◆SW2.0キャンペーン 駆け出し冒険者のためのセプテット 第三話◆
 
 
◆せーちょーほーこく◆
 
 
GM:さて、準備は出来ましたね?それでは、前回の経験点は合計で1250点+10点です。

ロイド:ん?その+10って何?

GM:第一話の経験点の総計が10点少なかった事に気付きまして。2Lvの山賊×4に、3Lvのボス、4Lvのヴァルチャーで合計1150点だったのに、1140点しかあげてなかったんですよ。

イクス:ヴァルチャーのがボスより強かったのか…。

ロイド:そんな感じはしなかったけどなぁ。

シルフィ:いえ、私は忘れもしません。私に1000Gの打撃を与えたあの鳥を…!!(一同笑)

ネリネ:HPダメージじゃなくて金銭のが重要なんですね…(笑)。

GM:薔薇のチョーカー、2話分で合計3個も破損してるんですよね…。

シルフィ:大丈夫、今回も買いますので多少食らっても安心です!!

一同:…………うわぁ。(生暖かい笑み)

シルフィ:ちょ、ネリネまで!?(笑)

ネリネ:マスター、申し訳ありませんが……フォローの言葉が私の辞書には見当たりません。(一同笑)

シルフィ:うう、こ、これが反抗期!?うわーん、ロイドぉ!ネリネが、ネリネが私に反抗をぉ!!(笑)

ロイド:……公式リプレイのルーンフォークみたく、最初に起動された時に「異議あり!」と叫んで箱に戻らなかった分だけ忠臣だろ。(一同笑)

シルフィ:あれ、私の評価っていったい!?(笑)

アルト:(さらりと)さて、それじゃあ成長を始めるか。前回得た報酬はパーティー全体で4820。

ロイド:俺はレジーナからの報酬でアイテム選択してたから、その分は良いよ。

アルト:計算面倒だから受け取れ。(一同笑)

ロイド:……ぶっちゃけたな(笑)。

アルト:と、いうわけで一人964Gとなる。各々、これをどう使うか、並びに貸し借りなどは任せるとしよう。

シルフィ:薔薇のチョーカー……ッ!!(一同爆笑)

ロイド:……アレはどーする?(笑)

アルト:……遠くから生暖かく、完全無関係の目で見守ってやろう。(一同爆笑)

シルフィ:ひどっ!?(笑)
 
 
 さて、毎度おなじみ成長タイム。
 ギャーギャー騒ぎながら成長していき―――
 
 
GM:では、成長報告をお願いします。

シルフィ:はーい。シルフィ、ソーサラー3Lvになりました。火力UP!!そして成長は精神力!これで精神力ボーナスがブレイクしました。セージも2Lvになりました。そして、魔法拡大/数を習得!これで大規模戦闘において、敵全体に魔法をブチまけれます!!

GM:うっげ、それはキツい。

シルフィ:なお、買物は少しだけお金を借りて薔薇のチョーカーです。(一同爆笑)

ロイド:……突っ込まんぞ、突っ込んだら負けだ…!!(笑)
 
 
名前:シルフィリア・アークウェイン
種族:エルフ 性別:女 年齢:20(外見15) 生まれ:魔術師
身長:163cm 体重:50kg 髪の色:紫銀
能力値ダイス:技10 体2 心14 A8 B7 C1 D4 E11 F9
最終能力値:器用度18 敏捷度17 筋力3 生命力6 知力26 精神力24
保有経験点:100
合計名誉点:30
保有名誉点:30
HP:15 MP:33
冒険者技能:ソーサラー3 セージ2 レンジャー1
戦闘特技:魔法誘導 魔法拡大/数
装備:メイジスタッフ クロースアーマー
所持品:冒険者セット 白紙の本 羽ペン&インク 魔香草×2 救命草×2 薔薇のチョーカー
所持金:0
 
 火力馬鹿の暴走エルフ。3000Gの女。妄想癖ありの耳年増。
 パーティー最大火力であると同時に、パーティーの弱点。
 薔薇のチョーカーになんぞ拘りでもあるのだろうか。
 
 
ロイド:さて、ロイド・クラリクロイツ。能力値の成長は筋力。丁度欲しいところが上がったな。で、技能はファイターが3Lvになった。

イクス:まずは戦士としての能力を追及し始めましたね。

ロイド:ていうか、3Lvになって戦闘特技が取りたかっただけだな。取った特技は魔力撃。高い知力を活かす意味でも良いだろ。次回はプリーストを上げる予定。

イクス:お、追いつかれる!?

ロイド:とはいえ、魔法拡大持ってるお前の方が回復役としちゃ優秀だろ。あ、買物は無しで。以上!
 
