。

 

遠くのイヴ:(思わず素で)うわ、お互いHPがガッツリ減ってる状況で捨て身の相打ち!? ……SW2.0でこんな光景ってあるんやねー…。(一同笑)

遠くのプリス:実利よりカッコ良さを取るタイプのプレイヤーが多いからねぇ。

GM:で、互いの攻撃は自動命中。クリストフさんの攻撃は自動的にダメージが6ゾロ……クリティカルですね!!

クリストフ:じゃあ振り足しか。……あれ、振り足し分にはクリティカルレイ乗らないんだよな。カード一枚無駄にしたか? (ダイスを振る)……まぁ良い。ダメージは合計43点!!

GM:(ダイスを振る)こちらのダメージは魔力撃込みで、39点ですね。―――では、互いに突撃から剣を振り抜いた両者は、一瞬前と位置が入れ替わるような感じで立っていると言ったところでしょうか。

アルト:……今の攻防、見えなかっただと……! どちらが勝った……!?(一同笑)

遠くのプリス:あぁもう、こっちは早速解説モードに入ったし!!(一同笑)

クリストフ:……では、胸元からブシュッと血を噴き出しながら膝をつく。 ―――……ぐはっ……!!

アルト:クリストフ!! ……じ、実際どうなったんだ今の攻防!? 私はダメージ量と残HPを正確に把握していたわけじゃないから、マジで分からんぞ!(一同笑)

遠くのシルフィ:……私が計算してましたけど……決着ですね。

GM/シュミット:はい、その通りです。シュミットは膝をついたクリストフさんを見もせずに呟きましょう。 「……アイゼン様。申し訳……ありません……」

アルト:……お?

GM:そして、クリストフさんに少し遅れて、こちらも胸元から血を噴き出し……倒れます。HP−3で、戦闘不能ですね。

クリストフ:ちなみにこちらは、残HP5でまだ動ける。……HP5のMP5という、見事な残りカスぶりだが。(一同笑)

アルト:……勝利か。

クリストフ:そういう事。……つっても、俺一人だと完全に負けてたねこりゃ。アルト、借り一つだ。 剣を支えにして、ゆっくりと起き上がろう。

アルト:借りだと思うなら、ここから先の状況をどうにかするのを手伝って貰おうか。 ……GM、現在の状況は?

GM:そうですね、アルトさん達は中州から川岸まで渡って来たわけですが、オーガ軍は背水の陣になる事を厭って押し返そうと逆突撃を敢行しているせいで、アルトさん達の周辺には敵影は見えません。離れた方で乱戦になっているのが見えますね。北の草原側と西の森側の双方でです。

クリストフ:……どう動く? 参謀殿。

アルト:……幸い、ここらに他の敵が居ない。まずは貴様の傷をある程度癒してから、北か西……敵主力の居る方に介入だな。

遠くのシルフィ:って、あ。GM、シルフは?(一同爆笑)

GM:はっ!?(笑) ……あー、えーと、その分だけ戦っても消化試合ですしね。シルフはシュミットがやられた瞬間に逃げ出します。

遠くのプリス:こっちも決着か。……さて、ここからどうなるかな。

GM:そですね。各所の戦闘フェイズが終わったので、更新フェイズに移りましょうか。
 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 

◇更新フェイズ◇

▽人族側被害▽
 
※蛮族側からの更新フェイズでの反撃は、ロイド・シオンの両部隊に均等に与えています。

シオン隊戦力値:250→222
ディクセン隊の戦力値の0.5割(28)

ロイド隊戦力値:242→214
ディクセン隊の戦力値の0.5割(28)
 
▽蛮族側被害▽
ディクセン隊戦力値:566→487
ロイド隊・シオン隊の戦力値の1.5割(79)のダメージ。
(※ シオン隊は≪士気高揚≫効果で戦力値+10%で計算)
(※ ≪不屈≫効果で、被ダメージは敵の部隊戦力値の15%まで軽減)
 
アルトのペトロクラウドを食らっていたオーガ達の治療完了。オーガ10体+治療役復帰。
ディクセン隊戦力値:487→569
戦力値にして82の回復。
 
◇現状の戦力表示◇
 
・ロイド隊
戦力値:214 指揮能力:10 戦力ダイス:20
指揮官:“黒獅子”ロイド・クラリクロイツ
参加PC:ロイド、シルフィ、プリス
参加NPC:ラムゼイ
兵科特殊能力:無し
指揮官特殊能力:≪不屈≫@戦争フェイズで敗北しても、更新フェイズで受けるダメージが『敵戦力値の20%』から『敵戦力値の15%』にまで減少する。
参加NPC効果:≪ベテラン傭兵≫/ラムゼイ@生き汚い傭兵の戦い方。戦争フェイズで敗北した場合、部隊が受けるダメージを5点軽減する。
 
・シオン隊
戦力値:222 指揮能力:11 戦力ダイス:23(アルミア補正込み)
指揮官:シオン・フォン・アノール
参加PC:イヴ
参加NPC:シオン、アルミア、ヴェルナー
兵科特殊能力:≪騎馬突撃(弱)≫@敵部隊との最初の接触、或いは『距離がある状態からの突撃』とGMが判断した場合、その戦争フェイズにおける戦力値計算が1.1倍になる。
指揮官特殊能力:≪士気高揚≫@1回のシナリオにつき3回まで、戦争フェイズでの戦力値を1.1倍して計算する事が出来る。それは更新フェイズでの与ダメージにも影響する。※1回使用済み
参加NPC効果:≪筆頭騎士≫/ヴェルナー@騎馬突撃系の特殊能力が発動した際、戦力ダイスを+2個。
≪鼓舞≫/アルミア@戦力ダイス+1個。
 
◇戦力表示:蛮族◇
 
・ディクセン隊
戦力値:569 指揮能力:12 戦力ダイス:40
指揮官:ディクセン・グランガイツ・“鋼将-アイゼン-”
指揮官特殊能力:≪不屈≫@戦争フェイズで敗北しても、更新フェイズで受けるダメージが『敵戦力値の20%』から『敵戦力値の15%』にまで減少する。

 

ロイド:……五分……いや、尚悪いな。

アルト:何故だ? 奇襲の効果は切れるだろうが、戦力ダイスの合計はこちらが上だし、半包囲状態だろう。

ロイド:忘れてるだろ。敵にはまだ予備戦力があるんだよ。

アルト:……予備戦力?

プリス:シオンの兄の部隊。姿を見てないし、戦力計算にも入ってないから……十中八九、渡河時に襲われる事を勘案しての予備戦力として伏せてあるね。

アルト・イヴ・クリストフ:……あ。

GM:おや、やはり気付いてましたか。残念。

ロイド:そりゃあな。……もしかしてこのタイミングで来るのか?

GM:はい。……誰も気付いてなかったら、戦力値にペナかけてやるつもりだったのに。(一同笑)

ロイド:危ねぇ!(笑) このタイミングで言い出して良かったよマジ危ねぇ――――ッ!!(一同笑)

GM:まぁ本来ならば――――シナリオが全く予定通りに進んでいたならば、ボス戦はディクセンと腹心二人+ガイゼルがボスになる予定であり、ガイゼル軍は本隊と一緒に行動していた予定だったりしたから大幅な変更ですよねコレ。更には個人では剣の欠片補正はあっても性格に反して《かばう》や《ガーディアン》を持つ防衛型なのがこの状況での不安ですけど。うーん、編成もう少し考えれば良かったかなぁ。

ロイド:……ふむふむ?
 

 この時に漏らしたこの情報が、後にロイドさんの大暴走の原因の一助になるとは私は欠片も思っていませんでした。
 ……うう、私の馬鹿。そしてロイドさんの馬鹿。

 

GM:と、そんなわけでこの更新フェイズでシオン隊の後方。草原地帯の向こうに土煙が見えますね。戦場端っこに、15騎ばかりの騎兵+ワイヴァーンに跨った騎兵が見えます。次回の更新フェイズに戦争マップに登場予定なので、まだ遠くに見えるだけですけどね。

プリス:2回目の戦争フェイズには参加せず、3回目から……って事は、まだ距離はあるんだね。

GM:斥候に引っ掛からない程度の距離に配備してましたからね。ある程度、距離はあります。

ロイド:……反応とかは戦争フェイズ始まってからやった方が良いか?(笑)

GM:このタイミングでやってくれて構いませんよ(笑)。では―――場所はロイド隊本陣ですね。オーガ軍相手に押せ押せしてた所で、その変化に気付いて良いです。

プリス:―――っ! ロイド、北の方…!!

ロイド:……騎馬隊……チッ、悪い予想が当たったか。オーガしか居ないから、ある程度予想はしてたがな。―――ラムゼイ、指揮権をお前に預ける。

GM/ラムゼイ:「……あ?」 と、その言葉に近くで戦っていたラムゼイは思わず間抜けな声を上げます。……っていうか、あの。GM素で聞きますけど、何ですかそれ?
 
ロイド:何かあればお前に指揮権を預けるって話だったろ。今がその『何かあれば』だ。
 

 確認してみて下さい。
 確かにこの人、軍議の段階でそれをしっかり決めておく事を主張しており、GMもそれを受け入れてます。

 

プリス:待った。それはロイド、君がこの場を離れると言う事?

ロイド:んー……可能なら、だけどな。GM、敵は見た所騎兵だけだな? あとはワイヴァーンライダーが一名。

GM:そうですね、そう見えます。

ロイド:だったら話は簡単だ。『あれだけの戦力を、戦争フェイズに関わらせちゃ不味い』。ならば、『俺が足止めに行けば良い』。

GM:……は? えと、えぇ!?(一同笑)

遠くのクリストフ:おい待てロイド、敵は騎兵が15にワイヴァーン乗りだぞ!?

ロイド:逆に言えば『それだけ』なんだよ。魔法使いが居ないんだ。騎兵も恐らく、正騎士相当のデータの奴を馬に乗せただけ。……俺を狙って来さえしてくれれば、封殺できる。正騎士の攻撃など、殆ど避けれるからな。

GM:あー、いえ。全員が正騎士レベルじゃないですよ。正騎士が5体、腕利きの傭兵相当のが10名としてました。

ロイド:重畳。シオンの兄であるガイゼルについては、保有する冒険者技能についてはGMが前回言及してたし、《かばう》や《ガーディアン》まで持つ防衛型ならば攻撃性能は低く、俺の回復力ならば勝算はそれなり以上にある。

プリス:……敵がロイドを無視して、そのまま戦場に突っ込んできたら? というか、僕が敵の指揮官ならそうするよ。

ロイド:その場合は最悪でも敵将―――ワイヴァーンライダーだけでも止める。それに、そう悪くないアテもある。GM、この戦場で一番の手柄首ったら誰だ?

GM:……へ?

ロイド:まず考えられるのはこの場の軍の総大将であるシオン。けど、この首の価値に関してはまだスカーレットテーブル内では知れてないだろう? むしろ、連中に名が売れているのはブルデ戦の“黒獅子”、即ち俺だ。

プリス:……あ、なるほど。そして栄達の為に家族も故国も切り捨てるようなアホが、そんな手柄を目の前にしてそれを逃す可能性は低い……。

ロイド:つまり、俺があの援軍に突っ込めば―――。

GM:……確かにシオンの兄……ガイゼルなら、そちらを狙いかねない……。

遠くのアルト:……ロイド、お前それ、今考えたのか?(笑)

ロイド:まさか。シオンの兄の姿が戦場に無かった段階から、ずっと考えてた事だ。お前らの戦闘フェイズ、割と長かったしこれ以外にも幾つか受け攻め考えていたが……。そして今さっき、ガイゼルの情報についてGMが漏らしたから『いける』と判断した。

GM:(うぉぉぉ、ここで逆挟撃してピンチにしてやろうと思ったらこの人はァァァァ!?)
 

 ……GM、煩悶。
 正直言って、いつぞやのトリーシャ特攻並に『してやられた』気分です。
 完全に読まれて、その上で一定の勝算のある作戦を立案されています。
 原因の一端は私がうっかり漏らした情報なのですが。
 
 ロイドの居る地点は戦場内。未だ戦場の外にいるガイゼル隊が突っ込んで来る前に、シオン隊とガイゼル隊の間に割り込む事は不可能では無いでしょう。
 ……緊急連絡用の馬、プリスがしっかり確保していましたし。
 加えて前回今回と私がガイゼルに関して出した情報から、戦闘能力も類推済みと来たもんです。
 
 『間に合わないよー』と拒否する事も出来ますし、それならそれで次善策を出す事はあれども、文句を言うようなタイプのPLは居ないのが自慢の竜鳴艦です。
 ですが説得力としては十分だと、GMである私は判断しました。
 ……軍議段階からロイドとプリスが張った布石。そして、綿密な予測。それに基づき提案された奇策。
 ―――乗りたい、と思う私は悪いGMでしょうか。

 

GM:……OK、認めましょう。ロイドさんがこの場を離脱して北に回る事は可能です。まぁ単独行動になりますが、分析は正確ですしね……。

ロイド:……行けそうか。ならば行こう。

GM:結構。ならば、ロイドさんはここで戦争フェイズから離脱して、北から強襲して来た騎兵隊に突っ込む事が出来るとします。

ロイド:どれだけ拘束できるか、だな。ガイゼルだっけ。シオンの兄はまずこっちに来ると思うんだが。

GM:……Lv11ファイター相手ですから、正騎士や並騎士だと攻撃がまず当たらないんですよねぇ。

プリス:そういう意味だと、耐久性に難のある僕やシルフィがそっち行っても邪魔なんだよね……。

GM:かもしれませんね。あ、クリストフさんとアルトさんはどうします?

クリストフ:シュミットの首……は取る必要あるよな。リザレクション防ぐ意味でも。

アルト:あぁ、回収されてリザレクションされたら厄介か。

クリストフ:……さっきまで丁々発止とやり合ってた相手の首を狩ると言うのも、些か抵抗があるんだけど。まぁ、仕方ない。まず、シュミットの首を取る。

アルト:で、アースヒールでクリストフを回復させたいのだが……可能か?

GM:はい、10分かけて救命草とか言わない限り大丈夫としましょう。では、それが終わったらお二人はどうします?

アルト:……ディクセンを狙う。敵が予備兵力で奇襲をかけて来たのは、こちらからも分かるんだよな?

GM:ですね、分かります。

アルト:まぁ、だとしても……この状況だからこそ敵将を討つ事で崩したいという理論で自己正当化して行ってみよう。(一同笑)

プリス:アルト、君って考えてるようで何も考えてないよね。(一同笑)

アルト:やかまし(笑)。

クリストフ:まぁ、でも俺らだけでオーガの群れの中突っ込んでも潰されるだけな気もするし……。ここは大回りに回って、シオン隊の援護に行くか?

GM:……ふむ、ではこうしましょう。アルトさんとクリストフさん、並びにロイドさんは今回の戦争フェイズには参戦不能。アルトさんとクリストフさんは、変則的に戦闘フェイズのみに参加。ロイドさんは戦争フェイズに含まれない場所で、対援軍戦。

一同:OKっ!!

