◆SW2.0キャンペーン 駆け出し冒険者のためのセプテット 第九.五話◆

◆GM不在のお知らせ◆
 

イクスPL:えー、残念なお知らせです。GM、新型インフルエンザに罹患したため、今日は欠席です。

ロイド:うぇ、マジか。

シルフィ:それは……お大事にとしか言えませんね。

イクスPL:で、代わりに俺がシナリオ引っ提げて来たわけですが。……昨晩連絡が入ったんで、色々不安だが。

ネリネ:では、今回はイクスPLさんがGMですかー。

イクスPL→GM:というわけで、今回は九.五話……外伝、と銘打ってギャグ分多めのシナリオを一本やらせて貰うぞ。本編との関わりはない、前回の後のドルデア逗留期間に発生した事件とする。

アルト:了解した。楽しみにしておこう。

トリーシャ:ふふふ……何が起きるのかしらね〜?
 

 また、GM不在のため今回のリプレイはGMによる校正、コメント、編集などは入っておらず、全て本来はテープ起こし担当であるアルトPLである零時の手によるものになります。
 見辛かったらごめんな!(´・ω・`)
 

◆成長報告◆
 

GM:ちゅーわけで成長だな。経験点は前回2500点と言う酷い数字になってるんだが。

ロイド:……暴れたからなぁ(笑)。

シルフィ:MP切れるまで撃ち続けましたしねぇ(笑)。

アルト:報酬は一人頭6062……端数3か。

ロイド:端数は計算係やってるお前が持っとけ。

トリーシャ:う〜ん、フルメリさんのコネのレベル上げたいけど、名誉点足りないわ〜。

シルフィ:気持ちは分かります。まぁ、気長に稼いで行きましょう!!

ネリネ:筋力、筋力……。
 

 そして、毎度おなじみ成長&買い物タイム。
 結果―――

 

シルフィ:でゅわっ!シルフィリア・アークウェイン、成長は知力です!技能はアルケミストが一気に4まで上がりましたー!!

ロイド:ますます金を消費して補助を飛ばすようになったわけだな。(一同笑)

シルフィ:……そ、そうなります…(笑)。覚えた賦術はパラライズミストとポイズンニードルです。

GM:敵の回避を下げるのと、毒でダメージを与えるの、だな。

シルフィ:アークウェイン家の魔術師は、ダメージを与える系統の賦術を取るべきだとのお告げが来まして。(一同笑)

アルト:どこから来た、そのお告げ(笑)。

シルフィ:さぁ?(笑) あ、それとそれと。ロイドからお金を借りて、憧れの装備であるマナリングを入手しましたー!!専用化して装備して、MPも+2。魔法ダメージを+1する、お姉様も愛用の発動体なのです。

ネリネ:……砲戦用オプショナルパーツですね(笑)。

トリーシャ:シルフィも魔法少女よね。ただし、なのはとかその系統の武断的な。(一同爆笑)

シルフィ:(平坦な声で)ロイド……ちょっと、頭冷やそうか?(一同爆笑)

ロイド:俺っ!!?(笑)

シルフィ:それと、知力増強の指輪を1つ、5点の魔晶石を1つ、カードを何枚かと、救命草を少々買い直しました。成長と買い物は以上でーす。
 

名前:シルフィリア・アークウェイン
種族:エルフ 性別:女 年齢:20(外見15) 生まれ:魔術師
身長:163cm 体重:50kg 髪の色:紫銀
能力値ダイス:技10 体2 心14 A8 B7 C1 D4 E11 F9
最終能力値:器用度19 敏捷度18 筋力3 生命力6 知力30+1 精神力24
保有経験点:60
合計名誉点:184
保有名誉点:119
HP:24 MP:42+2
冒険者技能:ソーサラー6 セージ3 レンジャー1 アルケミスト4
一般技能:ノーブル3 ハンター3 カスタネッター1 リコーダリスト1
戦闘特技:魔法誘導 魔法拡大/数 MP軽減/ソーサラー
習得賦術:バークメイル ヴォーパルウェポン パラライズミスト ポイズンニードル
使い魔:カラス(命名:ビグザム)
武器:メイジスタッフ
防具:クロースアーマー
アクセサリ:とんがり帽子 薔薇のチョーカー 知力増強の指輪×2 アルケミーキット 専用マナリング
所持カード:赤Aランク2枚 緑Aランク3枚 黒Aランク1枚 赤Bランク5枚 緑Bランク4枚 黒Bランク5枚
所持品:冒険者セット 白紙の本 羽ペン&インク 魔香草×2 ヒーリングポーション×2 ロバ(命名デンドロビウム) カスタネット リコーダー 魔晶石5点×4 魔晶石1点 救命草×3
所持金:263
 
 火力エルフ。この一言で存在の七割は説明できる。
 遠距離から圧倒的な火力で敵陣を蹂躙するその姿は、戦場の悪夢とでも言うべきか。
 エネボの連射とファイアボールによる範囲火力により敵を押し潰す、アークウェインの紫銀の悪魔。

 

ロイド:次、俺だな?ロイド、成長は筋力で、上がった技能はプリーストが5だ。これでキュア・ハートが使えるようになった。

GM:……イクスが遂に、魔力で抜かれたか。(一同笑)

ロイド:まぁ、初期の知力がなぁ……(笑)。いやでも、拡大持ってないから回復役としてはイクスのが優秀だぞ、マジで(笑)。それと、アルケミストも1Lvで習得。クリティカルレイを覚えた。

アルト:……あぁ、遂にそれ覚えたか(笑)。

ロイド:ダメージダイスの結果にプラス補正をする、高打撃力ファイター垂涎の賦術だからな…。で、買い物はアルケミーキットと、カード数枚。お嬢に金貸したから、あんまり予算はないが。(一同笑)

シルフィ:だってロイド、マナリングが、マナリングがーっ!!(笑)

アルト:……しみじみ思うんだが、貴様ら主従は火力特化の成長しかせんなぁ……。(一同笑)

ロイド:うむ、魔力撃だけでダメージ期待値が30だしな。これに補助魔法かければまだ上がる、なかなかエグい生命体になりつつあるぞ、俺。
 

名前:ロイド・クラリクロイツ
種族:ナイトメア 性別:男 年齢:20 生まれ:神官
身長:188cm 体重:84kg 髪の色:漆黒
能力値ダイス:技6 体14 心10 A10 B7 C6 D6 E9 F7
最終能力値:器用度19+4 敏捷度13 筋力24+2 生命力21 知力20 精神力18
保有経験点:420
合計名誉点:207
保有名誉点:92
HP:39 MP:33
冒険者技能:ファイター6 ライダー1 プリースト/グレンダール5 エンハンサー1 アルケミスト1
一般技能:バトラー3 ハンター2 コーチマン2
戦闘特技:武器習熟/スピア 魔力撃 マルチアクション
習得練技:キャッツアイ
習得騎芸:攻撃指令
習得賦術:クリティカルレイ
乗騎:レンタル取りやめ
武器:専用パイク+1
防具:専用イスカイアの魔導鎧
アクセサリ:ブラックベルト 聖印 バンダナ 器用度増強の腕輪 筋力増強の腕輪 アルケミーキット
所持カード:金Aランク5枚 金Bランク10枚
予備装備:マトック ロングスピア
所持品:冒険者セット 保存食×3食 ロープ10m フック くさび10本 小型ハンマー 部族のお面
所持金:102
 
 火力特化主従の従の方。
 アルケミスト技能を齧り始めると共にキュア・ハートを習得。
 どこに出しても恥ずかしくない神官戦士になりつつある。

 

GM:で、次。イクスは今回成長しないで欠番で行くんで、アルト頼む。

アルト:む、心得た。アルト・ディオスクロイツ、今回の成長は待望の知力。そして取った戦闘特技は魔法誘導。その次で魔法制御を取るつもりだ。

シルフィ:アルトさんはそっちの道に進むんですねー。

アルト:まぁ、そうだな。貴様が火力なら、私は制御力だ。

ロイド:なんか、ピッコロさんがフリーザに向けて言った台詞みたいに聞こえる件。(一同笑)

GM:負けフラグじゃねぇか。(一同爆笑)

アルト:お前ら……(笑)。あぁ、買い物は知力増強の指輪を1つと、5点の魔晶石を2つだ。それと、名誉点を消費して「頑丈なランタン」を買う。

ロイド:……あぁ、すまん。俺が壊した奴か(笑)。

ネリネ:しかし、7Lvと言う事はベテラン冒険者と呼ばれる域ですね。

トリーシャ:いわゆる凄腕ってやつね〜。感慨深いわ〜。

アルト:実感は無いがな。ともあれこれで、リザレクションが使えるようになった。

ロイド:良かったなお嬢!!(一同爆笑)

シルフィ:え、私名指し!!?(爆笑)
 

名前:アルト・ディオスクロイツ
種族:人間 性別:男 年齢:20 生まれ:学者
身長:173cm 体重:60kg 髪の色:金
能力値ダイス:技5 体7 心9 A5 B6 C5 D7 E9 F7
最終能力値:器用度10 敏捷度12 筋力13 生命力16 知力21+1 精神力18
保有経験点:70
合計名誉点:207
保有名誉点:182
HP:37 MP:39
冒険者技能:コンジャラー7 セージ5
戦闘特技:魔法拡大/数 魔法拡大/距離 魔法収束 鋭い目 魔法誘導
一般技能:スカラー3 スクライブ3 ライブリアン1
武器:メイジスタッフ
防具:ソフトレザー
アクセサリ:眼鏡 知力増強の指輪 知力増強の指輪
予備装備:ピック
所持品:冒険者セット 火縄壺 油×2 6人用テント 調理器具セット 食器(5人前) 魔化された樫の枝×4 可愛くない人形×2 魔晶石5点×3 部族のお面 頑丈なランタン
所持金:4550
 
 一足先に7Lvになった専業術師。
 補助魔法をかけるよりもスパークを撃ってる時の方が多い自分に疑問を感じないでもない。
 念願の知力が上がり、もう1点で腕輪で補正すればボーナス4に……多分遠い話である。

 

ネリネ:次は私ですね。ネリネ、成長は念願の筋力です。筋力増強の腕輪も買い、これで漸く筋力ボーナスが4に……つまりは、ミスリルプレート装備可能域に到達しました。

GM:…マジンガーZが、マジンカイザーになる準備を始めた……。(一同笑)

アルト:攻撃性能は低いマジンカイザーだがな(笑)。

ネリネ:で、名誉点を消費して「使い易い調理器具セット」と「競泳水着」を入手しました。

ロイド:水着かよ(笑)。

ネリネ:胸の部分には名札入りです。(一同笑)

トリーシャ:スクール水着!!?(笑)

ネリネ:魔法少女にはお色気が必要だとトリーシャ様に聞きまして…。(一同爆笑)

ロイド:師匠ォォォォォォ!!?(爆笑)

トリーシャ:ち、違うの!私は色気=スクール水着だなんて爛れた事、一言も言ってないわー!!?(爆笑)

ネリネ:それと、ヒーリングポーションと救命草を結構な数買い足しました。魔法少女ねるねるネリネは、皆様に安心をお届けするアグレッシブな装甲侍女として頑張って行きます。

アルト:…安心?(一同笑)
 

名前:ネリネ
種族:ルーンフォーク 性別:女 年齢:4(外見17) 生まれ:戦士
身長:157cm 体重:49kg 髪の色:金
能力値ダイス:技9 体12 心5 A8 B3 C9 D11 E8 F2
最終能力値:器用度17+1 敏捷度13 筋力22+2 生命力27 知力14 精神力8
保有経験点:1410
合計名誉点:184
保有名誉点:104
HP:60 MP:11+2
冒険者技能:ファイター6 エンハンサー1 レンジャー4 マギテック1
一般技能:ハウスキーパー5 コック4 テイラー1
戦闘特技:かばう 防具熟練/金属鎧 頑強
習得練技:ビートルスキン
武器:ヘビーアックス
防具:プレートアーマー タワーシールド
アクセサリ:専用ブラックベルト 器用度増強の指輪 筋力増強の腕輪
所持品:冒険者セット 救命草 ヒーリングポーション×10 魔晶石3点×2 マギスフィア(大) 使い易い調理器具セット 保存食15日分(45食) 部族のお面 美味しい保存食8食分 救命草×10 競泳水着
所持金:6186
 
 ミノタウロスに殴られても平気。百人乗っても壊れない。
 アークウェイン家が誇る、二足歩行小型重要塞。
 その圧倒的な装甲と非常識なHPにより、敵の攻撃を食らいまくりながらも戦線を維持する防御の鬼である。

 

トリーシャ:さてさて、私ね〜?トリーシャ・アールクラフト。成長は生命力で、アルト君と同様に一足先に7Lvにならせて貰うわ〜。フェンサー7よ〜!!

