◆SW2.0キャンペーン 駆け出し冒険者のためのセプテット 第七話◆
 
◆成長報告◆

 

GM:さて、どうにか今回のシナリオの修正も出来ました。もう好きに動けコンチクショー。(一同笑)

ロイド:GMが荒んでいる…(笑)。

GM:SWで、バラバラから始まる状況のシナリオなんて想定できるかァ!!?(一同爆笑)

アルト:基本パーティープレイだからな、このシステム(笑)。

イクス:なんで俺らバラバラになってんでしょうかね(笑)。

GM:まぁ、とにかく。前回の経験値は先にもお伝えした通り、1310点です。

トリーシャ:意外と多いわねぇ。

GM:5Lv冒険者やら衛兵やらを5名、そして6Lvの冒険者リーダー……アルトさん達と差し向かいで会話した彼も、一応経験値に含めました。障害にはなってましたし。

イクス:ぬおおおお、プリーストが上がらねぇ……。(一同笑)

アルト:…諦めてスカウト上げとけ(笑)。

GM:と、言う訳で。皆さん、成長報告をお願いします!

シルフィ:今回はお金の分配もありませんから、話が早いですね。

ネリネ:経験値が入って、能力値が成長するだけですからね。

ロイド:まぁ、成長した後どう動くかだよなぁ……。

シルフィ:出たとこ勝負で頑張りましょう。きっとどうにかなります!!(一同笑)

ロイド:良いなお前、前向きで……(笑)。

シルフィ:てなわけで、成長報告一番手。シルフィリア・アークウェイン。上がった能力は知力で、成長・買い物共にありません。……なんつー淡白な成長。(一同笑)

トリーシャ:まぁ、そう言う時もあるわよ〜(笑)。

ロイド:むしろ毎回何かしら面白い成長があるわけじゃないからな。それが普通だ(笑)。

シルフィ:……面白半分で白兵装備でも買おうかなぁ。

一同:いやいやいやいや。
 

名前:シルフィリア・アークウェイン
種族:エルフ 性別:女 年齢:20(外見15) 生まれ:魔術師
身長:163cm 体重:50kg 髪の色:紫銀
能力値ダイス:技10 体2 心14 A8 B7 C1 D4 E11 F9
最終能力値:器用度18 敏捷度18 筋力3 生命力6 知力29+2 精神力24
保有経験点:1320
合計名誉点:71
保有名誉点:71
HP:21 MP:39
冒険者技能:ソーサラー5 セージ3 レンジャー1
戦闘特技:魔法誘導 魔法拡大/数 MP軽減/ソーサラー
使い魔:カラス(命名:ビグザム)
装備:メイジスタッフ クロースアーマー とんがり帽子
所持品:冒険者セット 白紙の本 羽ペン&インク 救命草×2 魔香草×5 薔薇のチョーカー 魔晶石5点×2 知力増強の腕輪 ヒーリングポーション×2 魔晶石7点×1 ロバ(命名デンドロビウム)
所持金:277
 
 火力馬鹿ソーサラー。砲台としてはある意味完成系。
 ロイドと並ぶパーティーのダメージディーラーであるものの、耐久性は最悪。
 今回はネリネと一緒にスタート。状況にある意味一番翻弄されている。

 

ロイド:さて、次は俺か。ロイド・クラリクロイツ。成長した能力値は精神力で、これでボーナスが3になった。それと、プリースト技能が2から3に成長。魔力撃のダメージが1上がったな。

GM:期待値27とか……何なんですかコレ。

ロイド:気にするな。

GM:気にするわ。

ロイド:ま、成長は以上。精神力ボーナスも上がったんで、実質かなり強くなったとは思う。

トリーシャ:……う〜ん、既に私より強いかもねぇ。


名前:ロイド・クラリクロイツ
種族:ナイトメア 性別:男 年齢:20 生まれ:神官
身長:188cm 体重:84kg 髪の色:漆黒
能力値ダイス:技6 体14 心10 A10 B7 C6 D6 E9 F7
最終能力値:器用度18 敏捷度13 筋力23+2 生命力20 知力20 精神力18
保有経験点:570
合計名誉点:71
保有名誉点:21
HP:35 MP:27
冒険者技能:ファイター5 ライダー1 プリースト/グレンダール3
戦闘特技:武器習熟/スピア 魔力撃 マルチアクション
習得騎芸:攻撃指令
乗騎:レンタル取りやめ
装備:専用パイク+1 チェインメイル ブラックベルト
予備装備:マトック ロングスピア
所持品:冒険者セット 聖印 バンダナ 保存食×3食 筋力増強の腕輪 ロープ10m フック くさび10本 小型ハンマー
所持金:254
 
 単体攻撃においては他の追随を許さない歩く攻城兵器。
 同レベルの平均的な戦士を僅か一、二撃で葬り去る、攻撃力馬鹿。
 しかも耐久力も悪くない辺り、GMからすれば最強の敵。

 

イクス:さて、三番手ェ。イクス、今回の成長でLv5になりました。上がった技能はスカウト。能力値は知力が15に。取った戦闘特技は魔法誘導。これでフォースが真っ当に攻撃に使えるようになりました。

ロイド:キュアハートはまだか…(笑)。

イクス:プリーストはAテーブルっすから。Bテーブルのスカウトしか上げれませんでした、今回は。

アルト:まぁ、それが重要になりそうな局面ではあるがな。

ロイド:頼りにしてるぜ、ホントな。

イクス:あいっす。お任せあれ、ってところっすね。
 

名前:イクス・フォード
種族:人間 性別:男 年齢:16 生まれ:冒険者
身長:165cm 体重:50kg 髪の色:茶
能力値ダイス:技8 体7 心6 A7 B7 C6 D7 E8 F7
最終能力値:器用度15 敏捷度16+2 筋力14 生命力15 知力15 精神力15
保有経験点:170
合計名誉点:71
保有名誉点:21
HP:30 MP:27+2
冒険者技能:フェンサー1 スカウト5 プリースト/ル=ロウド4
戦闘特技:魔法拡大/数 魔法拡大/距離 魔法誘導 トレジャーハント
装備:バックラー ソフトレザー ショートソード
所持品:冒険者セット スカウト用ツール ロープ40m 小型ハンマー くさび×20 フック×2 手鏡 小型ナイフ ランタン 油×6 水袋×2 火縄壺 ベルトポーチ ヒーリングポーション×1 敏捷度増強の腕輪 魔晶石5点×8
所持金:411
 
 漸く5Lvに追いついた斥候神官。
 能力値、15が4つに16が1つ、14が1つ。平均値が実に出し易い能力値である。
 5Lvになった事で、フォースが攻撃手段としてそれなりに使えそうなレベルに。
 しかしプリーストとしての魔力はロイドに追いつかれてる辺り、微妙に報われない。

 

アルト:さて、アルト・ディオスクロイツ。成長は精神力+1のみだな。次回にはコンジャラーを上げたいところだが……。

シルフィ:私と同じ、実質戦闘に影響与える成長は無しですね。

アルト:いや、一応精神力抵抗は上がった……が、それだけだな。とは言え、色々と考えはある。まぁ、見ていろ。派手に行くぞ。

GM:……おっかないなぁ。
 

名前:アルト・ディオスクロイツ
種族:人間 性別:男 年齢:20 生まれ:学者
身長:173cm 体重:60kg 髪の色:金
能力値ダイス:技5 体7 心9 A5 B6 C5 D7 E9 F7
最終能力値:器用度10 敏捷度11 筋力13 生命力15 知力20+1 精神力18
保有経験点:1870
合計名誉点:71
保有名誉点:71
HP:30 MP:33
冒険者技能:コンジャラー5 セージ3
戦闘特技:魔法拡大/数 魔法拡大/距離 魔法収束
装備:メイジスタッフ ソフトレザー
予備装備:ピック
所持品:冒険者セット ランタン 火縄壺 油×3 6人用テント 調理器具セット 食器(5人前) 魔化された樫の枝×4 可愛くない人形×2 魔晶石5点×3 呼応石×4 知力増強の指輪
所持金:9
 
 謀略戦になって、妙に嬉々とし始めた操霊術師。
 前回トリーシャと一緒にGMの想定を破砕してくれた。そして今回も―――
 肉弾戦経験はやたらと豊富。ボガードソーズマンを殴り倒した専業魔術師など、他に居ないだろう。

 

ネリネ:ネリネです。成長はレンジャーを2Lvにしました。上がった能力値はまたも生命力。HP57です。(一同笑)

ロイド:おい、誰かどうにかしろ、この不沈艦(笑)。

ネリネ:マジカルメイド☆ネリネちゃんスターは今日も平常運航です。(一同爆笑)

シルフィ:……どんどん二つ名が増えていってますね(笑)。

ネリネ:全て自称ですが(笑)。
 

名前:ネリネ
種族:ルーンフォーク 性別:女 年齢:4(外見17) 生まれ:戦士
身長:157cm 体重:49kg 髪の色:金
能力値ダイス:技9 体12 心5 A8 B3 C9 D11 E8 F2
最終能力値:器用度17+1 敏捷度13 筋力21 生命力27 知力13 精神力8
保有経験点:1170
合計名誉点:71
保有名誉点:71
HP:57 MP:11
冒険者技能:ファイター5 エンハンサー1 レンジャー2 マギテック1
戦闘特技:かばう 防具熟練/金属鎧 頑強
習得練技:ビートルスキン
装備:ヘビーアックス プレートアーマー タワーシールド
所持品:冒険者セット 救命草 器用度増強の指輪 ヒーリングポーション×3 魔晶石3点×3 マギスフィア(大) 調理器具
所持金:907
 
 鋼鉄の塊。もしくはマジカルメイド☆ネリネちゃんスター。
 意外と機転の利く性格だと言う事が判明しつつ、もう生命力がリルドラケンクラスになっている。
 筋力が伸びてないのがGM的にギリギリで救い。でも既にあり得ない装甲なので、余り救いになってない。

 

トリーシャ:最後ね。私の成長はフェンサーが6に。Bテーブルがメイン技能である強みね。

ロイド:一歩先を行かれてるなぁ。

トリーシャ:ふふ。で、上がった能力は敏捷度。あと1上がれば、腕輪買えばボーナス5になるわ〜。

GM:うわぁ、敏捷ボーナス5のフェンサーとか、考えたくも無い領域なんですが。(一同笑)

トリーシャ:まぁ、これでも不安はあるのよねぇ。敵冒険者の大将も、Lvは6のようだし。

ロイド:いざって時は師匠をぶつけろって事だな。(一同笑)

トリーシャ:……あの、私前衛で一番貧弱なんだけど、そこ分かってる?(笑)
 

名前:トリーシャ・アールクラフト
種族:ナイトメア 性別:女 年齢:74(外見18) 生まれ:軽戦士
身長:160cm 体重:54kg 髪の色:銀
能力値ダイス:技12 体12 心6 A5 B12 C6 D1 E9 F6
最終能力値:器用度17+1 敏捷度27 筋力21+2 生命力13 知力15 精神力12
保有経験点:120
合計名誉点:71
保有名誉点:71
HP:31 MP:15
冒険者技能:フェンサー6 スカウト2 エンハンサー1 フェアリーティマー1 バード1
戦闘特技:両手利き 武器習熟/ソード 二刀流
習得練技:ガゼルフット
習得呪歌:レジスタンス
装備:ディフェンダー×2 ソフトレザー 筋力向上の腕輪 器用度向上の指輪
所持品:冒険者セット スカウト用ツール 妖精使いの宝石×2 リュート(バード用楽器) ブランドものの帽子
所持金:255
 
 腹黒二刀流剣士。笑顔の裏で策謀しているので、GMとしては怖い事この上ない。
 回避馬鹿であり、その回避性能はGMが泣きそうになるレベル。ネリネの装甲と言いこの人の回避力と言い、このパーティーの前衛は物理攻撃に強くて困る。
 今回はアルトと一緒に敵方に付いたようだが……。
 

◆商人邸宅◆
 

GM:さて、ではまずアルトさんとトリーシャさんから行きましょうか。件の冒険者に連れられ向かった先は、比較的裕福な地域に作られたお屋敷です。

アルト:さて、鬼が出るか。

トリーシャ:蛇が出るか。

GM:ロビーを抜けて成金趣味の、趣味の悪い廊下を抜け、向かった先の応接間で待っていたのはでっぷりとした、金細工で身を装飾した中年男性ですね。

アルト:……見るだに小悪党商人だな。

遠くのネリネ:苗字、エチゴーヤとか言いませんか?(一同笑)

GM/バルゼム:いや、それは無い(笑)。バルゼム氏と名乗った彼は、にやにやとした笑みを浮かべながら貴方達に労いの言葉をかけます。 「うんうん、君達は中々、状況の機微を読む力があるようだ」

トリーシャ:ありがたき幸せ、ですわ〜。

GM/バルゼム:「協力してくれると言うなら願っても居ない。私が雇った他の冒険者とも協力して、早くかの犯罪者を捕まえてくれたまえ」

遠くのロイド:良く言うよ。一介の商人が警備兵に暴行を働いたという名目で犯罪者扱いされている冒険者を手勢を雇って追うなんざ、何か裏にありますって言ってるようなもんだぜ。

トリーシャ:そうですね〜。では、報酬などの取り決めをさせて頂いて良いかしら〜?

アルト:……まぁ、別に貰う気は無いが。

トリーシャ:何も言わない方が不自然って事よ〜。
 

 ここで交渉がてら、アルトとトリーシャは相手の腹を探ります。
 結果、浮かび上がってきたバルゼム氏の人物像。
 
・商人としてはそこそこ優秀だが、欲が極めて強い。
・基本的に小物。厄介なのは前回居た冒険者のリーダーであるゼーア氏の方か。
・成金。趣味悪い。男性としての評価は13点で赤点。(トリーシャ談)

 

GM/バルゼム:「では、よろしく頼むよ、うん」 と言ってバルゼム氏は貴方達を送り出します。

アルト:部屋から出た所で溜息吐こう。 ……ふぅ。さて……ゼーア、だったか。ここに雇われた冒険者たちのリーダーの。
 
GM/ゼーア:「……ああ」 と、ゼーアは胡散臭そうに貴方達を見てますね。

トリーシャ:露骨に信用ならないって目ね〜?

GM/ゼーア:「……あっさり仲間を切り捨てる奴らを信用しろと?」

アルト:こんな屋敷に雇われている人間らしく無い物言いだな。

GM/ゼーア:「金を払ってくれているうちは、依頼人の味方。それだけだ」

アルト:……ふん。

トリーシャ:で、どうするのかしら〜?信用できないなら、監視でも付ける?

GM/ゼーア:「……付けるとしたら、お前らに気取られないようにやる。迂闊な真似をすれば、命が無いと思え」 と、言い捨ててゼーアは貴方達の前から立ち去ります。

アルト:……どう思う?

トリーシャ:厄介ねぇ。けど、実際問題監視はどうなるのかしらね。シルフィ達にも付けるとして、私達にも付けるとすれば。最低でも二人、最悪四人の監視要員が必要になるでしょ?それだけの人数のスカウト技能の持ち主、居るかしら?それも、相応のLvの。

アルト:……この屋敷で真っ当に戦力になりそうなのは、あの冒険者たちくらいだ。四名はあるまい。

トリーシャ:となると、さっきの台詞は私達を自由に動き回らせないためのブラフかしらね〜?まぁ、どっちにしろ厄介な手合いね。あまり迂闊は出来ないわよ?

アルト:……と言うかだ、トリーシャ。

トリーシャ:何かしら〜?

アルト:私と貴様の目的は同じ、で良いのだな?

トリーシャ:ふふっ。私はあいつの師匠よ〜?それで察しなさい。貴方の方はどうなの〜?

アルト:さてな。ただ、ロイドにはまだ借りがある。それだけだ。

トリーシャ:……OK。それじゃお互い、上手くやりましょ。

GM:……わぁい、厄介なの抱え込んだなぁ、こっち。
 

◆マギテック協会◆
 

GM:さて、次はシルフィ・ネリネ組に視点を移しましょう。あの後貴方達はどうしますね?

シルフィ:とりあえず、状況はある程度理解しましたが……一先ず、マギテック協会に戻りましょう。レジーナさん達に事情を説明した上で……最悪、協力を要請するくらいの覚悟で。

GM/レジーナ:OKです。では、戻って来た貴方達を自室に案内したレジーナさんは状況を聞き、渋い顔をします。 「……そんな事になってたんだ」

シルフィ:……はい。

GM/メイリィ:「って、今現在、イクスとロイドは逃走中ってワケ!?」 と、優勝トロフィーをその辺にブン投げて、メイリィが椅子を蹴立てて立ち上がります。(一同笑)

遠くのイクス:お、優勝してたんだ(笑)。

GM:PCが最後まで参加しない限り、この二人が優勝する予定でしたし。

シルフィ:これは明らかな冤罪ですが、どうやってそれを証明すれば良いのかが分からず……何か智恵はありませんか?