GM:(しっかし、まーた変則的な事になってきてるなぁ……)
  

◆佳境◆
 

 さて、竜鳴艦らしいと言うかなんというか。
 またまた分割進行です。
 良いんですけどね、時間さえ間に合えば。
 
 ……状況的には前述の図の通り……図を作ってくれますよねアルトPLさん?
 ええ、図の通り。
 アルト&クリストフ・並びにロイドが一時的に戦線を離脱して、迂回して行動中。
 また、ロイド隊の指揮権が一時的にラムゼイに移行しています。
 
 その結果、今回の戦争フェイズは―――
 

◇戦力表示:人族◇
 
・ロイド隊
戦力値:203 指揮能力:7 戦力ダイス:17
指揮官:ラムゼイ
参加PC:シルフィ、プリス
参加NPC:ラムゼイ
兵科特殊能力:無し
指揮官特殊能力:無し
参加NPC効果:≪ベテラン傭兵≫/ラムゼイ@生き汚い傭兵の戦い方。戦争フェイズで敗北した場合、部隊が受けるダメージを5点軽減する。
 
・シオン隊
戦力値:222 指揮能力:11 戦力ダイス:23(アルミア補正込み)
指揮官:シオン・フォン・アノール
参加PC:イヴ
参加NPC:シオン、アルミア、ヴェルナー
兵科特殊能力:≪騎馬突撃(弱)≫@敵部隊との最初の接触、或いは『距離がある状態からの突撃』とGMが判断した場合、その戦争フェイズにおける戦力値計算が1.1倍になる。
指揮官特殊能力:≪士気高揚≫@1回のシナリオにつき3回まで、戦争フェイズでの戦力値を1.1倍して計算する事が出来る。それは更新フェイズでの与ダメージにも影響する。※1回使用済み
参加NPC効果:≪筆頭騎士≫/ヴェルナー@騎馬突撃系の特殊能力が発動した際、戦力ダイスを+2個。
≪鼓舞≫/アルミア@戦力ダイス+1個。
 
◇戦力表示:蛮族◇
 
・ディクセン隊
戦力値:569 指揮能力:12 戦力ダイス:40
指揮官:ディクセン・グランガイツ・“鋼将-アイゼン-”
指揮官特殊能力:≪不屈≫@戦争フェイズで敗北しても、更新フェイズで受けるダメージが『敵戦力値の20%』から『敵戦力値の15%』にまで減少する。

◇備考◇
 
・二部隊による二方向からの挟撃。ディクセン隊の最終戦闘力値が−10%。
 

 と、なりました。
 ロイド隊、弱体化。並びに、その結果として戦力ダイスの数で見ると完全な互角に持ち込まれています。
 ただし、ロイドが単独行動しなければシオン隊が逆に挟撃されていたので、この状況はGMの想定よりもまだ良い部類ですね。
 
 現状、シオン隊とロイド隊でディクセン隊を半包囲している状態なのは変わらず。
 その結果としてディクセン隊側に-10%のペナルティが継続で付いていると裁定した為、ダイス数では互角でもディクセン側がかなり不利です。
 
 ……くそう、的確にこちらの動きを潰しに来やがる。
 

◇戦争フェイズ◇
 
▽ロイド隊&シオン隊VSディクセン隊▽
 
シオン隊、≪士気高揚≫使用。戦力値が元値の+10%。222→244。ダイス数24個に。
 
シオン隊:24D6=79
ロイド隊:17D6=61
合計:140
VS
ディクセン隊:(40D6)*0.9=147*0.9=132
 
140−132=8点
 
ロイド隊&シオン隊勝利
ディクセン隊戦力値:569−8=561

 

ロイド:勝った……けど、全然減ってねぇな。

アルト:戦闘フェイズで減らせと言う事だろう。貴様はそれより、大仕事が待っているのではないか?

ロイド:お前もだろ。俺が抜けた以上、ディクセンが出たら抑えるのは多分お前だ。

プリス:……ふむ、GM。数字ではこうだけど、実際の戦況は?

GM:そうですね。まず、ロイド隊はロイドさんが横合いから離脱。指揮権を預かったラムゼイは、熟練らしき堅実な用兵で敵を捌いています。離れ過ぎたら魔法が飛んでくるのが分かっているので、敵陣に食いついて離れないように……という感じですね。

イヴ:こっちはー?

GM:そうですね、ディクセン軍がシオン隊に一気に圧力をかけて来たのが分かります。―――同時に、後方に数こそ少ないですが騎馬隊が出現したのも、ね?

イヴ:挟撃された!? とか、シオンの横で叫んでみます。(一同笑)

GM/シオン:「あれは―――くそ、兄貴の軍か! オーガしか居なかったから、どこかで出て来るだろうとは思っていたが……!!」

イヴ:考えてたなら、対策とか無いの?

GM/シオン:「練るだけの戦力がこちらには無かった……というのが表現としては正しいかな。兄貴が出て来たなら挟撃されようと、敗北するまでにオーガを削れるだけ削って作戦遂行を不可能にさせるというのが現実的なラインだ。……無茶な作戦だから、イヴ。アノール家の郎党でもない君は、この場を離脱してロイド隊に合流した方が良いんじゃないかな?」

イヴ:冗談でしょ。良い女はこんな些事で職務放棄したりなんかしないのよ。考えようによっちゃ、敵が最初から戦力を集中させていなかったって事でチャンスでしょ、これ。レッツ・ポジティブシンキングって奴よ。ドゥーユーアンダスタン?(一同笑)

GM/シオン:「……あのね」 シオンはその言葉に軽く頭を抱えます。

イヴ:何よその反応。もっとこうポジティブな反応を返す所よここ。遺伝子レベルでノリが悪いわね。血小板に音感程度持たせておきなさい!(一同爆笑)

遠くのロイド:どういう理論だッ!?(笑)

GM/シオン:「ロイド、護衛の人選はもう少し……いや、何でもない」 と、ひとしきり遠い目をしてからシオンは溜息を吐きます。 「……つまり、もうひと暴れ付き合ってくれるわけだ」

イヴ:まぁね。それに後ろから突っ込んで来る敵が居るなら、正面突破して退路を開けばいいのよ。これぞ鬼島津の退き口ッ!!(一同笑)

遠くのクリストフ:わぁ、本当に楽しそうだなこいつ……(笑)。

イヴ:で、叫んだ所でふと発見するわけですよ。 ……ん、あれ?

GM:……発見?

イヴ:いえ、私らから見て向かって右……。地図で言うと西側を、北に突っ走って行く騎馬を。 ……ねーねー、シオン。あの黒っぽい騎兵って……。

GM/シオン:「騎兵? あんな所で何を―――って、あれは……ロイド!?」

イヴ:コース的に見ると、私らの部隊の背後にシオンの兄さんの騎兵隊が来る前に、その騎兵隊に突っ込むコースよねアレ。……御挨拶にでも行くのかな?(一同笑)

GM/シオン:「いや、あれは、まさか……足止めに行くつもりか!?」

イヴ:じゃあ、後ろの心配は必要無いか。シオン、前だけに集中するわよ!

GM/シオン:「前だけって……ロイドは!?」

イヴ:心配するだけ無駄よ。私はまだロイドとの付き合いは短いけどね。あのプリスが、私達にすらどこか一線引いてたプリスがあそこまで信頼する相手だもの。だったら私も信じるわよ。――――あの男なら、この状況をどうにかしてくれるかもしれない、ってね。

GM/シオン:「……分かった。慌てた所で俺達にどうこう出来る状況でもないからな。―――正面突破だ! 背後の敵が来るまでに正面を押し切るぞ!!」 ―――というわけで、イヴさんは難易度ハード、ノーマル、イージーから選んでください。プリスさんとシルフィさんの方は固定しておきます。

プリス:うわ、何か来る!?(笑)

シルフィ:来るとしても、私達でどうにかしましょう。ロイドが私達を信じて、任せてくれたんです。

プリス:……そうだね、そうなるか。分かった、ここは死守しよう。

ロイド:すまん、そっちは任せた!(笑)

GM:んじゃ、どこから進めますかね……。順番から言って、プリスさんとシルフィさんの所ですか。

プリス:予想はつくけどね……もう一人居るという、ディクセンの側近じゃないかな。

GM:察しが良いですね。……それでは、そちらから始めましょう。
 

◇戦闘フェイズ◇
 

GM:さて、ロイドさんが抜けてラムゼイが指揮を執るロイド隊。兵の心を掴んでいたとはいえ、ロイドさんが生粋の指揮官では無いのが功を奏した面もありますね。傭兵達はそこまで混乱する事もなく、ラムゼイの指揮に従って動いています。

遠くのアルト:戦場の中で会話中、か?

シルフィ:あれですよ。私とプリスさんは後衛ですから、一列下がっての火力支援をしているのです。

GM:なるほど。では、ラムゼイも指揮官なので一列下がってそこにいます。

プリス:やるね、ラムゼイ。流石ベテラン。こういう経験も豊富ってワケだね。

GM/ラムゼイ:「お前らやロイドが鼻水垂らしていた時代から、俺は戦場に居たからな。これくらいは嫌でも覚え――――ッ不味い!!」 と、戦況を見ていたラムゼイが叫びます。

シルフィ:……え……!?

GM:次の瞬間、轟と音を立ててそちらの軍の密集している辺りに霧が舞い上がります。……いえ、分かりますね。アルトさんが使っていたのと同じ、ペトロクラウドです。

プリス:なっ……!!

GM/女性:そして、徐々に石化が始まる傭兵達。そこにオーガ軍が切り込み、その後に続くように一人の女性が踏み込んで来ます。露出の多い衣装を着たムチムチプリン――――。

遠くのクリストフ:(淡々と)なぁ、この緊迫した場面で『ムチムチプリン』はどうよ?(一同大爆笑)

GM:と、咄嗟に出てきたんですよ!!(笑) えーと、妖艶な美女です! 背中に蝙蝠の羽とかあります! ……ぶっちゃけ、エルザさんと同じ。サキュバスですね。

シルフィ:(ダイスを振る)弱点は抜きました。抜きました、けど……そうかぁ、腹心のもう一人はサキュバスだったのか。

プリス:確かに神聖魔法使いだからね。キュア・ストーンも使えるし、こうしてペトロ・クラウドで逆に石化させる事も出来る。……とりあえず、ラムゼイを庇うように前に出よう。

シルフィ:私もです。

GM/ラムゼイ:「おい、お前ら!?」

プリス:履き違えちゃいけないよ、ラムゼイ。ロイドの言っていた通り、物事には優先順位がある。分隊指揮官であるロイドの命より、総指揮官であるシオンの命の方が高いように……この場では指揮権のある君の命が一番高い。

シルフィ:けど、何で……? 何で、ペトロ一発撃って後退すれば良いのにわざわざこの人は姿を見せたんですかね?

遠くのロイド:確かにな。≪鷹の目≫が無ければ、乱戦を抜けて攻撃できないのは分かる。だからこそ、前に出てこざるを得ないのもな。アルトのように、遮蔽が無い段階で不意打ちで撃つのがこの手の攻撃を活用するなら一番有効だろう。だとしても、≪魔法制御≫を利用してある程度の敵を巻き込んだ段階で退けば良いのに……。

GM/サキュバス:ああ、そっちの方が効率的なのに、サキュバスがどうしてわざわざ更に前に出たかですか? 「―――居ない!? どこに……!!」 と、サキュバスは鋭い視線を走らせて誰かを探しているようですよ?

ロイド&プリス:………あー。(←納得の声)

プリス:ロイドか。ロイドのお客さんかコレ!?

GM:です。だって、幾ら石化魔法使っても、このサキュバスがやったようにキュア・ストーンで回復されれば時間稼ぎにしかなりませんからね。それと同時に、この奇襲でこちらの分隊の指揮官を仕留められれば、という腹ですね。

遠くのイヴ:あー、ロイド狙いに来たけど、肝心のロイドが居なかった、と。

プリス:―――なるほど。……残念だけど、サキュバスのお姉さん。ここに君の探し人は居ないよ。 ジャカッと両手にデリンジャーを構えながら、前に出よう。

GM/サキュバス:「“黒獅子”が居ない……?」 その言葉と、言葉通りに見付からないロイドの姿に、サキュバスが困惑したような視線をプリスさんに向けますね。

プリス:敵にそれ以上を教えるとでも? 気付いていないなら好都合。そしてここまで踏み込んでくれたのも好都合。恐らく君が、ディクセンの腹心だね。―――その命、ここで貰うよ?

GM/サキュバス:「……銃使いと魔術師の小娘二人……あぁ、そう。貴方達が向日葵兵団ね」 得心がいったように、口元に手をやってサキュバスは僅かに笑います。 「―――アウグストの戦いでは活躍したそうじゃない。“黒獅子”ほどじゃないけど、噂は聞いてるわ」

プリス:それはどうも。……さて、目的の人物は居なかったようだけど、生憎石化なら解ける人材がここにもう一人居るからね。どうする? このまま帰ってくれても、僕たちは別に困らないけど。

シルフィ:へ? ……あぁ、ディスペルですか。

プリス:ううん。ディスペルは呪い属性は解除できないから、完全なブラフ。この石化を解除できるのは、高レベルプリーストが他に居ない限りはロイドとイヴだけだよ。ここで逃げに徹されたら、ここにいるメンバーでは解除手段は無い筈。……帰す訳にはいかないんだ。

遠くのロイド:……挑発だな、つまりは。『帰るな、ここで仕留める』って事だろ。

プリス:……うん、まぁ、そうなるね(笑)。逃がすと面倒そうな相手だって言うのもあるし。

GM/サキュバス:それはどうやら、向こうにとっても同じようですね。 「―――好都合と言うなら、そちらの戦力が分散してくれているこの状況こそ好都合。貴方達の名前は、円卓内でも響き始めている。その首があれば、ディクセン様の地位も向上するわ」

プリス:―――ラムゼイ、こいつは僕達が相手するから下がって! 指揮官は君だ、君の所までは通さない! って言うか、君が倒れたら指揮官やれそうな人間が他に代理居ない!!(一同笑)

シルフィ:私、『すすめ』以外のコマンド出せませんからね!!(一同笑)

プリス:僕は『もどれ』も出せる!(一同笑)

GM/ラムゼイ:「おい、お前らに何かあったら俺はロイドに会わせる顔が……!!」

シルフィ:ロイドが私達を信じて、任せてくれたんです。大丈夫ですよ、負けません。

プリス:そう言う事だよ、露出過剰な蛮族さん。悪いけど、ここは通さないよ。僕達がね。

GM/サキュバス:「―――へぇ。勇ましいじゃない、前衛も居ない癖に」

プリス:真似事程度なら僕でも出来るさ。―――君も見た所、術師系だ。僕でもそう不足は無いだろう。

GM/サキュバス:「―――言うじゃない」 その言葉に応じるように、サキュバスは戦闘態勢を取ります。

シルフィ:やりますよ、プリスさん。アークウェイン家家訓第一条! 『撃て、撃て、撃ちまくれ。敵より多く、ブチかませッ!!』

プリス:また恐ろしい家訓もあったものだね。まぁ、今は僕もそれに倣おうか!
 

▽シルフィ&プリスVSサキュバス▽
 
 さて、後衛二人で戦闘突入というアレな事態になったシルフィ組。
 先制値19のサキュバスのお姉さん(かけら強化は無し)を相手に、プリスが先手を取り損ねます。
 距離は相談結果、シルフィ←15m→プリス←10m→サキュバスとなっています。
 
 ちなみに竜鳴艦では、『戦闘前会話によって、戦闘準備でかけていた魔法の効果時間が切れる事は無い』と裁定している為に、サキュバスにペトロをかけられた傭兵達もまだ無事です。6ラウンド後には石化しますが。
 
 耐久力の低い二人であるがゆえ、GMちょっとドキドキ。
 けどまぁ、敗北したら敗北したで、こういう作戦を採ったPC側が悪いので。
 一応、サキュバスさんは本気で行かせて頂きます。
 
▽ラウンド1▽

 

GM:うっし、こっち先手ですね。ではサキュバス、≪淫夢≫の特殊能力を使用します。半径20m以内の任意のキャラクターは、精神力抵抗に失敗したらダメージを食らった上に眠りこける!!

遠くのロイド:うげ、ガチで来てる!?

プリス:まぁ、対象は僕だけだけど……。

シルフィ:精神抵抗で23ですか……。大丈夫です?