ロイド:おおお、前回の戦いでなんか開眼したか。

トリーシャ:ふふふ〜、更に防具習熟/非金属鎧を習得。ソフトレザーを売り払って、アラミドコートを装備したわ〜。回避力も上がって、安定感が増したわよ〜。

ロイド:安心して前線を任せられる数字になったな、完全に。

トリーシャ:そうね〜。ミノタウロスくらいの攻撃なら、まず当たらないわ〜。他の買い物は無しで、成長は以上ね〜。

ロイド:Lv7が2名か……遂にこのパーティーもここまで来たんだなぁ(しみじみ)。

GM:イクス、まだLv5だがな。(一同笑)

アルト:誰もが気付きながら、言わないでおいた事を……!!(一同笑)

トリーシャ:でもイクス君居ないと回復が不安なのよー、ロイドは拡大/数が無いし、アルト君はアースヒール止まりだし。

アルト:それに、先制判定もあるしなぁ。

トリーシャ:頼りにしてるから、早く戻って来てね〜?それまでは、まぁ私が先制判定を頑張るわ〜。……多分。(一同笑)


名前:トリーシャ・アールクラフト
種族:ナイトメア 性別:女 年齢:74(外見18) 生まれ:軽戦士
身長:160cm 体重:54kg 髪の色:銀
能力値ダイス:技12 体12 心6 A5 B12 C6 D1 E9 F6
最終能力値:器用度18+1 敏捷度27+1 筋力21+2 生命力14 知力15 精神力12
保有経験点:360
合計名誉点:184
保有名誉点:69
HP:35+2 MP:15
冒険者技能:フェンサー7 スカウト4 エンハンサー1 フェアリーティマー1 バード1
一般技能:バウンサー5 ブルワー4 パヒューマー1
戦闘特技:両手利き 武器習熟/ソード 二刀流 防具習熟/非金属鎧
習得練技:ガゼルフット
習得呪歌:レジスタンス
武器:ディフェンダー×2
防具:アラミドコート
アクセサリ:専用ブラックベルト 筋力向上の腕輪 器用度向上の指輪 敏捷度増強の指輪 妖精使いの宝石×2
所持品:冒険者セット スカウト用ツール リュート(バード用楽器)
所持金:7409
所有コネ:“母将軍”フルメリ@顔見知り
 
 ちょっと前回シリアスだったナイトメアの軽戦士。
 圧倒的な回避力で敵を翻弄する前衛。攻防のバランスの良さは、攻撃型のロイド・防御型のネリネに勝る。
 現在の目標は名誉点を貯めて、フルメリとのコネを「友人」にすることだったり。
 

◆避難勧告と言伝と◆
 

GM:さて、話は前回の翌日。トリーシャのところにフルメリが来るところから始まる。他の連中は登場自由だ。

ロイド:まぁ、空気読んで出かけてる。

シルフィ:キャーイクサーン。(一同爆笑)
 

・永江衣玖。東方緋想天にて登場の、「竜宮の使い」。空気を読む程度の能力を持つが、その言動はむしろ空気を読んでいない。空気を読んで尚且つあの言動をしているのであれば、相当の剛の者である。
・キャーイクサーン。

 

トリーシャ:あ、あら?みんな居ないの?(笑) う、う〜ん、まだ少しフルメリさんはおっかないわ〜……(笑)。

GM/フルメリ:そんなそちらの内心を知らず、フルメリはレグランス家でくつろいでたトリーシャに声をかけるな。 「…昨日はすまんかったの、トリーシャ」

トリーシャ:…お気になさらず。慣れてますわ〜。それに、フルメリさんが弁護してくれた事は嬉しかったですしね〜? くすくす笑って対応しますか。

GM/フルメリ:「そう言って貰えるとありがたいがの……で、昨日の今日で悪いんじゃが、主ら……動けるかの?」

トリーシャ:何か問題でも?

GM/フルメリ:「まぁ、問題と言えば問題じゃな。ドルデアの近くに居を構えておる、変わり者がおるんじゃが……」

トリーシャ:……ふむふむ?

GM/フルメリ:「彼奴の無事の確認が目的じゃな。わしの知人なのじゃが……」

トリーシャ:ふむふむ。距離としてはどれくらいの所なのかしら〜?

GM/フルメリ:「うむ、まぁ馬車なら3時間とかからんよ。馬車は貸し出そうぞ。報酬は一人頭3000Gでどうじゃ?」

トリーシャ:…う〜ん、ちょっと待って。馬車で3時間のトコまで行って無事確かめて帰ってくるだけで3000G?フルメリさん、何か隠してないかしら〜?

GM/フルメリ:「ギクッ!!」(一同爆笑)

遠くのロイド:分かり易いな!?(笑)

GM/フルメリ:「あ、あー……うむ、それには少し、口止め料も含まれておっての?それと、伝言を一つ頼んでも良いかの?」

トリーシャ:…伝言?

GM/フルメリ:「『変な誤解をされたくなければ、事が終わるまで出てくるな』。以上じゃ」

トリーシャ:……は?うん、まぁ、分かったけど……。

GM/フルメリ:「すまんの。それじゃあ、これが地図じゃ」 と、一枚の地図を寄こす。見た感じ、ドルデア近辺の地図で……谷の東側の崖の一部に、丸印が付いている。

トリーシャ:……う〜ん、まぁ、依頼人が信頼できるからねぇ。罠って事も無いでしょうし、ワケ有りっぽいし……分かりましたわ、引き受けさせて頂きましょう。

GM/フルメリ:「おお、助かったぞトリーシャ!持つべきものは友じゃのぅ」

トリーシャ:……調子の良い母将軍ですこと。 苦笑して、地図を懐に仕舞います。
 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 

トリーシャ:で、まぁ……皆レグランス家にはいなかったみたいだけど、どこに居るの?(笑)

ロイド:ん、武器屋巡りしてたな、多分俺。

シルフィ:あー、じゃあ私ロイドについて武器屋巡ってます〜。おじさん、この杖もうちょっと可愛いデザインのありませんかっ!!(一同笑)

ロイド:ドワーフの鍛冶師にそんな事頼むな(笑)。

アルト:そう言えば、イクスは何してるんだ?

GM:NPC扱いでアルトの背後を自動追尾してる。(一同笑)

ネリネ:それ、壁に引っかかってうろうろしてたりしませんか?(一同爆笑)

ロイド:コンピューターゲームの馬鹿CPUじゃねぇか(笑)。

GM:いや、そこまでアホではないと信じたい(笑)。

ロイド:まぁ、夕方には皆戻ってくるだろ。

GM:ああ、レグランス姉弟は母将軍から別の用事を申しつけられているとかで、一度帰ってきたあと出かけていく。もしかしたら、ドルデアの守備兵にならないか誘われてるのかもしれないな。

シルフィ:前回のトリーシャさんに対する兵士の視線を見たら、絶対断るでしょうけどね、彼らも。

ロイド:だろーな。

トリーシャ:まぁ、そこは彼らの問題ね〜。

アルト:だろうな。で、そのうち私らも三々五々と集まってくるだろう。どうしたトリーシャ、何かあるのか?

トリーシャ:ん、それじゃあ全員集まった辺りで話を切り出すわ〜。皆、お仕事よ〜。

ロイド:……なぁ、俺ら冒険者始めてから、纏まった休みを取った事無くね?(一同笑)

アルト:まぁ、一つ終了しては次の依頼か、事件に巻き込まれるかのどちらかだったからな(笑)。

トリーシャ:そんな事言わないで〜(笑)。ほら、飴ちゃんをあげるわよ〜?(一同笑)

アルト:いるか、ガキじゃあるまいし!!(笑)

シルフィ:おいしーっ!!(一同爆笑)

ロイド:貰うなよ!!?(爆笑)

トリーシャ:まぁ、フルメリさんからの依頼なのよね〜。ドルデアの近くに住んでる、フルメリさんの知人の錬金術師の無事の確認と伝言よ〜。

ロイド:んー……まぁ、もう請けたんだろ?あのロリババァにゃ恩もあるしな……。(一同爆笑)

シルフィ:駄目です、ロイド!(笑) その発言がフルメリさんの耳に入れば、大変な事になります!!(笑)

トリーシャ:命が惜しくないの、ロイド!?(笑)

ロイド:……。すいません。(一同爆笑)

アルト:弱っ!?(笑)

ロイド:いや、だって、あのババ……美幼女、マジ怖いって。(一同爆笑)

アルト:美幼女と言うのは、褒めているのか喧嘩を売っているのか凄い微妙な境界線上だな(笑)。

ネリネ:とりあえず、この依頼は請ける方針で良いのではないでしょうか。……イクスさんはどうですか?

GM/イクス:「あー、う〜ん……俺はパスしても良いっスかね?まだ昨日の件の怪我が癒えてない人が多くて……一応プリーストとして、今日くらいは見て回った方がいいかなと思ってるんスよ」

トリーシャ:え〜……まぁ、仕方ないわね〜。馬車で3時間程度の距離だし……GM、今何時?

GM:今は昼前ってところかな。

アルト:では、その依頼を額面通りにとらえれば……恐らく今日中には帰ってこれるわけだ。

トリーシャ:そうね〜。じゃあ、イクス君。お留守番よろしくね〜?私達はちょっと出かけて来るわ〜。
 

 で、簡単に準備をしてから、隊商のオッサンとかレグランス姉弟に軽く挨拶をして出発する一行。
 考えてみればGM違うんだから、隊商のオッサンに今後の予定聞いても答えられるはずもないのですが。
 それ分かって聞きに行ったトリーシャ、マジ外道。
 で、ドルデアを出発してから三時間―――
 

◆老人ホーム。……え!!?◆
 

GM:で、向かった先。地図通りに街道を逸れて、ドルデアから馬車で3時間程度の位置にある崖に到着した。

ロイド:さて、庵でもあるのかね。

GM:いや、その位置まで来てもぱっと見では何も分からない。が、スカウトかレンジャー技能で探索判定を行って貰おうか。目標値は13。

トリーシャ:え?(ダイスを振る)……成功したけど。

GM:ん。では、崖の壁面に、自然の地形を利用して隠蔽された洞窟の入口を見つける。

ロイド:……ンだこりゃ?

トリーシャ:……ここが多分、目的の人の居る場所ね〜。GM、中はどうなってるの〜?

GM:まず見えるのは冥府の道と書いて『冥道』と言う看板。

ロイド:待て。(一同爆笑)

GM:そして奥からは死臭と金切り声が思う存分叩きつけられてくる。(一同大爆笑)

シルフィ:……と、トリーシャさん?私達、何しに来たんでしたっけ…(笑)。

トリーシャ:フルメリさんの知り合いに、言伝と安全確認ね〜(笑)。

ロイド:なぁ、これ、アウトだろ絶対。その人、もう死んでアンデットになってんじゃね?(一同笑)

トリーシャ:う、う〜ん……まぁ、確認してみないと(笑)。

アルト:…と言うかだなトリーシャ?この先に何があるんだ一体。

トリーシャ:…………ろ……。

ネリネ:ろ?

トリーシャ:ろ、老人ホームよ!!(一同超爆笑)

GM:何故ッ!!?(爆笑)

ロイド:おい師匠、GMが一番驚いてるぞ!!(笑)

シルフィ:『冥道』って、冥府への道って意味ですよね!?(笑) なんで老人ホームへの道にそんな看板が!?(笑)

トリーシャ:そ、それがこの奥の老人ホームの名前なのよ!!(一同大爆笑)

シルフィ:特別養護老人ホーム「冥道」……高齢者相手の商売にしては、思い切りの良過ぎるネーミングですね。(一同爆笑)

アルト:潔すぎるわ(笑)。

シルフィ:で、この死臭と金切り声はどう説明する気ですかトリーシャさん(笑)。

トリーシャ:(目をそむけながら)死臭と金切り声に負けないくらい、穏やかであったかい憩いの家なのよ。(一同爆笑)

シルフィ:死臭と金切り声が肯定された時点で、もうどんなプラス要素がついても挽回不能だと思いますが。(一同大爆笑)

ロイド:……分かった。つまり、俺らとしてはその老人ホームの入居者だか職員だか知らんが、母将軍の知人を探すのが目的の第一段階だな?(笑)

シルフィ:しかしロイド、大丈夫なのでしょうかこの老人ホーム。想像してみて下さい。

ロイド:ん?