GM/レジーナ:「……やっぱり相手の悪事の証拠を掴む事、かなぁ。そうすれば芋づる式に、向こうが警備兵を買収していた事も明らかになるだろうし」

シルフィ:……アルトさんとトリーシャさんは……。

GM/レジーナ:「……何も考え無しって事は無いと思う。トリーシャさんに関しては、私はそれほど知ってるわけじゃないけど……少なくともアルトは」

シルフィ:レジーナさん、しー。余りそう言う事を言わない方がいいです。監視が付いてる可能性もあります。下手な事を言えば、あの人達の立場が悪くなります。もしそうだったら、あの二人は現状敵中ど真ん中なんですから。

GM/レジーナ:「……あ、そっか」

ネリネ:で、マスター。私達の基本方針としては、ロイドさんの冤罪を晴らす方向で宜しいんですよね。

シルフィ:無論です!泣き寝入りなど、アークウェインの名が許しても私が許しません!!

ネリネ:とは言え、監視がある可能性がかなり有ります。それに、私達は監視があった場合、それを撒く手段に乏しいので……それなりに慎重になる必要がありますね。

シルフィ:……うう、こう言うのに強い人が居ればなぁ。……ん?んんん!?(何やらメモを漁りだす)

ネリネ:……どうしました?

シルフィ:居る。アテ、ある。こう言う状況にそれなり以上の対応力を持ってそうな地元の冒険者。

遠くのロイド:……あ。

一同:エリック!!(一同笑)
 

・エリックパーティー。
 人間のシューター/レンジャーであるエリックをリーダーとした魔法使いの居ない3人パーティー。
 2話、3話で登場。シルフィ達に助けられた経験がある。

 

シルフィ:見事にハモりましたね(笑)。……でも彼らなら、協力してくれる可能性はかなりあると思うんですよ!!

GM:良く気付きましたね。彼らの本拠地がレガリアだって事も覚えてましたか。

シルフィ:いや、危ないところでしたが!よし、行動方針は決まりました。知り合いの冒険者に会いに行くだけですもの。監視が居た所で、私達を止めたり逮捕する事の出来る要件ではありませんものねぇ?

ネリネ:では、移動を開始しましょう。

GM/レジーナ:「頑張って。私達も、件の商人についてやロイドの動きについてとか、調べてみるから」

シルフィ:お願いします!よし、行きましょうネリネ!まずはエリックさん達と接触を!!
 

◆盗賊ギルド◆
 

GM:さて、残りの逃亡者お二人ですが。

イクス:さて、俺らはどーしたもんですかね、旦那。

ロイド:まず警備兵に見つからないように動かないといけないワケだが。……一つ気になるのは、件の商人が盗賊ギルドに対してどう言う立場だったかって事だな。

イクス:……あー、それは確かに。盗賊ギルドがどういう立場を取るかで状況はかなり変わりますよね。

ロイド:ただ、ギルドの方に頼んだりせずに、自分の手勢で全部の行動を行っていた事考えると、そこまで繋がりが深くない気がするんだよな。

イクス:……なるほど、確かに。

遠くのシルフィ:あの性格なら、ギルドに払う金を惜しんで……って事もあるのでは。

ロイド:その場合、盗賊ギルドとの関係は必ずしも良くは無いって事だからな。

イクス:うぃさ。とりあえず、ギルドに接触を図りますか。

ロイド:お前がこっち来てくれて本気で助かるな……そう言う事になると、スカウトの独壇場だし。

イクス:ふっ、褒めても何も出ませんぜ?さて、GM。盗賊ギルドに接触するにはどうすれば?

GM:そうですね。スカウト技能+知力ボーナスで10以上を出せばギルドに繋ぎを取る事が出来ます。ただし、あまり派手に動けない状況なので判定に−2のペナルティをかけてください。

イクス:(ダイスを振る)OK、ペナルティかかっても13です。

GM:…流石ですねぇ。では、盗賊ギルドの連絡員に繋ぎを取る事に成功します。場末の安酒場にて会えるとの事ですが、行きます?

ロイド:OK、行くぞイクス。

イクス:あいやさ。
 

 向かった先の安酒場にて、盗賊ギルド構成員の男から情報を仕入れる二人。
 なけなしの金を搾り取られつつ聞いたところによると、件の商人バルゼムは盗賊ギルドからすれば面倒な手合いだとの事。
 明らかに決算を誤魔化して、盗賊ギルドへの上納金を低く収めていたり、盗賊ギルドを介さずに盗品を売り捌いている兆候が見られたり。
 しかし無能な男ではなく、決定的な証拠は未だ掴まれていないとの事です。

 

GM/ギルド構成員:「刺客を差し向けようにも、あそこは冒険者を雇っていてな。それをかい潜れるレベルの刺客となると、まぁギルドにもそう多くはない」

ロイド:5Lvとか6Lvの集団だしな。

GM/ギルド構成員:「わざわざそんな刺客を差し向ける手間、資金、リスク。そう言った事を考えて、これまでギリギリの一線で放置されて居たってのがあの商人だ。だが、お前らの言っている悪魔召喚の壺ってのが本当なら―――そうも言ってられねェかもしれないな」

ロイド:だろうな。盗賊ギルドは犯罪者組織だが、『だからこそ』見逃せない。

GM/ギルド構成員:「そう言うこった。綺麗事じゃなく、そんな危険物を知らない所で扱われてるってのが笑えねェ」

ロイド:さて、こちらの事情に関してはさっき話した通りだ。そこで、だ。盗賊ギルド。―――共闘、と行かないか?

GM/ギルド構成員:「共闘、ねぇ?」

ロイド:お互いあの商人を叩き潰す理由がある。その為に手を組みたい。

GM/ギルド構成員:「……それで俺達が得るメリットは?」

ロイド:安価な戦闘要員。そしてこちらが得たいのは、一時的な拠点と情報。

GM/ギルド構成員:「情報と、一時的な滞在場所さえ渡せばお前らが潰してくれるってか?」

ロイド:そこまで安請け合いするつもりは無ェよ。だがな、さっきも言った通りお前らは犯罪者組織だ。純然たる営利集団。―――さっきお前が言ってたろ?『わざわざ向こうの冒険者の防衛を貫ける暗殺者はそう多くない』。金がかかる、ともな。

GM/ギルド構成員:「……ああ」

ロイド:資金節約と行こうじゃねェか。盗賊ギルドの情報網なら知らないわけは無いだろ?実績だ。先に俺は撤退戦で、向こうの手勢である冒険者のうち四名と交戦して勝利している。戦力としては十分だろう?

GM/ギルド構成員:「……分かった。取り敢えずは、向こうの動きについての情報は入り次第回す。ギルドの息がかかった宿の一室も用意しよう」

イクス:…それだけっすかぁ?

ロイド:いや、それでも十分だろう。それ以外にギルドの構成員などを動員して欲しければ金払え、と言うところか?

GM/ギルド構成員:「そう言う事だ。その条件で、バルゼムを潰すまで共闘。条件を飲むか?冒険者」

ロイド:OK、飲もう。アンタにまた繋ぎを取りたい場合は、またここに来れば良いか?

GM/ギルド構成員:「俺が居るとも限らないが、ギルドに繋ぎを取りたければここに来れば良い」

ロイド:OK。さて、漸く勝負の土俵に上がれた感じだな。

イクス:ンじゃ、まずはその宿に腰を落ち着けてから、情報収集っすかね。……あ、待った。構成員の人。ちょっと聞きたいんスけど、俺らの仲間―――ああ、バルゼム側に付いた二人じゃなくて、エルフのソーサラーとルーンフォークのメイドの二人、どうしてるか分かります?

ロイド:……ぶっちゃけアルトと師匠は放っておけば良いよな。必要あれば向こうから接触してくるだろ。(一同笑)

遠くのアルト:おい、扱い悪いぞ(笑)。

ロイド:ことこう言う状況だと、お前ら二人はフリーハンドにしておいた方がGM側も嫌だろうからな(笑)。

GM/ギルド構成員:「まだ情報は入って来てないが、分かり次第伝えよう」

ロイド:よし、OKだ。ンじゃ、行くぞイクス。行動開始だ!!

イクス:あいさ!
 

◆冒険者の店◆
 

GM:さて、では冒険者の店に向かったシルフィさんとこの主従ですが。

シルフィ:お、こっちですか。

GM:はい。で、店に入ると嫌なものが目に入ります。

遠くのロイド:礼儀正しく心の底から優しい師匠でも見つかったか?(一同爆笑)

遠くのトリーシャ:ちょっと待って!それは『嫌なもの』に分類されるの!?(爆笑)

遠くのイクス:……確かに、見てるだけで不安な気持ちになりそうな物体ではありますな(笑)。

シルフィ:そ、それは嫌ですね……無視しましょう。(一同笑)

GM:違うっ!(笑) 依頼の張ってある掲示板の横に、警備隊なんかが賞金首のリストとか貼るスペースがあるんですが、そこに見覚えのある似顔絵が貼ってあるだけです。

シルフィ:う、それは……やっぱりロイド?

GM:ですね。まだイクスさんは手配されていないようですが。

遠くのロイド:賞金額なんぼよ。

遠くのトリーシャ:初手配から3000万ベリーは、世界的にも異例の高額ね。(一同笑)

遠くのアルト:それなんて麦わら。
 

みんな大好き、ジャンプ漫画ワンピースより。
 

GM:賞金額は5000Gですね。

シルフィ:……高いと見るか安いと見るか。

遠くのロイド:俺一人で先の盗賊団全員分と同額なのな。

シルフィ:…ひっぺがそうかなぁ、張り紙。

遠くのイクス:こらこら(笑)。

GM:で、ですね。貴方達が店に入ると、足早に近づいてくる小さな人影。ていうか、ダッシュ。

ネリネ:おや?あちこち回って探そうと思っていたら、一件目から当たりですか。メラニーさんですね?

GM:正解です。
 

・エリックパーティー簡易紹介。まぁ、ここまで見てる皆さんは2話3話も見てるでしょうが、念のため軽く。

・エリック
 エリックパーティーのリーダー。シューター/レンジャーの弓使い。
 人当たりの良い爽やかな青年。種族は人間。

・メラニー
 エリックパーティーの前衛、グラップラー/スカウトのグラスランナーの少女。
 勝気でお節介な性格。エリックにほのかな恋心を抱いていたりする。

・エイラルヴ
 エリックパーティーの最強戦力。リルドラケンのファイター。
 武人であり、完璧な脳筋。叩け、殴れ、猪突猛進。一応セージ技能があるが、きっと活用されていない。

 

シルフィ:あ、メラニーさ―――

GM/メラニー:「こっち!」 と言って、手を掴んで奥に引っ張って行きます。冒険者の店の奥には依頼人との密談などに使う個室が概ねあるのですが、彼女はそこに貴方達を引っ張り込もうとしますね。

シルフィ:あーれー(笑)。

ネリネ:お代官様、お戯れをー。(一同笑)

遠くのアルト:余裕あるなお前ら(笑)。

GM/メラニー:で、個室に押し込められると、「エリック達呼んでくるから待ってて!」と言って、メラニーさんは飛び出して行きますね。

シルフィ:……ありゃりゃ。明らかに、ロイドの手配書の件関連ですよね?

ネリネ:同意します。

GM/エリック:で、程なくして息せき切ってエリックパーティー全員が部屋に飛び込んできますね。で、エリック、開口一声 「何があった!?」 と(笑)。

シルフィ:あ、はい。あの手配書の件……ですよね?

GM/エリック:「ああ。あのお人好しが、手配書に書かれているような真似をするワケ無いからな……何か事情があるんじゃないか?」

シルフィ:手配書に書かれている事って…。

GM:警備兵への攻撃、囚人の殺害。

遠くのトリーシャ:囚人の殺害……ああ、やっぱり盗賊団の生き残りも殺されちゃってるみたいねー。

ネリネ:しかし、ここまで信用してくれてるとは驚きましたね。

GM:貴方達、無償で彼ら助けた上に報酬まで分けてるでしょう。その前にも街への蛮族襲撃の際も、彼らの手助けしてますし。これはロイドさんとアルトさんだけですが。

シルフィ:……では事情を説明しましょう。かくかくしかじか、と。
 

 一通り、エリック達には包み隠さず状況を話すシルフィ。
 バルゼムの名前が出ると、メラニーが嫌な顔をします。
 曰く、「やりかねない」。

 

遠くのアルト:……あの男、嫌われてるな、随分と。

GM/メラニー:「私達は依頼受けた事無いけど、報酬の誤魔化しとか依頼内容の改竄とかね、黒い噂が絶えないのよ。商売もあくどいから、巷での評判も最悪」

シルフィ:と、言う訳でして。ロイドの冤罪を払い、あの商人に正義の鉄槌ブチかますためにご協力を願いたいのです。

GM/エリック:「……そうだな。帳簿や現物があれば、逮捕も可能だろうね。レガリアは決して腐敗した国じゃない。上の方まできっちり証拠を持って行ければ、十分可能だと思う」

シルフィ:で、エリックさん達。まずはロイドを探すのにご協力願えませんか?報酬は――相場いくらだろ、この人らのレベルだと。

GM:この三人、Lvは現在5まで上がっています。総経験点では貴方達に劣りますが。

シルフィ:おおう、いつの間に。ですがこれは頼もしい!メラニーやエリックはスカウトやレンジャーとしても優秀ですし、戦力としてならばエイラルヴなら、ロイドやネリネともガチできますしね!!では……信用して頂いて後払いでも宜しいでしょうか?それで良ければ、3人で1万Gで……えーと、依頼内容は……。

GM/メラニー:「この一件が終わるまでの協力、ね」

シルフィ:そこまで頼んでしまっても宜しいんで?

GM/エリック:「構わないよ、君達には借りがある。それを返す為と思えばね。……メラニー、早速だけどロイドを探しに動いてくれ」

GM/メラニー:「了解っ!任せて!」 と、メラニーはさっさと部屋を出て行きます。

シルフィ:……何から何まで、すいません。私達だと土地勘が無い上、監視がある心配もあるので…。

GM/エリック:「だから、構わないって。とりあえず、メラニーが情報を持ち帰ってくるまで一休みと行こう」

ネリネ:では、御言葉に甘えます。店の方で何か注文してきましょう。

GM:で、ここでこれまで沈黙を保っていたエイラルヴが、おもむろに口を開きます。

一同:お?

GM/エイラルヴ:「事情は分かった。―――で、誰を殴れば良い?」(一同大爆笑)

遠くのロイド:殴って解決するならとっくにやっとるわァァァァァ!!(一同爆笑)

遠くのイクス:ああもう頼りにならねぇなぁこの脳筋はよォ!!?(一同爆笑)
 

◆マギテック協会◆
 

GM:さて、ではアルト・トリーシャ組ですが……。

アルト・トリーシャ:別行動。

GM:……私、SW系列でここまでパーティーバラバラに分けまくっての進行なんて初めてなんですが(笑)。では、先ほどから相談していたみたいですが、お二人はどう動くんですか?

トリーシャ:私はバルゼムの屋敷を色々探ってみるわ〜。

アルト:私はレジーナに少々頼み事があるので、マギテック協会まで出向く。監視が来る可能性はあるがな。

GM:ふむ、了解です。ではアルトさんから処理しましょう。場所はマギテック協会で良いですね。

アルト:うむ、レジーナの部屋をその辺で聞いて、そこに行こう。

GM/レジーナ:はい。では、教えられた部屋に行き、ノックをすると 「入って」 と声がします。

アルト:では、入る。 久しぶり……と、言うほどでも無いな。レジーナ。

GM/レジーナ:「……アルト?」 梱包が解かれてもいない荷物が山積みになった部屋で、レジーナは貴方を見て驚きの表情を浮かべます。 「丁度良い、色々聞きたい事があったんだ」

アルト:私には無い。聞きたい事は一つだ、ロイドの居場所を知っているか? と、口では言いながら、羊皮紙に『監視がある可能性がある。筆談を』と、書いて見せる。

遠くのイクス:おおお!?

遠くのシルフィ:考えてますねぇ……。

GM/レジーナ:「――――」 それを見たレジーナは、頷きを返します。 「教えるべき事は何も無いよ。彼らを裏切った君にはね」 と、言いながら手元の紙に、『分かった。で、本当は何の用?』と書いて返します。

アルト:さて、どこまで頼めるか。とりあえず、頼みたい事は二つ。他の連中への連絡と……資金を借りたいんだよな。

GM:ほう?