プリス:(ダイスを振る)……駄目だった。眠って、ダメージは……HP? MP?

GM:HPに(ダイスを振る)5点ですね。エロい夢と共にダメージです。

淫夢中プリス:うぅん、ロイド、そこは、やぁ……!!(一同笑)

遠くのクリストフ:(ロイドに)……責任取ってやれよ?(一同笑)

遠くのロイド:いやいやいや待て。良いから待て。とにかく待て。(一同笑)

GM:ちなみに他の人族にも被害が出てますね。凄いやサキュバスお姉さん、広域兵器だ!

シルフィ:うわぁあ、これヤバい! 今にして考えると、エルザさんとか本気で戦えば私ら危ない相手だったんですね……。と、とりあえず! プリスさん、かなり痛いけど我慢して下さい! リーンフォースをSで使いつつエネルギーボルトを2倍拡大してプリスさんとサキュバスに―――。

プリス:駄目、シルフィ。エネボでもサンダーボルトでも、僕は一発じゃ倒れないけど二発じゃ倒れる! だったらここは、敵に与えるダメージを最優先でサンダーボルトを!

シルフィ:わ、分かりました。ダメージがクリティカルしない事を祈って……サンダーボルト2倍拡大!(ダイスを振る)達成値、27!!(一同笑)

淫夢中プリス:うはぁ……それを抵抗しろと!?(笑) (ダイスを振る)……駄目、全然無理!

GM:サキュバスも駄目ですね。喰らいます。

シルフィ:ダメージ、えーと、プリスさんのも私が振らないと駄目?(笑)

GM:うーん(笑)。じゃあ、プリスさんのダメージは自前で振って下さい。

淫夢中プリス:あぁ、ロイド! さっきめっちゃ出目悪かったダイスどこ!? 今こそあれの出番だ!!(一同爆笑)

遠くのロイド:なんという有効活用!?(笑) えーと、これだな。

淫夢中プリス:OK、借りるよ!(ダイスを振る)……出目3。ねぇ、ありがたいけどこのダイス、ホントにどっか重心おかしいんじゃない?(一同爆笑)

遠くのロイド:……俺は何で、そのダイスで戦ってたんだ……。(一同笑)

GM:……そのダイス、使用禁止にしますか(笑)。FEARのなんかのリプレイであった砂糖菓子ダイスみたいな呪われぶりですね(笑)。

シルフィ:出目3なら、プリスさんには25点ですね。サキュバスには―――(ダイスを振る)くっ、出目8。ダメージ弱点込みで35点です!

GM:いた、いたた!?

プリス:で、こんがり焼けた僕がここで転倒状態で目を覚ます、と。 ―――くぅっ……良い夢だったのに、酷い寝覚めだな全く! そう叫びながら、補助動作で立ち上がり。更に補助動作で『ターゲットサイト』、『クリティカルバレット』、『キャッツアイ』! で、両手のデリンジャーで射撃するよ。(ダイスを振る)……2発とも命中したので、知力増強の指輪を破壊。ダメージを底上げする!

GM:うっわ、一気に決めに来ましたね。

プリス:二人しか居ない状況で、淫夢のようなこちらに対する無効化手段のある相手は危険すぎるからね。(ダイスを振る)……お、久しぶりに派手に回った。右の銃が弱点込み35点、左が17点!!

GM:うげっ!? や、ヤバ……この人、ディクセンとセットで出すのを構想してたせいで欠片補正無いんですよね。残り2点!?

プリス:くっ……仕留め損なった!

シルフィ:うわぁ、しまった! 私も指輪割ってれば……!!

GM:後の祭りですね。けど、こっちも限界なんですよね! ええい、どうするか……!!
 

 なんとなく予想はしていましたが。
 高火力紙防御コンビであるプリス&シルフィ。勝つにしろ負けるにしろ、速攻で決まるだろうと言う予想通りの展開です。
 1手でプリスとシルフィを同時に無効化出来る手段も無い以上、この時点でサキュバスはほぼ詰み。
 『淫夢』は与えたダメージ分自分を回復するのですが……この時点で周囲にどれだけサキュバスにとっての敵が居るのか。
 なんとなく、GMの脳内イメージでは周囲は敵も味方も巻き込まれないように距離を取ってるイメージがあるんですよね。さっきは演出で何人か巻き込みましたけど、それにしたって十は越えない筈。
 となると、ジリ貧です。

 ……ウソです。本当はプレイ当時、淫夢によるHP回復とかはスコーンと脳内から飛んでました。
 
 ともあれ、敗北が確定なれば……ディクセンに心酔しているこのサキュバスの次の手は、『命と引き換えにしてでも、愛する主君の脅威になりそうな相手の排除』となります。
 つまり、回復を捨てての攻撃。丁度プリスという倒せそうな相手が居ますし。
 と、いうわけで――――
 
▽ラウンド2▽

 

GM:こうなれば玉砕してやらァ! 幾ら回復してもこの超火力コンビの前ではこのラウンドで絶対落ちますからね!!

プリス:ハイ来た! こうなる事はなんとなくわかってた!!(一同笑)

シルフィ:……やっぱり前のラウンド、エネボの方が良かったのでは?(笑)

プリス:うんまぁ、結果論的にそうだね(笑)。

GM:いえいえ、ここまでダメージを受けてないと、回復無視作戦には出ませんでしたからね。と、いうわけで道連れに出来る可能性があるプリスさんに最も火力の高い攻撃をブチまけます。えーと、サキュバスの最大火力は『ゴッド・フィスト』かな。ダルクレムパンチですし。

プリス:うへ、打撃力40か。

GM/サキュバス:ええ。では、 「―――っこれほどの火力とは……! だけど、せめて一人くらいは……!!」 と叫んで、サキュバスはプリスさんにゴッドフィストを叩き込みます。魔力は固定で23ですね。

プリス:(ダイスを振る)……あ、ピンゾロ。(一同笑)

遠くのクリストフ:うわぁ、やっちまったな……(笑)。

プリス:いやまあ、元々出目9以上で抵抗だから分は悪いんだけどね……。えーと、ダメージは?

GM:(ダイスを振る)あ、大きめ。27点の魔法ダメージですね!

プリス:ぐ……駄目だ、それは耐え切れない。気絶するよ。シルフィ、後は任せる……。

遠くのイヴ:寝て、起きて、撃って、お仕事終了。また寝る。(一同笑)

遠くのアルト:実に健康的だな(笑)。へっぽこのイリーナにも無かったか、こんな光景(笑)。

気絶中プリス:向こうと違って寝てる時に見た夢は十八禁の淫夢で、更に言うなれば二回目の『寝る』は気絶と同義だけどね!(笑)

シルフィ:ともあれ、私の手番ですね。36回に1回の魔法の失敗(=ピンゾロ)さえ無ければ勝ちです! エネルギーボルトをサキュバスに発射!(ダイスを振る)よし、発動もダメージもピンゾロは出ませんでした。ダメージは弱点込み26点ですね。

GM:えーと、それは……(ダイスを振る)あ、死んだ。気絶じゃなくて死んだ。周辺の兵の石化も解除されますね。

シルフィ:……気絶を通り過ぎて死んじゃいましたか。まぁ、とにかく倒れてるプリスさんを回収!

気絶中プリス:たーすーけーてー(笑)。

GM:はい。では、サキュバスがやられた事でこの辺の攻勢は一旦緩みますので、その間にプリスさんを引きずって後退する事が出来ました。敵が立て直す頃には、味方も立て直して防戦してますので……状況としては、目立った被害はありません。

遠くのロイド:そりゃ良かった。それなりに被害は出ただろうがな。

GM/ラムゼイ:ですね。で、下がったお二人に対してラムゼイが、 「……お前らの無茶っぷりを見てると、流石にあのロイドが選んだ女だと改めて思うぜ」 と呆れたような声をかけます(笑)。

シルフィ:いやん、そんな嬉しい褒め言葉を(笑)。

気絶中プリス:おーこーしーてー(笑)。
 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 

GM:さて、シルフィ&プリス組はそんな調子で……後はまず、イヴ&シオン組ですか。

イヴ:とにかく正面突破ーっ!! 難易度設定あるならノーマルでお願いします!!(一同笑)

GM:じゃあ、前回と同じ編成になるんですよね多分。……ここは何と言うか、後方からの襲撃が止められた以上、イベントが無いんで。(一同笑)

遠くのロイド:すまん、なんか張り切り過ぎたかも。そっちの見せ場奪ったか?(一同笑)

イヴ:(PL素で)いんや、立ち回りとしては正解だと思うのですよ。他人を立てて見せ場を譲るプレイはN◎VAとかでは超重要やけど、このキャンペーンでは効率的にやる所は効率的にやるのが重要ですしね。因縁のある相手が居たわけでも無いんですし。

遠くのロイド:そう言ってくれると助かる。

GM:んで、ここはオーガバーサーカー1体とオーガが3体が出て来るね。

イヴ:自分らの仕事は、ここをどうにかする事。ロイド達を活かす為にも、ここはキッチリ片付ける!! 行くよシオン!

GM/シオン:「了解! ―――総員、一気に押し潰すぞ!!」
 

◇イヴ&シオンVSオーガ軍団◇
 
▽ラウンド1〜2▽
 
 さて、相変わらずスカウト無しのシオン、イヴ組。
 当然の如く先手を取られ、オーガバーサーカーが前衛を務めるシオンに突っ込みます。
 今回は一発目から馬を狙う辺り、こちらのオーガバーサーカーは学習しているようです。
 8Lvライダーの駆るウォーホースとはいえ、回避基本値は9。6ゾロ以外回避不可能なオーガバーサーカーの攻撃で、一瞬で倒されてしまいます。

 

GM/シオン:「くっ……!」 シオン、首を斬り飛ばされた馬から転がり落ちます。馬の方に目をやり、僅かに「すまない……」と零したり。

イヴ:……ちょっと不味い?

GM:で、オーガ軍団はシオンに向けてリープスラッシュ連打かな。削り切れるかなー。

シオン担当クリストフ:ヤバい、ヤバい。(ダイスを振る)……あかん、全部抵抗したけどかなり削られてる。HPが50から30まで一気に減った。

遠くのプリス:シオン、耐久的に見ると当たると脆いしねぇ。

GM:ちなみに倒れたとしても、「トドメを刺す」よりは「敵を減らす」のを優先しますよー。

イヴ:だったらシオンには悪いけど、ここは全力で焼き払うの優先かな。えい、『フレイムバースト』! 全員巻き込めッ!
 

 そして、基点を調整する事によって全員狙いにしたフレイムバーストをイヴが叩きこみます。
 抵抗を全員抜かれ、ダメージブーストの為に腕輪を割られるも、流石に一撃で倒れるような戦力ではなかった――――筈ですが。

 

イヴ:(ダイスを振る)あ。(ダイスを振る)あ。(ダイスを振る)あ。(ダイスを振る)……3回転でオーガCに52点ダメージ。生きてる?(一同爆笑)

遠くのロイド:……これは酷い(笑)。

GM:……一発で倒れました。他のオーガ2体もかなり削られたなー。2体ともHPが半分以下です。バーサーカーも結構痛かったようで、雄叫びを上げてますね。

イヴ:シオン、今!!

クリストフ/シオン:「心得たッ!」 と、いうわけでシオンの攻撃。(ダイスを振る)ミスリルソードが当たって、ダメージ24点……。駄目だ、馬から降りたら急に軽くなったぞこいつの攻撃。

GM:元々、パッシブスキルで固めた戦士系ですしねぇ。下手すると、余り得意ではない魔法で攻撃した方が強いかも。

シオン担当クリストフ:考えとく。……マルチアクション持てよこいつ。(一同笑)

GM:キャンペーン中にレベルが上がったら持ちますよ(笑)。
 

 そして微妙に分散を始め、全員纏めてフレイムバーストに巻き込まれる事が無いように立ち回るオーガ達。
 しかしその為に、シオンへの攻撃は若干緩まります。
 オーガバーサーカーの攻撃も、シオンはクリストフをも上回る回避能力で避け切ります。
 イヴ、それを見て脅威は物理オンリーのオーガバーサーカーよりも魔法攻撃をしてくるオーガだと判断した模様。

 

イヴ:ええい、バラけてくれる……。MP的にやりたくないけど、2倍拡大フレイムバースト! 更に指輪を破壊して……(ダイスを振る)……オーガ2体に、24点を1発ずつ!!

GM:うげっ。それでオーガ2体は吹き飛ばされ、戦闘不能になります。後は脳筋オーガバーサーカーだけかぁ。

クリストフ:まぁその辺は相性次第だろうな。シオンはオーガバーサーカー相手には大分相性が良いし……。とりあえず今回から、シオンは回復だな。攻撃はイヴに任せよう。

GM:フェアリーティマーが回復で、プリーストが火力ってなんなの……。(一同笑)

イヴ:あ、それも良いけどブレスで回避力上げようか。被弾率が1/12にまで減って、大幅に死亡の危険が減るし。
 

 で、結局。
 イヴの補助を受けてシオンは回避と回復を最優先として立ち回ります。
 一撃だけ出目が悪く攻撃を食らうも、防御力は11点。33点のダメージを大きく減じ、先のダメージもありますが辛うじて生き残るシオン。
 そして回復を自前で行うシオンの代わりに、フォース砲台と化したイヴがオーガバーサーカーを蹂躙。
 
 結果として合計6ラウンドでオーガ軍団は撃破されたのでした……。

 

イヴ:よしっ! どうかな、周囲も大分押し込んでる?

GM:そのように見えますね。後ろに敵が来てるので、多少精神的に押し込まれてる感がありますが。

イヴ:そっちはロイド任せかな。大丈夫、なんとかなーる! ぶんぶん剣を振り回して鼓舞!!(一同笑)

遠くのロイド:で、周囲の兵士が危ないので慌てて避ける。(一同笑)

シオン/GM:「イヴ、それは鼓舞と言うか危ないだけだ!!」 と、シオンは慌てて止めます。(一同笑)

イヴ:ぶー。……けどなんか、嵐の前の静けさだなぁ。オーガウォーロード……ディクセンが動いてないし。

遠くのロイド:それはアルト側に行くんじゃね?

GM:さて、どうでしょうかね? ともあれ、GMのシナリオ想定よりも展開は早く進んでいます。戦争フェイズ2ターン目にして、早くも佳境が見えて来てますね……。

遠くのプリス:少数対少数だからね。大多数対大多数の会戦だったら、また話が違うんだろうけど。

GM:まぁその辺は、まだまだこの戦争ルールの考える余地がある所ですね。ともあれ、このラウンド。残るはロイドさんとアルトさん&クリストフさんの二箇所ですか。そっちに場面を移しますね。


■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 

GM:さて、それでは……ロイドさんの方に向かいますか。

ロイド:多分今回一番変な事やってるよな俺。(一同笑)

GM:んー、でも確かに、7Lv正騎士が5人や5Lv戦士が10人居た所で、ロイドさんは倒せませんしねぇ。一定の防御・回避性能がある相手には、戦士系の数だけ揃えても無駄に近いというSW2.0のシステムを突いた作戦だったとは思いますが。

ロイド:そりゃどうも。つっても、正騎士の本体の攻撃のみは出目3以下で食らうから全く無駄ってわけでもないけどな。

GM:まぁ確かに。ともあれ、ロイドさん。馬を駆って走って行く先、一匹のワイバーンライダーに率いられた部隊が、貴方に気付いたようですね。どうやら先方戸惑っているようですが。

遠くのクリストフ:まぁそりゃ、戸惑うわな(笑)。

ロイド:ふん、戸惑っているなら好都合。思い切り名乗りを上げて突っ込むか。

遠くのアルト:これSW2.0だよな。天羅零とかじゃないよな。(一同笑)

GM:戦記方向に歩きだした辺りで諦めました(笑)。

ロイド:んじゃ、行くぞ。“黒獅子-シュヴァルツルーヴェ-”ロイド・クラリクロイツ。――――推して参るッ!!