シルフィ:――――余生を生きる老人達の穏やかな朝。皆で作り上げた、ささやかながらも温かい家庭菜園。存分に太陽の光を浴びた生野菜を軽やかにもぎ取り、軽く水洗いした後に金切り声をあげてかぶりつく老人。爽やかな一日の始まり。―――どうですか、この金切り声の存在感。(一同大爆笑)

アルト:……確かに、酷いな(笑)。

シルフィ:一体どのへんが憩いの家なのか、ホームの施設長に直接問い質さねば気が済まないのですが、私。(一同大爆笑)

ロイド:ンじゃ、行くとするかぁ……老人ホーム『冥道』まで。(一同爆笑)

GM:……あれ?なぁ、俺どっかでシナリオ間違った?(一同爆笑)

アルト:案ずるなGM、間違ってるのは奴らの脳だ。(一同笑)
 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 
〜老人ホーム『冥道』への道・入口〜

 

トリーシャ:さて、ダンジョンアタックになるわね〜。イクス君も居ないし、私が先に立つわ〜。

ロイド:師匠の探知能力はイクスより低いからな……ちょっと離れてついていこう。(一同笑)

トリーシャ:酷いわ〜(笑)。

GM:……あー、と。老人ホームへの道は暗い洞窟になっている。

アルト:よし、早速名誉点で買ったランタンの出番だな!!(笑)

ロイド:嬉しそうだな(笑)。

アルト:けど私は両手がふさがると魔法が使えない。どうしよう。(一同笑)

シルフィ:じゃ、私持ちます。発動体にもなるマナリングがある以上、実はメイジスタッフは無用の長物ですし。

アルト:頼む。いざとなったら投げても壊れん特別製だ。多少ぞんざいに扱っても大丈夫だ。

シルフィ:は〜い。ついでだから、トリーシャさんにライトかけましょう。剣で良いかな?(ダイスを振る)…うん、成功しましたー。

トリーシャ:ライトセイバー!!(一同笑)

ロイド:…絶対言うと思ったよ(笑)。

GM:じゃあ、ランタンとライトセイバーの光に照らされて、入ってすぐの小部屋に何か人型生物の骨が散らばってるのが見える。

シルフィ:ひぃ。うわぁ、何なんでしょうねこの骨。入居者にやられた侵入者のなれの果てでしょうか。(一同爆笑)

ロイド:……侵入者を撃退し、骨にするか……ここの入居者には絶対に介護は要らんな。(一同爆笑)

アルト:…何の骨だ、これ。人骨とか言われたらちょっと困るぞ。

GM:では、見識判定をどうぞ。

シルフィ:アルケミストでも見識判定できるんですよね。では、私が18出しました。

GM:恐らくこれはトロールの骨だな。

ロイド:……トロールを撃退する老人ホーム入居者か。(一同爆笑)

トリーシャ:世には、恐るべき老人ホームがあったものね……。(一同爆笑)

アルト:もう老人ホームで確定してるな、この面子の頭の中では(笑)。

GM:ちなみに道は三方向に分かれ、そのどれからも惜しげなく金切り声と死臭が叩きつけられてきている。(一同笑)

ロイド:……どこ行っても同じだな、ロクでもない的な意味で(笑)。

シルフィ:まぁ、右手の法則に従って右から行きましょう。

トリーシャ:いいえ、私は左を推すわ!!(笑)

ロイド:じゃあ俺真ん中。(一同笑)

アルト:いや、もう帰ろう。私達は頑張った。それで良いだろう。(一同爆笑)

ネリネ:意見は真っ二つです(笑)。

GM:つか、四等分だな(笑)。

アルト:と言うかだな、トリーシャ。聞き耳とかその他諸々の努力をしてくれ、頼むから(笑)。

トリーシャ:あ(笑)。じゃあ、聞き耳して探索、と。右から順に聞き耳が11(出目5)、9(出目3)、10(出目4)で、探索が12(出目6)と11(出目5)と9(出目3)よ〜。

ロイド:フザケンナ。(一同爆笑)

ネリネ:…自然洞窟っぽいのですが、レンジャーでも行けます?

シルフィ:老人ホームは自然建築ではありません。却下です。(一同爆笑)

ネリネ:そ、それは問答無用の説得力……諦めましょう。(一同爆笑)

GM:……じゃあ、何も分からなかった(笑)。

ロイド:師匠、責任持って先に進めよ……?(笑)

アルト:大丈夫だ、腰に縄結んでおけば、落とし穴とかあっても引っ張り上げれる。(一同笑)

トリーシャ:ちょ、嫌ぁぁぁぁ!!?(笑) うう、か弱い乙女が先陣だなんて……世知辛い世の中ですわ。

シルフィ:か弱い乙女とは私のような生命力一桁の女性を指すのですよ。さぁ、腰にロープも巻きましたし、大丈夫ですよね。

トリーシャ:うう……それじゃ、進むわよ〜。とりあえず、左からね。

ロイド:中央だな。

シルフィ:右です。

アルト:お前らいい加減にしろ、話進まんだろ!!?(一同爆笑)
 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 
〜老人ホーム『冥道』への道・部屋A〜

 

GM:じゃあ、最初に向かうのは右の部屋だな。では、そこにはうず高く積まれた、蛮族の骨がある。

ロイド:……根性ある老人ホームだなオイ。(一同笑)

トリーシャ:ええ、入居者も施設長も中々の剛の者と見て間違いないわ〜……。(一同笑)

GM:……もう、シナリオ書き直して老人ホームにした方がウケるかなぁ…?(一同爆笑)

アルト:世界観に喧嘩を売りたくないならば、それはやめろ(笑)。

GM:まぁ良いや。で、どうやら探索する事により達成値次第では使える物を得られそうだ。具体的には蛮族の戦利品決定表でなんか出る。

トリーシャ:さて、素直にやっちゃって良いものやら……この死臭、そして散らばる骨……。ねぇGM、この骨動きだしたりしない?

GM:……うん、探索すると動くよ。(一同爆笑)

ロイド:答えるなよッ!!?(笑)

GM:うるせぇ!(笑) シナリオメモにも見破られたら動き出すって書いてあるし、散らばっている骨のうち4体ばかりが立ち上がる。身長3mほどの骨……まぁ、トロールスケルトンとでも名乗ろうか。

シルフィ:(ダイスを振る)……魔物知識判定、成功です!どうやらアレは、トロールがレブナント化したのと同等の能力を持っているようです!!

ロイド:……もしかしてあれが入居者か?(一同爆笑)

シルフィ:老人通り越して骨になってるんですが……(笑)。

ネリネ:ちなみに、その部屋に入ってるのは腰にロープ巻いたトリーシャさんだけですよね?(一同爆笑)

アルト:……そだな。勝手に回避しながら戦ってくれるだろうし、私らここから支援するか。(一同爆笑)

トリーシャ:いや、ちょっと待って!?手伝ってお願い!!?(笑)
 

◇VSトロールスケルトン×4◇
 

 ぶっちゃけると、トロールスケルトンは骨だった。ただの骨だった。
 そも、レブナント化されたモンスターは物理戦闘力は上がるが魔法を使えなくなるという、強化か劣化か非常に微妙な変化を果たすわけだが。
 対物防御と対物回避に特化したネリネ・トリーシャの二人からすれば、強化された物理攻撃力でもぶっちゃけどうにでもなる事実。
 そして耐久力こそ上がったものの、元々のトロールのHPは40。強化されても50。
 前回腐るほど相手した牛男に比べると、ぶっちゃけ紙と評して良いレベルの耐久力。
 問題なく先手をトリーシャが取った瞬間に、運命は決定されていた。シルフィ、4体集まってる所にファイア・ボール。アルト、続けざまにスパーク。Lv7相当の癖に精神抵抗基本値8のレブナントトロール、素敵に抵抗失敗。
 こんがり焦げて軒並みHPが半減した所でロイドがフィールドプロテクションを発動。援護を受けたトリーシャとネリネが突貫し、乱戦を開始。
 フィールドプロテクションとバークメイルを受け、自前でもビートルスキンしながら突貫する要塞。この時点で防御力が15。レブナントトロールの全力攻撃で、ダメージの出目+1程度の実ダメージしか入らない恐怖の鉄の塊。
 そしてトリーシャの回避力はガゼルフットを使った段階で13。レブナントトロール程度の攻撃ならば出目5以上で軽く回避と言うエグい回避力。
 
 1ラウンド目の反撃は、ネリネに僅か17点ダメージを与えただけで終了。
 数字に直すと25点と22点。シルフィならば多分死亡、トリーシャでも気絶という大ダメージの筈なのだが、このルーンフォークHPの1/3も削れていないという。装甲とHP、恐るべし。
 
 そして2ラウンド目にシルフィは降伏勧告を開始。

 

シルフィ:入居者の皆さん、徘徊していないで部屋に戻ってください!施設の職員さんが探してましたよ!!(一同爆笑)

ロイド:こいつら入居者の方かよ!!?(笑) 介護必要無いくらい元気だぞ、死んでるけど!!(笑)
 

 当然、聞く耳持たず。というか理解する知能をもたず。
 そんな入居者(仮)へ向けて、1ラウンド目は補助魔法をかけていたロイドが突撃を開始。
 魔力撃にて30点ダメージ。ファイアボールとスパークで削れていた骨B、轟沈。
 トリーシャ・ネリネも前ラウンドで傷を与えていた骨Aに殴りかかり、撃破。
 
 こうなれば、勝負は既についている。
 ロイドを庇ったネリネが更に多少負傷するも、他の怪我人は出ず……4ラウンドにてあっさりと入居者(仮)の骨達は撃破されたのだった。

 

トリーシャ:はい、っと。これで片付いたわ〜。

ロイド:……なんだったんだ、こいつら。

トリーシャ:入居者よ。(一同爆笑)

ネリネ:…それで通しますか(笑)。

アルト:入居者なら戦利品漁っちゃマズいんじゃないか?(笑)

トリーシャ:いいえ、問題ないわ〜。弱肉強食、この老人ホームの掟よ〜。(一同爆笑)

シルフィ:……なんとも剛の者の集う老人ホームですね。

ロイド:北斗の拳の、修羅の国みてぇな場所だなオイ。(一同笑)

シルフィ:まぁ、何はともあれ漁りましょう。トリーシャさんはそっちの骸骨の山を。戦利品判定に+1ボーナスの付くアルトさんは入居者をお願いします。

アルト:…個人的にはこの骨持ってって「死んでました」で済ませたい勢いなんだが。まだ遠くから金切り声聞こえて来てるぞ。(一同笑)

GM:うん、相変わらず死臭も凄い。

シルフィ:老人ホーム『冥道』……エラい心臓に負担のかかる憩いの家です。(一同爆笑)
 

 結果、トリーシャは積んであった骨から宝石(300G×3個)を発見。
 アルトは骨拾ってた。一本50G。誰が買うんだ。

 

トリーシャ:うーん、振ったのがダークトロールの戦利品表ってのがアレねぇ。

ロイド:少なくともここの住人は、Lv8蛮族を撃退できるだけの戦力を持ってるって事だよな。

ネリネ:まぁ、ここには他に何も無いみたいですね。

シルフィ:じゃ、戻りましょうかー。
 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 
〜老人ホーム『冥道』への道・通路〜
 

 その後、一度戻って入ってすぐ左の部屋に向かうも、特に何もなし。
 後でGMにシナリオマップを見せて貰ったところによると、正確には近道となる隠し扉があったのに達成値不足で発見出来ていなかったんだとか。
 
 そこをスルーし、入口広間中央の道が正解と判断。というか、最早それしか残っていなかったので前進。
 扉を発見し、番人らしきロック・ゴーレムを2ラウンドで粉砕し先に進む。

 その過程でシルフィが鳴り響く金切り声に対抗すべく、カスタネットを打ち鳴らしながら「最終鬼畜全部声」を歌い始めると言う奇行を実行するが、割愛。
 その横でバード技能でリュートを弾き鳴らすトリーシャと、ピューと吹くジャガーみたいなノリでリコーダーの吹き語りを実行するネリネ。
 関わり合いになりたくないブレーメンの音楽隊に、流石のロイドとアルトも引いた。物理的に。具体的には5mくらい離れた。
 
 そしてそんなセルフ珍道中の最中。

 

GM:……えーと、で、今誰が先頭歩いてんだ。

トリーシャ:ああ、一応私よ〜。で、3mくらい離れてネリネとシルフィ。

ロイド:で、俺とアルトは関わり合いにならないように、5mくらい更に距離取ってるから。(一同笑)

シルフィ:ロイドとアルトさんも混ざりましょうよ!楽しいですよ?

アルト:私の全存在を賭けて断る。(一同笑)

GM:なるほど、先頭はトリーシャか。では、目標値16で危険感知をしてくれ。

トリーシャ:え?(ダイスを振る)…あ、駄目だった。

GM:じゃあ、足元の床が抜ける。どうやら落とし穴のトラップのようだ。

トリーシャ:ふっ、こんな事もあろうと私の腰にはロープが結ばれてるわよ〜。

GM:……そうなんだよな。落とし穴あるって読んでたわけじゃねぇだろな……。じゃあ、落ちそうになったトリーシャを、ロープ持ってる奴が支えて事なきを得たか。

ロイド:待った。

GM:ん?

ロイド:なぁ……今、誰がロープ持ってるんだ?(一同、沈黙後大爆笑)

ネリネ:えーと、私手拍子打ってましたので、多分違います(笑)。

ロイド:俺とアルトも、距離的に無いな(笑)。他人のフリしてるし(笑)。

シルフィ:私、カスタネット叩いてますんで……(笑)。

トリーシャ:……っきゃああああああああああああああああああああああああ!!?(一同大爆笑)

ロイド:なぁ、俺ら何のためにロープ巻いてたんだろうなぁ(爆笑)。

アルト:希望を一度与えて叩き落とすためだろ(笑)。

GM:では、トリーシャは10m落下して落下ダメージ食らってくれ(笑)。

トリーシャ:……うん、10mなら受け身と防御点でほぼノーダメージ!!落ち終わったら憤怒の形相で落とし穴の底から叫びます(笑)。ちょっと貴方達、ロープ腰に巻いたのって何のためなのか分かってるの〜!!?(笑)

ロイド:(ぽつり)…あ、生きてた。(一同爆笑)

トリーシャ:こらァァァァァァ!!?(笑)

GM:で、ついでにトリーシャが落下すると同時に、通路にがらんがらんと音が響く。どうやら、落とし穴に連動する鳴子のトラップのようだ。

トリーシャ:はわ――――っ!!?(一同爆笑)

ロイド:珍しいなぁ、師匠が慌ててる光景も(笑)。

アルト:なぁ、何か入居者(仮)に私らの侵入知らせる類の罠じゃないか、これ(笑)。

GM:恐らくはそうだろう。1分としないうちに、奥の方から交易共通語で声が聞こえてくる。

ロイド:お?交易共通語?