アルト:必ず返すが、この状況を打破する為に欲しいアイテムがある。予算にして、8400。(一同笑)

遠くのトリーシャ:やけに具体的な数字ね(笑)。

アルト:それだけやるべき事が定まってると言う事だ(笑)。
 

 で、筆談で現在の状況を伝えつつ、低姿勢に融資をお願いするアルト。
 途中で通常会話と筆談を分けるのを面倒くさくなって、筆談だけになったのは内緒。
 別段演出されて無いですが、監視に聴かせるために適当に仲悪いっぽい会話は続いてます。

 

GM:まぁ、前話では報酬もありませんでしたしね。今回の前渡し分も考えまして―――。レジーナは羊皮紙にすらすらと数字を書き出します。

遠くろロイド:お?

GM/レジーナ:『4万』

一同:ぶっ!!?

アルト:いや待てレジーナ早まるな!!?(爆笑)

GM/レジーナ:『父さんの遺産を処分したおかげで、今、これくらいならすぐに出せるし。返してくれるんでしょ?』

アルト:……いや、まぁ、それは、そうだが。

GM/レジーナ:『信頼してるよ、アルト。必要なんでしょ?君の友達を助けるのに』

アルト:……友達、ね。奴と私はそう見えるのか?

遠くのロイド:願い下げだな。(一同笑)

アルト:お互い様だ。控え目に言って呉越同舟だろう、私達は。(一同笑)

GM/レジーナ:『まぁ、そう言うならそれでも良いけど』

アルト:……まぁ、良い。そう言う事なら、ありがたく借り受ける。とりあえず、1万ほど私が借り受けるから、残りはシルフィ達に回してくれ。

遠くのトリーシャ:想定してるパターンのどれになっても、前衛の強化は不可欠だからねぇ。

GM/レジーナ:『了解、渡しておくよ。………アルト』

アルト:なんだ?

GM/レジーナ:『頑張って。他にも、私に出来る事があったら言ってね?』

アルト:……感謝する。

GM:と、言うところで次に移りましょうか。

遠くのトリーシャ:さーて、頑張りましょうか。
 

◆雌伏の時〜調査中〜◆
 

 さて、各チームこの辺りから調査を開始します。
 まず、トリーシャのシーンでは彼女、スカウト技能とやたら高い敏捷度を活かして敵の目を掻い潜り、こそこそとバルゼム屋敷を探索。
 帳簿を発見するも、セージ無しの彼女では細かい収支決算とかは分からないので、書き写して行く事にします。
 それと、買収済みの警備兵は意外と少ない(一部隊程度)と言う事が判明しましたが、どこの誰が買収済みで誰がそうでないのかは分からない上、ロイドは既に手配されてしまっているので、警備兵を現状でアテにするのは危険と言う結論に。
 後は重要な品は地下倉庫にあると言う事を、丁稚さんから聞いてみたり。

 

トリーシャ:ふーむふむ。思ってたより、何とかなりそーね。敵の手勢で戦力になるのは冒険者連中くらいみたいだし。

遠くのロイド:そいつらなら正面からぶつかれば何とかなりそうだしな。
 

 その言葉の通り、敵の戦力は実際彼らとぶつかるには貧弱です。
 何故なら第六話段階での彼らを相手にするつもりで作っていたのに、成り行きでこのエピソードが上下二話になったため、1シナリオ分彼らが余計に成長している事。
 そして仮に第六話の段階ですら、ロイドの+1パイクの威力は既にGMの想定外です。
 結論。ぶつかったら終わる。
 とは言え、このままにしておくつもりもありません。
 考えているのですよ、色々とねー。
 
 そしてトリーシャの次に、シティアドベンチャーでは役立たずのロイドを放置して、イクスが単独行動を開始します。
 目的はシルフィ達との接触。
 盗賊ギルドから情報を入手して、現在シルフィとネリネが冒険者の店にてエリック達と行動を共にしているという情報を入手。
 情報を受け取ったロイド、イクスに変装させて貰って(達成値14)、合流に向かいます。
 イクスは単独行動続行。どうやら、バルゼム屋敷へ向かいトリーシャとの接触を試みる模様。
 お前らバラけ過ぎ。
 
 一方、シルフィ・ネリネ組、アルトから連絡を承ったレジーナが訪ねて来ます。
 ちなみにその頃エリック組は情報収集に出ていたり。

 

GM/レジーナ:「で、アルトはどうやら内部から向こうを探ってるみたい。何か策もあるみたいな事を言ってた」

シルフィ:ふーむ、なるほど。伝言ありがとうございます。……うーん、しかし私らチームワーク無さ過ぎですね。スタンドプレーが横行してますよ。(一同笑)

ネリネ:マスター、公安六課辺りではスタンドプレーから発生するチームプレーが流行です。ご安心を。(一同笑)

遠くのロイド:いや、それでどー安心せーと(笑)。

GM/エリック:で、ここらでエリックさん達が戻って来ます。 「おーい、今戻ったけど……おや、いつぞやの」

GM/メラニー:「レジーナだっけ。あんたも協力者?」

シルフィ:あ、お帰りなさい。どうでした?

GM/メラニー:「駄目、やっぱり盗賊ギルドでも決定的なところは掴んでないみたい。ただ……私になら教えて良いだろうって言われて、ロイド達についての情報、渡されたんだけど」

シルフィ:はい?何でですか?

GM/メラニー:「どうもロイド達、盗賊ギルドと協力体制を築いて、シルフィ達との合流を試みてるみたいで……待ってれば多分、そのうち来るんじゃないかな……」

ネリネ:思い切った事をしますね、あのお二人。

シルフィ:……でも、良かったぁ。無事なんですね……。

遠くのロイド:今、そっち向かってまーす(笑)。
 

 さて、大体PC側の行動も定まって来ました。
 現状での各々の行動は、

・アルト@レジーナに連絡を取った後、アイテムを購入。バルゼム屋敷に帰還予定。
・トリーシャ@バルゼム屋敷にて、帳簿を入手。誰かセージ技能持ちにこの帳簿を渡せないか模索中。
・イクス@ロイドにシルフィ達の居場所を教えた後、アルト・トリーシャに接触するためにバルゼム屋敷に移動中。
・シルフィ@エリック達に協力を取り付けた後は、ロイド待ちで冒険者の店で待機。
・ネリネ@シルフィの護衛中。
・ロイド@シルフィ達に接触するために、冒険者の店に移動中。
 
 と、なります。
 改めて、殆どバラバラに行動中。
 君らハッチャけ過ぎ。
 
 ともあれ、PL間ではある程度、状況の想定と最終的にどうするかの案は出て来ています。
 そして―――
 

◆悪魔の壺◆
 

GM:さて、ではこのシーンでイクスさんはバルロイの屋敷に到着するわけですが。

トリーシャ:私は気付いてないわねー。こっちまで来れる?

GM:そうですね。こっちが目標値14でスカウト技能+敏捷ボーナスで判定して貰えますか?2度成功すれば、屋敷に入り込めます。それ以降も色々調査するなら、その度にこの判定を申しつけます。

イクス:(ダイスを振る)ん、両方普通に成功してますよ。

GM:……身軽だなぁ。

イクス:6以上2回ですからね。いざとなったら変転、ラック、腕輪割りもあります。余裕っスね。

ロイド:お前、プリーストとしてよりスカウトとしてのが適正高いよな、絶対。

イクス:それは言わないお約束っスね。―――さて、と。潜入に成功……アルトの兄貴かトリーシャさんはどこに居ますかね、と。

トリーシャ:探して探してー。私を見つけてー。(一同笑)
 

 そして、イクス。
 そのままトリーシャ・アルトを捜索するも、危うく見つかりかけてラックの効果を消費したりしつつ、帳簿を発見してみたり。
 その間に、屋敷に戻ってきたアルト。トリーシャと合流。
 そしてその折に、天井裏に忍んでいたイクス、アルトを発見する事に成功します。

 

イクス:(ダイスを振る)んー……どうやら監視は無いみたいっすね。

遠くのロイド:一応警戒は怠るなよー。

イクス:了解っス。とりあえず、アルトの兄貴達も俺の忍び足には気付いてないんすよね。

アルト:そりゃ、そんな数字(達成値19)出されればな。

トリーシャ:もう気付けって方が無理よね…。(一同笑)

アルト:まぁ、それには気付かずトリーシャと情報交換していよう。

トリーシャ:で、アルト。貴方が居ない間に、色々調べておいたわ〜。違法物品の取り扱いがあるなら、実物は地下倉庫にあるっぽいわ。で、これ。一応、帳簿の書きうつし。これから証拠が上がれば良いんだけど。

アルト:…ちょっと貸してみろ。計算してみる。

GM:では、帳簿から何らかのデータを得たい場合は、セージ+知力で判定お願いします。目標値は16。

アルト:高いな、(ダイスを振る)17。(一同爆笑)

遠くのロイド:あっさり出してんじゃねぇよ!?(笑)

GM:レジーナをアテにするかなぁって言う目標値にしといたのに!?(笑)

アルト:うむ、下手に活躍すると死亡フラグな気がするのだが……何が分かる?(笑)

GM:はい。帳簿は巧妙に偽装されていますが、細部で収支が合いません。恐らく密輸の為でしょう。ただし、単品では少々証拠として弱いかもしれませんね。

アルト:弱いか……。

トリーシャ:まぁ、それは仕方ないわー。それよりGM。

GM:なんでしょう?

トリーシャ:この帳簿の収支結果を見るに、今現在この屋敷に「ある」と思う?密輸品の現物。

GM:恐らくは。

トリーシャ:OK。なら、話は簡単ね。証拠を押さえれば良い。

遠くのシルフィ:敵は警備兵も抑えているような相手ですよ?私達が証拠を確保したところで、「あの冒険者たちが私に罪をなすり付けようとしている」などと、白々しくやられそうな気もします。

遠くのロイド:証拠の入手とあともう一つ、相手に事件を揉み消されないだけの騒ぎにする必要もあるかもな。

トリーシャ:騒ぎ…………。そうよね、向こうが秘密にしたいならば、こっちで殊更に騒ぎ立ててやればいいのよ〜。

アルト:何か思いついたか?

トリーシャ:一応ね〜。それをロイド達に伝えたいところだけど……。

イクス:じゃ、そこで天井裏から顔だけ出します。 話しは聞かせて貰ったっス。(一同笑)

トリーシャ:……あ、あら?イクス君……どこから?(一同笑)

アルト:……斬新な登場だな?(笑)

イクス:いやまぁ、色々と目を掻い潜るために。あ、こちら屋根裏先住民の、ネズミのチュー太郎親分っス。激闘の末に引き分けて強敵と書いて「とも」となりました。

遠くのシルフィ/チュー太郎親分:「ちゅー」。(一同笑)

遠くのネリネ:…異種族間で意思疎通をこなしましたか。

遠くのロイド:いや、それ以前にネズミと引き分けたという点に突っ込もうぜ。(一同爆笑)

遠くのシルフィ/チュー太郎親分:「ちゅー」(一同笑)

イクス:ンじゃとりあえず情報交換っス。見つからないうちに手早くいきましょ。
 

 さて、手早く情報交換を済ませる冒険者たち。
 これでほぼ情報は出揃い、あとは―――

 

トリーシャ:……件の地下倉庫、ね。

イクス:そうっすねぇ……トリーシャ姐さんじゃ、開けられなかったと。

トリーシャ:貴方なら可能かしらね〜……。

イクス:…んー、やってみないと何とも。魔法の鍵じゃなかったんすよね。

GM:です。それは間違いありません。

イクス:……見つかるリスクはありますが……行ってみますか。軽く変装していきます。(ダイスを振る)……おし、16。

アルト:どうしたんだイクス、今日のお前、なんか優秀だぞ。(一同笑)

イクス:やめて、そんな死亡フラグみたいに言わないで!俺は常に優秀なスカウトっすから!?(一同爆笑)

トリーシャ:屋敷の使用人に化けて、イク子さん完成ね〜。(一同笑)

イクス:あれ、女装?!(爆笑)
 

 かくて完成したイク子さん、トリーシャと一緒にこそこそと地下倉庫に向かいます。上手く隠れてるせいで、見つからない彼ら。ええい、無能だぞこの屋敷の冒険者たち。
 トリーシャに見張りをさせている間に、鍵を開けようと試みるイクス。「運命変転」を使用して、達成値17を叩き出します。

 

GM:……開きましたね。

イクス:すげぇ、今日の俺すげぇ(笑)。

部屋で待機アルト:……死亡フラグじゃないか、マジで。(一同笑)

トリーシャ:それで、何があるのかしら〜?

GM:そうですね、色々と密輸品と思しき品々があります。第二の剣の神々関係の品とか、売れるところには高値で売れるのかもしれませんね。それ以外にも、貴方達が気になるような品があります。……どっかで見たような壺が三つ。三つとも微妙に意匠が違いますね。恐らく中身が違うのでしょう。

イクス:……うげ、まだあった。

GM:さて、この状況でどうしますか?リアルタイムであと5分経過したら、もう一度忍び足の判定して貰いますが。(一同笑)

遠くのロイド:カウント開始しやがった!?(笑)

イクス:あー、えーと、とにかく可能な限り壺の特徴覚えていくっす。何が入ってるか、兄貴なら分かるかなー。

トリーシャ:そうねぇ、下手に何かやって藪蛇になっても嫌だし。私も覚えるだけ覚えるわー。

イクス:で、覚えたらさっさと出ます。鍵かけ直すの忘れずに。

トリーシャ:じゃ、部屋に戻るわよ〜。
 

 そして、部屋に戻ったところで二人はアルトに壺の概要を説明。
 結果―――

 

GM:うち二つは、見た事があります。恐らくギルドレックとヴァルブレバーズを呼び出した、以前見た壺と同じでしょう。

アルト:うっかり開けたり割ったりしたら、6Lvデーモンがお出ましか……。

トリーシャ:っていうか、むしろ割ってくれたら向こうの罪が確実になって良い気もするけど。完全言い逃れ不可で。

アルト:……外に被害を出さないことが前提だな。いや、これは私がこの屋敷に居ればどうにかなるか……?

イクス:お二人とも、なんかバラバラに草案がありそうっすね。

遠くのロイド:ほぼ情報も出尽くしたと思うし、ここらで本格的に方向性を決めるか。

アルト:ん、ああ。私の場合は大枠でどうこうと言うのは無くてな。ただ、制圧戦なら、12体くらいゴーレム作れば私一人で数人分の働きが出来るなと言う。(一同爆笑)

GM:何その物量戦!?(笑)

アルト:戦いは数だよ兄貴、と言う奴だ。準備に丸半日、12時間あかるが。1体作るのに1時間だし。

遠くのロイド:持続時間は大丈夫か?

アルト:24時間もつ。問題はない。

遠くのシルフィ:GM、現在の時刻は?

GM:概ね夕方ってところです。5時くらい。

トリーシャ:なら、決行は明日の昼過ぎってところかしらねー。アルトが12体のゴーレム作って、一眠りして精神力全回復するタイミング。

イクス:決行とは言いますが、何か案が?

トリーシャ:とある小説でやらかしてた策だけど、相手が秘密裏に事を運びたいなら、全力で騒ぎ立ててやれば良い。馬車でも買って、事件の顛末を全力で喧伝しながら、街を走り回った挙句に屋敷に突入。(一同爆笑)

アルト:ド派手だな!?(笑)

トリーシャ:でも、これ逃げ道ないわよ。敵。

アルト:自分達の逃げ道も無くなってる気もするが……。

遠くのシルフィ:そこはほら、一般人の皆さんに被害が出ないようにすれば。

遠くのネリネ:その辺は盗賊ギルドにこっそり交通整理をお願いしましょう。交通整理って言うか、「馬車が来るぞー!」と予定ルートで叫んでもらうだけで大体事足りるのでは?(一同笑)

アルト:それなら冒険者レベルも関係無いな、一般人でも出来るぞ(笑)。

イクス:いやまぁ、計画が漏れないようにギルド員雇いましょう(笑)。

遠くのロイド:あともう一つ問題があるぞ。人避けたりして街中走る事になるだろうから、御者はライダー技能の持ち主だろうが……俺は大型騎獣を扱う技能が無いから、操縦できない。

トリーシャ:……あ。

イクス:じゃあ難しいんじゃないっすかね。

GM:…いえあの、あつらえたかのように、一人ライダーが居るんですが。

イクス:え?……あ。

遠くのロイド:……メイリィか!!

GM:あの子、4Lvライダーなんですよ。キャレッジ(馬車)も扱えます。

遠くのシルフィ:ぴったりですね!(笑)

遠くのネリネ:いや、でも巻きこんで良いのでしょうか。

GM/メイリィ:「まっかせなさい!私の手綱捌きを見せてあげるわ!!」(一同爆笑)

遠くのロイド:おい、PL間会話に割り込むなNPC!!(笑)

イクス:どっから出たお前!?(笑)

アルト:……本人はやる気のようだ(笑)。まぁ、いざとなったら逃げて貰うとして、だ。他には……。

トリーシャ:キャレッジの搭載人数は御者を除いて4人。メンバーの配置を考える必要があるわね〜。エリック組はどこまで協力してくれるかしら〜。

GM:ぶっちゃけ戦闘まで協力します。ある程度それを前提の敵を用意してますし。

アルト:そう言えば、壺の最後の一個は何なんだ?