GM/ガイゼル:「……“黒獅子”……ッ!? まさかだろ、聞いた話じゃそいつは確か部隊指揮官―――」 と、ワイヴァーンに跨るシオンをゴツくして目つきを悪くした感じの青年がその名乗りを聞いて叫ぶね。

ロイド:まぁ、それもそうか。ならば、実力の一つでも見せれば分かるだろ! GM、このまま突っ込んで手近な相手に攻撃を仕掛けたい。相手の陣形は?

GM:そうだね。ワイバーンライダー……ガイゼルは陣の中で、その周囲を騎兵が固める、ごく普通の陣形かな。

ロイド:なら、まずは異貌化しつつ先頭集団に突っ込みざまに槍で一撃くれてやる! 『クリティカルレイ』込みの≪魔力撃≫で……(ダイスを振る)命中26でダメージはクリティカルして54だな。馬上なんで少し威力は落ちるが……。

GM:一撃じゃないけど、訓練を受けた正騎士が一発で1/3まで削られたか。処理が面倒だし、油断していた所で今の一撃を食らった騎兵は馬から転がり落ちて動かなくなるって事で。落馬ダメージで気絶って感じかな。

ロイド:……まずは一騎ッ!!

遠くのプリス:これで残りはガイゼルと、7Lvが4の5Lvが10か……。

ロイド:まぁ、雑魚は一人頭2,3ラウンドで行ける自信があるが……

GM/ガイゼル:で、その様子にこれは本物だと気付いたんでしょうね。ガイゼルが指示を出します。 「……ハハッ! 一番の手柄首じゃねぇか! 総員、こいつを包囲だ。絶対に逃がすなよ!!」 と、言う言葉と共に……5Lv騎兵が5体。周囲を取り囲みます。ロイドさんがこの場を脱出しようとしたら即座に乱戦を挑む感じで。

ロイド:……脱出防止か、まぁ分かる。メタな話だが、SW2.0のシステム的に。それに10体の雑魚騎兵の相手とか、面倒なことこの上無いしな。

GM:うん、ぶっちゃけ私が面倒。ただそれでも、全員不参加だと流石にそちらに都合良すぎる気もしますので、雑魚騎兵が5体に正騎兵が4体、そしてガイゼルがそっちの相手ですね。

遠くのアルト:……完全に根競べだな。ロイドならばピンゾロ以外で雑魚騎兵の攻撃は喰らわないから、こちらは足止めか嫌がらせ程度。正騎兵の攻撃もそこまで問題にはならんが、こいつらは≪かばう≫を使う。

ロイド:……ガイゼルを庇いまくる正騎兵を如何に殲滅して、それからガイゼルを倒すかの勝負ってワケだな。

GM:ちなみにガイゼルは以前言った通り10Lvファイターの9Lvライダー。ワイヴァーンに騎乗しています。

ロイド:総合的には俺にやや劣る程度だよな。まぁ、これ事前に知ってなかったら流石に特攻は考えなかったが……やはり自己強化と回復をしながらの長期戦だな。……逃がしてしまう可能性はあるが、追い返せればそれで良いや。

遠くのシルフィ:逃がしてしまう可能性ですか?

ロイド:俺は基本的に正騎士→ガイゼル→雑魚騎兵の順番のつもりで殲滅してく気でいるからな。ガイゼルが不利を悟って逃げ出そうとした場合も、雑魚騎兵によって俺は足止めされていて離脱を阻止できない可能性が高い。

遠くのプリス:だとしても、追い返すことができれば戦術目標は達成できるね。

ロイド:そういうこと。―――さぁ。さぁさぁさぁ! ここは戦場。傾(かぶ)いて行こうぜ役者の諸君!! ……と叫びつつもPLはあんまり余裕ねーぞ!(一同笑)

遠くのアルト:……無茶したからな、貴様(笑)。
 

◇ロイドVSガイゼル軍団◇
 
 さて、えーと、まぁ、皆さん色々言いたい事はあると思います。
 私も当時の私とロイドのPLに色々言いたい事があります。
 まぁ、向こうは戦闘を脳内でシミュレートして、データ的に言えばやり合っても死にはしないだろうと計算して突っ込んだのかもしれませんが……。
 10対1って何コレ。しかも10の側が全員騎乗中なので複数部位。
 と、いうわけで超長期戦になっております。その部分だけはご了承ください。
 GMの処理能力も一杯一杯だったので、主にプリスPLにサブマスのような事をやって貰って戦闘管理を手伝って貰う始末です。
 あと、石投げないで下さいマジで。
 
 ロイドはスカウトを持っていないため、先手は当然のように敵側です。
 

▽ラウンド1▽
 

ロイド:回避のダイスが超面倒くせぇ!!(一同笑)

遠くのプリス:そらまぁ、回避回数がねぇ……20回越えるでしょこれ(笑)。

ロイド:ええい、とにかく機械的に行こう。GM、敵方の行動は?

GM:こちらも毎回全て考えてたら私の脳回路が死にますので、ある程度機械的に行きます。正騎士は毎回《かばう》をガイゼルに使用。で、騎兵は毎ラウンド《全力攻撃》で殴りかかります。

遠くのプリス:えーと、記憶が正しければ正騎士本体とガイゼルの攻撃以外はピンゾロ以外で回避だったね。じゃあまずそれらの『当たる可能性の高い』攻撃から処理して行こう。GM、ガイゼルとワイヴァーンの攻撃は?

GM:あ、はい。その前にガイゼルの武装を説明します。彼は騎兵らしからず、巨大な鉄棍を携えています。オーガモール+1ですね。防具はフォートレスです。ワイヴァーンは鉄の茨を装備しています。

遠くのアルト:二人して騎兵の常套である槍から外れた装備か。妙な所だけ似た兄弟だな。

遠くのイヴ:っていうか、オーガモールって……(ルルブぺらぺら)……げっ! 必要筋力30!? ロイド、気を付けて。敵さんも相当なバケモノよ。

ロイド:まぁどーにかする。手は考えているし……で、そっちの命中は?

GM:あ、はい。本体の攻撃が固定値で22で飛行で+1で合計23。ワイヴァーンは飛行効果入りで翼で20が2発ですね。

ロイド:うへ。(ダイスを振る)……うむ、本体の攻撃は食らった。やっぱ腕は良いな、こいつ。で、ワイヴァーンの攻撃は2発とも避けた。

GM:ではダメージ、本体から30点ですね。それなりに腕に自信はある様子で、『どうだ』と言わんばかりに顔を笑みの形に歪めます。

ロイド:……成程、何度も受け続けるとキツいな。だが、一撃の威力はバルトロ以下。連撃が無いんで脅威度は遥かに小さい。

GM:チッ、思いの外平気そうですね。本来の予定では防衛役キャラなんで、無駄に持ってる《かばう》と《ガーディアン》が恨めしい……。

ロイド:結構キツいけどな。物理オンリーなのは分かってたから、今回新たに覚えたバーク・メイルで幾らか対処は出来るが……。

遠くのプリス:で、スーパー雑魚敵の攻撃を回避タイムだね。

ロイド:うわぁ面倒臭ぇ(笑)。

遠くのクリストフ:いや、自業自得だろ(笑)。
 

 そして始まるスーパー回避タイム。
 18回も振れば流石に1発当たるという事でしょう。正騎士の馬の攻撃がピンゾロを振ったロイドに当たりますが……。

 

GM:(ダイスを振る)10点。

ロイド:かきーん。(一同笑)

GM:くっ、何この徒労感……。(一同笑)

 
 弾かれました。
 そしてロイドの手番ですが――――。

 

ロイド:まずはバーク・メイルをSランクで。キャッツアイも使用。補助動作で『ヒートウェポン』。そして《マルチアクション》を宣言して、自分に魔晶石から特殊神聖魔法の『バーニング・ソウル』で反撃能力を上げつつガイゼルのワイヴァーンの羽根に攻撃! ワイヴァーンは庇われてないからな。当たるだろ?

GM:あ、確かに……そう来ましたか。

ロイド:早い段階で羽根を潰してガイゼルを地面に落とす。そうすればこいつとワイヴァーンの攻撃の命中が落ちるからな。……本気で長期戦を目論んだ作戦になるが。

GM:……考えてますね。ついでにこれで、攻撃を食らった場合自動で5点のリバウンドダメージですか。……怖いなぁ。

ロイド:しかしそれでもちょっと長くなりそうだな。本気ですまん、皆(笑)。

遠くのアルト:良いから頑張って倒せ。貴様がここで負けると色々洒落にならん(笑)。その間に策を練ったり色々してるから気にするな。

遠くのイヴ:(素で)応援しとりますんで、頑張って倒して下さいな〜(笑)。

ロイド:マジすまん! 頑張るから少し待っててくれ!(笑) (ダイスを振る)……チッ、回らないか。ダメージは31点。

GM:くっ。これは不味い……次からは正騎士がワイヴァーンも庇おう……。

ロイド:チッ。まぁ、仕方ないか。地道に行こう。さて、ここからは長期戦だな!!
 

 そして長期戦によるダレを覚悟しながらの長期戦が始まりました―――。
 とりあえず互いに場がダレるのを最小限に抑える為に演出などは抑え目で、ひたすらダイス、ダイス、ダイス。
 
 ―――そして、ロイドとプリス辺りは初撃から有る程度計算していたようですが……。
 というかプリスさんのPL、途中から紙にカリカリと計算式書いて、勝率計算とかしてましたね。
 ゲーム終了後に見せて貰ったそれによると、ロイドさんの被ダメージと毎ラウンドキュア・ハートを使った場合の回復量は期待値で見ると等価か回復量がやや勝る程度だそうです。イッツア長期戦フラグ。
 
▽ラウンド2〜4▽
 
 さて、恥ずかしながら後になって計算して初めて分かった事なのですが、この戦闘におけるGM側の主力ダメージソースはガイゼル自身とそのワイヴァーンによる攻撃です。
 というか、ロイドに安定して当てられる攻撃がそれ以外に無いのですが―――。

 

ロイド:んじゃ《マルチアクション》からキュア・ハート。回復量は19点。

GM:うおぉ、減らねぇ! この人減らねぇ!!(一同笑)

遠くのプリス:しかも当てたら『バーニングソウル』効果で5点のリバウンドダメージが帰るしねぇ。

遠くのイヴ(のPL):GMぅ、クッキーの箱開けてもエエ?(笑)

GM:どう考えても30分かかりますから、コンビニ行って来ても良いですよ!(一同笑)

遠くのイヴ(のPL):嫌やぁ、見てておもろいもん(笑)。
 

 ……クッキー齧りながら見ていられる程度には安定しています。
 ロイドの装甲はバーク・メイル込みで13点。更にマントによるダメージ減少が1点。
 そこに加えて毎ラウンド期待値20点の回復。
 
 対するGM側、ガイゼルの攻撃の期待値は30。ワイヴァーンの攻撃は一番火力・命中の高い胴体で期待値21。
 両方当たったとして、大体回復量とトントン。
 しかし攻撃の命中は残念ながら必中とはいきません。
 ロイドは決して回避が高いキャラクターではないのですが、Lv11という基礎スペックの高さのおかげである程度はガイゼルとワイヴァーンの攻撃を回避します。
 更にはHPに余裕が出来た3ラウンド目に、自分に敏捷+6の『ブレス』を詠唱。
 回避能力を強化します。
 
 その結果何が起こるかと言えば――――。
 予想通り、延々とした削り合いです。
 緊張感のあんまり無い削り合いって、GMからすれば最悪の展開なんですけどねー。ううむ。

 まぁ、そんなこんなで4ラウンド目。
 

ロイド:《かばう》中の相手には確実に当たるから、よく考えればキャッツアイ要らんな。かけ直しは止めて、《マルチアクション》からクリティカルレイかけてワイヴァーンに攻撃して庇ってる正騎士Aに当たってダメージクリティカルで43点……っと。これでようやく正騎士一体撃破か。

GM:じりじりとした削り合いですねぇ。

ロイド:で、HPは60を超えてるから……ここは攻撃だな。マルチアクションから詠唱する魔法はフォースだな。最初に削ったワイヴァーンの翼に(ダイスを振る)……抵抗抜いた。ダメージは16点だがどうだ?

GM:魔法は庇えませんからねぇ。それで翼が片方落ちて、ワイバーンは飛べなくなりました。これで命中・回避の飛行ボーナスが無くなって益々攻撃性能低下か……。

ロイド:よし、敵の攻撃性能が落ちればこっちは《マルチアクション》からフォースで攻撃に回る余裕が増えて来る。徐々に追い込んでやるぜ……。
 

▽ラウンド5〜8▽
 
 飛行状態からガイゼルが落下した事とロイドが自身にブレスで敏捷を増強した事もあり、半々近い確率でロイドがガイゼルの攻撃を避けるようになりました。
 結果として一番有効な攻撃リソースであるガイゼルのメイスを回避すると、ロイドは回復に回る必要が無くなり『フォース』による攻撃に出るように。
 イスカイアと異貌化の効果により実質魔力が13となっているロイド、フォースの火力もなかなか侮れません。マント効果で追加ダメージは更に+1されていますし。
 
 結果、槍(クリティカルレイがあるからクリティカル45ダメージとか平然と出しやがる)やフォース(期待値魔法ダメ17点。抵抗? ロイドの出目4以下で抵抗なんですが出しやがらねぇ)により、ガリガリと正騎士達が削られ始めます。
 特に4〜6までの4ラウンドは半々以上で当たる筈のガイゼルのメイスが一撃も当たらず、好き勝手にフォースと槍を叩き込まれて正騎士一体が轟沈。もう一人も半分ほどHPを削られる始末。
 
 時々ピンゾロを振ったロイドに雑魚の攻撃が当たったりするのですが、まぁそうそう効きません。
 多少は削れているので無駄ではないのですが……。

 

ロイド:(ダイスを振る)……ピンゾロ。なぁ、俺この戦闘始まってから7くらい? の、ラウンドで経験点が300点くらい増えてるんだけど。(一同笑)

遠くのプリス:ラウンド平均20回以上ダイスを振る計算だからね。その内回避ダイスが9割だけど。……えーと、今は7ラウンド目の途中だから軽く150回くらい振ってるのか。運が悪いねロイド。36で割ると4と少し程度だから、やや多めにピンゾロを振ってるよ。

遠くのクリストフ:いや、それむしろ運が良いんじゃね? 経験点的な意味で。(一同笑)

GM:わーい当たったー! 死ねぇ22点ダメージ!

ロイド:おっと、9点抜けた。正騎士の攻撃も『振り下ろし』が乗ると馬鹿にならんな。先に食らったガイゼルとワイバーンの攻撃も合わせると、丁度30までHPが削れた。次は回復だな。

GM:よし、ロイドさんが回復でピンゾロを出してガイゼルとワイバーンの攻撃が当たってガイゼルの攻撃が何かの間違いでクリティカルすれば倒せる!!(一同笑)

遠くのシルフィ:GM、有り体に言ってそれが起こる確率は100分の1以下です(笑)。

遠くのプリス:回復の失敗確率は発動か回復ダイスでピンゾロだから、71/1296。そこから更にガイゼルの攻撃が当たる確率が7/12でクリティカル率は1/36だから大雑把に言って1/1000より少し低いくらいじゃない?