GM/声:「てめーら、何やってるですか!!」 と、女性の声。同時に走る足音も複数聞こえてくる。たたたたーってのが一つと、どすんどすんってのが複数。

シルフィ:入居者ですか。(一同笑)

ネリネ:それはもう確定なのですね(笑)。

シルフィ:いえ、施設職員かもしれませんね。(一同笑)

GM:何もアクションを起こさないなら、程なくして通路の奥から軽装の皮鎧に身を包んで、手甲を装備した小柄なルーンフォークが駆けてくる。君らを見ると柳眉を逆立て、「何しに来やがったですか、侵入者!」 と、仁王立ちして怒鳴ってくる。その後ろからは、ストーンサーバントが3体ほど走って来るのが見える。

ロイド:あ、とりあえず俺、穴から這い上がろうとする師匠に向けてその辺の小石をぶつける作業で忙しいんで。(一同爆笑)

トリーシャ:うきゃああああああ!!?(笑)

シルフィ:駄目です、ロイド!さぁ、トリーシャさん私の手に捕まって下さい!頑張って引き上げます!!(笑)

トリーシャ:うん、オチ見えてるからやめておくわ〜!!(笑) 支えきれなくてダブル落下は勘弁よ〜!!(一同笑)

アルト:……あぁ、なんだ、その、すまん。少し待ってくれ。そのうち落ち着くから。(一同爆笑)

GM/ルーンフォーク:「え?あ……うん。分かったです……えーと、登場シーンからやり直した方がいいですか?」(一同爆笑)

アルト:いや、その……仲間が奇行に走るのは概ねいつもの事でな。迷惑をかける。(一同爆笑)

GM/ルーンフォーク:「…うん、それじゃ仕切り直しって事で良いですか?えーと、それじゃ、向こうに待機してるんで、終わったら声かけやがれです」(一同爆笑)

ロイド:ちょっと待て、何だこの空気!?(笑)

トリーシャ:さ、寒いわ!空気が、世界がお寒いわ!!(笑) 誕生日パーティーで、当事者以外がケーキのロウソクを吹き消してしまった時並にお寒いわ!!(一同笑)

GM/ルーンフォーク:「あ、戻って来た。……ん、ゴホンゴホン。……てめーら、そこで何やってやがるですか!さては侵入者ですね!?」(一同爆笑)

シルフィ:そこからやり直し!?(笑)

ネリネ:私と同種族のようですが、言葉の端々から育ちの悪さが滲んでますね…。(一同笑)

トリーシャ:ちょ、なに!?何が起こってるの!?穴の底の私に誰か説明して!!?(一同爆笑)
 

 閑話休題。
 とりあえず、トリーシャの落ちた穴にロープを投げ込み、少女と合同で救助活動を行う一同。
 なんか早くも弛緩した空気が流れている状況。大丈夫かコレ。

 

トリーシャ:えーと、ルーンフォークさん?貴方がフルメリさんの「知人」かしら〜?

GM/少女:「……む?フルメリさんの使いの方ですか……残念ながら、私ではなく主が貴方達の言うフルメリさんの知人だと思われるです」

トリーシャ:そう。あ、申し遅れたわ。私はトリーシャ・アールクラフト。冒険者よ。

GM/少女:「……セラ・ストラ。イイ女です」 冒険者、と聞いた瞬間に僅かに警戒しながらも、自己紹介はする。

ロイド:なぁ、その自己紹介は突っ込み所か?(一同笑)

シルフィ:あ、はいはーい!セラさんセラさん、貴方のご主人様が老人ホームの施設長ですか?(一同笑)

GM/セラ:「ろうじ……?いえ、老人ホームなんかじゃねーですよ。何言ってやがりますか、この駄エルフ」(一同爆笑)

シルフィ:駄エルフ……っ!!?(笑)

ロイド:どうしよう、凄い的確な表現だと思った。(一同爆笑)

シルフィ:うわぁん、ネリネ、ネリネ!ロイドがいじめますー!!(笑)

ネリネ:マスター、この飴をどうぞ。

シルフィ:おいしーっ!!(一同爆笑)

アルト:神速の立ち直りだな!!?(笑)

GM/セラ:「どっちかっつーと、最近は動物園の有様です」

シルフィ:金切り声のする非営利アニマルランドですか……私の脳内で愛想の良い燕尾服の紳士が、金切り声をあげながらチケットを無料で配り始めたんですが。(一同爆笑)

ロイド:ンな施設長と知人って時点で、フルメリ将軍の交友関係は物凄いな(笑)。

シルフィ:けど、アニマルランドって事は動物色々居るんですかね。カンガルーって何食べるんでしたっけ。

トリーシャ:フランスパンよ。(一同爆笑)

シルフィ:生き物を飼う度、口にフランスパンをねじ込もうとするのはトリーシャさんの悪癖ですね。(一同爆笑)

ロイド:それはそうとだな、施設長でもアニマルランド園長でも何でも良いが、その人に会えるか?フルメリさんからの伝言があるんだが。

GM/セラ:「……冒険者……主に会わせるわけにはいかねーです」 と、会わせろと言われればセラは立ちはだかる。 「伝言なら私が伝えるです。この洞窟の穢れもそのうちどうにかすると伝えて欲しいです」

ロイド:あれ、ここ普段からこんなんなんじゃねーのか?

GM/セラ:「主はともかく、私がこんな場所に長期間住んだら流石に精神を病みかねねーです。……既に不眠症なのに」

ロイド:じゃあの「冥道」って看板は何だ(笑)。

GM/セラ:「主の悪ふざけですね……あぁもう、誤解を与えるからやめろとあれほど」

トリーシャ:…んー、と。この場でアンデットが発生してたり、やたら金切り声とか死臭が発生してるのは、この場に強い「穢れ」が溜まってるって事?

GM/セラ:「……そうなるです」 憮然としながらも、それは認める。 「けど、冒険者の手は借りねーです。てめーら、仕事がすんだらさっさと帰れですよ」

シルフィ:……セラさん、冒険者はお嫌いなんですか?

GM/セラ:「大嫌いです」

シルフィ:…どうしてでしょうか?あの、私達、何かしました? と、上目遣いで言ってみましょう。(一同笑)

ネリネ:ああ、マスターが泣き落しを覚えました(笑)。

GM/セラ:「うっ、いや、てめーらがどーとかじゃなくてですね。冒険者が来ると主が、いやその……」 と、しどろもどろになった所で、洞窟の奥でキャインキャイン鳴く声と、走ってくる足音が複数。

ロイド:今度は何だ?

GM/セラ:「げっ!?まさかあいつら、主を呼んで来やがったですか!?えぇい、客人の対応は私一人で大丈夫って言ったのにです……!!」 と、慌てるセラの頭越しに、洞窟の奥から黒いコートを纏った黒髪の青年が、きゃんきゃん鳴く何匹ものコボルトに急かされながら走ってくる。

GM/主?:で、その青年は走ってくるなり、 「セラ、無事か!?」 と叫んでセラに駆け寄るな。

ロイド:……推定「主」か。

トリーシャ:多分ね〜。

GM/セラ&主:で、君らを放置してセラと主は揉め始めるな。 「てめー、馬鹿主!引っ込んでろって言ったです!」「いや、侵入者だと聞いたんだが……怪我は無いかセラ!触って確かめよう!!」「何で私のブラウスのボタンに手ェかけるですか、このボケェェェェェ!!」 セラキック、主は良い感じにバウンドして、ボーリングの玉のように転がって、ピンよろしく突っ立ってたコボルト達に激突。ストライク。(一同爆笑)

ロイド:……おーい、なんだこの頭の悪い空間(笑)。

GM:で、現在君らをアウトオブ眼中で、セラは転がる主に馬乗りになって、顔面にデンプシーロールを叩き込んでいる。(一同爆笑)

アルト:……大変潔い主従関係だな(笑)。

GM:……んで、セージ諸君。魔物知識判定して貰えるか?

シルフィ:え?(ダイスを振る)……んーと、私が16出しましたが。

アルト:私は14。低いな。

GM:ああ、二人とも十分。目の前でルーンフォークの少女に馬乗りになられて顔面を強制整形されてる青年な。

シルフィ:はい。

アルト:……ああ。

GM:レッサーヴァンパイア。

一同:………は?

ロイド:……な……なんですとォォォォォォォ!!?(一同爆笑)
 

◆駄スフェラトゥ◆
 

 レッサーヴァンパイア。
 真語・操霊・神聖の各魔法を高位で操り、高い再生能力を持ちながら銀の武器・魔法の武器でしか傷を受けない、更には視線で相手を魅了すると言う、様々な特殊能力を持つ高位蛮族。
 Lv11モンスターであり、ノスフェラトゥと呼ばれるタイプの蛮族。ドレイクやバジリスクを上回る戦闘能力と永遠に等しい寿命を持つ夜の貴族。
 
 ……の、筈が。

 

GM/主:「あの、調子乗って、何かホントすいませんでした……」 顔面をボコボコに腫らせたノスフェラトゥは、現在洞窟の奥にある、穢れの影響を受けていない居住区にて……腕を組んで仁王立ちする小柄なルーンフォークの少女に、額を地面に擦り付けて土下座をしていた。(一同爆笑)

アルト:……えーと、思わず居住区までついて来てしまったが、大丈夫なのかコレ。(一同笑)

GM:ああ、居候兼お手伝いさんのコボルトが10匹くらい居て、何匹かが君達にお茶と茶菓子を振るまってくれる。料理上手で有名なコボルトらしく、美味しいぞ。

シルフィ:おいしーっ!!(一同爆笑)

ロイド:ノータイムで口に入れたな、お嬢(笑)。

シルフィ:あの、コボルトさん!これ、ちょっと包んでもらって良いですか?ドルデアで待ってるお友達に持ち帰りたいので…。(一同笑)

GM:じゃあ、コボルトは褒められたと分かって嬉しそうに尻尾を振りながら、お菓子を包んでくれる。ちなみに背景で、「貧乳」などと失言をかました主にセラがガゼルパンチを食らわせたのが見える。(一同爆笑)

ロイド:……11Lv モンスター、背景でボコられてるよ(笑)。

アルト:…私らが初めて遭遇する二桁レベルのモンスターがアレか……。(一同爆笑)

トリーシャ:時々居るって聞く、変わり者の蛮族ね〜。人間に対して敵意が無いんでしょ。

ロイド:尊厳も無いが。(一同爆笑)

GM:うむ、毎ラウンド回復するのを良い事に、回復する→殴られる→回復する→殴られるの無限コンボが発生している。(一同爆笑)

ロイド:……セラだったっけ。あのルーンフォーク、実は滅茶苦茶強い?(笑)

GM:いや、そうでもない。立ち回り型のグラップラーに見えるが、腕前はトリーシャと同等ぐらいだと思われる。

トリーシャ:推定7Lvね〜。となると、レッサーヴァンパイアさんがタコ殴りにされてるのは、単純にキャラ的な相性、か(笑)。

ロイド:まぁ、フルメリ将軍が口止め料含みにした理由と、セラが冒険者を警戒した理由も分かったな。こりゃ他言は出来んし、セラの方は俺らが主を退治するんじゃないかと思ったんだろ。

シルフィ:そう考えると、あそこでバイオレンスな主従関係を展開してますが……セラさんは主さんを嫌ってないんですねー。

ネリネ:あ、コボルトさん。このクッキーの隠し味について伺いたいのですが。(一同笑)

GM/主:そんな感じで寛いでると、気が晴れたらしいセラに解放された主殿が、顔面ボコボコに腫らしたまま君らのテーブルに吐血しながらやってくる。 「や、やぁ、すまないね、お客人。見苦しいところを見せげはぁ」(一同爆笑)

ロイド:良いから、まず回復しろ。な?(笑)

GM/主:「うむ、そーれキュアハートキュアハート。ニールダ神よ癒したまえー」

ロイド:…ぞんざいな詠唱だが、こいつ10Lvまで神聖魔法使えるんだよな。

アルト:……待て。今ちょっと聞き捨てならん事を聞いた気がする。あー、主殿?

GM/主:「ん?何かな?」

アルト:つかぬ事を聞くが、貴殿の信仰は。

GM/主:「ああ、うん。服飾の神、ニールダ神だよ。セラの服なんかは私の手縫いなんだ、見事だと思わないか?」(一同爆笑)

ロイド:ヴァンパイアが手縫いで従者の服を作るなァァァァァ!!(一同爆笑)

アルト:なんで蛮族がニールダ信仰してるんだァァァ!!突然変異ってレベルじゃないわァァァァァ!!(一同爆笑)

GM/主:「まぁ、待て。ヴァンパイアにも信仰の自由と、趣味の自由を認めてくれないか?互いの種族は遠く隔たっているが、話し合いで解決できるはずだ」(一同爆笑)

シルフィ:す、素晴らしい考えです!私、ちょっとノスフェラトゥに対する認識を改めました!!(笑)

アルト:…なぁ、こいつ本当にノスフェラトゥか?よく似た変異種の「のすへらとー」じゃないか?平仮名で書く感じで。(一同爆笑)

GM/主:「ふっ、失礼な」 ちなみにこの御仁、テイラー(仕立て屋)技能を10Lvで保有している。(一同笑)

トリーシャ:本職レベルね〜(笑)。

GM/主:「ふ、趣味が高じてな。いつの間にかニールダ神の声も聞こえるようになっていたよ……初めは、ちょっとした気まぐれだったのだがね」

ロイド:気まぐれ?