GM:……恐らくは、グルネルではないかと。

アルト:……うっげ。
 

・グルネル。7Lv悪魔。
・上半身と下半身の2部位を持つモンスター。剣と魔法を自在に操る強敵。
・その魔力撃のダメージは2D6+20。ぶっちゃけロイド並。

 

ロイド:……まーた厄介な。

アルト:……ふむ、なるほど。だが、抑えきれない相手でもあるまい。

トリーシャ:破れかぶれになって壺割られたら……私達が責任持って抑え込む方向で?

アルト:ああ。私も大量のゴーレムを作っておく。(一同笑)

トリーシャ:OK。じゃあ、作戦概要を詰めましょう。

GM:買い物に関しても、今宣言しちゃって下さい。

遠くのシルフィ:よーし、それじゃ相談タイムと参りましょう。
 

 かくして始まる相談タイム。
 GMはたまーにPLの質問に答える以外は、割と暇。
 
 そんなGMを尻目に、冒険者たちは作戦を詰めていきます。
 基本はトリーシャの言った通り、馬車で騒ぎ回った上での屋敷への突入。
 その過程で、邪魔が入らないように&一般人に被害が出ないように陰ながら盗賊ギルドに協力して貰います。
 また、その盗賊ギルドへの謝礼に5000G、エリック達への報酬に10000Gを、レジーナから借りた金から消費しています。
 
 馬車に乗れるのは御者のメイリィを除いて4名。
 ここには、ロイド、シルフィ、イクス、ネリネが入ります。
 マークされていないであろうエリック達は、最初からバルゼム屋敷の近くで待機。
 特にエリックは見晴らしの良い建物の上から狙撃兵になって貰います。
 メラニーとエイラルヴは双方エリックの護衛について貰いますが、飛べるエイラルヴの方は状況を見てどこにでも参戦して貰う予定。それに関してはトリーシャがウィンドボイスを前もって使用しておいて指示を出す方向で決定しています。
 効果時間が短いので、そこだけ気を付けないといけませんが。

 そして突入後、敵冒険者と場合によってはデーモンを相手に戦闘する事になると予想。
 非戦闘員や一般人に被害が出ないようにしつつも、証拠品を持ち逃げされないように盗賊ギルドで外を固めて貰います。下っ端ばかりの動員なので金は先の5000に含まれていたり。
 戦闘になった場合は状況を見ながら臨機応変、と言う事で決まりました。
 ……アルトのゴーレム軍団が既に怖かったGMです。
 
 で、アルトとトリーシャはMPの検算をしてゴーレムの作成に使う魔晶石を数えています。
 結果、魔晶石5点を延々使い潰した上でも、11体作ったところでアルトのMPが尽きる事が判明。
 12体ゴーレム中隊計画はMP不足により頓挫しました。
 まぁ、11体でもあんまり変わらないのですが。
 とりあえず、魔晶石と魔化された粘土と、命令変更用の呼応石を大人買いしています。
 元々の手持ち分差っ引いても合計6900G。これ全部消耗品です。アホか。
 
 そして残った金で、残りのメンバーが何を買うかと思えば―――

 

シルフィ:ロイド、ロイド!折角ですからこれ買いませんか!イスカイアの魔導鎧!!ちょっとカッコ良くありません!?名前が!!(一同笑)

イクス:名前で選んでるぞこの人!?(笑)

ロイド:俺が着るのかよ!?だったらネリネ辺りにブラックベルトでも……。

ネリネ:いえ、正直このHPだけでどうにでもなりますので、不要です。(一同笑)

ロイド:いや俺、ただでさえパイクで金借りてんのに!?(笑)

アルト:まぁ、良いのではないか?(笑) 主人公強化、面白そうだ(笑)。

イクス:おー、良いっすねぇ。じゃあそれで。

ロイド:おい!?(笑) いや、俺とこの鎧は確かに相性良いけどさ!?(笑)

トリーシャ:はい決定ー。(一同笑)
 

 ロイド強化計画勃発。
 イスカイアの魔導鎧(14000G)を購入して、ロイドに装備させます。
 防御力も高く、マルチアクションをする際に攻撃の命中と魔力との双方を+1する、非常に強力な鎧です。
 それ以外には、結局ネリネとトリーシャがかき集めた余剰資金でブラックベルトを購入・専用化してみたり。

 

トリーシャ:重要よね〜、ブラックベルト。防護点+1。

ネリネ:一生外す予定ありませんから、専用化してしまいましょう。
 

 そして、作戦の大枠が決まりました。
 イクスはその作戦を携えて、シルフィ達の所へ戻ります。
 決行は翌日の昼過ぎ。
 アルトはこの段階から、ゴーレム作成作業に入ります。
 

アルト:さーて、作るとするか。

トリーシャ:頑張ってねー。私は寝てるわ。

アルト:…人が頑張ってる横で寝られるとすげぇ腹立つな(笑)。

トリーシャ:人が来たら言い訳は任せなさいな〜。人海戦術で敵を探すため、とでも言っておくわ〜。

アルト:それは助かる。だが仕事はしろ。(一同笑)
 

 そして―――
 

◆合流◆
 

GM:で、ようやっとロイドさんは冒険者の店に到着しますね。ほぼ同時にイクスさんもです。

イクス:んじゃ、店の前で合流して、店入りますか。エリックさん達に挨拶して、状況伝えて、作戦伝えて、っと……もし変更があれば俺はとんぼ帰りで兄貴達に知らせにいかんとならんのですな。

トリーシャ:おぉ忙しい忙しい。(一同笑)

シルフィ:さっきから、PL達はかなりメタに相談してますが、それとPCはまた別。持ってる情報にも違いがあるのですよ。

イクス:そーゆー事っス。その辺を是正するために俺は動き回らんとならんっすね。

ロイド:へ、へへへ……遅かったじゃねぇか、イクス。俺、ここまで来るの大変だったんだぞ…?そこまで大規模じゃないっつっても手配されてる上に、スカウト技能無いから結構一杯一杯でな…?(一同笑)

イクス:旦那なら正騎士クラスが出て来てもどうにかなりそうじゃないっすか。ていうか、何があったんすか?(笑)

ロイド:うむ、全く演出されていない舞台裏で、竹とか花火とかブーメランとか蕎麦とか、色々な?(一同笑)

ネリネ:その4つの境界線が全く見えないんですが。(一同笑)

イクス:まぁ、それはともかく。おーっす、エリックさん居ますかー。

GM/エリック:「ああ、イクス……と、そっちの人はロイドか。早く奥に」 と、イクスさん達の姿を見つけ、すぐにエリックが奥に案内してくれます。

ロイド:案内されたら変装剥ごう。あー、疲れた。

シルフィ:ろ、ロイドロイド――――っ!! はい、ロケットタァァァァァックル!!(一同笑)

ロイド:げぶはぁ!?(笑)

シルフィ:うわぁぁぁん、心配したんですよロイド!怪我はありませんか!?大丈夫ですか!?HPは満タンですか!?MPは!?行くぞ英雄王、消耗品の準備は十分ですか!?(一同爆笑)

イクス:落ち着けお嬢!?(笑)

遠くのトリーシャ:あーらら、元気ねぇ(笑)。

シルフィ:うわぁぁぁぁぁん!えーと、ダッシュ中Pのヘッドバッドから、デーモンロードクレイドルに繋げます。(一同爆笑)

ネリネ:コンボ が つながった!!(一同爆笑)

イクス:格ゲー!?(笑)

ロイド:ギャダバッ。(一同爆笑)

GM/メラニー:「……あ、あの。ロイドが生物学的にスゴいことになってるけど、良いの?」

ネリネ:いえ、ロイドさんはマスターの幼馴染です。放っておけば3分で復帰します。(一同笑)

GM/メラニー:「幼馴染すげぇ」(一同爆笑)

イクス:まぁ、ようやっと役者がそろった感じっすねぇ。

GM/エリック:「いやいや、一人いきなり退場しかけてるように見えるけど」(一同笑)

イクス:大丈夫っス。ネリネの姉さんの言う通り、3分あれば。(一同笑)

シルフィ:うわーん、ロイドロイドロイド――――っ!!(笑)
 

 ちょっと時間経過。
 

シルフィ:ふぅ、ロイド分の補充が完了しました。いつでも行けます。(一同笑)

ロイド:……俺は命の危機を軽く体験したんだが。(一同笑)

イクス:一応、アルトの兄貴とトリーシャさんから作戦の基本は聞いて来たっス。エリックさん達と……出来ればメイリィにも協力してほしいんスけど…。

GM:はい、前のシーンで言った通りに、各々二つ返事で了承してくれます。

シルフィ:うう、皆さんありがとうございます……人情が温かいです。

GM/メイリィ:「でも、この作戦の致命的欠陥、分かる?」

遠くのトリーシャ:……はい?

GM/メイリィ:「馬車のレンタル料、2000G」

一同:…………(妙な沈黙の後、爆笑)。

ロイド:すまんエリック、2000Gだけ後払いでいいか?(爆笑)

GM/エリック:「……まぁ、良いけど。抜けてるね君達も」

ネリネ:…何も言い返せませんね(笑)。

ロイド:うむ、予備装備を売り払っても到底届かんからな、2000は(笑)。

シルフィ:すいません、マジご迷惑をおかけします(笑)。

イクス:まぁ、明日の昼―――作戦開始時刻までは、馬車借りたりする以外には特にやること無いっすね。

シルフィ:あ、ほら。装備品とかはこの間に購入してたんでしょう(笑)。

ネリネ:ではそれで。ああ、マスター。そろそろ夕食のお時間ですね。

シルフィ:わーい。今日のお夕飯は何を食べましょうかー。

トリーシャ/メイリィ:「…ロイドが戻ってきたら、急激にいつものマイペースに戻ったわね、シルフィ」(一同笑)

ネリネ:ええと、この冒険者の宿での今日の日替わりセットメニューはパスタセットだそうです。

シルフィ:わーい、粉チーズかけよー。(一同笑)

ロイド:やれやれ、お嬢はいつまで経ってもガキだな。俺、タバスコかける。(一同笑)

イクス:……うわぁ……なにこのアークウェイン家の食卓。(一同笑)

アルト/エリック:「ちなみに俺は近くの別の店に行くのさ。今日は向こうの店が、石狩鍋をやっているんだ」(一同爆笑)

遠くのトリーシャ:石狩あんの!?(爆笑)

GM:……い、石狩的何かが多分。ほら、鮭っぽい魚が入った……。

ロイド:―――待て、エリック。石狩鍋……だと?

アルト/エリック:「ああ。だから俺は―――行かないといけない」(一同爆笑)
 

 ここでアルトPL、携帯の着メロで無意味に悲壮感漂うBGMを流し始める。
 見てる側、爆笑。この無意味な労力に。

 

ロイド:そう、か。お前にも分かると言うんだな……あの、鮭の良さが。(一同爆笑)

アルト/エリック:「違うさ。良さ、などという言葉じゃ表せない。―――これは、そう。愛と呼ばれる感情だ」(一同爆笑)

イクス:いや、ちょ、エリックさん……?(笑)

ロイド:(やたらカッコつけて)―――待てよ、エリック。お前だけを行かせはしないぜ。……俺も、行く。(一同爆笑)

アルト/エリック:「……ロイド、まさか君も?」(爆笑)

ロイド:ああ。俺は今、自分を突き動かすこの感情が何かは分からない。だが、きっと―――俺も、お前と同じ気持ちさ。(一同爆笑)

アルト/エリック:「…どうやら俺は君を理解し切れていなかったようだ。それが今、初めて分かったよ。すまない、ロイド」(一同爆笑)

ロイド:よせよ……俺もお前の事なんか何一つ分かっちゃいなかった(爆笑)。

アルト/エリック:「…ロイド、良ければ君の事をこう呼ぶことを許して貰えるか?『友』、と……」(一同爆笑)

ロイド:何を水臭い事を。俺達はかけがえのない『友』だ。そうだろう?エリック……。(一同爆笑)

アルト/エリック:「……ああ。皆、すまない。そういうわけで、俺達はここまでだ」(一同爆笑)

トリーシャ/メイリィ:「……あのー、もしもし?」(一同笑)

ロイド:ふ、何を辛気臭い顔をしているんだ、メイリィ。なに、死にに行くわけじゃねぇさ。―――ただ、石狩鍋を食べに行くだけだ。

トリーシャ/メイリィ:「いや、そうじゃなくて……特にロイド、今あなた手配されてるの覚えてる!?」(一同爆笑)

ロイド:ええい、どけ!鍋が、石狩鍋が俺を呼んでいるんだ!!(一同笑)

イクス:お嬢、砲撃準備!!(一同爆笑)

シルフィ:はいっ!ロイド、申し訳ありませんがこれも貴方のためです!ブラストォォォォ!!(一同爆笑)

ロイド:ぎゃだばっ!!(一同爆笑)

トリーシャ/メラニー:「……そっか、エリック、あーゆー料理が好きなんだ……今度練習しよう」(一同笑)

ネリネ:……頑張って下さい(笑)。
 

 で、ロイドがシルフィに制圧されたりしつつ、翌日。
 メイリィが馬車を借りて来て―――
 そして、アルトがゴーレム作成を完了し、6時間の休眠を取り精神力を回復させたところで。
 作戦が、始まりました。
 

◆決行/ロイド組◆
 

シルフィ:では、こちらは動きだしますよ。合図に、ビグザムをアルトさん達のところに送ります!

ロイド:……言葉だけ聞くと凄い物が飛んでったように思えるが、ただの鴉なんだよな。(一同笑)

屋敷内トリーシャ:来たわねー。アルト君、合図が来たわよー。

屋敷内アルト:うむ、ではゴーレム軍団を引き連れて部屋を出よう。呼応石持ってるので命令は後で変更するとして、現在のゴーレムの命令は「私を守れ」になっている。

GM:ではゴーレムはアルトさんに攻撃してきた相手には反撃。その他、現状ではアルトさんについて歩きます。

屋敷内アルト:うむ、それで良い。ビグザムは平然と「私の使い魔だ」とでも言うように肩に止めておこう。

ロイド:で、エリック達はもう所定の位置で待機中か?

GM:です。もうバルゼム屋敷近くに潜んでいるはずです。

ロイド:OK。じゃあ、メイリィの駆る馬車の荷台に乗ろう。くくく、騒ぎ立てるのは得意分野だぜ…。(一同笑)

GM/メイリィ:「こっちも、馬車の操縦は任せなさい!!―――さぁ、いざ光速の世界へ!!」(一同爆笑)

イクス:いやいやいや!?どんだけスピード出す気!?(笑)

ロイド:事故だけは起こしてくれるなよ?―――では行くぞ!!
 

 さて、盗賊団の一件から足掛け3話続いたこの事件。
 その根源悪たる悪徳商人バルゼムの屋敷へ向けて、冒険者たちは突撃を開始します。

 

遠くのアルト:よし、叫べ叫べ!(笑)

ネリネ:はい、さっき買ったリュートをじゃかじゃかかき鳴らしてます!(笑)

ロイド:御町内の皆さん!別に毎度ではありませんがお騒がせしております!!自分は隣国デュボールの冒険者、ロイド・クラリクロイツと申します!この度、この街におわす商人バルゼム氏に物申したく、このような行動に出させて頂きました!はい、道行く方々危ないですよー!!(笑)

シルフィ:どんどんぱふぱふー!!(笑)

ロイド:さてこの度、バルゼム氏の雇った冒険者たちと私達は事を構えました!この剣に関しては街の西部で起こった騒ぎについて耳にした方もいらっしゃるでしょう!ですが、何と言う悪辣!何と言う暴挙!盗賊団を倒し、デーモンを打倒した自分の働きがしかし、商人バルゼム氏からすれば酷く不利益だったのです!!何故ならば!!嗚呼、何故ならば!!

イクス:ならばー。(一同笑)

シルフィ:ばー(笑)。

ロイド:悪魔召喚の壺!盗賊達が持っていたそれこそが、バルゼム氏が秘密裏に取り扱っていた違法の品だったからなのです!そして、バルゼム氏は口封じとスケープゴートに、警備兵を買収して俺を捕まえようと……ああ、何と言う不条理!!