遠くのアルト:……おい、電卓くらい使って計算してくれ。その桁数の計算を暗算するな。(一同笑)

遠くのプリス:いやー、だって待ち時間の間にする事無いから、勝率計算とかさっきからずっとやってたんだもん(笑)。

ロイド:マジごめんなさい、早く終わらせます!!(一同笑)

遠くのプリス:別に良いよー、これはこれで楽しいから。数字と数字の組み合わせって見てるだけで楽しいよね。

遠くのシルフィ:え、3と5はどちらが攻めでどちらが受けかみたいな思考ですか?(一同大爆笑)

遠くのプリス:人を勝手にそっち系のヘヴィな人認定しないで!?(爆笑)

ロイド:(ダイスを振る)……おし、それ以降は被弾無しでHPも20点回復。まだまだ行ける。マルチアクションから正騎士Cが庇ってるワイヴァーン胴体にクリティカルレイ込みで攻撃して、ピンゾロじゃないから自動命中。ダメージは32点だな。

GM:げふっ。やべぇ、かなりやべぇ。
 

 そして8ラウンド目、ガイゼルの攻撃は当たるものの1/36でのクリティカルなどせずに、ダメージは30点に留まります。
 このラウンドはラッキーヒットは無く、ワイヴァーンの攻撃も回避したロイド。
 マルチアクションからのキュア・ハートでHPを回復しつつ、正騎士Cが落とされます。

 

遠くのアルト:敵方もそろそろ焦るんじゃないか?

GM/ガイゼル:「チッ……まだだ、魔法だって何時までも使える物じゃねぇ! 押し込め!!」 と、ガイゼルはまだやる気ですよ。

ロイド:戦闘開始前に魔晶石10個以上持ってたからまだまだ余裕なんだけどなぁ。まぁ、逃げられたら困るから『くっ!』とか言いつつキツそうな顔してよう。(一同笑)

GM:……うーん、そうですね。冒険者レベル+知力ボーナスで判定して貰えます? ガイゼルと対抗判定して勝てばこっちはそれを信じます。

ロイド:(ダイスを振る)えーと、レベルで11の知力で4の出目が10で25。

GM:ピンゾロ以外で勝ち目ねーじゃん!!(一同笑)
 

▽ラウンド9〜12▽
 
 で、当然の如くロイド側が勝利して9ラウンド目。
 そろりと聞いた所によるとこの段階でロイドのMPは30オーバー、魔晶石も5点が4個に1点が幾つかという―――ぶっちゃけ『まだ余裕』状態。
 回復力を上回る攻撃を出せない限り、GM側はジリ貧なのですが……。
 ロイドが『追い込まれている』といった態度を演技しているせいで、ガイゼルはまだ押せ押せモード。

 結局9ラウンド目にロイドはガイゼルとワイヴァーンの攻撃を受けるも、自分の番での《マルチアクション》からのキュア・ハートでほぼダメージ量とほぼ同じだけの回復をしてしまいます。
 が―――

 

ロイド:(ダイスを振る)……あ、槍ダメージピンゾロ。

遠くのプリス:まぁ回復で出るよりマシだけど。

遠くのクリストフ:出るなら回避で出てくれって感じだな。

GM:お、これは運が向いてきたか!? えーと、じゃあ今10ラウンド目か。ガイゼルの攻撃。当たったならダメージ―――(ダイスを振る)ピンゾロ。(一同爆笑)

遠くのシルフィ:うわぁ、お互いにダメージでピンゾロとか間抜けな光景ですね(笑)。

GM:……いえ、これは好機。《運命変転》によりダメージダイスを6ゾロに変えます。クリティカルでダメージ44点!!

一同:うげっ!?

ロイド:……えーと、31点抜けて来て残りHPは18か。ヤバっ!?

GM:おっしゃーここが勝機じゃー! 者ども押し込めー!!
 

 ―――とは言うものの。
 そうそうピンゾロが出るわけでもなく(12,3回も振ったら1回くらい出そうなもんですが)、ロイドは自分の手番でなんとかHPを回復。
 30台と危険域のHPですが、なんとかそこまで持ち直されます。
 
 そして11ラウンド目はガイゼルの攻撃が当たらず、ワイヴァーンの攻撃と雑魚騎兵の攻撃が当たるも力不足。
 12ラウンド目にガイゼルの攻撃が当たるものの、今度は他が当たらず。
 ロイド側は徐々にHPを回復しつつ―――

 

ロイド:で、《マルチアクション》からの物理攻撃は正騎士Dにだな。(ダイスを振る)おし、クリティカルレイ効果で回ってダメージ43点!!

GM:うげっ。それで正騎士Dも撃破されますね。残った正騎士は一人かぁ。

ロイド:あー、もうダメもう限界みたいなツラだけはしておこう。(一同笑)

GM:もうやだこの人!!(一同笑)

ロイド:でもこれでSランク一枚を除いて、クリティカルレイに使用出来るカードは使い切ったからな。

遠くのアルト:ありえんレベルの長期戦だな(笑)。

ロイド:一応勝算あっての事だったが、重ね重ね長くしてしまってスマン(笑)。

遠くのシルフィ:いえ、頼むから自重しないで下さい。こうした方が犠牲が少なくなるなら、それは判断としては間違ってませんから。

ロイド:そう言って貰えると助かる。……とりあえず折り返しまでは来た感じだな。残り正騎士一体を倒して、ガイゼルを倒せばこっちの勝ちだ。

GM:……やべぇ、勝ちのビジョンが見えねぇ……。ロイドさん、もう一度冒険者技能+知力ボーナスで演技して貰って良いです?

ロイド:(ダイスを振る)23で演技。(一同笑)

GM:だから何でこう言う時の出目が異常に良いんですかアンタは!!(爆笑)
 

▽ラウンド13〜16▽
 
 結局ガイゼル、ロイドの演技を見破れず。あと少しだと信じて攻撃を継続。
 結果として13ラウンド目以降はじりじりとした削り合いが継続。
 ぼちぼち戦力の落ちて来たガイゼル側、完全にジリ貧です。
 まぁ壁が減っただけで攻撃力は然程変わってないんですが。
 
 ガイゼルとワイヴァーンの攻撃はそこそこ当たるものの、当たって期待値を与えた所でロイドに与える実ダメージは17点や8点程度。
 毎回毎回『バーニングソウル』効果で当てる度に帰って来るリバウンドダメージは5点。
 正直、回復手段が無いガイゼル側としては割に合わないリスクリターンです。
 
 剣の欠片が入っているガイゼルはまだ良いのですが、入っていないワイヴァーン胴体は既にリバウンドダメージだけで死にかけている始末。
 それに気付いたロイド、2度連続でガイゼル本体の攻撃を回避した為にHPに余裕が出て来た15ラウンド目で『フォース』を使用。

 

ロイド:(ダイスを振る)……おし、ワイヴァーン胴体にフォースで16点ダメージ。これで落ちたな。あと正騎士Eには出目が悪くて30点だが……。

GM:ぐむ……駄目ですね。それで正騎士Eもギリギリで落ちます。3発で落ちるかどうかなんですよね、正騎士……。

ロイド:となると、これで壁となる正騎士は全て取っ払って、足であるワイヴァーンも潰したわけだ。――――ふぅ、と息を吐いてガイゼルを見やるぞ。

GM/ガイゼル:「くそっ……あそこからここまで盛り返すかよ!?」 と、崩れ落ちたワイヴァーンから慌てて飛び降りたガイゼルは忌々しげにロイドさんを睨みますね。

ロイド:…ああ、全く慣れない事はするもんじゃねぇよなァ……。ま、そのお陰で馬鹿がここまで付き合ってくれたんだから、俺としちゃ万事OKなんだがよ。 と、ここで辛そうな顔をやめてにやりと笑うか。まぁ、流石に長期戦に加えてこれだけの数が相手だ。見た目ほどの余裕はないが。

GM/ガイゼル:「……なに? まさか、テメェ……さっきまでのは……!?」 と、ガイゼル側もここで漸く騙されていたのに気付いたようですね。

ロイド:さてどうする? 主力を潰され、騎獣を失ったライダーさんよ。今から俺を無視して戦場に乱入するも良し。ここで俺を討ち取ろうと頑張るのも良し。逃げてくれても構わねぇぜ? 受け入れ先があるならな。

GM:……受け入れ先? って、スカーレットテーブルじゃ駄目なんでしょうか。

ロイド:ああ、いや。GMが大丈夫だと判断するならそれでもOK。ただ、人族裏切ったのは良いけど手柄首に固執して大局的な判断を誤った挙句に、部隊は半壊でクソ高いワイヴァーンすら失う阿呆をスカーレットテーブル側は受け入れるのかなーと思っただけ。(一同笑)

遠くのアルト:うわ、改めて言語化されると受け入れたくない奴だなコイツ(笑)。

遠くのプリス:裏切り易く策にあっさり引っ掛かり部隊すら崩壊……何この武力と統率の低い呂布。(一同爆笑)

遠くのイヴ:(頬に手を当てておっとり笑顔で)嫌やわ先輩。それただのゴミやん。(一同大爆笑)

遠くのクリストフ:物凄い端的に一番酷い事言ったな(笑)。

GM:うわぁ言われてみればこいつもうロイドさんの首取らない限り帰る場所無ぇー!!(爆笑) ではガイゼルは包囲している部下に向けて、絶対に逃がすなと言い含めた上で戦闘を続行するしかないじゃないですか!(笑)

ロイド:いや、帰ってくれても良いんだぞ?(笑) こっちも魔晶石が尽きて、言うほど余裕がある状況でもないから。

遠くのシルフィ:『死にそうなフリ』の次は『大丈夫なフリ』ですか。貴方はどこの青木ですか。(一同笑)
 

・青木。ボクシング漫画『はじめの一歩』より。ひょうきんなキャラの先輩ボクサー。
・トリッキーな戦法がウリの彼がタイトルマッチで取った戦術がシルフィの発言の元。
・『死んだフリ』で相手の攻勢を誘い体力を消耗させ、その後自分の消耗を隠す為に『生き返ったフリ』で自分のダメージを見せないようにして、精神的に消耗させた。二段構えの策。

 

GM/ガイゼル:言われてみれば帰れる状況でもありませんしねー。ここはこのまま続けさせて貰います。 「貴様の首さえ取れば、まだ……!」

ロイド:まだ、なにか? 幾ら俺の首があった所で、お前くらいの腕と頭じゃ使い捨てられるのがオチだぜ。成り上がるっつったって、あそこの円卓は度を過ぎた実力主義らしいからな。実力が伴ってなけりゃそこまでって事だ。

GM/ガイゼル:「うるせェ! 人徳がどうのとか言う理由で俺じゃなく妹に家督を譲ろうとするような馬鹿が居た人族の国なんて、こっちから願い下げだ! 俺の実力なら向こうで成り上がれるんだ!!」 と、ガイゼルは激昂したように叫びますよ。

ロイド:……ははぁん。それがこいつが蛮族側に付いた直接の原因か。アノール卿、こいつの性格分かってたからこいつに家督譲りたくなかったんだな。で、アルミアに家督を譲る事にしたのは良いんだけど、それを知ったこいつが暴発した――――と。むしろこいつが蛮族を手引きしたのか?

GM:正解ですね。スカーレットテーブル側の戦略と彼の目的とが噛み合った結果が、今回の乱と考えても良いでしょう。

ロイド:しかしアノール卿もガイゼルもどっちも見る目ねぇな。お前ら兄弟の中ではシオンが一番怖ぇぞ俺は。

遠くのプリス:……むしろシオンはこのガイゼルの性格を分かっていたからこそ、昼行燈を演じていたんじゃないの?

GM:そっちも正解です。スカーレットテーブルという彼の裁量でどうにか出来るレベルを超える相手の介入というイレギュラーさえ無ければ、或いはガイゼル個人の反乱ならばシオンの裁量で鎮圧出来ていた可能性が高いですね。

ロイド:……おっかねーの。ま、なんにせよ――――お前はここで俺の首を取らないと後が無いわけだ。良いぜ、付き合ってやるよ三下。こっちもお前の首に用がある。

遠くのシルフィ:あるんですか?

ロイド:後を考えると手柄はあって困るもんでもねーし。それに、ワイヴァーンが落ちたならもう十分に勝てる勝負だからな。もう魔晶石は1点の奴も使い切って、素のMPしか無いけど。

遠くのクリストフ:……大丈夫なのか、それ?

ロイド:キュアハートからキュアウーンズに切り替えれば7回は回復出来る。敵の攻撃力も落ちたしな。

GM:騎芸である《振り下ろし》と《振り下ろしII》が入らなくなったので、ただでさえ低いガイゼルの攻撃力が更に落ちましたからね!!(一同笑)

遠くのプリス:あ、GMが軽く自棄になった(笑)。
 

▽ラウンド17〜20▽
 
 そして、まぁ。
 流石にLv5の雑兵は11Lvファイターのロイドに対し、《魔力撃》を使われようがラッキーヒット以外では当てられません。
 その結果、回復が不要なラウンドは《魔力撃》を使うようになったロイド。
 17ラウンド目にクリティカルレイの効果が無くともクリティカルを叩出します。
 
 

ロイド:おし、ダメージ58点。ガイゼルは相当に固いみたいだけど、これは効くよな?

遠くのクリストフ:いや、これを弾くとしたらどういう生き物だよ。(一同笑)

GM:どっちかと言うと装甲よりもHPで耐えるタイプなんですけど……一気にそのHPが三分の一近く抉られました。これまでリバウンドで食らったダメージを加えると、もうHPは半分を切ってます。

遠くのプリス:……あれ、それ意外と軟いね。アウグストとかはもっと硬かったような。

GM:13Lv多部位モンスターとLv10の人間の耐久力を比較しないで下さい!(一同笑)

ロイド:で、18ラウンド。反撃の命中は22だったな。(ダイスを振る)……食らった。で、バーニングソウルのリバウンドでそっちに5点な。これは今回で効果終了か。

遠くのアルト:ワイヴァーンやら雑魚にやらガイゼルにやらで、確実に累計100点は与えてるな、バーニングソウル。(一同笑)

GM:で、こっちから与えるダメージは26ですね。しかし私、ここまでこの魔法が働いたの見るの初めてですよ……。(一同笑)

ロイド:……あんまり痛くないな。これなら大丈夫か。(ダイスを振る)……良し、雑兵からのラッキーヒットも無かったし、補助動作で『バーク・メイル』をSランクでかけ直しつつ《マルチアクション》から『バーニングソウル』っと。攻撃は当たってダメージ33点。

GM:うわあぁ、壁が無くなった瞬間に一気に押し込まれ始めた!?

ロイド:よし、これは行けるか? ……行けるな。

GM:もう欠片補正だけしかありませんよ……。ええい、まだだ。まだ終わらんよ!!