GM/主:「うむ。……脱がして楽しい萌える服を作ろうとな?」(一同爆笑)

トリーシャ:セラちゃーん、この駄スフェラトゥ死なない程度に刻んで良い〜?(一同爆笑)

シルフィ:駄スフェラトゥ!!?(笑)

ロイド:…煩悩に正直に生きた結果が、ニールダの高位神官かよ…(笑)。

アルト:神の声まで聞こえるくらいだ。余程凄まじい煩悩だったのだろう(笑)。

シルフィ:萌える服を作って脱がしたい。そんな情熱ただ一点を以て、蛮族人族の壁を越え、ニールダ信仰に目覚めこの地で暮らし始めましたか……ある意味天晴れな心意気。(一同爆笑)

GM/主:「ああ。ただの裸体に何の価値があろうか。真のエロスとはチラリズム。突然のアクシデントで捲れるスカート。無限の想像力を喚起させる汗ばんで肌に張り付く衣服。そして、そんなはしたない自分に気づいたときの恥らいの表情にこそ、人生を懸けて求める価値がある。不肖、このグレンフォード・フォン・ベルガーデン。ただそれだけを唯一の信念に、ニールダ神にお仕えしているよ」(一同大爆笑)

ネリネ:控え目に聞きますが、そんな爛れた信念で仕えられたニールダ神の御心や如何に。(一同大爆笑)

シルフィ:なるほど、グレンフォードさんですか。蛮族にしては惜しいほどの、真っ直ぐなピンク色の情熱…。このシルフィリア・アークウェイン、いたく感動しました。(一同爆笑)

ロイド:共感した!!?(爆笑)

アルト:しまった、こっちにも爆走妄想娘が居たか!!?(爆笑)

シルフィ:しかし、グレンフォードさん。一貫した信念と倒錯した煩悩が見え隠れする貴方の物言いですが、私としては一つ訂正があります。やはりここで語らざるを得ないのは、スカートと絶対領域の神聖性においてですね?(一同大爆笑)

ロイド:始めた!なんか変な議論始めた!!?(爆笑)

シルフィ:あ、話進めててください。私ら、メタモルサイコシス脱衣システムとビーチバレーで構成された、ヌーディストビーチにおける全く新しい信仰の在り方について議論してますんで。(一同大爆笑)

GM/セラ:じゃああの二人は背景として、 「……あの二人の会話には、全くついていけそーにねーです」 と、セラが自分の分の紅茶とクッキーを持ってテーブルに来ます。 「てめーら、もう休んでて大丈夫ですよ」 と、コボルトに指示出しつつ。

ロイド:ふーむ、ここはグレンフォードの住居で、お前とあそこのコボルト達が従者やってるわけだな。俺らが破壊しちまったゴーレムやアンデットは、住居の番兵か?

GM/セラ:「アンデットは残念ながら、自然発生です。最近穢れが溜まったのが原因だと、この私は考えてるです」

ロイド:自然発生って……。

GM/セラ:「元々主が蛮族から離反した時、追手としてダークトロールを中心とした蛮族達がここに来やがったです。撃退した後、骨を洞窟の一室に放り込んでおいたのが……」

ロイド:最近になってアンデット化した、と?

GM/セラ:「そうです。ちなみにフルメリさんとは、そのダークトロールの時に奇しくも共同戦線を張る事になってからの付き合いです」

アルト:なるほどな。向こうはグレンフォードが人族に悪意を持つ蛮族じゃないと分かってるわけだ。

GM/セラ:「極秘裏に依頼が来る事もあるです。なにせ主は、あれでも第一の剣の神の高位神官かつ、優秀なウィザードですから」

アルト:ああ、病気とか怪我した奴を治療〜、とかか。

GM/セラ:「です。まぁ、持ちつ持たれつです。フルメリさんはそれとなく私達の存在を隠蔽し、生活に必要な物資を渡してくれているです。私達はフルメリさんの依頼に応じて動く。ギブ・アンド・テイクです」

トリーシャ:なるほどね〜。でも、疑問がいくつかあるわ〜。

GM/セラ:「……む。疑問、ですか?」

トリーシャ:なんでここ最近になって、急に「穢れ」が濃くなったのかしら〜?何か原因でも心当たりある?

GM/セラ:「…………」 セラはどうしたものか考えてるようで、値踏みするような視線を遠慮なく向けてくる。

トリーシャ:……なんて言うか、この警戒心の強さは小動物系ね〜、この子。 まぁ、無理に聞くものでも無し。お茶を啜ってますわ。

シルフィ:あ、では爛れた議論から戻って来ましょう。事情を聴けたら、力になれるかもしれませんよー、っと。

ロイド:おう、おかえりお嬢。爛れた議論は終わったか?(一同笑)

シルフィ:ええ、久しぶりに充実した議論が出来ました。ロイドのお母様と話しているのに近い感覚です。

ロイド:待て。俺の母はアレと同系列か。(一同爆笑)

シルフィ:覚えていますか、ロイド。お母様は風邪で寝込んだ状態で尚、看護のメイドの尻を撫でる剛の者。お粥に媚薬を混ぜて味見を促し、もう済ませた、と口にスプーンを突っ込まれて数時間悶々と過ごす……そんなあの人を、彷彿とさせます。(一同大爆笑)

ロイド:うわぁあぁぁぁああ!!?スゲェ設定付いた、俺の母親ッ!!?(一同大爆笑)

シルフィ:何を言うのですか、ロイド。あれほどの気力と体力を併せ持つエルフを、私は他に知りません。爛れた煩悩の為に万難を排し戦いに挑むグレンダールの戦乙女。またの名を湖畔の媚薬王。神官戦士と魔法使いと言う差こそありますが、あの人を私は心底尊敬しているのです!!(一同爆笑)

ロイド:ごめんやめて!?お嬢はそっちの道に進まないで!!?(爆笑)

GM/グレンフォード:で、そこらでグレンフォードも戻ってくる。 「やれやれ、心配してくれるのは嬉しいが……多分、彼らなら大丈夫だよ、セラ」

GM/セラ:「だ、誰もてめーの心配なんかしてねーです!自意識過剰も程々にするですよ、このボケ!!」

トリーシャ:ああ……見るも見事なツンデレね。御覧なさいな、ネリネ?アレが古式ゆかしいツンデレよ〜。(一同笑)

ネリネ:は、勉強になります(笑)。

ロイド:(はたと)…なぁ、ヴァンパイアって人族の血を吸わないと生きられねぇんだよな。となると、グレンフォードに血を供給してるのってセラか?

GM/グレンフォード:「ああ、うん。その時ばかりは普段は反抗的なセラが従順でね。ギャップ萌えって奴かな、余りの可愛さに私もついつい―――」

GM/セラ:「わあぁあああぁぁぁぁああ!!?わぁぁああああぁぁぁぁぁあああああ!!!」 と、顔を真っ赤にしたセラがグレンフォードの後頭部にフライパンを振り下ろす。ステキな轟音と共にグレンフォードは床に沈んだ。(一同爆笑)

アルト:……痴話喧嘩だな。 えー、私はそれを見ながらクッキー食べてる(笑)。

ロイド:いかん、面白い。この主従見てて面白いぞ(笑)。

GM/セラ:「て、ててて、てめーら今、何か聞きやがったですか?何も聞いてないですよね?ね?」 と、セラがフライパンを構えたまま睨んでくるが(笑)。

ロイド:ちなみに倒れてるグレンフォードの顔は超幸せそうなんだろうな、根拠はないが。(一同笑)

シルフィ:あぁ……セラちゃんとグレンフォードさん……主従を、種族を超えた禁断の愛……きゃーっ!駄目です、そんな!ああ、でも!! 顔をおさえて、嬉しそうにクネクネしてます。(一同大爆笑)

アルト:うわ、久しぶりの妄想発作!!?(笑)

GM/セラ:「だ、だから違うって言ってるです!私と馬鹿主はそんな関係じゃ…っ!!」(笑)

シルフィ:(くねくね)きゃーっ!きゃーっ!!(一同爆笑)

ロイド:すまん、こうなったら暫く戻ってこないぞ。(一同爆笑)

GM/セラ:「……。もう良いです、てめーらマトモに相手してると、気疲れするだけな気がしてきたです」 がっくりと肩を落とすセラの周りに、『大丈夫?大丈夫?』とでも言いたげにコボルトがわらわら。 「ああもう、てめーら後でちゃんとブラッシングしてやるから、奥で遊んでるです!!」 と、セラが追い散らしている。

ネリネ:平和ですねー……表でアンデット発生してるとは思えないくらい。(一同笑)

GM/セラ:「それもこれも、あの蛮族どもが悪いです。私らはただ、静かに暮らしたいだけなのに……」

ロイド:あの蛮族ども?

GM/セラ:「……あ」

アルト:やはり何かあったか。

GM/セラ:「………むぅ」 と、困ったように倒れたままのグレンフォードを見るセラです。 「…とりあえず、主の意見を聞きたいです。私だけじゃ、判断できねー話ですから」

トリーシャ:構わないわ〜。うちもリーダーが復帰するまで、待たせて貰って構わないかしら〜。

GM/セラ:「……そこで鼻血流しながら妄想してる駄エルフですか?」(一同笑)

トリーシャ:うん、まぁ……駄目さ加減では貴方の主と良い勝負ね〜。煩悩の一号、妄想の二号と言うところかしら。仮面ライダー風に言って。

ネリネ:ロイド様の母上様は?

トリーシャ:駄RX(ダールエックス)。(一同大爆笑)

ロイド:壮絶にカッコ悪い二つ名だな、俺の母!!?(爆笑)
 

 この後、しばしのシルフィとグレンフォードの復活を待って、改めて互いの自己紹介と先日ドルデアで起きた事件についての情報を伝える一同。
 

GM/グレンフォード:「……なるほど、それでか」 と、グレンフォードは得心したように呟く。 「……君達を信用して、こちらの事情も話すとしようか」

シルフィ:事情、と言うと……やはり洞窟の「穢れ」関係ですか。

GM/グレンフォード:「ああ。あれは先日ここを訪れた連中の置き土産だ。どーにも厄介な結界を残して行ってくれたようだよ」

ロイド:……結界?

GM/グレンフォード:「……順を追って話そう。推測も多少混ざるが、概ね真実の筈だ」

アルト:おい、この煩悩スフェラトウ、急に真面目な事言い始めたぞ。(一同笑)

ネリネ:「ぼんのすふぇらとぅ」……。変に語呂良いのが腹立たしいですね(笑)。

GM/セラ:「てめーら、黙って聞くです」 とは、手にフライパンを構えたセラの弁。(一同笑)

アルト:む、すまん(笑)。

GM/グレンフォード:「……あー、それでだね?最近ドルデアに対して蛮族の動きが活発だったのだろう?」

トリーシャ:ええ、そうね〜。

GM/グレンフォード:「恐らくそれの一環だろうね。私のところにも、蛮族の一部隊が来た。ドルデアを攻め落とすのに協力しろ、とね。実際に来たのはフェイスレスだったが、他にも仲間がいるようだったな」

ロイド:……話が見えてきたな。で、アンタはそれを断った、と。

GM/グレンフォード:「ああ。ただ、ドルデアに情報を知らせなかったのは恨まないでくれよ。私が行っては騒ぎになる可能性があるし、セラに行かせようにもあの連中が網を張っていたら、彼女一人では荷が重いだろう」

シルフィ:(ダイスを振る)……フェイスレスについては知ってます。多種多様な魔法を操る、蛮族の参謀役。これに前衛が護衛についていたら、セラさん一人では確かに厳しいでしょう。
 

・フェイスレス。8Lvモンスター。白い仮面をつけ、本を携えた長躯の蛮族。
・多様な魔法を操る、純魔法使い型モンスター。蛮族の軍団の参謀役となっている事も多い。

 

GM/グレンフォード:「最悪、二人で動けばどうにかなったのかもしれないが……いかんせん、大所帯でね。コボルト達を置いて私達二人で出ていけば、ここが狙われた場合にコボルト達が全滅するだろう。かと言って、彼らを連れて歩けば移動中に襲撃を受けた際に守りきれる自信が無かった。……この洞窟ならばゴーレムやサーバントもあるし、地の利もあるので負ける気はしないが」

ロイド:……あー……それは仕方ねぇよ。アンタも人族に対して、身内を危険に晒してまで危機を伝えるほどの義理があるわけでもねーだろし。

GM/グレンフォード:「とはいえ、フルメリに対しては少々義理を欠いたと言えるだろうな。……そこに関しては後で考えるとして、まぁ……私が断った事に対する対抗策なのだろう。人族であるセラと、ひ弱なコボルト達が居るのを承知の上で、奴らは私の住居であるこの洞窟に対し、穢れを強める結界をかけた」

ロイド:……アンタを仕留めるために……じゃ、ねーよな。

GM/グレンフォード:「恐らく、私の動きを制限するためだろうな。この居住区には効果は及んでないが、洞窟の中は君達も知っての通りアンデットが不定期に沸き出す危険地帯になっている。……奴らが恐れたのは、交渉を蹴った私とセラが奴らを倒しに動くことだろう。だが、そうしようにも住居がこの有様ではコボルト達が、な」

ロイド:コボルト達が危険だから、動くに動けない。逆に敵側はアンデットと言う手駒でアンタの動きを縛れると。

GM/グレンフォード:「そう言う事だろう。まぁ、洞窟の中の骨を全部外に捨てれば良かったのかもしれんが……」

シルフィ:じゃあ、何でやらなかったんですか?

GM/グレンフォード:「では、問題だ。穢れを充満させる結界を作れる相手の前に、蛮族の遺骨を大量に差し出せばどうなる?」

ロイド:……十中八九、アンデットを作って悪用してくるな。

GM/グレンフォード:「それをさせない為にも、蛮族の骨は私の根城の中で管理しておく必要があった。随時湧き出してくるとも言えるが、纏まった数を運用されるよりは余程良い。言ってしまえば、戦力の逐次投入でしかないからね。だが、それもあってますます私とセラは動けなくなった」

トリーシャ:状況は理解したわ〜。けど、穢れを発生させる結界って?