遠くのアルト:良く口回るな、お前(笑)。

遠くのトリーシャ:……で、ノリノリで叫んでるけど、街の人の反応は?(笑)

GM:そうですね、「なんだなんだ?」「おい、なんて言ってたんだ!?」「バルゼムがどうしたって?」「あの悪徳商人だろ。何かしたのか?」「悪魔召喚の壺とか、警備兵を買収とか…」 と、流された情報にざわついて、興奮しているようです。中には盗賊ギルド員が煽っているという側面もあるのでしょうけど、やはりバルゼム氏の悪評もあってか、反応は上々です。

ロイド:おっし、この調子でどんどん行くぞ!!(笑)

GM/メイリィ:「OK!任せなさい!!」 と、運転手もノリノリです(笑)。
 

 さて、冒険者側の目的は騒ぎを大きくして、バルゼムが手の届かない上の方の人間にまでこの事件を耳に入れる事。
 そうなって、出るとこに出れば向こうの腹は探られて痛いものだらけです。そうなれば冒険者たちの勝利。
 そうさせないために、バルゼム側は迅速に鎮圧しようとしますし、彼の息のかかっていない一般の警備兵も街中での騒ぎなので出張って来ます、が―――。

 

GM:どうやら、途中の道で果物売りのおばさんが台車を転がしたりとか、急に工事が始まったりとか、酔っ払いが寝ていたりとか、様々な理由から警備兵は走り回る貴方達を追い切れずにいるようです。

ロイド:いよっしゃァ!ナイス、盗賊ギルド!!

シルフィ:褒美を取らす!

イクス:あっぱれ!

ネリネ:ありがたき幸せ!!

遠くのアルト:……お前ら、少し落ちつけ。な?(一同笑)

ロイド:はははは、これが落ち着いていられるか!冷静になったら負ける!人生何事もノリとタイミングって、けーねが言ってた!!(一同爆笑)

遠くのアルト:ならば仕方ない!!(笑)

GM:で、まぁそんな事をやっていると、バルゼム側にも情報が入って来たのか――アルトさん、トリーシャさん。

遠くのアルト:む、こっちに来たか。
 

◆決行/アルト組◆
 

トリーシャ:何が来るのかしら〜?

GM/ゼーア:はい、件の冒険者達が街中で騒ぎ回っているとの旨の報告を携えて、バルゼム側の冒険者組のリーダーであるゼーア氏が貴方達の部屋に訪れます。 「……そう言う事情だ。最悪、依頼主に危険が迫る可能性もある。作ったゴーレムともども、貴様らにも迎撃に出て貰うぞ」

アルト:……ふむ?それは構わんが、肝心の依頼主はどうした?

GM/ゼーア:「屋敷の奥に隠れて貰っている」

アルト:……ふむ、了解した。 ―――さて、一先ずついていくか。

トリーシャ:そうね。……敵冒険者全員の配置を把握してから、動きましょ。
 

 さて、アルトとトリーシャは一先ずゼーアの指示に従い、屋敷の正門まで出ていきます。
 そこにはバルゼムに雇われた冒険者パーティー+警備兵、総勢六名が勢揃いしていました。
 大雑把に前衛は前に、後衛は後ろに分かれています。

 

トリーシャ:……ふーむ、なるほどなるほど?(配置を書かれた図面と睨めっこ)

遠くのシルフィ:どうです?やれそうですか?

トリーシャ:……多分ね。まぁ、あまり貴方達が遠いうちから始めたくはないんだけど。……アルト、待機。とりあえず、異貌出しとくわ。

遠くのシルフィ:とりあえずで異貌出すんですか!?

トリーシャ:必要なのよ。エリック達に連絡するウィンドボイスを使うのに、異貌状態なら詠唱とかも必要無いから気付かれないし。

GM:……あー、それは確かに。

トリーシャ:何か聞かれたら戦闘準備だと答えておくわ〜。

GM:…うう、そう言われると納得せざるを得ない……。

トリーシャ:で、GM。こちら側から、シルフィ達が何ラウンド後に到着するかをなんとなくでも知る事が出来るかしら〜?

GM:うーん、そうですね。距離100m程度まで接近すれば、騒ぎが聞こえてくるでしょう。

アルト:100mか……。

遠くのロイド:キャリッジの移動速度を考えると、全力移動2ラウンドか。遠くも無いが、近くも無いな。

トリーシャ:……うーん、そうね。ウィンドボイスでエリック達に連絡。狙撃場所からだったら、ここからよりもっとよく見えるんじゃない?

GM:む、そうですね。では、ウィンドボイスでエリック達に連絡を付ければ、5ラウンド前の段階で知る事が出来るとしましょう。MPは6点ほど支払っておいて下さい。

トリーシャ:はいはい、余裕ね。―――さて、と。5ラウンドか……。

遠くのシルフィ:さて、どうしますかね。
 

 ここで2,3分の相談タイム。
 というか、ロイド・トリーシャ・シルフィ・アルトのPLが敵の配置を見て相談している横で、コーラとオレンジジュース混ぜてオリジナルドリンク作ってるイクスとネリネのPLに乾杯。
 しっかり録音機に残ってますが、「1:2が美味い」「1:1もなかなか」じゃねぇよ。
 
 ともあれ、敵は前衛・後衛に別れています。
 ただし前方(シルフィ達が来るであろう方向)に注意を向けているので、その気になればトリーシャとアルトの配置はある程度流動的に出来ます。
 その結果―――

 

トリーシャ:5ラウンド前の段階で仕掛けましょう。

アルト:だな。まず、私がゴーレムのうち4体に指示を出す。

GM:ほう?

アルト:(前衛の固まってる辺りを指差して)『奴らを倒せ』。これで、敵前衛4名を拘束できる。

GM:前衛4名、ゼーアとブレック、女剣士に警備兵ですね。

トリーシャ:ゼーア、ブレック、ドラン以外は名前も出てないわねー(笑)。

遠くのシルフィ:不確定名、弓使い・女剣士・警備兵ですからね、残り3人(笑)。

アルト:まぁ、それで敵前衛を拘束。同時にトリーシャが敵後衛2名に突貫。

トリーシャ:行動開始直前に、エリック達にも連絡を。エイラルヴには翼で速攻でこっちに来て貰って、エリックには狙撃で支援をして貰うわ。

遠くのロイド:俺らからその状況は分からんが、多分屋敷まで行こうと思ったら屋敷前で乱戦が起こってる感じになるんだろうなぁ。

遠くのシルフィ:勝てそうです?

アルト:11体もゴーレム居るしな……。(一同爆笑)

遠くのネリネ:戦いは数だよ兄貴。名言です。(一同笑)

GM:―――うん、よし。覚悟決めた、良いでしょう。では、数分程待機していると、ウィンドボイス先のエリックから、あと1分足らず……5ラウンド程度でロイド達が到着する事を、伝えられます。

トリーシャ:OK。それじゃ、エイラルヴをこっちに来させて!

アルト:……さて、トリーシャ。即席タッグだが……。

トリーシャ:ま、腹黒同士ここまで色々策謀してきたからねぇ。ここまで頭使った分、運動しないとストレスでお肌が荒れちゃうわ〜。

アルト:……行くぞ。

トリーシャ:ええ!
 

◇VSバルゼム側冒険者たち◇
 
 さて、散々策謀しまくった腹黒コンビが主軸となって行うこの戦闘。
 シルフィを初めとする残りのPL達は、ゴーレムやエリック組のダイスを担当する事と相成ったりしつつの戦闘です。
 敵はバルゼム側に雇われた冒険者5名+警備兵部隊長1名。……まぁ、その警備兵が部隊長だよー、とかは誰も知らないままの情報でしたが。実際誰も気にしなかったし。
 
 ともあれ、PC達はほぼ完全に相手戦力を把握しているうえ、背後から奇襲並びに伏兵の強襲と言うオマケ付き。
 主力であるシルフィ達はまだ到着していない状態での開戦ですが、これはPC側が時間をかけてバルゼムに行動の余裕を与えるのを嫌がったという背景がありました。
 そして、これでも十分に勝てると言う予想も。
 
 ……GM、実はちょっと始まる前から完全敗戦を覚悟しながらの戦闘でした。
 無論、このまま終わるつもりはありませんが。
 

▽ラウンド1▽
 

GM:さて、こちらは……まぁ、ゼーアさんは完全には貴方達に気を許してません。しかし、貴方達にばかり注意を避ける状況でもありません。ので、+4補正で先制判定をして貰いましょうか。

トリーシャ:(ダイスを振る)+4されるなら、19ね〜。

GM:……無論そちらの先手となりました。奇襲なので、このラウンド中のこちらの回避は−4がかかるとしましょう。(一同笑)

ゴーレム担当シルフィ:……悪あがきも無駄でしたか(笑)。

GM:……悔しくなんかないもん。ないもん。

トリーシャ:さて……じゃ、まずお願いするわね〜、アルト。

アルト:心得た。呼応石を使って、主動作でゴーレムに命令。あいつらシバけ。

ゴーレム担当ロイド&シルフィ/ゴーレム:『イー!!』(一同爆笑)

アルト:……ゴーレムって、こんな声出したか?(一同笑)

ゴーレム担当ロイド:とりあえず、ゴーレムA&Bはてこてこ歩いてって、ランダム対象でブレックとゼーアを殴るぜー。(ダイスを振る)達成値は10と8。

GM/ゼーア:流石にそれは当たりませんが、驚いたような、それでいて苦虫を噛み潰したかのような顔でゼーアが振り返ります。 「貴様ら、やはり……!!」

ゴーレム担当シルフィ:こっちのゴーレムはブレックに2発です。モテモテですねブレック……あ、命中は12と13です。

GM:ぐ、−4があるんで食らいます。

ゴーレム担当シルフィ:やたっ♪ダメージは11と13です。

GM:うげ、結構痛い……。

トリーシャ:開幕ラッキーヒットにしては上々ねー。さて、これで敵前衛は纏めて乱戦に巻き込まれた、と。私は通常移動で後衛二人のところまで行って、回復魔法使いのドランに斬りかかるわ〜。死ねプリースト!!(一同爆笑)

ゴーレム担当シルフィ:ちょ、トリーシャさん!素!それPLの素!!(一同爆笑)

トリーシャ:あらあら、いけないわ〜(笑)。攻撃は2発で、14と12。う〜ん、出目が悪いわね〜。

GM:く、−4が無ければ……。

トリーシャ:やたっ。ならダメージ、右手で14、左手で22点!!

GM:あっさりクリティカル出すな!?(絶叫)

トリーシャ:ふふふ、命中でダイス低かった反動かしらね〜?(笑)

エリック担当イクス:じゃあ、そのドランにエリックが弓撃ち込みます。補助動作でキャッツアイ使って、(ダイスを振る)命中16、ダメージ14。

GM:ぎゃー!?回復役落ちた!!

エイラルヴ担当ネリネ:で、エイラルヴが種族能力で飛んで、そのまま全力移動で後衛の乱戦に介入します。

GM:ぐ、前衛のところには4体のゴーレム、後衛……というか弓使いがトリーシャさんとエイラルヴとエンゲージ。回復担当のドランは撃沈か……。

アルト:更に私が7体のゴーレムと一緒にフリーハンドでいるわけだが。ああ、私に攻撃しようとすると残りのゴーレムが邪魔するぞ(笑)。

GM:うわうぜー(笑)。

ゴーレム担当ロイド:完全に決まったな、奇襲。

ゴーレム担当シルフィ:『ごれーむ』(一同爆笑)

ゴーレム担当ロイド:ゴーレム語で返事するな!?(笑)
 

 初手でかなり深刻なダメージを被った、バルロイに雇われた冒険者たち。
 1ラウンド目の反撃で、これは不味いとゼーアが乱戦エリアからの離脱を宣言。
 次のラウンドにトリーシャに狙われている弓使いの救援に向かおうとします。
 ついでに補助動作で、残りの3名に攻撃を集中させろと指示を出してみたり。
 
 ブレックはゴーレムAにマルチアクションで攻撃を仕掛けます。
 剣と魔法の波状攻撃ですが、レベルの割にHPの高いロームパペット、HPを半分以下に減じさせつつもまだまだ健在。続く女剣士のマルチアクションで、剣と魔法の両方食らって漸く轟沈。
 続くフェンサーである警備兵の攻撃は、刃物はクリティカルしないという特性を持つロームパペット相手には相性が悪く、本来ならばクリティカルする筈の出目でしかし、14点ダメージ。防護点引くと、3分の1程度のダメージを与えた程度です。
 ちなみに弓使い、接近してきたトリーシャに弓を放つも、あっさり回避されました。

 

GM:ゴーレムうざっ!?

アルト:ふむ、攻撃を集中されれば1ターンに1体は軽くやられるか。まぁ、構うまいよ。所詮盾だ。

トリーシャ:1ラウンドに2体でも、シルフィ達が来るまではもつ計算だしねぇ。

GM:むぅ……まずいですな、弓使いも多分、ゼーア来るまではもたんし……。

トリーシャ:5ラウンド以内に決着をつけられるかしらねぇ?

GM:いえ、ゼーアは欠片補正入ってますし、そう簡単には倒れませんよ!!

トリーシャ:……ふふ、そう。切り刻み応えがありそうね?(一同爆笑)

アルト:…なんか、隣に居るナイトメアが怖いんだが。(一同笑)
 

▽ラウンド2▽
 

トリーシャ:さて、まずは私とエイラルヴの行動ねー。さっさとこの弓使いを落としましょう。まず私の攻撃。命中が15と17で、ダメージが13と15よー。ついでに補助動作でガゼルフットをかけておくわー。

エイラルヴ担当ネリネ:そこにエイラルヴの『全力攻撃』。ダメージは低めで18点です。

GM:低くねぇ!?うわ、それで弓使いも沈みました。

ゴーレム担当ロイド:それ、死んでねぇか?(笑)

GM:いえ、HP−4なんで……(ダイスを振る)生きてます。

トリーシャ:……チッ。(一同爆笑)

エリック担当イクス:舌打ちした!今舌打ちしたよ、この人!?(爆笑)
 

 続くランダム対象のゴーレムBCDの攻撃により、全力移動を行うつもりだったゼーアが2点ほどの実ダメージを食らいます。
 近場の建物の上から狙撃しているエリックは、狙いを攻撃性能の高いブレックに切り替え。遠距離からの矢でブレックにクリティカルでの27点ダメージ。ブレック瀕死。

 

GM:あかん、死ぬ、死んでまう!?残り4点!

ゴーレム担当ロイド:スゲェなエリック、スナイパーだ(笑)。

ゴーレム担当シルフィ:メラニーが恋する乙女の目で見てますよ、横で(笑)。

アルト:……では、ここでブレックにスパーク。すまんな、撃墜は貰う。(ダイスを振る)達成値12で、ダメージは8だ。まぁ半減でも落ちるが。

GM:……うぃ、ジャストで落ちました。

アルト:残り、3名。

GM:うぉわぁぁぁ、凄い勢いで沈んでいくぅぅぅぅ!?(一同笑)

アルト:十分に準備させて貰ったからな。奇襲とはかくあるべしという勢いで手玉に取ってるぞ、私ら。

GM:ぬぅ、こちらの反撃ですよ。ゼーアが……アルトさん斬りたいけど、そっち行ってもゴーレムに途中で邪魔されるのは明白なので、トリーシャさんとエイラルヴに接近!そのままトリーシャさんに切りかかります、全力攻撃!!補助動作でマッスルベアー、キャッツアイ、ビートルスキンを起動しつつ!

トリーシャ:ふふ……こちらに来るのね?

GM/ゼーア:「……してやられた……だが、ただでは終わらん!!」 命中17の全力攻撃が飛びますよ!!

トリーシャ:……意気込みは結構。けど、私も怒ってるのよねぇ。弟子を犯罪者に仕立て上げられて怒らないほど、私は人格者じゃありませんわ。―――なんてね。(ダイスを振る)……ふふ、回避成功。手玉に取ってあげるわ!!

GM:……くっ、流石にLv6フェンサー。一筋縄ではいきませんか。

トリーシャ:威力は凄そうだけど、私なら出目6以上で回避出来るわ。確かに怖いけど、十二分に相手出来るわよ。
 

 かくて、トリーシャとゼーアによるLv6冒険者同士の剣術勝負が発生。
 速度に勝るトリーシャか、威力と体力に勝るゼーアか。そんな激突を尻目に、残りの女剣士と警備兵は必死にゴーレムを撃ち減らしています。
 二人がかりで、どうにか負傷していたゴーレムBを倒し終えた二人。目の前にはまだ、無傷のCとD。
 ちょっと泣きそうかも知れません。マジで。
 

▽ラウンド3▽
 

GM:さて、そろそろ通りの向こうが騒がしくなって来る頃合いです。

トリーシャ:うーん、シルフィ達が来るまでに終わらせたいけどねぇ。

アルト:……ゼーア以外は撃沈しておきたいところだが、まぁ、ああまで啖呵を切ったんだ。トリーシャ、ゼーアは任せて構わんな?

トリーシャ:そうねぇ。エイラルヴは残りの二人の掃討に行って貰えると助かるわー。

アルト:ならば、呼応石でゴーレムEに命令を与えよう。『あいつを倒せ』で、対象にゼーアを指定。これでトリーシャとゼーアの乱戦エリアが3対1になって、エイラルヴが今ラウンドでペナルティ無しで抜け出せるようになる。

ゴーレム担当ロイド:『ごれーむ』。じゃあ、Eは通常移動で歩いてって、乱戦に介入してゼーアに殴りかかる。達成値11だけど。

GM:……当たるんですよね、全力攻撃のペナルティあるから。重戦士だし、この人。

ゴーレム担当ロイド:うしっ!ダメージは10点だ。

GM:あ、それは弾きます。ビートルスキン発動させた重戦士舐めんなぁ!!