遠くのプリス:……そうだね。3回連続クリティカルでも出れば多分勝てるんじゃないかな? ざっと4万6千分の1程度の確率だけど。(一同笑)

GM:ひでぇ!!(爆笑)

遠くのプリス:あ、そうだね。あと攻撃のチャンスが2回あれば4万6千分の2、3回あれば4万6千分の3か。どの道万分の一以下だけど頑張ってね?(一同笑)

GM:わぁ、私こんなに心が篭ってない応援貰ったの久しぶり! 豆腐の角を喉に詰まらせて苦しめ!!(一同爆笑)

遠くのクリストフ:……斬新な罵倒だな(笑)。
 

 まぁ当然の如く万分の一以下の奇跡などは出ず。
 奇跡って、起きないから奇跡って言うんですよ―――と、雪の降る街の病弱少女っぽく言いつつ。
 長い長い戦いだった最後の第20ラウンド。

 

GM:……あ、あかん。攻撃当てたのはいいけど倒せず、更にこれでHPが残り3……次に攻撃を当てた瞬間にバーニングソウルによるリバウンドダメージで倒れる。(一同笑)

遠くのクリストフ:攻撃してる筈が瀕死にか。お前はどこの常時スーパー兵太だ。(一同笑)
 

・常時スーパー兵太。同人格闘ゲームBigBangBeatより。
・成人向けPCゲームである大番長を元にした格闘ゲーム。常時スーパー兵太はその隠しキャラ。
・詳しい説明は省くが、自動的にライフが減少を続けるというハンデを背負ったキャラ。その結果として『攻めてる筈なのに自分が瀕死』といった愉快な現象に見舞われる事もある。クリストフが言及したのはそれ。
・本編とは一切関係無いんですがクリストフPLさん、対戦するとアホみたいな精度で完パチキ決めるの止めてください。私の無頼さんいじめないで。

 

ロイド:ま、引導を渡してやるか。生かして捕まえられるならそれに越したことも無いが……捕縛した後で連れて行く余力があるか。ここまでやらかしたならどうせ尋問の後死罪だろうし、裏切ったとは言えシオンやアルミアの身内だ。そうさせるのは気が引ける。まだ戦死の方が格好は付くだろう。

GM/ガイゼル:んー……もう完全に詰みですね。では、槍を構えたロイドさんの前にガイゼルは呟きましょう。 「―――何故だ、“黒獅子”。俺には分からん。これだけの力量を持ちながら、お前には野心は無いのか?」

ロイド:この期に及んで懐柔か?

GM/ガイゼル:「ただの疑問だ。……聞いているぞ、貴様はレガリア王からの仕官願いすら蹴ったのだろう。野心は無いのか? 俺には分からん。力があればそれを活かせる場所を求めるのは当然だろう!」

ロイド:そりゃ押し付けだよ、ガイゼル。別にお前の理念を否定はしねぇが、それを俺にまで押し付けるな。それに別に野心が無いわけじゃねーよ。お前の言う事も、実は結構理解できる。まぁ理念はともかくやり方が稚拙だとは思うがね。

GM/ガイゼル:「だったら何故、たかが男爵家の家臣に甘んじる? ……貴様の主はそれほどの器か?」

ロイド:いやぁ……ぶっちゃけ主君としちゃ二流だろ、ありゃ。器はデカそうだが穴が開いてる。(一同笑)

遠くのシルフィ:褒められました!(一同爆笑)

遠くのプリス:え、今のそう取るの君は!?(爆笑)

ロイド:けどま、そういうのが良いってマニアックな家臣も居るんだよな。俺みてーな? だからまぁ、現状に満足してるし俺はこれで良いんだよ。退屈もしねぇしな。

GM/ガイゼル:「……くっ……理解できん。何故こんな奴に、俺は……」 と、口惜しそうにガイゼルは武器を捨てます。とどめを刺すなら、無条件で成功するとしますか。

ロイド:じゃあ、そうしよう。あ、その前に――――。 何か言い残す事は?

GM/ガイゼル:「……貴様がここに来たのは失策だぞ。ディクセンの実力は本物だ。貴様の仲間とて全員は生き残れまい」

遠くのクリストフ:最後なんだからせめて家族に何かあるかと思ったんだがな。最後まで負け惜しみか。

ロイド:まぁある意味一貫してるわな。で、その言葉には馬鹿にしたような笑いで答えよう。 ―――アホか。こっちがバラけてもディクセンの行き先は大体分かる。一番警戒している相手に行くだろうからな。ンで、あの馬鹿がそう簡単にやられるタマかよ。

遠くのアルト:うわぁハードルを上げられた!!(一同笑)

ロイド:じゃ、問答はこれで仕舞いだ。じゃあな、ガイゼル。 ―――と、いうわけで攻撃をする。判定は必要か?

GM:いえ、観念して避けませんので、ダメージを出す必要も無いです。トドメに3ラウンドかかるってルールも、今回は良しとしましょう。命を断つんですよね?

ロイド:そのつもり。

GM:では―――その一撃でガイゼルの首が飛びます。そしてそれを見た残りの雑魚騎兵は散り散りに逃げ去っていきます。追います?

ロイド:追っても追いつけないし放置だな。で、逃げ去る敵を見ながら槍を持った腕を掲げて叫ぼう。 ――――敵将、討ち取ったり!!

遠くのプリス:……うん、良いね。獅子の雄叫び、戦場に映えるよ。

ロイド:誰も見てねーがな、ここ主戦場から遠いし。(一同笑)

遠くのアルト:自分で落とすな、そこ(笑)。

GM:これでディクセンの描いた作戦プランは完全に潰されましたねぇ。では、アルトさんとクリストフさんの方に場面を移しましょうか。
 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 

GM:さて、一方の主戦場。やや迂回気味にシオン隊との合流を目指すんですよね、アルトさん達は。

アルト:だな。そうなるか。

GM:では、側面から見ていたアルトさん達はいち早く分かりますね。次いで距離があるものの軍略に聡いロイドさん。他の皆さんも少し遅れて気付きます。敵部隊の動きの質が変わります。

遠くのロイド:……何事だ?

GM:そうですね。交戦の動きから、突破する為の動きに―――という所ですか。

遠くのシルフィ:突破?

遠くのプリス:……あ。まさか逃げる気か!?

GM:正解です。敵部隊は戦闘しながら戦場を離脱する動きを見せ始めましたね。無論容易い事ではありませんが、主力であるオーガバーサーカーをシオン隊とロイド隊にそれぞれぶつける事で撤退をする時間を稼ぐ心算のようです。

遠くのイヴ:げっ。

遠くのシルフィ:それは前線も乱れますね。オーガバーサーカーって真正面から安定して相手できるのがシオンさん、ロイド、クリストフさんくらいしか居ないじゃないですか。

クリストフ:それシオン以外全員部隊に居ないじゃないか。

遠くのプリス:だね。だからこの場合、兵士が命懸けで足止めしつつ削り殺すことになる。嫌でも足は止められるよ。

アルト:では遠目にその光景を見ながら舌打ちしよう。 ―――決断が早い。挽回は不可能と悟って、逃がせるだけの兵力を逃がす気か!!

クリストフ:追うか。このまま逃がす理由は無いだろうしね。削れるだけ削ってしまおう。

アルト:いや、その前に貴様はオーガバーサーカーをどうにかしに行った方がいい気がするな。回避力と防御力が共に高い貴様は一番安定してオーガバーサーカーを倒せる人材だろう。敵の数を減らすのも良いが、こちらが減らされないのも重要だ。数を減らすのは私が遠くからペトロクラウドでもかければ―――

GM/???:「―――どちらもさせんよ」 と、そこで声が割り込みますよ。

アルト:ではその声が聞こえた方向にバッと振り向く。

クリストフ:―――まさか!?

GM/ディクセン:ええ。見やるとそちらには、重厚な武具に身を包んだオーガ……オーガウォーロードであるディクセンが居ます。 「ここまで追い込まれるとはな。正直、十分に貴殿らを買っていたつもりだったが……それでも安かったか」

アルト:ディクセン……。

クリストフ:……大将首か。

GM/ディクセン:「如何にも。……悪いが少々付き合ってもらうぞ。貴様らの首に用がある」 と、ディクセンはお二方を指差します。 「部隊を逃がす指示は出した。生き残りに関しては、御大将が差配してくれるであろう。となれば後の懸念は貴様らだ」

アルト:好かんな。些か貴様に対する評価が落ちたぞ、ディクセン。貴様は将だろう。何故足止めに残る。何故最後まで生き残ろうとしない。生き残って責任を取るのが将のあり方ではないのか。

GM/ディクセン:「総大将ならばそうだろうな。だが、私はそうではない。この場においては指揮官だが、大局的にはもっと上が居る。―――そして将は自軍の勝利のために命を賭ける者だ」

遠くのロイド:……ああ、なるほど。

遠くのプリス:む、理解したの?

遠くのロイド:ああ。ここでアルトやクリストフ相手に戦ったら勝っても負けても逃げ遅れるだろうに、それでもこいつがここに来た理由はつまり……こいつ、自分の命よりアルトの命を高く見てやがる。少なくともこの場で殺さねば駄目な相手だと考えてるんじゃないのか?

GM:正解です。ディクセンは後々の自分の部下であるオーガ種の立場の安堵を理由にエーレンブルグ卿についている人ですが、故にこそエーレンブルグ卿を勝たせるために全力を尽くす所存です。そして彼はこの戦いを通じて『向日葵兵団』が危険だと判断しました。だからここで―――

遠くのロイド:そう、ここで――――向日葵兵団の主軸の一人たるアルト・ディオスクロイツを討ち果たす。それが勝利に繋がると考えているんだろう。良い読みだ、俺も全く同感だよ。こいつは危険(ヤバ)い。やり合うならば真っ先に潰しておくべき一人だ。

アルト:おい待てロイド、ハードル上げるな!?(一同笑)

遠くのロイド:事実だろうが。このディクセンとの一連の戦い、即ち前回と今回のシナリオにおいてディクセンにとって一番危険な働きをしていたのはお前だ。この評価は必然だよ、相棒?

遠くのプリス:まぁ、スカーレットテーブルから見て向日葵兵団内で危険度ランクを付けるとしたら、どっちが上かはともかくロイドとアルトでワンツーフィニッシュは確実だよね。

アルト:……評価してくれた物だな。過大評価だ。私は“普通の魔法使い”の筈なのだがな。

クリストフ:(即座に)それは無い。(一同爆笑)

アルト:クリストフ、貴様どっちの味方だ。(一同笑)

GM/ディクセン:「やれやれ。―――余り長話に付き合う余裕はこちらには無い。そろそろ始めたいのだが?」

クリストフ:ふん。―――悪いけど、俺も付き合わせて貰うよ。手柄首が目の前にあるんだ。やらない手は無い。

アルト:そうだな。私は別に騎士ではない。一対一には拘らん。悪いが二対一でやらせて貰うぞ、ディクセン。

GM/ディクセン:「構わん。―――そういう貴様だからこそ、私は危険と判断したのだからな」 ディクセンはそう言うと、豪奢な宝飾を施された宝剣を抜き放ちますね。と、いうわけでここがボス戦です。相手はディクセン・グランガイツ・“鋼将-アイゼン-”。そちらはアルト&クリストフの変則コンビですね。

クリストフ:PL発言だけど適当なところで離脱したほうが面白そうだけどな。最終的には一対一の方が物語的に燃える。(一同笑)

アルト:うわぁ何言ってるんだ貴様!?(爆笑)

クリストフ:まぁ状況次第だけどね(笑)。それじゃ、始めようか。

アルト:くそっ、皆敵だ!(でも爆笑)
 

◇アルト&クリストフVSディクセン・グランガイツ・“鋼将-アイゼン-”◇
 
 さて、というわけで長い長い戦いでしたが、ボス戦です。
 敵はオーガの王種たるオーガ・ウォーロード。スカーレットテーブル第九位、ディクセン・グランガイツ・“鋼将-アイゼン-”。
 味方はクリストフとアルトの変則コンビ。距離はディクセン|5m|クリストフ|5m|アルト。
 
 ちなみに一部PL達は平行して『どうすればアルトとディクセンを一対一にした上でアルトを勝たせられるか』を計算しています。
 なにしとん。
 
▽ラウンド1▽

 

クリストフ:(ダイスを振る)……おっしゃ、指輪は割ったが先手は取った。(ロイドに向けて)……ここからどうする司令官?

遠くのロイド:司令官言うな、失敗フラグか。(一同笑)
 

・失敗フラグ。トランスフォーマーよりコンボイ司令官。
・「私に良い考えがある」とかいって大体失敗する人。何でこの人が司令官なのだろうか。強いからか。

 

遠くのプリス:んー……とりあえず全力。どう転ぶか分からないと思うからね。両者、まずは死力を尽くすこと。そこまで余裕がある勝負じゃないしね。

クリストフ:そんなもんか。前回はアルト一人で押し込めそうに見えたんだけどな。

遠くのプリス:あれはリソースを惜しんでなかったから2,3ラウンドだけならギリギリ出来たってだけだよ。補助魔法も既にかかった状態だったしね。

アルト:そういう事だな。MP的にもそう長期戦は出来ん。ヘイストは使用が厳しそうだ。まぁ、まずは3m前に出つつクリストフにAランクバークメイル。《魔法拡大/数》から魔晶石を潰して『カウンターマジック』、と。

クリストフ:助かる。そうか、一番怖いのは魔法だもんなこいつ。

アルト:物理攻撃とて馬鹿にはならん。油断するなよ、消し飛ぶぞ。

クリストフ:つっても、受身になって削り切れる相手でもないだろうしねぇ。《ファストアクション》の効果が載ってる今は攻め時だよ。―――と、いうわけで通常移動で突っ込んで《必殺攻撃》とクリティカルレイ、そして最後のキャッツアイを込めて二連撃!!(ダイスを振る)命中は26と23!! 敵総大将! その首貰ったァァァァァッ!!

GM:ぐむ。ウォーロードってレベルの割りに回避低いんですよね……それは両方食らいます。

クリストフ:おっしゃ!(ダイスを振る)ダメージは片方回って、39と27点!!

GM:あ、それくらいならあんまり痛くない。防護16だし、HP180超えてるし。(一同笑)

アルト:(思わず素で)おい、どーすんだこれ。俺一人でやらせて勝てるわきゃねーだろ。

クリストフ:……こりゃ最悪、最後まで二人がかりか(笑)。

アルト:それで勝てれば良いがな。

クリストフ:自分では相当良い連撃が入ったつもりなんだけど、全然効いてる気がしなくて呆然としよう。 ―――馬鹿な!?

GM/ディクセン:「チィ……!」 と、こちらもこちらでクリストフさんも相応に厄介な相手だと気付きましたね。同じ事をあと6回も繰り返されたら流石に倒れます。

クリストフ:《ファストアクション》は今回までだから、実質倍の12ラウンドか。その前にこっちが死ぬわ。(一同笑)

遠くのイヴ:ですよねー!(笑)

GM:まぁ、こちらの反撃ですね。どーするかなー。脅威度ではアルトさんが上と認識してるけど、攻撃を集中させられるのはクリストフさんか……。うん、こっちも無視して良い相手とは思えないし、まずはクリストフさんからやろう。《バトルマスター》効果で《マルチアクション》と《魔力撃》を同時に宣言。達成値21で『ブレードネット』を詠唱しつつ、達成値24で物理攻撃……っと。

クリストフ:(ダイスを振る)……あ、あぶねぇ。ありがとうカウンターマジック。魔法は抵抗、攻撃は食らった。

GM:まぁこれ、抵抗されても1ラウンドは持続するから別に良いんですけどね。っていうか既にカンタマのせいで二人とも抵抗力上がってますんで、こっちは基本魔法は抵抗されるの前提でやってますし。あ、物理攻撃は36点ダメージです。

クリストフ:実ダメージは24か……まだまだァ!!
 

▽ラウンド2▽
 

アルト:クリストフ、まだ動くな。ブレードネットは対象の行動終了直後に効果を発揮するダメージ魔法だから、先にプロテを張っておけばダメージが減る。(ダイスを振る)よし、2倍拡大『プロテクションII』。

クリストフ:おっしゃ! じゃあその後に《必殺攻撃》―――は、やめて今回は通常攻撃で良いか。(ダイスを振る)……くっ、《必殺攻撃》をすれば良かった。出目が1足りずに29点ダメージ。

GM:あ、それくらいなら大した事はありませんね。

クリストフ:クソッ、俺の剣が全然効いてない! これがスカーレットテーブルの、紅円卓の騎士の実力…!?