GM/グレンフォード:「恐らく貴重なマジックアイテムの類だろう。フェイスレスが持っていた赤い宝石がそうだ。結界の発動は、使い魔の視線越しに見てたからね。そも、そんな結界を自力で発生させるほどの相手であれば……私とて太刀打ちなど不可能だろう」

ロイド:ふーむ、なるほど。恐らくその蛮族は……ドルデア攻略に来てた連中の別動隊か?

GM/グレンフォード:「恐らくな。蛮族は人族に比べ、協調性に欠ける。ドルデア攻めも、一枚岩の軍団じゃなくても不思議はない」

ロイド:……まぁ、つまり纏めると……。ドルデアを攻めに来た蛮族の一部隊が、ドルデア近くに住んでいる蛮族って事でアンタに協力を求めに来たが、アンタはそれを蹴った。それに対して、アンタと戦うのを恐れた連中は、場の穢れを強めてアンデットを発生させ、間接的にコボルト達を人質にして、アンタの動きを縛ったと。

GM/グレンフォード:「そう言う事だ」

ロイド:……どう思う?

トリーシャ:まぁ、信じて良いと思うわよ。念のためセンス・エネミィもさせて貰って良いかしら。状況が状況だしね〜。

ロイド:そだな。じゃ、グレンフォードさんよ。その条件さえ飲んでくれれば、そのフェイスレス、俺らがどうにかしようか?

アルト:……動くのか?

ロイド:放ってもおけんだろ。報酬は……まぁ、フェイスレス討伐した事伝えれば、フルメリ将軍なら何かの褒賞くれるだろ。

トリーシャ:う〜ん、忙しいだろうし死人も大勢出てるし、なるべくフルメリさんに負担をかけないようにしたいんだけどね〜。

アルト:とはいえ、私らレジーナに大量の借金があるのを忘れるなよ。

シルフィ:あー……それは確かに、そうですが。

GM/グレンフォード:「あー、ちょっと良いかな?その報酬だが、私が出そう。私の住居の問題だし、フルメリに報告できなかった負い目もある。これで不義理を多少は償えると嬉しいのだがね」 と、グレンフォードはごとんと音を立てて、一本の角を机に置く。 「センス・エネミィの件も了解した。思う存分やってくれ」

ロイド:ん、なんだこりゃ。

アルト:(ダイスを振る)……これは、一角獣の角か。使用回数もまだ3回残っているな。
 

・一角獣の角。強力な回復アイテム。触れた対象のHPを全快させる他、ある程度までの病気や毒なども浄化する。無論、結構値は張る。
・また、アンデットを破壊する能力もある。生命力抵抗次第なので、大物には効かないが。

 

ネリネ:……また、ノスフェラトゥには不似合いなアイテムですね。

GM/グレンフォード:「それは否定はしないよ。で、引き受けて貰う場合でも、私とセラは動けない。コボルト達を放置は出来ないからね。ただし、私は使い魔で遠くから奴らの動きを張っている。場所は教えようじゃないか」

シルフィ:売れば市場価格は9000Gです!店で買えば18000Gにもなる、高級品ですよ!!

ロイド:…消耗品なのがミソだな。まぁ、これで請け負おう。異存は?

トリーシャ:はい!はい!!私、HPもMPも減ってるんで3時間ほど休んでから行きたいわ〜!

GM:ちなみに現在、結界の影響で嫌な感じに金切り声が常時聞こえてくるカオス空間なので、精神力の回復量が通常の三分の一(切り上げ)になります。(一同爆笑)

ロイド:…あぁ、そらセラも不眠症になるわな(笑)。

GM/グレンフォード:「そうだねぇ、眠れなくて私のベッドに潜り込んでくるくらいだし―――」

GM/セラ:「ぎゃあああああああああ!!うわぁぁぁぁあああああああ!!聞くな、聞くなです!!てめーら、あっち行けですぅぅぅぅ!!」 と、顔を真っ赤にしたセラがグレンフォードに馬乗りになって顔面を連続殴打し始める。(一同爆笑)

シルフィ:そ、その。若い頃から特殊なプレイに走ってると倦怠期が早いって聞きましたよ?(一同爆笑)

GM/セラ:「何がですかァァァァァァ!!」 と、乱打しながら顔だけそっちに向けて抗議する。(一同笑)

ロイド:……駄目だ、ここは奴らの愛の巣だ(笑)。外出て魔香草で回復すりゃいーだろ(笑)。

ネリネ:そうですね……馬に蹴られたくはありませんし。

シルフィ:あ、私妄想世界にFlyAwayしてますんで、拾って帰って下さい。(一同爆笑)

ロイド:……捨てて帰ったろか(笑)。

トリーシャ:あー待った待った(笑)。場所も聞いてないのにどこに行くつもりよ……(笑)。

一同:あ。
 

 結局この後、復活したグレンフォードに念のためセンス・エネミィをかけて敵意が無い事を確認。
 その上で、フェイスレスの居場所について聞き出す事に成功する。
 ついでに、フェイスレス以外の敵に対しても魔物知識判定。どうやらドレイクが1体と、更に取り巻きとして現地調達と思しきスケルトンソルジャーが何体か居る模様。

 また、魔香草の数が足りないためにセラに頼んで売ってもらったりしつつ。
 一通りの回復と準備を終えた一行は、フェイスレス退治に向かう事に。
 その過程で、シルフィは使い魔の足に事情を説明するメモを付けて、フルメリの元へ飛ばしている。
 

◆決戦、フェイスレス◆
 

GM:では、グレンフォードから教えて貰った場所は、彼らの住んでいる洞窟から馬車で3時間程度の場所だった。

ロイド:……ドルデアからも大分近いな……危なっかしい。

シルフィ:そう考えると、敵がグレンフォードさんを警戒してドルデアに対する作戦行動に出れてないのは、僥倖ですね。自由に動かれていたらどんな被害が出ていたのやら。

ロイド:だな。だけどそのおかげで、俺らの動きもある程度バレてると考えた方がいいんじゃないか?

シルフィ:と、言いますと?

トリーシャ:これだけグレンフォードを警戒している相手が、彼の住居を張ってないわけがないって事ね〜。多分向こうも、ファミリアで偵察くらいはしてたんじゃない〜?

シルフィ:……なるほど。

アルト:しかし警戒したものだな。流石、腐っても11Lvモンスターか。

トリーシャ:三種の魔法を自在に操るノスフェラトゥに、高速機動型のグラップラーが前衛でしょ?純粋に能力で言えば、フェイスレスは劣化レッサーヴァンパイアとでも言う感じだし。

ネリネ:フェイスレスの長所である魔法を、レッサーヴァンパイアはそれ以上に使いこなせますからね……。

トリーシャ:それにその気になれば、フェイスレスと違って前衛に立つ事も可能だもの。強いわよ、彼。私達全員で戦っても危ない程度には。

ロイド:…まぁ、あの人畜無害っぷりを見てると、別に敵対する気は起きんが。

アルト:まぁな。

GM:で、暫く歩いてると、前方から一羽のカラスが飛んでくる。

ロイド:お?

GM:そのカラスは君達の前に止まると、一生懸命何かを訴える仕草を見せている。

アルト:……あぁ、なるほど。こいつがグレンフォードの使い魔か。

トリーシャ:そう言えば、カラスだみたいな事を言ってたわね〜。

ロイド:じゃあ、そのジェスチャーを見て頷こう。 ……あぁ、確かにグレンフォード、お前がさっきお嬢に語ってた理論だな。三次百合方程式……俺には若干理解の外だが。(一同爆笑)

GM:違うっ!?(笑) じたばたするぞ、カラス(笑)。

シルフィ:……こっくりさんでもやりますか(笑)。羊皮紙に文字書きますから、グレンフォードさんのカラスは伝えたい文字を指してください(笑)。

GM:む、ではカラスは「まちぶせ」と指す。

ロイド:……フェイスレスか。向こうも気付いてる、って事だな。

シルフィ:どーします?

ロイド:どうもこうも。向こうが待ち受けてる事が確定した以上、双方準備を万全にした上での激突になるだろうが……。

GM:向こうは見晴らしの良い丘の上に陣取っているらしい。近づこうと思えば、50m地点くらいから発見されると考えた方がいいだろう。

ロイド:……遠距離戦か……。
 

 ここでPL相談タイム。
 状況は互いに互いを完全に認識したうえで、向こうがこちらを待っているという感じ。
 フェイスレスは各種拡大に魔法制御まで持った、完全な専業後衛。距離拡大を使えば、50mの距離でも平然とファイアボールを撃ちこんでくる。
 ドレイクも操霊魔法の使い手であり、敵には優秀な魔法使いが二人いる上に、前衛をスケルトンで固めてこちらの前衛の突撃を阻んでくると思われる。
 フェイスレスやドレイクならば、更にゴーレムやアンデットなどを用意していても不思議は無いだろう。
 
 しばしの議論の結果出来たのは、固まってたら攻撃魔法で一網打尽な危険が高いため、前衛は3方に分かれ、中央に重装甲高HPのネリネを配置。敵の射線が通らないように、その後方に後衛を配置するという隊列。
 ちなみに、ユニコーンの角はトリーシャが保有。

 

トリーシャ:この隊列で、後はとにかく臨機応変に、か。後衛が敵の攻撃魔法に晒されなきゃ良いんだけどね〜。

ネリネ:射線を塞げば攻撃は届きませんので、私が盾になります。

ロイド:その間に俺と師匠が両翼から突撃、と。まぁ、基本はこうだわな。

アルト:こうやって準備時間がある上での戦闘、というのも久しぶりだな。

トリーシャ:今回は向こうも準備してくるだろうけどね〜。
 

 そして、問題の高台に向かうPC達。
 ある程度近付いたところで―――

 

GM:さて、件の高台まで100mばかり。岩の多い渓谷部と言うところで、危険感知判定をして貰おうか。目標値は15だ。

ロイド:……あー、くそ。向こうが迎撃側だしな……何か仕掛けられてるか!?

ネリネ:(ダイスを振る)…私の15が最高値ですね。どうにか出ました。

GM:チッ。では、岩陰から不自然に君達を監視している鳥の存在に気付く。そいつは気付かれると凄い勢いで問題の高台の方へ飛び去って行った。

ロイド:…気付いてなかったら、使い魔の視界から距離拡大で起点指定魔法撃ちこまれてたな。

シルフィ:うげ、それは……恐ろしい。

GM:で、向こうはそちらの接近に備えて、今ラウンドから行動を開始する。イニシアチヴと行こうじゃないか。

ネリネ:マスター、なんか夕飯が凄い勢いで飛んで行きました。(一同大爆笑)

アルト:夕飯ッ!!?(爆笑)

ロイド:食う気かッ!!?(笑)

シルフィ:違います、ネリネ!あれ使い魔!!(笑)
 

◇VSフェイスレス達◇

▽ラウンド1▽
 

トリーシャ:(ダイスを振る)……うあ、これは酷い。ねぇ、敵の先制値って12以下?

ロイド:流石にそりゃねーだろ……先手は取られたな。

GM:さて、こちらの番か。こちらはそちらの大まかな位置を知ったが、視認はまだ出来ていない。そちらも同様。ただし、そちらはこちらの正確な編成は分かっていない、と。

トリーシャ:伏兵が居る可能性も、ね。敵はゴーレム作れる操霊術師なんだから。

アルト:折角だから私も作ってくれば良かったか……グレンフォードなら材料も持っていただろうし。

トリーシャ:まぁ、過ぎた事よ。

GM:じゃ、フェイスレスは補助動作で「ひらめき」を使用。このラウンドだけ、いずれかの種類の魔法を8Lvまで習得する。(ダイスを振る)……む、神聖魔法と出たので、フィールドプロテクションUをかける。自分の周囲に居る味方の受けるダメージを2点減少。

ロイド:うざっ!?

GM:で、ドレイクは主動作で変身。他、配下のアンデットは与えられてる指示に該当する状況じゃないので、待機。

シルフィ:何体居るか分からないのがミソですね、アンデット。

ロイド:まぁ良いさ。このラウンドは一先ず、補助魔法タイムだ。敵もこっちを狙えないみたいだし、一旦固まるぞ。フィールドプロテクションかけたらバラけよう。

アルト:心得た。では、5倍拡大でカウンターマジックだ。(ダイスを振る)……かかった。

ロイド:(ダイスを振る)…こっちもかかった。全員範囲内だな?

トリーシャ:うん、私はフィールドプロテの範囲内まで移動だけだから問題なし。シルフィは?

シルフィ:主動作でロイドとトリーシャさんに、Aランクのカードでヴォーパルウェポンをかけます。これで400G。(一同笑)

ロイド:ぎゃああああああ、アルケミ痛ェ!財布的な意味で!!(笑)

ネリネ:私はマナサーチを使います。

ロイド:マナサーチ?

ネリネ:ええ。対象が魔法で作られたゴーレムやスケルトンなら、マナサーチにかかると踏んだのですが、どうでしょう?

トリーシャ:なるほど、伏兵探知ね!!

GM:む、そうだな。今回はそれで、ゴーレムやスケルトン系列は反応するとしよう。

ネリネ:(ダイスを振る)……よし、発動。50m圏内に敵は居ますか?