 
名前:ロイド・クラリクロイツ
種族:ナイトメア 性別:男 年齢:20 生まれ:神官
身長:188cm 体重:84kg 髪の色:漆黒
能力値ダイス:技6 体14 心10 A10 B7 C6 D6 E9 F7
最終能力値:器用度17+1 敏捷度13 筋力21+2 生命力20 知力20 精神力17
保有経験点:600
合計名誉点:30
保有名誉点:30
HP:29 MP:20
冒険者技能:ファイター3 ライダー1 プリースト/グレンダール1
戦闘特技:武器習熟/スピア 魔力撃
習得騎芸:攻撃指令
乗騎:レンタル取りやめ
装備:ロングスピア ハードレザー
所持品:冒険者セット 聖印 バンダナ 能力値増強の指輪(器用度) 保存食×4食 能力値増強の腕輪(筋力)
所持金:928
 
 戦士らしくなってきたナイトメアの青年。シルフィの従者のような気がしないでもない。
 高い能力値を持ち前線での攻撃を担当する。
 したたかな性格で、色々と深読みするタイプ。GM的要注意人物。
 
 
イクス:さーて、俺の成長なんですけど、50点足りなくてプリーストは伸ばせないんですよねぇ。と、いうわけでスカウトを3にしました。その関係で戦闘特技「魔法拡大/距離」を習得です。

ネリネ:もう物理戦闘は捨ててますね。

イクス:実際俺の役目って、物理面ではさほど期待されていない気がするんすよねぇ。そういうわけだったら、魔法能力に特化してみようとか。しかし上がった能力は、無意味に筋力っす。いや、無意味じゃないんですけど……優先順位は一番低かった気もするなぁ。ゾロ目だから他の選択肢無かったし。

ロイド:まぁ、仕方ないな。そこは運次第だ。

イクス:ちぇー。
 
 
名前:イクス・フォード
種族:人間 性別:男 年齢:16 生まれ:冒険者
身長:165cm 体重:50kg 髪の色:茶
能力値ダイス:技8 体7 心6 A7 B7 C6 D7 E8 F7
最終能力値:器用度15 敏捷度16+2 筋力14 生命力14 知力14 精神力13
保有経験点:450
合計名誉点:30
保有名誉点:30
HP:23 MP:19
冒険者技能:フェンサー1 スカウト3 プリースト/ル=ロウド2
戦闘特技:魔法拡大/数 魔法拡大/距離
装備:バックラー ソフトレザー ショートソード
所持品:冒険者セット スカウト用ツール ロープ20m 小型ハンマー くさび×20 フック 手鏡 小型ナイフ ランタン 油×3 火縄壺 ベルトポーチ 敏捷力増強の腕輪
所持金:964
 
 ザ・平均値なプリースト/スカウトの少年。フェンサー?それって美味しい?
 パーティーの回復担当でありながら、他のスペルユーザーに比べて劣る知力によりどうもパッとしない。
 スカウトとしては欠かせない存在なのだけれども。
 
 
アルト:さて、私の成長だが、能力値は要りもしない筋力が上がった。技能はコンジャラーを4Lvに。

シルフィ:はやっ!?

アルト:ほぼ一極型で伸ばしてきてるからな。買物は魔化された樫の枝を4本ほど。これでオークを作って前線に散らせば、前話のように私が殴り合いに参加する必然性は薄れるだろう。

ロイド:お前、結構頑丈なんだよなー……集中的に技能上げてるから、冒険者レベルが高いし。

アルト:そういえば、HPで見れば貴様とさほど変わりは無いのか。

ロイド:俺のが2点高いくらい。いざって時の盾としたら十分じゃないか、アルト。

アルト:はっはっは。願い下げだ馬鹿野郎。(一同笑)
 
 
名前:アルト・ディオスクロイツ
種族:人間 性別:男 年齢:20 生まれ:学者
身長:173cm 体重:60kg 髪の色:金
能力値ダイス:技5 体7 心9 A5 B6 C5 D7 E9 F7
最終能力値:器用度10 敏捷度11 筋力13 生命力15 知力18 精神力16
保有経験点:0
合計名誉点:30
保有名誉点:30
HP:27 MP:28
冒険者技能:コンジャラー4 セージ1
戦闘特技:魔法拡大/数 魔法拡大/距離
装備:メイジスタッフ ソフトレザー
所持品:冒険者セット ランタン 火縄壺 油×3本 6人用テント 調理器具セット 食器(5人前) 魔晶石2点 魔晶石5点 魔化された樫の枝×4
所持金:88
 
 学者先生。この度、ブックジャンキーである事が判明し、依頼人と意気投合した。
 気に入った相手には親身になるが、態度にそれを表わせない人。
 ツンデレ疑惑横行中。
 
 
ネリネ:ネリネ、成長報告です。上がった能力は敏捷度。ファイターを3Lvに上げて、防具習熟/金属鎧を取りました。

ロイド:…さらに固く…。

ネリネ:はい。アルトさんからお金を借りて、プレートメイルを用立てましたし。これで基礎防御力が10。ビートルスキンで12まで上がります。(一同笑)

イクス:まさにくろがねの城っすね(笑)。

ネリネ:それと、器用度増強の指輪も買いました。これで器用度ボーナスが3に。ロイドさんに追いつきました。

ロイド:打撃力なら負けねー。

シルフィ:……張り合ってる…(笑)。
 
 
名前:ネリネ
種族:ルーンフォーク 性別:女 年齢:4(外見17) 生まれ:戦士
身長:157cm 体重:49kg 髪の色:金
能力値ダイス:技9 体12 心5 A8 B3 C9 D11 E8 F2
最終能力値:器用度17+1 敏捷度13 筋力21 生命力24 知力13 精神力7
保有経験点:900
合計名誉点:30
保有名誉点:30
HP:33 MP:7
冒険者技能:ファイター3 エンハンサー1 レンジャー1
戦闘特技:かばう 防具熟練/金属鎧
習得練技:ビートルスキン
装備:ヘビーアックス プレートアーマー タワーシールド
所持品:冒険者セット 魔香草×1 救命草×2 器用度増強の指輪
所持金:0
 
 くろがねの城。パーティー最強の物理戦力。
 重装甲で身を固めたファイターであり、もはやゴブリンやレッドキャップでは傷を与えることすら困難な生き物になった。
 基本的に自己主張が薄く、戦闘中以外はシルフィの後ろでオロオロしている事が多い。
 
 
◆遺跡に行こう◆
 
 
GM:さて、それでは前回のお話の翌日。貴方達はまだ、件の街に居ました。

ロイド:ありゃ?引っ越しは?