ゴーレム担当ロイド:チッ。まぁ、攻撃は副次的なもんだしな。

エイラルヴ担当ネリネ:はい。では、エイラルヴは通常移動で離脱。ゼーアにこれを止める術はありませんよね?で、そのまま敵前衛達の乱戦エリアに突入して、全力攻撃で女剣士をシバき倒します。(ダイスを振る)命中18!!

GM:ぐあ、高い!?

エイラルヴ担当ネリネ:ダメージは20です。……まぁ、これくらいで倒れはしないでしょうが。

GM:ええ、まぁ流石に。……しかし、これで女剣士と警備兵も危なくなってきたなぁ。

エリック担当イクス:まぁ、攻撃集中させましょ。女剣士に矢が飛びます。(ダイスを振る)……飛びませんでした。(一同爆笑)

ゴーレム担当ロイド:1ゾロか(笑)。

エリック担当イクス:エリックの経験点が50増えました。(一同笑)

GM/メラニー:「エリック、なにやってんのよー!!」(笑)

エリック担当イクス:「いや、こんな事もあるさ」(笑)
 

 そんな寸劇を挟みつつ、ゴーレムCDの攻撃は有効打無し。
 そして戦場中央ではトリーシャの双剣がゼーアに2発で合計11点のダメージを与えていました。

 

トリーシャ:むむ……嫌ねぇ、金属鎧は。剣のクリティカル率が下がっちゃって……。

GM/ゼーア:「くっ……良い腕をしている……!!」

トリーシャ:ふふ……『夏はつる 扇(あふぎ)と秋の 白露と いづれかまづは 置かむとすらむ』。扇と白露じゃないけれど、貴方の攻撃が当たるのと、私が貴方の体力を削り切るのと、どちらが早いかしらね?

GM/ゼーア:「言ってくれる!!」 と、こちらの反撃。命中は変わらず、17です。

トリーシャ:(ダイスを振る、回避成功)くるくるくる〜っとね。
 

 ゼーアの攻撃は外れ、それに続く女剣士のマルチアクションもエイラルヴの装甲に遮られ、魔法は抵抗されで、与えたダメージは9点のみ。警備兵の軽い攻撃は、クリティカルしないと話にならず、たった2点のダメージに収まります。
 頑強なリルドラケンであるところのエイラルヴ、残りHPは30。アルトが回復魔法を使える事を考慮すると、MPの尽きかかった女剣士と魔法の無い警備兵には絶望的な壁です。
 

▽ラウンド4▽
 

GM:さて、本格的に通りの向こうが騒がしくなってきました。次のラウンドの頭には、互いに視認も可能になるでしょうね。

ゴーレム担当ロイド:遠くで俺ら、師匠達が大丈夫か案じてるのかねぇ。

ゴーレム担当シルフィ:大丈夫ですロイド、あの二人は死ぬならもっと派手に死にます。屋敷の方がそこまで騒ぎになってないと言う事は、まだ大丈夫です。(一同爆笑)

トリーシャ:……微妙に引っかかる物言いねぇ?(笑)

ゴーレム担当シルフィ:いえいえ、さほど含むところはありません。さほど。(一同笑)

トリーシャ:……帰ったら説教かしらねぇ?(笑)

ゴーレム担当シルフィ:って言うか、忘れかけてましたが使い魔との感覚共有で私、そっちの状況は掴んでるんですけどね。

トリーシャ:ああ、そう言えば。じゃあ、懸念が減った所で……目の前のゼーアを双剣で斬り払います。(ダイスを振る)……あ、右手ダメージで1ゾロ。左手、クリティカル。(一同笑)

エイラルヴ担当ネリネ:……極端な(笑)。

トリーシャ:(ダイスを振る)あ、凄い。また回って……ダメージ29点!!

GM:げぶっ、これは流石に、かなり痛い。けどまだ半分以上HPはありますよ!

トリーシャ:……んー、これは私一人じゃ手に余るかしらねぇ。別に勝算が芳しくない一騎討ちに拘るほどのプライドも無いし……。

アルト:……ふむ、では援護するか。ゼーアにスパーク。(ダイスを振る)達成値16、ダメージ11だ。

GM:うげ、ごっそりこそげた。HPが4割切ったー。

アルト:……とことん硬いな、こいつは。

トリーシャ:でも、押し切れない程じゃないわ〜。

エリック担当イクス:じゃ、エリックもそっちに火力集中させますかね。(ダイスを振る)当たってダメージ、16点!!

GM:あうあう。
 

 フルボッコタイム。
 がしがしと削れて行くGM的最後の砦、ゼーア。
 エイラルヴの攻撃は外れるものの、GM側の反撃も思わしくありません。
 女剣士最後のMPによるカオスショットも、抵抗されて僅か4点のダメージに抑え込まれます。
 そして女剣士と警備兵の通常攻撃は力不足。物理攻撃で与えたダメージは合計6点。エイラルヴ健在。
 で、次のラウンドで―――。
 

▽ラウンド5▽
 

GM:このラウンドで、シルフィさん達の乗ったキャレッジが正門から50m地点に出現します、と。

シルフィ:ロイド、ロイド!見えて来ました!

ロイド:おー……派手にやってるねぇ。状況は押せ押せムード、か。

シルフィ:距離50、ですか……メイリィさん、一気に懐まで飛び込めますか!?

GM/メイリィ:「おっけ、任せて!行くわよー!」 では、まずキャレッジごと一気に全力移動ですか?

シルフィ:ええ。敵前衛の乱戦エリアの5m手前くらいで止まって下さい。

GM:では、まずメイリィの操るキャレッジが一気にその距離まで移動します。

シルフィ:で、私は馬車の上から杖構えます。さぁ、行きますよ!ロイド分の不足で苦しんだ私の恨みを一撃に籠めて、5点の魔晶石を潰しながら3倍拡大エネルギーボルト。全員食らえコンチクショウ!!(一同笑)

イクス:ああ、お嬢がキレてる!?(笑)

ネリネ:……ロイド様が関わると、結構こうなります。(一同笑)

シルフィ:そこ、シャラップ!(笑) さて、魔法達成値は17ですが全員抵抗失敗ですね?ダメージは悲惨な出目で、ゼーアに11、女剣士に11、警備兵にピンゾロです!!(一同笑)

ロイド:うわ、ホントに出目悪ィ(笑)。

GM:って、それでも十二分に痛いんですがコレ!?ゼーアと女剣士のHPが一桁に……。

ロイド:うし、俺は補助動作で馬車から下りて、主動作でキュア・ウーンズを唱える。エイラルヴ、そこそこダメージ受けてるし。(ダイスを振る)……うし、9点ほど回復。

ネリネ:私は降りるだけですね。

イクス:うん、俺もMP温存のために降りるだけに……いや、降りつつフィールドプロテクション。これで俺、ネリネのねーさん、お嬢、ロイドの旦那、メイリィにかかりました。

ロイド:ナイスサポート。

トリーシャ:あらあら、お早い到着ねぇ?

ロイド:そっちこそ、主賓の到着前にパーティーを始めるなんざ、行儀が宜しくないぜ?師匠。

トリーシャ:あらあら、言ってくれるわね〜。生意気になっちゃってもう。

GM/ゼーア:「……貴様ら……完全に嵌められたとでも言うのか…!?」 と、事ここに至ってゼーアはそちらの行動の全貌を把握したようです。

アルト:まぁ、そうだな。先の戦闘であの馬鹿にスパークまで叩き込んだ甲斐もあってか、完全には信用されていないまでも、私達を貴様らが懐に招き入れてくれたのは大きかった。そこは感謝してやろう。

ロイド:痛かったんだからなアレ。覚えてろよこの野郎。

アルト:覚えていたらな。

トリーシャ:……ノールックパスであんな事出来る辺り、貴方達も良いコンビよね。

アルト:私の全存在を賭けて断る。(一同爆笑)

ロイド:魂に誓ってそれは無い。(一同爆笑)

イクス:……この人らは…(笑)。

トリーシャ:で、街の方の状況はどうなの?この騒ぎは盛り上がってる?

GM:えぇ、そうですね。馬車の到着の後を追うように、野次馬根性豊富な一般人の皆様がシルフィさん達の騒いだ市街地の方から息を切らせてやって来てます。まだまだ増えるでしょうね、この雰囲気だと。

トリーシャ:―――重畳。大局的にはこれで勝負あったかしらね?

GM/ゼーア:「……黙れ。ならばせめて、貴様くらいは道連れにしてやる!!」

トリーシャ:出来るかしらねぇ?

GM:と、言ったところで―――屋敷の扉が開きます。

ロイド:……お。
 

◆向日葵兵団◆
 

GM/バルゼム:「き、貴様ら……自分が何をしているのか分かっているのか!?」 と、扉を開けた先に居るのは、壺を抱えたバルゼムです。足元にももう二つ、似たような壺がありますね。

トリーシャ:っしゃ!(ガッツポーズ)

ロイド:嬉しそうだな?(笑)

トリーシャ:最上のパターンよ、戦闘は多いけど……向こうから自分が悪ですって言いに来てくれたようなものでしょ。これでお咎め無しになる可能性は極めて上がったわ〜。

アルト:……詰み、だな。そちらの為した犯罪行為の証拠は挙がっている。大人しく法の裁きにでも身を委ねたらどうだ?

GM/バルゼム:「……お前らは……裏切ったのか!?」

トリーシャ:あらら、残念ね〜。大ハズレ。裏切るも何も、私達は元から貴方に敵対する為に懐に飛び込んだんですもの。裏切ると言う言葉は、一時でも味方だった人に使いなさいな。

ロイド:……藪をつついて蛇を出したな、バルゼム?悪いが、俺はスケープゴートなんぞになってやる趣味は無いんでね。……さて、これだけの騒ぎ、貴様の権力で揉み消せるか?

GM/バルゼム:「……何故だ……何故、こんな事に…」

ロイド:これまで色々やってきたツケが回ってきた。それだけだろ。

トリーシャ:諸行無常ね。驕れる者も久しからず、ただ春の夜の夢の如し―――ですわ。

GM/バルゼム:「……ふ、ふふふ………馬鹿な、そんな、そんな……」

トリーシャ:……で、その壺は脅しのつもりかしら〜?それを見せつければ私達が恐れて引く、とでも?いえ、仮に引いても……貴方にもう、未来は無いわ。

GM/バルゼム:「……まだだ」

トリーシャ:……へぇ?

GM/バルゼム:「まだ、私にはこれがある。この力があれば、貴様ら全員を縊り殺して再起を図れる!!」 叫んだバルゼムは、手に抱えていた壺の封を開けます。 「出て来い、魔神よ!そして私の敵を皆殺しに―――」 と、叫んだところで……壺から伸びた腕がバルゼムの頭を掴み、グシャリと握り潰します。

シルフィ:……うへ。

ロイド:……グルネル、か?

GM:正解です。青銅色の身体の、身長3mほどの巨人……魔神、グルネルのお出ましです。

ロイド:野次馬、ちょいと危ねぇぞ!!離れてろ!!

GM:はい、その叫びに応じて遠巻きに見ていた野次馬が悲鳴を上げて大きく離れます。

GM:そして、グルネルはバルゼムの遺体を投げ捨て、足元に転がる壺をその尻尾を振り回して弾き飛ばします。弾き飛ばされた壺は別々の場所に落ち、砕け、中からそれぞれギルドレックとヴァルブレバーズが出て来ます。前回も見てるので分かるでしょうが、二足歩行巨大トカゲ人間と、巨大な右腕と無数の左腕を持つ異形の巨人ですね。

シルフィ:GM、敵冒険者の残存戦力の様子は?

GM:ん、そうですね。女剣士は余りの状況の変化に、ぺたりと座りこみます。警備兵は両手を上げて、武器を捨てます。

GM/ゼーア:ゼーアは、武器を構えたまま、目前のトリーシャさんを睨んでいます。 「……せめて貴様は、殺してくれる」

トリーシャ:……最悪ねぇ?状況判断も出来ないほど、頭が沸いてるなんて。ならその頭、胴体から分離させてあげるのが人情かしら。

ロイド:……まだやる気かよ。仕方ねェ……師匠、ゼーアは任せる。俺はグルネルに突っ込む。他はエイラルヴとネリネで―――

アルト:いや、エイラルヴ。済まんが降伏した警備兵と、そこの女剣士を見張っててくれ。逃亡しないようにな。他二体の片方は私が受け持つ。

ロイド:……ンだよ、根暗。また白兵戦する気か?

アルト:誰がするか阿呆。私の周囲を見てみろ。……数は力だ、脳軽従者が。

ロイド:……なーるほど。ゴーレムで押し込むわけね。んじゃ、任せる。

シルフィ:―――ふふ、私達の力を甘く見ない事です!あ、ここでパーティー称号を名乗るとかカッコ良くないですか!?(一同笑)

ネリネ:パーティー称号ですか。アークウェイン侍女軍団とか。(一同爆笑)

イクス:侍女アンタだけでしょうが!?(笑)

ロイド:ルールブックの称号ルールから選べ!?(笑)
 

 そしてこのタイミングで始まるPLによる称号相談タイム。
 ルールブック2の称号作成ルールに従い、パーティー称号の相談が始まります。

 

ネリネ:個人的には、花の名前が入っていると良いなぁとか。

シルフィ:桜、桜。さーくーら さーくーら 咲き誇りー そーらに 舞ーうは 反魂蝶ー♪

アルト:歌うな。(一同爆笑)

イクス:何か強そうな称号無いっすかねぇ。

ロイド:25点で「紅魔館」という組み合わせが出来るぞ。(一同爆笑)

アルト:東方から離れろお前ら!?(爆笑)

トリーシャ:えーと、ここまでの意見纏めると「強そうな花」を含む称号ね〜?強そうな花……ラフレシア?(一同爆笑)

ネリネ:ラスボス的風格がありますね、F91的な意味で。(一同爆笑)

シルフィ:でもルールブックに載ってませんからねぇ。

イクス:あればやる気か!?(笑)

シルフィ:強そうな花、強そうな花………あ。

GM:何かあったんですか?

シルフィ:あの、ありました、一つ、ラスボス的風格と絶大な火力を兼ね備えそうな、最強の花。

ロイド:……そんなのあったか?

シルフィ:……「向日葵」。(一同大爆笑)
 

 東方Projectより、“四季のフラワーマスター”風見幽香ネタ。
 向日葵がトレードマークの、「自称最強」。
 実際問題最強クラスの妖怪であり……いや、これ以上は敢えてグダグダ言いません。
 興味のある方は調べてみてください。
 ゆうかりん可愛いよゆうかりん。

 

トリーシャ:…滅茶苦茶強そうね(笑)。

ロイド:それだな、確かに問答無用の威圧感がある(笑)。

ネリネ:ラスボス的風格ですね(笑)。

シルフィ:じゃあ、「向日葵」を軸に語呂が良くなるように……うん、「向日葵兵団」なんてどうでしょうか?名誉点は15点でお買い得ですよ、これ。

アルト:向日葵兵団か……うん、良いな。賛成する(笑)。

イクス:ではそれで!(笑)

シルフィ:宜しい!では……この向日葵兵団の前に、その程度の戦力で挑もうなどとは笑止千万!行きますよ、皆さん!!

一同:―――おう!!

GM:よし、それではボス戦に入りましょう!!
 

◇VS魔神+α◇
 
 いろいろありましたが、遂にこのシナリオの最終決戦です。
 配置は、
 
「ゼーア&トリーシャ」→5m→「シルフィ達」→5m→「ヴァルブレバーズ」→5m→「グルネル」
 
 と、なっています。
 ギルドレックは別方向に、シルフィ達から5mほどの位置に。
 セージ判定の結果、グルネル以外の2体の弱点は知られています。
 また、先制判定はPC側の勝利です。
 ゼーアは既にボロボロですが、足止め程度にはなるでしょうか。
 
 と、言う状況での戦闘。
 これまで鬱憤の溜まっていたであろうPC達の働きに期待です。
 ちなみにエイラルヴ+女剣士&警備兵は、戦意を失った二人をエイラルヴが見張ると言う形で戦闘から除外。メイリィも離れますので除外となります。
 エリックは戦場全てを射程に収め得る近くの建物の屋上から狙撃態勢ですが、真語魔法を操るグルネルやヴァルブレバーズからは逆に狙われ得る位置だと言う事も注意事項です。
 また、直前の戦闘でかかっていた補助魔法の効果は未だ有効です。
 
 が、ここでトリーシャが予想外の事を言い出します。
 

▽ラウンド1▽
 

トリーシャ:作戦名、「全ての戦いを勇者の為に!」(一同爆笑)

アルト:なんだ突然(笑)。アバン先生かお前は!?(笑)

トリーシャ:いえね、物語的に……ここは私達はロイドがグルネルと戦うののサポートに回った方がカッコ良いかなとね?(笑)

ロイド:俺かよ!?(笑)

ネリネ:…頑張って下さい、主人公(笑)。

アルト:……まぁ、面白くはあるな。つまり私達は全力で、ロイドをサポートすれば良いのだろう?