GM:残念ながら、50m圏内には発見できない。

ロイド:つまり、50mの距離までならばダッシュで詰めても問題なさげって事だな!!

トリーシャ:ふふ、そうと分かれば……走るわよ〜?

GM:……む、そうか。伏兵が居ないと分かれば、安心して突っ込んでこれるか……。

ロイド:敵の方が射程は長いからな。視線が通るようになるのは50mくらいだっけか?

GM:岩なんかがゴロゴロ転がってる、ドルデアの平均的な谷間の地形だからな。細かく裁定すると時間がかかって仕方ないので、50mくらいまでなら岩が遮蔽になってると考えて貰おう。相対距離が50mを切ったら補足されてると考えてくれ、お互いに。

ロイド:軽く簡易ルールっぽいな。了解した。

GM:ぶっちゃけ本来のGMと違って、俺はマップとか作るのが面倒臭い人だ。(一同爆笑)

ロイド:自慢にもならねぇ!!(笑)
 

▽ラウンド2▽
 

 このラウンドも補助魔法合戦。
 フェイスレス、またも「ひらめき」を使い、しかしまた神聖魔法が出てしまった為に、やむなく「ヴァイス・シールド」を拡大して使用。
 ドレイクは自分にプロテクションを張っている。
 
 一方のPC側は、アルトがシルフィにスペルエンハンスを。シルフィが拡大バークメイルを使用。
 バークメイルはカード枚数の関係上、ロイド、ネリネ、トリーシャのみへの使用となる。
 これでネリネの防御力は14点。ビートルスキンまで使えば16点の、要塞誕生。

 一方、トリーシャとロイド、ネリネの前衛組は全力移動でフェイスレスとドレイクに視認されない距離(約60m地点)まで前進する。
 が、

 

GM:じゃあ、その位置からなら見えるな。ドレイク達の前20mばかりの地点にソルジャースケルトンが6体ほどうろついている。命令内容は「ここに来る奴を殴れ」。こっちに近付いてきた前衛組を視認し、動き始める。

ロイド:6体っ!?

トリーシャ:最低限、これ+ドレイクとフェイスレスか〜……重いわねこりゃ。

ネリネ:個々では大した敵じゃないのですが、数が……。

GM:くっくっく。雑魚でも数が集まれば、というのが今回のコンセプトだからな。

ロイド:ドレイクとフェイスレスは雑魚じゃねー……。
 

▽ラウンド3▽
 

GM:で、こちらの行動。まず、フェイスレスはこのままだと障害物のせいで狙えないので、全力移動で50mばかり前に出る。ロイド達から10m、後衛組まで50mの位置。魔法の射程圏だな。

シルフィ:ふ、ロイド達が居るから私達への射線は通ってませんよ〜。

GM:ま、それでもよかろ。で、スケルトン達は微妙に位置の離れてるロイド、トリーシャ、ネリネにバラバラに突撃。(ダイスを振る)……ランダム決定の結果、トリーシャのトコに3匹、ネリネに1匹、ロイドに2匹か。全力移動なんで攻撃は出来んが。

ロイド:くっ、1発じゃ破壊できねーぞ、こいつらは流石に。

ネリネ:私は3,4ラウンドかかると思います、早くても。

トリーシャ:……刃のある武器でクリティカルしないってのがね〜……。

シルフィ:となると私の魔法の出番ですね。全力移動すれば射程に捉えられますので―――

GM:待った。

一同:へ?

GM:ドレイク、全力移動で120m移動。やや迂回しつつ、一気にアルト・シルフィにエンゲージ。(一同爆笑)

一同:うわあああああああああああああああああああああああああ!!?(笑)

アルト:いかん!これまでされないように腐心していた、後衛への直エンゲージを果たされた!!?

シルフィ:うわ、今私多分天国に一番近い女ですよ……。

トリーシャ:あー……いけないわね〜。敵の遠距離攻撃にばかり気を取られてて、わざわざ前に出てくる可能性を忘れてたわ〜。

ロイド:そもそも、これだけの数のスケルトンソルジャーが居るとかな……。

GM:うむ、実はフェイスレスのMPがスケルトン作るのに使った分で一杯一杯でそろそろヤバい。帰って良い?(一同爆笑)

一同:お前何しに来た!!?(笑)

GM:存在で警戒させに。本命はドレイクによる後衛強襲だったんだよな〜。あ、ファミリア居るじゃん。まだやれるな、フェイスレス。

トリーシャ:……なるほど、蛮族の参謀と言うのは伊達じゃないわね〜。自分を囮にブラフをかけ、警戒させる。そして仲間によって敵の弱いところを強襲……考えたじゃない。

GM:まぁ、それは後付けであって、GM本音としては適当に敵用意したら良い感じに戦術がハマっただけなんだが。(一同爆笑)

アルト:台無しだ!!(笑)

シルフィ:台無しなのは良いとして、ドレイクの相手はちょっと面倒ですよ、アルトさん!私たち二人でこいつ倒さないとならないって言うのは……!!

トリーシャ:うう、ごめん。こっちもすぐには援護に行けないわ〜!!

アルト:已む無し、ここは私とシルフィで落とす!!火力を惜しむなよ!!

シルフィ:愚問ですね、アルトさん。このシルフィリア・アークウェイン。戦場で惜しむ火力など持っていません!!……こちらの手番ですね?魔晶石割りながら3倍拡大・リープスラッシュ!!ドレイクの全部位に叩き込みます!(ダイスを振る)魔力12に出目5で、達成値17です!!

GM:あ、それは抵抗―――

シルフィ:知力増強の指輪破壊!これで19で抵抗抜いて、ダメージは弱点込みで指輪壊した補正込みで……16+打撃力20?(一同笑)

ネリネ:……凄まじい数字が聞こえたんですが(笑)。

シルフィ:(ダイスを振る)……えーと、翼に20点とクリティカル27点、そして胴体に22点です。

GM:ぶっ!?翼Bがもげかけて、他もかなり抉れた…!?

ロイド:……敵になってみて初めて分かる恐ろしさだろう?躊躇無く指輪割って、魔力の高さも相まってほぼ確実に抵抗を抜いてくる火力魔術師……その恐ろしさを(笑)。

アルト:で、私か。シルフィ、抵抗しろよ。

シルフィ:まぁ、そうなりますよね。良いですよ、一発くらいなら耐えます。

アルト:言うまでもなく分かってくれると楽で良いが……自分ら巻き込みでスパーク!!(ダイスを振る)…達成値は16。変転は使わないでおく。(ダイスを振る)……自分は抵抗失敗。Fプロ分減らしても11点食らった(一同爆笑)

ロイド:うわ、自前で焦げてる!!(笑)

シルフィ:(ダイスを振る)私は抵抗成功。ダメージ半減で11点、消魔の守護石で3点、薔薇のチョーカーで2点軽減して、フィールドプロテで1点……5点だけ貰います!!
 

※明らかに計算ミス。というか、半減してません、この人。
 

GM:……ドレイクは両の羽が落ちたな。まぁ、近付くためだけの羽だったから、近付き終われば用は無いと言えばそれまでなんだが。

アルト:いや、俺や、特にシルフィには羽での2D6+9点の攻撃でも大被害だからな。

ネリネ:期待値16点?どうしたんですか、じゃれついて可愛いですね。(一同爆笑)

トリーシャ:16点をそう言い切れるのは、このパーティーじゃ貴方だけよ〜……(笑)。

ロイド:さて、俺らは一刻も早くこのスケルトンどもをどーにかせんとならんわけだが。

ネリネ:とにかく目の前の敵を叩きましょう。話はそれからです。
 

 このラウンド、上手く敵に妨害されている状況の前衛は、各々目の前の相手に斬りかかる。
 が、斬撃武器ばっかりの前衛トリオ。「刃の付いた武器でクリティカルしない」というスケルトン系に対する相性は最悪。特にフェンサーであるトリーシャ。
 幸か不幸か、ロイドが「ダメージで6ゾロ振るけどクリティカルせず」と言う愉快な事態に陥り、魔力撃によってダメージ38を叩き出すが、これでもあと一歩倒すに及ばず。
 ましてや、攻撃能力の低いネリネと、クリティカル狙いのフェンサーであるトリーシャは言わずもがな。
 
 状況、かなり悪し。
 GMぽつりと「あ、やべ。強過ぎた?」
 う〜ん、殺したい。
 

▽ラウンド4〜5▽
 

シルフィ:問題はこのラウンドですね。一撃耐えられれば、どうにか……。

ロイド:お嬢がドラゴンと格闘戦か……絶対見たくなかった絵面だな。

GM:まぁ、その前にフェイスレスの行動だな。「ひらめき」の結果真語魔法と出たので、必殺のエネルギージャベリンを前衛3人のうち誰かに叩き込んでくれよう。

ネリネ:後衛に届かない位置取りが助かりましたね。これが後衛に飛んでたら、最悪詰んでました。

GM:対象は、一番魔法に弱そうなの……って、その基準で言うとそこの重要塞か?ルーンフォークだし。

ネリネ:重い鎧こそ着てますが、小柄な少女ですよー。

GM:……じゃあそこに撃ちこむ。達成値18だ!!

シルフィ:…良いなぁ、ジャベリン。あれがあれば世界が変わる…。

ネリネ:抵抗失敗です。流石に……厳しいですね、これは。

GM:おっしゃ!じゃあダメージ21点だ!!

ネリネ:……チッ。流石に、ダメージほぼ素通しは痛いですね。1/3が持って行かれました。

GM:以上、フェイスレスの魔法は打ち止めだ。MP0。もう煙も出ません。(一同爆笑)

アルト:だからお前何しに来たッ!!?(笑) スケルトン製造機か、お前はッ!!?(一同爆笑)

GM:で、スケルトンソルジャー達の攻撃。全力攻撃を仕掛ける!命中15で自分の周りに居る骨の数だけ攻撃を受けてくれ。

ロイド:(ダイスを振る)…1発回避、1発は食らった!!

ネリネ:こちらは元より避ける気はありません。モロ食らいです。

トリーシャ:ふふ、3回とも避けたわ〜。

アルト:……見てると貴様らの戦い方の違いがよく分かるな。(一同笑)

GM:ではダメージ、ロイドに14点。ネリネに20点だな!

ネリネ:……ハッ。(一同笑)

シルフィ:……20点を鼻で笑った…(笑)。

ロイド:こっちも大した被害は無いな。こいつらはやはり、足止めって事か。

トリーシャ:十分仕事は果たされてしまってるけどね〜。こっちの後衛が、エラい事になってるじゃないの〜。

GM:おう。じゃあお待ちかね……ドレイクの行動だな。

シルフィ:あっはっはー……待ってません。(一同笑)

GM:知能は「高い」だし、意図的に火力の高い方を狙わせて貰おうか。死ねシルフィ!がぶっ!

シルフィ:うわぁ、噛んできた!!(ダイスを振る)……うん、齧られてダメージ……20点?なら、残り2点で生き残ってます。噛まれて血ィだらだら流しながら。

ロイド:お嬢、大丈夫か!!? 流石に振り向くぞ、それは!!

シルフィ:……あー……この服、ロイドに買って貰ったんですよねぇ。

ロイド:……へ?(笑)

シルフィ:冒険に出る前に、無理言って……デュボールの服飾店に連れて行って、選んでもらったんですよ。

GM:……あの?(笑)

シルフィ:これじゃ、血まみれのボロボロでもう着れませんね……。

ネリネ:……ま、マスター?(笑)

シルフィ:こンの……クソトカゲ―――――ッ!!(一同大爆笑)

ロイド:……キレたァァァァァァァ!!!?(爆笑)

トリーシャ:い、いけない!アレは処刑人の目よ!屠殺場の豚を見る目よ!!『あぁ、可哀そうだけど明日には食肉になって肉屋に並んでるのね』的な目!!(一同爆笑)

アルト:お、おい貴様らっ!?大丈夫なのかコレ!!?(笑)

ロイド:知らんッ!!(笑)

シルフィ:GM側の行動は終了ですね?では、まず目の前のトカゲに補助動作でポイズンニードルのAランクを。これで自動で3点のダメージが入って、更に接触距離からの「ブラスト」をカマします。先に言っておきますが、指輪割ります。(一同爆笑)

ロイド:……なんつー火力集中だ(笑)。

シルフィ:(ダイスを振る)……魔法達成値は22!ダメージは25点です!!

GM:……え、25点?魔法ダメージで?クリティカルもせずに?

シルフィ:うん。あと先のポイズンニードルも合わせると28点ですね。(一同爆笑)

GM:……詐欺くせぇぇぇぇぇ!!?(笑) なんで後衛の固まってるとこに突っ込んだドレイク、2ラウンドで全部位破壊されて撃沈するんだよ!!?(一同爆笑)

ロイド:沈めたッ!!?(笑)

アルト:私が動くまでもなくか!!?(笑)

GM:……あー、ドレイク、ブラストの一撃で吹き飛ばされて動かなくなります。(一同笑)

シルフィ:だっしゃああああああああああああ!!(一同爆笑)

アルト:…ち、治療しておこう……放置しておくと、二重の意味で怖い。(一同笑) アースヒール、12点回復してくれ。

シルフィ:むー、ありがとうございます。

ロイド:……なんか酷い事になってる後方はさておき、目の前の敵を片付けるか。「マルチアクション」を宣言。キュア・ウーンズでHP残り1点の目の前のスケルトンを攻撃しつつ、別の敵に斬りかかる!(ダイスを振る)魔法は達成値16で弱点込み15点ダメージ、ついでに通常攻撃を食らった方の奴には26点ダメージだ!!