GM:あーた、消耗した状態で次の街へ移動するつもりですか。

シルフィ:なるほど。少し休憩してから次の街へ行こうかーって雰囲気なわけですね。

GM:です。で、皆さん丸一日時間が空いたわけですが―――何してます?

アルト:前話で借りた本を読んでる。

ロイド:むぅ、それを考えると俺も読めそうな本が欲しくなってきたな。レジーナ、ちょっと本見せて貰って良いか?

GM:レジーナさん、ちょっとお買い物に行ってます。この街のマギテック協会へ、前回で消費した弾の補充。

ロイド:護衛は……いらんか、流石に。

シルフィ:私が行きましょうかー?

ロイド:お前の場合護衛にならんわ。4000Gの女になるだけだ。(一同笑)

シルフィ:ひどっ!(笑) じゃあ、仕方ないので宿屋の部屋でチェスしてます。

ロイド:んじゃ、俺と勝負だな。くくく、実家にいた頃はいつもやっていたぜ。

シルフィ:(さらっと)ではイクスさん、ナレーションをお願いします。

イクス:……は?(笑)

シルフィ:……ふぅ。分かっていませんね?チェスとはすなわち戦争。王を取られれば負け。王の首を獲れば勝ち……これは戦争の縮図なのです。

イクス:ええ。

シルフィ:となればそれを盛り上げるためのナレーションくらい必須でしょう。(一同爆笑)

イクス:なにその理論!?初めて聞いたんですけど!!?(笑)

ロイド:(唐突に)―――時は聖歴1341年。アークウェイン帝国は世界を統一した。しかしその栄華は長く続かなかった……。極東の地に突如として復活した大魔王ロイド。世界は混乱の渦に包まれる。これを重く見た女王シルフィは聖騎士団の出動を決定。極東の地『ホウライ』にて、迎え撃つ魔王の軍勢と聖騎士団が激突。後の世に言う『サード・アポカリプス』の勃発である―――。(一同大爆笑)

シルフィ:よし、ナイスです!(親指ビシッ)

アルト:……相変わらず適当に妄言垂れさせると凄いな、お前ら(笑)。

ロイド:では開戦だな。俺のターン!暗黒魔術師アルトを前進。ポーンを生贄に敵陣に転移。詠唱コストを支払い、魔法発動。『ロイヤルファイア』で―――

イクス:待て待て待て待て!!?(一同大爆笑)

ロイド:……なんだよ、うるさいなぁ外野。

イクス:これは何だ!?(笑)

ロイド:(真顔で)チェスだが。

シルフィ:(真顔で)チェスですね。いつもウチではこんな感じですよ。ネリネの『機械化兵団』コンボも強烈なんです。

ネリネ:え、私もそっち側ですか!?(一同爆笑)

イクス:いや、でも……でもこんな…!!(笑)

アルト:(冷静に)……深く考えるな、イクス。飲み込まれるぞ。(一同笑)

GM:そんな会話をしてますと、宿屋の部屋のドアがバーンと開きますよ。

ネリネ:む?

アルト:お?

GM/レジーナ:そこにはツルハシ背負ってロープをたすき掛けした、探検ルックのレジーナさんの姿。「皆、遺跡に行こう!!」(一同爆笑)

アルト:……今度はこっちが壊れたか。(一同笑)

イクス:いや、アルトの兄貴冷静に呟いてないで!?(笑) えーと、レジーナさん!?なんですかその格好!?あと遺跡って!?

GM/レジーナ:「……一気に幾つも質問するのはマナー違反だよ。一つずつ頼みたいね」 やれやれ、と肩を竦めます。

イクス:突っ込まざるを得ない格好をしているのはアンタだ!!(一同爆笑)

アルト:……顔を上げて、じーっとレジーナを見て、顔を下ろす。読書に戻る。(一同笑)

GM/レジーナ:「ちょっと反応悪いよ。話だけは聞こうとか思わないのかな?……あ、ちなみにこの格好は、私は何事も形から入るタイプだから。レンジャーやスカウト技能は無いんでよろしく」(一同笑)

ネリネ:……遺跡とのことですが?

GM/レジーナ:「そう、そうなんだよ!昨日大規模な蛮族の襲撃を撃退した後、一部の冒険者が追撃をしたらしいんだけど、その結果蛮族が未探査の遺跡に逃げ込んだのを見つけたんだって!」

アルト:なに、未探査の遺跡だと!? がばっと顔をあげます!!

イクス:ああ、そう言えばこの人第一話の自己紹介で「遺跡の探索とかやりたい」って言ってたんだったァ!!?(笑)

GM/レジーナ:「そう!魔動機文明時代の……ね。そして、蛮族退治の依頼を受けるならばその遺跡の場所を教えてくれるって、通りがかった詰所で教えてくれたのさ!!」

イクス:ほ、ほう?