GM/ディクセン:「悪くは無い。が、貴様の剣には鋭さはあっても重さは無い。相性が悪かった―――つまりは貴様では役者不足だと言っている、剣士よ!!」 と、いうわけで行動終了後にブレードネットのダメージを。(ダイスを振る)16点の魔法ダメージですね。更にこちらの番で、また先程と同じように《魔力撃》&《マルチアクション》+ブレードネットです。

クリストフ:(ダイスを振る)ゆ、指輪を割ってギリギリで剣は避けた。魔法も抵抗した―――けど、これは洒落にならんな。毎回確実に削られていく……。

アルト:まだだ、まだ耐えてくれ。とにかく次回は回復させるぞ。
 

▽ラウンド3〜5▽
 
 さて、そして3〜4ラウンドは削り合いです。
 《必殺攻撃》を捨て、持ち前の回避力で攻撃を受けない事を優先するクリストフと、回復魔法で後ろからそれを支援するアルト。
 
 魔法制御があるのでブリザードなどによる範囲攻撃を―――というのも一瞬考えましたが、カウンターマジックがある以上は然程ダメージを与えられずに被害が分散する見込みです。
 そうなれば拡大/数で
 ディクセン側は確実にダメージを与えられる『ブレード・ネット』を主力にしていました。
 
 一方でクリストフの回避力は高いのですが、流石にディクセンの攻撃に対しては流石に回避率は半々程度。
 3ラウンド目は魔法に抵抗しつつ攻撃を回避しますが、4ラウンド目で――――。

 

クリストフ:(ダイスを振る)……げげっ。ここで来たか……魔法抵抗失敗、攻撃命中。これは不味い。

遠くのプリス:変転――――は、もう使ってたんだっけ。

GM:お。ではダメージ、魔力撃で35点です。ブレード・ネットはそっちが行動する度にダメージですね。

クリストフ:ぬぉあ……! ええい、こうなれば最後まで斬り結んでやる! 次のラウンドの俺の手番で《必殺攻撃》!(ダイスを振る)……ダメージは必殺攻撃効果でクリティカルして41点だ!!(ダイスを振る)そして俺にかかったブレードネットのダメージもクリティカルして20点だ!!(一同笑)

遠くのロイド:……楽しそうだなお前…。(一同笑)

クリストフ:楽しくないよ! 厳しいよ!!(一同笑)

遠くのプリス:……ちなみに残りHPは?

クリストフ:10。もう駄目かも知れん。

アルト:……回復するか?

クリストフ:うーん……回復されても次のディクセンの攻撃を耐えられるかは大分運次第なんだよな。ほら、魔力撃とブレードネット以外の魔法攻撃を同時に飛ばされたら…。

遠くのシルフィ:あぁ、そっか。ブレードネットはかかったわけだし、そういう選択肢もあるんですね。

アルト:……ここでクリストフが倒れるの前提で攻撃に出るか? 正直、ここからディクセンと一対一など勝率は考えたくもないんだが。

遠くのプリス:(←色々計算中)……んー……悪くない、と思うんだけどね。もう一手あれば……いや、ここが引き際か。

アルト:どういう事だ、作戦参謀。(一同笑)

遠くのロイド:…自分で計算しろよ(笑)。

アルト:お前らじゃないんだからそんなに先の計算とかしてられるか!(笑)

遠くのプリス:んー、まずここでアルトがクリストフを回復しても、十中八九次のディクセンの手番でクリストフは戦闘不能に追い込まれる。だったらここから、アルトは攻撃に出た方が良い。

アルト:……成程。クリストフの生存は?

遠くのプリス:まがりなりとも11Lv。HPもまだ10あるし、即死する可能性はほぼ無いよ。

アルト:決定だな。3m前進、乱戦エリアに介入。ビートルスキンを使いつつ自分にバーク・メイルをSで張って、近接戦闘の距離に入ったらドレインタッチだ!(ダイスを振る)達成値は25。抵抗は抜けていないので指輪を割って27。ダメージは23点だな。

GM/ディクセン:「……ぐぅ……っ! 来たか、アルト・ディオスクロイツ!!」 と、ディクセンは叫びますね。 「ならばまず……一対一に持ち込ませて貰おう!!」 と、いうわけでクリストフさん、《魔力撃》避けてね? いや、当たって。(一同爆笑)

クリストフ:お前それ後者が本音だろ!!(爆笑) (ダイスを振る)……えーと、必殺攻撃を使ったから回避が14。出目10以上で回避なんだが出目が8なんで回避失敗。畜生、所持品にはまだ敏捷増強の指輪があるのに、アクセサリにはもう無いんでどうにもならん!

GM:ではダメージが軽く35点ですね。

クリストフ:……駄目だな。15点減らして20点食らう。生死判定は……(ダイスを振る)ピンゾロ出さなかったんで成功。倒れ際、アルトに向かって言ってやろう。 ―――後は任せた。大将首だ、逃がすなよ。ここはお前の戦場だ!

アルト:……ああ、そうだな。言われるまでも無い。ここは私の戦場だ。―――そうだろう? ディクセン・グランガイツ・“鋼将-アイゼン-”。

GM/ディクセン:「―――“白狼-ヴァナルガンド-”

アルト:……む?

GM/ディクセン:「貴様の二つ名だ。黒獅子の対としてはこれが妥当だろう」

遠くのプリス:ヴァナルガンド……欧州神話の魔狼であるフェンリルの別名だね。で、手甲が白いから白狼、と。まぁアルトならそれが名前倒れにならないほどの働きは十分にしてるか。

GM:つーか今回のロイドさんとアルトさんの働きは異常ですよね。ぶっちゃけディクセンの野望を挫いたのってこの二人ですよね。(一同笑)

アルト:ふん……悪くない。ならばその二つ名、貴様の形見として貰い受ける!!

GM/ディクセン:「抜かせ。くれてやるのは貴様の冥土の土産としてだ!!」 と、いうわけで《マルチアクション》から追撃の『ブレードネット』をアルトさんに。達成値は相変わらず21です。

アルト:(ダイスを振る)抵抗―――しても次のラウンドに平然とダメージ来るから面倒なんだよなこれ。
 

▽ラウンド6〜7▽
 

アルト:さて、大見得を切ったがこちらの戦闘継続可能時間はあと5ラウンドだ。これを過ぎるとMPが尽きる。

GM:まぁ5ラウンド魔法叩き込まれ続けたらこちらもほぼ確実に死にますが。ついでにこっちもMPカツカツです。このままだと魔法併用は2,3ラウンドで終了ですね。エネボ程度なら4ラウンドもちますが。

倒れクリストフ:ふっ……俺の戦いは無駄ではなかった……!!(一同笑)

アルト:まぁ何にせよ、後は互いに削り合いだ。ドレインタッチ!(ダイスを振る)―――よし、抵抗を抜いてダメージは21点か。指輪を使わずに抵抗を抜けたのはデカいが……。あ、ブレードネット効果でダメージは14点。軽減して11か。

GM:くぬ、地味に減らしおる。更にそこにディクセンが再びブレードネットと魔力撃で攻撃を仕掛けます。魔法達成値は21、命中24!!

アルト:(ダイスを振る)…ちっ、流石にピンゾロか6ゾロに期待して回避をするのは無理か。ブレードネットはカンタマのおかげで一応抵抗したが……。

GM:じゃあダメージ36点! 流石に痛いでしょう!?

アルト:……えーと、21点止めて15点。……確かに痛いな。

GM:あんまり痛そうに見えねぇですよ!! 何で今回はイヴさんの補助も無いのに半分以上止めてるんですか!(一同爆笑)

アルト:まぁそういう戦い方が身上だからな。

遠くのロイド:頼むぞー、勝ってくれよ……。
 

 ―――そして次の第七ラウンド、アルトは指輪を割り、またも抵抗を抜きます。知力増強の指輪、残るはラスト一個。
 結果、ディクセンに与えたダメージは22点。
 直後にブレードネットで12点ほどHPが削れますが……。

 

アルト:残り38点。まだまだ元気。

GM:この人後衛じゃねぇでしょもう。(一同笑)

遠くのイヴ:後衛だとしたら完全に変態レベルの耐久力ね! ステキ!(一同笑)

GM/ディクセン:「……だが、それも長くは続かん筈だ。貴様はここに来るまでにシュミットとも戦っている。魔晶石などがあるにしても、いつまでもマナ(MP)は続くまい!」 ……まぁそれはこっちもそうなんですけどね。では魔力撃とブレードネット……っと。

遠くのプリス:執拗にブレードネットを狙うね。

GM:そうしないと倒し切れないんですよ。ブレードネットは抵抗さえ抜けば持続ダメージになるので、抵抗を抜いた次のターンから『持続ダメージ』+『魔力撃』+『魔法攻撃』の3回ダメージを与えられるようになるんです。『魔力撃』と『魔法攻撃』だけなら、アルトさんの回復力を考えると押し切れませんし…。

遠くのプリス:…あぁ、成程。そう聞くと改めてバカげた耐久力だねアルトは。変転がある分、実質的な抵抗力もロイドより上だし。

GM:ええ。スリープなどで無力化を狙おうにも、それは盛り上がりませんし尚且つ変転を温存しているアルトさんには確実に抵抗されますからね。

アルト:まぁこっちも必死だしな……(ダイスを振る)よし、魔法は抵抗。魔力撃は食らった。

GM:ではダメージ35……ええい、足りん。これくらいじゃアルトさん相手には致命傷にはならない……。魔法抵抗を抜かねば……。

遠くのシルフィ:……魔法職相手に物理攻撃がまるで決定打にならないというのも酷い光景ですね。(一同笑)
 

▽ラウンド8〜9▽
 

アルト:……さて、プリス。

遠くのプリス:なにさ?

アルト:策を下さい。(一同爆笑)

遠くのロイド:もう少し自力で計算する努力をしろ!!(笑)

遠くのプリス:……えーと、ディクセンのHPは残り39だから……2発ドレインタッチが通れば勝ちだね。抵抗されると多分3発。ああ、欠片の数がHPと同数なのを前提とした会話だけど。

アルト:そうなのか。

遠くのロイド:お前計算して戦えよ。(一同笑)

倒れクリストフ:馬鹿な。俺(クリストフPL)とこいつ(アルトPL)というこの二人で戦う戦闘に計算と言う文字が入ると思ってか。(一同笑)

遠くのロイド:自慢にもなんねー!!(爆笑)

GM:…まぁ欠片の数はレベルと同数ですよ(笑)。

アルト:ともあれそれならば、指輪と変転でどうにかして二発叩き込めば良いな。今回もドレインタッチで―――(ダイスを振る)チッ、出目5……変転を使う。

倒れクリストフ:良いのか? 魔法抵抗がキツくならね?

アルト:抵抗は元々出目5以上だ。それにここで抵抗を抜いておかないとHPが十分に回復せずに逆に危険だしな。(ダイスを振る)……良し、ダメージは22点!!

GM:くっ……これで残りは17点、と。

アルト:こっちのHPは残り46になって、ブレードネットで12点抜けて来た。残り34。

GM/ディクセン:「―――ぐ、く……! これほどまでか……!!」 と、ディクセンは苦鳴をあげますね。 「先の剣士との一戦での負傷があったとは言え、一対一でここまで苦戦するとは……!!」

アルト:必要に応じてな。何せ阿呆がガンガン前に出るから、それに追随する為には嫌でもこうなる。加えて……悪手だったなディクセン。貴様は私などに構うべきではなかった。前に出ず、最後まで後方で指揮を取るべきだったんだ。指揮官らしくな。

GM/ディクセン:「………否! 我は総指揮官ではなく分隊指揮官に過ぎん! なればこそ、敵の戦力を可能な限り削った上で死ぬ事すら任務の上だ! 私が死した後でも生き残った部下は全てエーレンブルク卿に頼んである!」

遠くのロイド:待て。分隊指揮官? こいつが? ……もうスカーレットテーブル全てが動いてて、この程度は分隊に過ぎないとでも言うつもりか!?

遠くのシルフィ:デュボール終了のお知らせ。(一同笑)

遠くのプリス:さて、荷物を纏めて逃げ出す準備を始めようか……。(一同笑)

遠くのロイド:お前ら諦め早ぇえぇええええ!!(一同爆笑)

アルト:……凄い嫌な事を聞いた気がする。が、今更後には引けん。まずはここで決着を付けるぞ、ディクセン!!

GM:―――良いでしょう。ディクセンはここで最大火力で攻撃します。つまりは≪バトルマスター≫からの≪魔力撃≫と≪マルチアクション≫で『エネルギージャベリン』ですね!!

アルト:…ブレードネットは捨てたか。

GM:あと一手でこっちが死ぬ状況でそれ使っても意味無いですもん。だったらこの一手で仕留める可能性に賭ける!!

遠くのロイド:……不味いな。抵抗抜かれたらかなり不味いぞ。

遠くのプリス:魔力14、レーティング40。抜かれれば軽く20点は持って行かれるし、そこに更に魔力撃が来ると……アルトの今のHPだと危険域だね。

アルト:……なんの。ここまで来れば最早運を天に任せるのみ!!(ダイスを振る)―――出目6、抵抗!!

遠くのシルフィ:……良くも悪くも面白味の無い出目ですねぇ。(一同笑)

アルト:こんな状況でそんな物が要るか!!(一同笑)

GM:―――では魔法ダメージで半減結果12点です。魔力撃はダメージ32ですが……。

アルト:……耐えたぞ!! 魔法で9点、物理で11点抜けて―――残り14点!!

遠くのロイド:なんだ、コレ魔法抵抗失敗してても眼鏡補正で生きてたな。(一同笑)

GM:もうやだこの人!!(一同笑)

アルト:では、その攻撃を食らいながらもドレインタッチ!(ダイスを振る)……最後の指輪を割って達成値27。抵抗を抜いたのでダメージは―――21点の魔法ダメージ。

GM:十分ですね。アルトさんの最後の攻撃で、こちらのHPはマイナスになります。

遠くのシルフィ:アレですね。絵的にはアルトさんのドレインを纏った貫手が、ディクセンの胸を貫いたとかそんな感じで。

アルト:また勝手な演出を!(笑) いやまぁ、確かに絵的には映えるが……。

GM/ディクセン:ではそれで行きましょう。ディクセンは胸を貫かれたまま、言葉を紡ぎます。ルール上は気絶なんですが、最期ですから会話はさせて下さい(笑)。その代わり喋り終わったら死にます。まぁハウスルールと言うかなんというかだと思って下さいな。 「……やはり貴様は危険だったな。私の見立ては間違っていなかったか」

アルト:いいや間違いだ、ディクセン・グランガイツ・“鋼将-アイゼン-”。貴様が最も危険視すべきはロイド・クラリクロイツで、次はシルフィかシオンだろう。私など、所詮は刺身のツマが精々の学者崩れだ。多少知恵は回るだけの小才子が、何をトチ狂ったか英雄にライバル心を抱いた……たかがそれだけの詰まらん存在だよ、私は。

GM/ディクセン:「……言ってくれる。私はその小才子に破れる程度の存在と言うわけか。―――だが聞こう。そこまで分かっていながら、貴様は何故その“英雄”について行く事を望んだ?」 と、ディクセンは徐々に力を失っていく身体で問いかけますね。

アルト:元より真の“英雄”とはそういう物だろう。見方を変えれば死神だな。共に戦いたいと他者に思わせる資質、それが、それこそが真なる英雄の絶対条件だ。―――最もプライドの高い私は、奴の下に付こうなどとは考えなかったがな。その結果が今のこの状況なわけだが。

GM/ディクセン:「……ならば、その“英雄”……ロイド・クラリクロイツと同じ気質の持ち主は我が円卓にも二人居る。首領たるエーレンブルク卿、そして――――」 と、そこまで言った所でディクセンは苦笑します。 「――――そこから先は自分の耳目で調べる事だな。彼奴とその軍と相対して生きていられればの話だが」

遠くのプリス:……うげっ。指揮官としての適性が非常に高いタイプの敵が混ざってるの!?