GM:うげ、それでソルジャースケルトンが1体消し飛んだ。

トリーシャ:続くわよ〜。……クリティカルしないのが難だけどね。
 

 続くトリーシャとネリネは相性の悪さと火力不足で敵を倒しきれず。
 そして第五ラウンド……。
 ソルジャースケルトンの攻撃は、前衛全員が多少のダメージを受けるが、回復が必要なレベルではなし。
 問題となるのは、MPを使い果たしたフェイスレス。何をするかと思えば、

 

GM:では、フェイスレス考えた。この状況で勝ちを拾う為にはどうすれば良いのか。

ロイド:逃げるんだよォォォォスモーキー?(一同爆笑)

シルフィ:何故JOJO(笑)。

GM:いや、全力移動で後衛二人のとこに突っ込むだけ。(一同爆笑)

アルト:うわ、こっち来た!!?(笑)

シルフィ:こっちくんな!こっちくんな!!(爆笑)

ロイド:……フェイスレスが格闘戦を挑むか……剛毅だな(笑)。

アルト:…逃げ出さないのは評価するがな。

GM:逃げてどーするっちゅーねん。別動隊もお前らに潰されたし部下やられたし、蛮族社会は失敗した者に優しくないと思うよ俺。

ロイド:なるほど、挽回の為にはキマイラ含む別動隊を沈めた俺らを倒すしかない、と。

トリーシャ:その為にはせめて、後衛を倒して仕切り直しって事ね〜。

シルフィ:その心意気や良し。せめて奥義で葬ろう。(一同笑)

アルト:…それ、北斗の拳の誰かの台詞だよな?(笑)

シルフィ:ジョインジョイントキィ!!(一同爆笑)
 

 イチバチで後衛に乱戦を仕掛けるフェイスレス。
 しかし、打撃力がこのレベルにしては極端に低い純魔法使い型蛮族、フェイスレス。
 シルフィのポイズンニードル&ブラストで合計25点、アルトのドレイン・タッチで半減8点のダメージを食らう有様。フィールドプロテクションあってもお構い無し。プロテの上から吹き飛ばす勢いの魔法攻勢。

 

GM:むっちゃ痛ェ!!?

シルフィ:うーん、ブラストって気分良いですねぇ。火力がファイアボールより高いって最高ですよ。

ロイド:……フェイスレスが凄い勢いでガタガタになってるんだが。

シルフィ:私に接近してくるのが悪いんです。

ロイド:耐久力は無いが、近付けば近付くほど火力の高い魔法があるからな……。

GM:……あかん、舐めてたか。

アルト:くくく、こっちもドレイン出来るから、ダメージ食らってたのがほぼ全快だな。なんだ、割となんとかなるじゃないか。

トリーシャ:ちょっと待っててねー、こっち片付けたらそっち手伝いに行くから。

ロイド:マルチアクションを使うか。ネリネ前の奴にキュア・ハートで弱点込み19点ダメージ。自分の前の奴に23点だ!!

GM:げ、それで両方一気に潰された。

トリーシャ:(ダイスを振る)…よし、目の前の奴に16点と15点のダメージよ〜!!

GM:む、それでトリーシャ前の奴も1体落ちた。

ネリネ:では、私は担当する敵が居なくなったのでマスターたちのところに走ります!!全力移動でエンゲージ!!

GM:あとは私の前に2体のソルジャースケルトンね、こっちは。

ロイド:手伝おう。速攻で終わらせるぞ!!
 

▽ラウンド6〜8▽
 

 こうなっては、既に均衡は崩れている。
 魔力切れのフェイスレスと、足止めには使えるものの、火力不足のソルジャースケルトン。
 対するPC側は、確かに後衛にまで攻め込まれたが――MP的には余裕アリ。
 前衛に対する攻撃ならロイドが、後衛に対する攻撃ならアルトが癒せる上に、回復量>被ダメージ的な攻撃力しか、もう敵には残されていなかった……。
 
 6ラウンド目に、波状攻撃でスケルトンソルジャーのうち1体が。
 そして7ラウンド目に、本日4発目のブラストを撃ちこんだシルフィの手によりフェイスレスが撃沈。

 

GM:……フェイスレスが作ったソルジャースケルトンCだけ、まだ残ってるんだけど。(一同笑)

ロイド:…製作者死んだら、ゴーレムやらスケルトンやらの操霊魔法で作られた連中はどうなるんだ?(笑)

GM:……とりあえず、今回はまだ動いてる。さぁ、来るが良い!!

アルト:こいつの為だけに第八ラウンドか……締まらんな。(一同笑)

ロイド:すまんな、俺がダメージでピンゾロ出したから…(笑)。
 

 結局、最後に残ったスケルトンソルジャーも次のラウンドにトリーシャの手によって撃墜されたのだった……。
 

◆後始末◆
 

GM:さて、あれからまた3時間ほど。もう完全に日が落ちる頃になって、君らは再びグレンフォードの洞窟に戻ってくる事が出来た。

トリーシャ:そーいや、穢れ云々のマジックアイテムってどうなったの〜?

GM:ああ、フェイスレスが持っていた赤い宝石がそうだろう。回収出来ているよ。

アルト:で、これをどうすれば良いんだ。割るのか?(一同笑)

ネリネ:あ、ではアックスで……。(一同爆笑)

ロイド:やめろォォォォ!!?不確かな情報で行き当たりばったりで適当な行動起こすなァァァァ!!(笑)

シルフィ:うー、とりあえず血まみれの服を、替えの服に着替えてからずっと、デンドロビウムの背でぶーたれています。

ロイド:……あー……お嬢?良いじゃん、アレ安かったんだし……(笑)。

シルフィ:安い高いじゃないんですっ!ロイドはそこの所が分かってないんです!! ぷんぷん。

トリーシャ:う〜ん……戦いに関してはともかく、女の子の扱いに関しては三流以下ねぇ、ロイドは(笑)。

シルフィ:帰ったら一緒に服を見に行って下さい!そうじゃないと許しません!!(笑)

ロイド:……へいへい。払いは俺持ちか……。

アルト:まぁ、そんな会話をしながら、グレンフォード家のドアを開けるぞ。おい、グレンフォード殿。終わったぞ、泊めろ。(一同爆笑)

トリーシャ:直球ね!!?(笑)

GM/セラ:ああ、では洞窟部分を抜けてグレンフォード家の居住区のドアを開けると、首に包帯巻いたセラが出迎えてくれる。 「ああ、待ってたです。使い魔を通して主が見てたらしいですよ。シルフィ、怪我は大丈夫ですか?」

シルフィ:怪我は良いけど服が、服がー……あうあう。

ロイド:……ん?待て、グレンフォードって確か、一級の服飾師だったよな。

GM:お、そう来るか。

ロイド:ああ。おーい、グレンフォード。今回フルメリから貰う俺の分の報酬、お前に回して貰うように言うから……服を一着用立ててくれないか?

GM/グレンフォード:「ああ、おかえり。……ふむ、服か。良いのかい、報酬まで貰ってしまって」

ロイド:俺に買ってほしいんだとよ、こいつ。だから俺が金払うって事実も大事なワケ。

シルフィ:……え?あの、ロイド、良いんですかっ!?

ロイド:駄目だって言ったら、ドルデア辺りで地獄の服屋行脚ツアーだからな。(一同笑)

アルト:……あぁ、待ってる間の時間は「自分は何でこんな場所に居るんだろう」と人生考えるよな、あれ。(一同爆笑)

シルフィ:ありがとうございます、ロイドっ!私、セラさんが着てるみたいな可愛いのが良いです!!(笑)

GM/グレンフォード:「リア充くたばれ。……じゃない、心得たよ」(一同爆笑)

シルフィ:一瞬本音出ましたね(笑)。

ロイド:お前、自分が言える立場じゃないの心得ておけよ?(笑)

トリーシャ:そうよ〜、可愛いルーンフォーク侍らせておいて〜……(笑)。

GM/セラ:「かわ……っ!?ち、ちげーです!そんなんじゃねーですよ!!」 と、慌てるセラ(笑)。

トリーシャ:そうね〜。で、その首の包帯は何かしら〜?キスマーク?それとも吸血痕?(笑)

シルフィ:キュピーン!!(一同笑)

GM/セラ:「ちげ―――――っ!!?」(一同爆笑)

シルフィ:あ、私背景でセラと戯れてますので、話進めててください。(一同爆笑)

トリーシャ:妄想するシルフィの首を掴んで、セラががったんがったん振り回してるのね。(一同笑)

アルト:では、グレンフォード。服云々は後にして貰うぞ?まず、これが貴様の言っていた品で間違いないな? フェイスレスが持ってた赤い宝石を渡す。

GM/グレンフォード:「―――確かに」 グレンフォードはそれを見てにやりと笑うと、君達の目の前で拳を叩き付けてそれを砕く。 「……すまないね、手間をかけた。これで穢れも、徐々に薄れるだろう」

ロイド:構わねーけど、壊して良かったのか?それ。貴重な品だろ?

GM/グレンフォード:「壊さないで解除する事も可能だったろうが、私は蛮族だからね。蛮族が穢れを貯める結界を作るようなアイテムを持っているのは、人族側からすれば心穏やかではないだろう」

ロイド:……気にしねー奴も居るがな。

アルト:ここに二人、少なくともな。 にやり、と嫌な笑みを浮かべてロイドを見よう。 それに、同じ人族でも私の隣の馬鹿のような奴も居る。それに比べれば貴様は随分好感が持てるよ、グレンフォード。

ロイド:はっはっは、そうそうグレンフォード。俺の隣に居るような、蛮族でもそうは居ないような性悪もいるからな。

アルト:……。

ロイド:……。

アルト・ロイド:表に出ろォ!!(一同大爆笑)

GM/グレンフォード:「……行ってしまったんだが結局彼らは何が言いたかったんだ?」(一同笑)

トリーシャ:そうね、少なくともあの二人……いえ、私達まで含めて五人は、貴方とセラさんが気に入ったと言う事ですわ。 くすくすと笑って答えましょう(笑)。

ネリネ:あの二人はどうしますか?

トリーシャ:そうね、鍵かけて締め出しましょう。(一同爆笑)

GM/グレンフォード:「…まだ穢れ漂ってて、アンデット出る可能性もあるんだけど」

トリーシャ:良かったわね、掃除して貰えるわ〜。

表出てるロイド:待て、それはアンデットをか?それとも俺達をか!!?(一同爆笑)

シルフィ:ロイド、私の服はどーするんですか!(笑) デザイン丸投げですか!!?そう言うのも選んでほしい女心全スルーですか!?(笑)

ネリネ:あ、お帰りなさいませマスター。妄想の世界から。(一同笑)

トリーシャ:(頭を振りながら)……駄目よ、シルフィ。ロイドに女心に配慮しろなんて期待する事は、焼き芋屋がマニクールサーキットに躍り出す蛮勇に等しいわ。「甘くてオイシイお芋だよ!」の掛け声とともに駆け抜ける老店主の不敵な笑みは天晴れだけど、第一コーナーを迎えることなく天国にピットインしていく店主の末路は奇跡や運命をもってしても覆し難いわ〜。(一同大爆笑)

表出てるロイド:おい、そこまで言われにゃならんのか俺!!?(笑)

表出てるアルト:待てロイド。その前にこれ、ドア閉まってないか?(一同爆笑)

表出てるロイド:あれこれ、鍵かかってね?(一同爆笑)

表出てるアルト:ついでに言うと、なんかそこの骨、動き始めたんだが。(一同爆笑)

トリーシャ:さて、それじゃあ私達は優雅にティータイムと洒落込みましょうか。いえ、たまにはコーヒーも良いわね〜。7番ミルで丁寧に挽いた極上のモカに一滴だけブランデーを垂らすの。

ネリネ:流石トリーシャ様、背後で骨相手にデスゲームを開始した男性陣を幾許も振り返る事無くこの物言い。駄目さ加減では他の追随を許しませんね。(一同爆笑)

トリーシャ:ふふ、ありがとうネリネ。そう言いながらもコーヒーを用意する貴方も素敵よ?(一同爆笑)

表出てるロイド:テメェらぁぁぁぁぁ!!?(爆笑)

シルフィ:女心の分からないロイドは、そこで苦労してると良いです。つーん(笑)。

GM/セラ:「……控え目に言うですが、濃いですねアンタら……」(一同笑)

トリーシャ:その言葉、そっくりそのまま貴方達主従にお返しするわ〜(笑)。
 

 かくして、イクスPLのGMによる番外編が終了しました。
 倒錯したアクの濃いキャラ、ぞんざいなバランスと、いつものGMとは当然の如く違うシナリオに、それでも頑張った自分達。
 つか、アルト達生きて帰れますよね?よね?
 

・獲得経験点:2050+各々の1ゾロ分
・獲得報酬(パーティー合計):12000(フルメリの依頼)+6300(戦利品)=18300G(+シルフィの服、後日本来のGMがどんな物か決定予定)
・使用消耗品:魔晶石5点×1+知力増強の指輪×2+マテリアルカードAランク×6+Bランク×4+魔香草×3+救命草×2=3140G
 

 最近、一回一回のセッションの経験点が酷い事になってます。
 ついでに言うと、今回の消耗品の九割はシルフィの使った品だと言う事をここに銘記しつつ。
 いつものテープ起こしのみならず、編集までも今回は担当したアルトPLがお送りしました、第九.五話でした。
 

                  ……ミッションコンプリート!!

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