GM/レジーナ:「だから受けてきちゃった。てへっ☆」(一同爆笑)

イクス:てへっ☆じゃねぇ!!?(笑)

GM/レジーナ:「だって遺跡だよ遺跡!?人類が長く積み上げてきた過去の遺産の欠片!そこに立ち入り調べ発掘する!まさに本懐じゃない!?きっと貴重な文献もあるよ!っていうか貴重な文献があるよ!あってよ!!」(一同爆笑)

イクス:ちょ、駄目だこの依頼人!(爆笑) アルトの兄貴も何か言って―――

アルト:GM、シナリオ開始後だが発掘用のツルハシの購入は可か!?(一同爆笑)

イクス:うん、予想はしてたけどこっちも駄目かァ!!?(爆笑) ろ、ロイドの旦那―――

ロイド:俺のターン!『斥候神官・イクス』を前進。胸部オメガブラスターを展開!(一同大爆笑)

シルフィ:な、それは聖歴の紀元を越えた古代、「宇宙世紀」に製造された伝説の!!く、負けません!『機械化従者・ネリネ』前進!絶対無敵バリアー!ぴきーん!!(一同爆笑)

ネリネ:は、了解です!ぴきーん!!(爆笑)

ロイド:だが甘い!その弾頭にはBMS―――『バリアなんて・無効化・しちゃいますよー』が搭載されている!バリアを貫通!そして着弾!!さようなら世界!! はい、チェスボードひっくり返します!!(一同大爆笑)

シルフィ:ああ、世界が!世界がー!!?(大爆笑)

イクス:……あかん、駄目の次元が違う……俺の理解を越えた駄目駄目……っていうか、そのルールでの俺って何!?胸部にオメガクラスターとか搭載されてんの!?(一同爆笑)

GM:…いや、個人的に最大の突っ込みどころはBMS(バリアなんて・無効化・しちゃいますよー)なんですが……。(一同爆笑)

ネリネ:えふっ、えふっ……。(笑い過ぎてPL、むせている)
 
 
■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 
 
ロイド:……で、どーしたって?

イクス:依頼人が勝手に遺跡探索&蛮族退治の依頼を引き受けて来ました。以上。(一同笑)

シルフィ:蛮族退治!まさか、レジーナさん……ご自分の引っ越しより蛮族の討伐による付近の皆さんの安全を優先なさるとは……その志、深く感動しました!(一同爆笑)

GM/レジーナ:「うん、良く言ってくれた!さぁ、盃を交わそう!!」(一同爆笑)

ロイド:あー、何か変なコンビ出来ちまってるよオイ。どうすんのアレ。(一同笑)

イクス:で、こっちは―――

アルト:うむ、発掘用にピックを購入した。発掘の準備は万端だ。(一同爆笑)

イクス:……駄目だ、やっぱり駄目だ……っ!!(笑)

ネリネ:私は、マスターと鎧の資金を融通してくださったアルトさんが賛成のようなので……。

ロイド:賛成3票、と。イクスは反対だとして、賛成3、棄権1、反対1で本法案は成立しました。(一同笑)

GM:うわぁー、私ここまでスピード成立するとは思ってなかったんですけど。(一同笑)

ロイド:おい、GMに呆れられたぞ。どうする?

アルト:よろしい、ならば発掘だ。(一同笑)

イクス:すいません、アルトの兄貴。アンタいつからそんな駄目な人になったんですか。(一同笑)

GM:……ちなみに、私は余りにも導入が楽なんでどうしようかと思っているところなんですが。(一同笑)
 
 
 GM、ちょっとシルフィとアルトのノリの良さに驚いたりしつつ。
 レジーナの口から、イクスが依頼の情報を引き出します。
 纏めると、こんな感じ。 
 
・首領のオーガを討たれ散り散りになった蛮族の一部が魔動機文明時代の遺跡に逃げ込んだ。
・その時追跡していた冒険者たちは、スカウトが居ない戦闘専門だった為、遺跡の探索は断念。
・警備隊がその冒険者達から遺跡の場所の情報を買い取り、他の冒険者に依頼を出す事にした。
・依頼料は全員で2000G。その他、遺跡内から出て来た物は全て貰ってよい。
・蛮族の数は10体程度。中にはボガードの変種なども含まれていた。
 
 
シルフィ:(ダイスを振る)……んー……ボガードの変種。恐らく、ボガードトルーパーでしょう。

ロイド:げ。

シルフィ:……まぁ、準備を整えて正面からぶつかれば……負ける相手でもないかと。

アルト:……Lv5モンスター相手にそう言える程度には成長したのだな、私達も。
 
 
・ボガードトルーパー。ボガードの上位種であり、前回出て来た(非交戦だけど)ボガードソーズマンの更に上に当たります。
・多彩な特技に高い命中・打撃力を持つ強力な戦士―――なのですが、回避力は意外と並。
・補助魔法をかけた上でロイドとネリネが前線を引き受け、受けるダメージを自転車操業でイクスとアルトが癒し続ければ、確かに負ける相手でもないでしょう。ただし、相手が一人の場合は、という前提が付きますが。
 
 
GM:それ以外にもボガード、レッドキャップ、ゴブリンなどが混ざっていたようですね。

ロイド:まぁそっちはどうにでもなる。問題は魔動機文明時代の遺跡とのことだが、中身が色々生きていた場合だな。ダンジョンアタックになるが……まぁ、そこは今から考えていても仕方ないか。

アルト:そこはアレだ。運が良ければ、ゴブリンやレッドキャップが身体を張って探知していてくれると信じよう(笑)。

ロイド:引っかかって進むわけだな。男らし過ぎるわ(笑)。

イクス:ところで、勢い込んでるところ失礼っすけど、出来れば入念に準備してから行きたいな、と。

ロイド:その心は?