GM:そりゃそうですよ。折角戦争ルールなんてもんがあるわけですし。

遠くのロイド:……本当に本腰を入れて運用する気だな。このキャンペーンは本格的に戦記方向に進む気か(笑)。

アルト:まぁともあれ、それを聞いたならば強気に笑って返そう。 ―――やってみろ。だが私も奴も他の連中も、そうそうやられてやるほど弱くもなければ人が良くも無い。加えて貴様らの敵は私達だけではない。人族を、“武”においては人族の国家においても屈指の器を誇る竜騎士王国デュボールを舐めるなよ。

GM/ディクセン:「……吼えるか。それも良し。ならば我はその結末を、あの世で仲間と共に見て……」 と、急速にディクセンの瞳から光が失われて行きます。……限界ですね。

アルト:……何も言わずに言葉を聞いていよう。

GM/ディクセン:「……あぁ、お前達。……まだそんな所で待っていたのか……」 と、ディクセンはアルトさんではない誰かへ向け、焦点を失った目で呟きます。その言葉を最後に……ディクセン・グランガイツ・“鋼将-アイゼン-”は死亡します。

アルト:……ではこの場は叫ぶとするか。 ――――敵総大将、ディクセン・グランガイツ・“鋼将-アイゼン-”。“向日葵兵団”が冒険者、アルト・ディオスクロイツ・“白狼”が討ち取った!!

GM:はい、その叫びを切っ掛けとするように人族側の攻勢が強まりオーガ側が追い散らされますが……それでも全てと言うわけにはいかず、多くのオーガが戦場から離脱し、西―――ルデア山脈やティラの樹海方面に離脱して行きますね。

遠くのロイド:元々こいつら、そっちからルデア山脈やティラの樹海を越えて来たのか? どっちも一筋縄ではいかない地形の筈だが。

GM:さてどうでしょう? ―――ともあれ、組織だった戦闘はこれで終わりですね。戦争ルールでの闘いも局地戦も、どちらも人族側の勝利で終了です。

遠くのプリス:では治療を受けた後に、軍中で安堵したようにその状況を見ていよう。いや、或いはオーガバーサーカーの相手でてんてこ舞いかもしれないけど(笑)。

GM:それも終わりましたね。

遠くのシルフィ:なにせ敵がオーガバーサーカーだけなら10m圏内まで近付いて『スリープ』で終わりますし。他の敵も一緒に居ると中々それも上手くいかないんですが。

遠くのロイド:俺は合流するためにそっちに向かって――――

クリストフ:―――そして俺は倒れている、と。(一同笑)

GM:まぁ戦闘が終わって事後処理に移ってる感じですね。追撃で削るとかの処理に付いても割愛します。そして、ここで少しだけGMシーンを入れますね?

アルト:GMシーンて。これはいつからFEARゲーになった?(笑)

GM:気にしないで下さい(笑)。それでは―――
 

◆胎動◆
 

 ―――戦場を俯瞰する小高い丘の上。
 やや距離があるそこから、一人の男性がその戦場を見下ろしていた。
 立派な顎髭を生やし、外見は三十路を過ぎた程度の大きな角と羽根を持つ男。―――ドレイク種だ。
 そして顎髭を撫でつけながら感心したように呟くドレイクに対し、背後に膝をついて傅く臣下らしき人族の青年が伺いを立てる。
 
「殿、随分と感心した様子ですね」
「……ああ、やりおるわ。まさかディクセンがこうも序盤で討たれるとはの」
「如何なさいますか? 疲弊した敵軍を討つのは不可能ではないと思いますが」
「やめとけやめとけ、儂らは来るのが遅すぎた。連れて来ている兵も少ない。やり合うのが眼前に見える軍だけならまだしも、彼奴らが真っ当な戦術眼を持って状況を本国に報告していたならば、もうすぐデュボールから準竜騎士が来る事じゃろうしな。……儂らがやるべきは友軍の救援じゃ。戦場を離脱したオーガ達を可能な限り救助せよ。無駄な戦闘は許さぬ」
「御意」
 
 そして青年が背後に向けて指示を飛ばす。
 そこに居たのはドレイク種のみで構成された十騎程度の小部隊。
 だが数こそ少ないが、恐らくその戦力は今回戦場に乱入したガイゼルの私兵などとは隔絶した差があるだろう。
 
「……“黒獅子”……そして“向日葵兵団”、か。ウォルフガングの小僧が目を付けるだけの事はあるようじゃな」
 
 そしてその軍の大将らしき髭のドレイクは、指示を臣下に任せて戦場を俯瞰していた。
 
「まぁ奴らがデュボールに居るならば、いずれやり合う事になるじゃろ。その時はディクセンの弔いを兼ねて全力で叩かせて貰うぞ。―――この円卓二位、オイゲン・ロシュフォードがな」
 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 

シルフィ:うわぁ、なんか言ってますよこの人。(一同笑)

ロイド:円卓二位……こいつか、ディクセンが言ってた将軍型ってのは?

アルト:ロイドと同タイプなら将軍型を通り越して英雄型だな。

プリス:……とりあえず僕らはそれ、気付いてないんだよね。

GM:そですね。なにげにこっちの損害も酷いので、そうそう追撃する余裕も無くなってるって感じでしょうか。

ロイド:それは、まぁ、仕方ないか。……とりあえず部隊の所に戻ろう。

シルフィ:……ロイド!! 戻って来たロイドを見て、手を振りますよー。

プリス:シルフィの横で腕を組んでニヒルに笑おう。 ……そっちも終わったみたいだね。

ロイド:ああ。……他の連中はどうなった?

イヴ:ヒャッハー! 追撃だー! 野郎ども自分に続けー!! と、盗んだ馬で走り出そうとして周囲に止められました。(一同笑)

GM:じゃあロイドさん達の所に自分の部隊を纏め直したシオンが、暴走しようとして捕まって馬から下ろされたイヴさんを連れてやって来ます。(一同笑)

イヴ:解せぬ。(一同爆笑)

ロイド:俺にはお前が解せねぇよ!?(笑) 何やったお前!!(爆笑)

イヴ:自分はちょっと盗んだ馬イク(バイク)で走りだそうとしただけなのに。……あ、ところでロイド。シオンの兄ちゃんは?

ロイド:ええい、サクッと聞くな……。

GM/シオン:「いや……俺としても興味があるね。どうなったんだ?」 と、聞くシオンですが……複雑そうな表情から大体の事情は察しているようです。

ロイド:……討ち取ったよ。恨みに思うなら俺の顔面一発くらい殴っても良いぜ。

GM/シオン:「まさか。……感謝しているよ、ロイド。俺なら多分迷ってしまっていた。指揮官としては失格な事にね」 と、シオンは苦笑して頭を振ります。 「……あれでも昔は良い兄だったんだ……なんて、繰り言にしかならないか。すまない」

ロイド:いや……構わねぇよ。それで、ここから俺らはどうすんだ? 追撃―――は、する余裕も無さそうだが。

GM/シオン:「そうだね。……まぁ、敵の目的を妨害して追い散らした。最低限の目的は果たしたと思うよ。オーガ種に関しては今後、様々な対策が必要だろうけどね」

アルト:……と、言う辺りで負傷したクリストフを背負って戻って来るか。 どうやら貴様らは無事だったようだな。

気絶中クリストフ:はっ、ルール的に見ると俺はまだ気絶してるのか(笑)。

アルト:一応HPはプラスに戻しておこう。マイナスのままだとまた時間の経過で生死判定が必要になる筈だし(笑)。

ロイド:まぁ、では戻って来たアルトに向けて軽く手を掲げて見せよう。

アルト:では、応じるように片手を上げて―――

ロイド:―――すれ違いざま、パァンと打ち合わせる。 よう、大活躍だったみてーじゃねぇか。

アルト:お互いにな。貴様も随分と暴れていたようだ。―――だが今回は私の方が大功を立てたな。

シルフィ:雄叫び聞こえてましたよー。敵総大将を討ち取ったみたいですね。

アルト:ああ。……強かった。 と、万感を込めて呟く。

イヴ:まぁそれを横目に見ながら、クリストフを棒でつんつんしてる。(一同爆笑)

気絶中クリストフ:起こせよッ!(爆笑) アウェイクンあるだろプリースト!!(笑)

イヴ:………はっ!?(一同爆笑)

ロイド:かなり考えないと分からん事か!?(爆笑)

イヴ:いや、だって攻撃魔法ばっかり覚えてて回復魔法の把握はあんまり……。(一同大爆笑)

ロイド:プリーストォオオオオオオオオオオオオオ!!?(一同大爆笑)

イヴ:まぁとりあえず起こす、起こしますー。(ダイスを振る)……無駄に6ゾロ。(一同笑)

クリストフ:ではアウェイクンされたんで、痛む身体で起き上がるぞ。 ……どうなった?

アルト:ご覧の通りだ。私もこいつらも、各々の戦場で全員勝った。この戦、私達の勝利だ。

クリストフ:ならば良し、だね。……さてさて、褒章はどうなるかな。

シルフィ:あぁ、お家再興ですか……(笑)。

GM:などと会話をしている所で、状況に変化がありますね。北西、王都デュボールの方向から数十騎もの空を飛ぶ影が近付いて来ているのが見えます。

ロイド:あれは――――

GM/シオン:「あれは……準竜騎士団? いや、先頭に大きなのが居る。あれはドラゴン――――竜騎士か!!」 と、シオンが叫びます。その言葉の通りにワイヴァーンで構成されているらしき数十の空飛ぶ騎兵の、その先頭の一騎はワイヴァーンではなくレッサードラゴンに跨っているようですね。

プリス:……あれがデュボール名物竜騎士か。初めて見たね。

クリストフ:いや名物て。そんな名産品と同等の扱いをされても。(一同笑)

GM:そしてそんな名物……もとい竜騎士ですが、ある程度の距離まで近づいた所で分かります。その竜騎士はシルフィさんは社交界で会った事があるかもしれない顔で、クリストフさんにとってはある程度見慣れた相手ですね。

シルフィ:……え、えーと……そう、覚えてます。覚えてますよ!? そう、確か、えーと、神聖バナナ幕府の騎士でペンドラゴンさん。(一同爆笑)

ロイド:どこのまよキンだ!!(爆笑)
 

・まよキン。つまりは迷宮キングダム。TRPGのルールブックの一種。
・百万迷宮と呼ばれる世界で自分達の国を運営して行く国家運営RPG。シリアスには向かない半面、まったり楽しくどたばたと遊べるので身内での人気は高い。
・ちなみに国もキャラも名前はダイスで決めるのが定番。その結果、物凄い名前になる事もしばしば。
・神聖バナナ幕府はサークルで遊んだ時に実際に出た名前である。ペンドラゴンはどこから出て来たのか不明。

 

クリストフ:いやー……俺が見慣れてて竜騎士ったら一人しか居ないね。バスティアン・ベアール侯爵だろ?

GM/ベアール侯:正解です。ベアール侯率いる準竜騎士団は皆さんが集まっている戦場跡に降りて来ますね。 「戦場ゆえに馬上から失礼する。私はバスティアン・ベアール。此度の一件に関して、陛下から準竜騎士団の指揮権の一部を移譲されて来たのだが……どうやら遅かったようだな」 と、ベアール侯爵は戦場跡を見回して溜息を吐きます。ちなみにクリストフさんが居るのを見て、一瞬だけ驚いた表情を見せてたり。

クリストフ:まぁ、ウィンクして黙ってよう。友人だが公式な場では臣下としての関係だ。っていうか今は臣下ですらないな、野良だし俺。(一同笑)

ロイド:まぁ、対応はシオンの仕事だな。俺は黙ってる。

GM:OKです。ではシオンが手を上げ、ベアール侯は竜から降りてシオンから事情を聞きますね。配下の準竜騎士達は怪我人の治療や逃げた敵の追撃に移ります。……ちなみに余談ですが、敵には完全に逃げ切られたようで、その追撃は一切の成果を上げる事無く終わってしまいますね。

ロイド:……さっきのGMシーンで出て来た円卓二位の仕業か。余程上手くやられたみたいだな。

GM/ベアール侯:ともあれある程度事情を聞いた所で、ベアール侯は皆さんを呼びますよ。 「……すまない。冒険者旅団“向日葵兵団”。君達も交えて話がしたい」

クリストフ:俺達は向日葵兵団じゃないですが?

GM/ベアール侯:「君もその相棒の神官もだ、クリストフ・ディスガーダー。……腕を上げたようで何よりだ」 と、その言葉にシオンは驚いたような視線をクリストフさんに向けますね。

クリストフ:肩を竦めて苦笑しよう。 ……俺は冒険者をやる前はベアール侯爵家で世話になってた時期があったのさ。ウチの家臣はまだベアール侯の世話になってるしね。

GM/ベアール侯:「そう言う事だ。……さて、アークウェイン家ご息女、シルフィリア・アークウェイン殿。そしてその仲間の向日葵兵団。……すまないが今は非常事態だ。私と共に来て欲しい」 と、まずベアール侯は切り出します。 「ここでの敵の動きと同期するように、北西方面でも動きがあった。蛮族の大軍がデュボールへ侵攻する動きを見せているとの事だ。……私はここの事態の収拾の後にそちらの援軍に回るように指示されている」

ロイド:成程……それに手を貸せ、と。そう言う事ですか?

GM/ベアール侯:「話が早い。とりあえず事後処理は私が連れて来た部下に任せて、君達と……無論この戦いで傷付いた君達の部下も、まずは私の領地に来て貰いたい。そちらに付いて来るにしろ来ないにしろ、十分な休息とこの件に関する褒賞を与える事を約束しよう」

ロイド:それはありがたい。ですがベアール侯、ひとつ訂正を。

GM/ベアール侯:「……なにか?」 と、ベアール侯はロイドさんの言葉に首を傾げますね。

ロイド:俺と共に戦ってくれたのは、『部下』ではなく『仲間』です。お間違えの無いように。

GM/ベアール侯:「―――……肝に銘じて覚えておこう」 と、感心したように真面目ったらしい顔でベアール侯が頷いた――――ところで今回は終了です。本当ならもう少し説明とか次回に続く云々があったんですが、明らかに時間オーバーでバスとか不味い人も居ますし。(一同笑)

イヴ:いざって時はタクシー!(一同笑)

GM:やめてください(笑)。……ともあれ些か半端ですが、今回はここで切り。次回はベアール侯爵家に場所を移して、今回の件の事後処理とその後に続くお話をする短めのセッションを一本入れたいと思います。

プリス:まぁ、そんな所か。成長回数と経験値が増えるなら文句は無いよ。(一同笑)

GM:ええい、この人は(笑)。まぁ、今回はこんな感じですね。それでは皆さん―――
 
一同:お疲れ様でしたー!!
 


 ―――さて、デュボールの地にてスカーレットテーブルが将、ディクセン・グランガイツ・アイゼン率いる軍勢と矛を交える事となった向日葵兵団。
 シオンらとの協力によりその戦いを乗り切るも、既に円卓による攻勢はデュボールの地を蝕み始めていました。
 現れた竜騎士、バスティアン・ベアール侯爵。
 彼との邂逅を機に、向日葵兵団……特にその一部は、本格的にこの戦いに身を投じる事になります。
 
・獲得経験点:5340+各々の1ゾロ分(基本経験点は2000点として計算)
・獲得報酬:次回を待て!
・獲得名誉点:139点

※数字が間違っていた(プレイ時に間違っていて、次回プレイ時に修正された)分を修正しました。ガイゼルの分の計算が入って無かったんですよねー!
 
 さて、そろそろ英雄格になりつつある向日葵兵団。
 でも名誉点はあんまり集まってない気がするのは気のせいでしょうか?
 まぁ、ともあれこれにて一先ずは。
 

                  ……ミッションコンプリート!! & ゴートゥネクストミッション!!

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