トリーシャ:そうなるわ〜(笑)。

シルフィ:ん、OKです。ではその為にも……道を開きます!!行って、ロイド!! 3m移動して射界を確保しつつ、ヴァルブレバーズの3部位、ギルドレック、ゼーア、そしてグルネルの2部位、全てを狙ってエネルギーボルト!(ダイスを振る)よし、達成値19!魔晶石5点を砕いて、23点のMPを消費します!!

ロイド:大魔法だないきなり!?

シルフィ:『撃て。撃て。撃ちまくれ。敵より多く、ぶちかませ!』―――アークウェイン家の魔術師の戦い方ですよ!

イクス:うわ、お嬢の潔すぎる砲台思想の根幹は家庭的遺伝かよ!?(一同爆笑)

GM:それは無理!全員モロ食らいです!!

シルフィ:よし、行けっ!!(ダイスを振る)……ゼーアに11点、ギルドレックに13点!そしてヴァルブレバーズには弱点込みで17点、14点、15点!!グルネルには本体に13点で、尻尾にはクリティカルして21点です

GM:うげ……ゼーアが撃沈して、他もかなり傷が入りました!!

トリーシャ:倒れたゼーアに、薄く笑います。 ―――無能が、せいぜいそこで倒れてなさい。

ロイド:……おっかねー。

トリーシャ:ふふ。さて、アルト。ロイドがグルネルのとこまで走り込むには、ヴァルブレバーズが邪魔ね。3部位ある相手だから、6名以上で乱戦に巻き込まないと、安全に通り抜けは出来ない訳だけど……。

アルト:問題ない。主動作で残存ゴーレム9体に命令!『あいつを倒せ』!!

GM:……うわ、9体のゴーレムに群がられるわけですね、ヴァルブレバーズ。(一同笑)

ロイド:控え目に言うが、凄い光景だな(笑)。

シルフィ:ダイス、ダイス。

アルト:みんな手伝え、9体分振るのは面倒だ。(一同笑)
 

 しばしザラザラとダイスを振る音。そして「当たったー」「外れたー」が1:4くらいの声。
 結果、3Lvモンスターであるロームパペットですが、根性で2発ほど命中させ、ヴァルブレバーズの右腕に合計9点ダメージ。地味に効いてます。
 更にそこに飛び込む、エリックの狙撃。

 

イクス/エリック:「―――やったか!?」

ロイド:その台詞は失敗フラグだぞ、エリック。(一同笑)

GM:いえ、エリックの放った矢を受けて、ヴァルブレバーズの右腕は動かなくなって千切れます。

シルフィ:グロッ。

トリーシャ:……うーん、この位置って微妙に嫌ね。ギルドレックもヴァルブレバーズも、後衛に対する攻撃手段があるし…。

シルフィ:ギルドレックの尻尾攻撃か、ヴァルブレバーズの魔法攻撃かですね。

トリーシャ:……うーん、まぁ、厄介なのは装甲の薄い後衛にとってはギルドレックの尻尾かしらね。手伝いなさい、ネリネ。一気に落とすわよ!!ギルドレックのところに突撃して、補助動作でガゼルフットを使いながら斬りかかるわ〜。

ネリネ:了解です!では、こちらもビートルスキンを起動しながら斬りかかりましょう!!

GM:う。こっちの回避は15ですが、弱点が割れてるんでそっちの命中に+1されていますよ。

トリーシャ:うっし。2発とも当たって、ダメージは15点と14点よ〜。

ネリネ:私のアックスも当たりました。15点です。

GM:……ぐ、HPは一桁になりましたが、まだ無事です。

ロイド:イクス!

イクス:あいさっ!魔晶石叩き割りながら、3倍拡大フォース!射線が通って無くて狙えないグルネルを除き、全員巻き込み、食らえ!!(ダイスを振る)……出目4に運命変転を使用!達成値16にします!!

GM:む、それは……駄目です、抵抗失敗!

イクス:よっしゃ!(ダイスを振る)……ヴァルブレバーズに11点と9点、ギルドレックに10点だ!!

GM:ぐ、ギルドレックがいきなり倒された……ええい、攻勢に回るとホント強いなこのパーティー!?ヴァルブレバーズの左腕も千切れかけてます!!

イクス:む……左腕は仕留め損ねましたか。

ロイド:いや、十分だ。良い仕事したぞ、イクス。

シルフィ:……ロイド!後は……!!

ロイド:分かってる!では、ゴーレムにたかられているヴァルブレバーズの横を抜けて、グルネルのところまで通常移動。魔力撃でブチかます!まず厄介な尻尾から……(ダイスを振る)16だがどうだ!?

GM:む、それなら当たります。

ロイド:よし、ならばダメージ、(ダイスを振る)……く、低い。23か。

GM:どこが低いねん。(一同爆笑)

イクス:出目4でそれとは……もうほんと攻城兵器ですな(笑)。

GM:くそう、尻尾が千切れかけてビチビチ言ってます。最初のターンで戦力がほぼ半減とは……。このままでは済ませませんよ。

ロイド:チ、そっちの手番か。

GM:ええ。まず、グルネルの尻尾がロイドさんに襲いかかります。命中17、当たったら「絡め取り」が発生して、ロイドさんの命中と回避に−2が付きます。ダメージは14点!

ロイド:……ぐ……まぁ、仕方ねぇ。とりあえず、6点だけ抜けた。

GM:で、戦場全体に魔法飛ばしたかったんですが……中央のでっかい乱戦エリアが射線を塞ぐために、狙えるのはロイドさん、ネリネさん、トリーシャさん、そしてエリックですか。……目の前の戦士に魔力撃をするか、火力をバラ撒いて総合的なダメージを増やすか……まぁ、魔法か。4人にエネルギーボルト!達成値は17です!!

ネリネ・トリーシャ:ギャー!!?(←魔法が苦手な方々)
 

 グルネルの魔力はシルフィと互角。
 この火力により、トリーシャが14点、ネリネがプロテ込み12点のダメージを被ります。
 ロイドは抵抗成功、ダメージは僅か6点に抑え込まれますが―――

 

GM:(ダイスを振る)……あ、エリックにクリティカル。

イクス:げっ。

GM:ダメージ、19です。おお、エリックのHPが一桁に。

ロイド:……メラニー、エリックを連れて射程外まで……っていうか、射線の通ってない場所まで下がれ!!

GM/メラニー:「分かった!ほら、エリック掴まって!!」

GM/エリック:「……くっ……すまない」

ロイド:冗談!ここまで十分な働きしてくれたんだ、胸張って休んでろ!!

GM:で、ヴァルブレバーズはそちらの後衛が固まってる辺りにファイアボールを叩き込みます。こいつなら射線通ってますし……達成値13で後衛のど真ん中にズドン!!

ロイド:お嬢!?

シルフィ:(ダイスを振る)……大丈夫、抵抗には成功してます!

アルト:ふっ、任せろ。私は失敗だ。(一同爆笑)

ロイド:……お前は良いよ、頑丈だし。(一同爆笑)

アルト:ひどいな!?(笑)

イクス:俺も失敗しましたー。

GM:…達成値13なのにえらく抜けたなぁ。では、ダメージは各々振って下さい。

アルト:(ダイスを振る)……む、13点ダメージか。

シルフィ:プロテありますんで、4点だけ貰っておきます。

イクス:(ダイスを振る)……(ダイスを振る)……19点ダメージっす。(一同爆笑)

ロイド:無言で回すな、アホたれ!?(爆笑)

シルフィ:すいません、私の斜め前方でこんがり焦げてる人が!?(爆笑)
 

 処理ミスです。ヴァルブレバーズの真語魔法レベルは5なので、ファイアボールは使えない筈なのですが……。
 この場では誰も気付かず、流されています。
 流した結果、約一名ちょっと酷い事になってますが。

 

イクス:あたた……こりゃいかん。全員、それなりに削れてますね。

アルト:敵も味方も、クリティカルが出たからな。

ネリネ:安全圏なのは私くらいですね。

シルフィ:私、4点くらいしか食らってないんですがー。

イクス:いや、お嬢のHPに安全圏なんて概念は存在しないし。(一同爆笑)

ネリネ:マスターのHPは最初から危険域(クライマックス)ですからね。(一同爆笑)

シルフィ:く、何も言い返せない。この……ネリネとイクスさんの便座カバー!!(一同大爆笑)

トリーシャ:便座カバー!?(爆笑)

シルフィ:いえ、思いついた罵声を。

アルト:それで便座カバーが出てくるあたり、流石だな貴様。(一同笑)

シルフィ:サンクス。

アルト:誰も褒めとらんわ。(一同爆笑)

シルフィ:それはそうと、確かにこっち、かなり削れてますね。

ロイド:已む無し。敵も削れてるんだ、このまま押し込むぞ!!
 

▽ラウンド2▽
 

 さて、現状では戦場ど真ん中に巨大な(10人参加の)乱戦エリアがあるため、グルネルと味方後衛の間に射線が通っていません。
 グルネルからの攻撃を避ける意味ではOKだったのですが、シルフィの火力をアテにする事を考えると、早めにヴァルブレバーズを片付けて射線を通すと言う方向で作戦は決定しました。
 となると、まず行動させるのは―――

 

ロイド:まぁ、ゴーレムだよな。

シルフィ:スーパーフルボッコタイムですね。

アルト:よーし皆の者ダイスを持て。(一同笑)

GM:……私も?(一同笑)

アルト:……いや、GMは振るなよ(笑)。
 

 ダイス目10以上で胴体にならば当たるので、9体で殴れば一発くらい当たるのではないか作戦。
 しかし、今回は狙いが当たりにくい左腕に分散した為有効打が出ません。

 

ロイド:……チッ、まさか全弾外れとは…。

トリーシャ:4.5×1/6。期待値で胴体には一発当たるか当たらないかなんだから、こんなものでしょうね〜。仕方ないから、私が行くわ。通常移動でヴァルブレバーズの懐に飛び込んで攻撃!(ダイスを振る)……うーん、19と13……片方外したわね。

GM:お、もしかしたら生き残るかも?

トリーシャ:いえ、まだクリティカルが出れば……(ダイスを振る)くっ、駄目、15点。

GM:なら、まだ生きてます!!

ネリネ:……くっ。仕方ありません、私も攻撃を仕掛けます。(ダイスを振る)……当たって、13点。これで……!!

GM:うん、それでヴァルブレバーズは倒れます。相変わらず腕だけビチビチ動いてますが。

シルフィ:相変わらずグロッ。

イクス:そんな事言ってる場合じゃないっスよ、お嬢。ほら、ヴァルブレバーズが倒れたんで射線が開けました!!

ロイド:GM、一つ聞くが俺にかかってる「絡め取り」は、それを行っている尻尾を倒せば解除されるのか?

GM:ん、そうですね。解除されるとしましょうか。

ロイド:よしっ!それならお嬢、まずはこの尻尾をどうにかしてくれ!!

シルフィ:……ん、よし!了解しました、それならば……制限移動で3m移動、10m以内の距離に入り、リープスラッシュをブチ込みます!!ビグザムのMPを使って、合計12点消費。これで私のMP、残り2です!!

イクス:相変わらず、2,3ラウンドで撃ち尽くすなぁ(笑)。

シルフィ:先手必勝、序盤の短期間に最大火力で制圧するのが正道ですからね。さて、問題は達成値が足りるか……(ダイスを振る)……くっ、16……いえ、ここで腕輪を叩き割ります!これで一時的に魔力が12になります!!達成値は18!!

ロイド:凄い数字になったなオイ!?

シルフィ:ダメージは尻尾に16点、本体に18点です!!

GM:ぐあ、それで尻尾が斬り飛ばされ、本体もかなりのダメージを食らって咆哮を上げてます。

ロイド:アルト、ファナティシズムくれ!!

アルト:心得た!(ダイスを振る)…良し成功!ロイドにファナティシズム!!

ロイド:……さて、食らいやがれ。魔力撃!(ダイスを振る)…17で命中か。ダメージは……(ダイスを振る)28点!!

GM:うわ、それ凄い抉れました!!ぐらりと揺れて―――

イクス:……行ったか!?

GM:―――倒れません。踏みとどまります!!

一同:うわあああああああああ!!?

イクス:くっそ、このままじゃヤバい。魔晶石割りつつ、全体に回復魔法!!(ダイスを振る)……全員、HPを8点回復させてください!

シルフィ:おお、超全快。

ロイド:そりゃお前はな!!(一同爆笑)

アルト:まぁ、一撃で落ちるHPではなくなった。……筈だ。

トリーシャ:筈、よねぇ。

GM:まぁ、そうですね。目の前の戦士に魔力撃くらわせて6ゾロ出しても、このラウンドで倒すのは不可能……自分のHP鑑みると、キュアハート使っても次のラウンドには十中八九倒れてそうですし。

ロイド:……となると、低い可能性でもこちらに一矢報いようとするならば…。

GM:……グルネル、魔法を使います。そちら全員に向けて、リープスラッシュ!誰か一人くらいは道連れにしてやるっ!!

一同:うわああああああああああ!!?
 

 グルネル、なけなしのMPを振り絞って全体に魔法。
 威力の高いリープスラッシュが、グルネルの魔力により達成値17で飛びます。
 誰か一人くらい致命傷食らわないかなぁという目論みの元、ブッ放されたそれ。
 高い抵抗目標値もあり、抵抗に成功したのはアルトのみ。
 そして―――

 

アルト:……私は7点で済んだが、他はどうだ?

ロイド:ぎゃあああ、やべぇ危なかったクリティカル直前!?16点食らった!!

シルフィ:あっはっは、私クリティカル来たら死にますねこれ。15点頂きました。

イクス:(ダイスを振る)……(ダイスを振る)。

アルト:そこ、無言で振り足すなァァァァァ!!?(一同爆笑)

イクス:うーん、今回の探索パートの活躍はやはり死亡フラグだったか……22点食らって、HP−3です。バタンキュー。

ネリネ:生死判定はどうですか?

イクス:(ダイスを振る)……ん、よし。それは成功。生き延びます。

トリーシャ:(ダイスを振る)……な、なによこれ〜!?私もクリティカル食らったわ〜……23点抜けて、残り4点よ〜……。

ネリネ:17点食らいました、残り36点です。

一同:おかしいよ、それ!!?(一同大爆笑)

ロイド:未だに俺の最大HP以上なんですが!?(一同爆笑)

アルト:むぅ、正直言ってイクスが倒れたのは痛いぞ、おいどうするんだ回復。

イクス:アルトの兄貴が代理でお願いします。

シルフィ:(紙に計算式ガリガリ)……んー、でもこれでグルネルのMPも打ち止めの筈です。MPの消費効率より、ガス欠覚悟でこの瞬間に出せる最大火力を追求しましたね。……ああ、エンチャントとかカンタマくらいなら使えるでしょうが。

GM:この状況でそれ使うほどアホじゃないです。(一同笑)

アルト:……まぁ、既に乱戦だからな(笑)。
 

▽ラウンド3▽
 

 さて、正直GMはここで戦闘が終わると思っていました。
 残グルネルのHPは14。ロイドの魔力撃を食らった瞬間終了確定。シルフィの魔法に抵抗失敗しただけでも危ない領域です。
 が―――

 

ロイド:さて、トドメ行くぞ!魔力撃!!(ダイスを振る)……え゛?

シルフィ:…………出目3?

ロイド:……えーと、達成値……13か。これは……。

GM:お……それは回避してます!してますよー!!

シルフィ:いけない、これは……ええい、最後の7点魔晶石を握り潰して、リープスラッシュ!往生際が悪いですよ!!(ダイスを振る)……うぞっ、出目4!?腕輪壊れてるから……達成値13!?

GM:抵抗!抵抗しました!!

シルフィ:……だ、ダメージ6点……いかん、残した。

トリーシャ:(計算中)……グルネルの残りHPは、8……アルト、行ける?

アルト:……分からん。私の魔力は8……スパークが抵抗されたら、倒すのは無理だ。抵抗されなかったら倒せるが、それにしたって腕輪を割るのを前提としても出目8以上か……いや、運命変転があれば5/6の確率で行ける!スパーク撃つぞ!!(ダイスを振る)……な、なんだとぉ!!?(絶叫)

倒れ中イクス:……出目7……。

トリーシャ:……ひっくり返しても抵抗される出目ね……。

ネリネ:……ここにきて最悪の目を……。

アルト:……ダメージは5点だ。くそ、まだ残したか!?