イクス:ロープやフックなどの消耗品の買い足しですかね。一応持ってはいますけど、俺以外にも誰かしら持っていた方が良いでしょう?ただでさえこのサークル、分散して動く確率が高いんですから。(一同笑)

シルフィ:ロープは冒険者セットに入ってますけど、それだけじゃ不安ですねー。

ロイド:そだな。じゃ、買い足してから出発だな。

イクス:うぃっす。

アルト:ああ、そうだ。私は魔法で使うので、「ぬいぐるみ」を購入しておく。少しだけ金を貸してくれ。

イクス:良いっすけど……デザインは?

アルト:キモい上に可愛くないロイドのデフォルメ。(一同爆笑)

シルフィ:(嬉しそうに)まぁ!(一同爆笑)

ロイド:藁人形にでもしとけ!!(爆笑)

イクス:あー、あと少しポーションでも買っておきましょ。迅速に動く時には一々薬草使ってられませんし。

ロイド:あ、ついでに俺も発掘用にマトック買っとく。

アルト:良いから鎧買い換えろ。(一同笑)
 
 
◆現地までの道◆
 
 
GM:んでは、馬車や荷物は信頼できる宿に預けました。預かり料は取られますが。

ロイド:まぁ、それは仕方ない。レジーナ、出してくれるんだよな?(笑)

GM/レジーナ:「ん?うん、大丈夫。もう払ってきたから」

シルフィ:で、目的地までは一日半でしたっけ。

GM:ええ。山岳地帯にひっそりと入口があったので、蛮族が逃げ込むまで誰も気付いていなかったそうです。

ロイド:ただ、山に近付けば近付くほど蛮族なんかとの遭遇率が上がるんだよな。

GM:ですね。実はランダム遭遇表も作ってます。皆さんがノリノリだったんで導入に時間もかかりませんでしたし、思う存分振ってしまいましょう。これはレンジャー/スカウト技能+知力での達成値次第となります。

ネリネ:ふむふむ?

GM:達成値が低いとうっかり蛮族に遭遇したりします。代表者一人が―――

ネリネ:(ダイスを振る)……え?(一同爆笑)

アルト:ダイスを振ってから、「え?聞いてないよ」みたいな顔するな!!(笑)

ネリネ:あ、あの……私が振るよりも、マスターかイクスさんの方が目標値が…(おろおろ)。

シルフィ:(慈母の笑顔で)振ってからの巻き戻しは厳禁ですよ、ネリネ。(一同笑)

GM:……達成値、なんぼでした?(笑)

ネリネ:……9です。

GM:では、歩く先の木立ちがガサガサと揺れ、そこから蛮族の一団がひょっこり顔を出します。肩には今日の獲物らしき猪を担いでいらっしゃいます。(一同爆笑)

ネリネ:……。

GM:……。

ネリネ:(物凄くぎこちなく笑顔を浮かべて手を振り)……や、やっぴ〜☆(一同爆笑)

一同:うぉぉぉぉぉぉぉい!!?(大爆笑)
 
 
◇VS蛮族の皆様@突撃今夜の晩御飯◇
 
 
GM:敵は3体……まぁ、前回判定に成功してますね。弱点が分かったかどうかだけ判定してください。ボガードソーズマンです。

ロイド:GMもまた軽々と上位種を出してくるようになったなぁ……。

ネリネ:私が先導していたら、うっかり遭遇したんですね。

アルト:ボガード2匹、ソーズマン1匹か。どうやら奴らの今日の夕食は猪鍋だったようだな。(一同笑)

イクス:とりあえず、その猪をいただいてしまいましょうか?(一同笑)

シルフィ:え、私ら突如遭遇した蛮族に襲いかかり、その晩飯を強奪するんですか?(笑)

ネリネ:……どっちが蛮族に見えるでしょうか、客観的に?(一同爆笑)

イクス:(ダイスを振る)11、と。とりあえず、先制は成功しましたよ。

GM:距離は10mです。

イクス:んじゃ、まずパニッシュ。(ダイスを振る)12か。

GM:うげ、全員効いた。効果は―――ソーズマンがバーサークしまして、残りの2体は全判定に−1ですか。

ロイド:回避の高いソーズマンがバーサークしたのは美味しいな。

ネリネ:では、レッツゴー3匹なボガードトリオに突っ込んで、斧でシバきます。対象はボガードA。(ダイスを振る)10ですが当たりますか?

GM:パニッシュ食らってましたので当たりました!それさえ無ければ…!!

ネリネ:ではダメージ、弱点含めて14点です。

GM:でかっ!?

ロイド:で、その同じボガードに攻撃。命中13、ダメージ16点!!

GM:その一撃でボガードAは吹き飛びます!!

アルト:……とりあえず、前衛二人にプロテクションかけておくか。

シルフィ:私は観戦ー。

GM/レジーナ:「私はどうしようか?」

シルフィ:苦戦する勝負でもありませんね。のんびり見てましょう。
 
 
 シルフィの言葉通り、3Lvになったロイド・ネリネはボガード程度に対してならば圧倒出来るだけの戦闘能力を発揮し始めています。
 唯一、ボガードソーズマンは「回避高いから、ある程度は粘るかも」と思っていたのですが…。
 バーサークでその高い回避が台無しになってしまった以上、打撃力ならば何故かボガード以下のソーズマンに待ち受けているのは、くろがねの城に削り殺される運命のみ。
 プロテ入って防御力11の要塞に打撃力2D6+3って貴方、イジメですよね?
 いや、ロイド殴れば良いのかもしれませんけど、バーサークしてるから対象をランダムで選んでたら見事にネリネばかり狙うんで、このソーズマン。
 一方の並ボガードの攻撃は、ロイドがひょいひょい避けて避けてもう。
 
 結局、ネリネに3点傷が入っただけで、不甲斐ないトリオ・DE・ボガードは全滅しました。
 
 
ネリネ:回復は―――要りませんね。

ロイド:そだな。さて、漁るか。

シルフィ:猪ー♪猪肉ー♪

アルト:ロイド……お前のとこのお嬢様、生命力の割にやたらとサバイバリティ高いな…。(一同笑)
 
ロイド:ああ、ガキの頃は野山が遊び場だったからな……覚えたてのエネボで魚を狙い撃ちして、昼飯にしたり。(一同笑)

シルフィ:けど、概ね体力不足で帰るまでに力尽きて、帰りはロイドに背負って貰ってました。(一同笑)

GM/レジーナ:「……主従って雰囲気じゃないね、ホント」(笑)

イクス:ところで、そんな会話を聞きながら俺はボガードからアイテムを剥いでいるのでした。(ダイスを振る)あ、ボガードソーズマンから鋭い武器2個ゲット。これで400G。

GM:それと、猪からは……ダイス振ってもらえます?2D6。

シルフィ:(ダイスを振る)11!

GM:そりゃ凄い。上質の肉が2つ取れました。

シルフィ:売れば合計400Gですか!

イクス:最近金回りが良いなぁ……。

ロイド:だんだんレベルが上がってきたって実感がわいてきたな……最初の冒険からまだ1週間程度の筈なんだが。(一同笑)

アルト:客観的に見て凄い生き急いでいるな、私ら(笑)。
 
 
■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 
 
シルフィ:で、夕食ですね。さっき、猪から取った上質な肉で鍋にしましょう。(一同爆笑)

イクス:400Gが!?(笑)

シルフィ:(くわっ!)アークウェインの魔術師は金によって動かず!!

イクス:だからって食によって動くな!!(一同大爆笑)

ロイド:……まぁ、元からこう言うキャラだ。放置しろ。(一同笑)

シルフィ:ああ、猪鍋……♪昔、一緒に食べましたよねーロイド?

ロイド:……お嬢は魔術師の家系とは思えないくらいアウトドア万歳な女だったからな……。

GM/レジーナ:「はむ……美味しい……」

シルフィ:ふふふ、外で食べるアウトドア料理も中々でしょう。

アルト:おい、ロイド。こいつ本当にお嬢様か?(笑)

ロイド:……自信が無くなって来るな(笑)。こいつの姉上なんかは、いかにもな淑女なんだが。

シルフィ:ひ、ヒィ!?お姉様!!?(一同笑)

ロイド:ちなみにお嬢はその姉上に頭が上がらん(笑)。
 
 
 2話と3話の間にPLとGMでグダグダ話して決めたシルフィのお家設定です。
 何か将来的に使えるかなー。まだ分からないけど。
 
 
シルフィ:あ、上質な肉、キャラシから消しておきますねー。

ネリネ:(ぺこり)御馳走様でした。

イクス:全部食った!?(笑)
 
 
◆状況変化◆
 
 
GM:さて、それでは楽しい鍋パーティーの翌日。詰所で教えられた遺跡の場所まで行くと―――。

ロイド:巨大猪が待っていました。(一同爆笑)

シルフィ:そんな、昨日食べた猪の親!?―――じゅるり。(一同爆笑)

イクス:じゅるり!?(笑)

GM:いえ、居ません!(笑) ある程度近付くと血の匂いがしたり。

ネリネ:……え?

GM:グラスランナーの少女が、倒れた人間の青年に泣きながら必死に応急手当をしているくらいです。その周囲にはレッドキャップやゴブリンの死体が相当数。

ロイド:滅茶苦茶事件だわッ!?(笑) おい、大丈夫か!!?

GM/グラスランナーの少女:「え?あ、あんた達は……!」 振り向いた少女には、実は見覚えがあります。

アルト:ああ、奴か。

GM:奴です。

ロイド:奴?

GM:そうですね。倒れている青年は、貴方達が街での事件の折に協力して貰ったエリックという青年で、グラスランナーの少女はエリックと貴方達が交渉してる時にエリックの後ろに居ました。

ネリネ:ああ、あの魔法使いが居ないパーティーの……。

GM:YES。某IRCチャンネルの方々のご協力を得てのデータ・設定の完成です。ちなみにこのグラスランナーの女の子の名前はメラニーです。
 
 
 IRCチャットに知り合いの多いアルトPLの知人であるFoxさん、宮根倖乃さんのご協力の元完成しました。
 ありがとうございます。この場を借りてお礼を。
 
 
GM/メラニー:「お、お願い!エリックを助けて!私じゃ治療とかの心得が無くて……!!」

ロイド:よし任せろ。叩けば治るんだったか?

シルフィ:その馬鹿の頭を叩いておきます。(一同笑)

イクス:んでは俺が。傷の具合はどんな感じでしょか?

GM:そですね。切り傷主体で、ぶっちゃけHPが0になっています。メラニーがレンジャー技能無しで必死に救命草使ってたんで、0になりました。

イクス:0か。それなら、ネリネねーさん。ポーション渡しますから、使ってあげてくださいな。

ネリネ:はい。では―――(ダイスを振る)2本で19点ほど治りました。

アルト:高性能だなポーション!?