GM:残り3点!?うっわぁ、生きてる!!

シルフィ:ど、どうしましょう。トリーシャさん、ネリネ、倒せますか?

トリーシャ:……いえ、私は行かない方がいいわ。グルネルの回避力は16……私とネリネの攻撃が全部外れる確率は、7/12の三乗で……343/1728。だいたい1/5ね。

ロイド:五回に四回は倒せるんだろ、それなら。

トリーシャ:…ダイスの神様が確率論に忠実ならね。

ロイド:……う。

トリーシャ:……もし駄目だった上で、私に魔力撃来たら軽く死ぬわよ〜。それより、ネリネに乱戦に介入して貰って、ロイドに「かばう」を発動して貰った方が安定するわ〜。その場合、ネリネならどう頑張っても敵の物理攻撃で沈む事は無いから、確実に次のラウンドのこっちの手番まで回せるしね。

ロイド:……確かにな。じゃあ、それで行くか。

ネリネ:心得ました。では、魔法少女ねるねるネリネA's、突貫します。

ロイド:二期入った!!?(一同爆笑)
 

 ネリネの移動攻撃はハズレ。
 しかし、「かばう」を使ったお陰でこのラウンドのグルネルの魔力撃は問答無用でネリネに向かいます。
 出たダメージは30点。相当デカい筈……なんですよ、本当なら。本当なら……。

 

ネリネ:14点軽減。16点食らって、残り20点。もう一発なら確実に耐えますね。

GM:ありえねぇ!!?(一同爆笑)

ロイド:GM、GM。安心しろ、皆同じ気持ちだ(笑)。

GM:……くぅ、倒し損ねた事にグルネルは悔しそうな雄叫びをあげます。共通語翻訳、「おのれェェェェェ!!」とでも言うところでしょうか。

ネリネ:……ロイド様が倒れると、マスターが悲しみます。ならば、させません。それがアークウェイン家の侍女の在り方です。ロイド様を倒したくば、私を倒してからどうぞ。……まぁ、そこで転がってるイクス様は、倒れてもマスターが泣かないので放置でGOですが。(一同爆笑)

イクス:ちょっと!?それかなりヒドくない!?ねぇ!!?(一同爆笑)
 

▽ラウンド4▽
 

ロイド:……んじゃ、トドメ行くぞ。マルチアクションで通常攻撃とフォース。(ダイスを振る)……通常攻撃、魔導鎧の効果もあって達成値18。フォースは達成値16。ダメージは21点と、魔法は抵抗されて半減の……5点。

GM:どちらか片方だけでも十分ですね。グルネルは、槍で貫かれ、気弾の直撃を受けて、聞き苦しい絶叫と共に倒れます。

ロイド:……な、長かった……。

シルフィ:うう、ぺたんと座りこみます。もうボロボロで、ヘロヘロですよぅ。

アルト:……うむ、そう言えばそこに一人転がってるな。(一同笑)

倒れ中イクス:おーこーしーてー(笑)。

GM/メイリィ:「って、ちょっとイクス!?ねぇ、生きてる!?生きてるなら返事しなさい、こらぁ!?」 と、大慌てでメイリィが走って来ます。その後ろでは、後ろ手に縛られたバルゼム方の冒険者二人にモールを突き付けてるエイラルヴが。その更に向こうに、こっちに歩いてくるエリックとメラニーの姿も見えますね。

ロイド:あー、メイリィメイリィ。とりあえずソイツ起こすから離れろ。キュアるから。アウェイクンるから。

シルフィ:ロイド、ロイド……気が抜けたら腰も抜けました……。(一同笑)

ロイド:ああもう手間かかるなぁお前はよォ!?(ダイスを振る)ハイほら、集中乱すからイクスにかけたアウェイクンピンゾロしたー!はい、50点ごっつぁんです!!(一同爆笑)

イクス:ちょ、俺どーなるんですか!?(笑)

ネリネ:……口にポーションねじ込みますか?(笑)

アルト:鼻でも良いぞ。胃にまで行けば一緒だろう。(一同爆笑)

イクス:待てやァァァァァ!?(爆笑)

ロイド:(ダイスを振る)いやまぁ、普通にもう一回かけて成功したが。

イクス:うがあああああああああああ!! えー、はい。アウェイクンされた瞬間飛び起きます!!

GM:あの、多分それだと顔覗き込んでたメイリィに強烈なヘッドバット食らわす事になりますが。(一同爆笑)

イクス:おゴッ!? えー、はい。倒れます。(一同爆笑)

ネリネ:何がしたかったのですか(笑)。

イクス:いや、凄い不遇な扱いされてた気がしたので、思わず飛び起きたのですが(笑)。

GM/メイリィ:「………きゅう」 と、メイリィも撃沈しました。(一同爆笑)

ロイド:……仲良いな、お前ら(笑)。

アルト:一方で私はゴーレムにポージングさせて遊んでいた。(一同爆笑)

ロイド:回復魔法使えよ、お前今回はMP余ってんだろ(笑)。

GM:で、そんな感じでグダグダしてますと……街の中心部、というか王宮の方から、騎馬に乗った一団が近付いてくるのが見えます。野次馬をかき分けて、ですが。

ロイド:結構いたんだな、野次馬。

GM:まぁ、かなり遠巻きにしてたわけですが。逃げる人は逃げてますし。

アルト:……それはそうと、来たのはどんな連中だ?

GM/騎士:身なりが良く、立派な鎧を身につけた……騎士、ですね。 「……貴殿らがこの騒動の中心人物か」

シルフィ:うう、腰が抜けたままですがリーダーとして応対しましょう。 デュボール王宮魔術師が傍流、アークウェイン家次女、シルフィリア・アークウェインと申します。レガリアの騎士の皆様とお見受けしますが、相違ないでしょうか。

GM/騎士:「デュボールの?……失礼した、相違ないが……アークウェイン殿はこの騒動について何かご存じか?」

シルフィ:それも含めて全て説明します。とりあえずは、そちらの宜しいように。こちらには探られて痛い腹は、あんまりありません。(一同笑)

ネリネ:…あんまりですか(笑)。

シルフィ:盗賊ギルドとの協調路線とか、壺を割られる可能性を知って敢えて放置した事とかは、まぁ減点項目かなぁ、と(笑)。

GM/騎士:「……承知した。では、お仲間含め全員、一時王宮の方まで連行させて頂こう」

シルフィ:構いません。が、その、えーと。

ロイド:……無言でお嬢の横に行って、抱え上げる。 こいつ、腰抜かしたんだとよ。全く、腰抜かしたまま騎士に応対すンなよ、態度悪いって減点貰うぞ。

シルフィ:な、ロイド、ロイド!横抱きとは乙女のロマンですが、衆人環視だとちょっと恥ずかしいです!(笑)

ロイド:え、俺荷物みたいに肩に抱え上げたつもりなんだけど。(一同爆笑)

シルフィ:ロマンも何もありませんでした、やり直しを要求します!!(一同爆笑)

GM/騎士:「……まぁ、とりあえずついて来て貰うか」 それをやや呆れた様子で見ながら、騎士が指示を出して行きます。そして―――
 

◆事後処理+α◆
 

GM:それから、三日が経過しました。

ロイド:おおう?どうなったんだ、俺ら。

GM:そうですね、様々な証言、物証、状況証拠などが集まり、バルゼム側の悪事は決定的なまでに明らかになりました。その結果、警備隊の一部に厳罰が下り、その他の警備兵たちにも綱紀の引き締めが行われたり―――と、まぁ色々ありました。

GM:その間、貴方達は騎士団に勾留されたわけですが……別に牢屋に入れられるとかじゃなくて、騎士団の所有する離れのような建物に留め置かれて、外出などは制限されると言う感じでしたね。最初の段階の取り調べで、貴方達が向こうによって陥れられた事に対する反撃として今回の行動に出たのは証明されましたからね。

ロイド:それはそれは……頑張った甲斐があったな。

トリーシャ:まぁ、向こうは魔神召喚の壺なんかも取り扱ってたわけだしねぇ。白か黒かで問われれば、閻魔様じゃなかろうとも黒を示すわよ〜。

アルト:で、諸々の処理が終わるまで私達は勾留か。レジーナに対して言伝は出来るか?

GM:それくらいなら許可されますよ。っていうか、衛兵が付き添えば会いに行くのも許可されるでしょう。

アルト:そうだな。ならば、会いに行って礼だけは言っておく。この恩は必ず返す、ともな。

GM/レジーナ:「ふふ、律儀だね、アルト。……まぁ、貸しにしとくよ。そうしておけば、また来てくれるだろうしね」

シルフィ:……パルいですねぇ。(一同笑)
 

・パルい→「妬ましい」の意。
 

GM:で、今回の騒ぎですが、相当上まで話が行ったらしく、貴方達には悪徳商人を退治した事で恩賞が約束されます。それと同時に、騒ぎを大きくし過ぎだと騎士団の方に説教もされますが。

ロイド:聞き流しながら頷いておく。(一同笑)

アルト:むしろ出るんだな、恩賞。そこに吃驚だぞ(笑)。

トリーシャ:ただ働き覚悟だったものねぇ(笑)。

GM:また、犯罪行為に加担していたバルゼム側の冒険者たちには、レガリアの法に応じた裁きが下されることとなります。ああ、メイリィはちょっと次実家に帰ったら怒られるかもしれませんね(笑)。

イクス:……今度しっかり謝っておこう(笑)。

GM:で、エリック達も恩賞を貰ったようで、ホクホク顔で貴方達より一足早く解放されました。

ロイド:おう、お疲れ。

GM/エリック:「悪いね、結局戦闘でも本格的な所じゃ大して役に立たなかったのに、恩賞まで貰えるとは」

シルフィ:いえ、とても助かりましたよ。また何かあれば、宜しくお願いします。逆にそちらに何かあれば、お助けしますからね。

GM/メラニー:「あはは……ありがと。今度会うまで、元気でね?」

ネリネ:そちらこそ、お身体に気を付けてお元気で。

GM:で、そんな中。事件から三日経った今日、貴方達の釈放が決まり、どうやら偉い人らしき30代になるかならないかくらいの大柄な青年が、貴方達の居る離れに国からの恩賞を持ってやって来ます。

ロイド:おおー。

GM/青年:「まぁ、今回は災難だったな冒険者たち。頭の固い連中にちょいと説教されたみてェだが、俺としちゃ結構話を聞かせて楽しませて貰ったぜ」 と、笑いながら青年は持って来た箱を置きます。で、その箱を開けると中には貨幣がジャラジャラと……ざっと3万Gというところでしょうか。

シルフィ:さんまん……。

ロイド:まぁ、行先は決まってるな。レジーナへの返金と、エリック達への後払い分の報酬支払いだ、まずは(笑)。

GM:ああ、そうですね。エリックさん側には、その分も含めて恩賞が支払われてるとしましょう。貴方達が追加で払う必要はありません。それと、レジーナさんに返金しようとした場合、2万だけ取って残りの1万は貴方達で使うように言います。

シルフィ:「貸し」が無くなるのが嫌なんですねぇ(笑)。

アルト:……私達がまた来るように、か。何と言うか、捻くれていると言うか寂しがりと言うか……。

ロイド:…くくく、頑張れ、色男(笑)。
 
アルト:ははは、シバくぞ脳軽従者(笑)。

GM/青年:で、恩賞を持って来た青年は、貴方達を興味深そうに見回して、聞きます。 「で、聞きてぇんだが……あの作戦考えたのは、どいつだ?」

シルフィ:あの作戦?

GM/青年:「街中で騒いで、相手の逃げ道を奪うって奴さ。ありゃ、強引で自棄っぱちなようにも見えるが、非常に理に適ってる。得られた情報から判断して、お前さん達の状況ではあれが一番、相手の逃げ道を確実に奪って戦略的に勝利出来る道だったろうな」

トリーシャ:その部分は私ね〜。ゴーレムを多数作っておいて、内部から一気に突き崩すのはアルト君の策かしら〜。

アルト:……別に、あの状況で取り得る手段としてはありふれた物だろう、私の策はな。

GM/青年:「いやいや、敵の懐でそこまで大胆な策を実行できるなんざ、大した度胸だよ。―――で、そっちの姉ちゃん。どう言う思考から、あの策に至ったんだ?単なる自棄が大当たりしたのか、冷静に考えた結論なのか。そこだけ聞いても良いか?」

トリーシャ:……う〜ん、そうねぇ。思考の結果よ、あれは。それも単純な、ね。……ねぇ、貴方。「戦術」で使う策に於いて、重要なのはなんだと思う?

GM/青年:「戦略としての状況が整った後で、って事か?」

トリーシャ:そうねぇ、戦略まで含めれば、私は補給と数と士気って答えるけど。戦術レベルで策を立てる時に必要なのは?

GM/青年:「……情報、かね。俺の場合だがな」

トリーシャ:正解。そうね、それは大前提。その上で私はね、「相手の思考に立って、『やられたら嫌な事』を躊躇いなく実行する事」だと思うのよね〜。

GM/青年:「……ほう?」

トリーシャ:相手の立場だったら何をやられたら嫌か。それを考え、可能な限りその思考結果に沿うように動いたのが、今回の結果よ〜。相手が秘密裏に事を運びたいならば、徹底的に騒げばいいってね〜。

ロイド:……要約すると壮大な嫌がらせって事だよな?(一同笑)

シルフィ:…普段からそう言う思考で生きてるから、トリーシャさんはトリーシャさんなんですね。(一同笑)

トリーシャ:そこ二人、後でちょ〜っとお話があるわ〜。(一同笑)

GM/青年:「……くっく、なるほどなぁ。自軍ではなく相手方を主体に考えて、『何をされたら嫌か』を結論に用意して、自軍の戦力で実現可能なそれに可能な限り近い策をとるってワケか。なるほど、理に適ってる」

トリーシャ:それはどうも、ご期待に添えたようでなによりですわ。―――で、貴方はレガリアの将軍さんかしら?それもその若さ、相当の実戦派でのし上がった人とお見受けしますわ〜。

GM/青年:「……くっく、本当に頭が回るな、アンタ。うちの軍に欲しいくらいだよ」

ネリネ:(おずおずと)…あの……トリーシャさんの場合、その……悪知恵かと。(一同爆笑)

イクス:控え目に真実言い当ててますな(笑)。

トリーシャ:世界は敵色ね……(笑)。

GM/青年:「………でもま、将軍ってのはハズレだな。まぁ、冒険者諸君?『俺の国』で暫しゆっくりして行ってくれ。活躍に期待させて貰うぜ」

ロイド:……俺の、国?ちょっと待った、アンタ……いや、貴方はまさか。

GM/青年:「……くっく。レガリア国王、ザヴィーエ・ボアギュールだ。いや、面白かったぜ?お忍びで話を聞きに来るってのもな」

一同:………えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?
 

 ―――かくして、5話から続いた一連の事件には一応の決着がつきました。
 悪徳商人に陥れられるも、協力して(ただしバラバラに)その悪事を暴き、打ち破った冒険者達。
 派手にやり過ぎたせいか、予想外の御方の目にも止まってしまったようですが。
 レガリアの若き武王、“鉄人”ザヴィーエ・ボアギュール。豪放磊落な武人にして、論理的な戦術家でもある彼の目に止まった事が今後、どう影響してくるか。
 
 ともあれ、今回のシナリオはここで終了。
 レジーナに借りを残しつつも、多大な恩賞を手に入れてホクホク顔の冒険者達。
 2シナリオ分の報酬とは言え、レジーナから貰ってた分と合わせて7万。ただし返金分とシナリオ攻略に必要だった分が合わせて約3万5千で、実際には途中で貰ってた分含めても差し引き3万5千の報酬。
 
 ……う、うーん。多いかなぁ。次のシナリオではちょっと渋く行こうと誓ったGMでした。
 

・獲得経験点:2690+各々の1ゾロ分(キャンペーン序盤のラストなので、基本経験点を2000に設定)
・獲得報酬(パーティー合計):40000G(レジーナから貰った分)+30000G(王宮からの褒賞)+300G(ドロップ品の売却金額)=70300G
・シナリオ中の必要経費:8000G(エリック組に支払った報酬)+2000G(馬車レンタル)+5000G(盗賊ギルドに支払った報酬)+20000G(最終的にレジーナに返した金額)=35000G
・使用消耗品:魔晶石5点×16(8000G)+敏捷力増強の腕輪(1000G)+魔化された粘土×11(2200G)+魔晶石7点(1400G)+知力増強の腕輪(1000G)+呼応石×11(1100G)=14700G
 
 ……あれ、差し引きで見ると合計2万Gくらいしか増えてない?
 ……別に渋くしなくても大丈夫か?と言うか渋くしたら消耗品買えなくて死ぬ?
 
 ―――GMはそんな事を思いつつ、一先ずは……
 
  
                  ……ミッションコンプリート!!

 
 

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