イクス:……今回は5本しか買って来てないけど、今度もっと買い足そう。

GM:では、もう少しで全快と言うところまで治りました。彼―――エリックも目を覚ましますね。

ロイド:よ。

GM/エリック:「―――……う……?俺は……確か―――」

GM/メラニー:「エリックの馬鹿ぁぁぁぁぁ!!心配かけさせるんじゃないわよぉ!!」 と、ロケットミサイルの勢いでメラニーがエリックに飛び付きます。ゴスッ。ぎゅー。(一同笑)

ネリネ:ああ、首が…。(一同笑)

アルト:おい、チビ助。折角治ったお前のとこの大将、顔色が生物学的にあり得ない色になっているぞ。(一同爆笑)

GM/メラニー:「……はっ!?」(笑)

GM/エリック:「……あんた達は、あの時の…?どうしてこんな所に…」

アルト:改めて自己紹介はしていなかったな。こんな時なので手短に行こう。私がアルト。そっちのエルフがシルフィ。その後ろの人間がロイド、ルーンフォークがネリネ。私の横に居るのがイクスだ。

GM/エリック:「…俺はエリック。こいつはメラニーだ。それと―――って、メラニー!エイラルヴはどうした!?」

ロイド:エイラルヴ……ああ、もう一人の仲間か。

GM:です。貴方達の記憶が正しければ、金属鎧で武装したリルドラケンでした。

アルト:……詳しく聞かせて貰えるか?状況含めて、だ。
 
 
 普通のダンジョンアタックになるかと思いきや、ダンジョン前で倒れていた冒険者(しかも知り合い)に遭遇した一行。
 早急に事情を聞くと、以下のような事が判明した。
 
・彼らは別件で(ここを発見した冒険者たちとは別に)先日の戦いで討ち漏らした蛮族の一団を追っていた。
・ここまで追って来たところ、予想以上の数の蛮族に待ち伏せされた。
・後衛であるエリックは奇襲により乱戦に持ち込まれ倒れる。だが、レッドキャップやゴブリンだけの敵は前衛二人に抗し切れず、遺跡内に撤退。
・彼らの仲間であるエイラルヴは、仲間をやられた怒りからそれを追走。
 
 
ロイド:……うあー……最悪…。

シルフィ:…もしかしてここ、蛮族達が丁度良いから待ち合わせスポットにしてるんじゃ…。

GM/レジーナ:「そんな!?じゃあ、私の本は!?」(一同笑)

ロイド:……トロールやらドレイクなら読みそうだが、ボガード如きにそれを期待するのは酷だな。

アルト:ぬぅ……奴ら、貴重な文献をなんだと…。

イクス:いや、別にここにあるのが文献だと決まったわけでは。(一同笑)

ネリネ:とにかく、追いませんか?そのエイラルヴ氏が腕利きだとしても、戦士単独でダンジョンアタックは…。

ロイド:そだな。エリック、メラニー。俺達はこれから依頼の為にこの遺跡に潜って蛮族を掃討する。お前らの仲間も探してやるから、その代わり手を貸してくれ。

GM/エリック:「分かった。多数に囲まれさえしなければ、援護射撃の腕には自信があるんだ。任せてくれ」

GM/メラニー:「私も、前線に出れば結構戦えるよ」

ロイド:……こいつら実際、どんくらい使えるんだ?

GM:メラニーはグラップラー3のスカウト1。エリックはシューター3のレンジャー2。先行してるエイラルヴはファイター3のセージ1です。

ネリネ:……結構頼りにして良さそうですね。

ロイド:だな。各々の得意分野に特化した感はあるが、それなり以上に戦力になるだろ。

アルト:しかし大所帯だな……。

GM:あ、GMもちょっと演技に手が回らなくなってきたんで、支障無い範囲でNPC乗っ取ってもいいですよ。レジーナの性格は皆さん把握して来てるでしょうし。(一同笑)

ネリネ:きゅぴーん。(一同笑)

ロイド:それはそうと、まずは潜った方が良くないか?

GM:潜りますか?では、ダンジョンの入り口は半ば岩壁に隠れるようにして作られた、鉄の扉になります。
 
 
◆ザ・ダンジョンアタッカー◆
 
■入ってすぐの小部屋■
 
 
GM:入ってすぐの小部屋には、メイスでシバかれたと思しきレッドキャップの死体。

ロイド:……頑張ってるなぁ、エイラルヴ。

イクス:他に何か、目につくものは?

GM:ありませんね。その部屋を出てすぐのところで、道は南北に別れています。

イクス:んじゃ、足跡探しましょ。(ダイスを振る)12でどうですかね。

GM:はい。見ると、小さな幾つかの足跡を追いかけているトカゲ風の足跡が南に。

イクス:……間違い無いなぁ。旦那、向こうに足跡が続いてます。
 
ロイド:うし、前進だ。GM、道幅は何人くらい無理なく並べる?

GM:まぁ、二人ですかね。

ロイド:……隊列に悩むな、それ。前衛が3人居るから、余るぞ。

ネリネ:……3人?

ロイド:俺、お前、メラニー。

ネリネ:あの、イクスさんは…。(一同笑)

イクス:あ、俺もうフェンサーである事を捨てつつありますんで、後衛で―――と、言いたいところですけども。ここはスカウトである俺が最前列を歩くべきでしょう。

ロイド:……たしかにな。それじゃ、前衛に防御力の高いネリネとスカウトであるイクス。2列目にメラニーを配置して、いざという時にはすぐスイッチ。背後からの奇襲に備えて、最後尾には俺と……後衛の中では比較的頑丈なアルト。これでどうだ。

アルト:異論無し。

イクス:火種は俺と……片手でも射撃が出来るレジーナさんが持ってましょう。火種は片方はランタン、もう片方は松明が基本です。(一同笑)

GM:はい。では、少し進むと新しい部屋に出ますね。
 
 
■待ち伏せ部屋■
 
 
GM:で、その部屋に近付くと声がします。分かるのはシルフィさんだけですね。聞き取れるかどうか、聞き耳判定をお願いしましょうか。

シルフィ:はい!(ダイスを振る)……12!

GM/蛮族:「あのトカゲ この奥に行った」「馬鹿な奴 この先、危ない 俺達も行けない」「先に逃げてったゴブリン どうする?」「見捨てる」「分かった」

ロイド:……ふむ、なるほど?多分、魔動機文明時代のガードメカでも残っていて、蛮族も未探査の領域があるみたいだな。

シルフィ:エイラルヴさんはそちらへ、逃げた蛮族を追って駆け込んでいった、と。

ロイド:んじゃ、蛮族どもを叩いて追うか。奇襲は可能か?

GM:ええ、相手は油断していますので―――先制判定に+4のボーナスが付くと考えて良いですよ。

イクス:うっし、それじゃさっさと叩き潰しましょうか。
 
 
◇VS蛮族の皆様@何故か大苦戦◇
 
▽第一ラウンド▽
 
 
イクス:先手取りましたよー。

ロイド:よし、突撃だ。一気に終わらせるぞ。イクス、まずはパニッシュ。

イクス:あいやさ。
 

 さて。
 GMはこの戦いは正直戦いになるとも思っていませんでした。
 エイラルヴが奥に行ったと言う事と、この奥は未探査の区域である事を匂わせるためだけの蛮族です。
 戦力的にはボガード2匹。さっきの猪の時より弱いです。
 が、そんな時に限って、
 
 
イクス:ぐああああ、パニッシュ決まんねぇ!!?

ロイド:(ダイスを振る)ぐあ、当たったけどダメージピンゾロ。

アルト:ピンゾロ多いなお前。

ネリネ:駄目です、外れました。

シルフィ:(ダイスを振る)あ、メラニーの攻撃ピンゾロ。これ、私が50点貰ってもいいんですか?

GM:駄目です、貴方代理で振ってるだけでしょう。
 
 
 ……何故こんなにも大惨事になるのでしょうか。
 最初のラウンド、突っ込んだネリネ・ロイド・メラニーの攻撃は有効打無し。
 シルフィ・アルト・レジーナは静観。イクスのパニッシュは面白味の無い出目で不発。
 唯一エリックの弓がボガードに直撃し、そこそこのダメージを与えただけでPC側の攻撃は終わります。
 そして反撃を食らい、合計13点を貰うロイド。
 8対2でボガードに苦戦しないで頂きたい。
 
 
シルフィ:……あの、大丈夫ですか?(笑)

ロイド:げふぅ……まさか連続攻撃を両方食らうとは。何の為に軽い鎧で回避力を維持しているのかが分からんな、これだと。

アルト:おい、プロテクション要るか?(笑)

ロイド:……大丈夫……だと信じたいな。まぁ、HPも半分くらい残ってるし……。

シルフィ:え、もう半分…?(一同笑)
 
 
▽第二ラウンド▽
 
 
ロイド:……パニッシュ、どーする?

イクス:……とりあえず、撃っておきましょ。多分今度こそ……(ダイスを振る)……11、じゃあダメなんですよねぇ。

GM:ボガードの精神抵抗は11ですね。

イクス:半々より分が悪いんだよなぁ……。MPも減るし、ここらで止めておくか…?

ロイド:んじゃ俺が撃ってみる。(ダイスを振る)くそ、駄目だ。俺も11。

シルフィ:殴った方が良かったかもしれませんねぇ。

アルト:おーい、前衛。援護は要るか?(笑)

ロイド:うるせェー!?(爆笑)
 
 
 結局第二ラウンドにはメラニーが投げて態勢を崩させたボガードAに、ネリネとエリックが攻撃を当て、撃沈します。
 そしてボガードBの反撃を華麗に食らうロイド。貴方なにしとん。
 
 
GM:ダメージは14点ー。

ロイド:ぐあ、残りHPが6。(ダイスを振る)あ、追加攻撃は回避。あぶねぇ、当たってたら多分沈んでた。

シルフィ:ちょ、ロイド貴方本当に大丈夫ですか!?(笑)

ロイド:いかんな、今日の俺は呪われている(笑)。

イクス:次の行動は、旦那にキュアですかねぇ。
 
 
 とはいえ、ここまで頑張った事自体が既に奇跡。
 次のラウンドにイクスが行動する前に、メラニーに投げ飛ばされたところをロイドとネリネの攻撃でボガードBは撃沈しました。
 
 
シルフィ:ロイド、ロイド!大丈夫ですか!?さぁ、このポーションを!!

イクス:お嬢、それ俺のだからね?ホントは。(一同笑)

シルフィ:(ダイスを振る)50点です。私の経験点が。(一同爆笑)

アルト:おい、シルフィ。盛大にこぼれてるぞ。(一同爆笑)

ネリネ:あの、今日は本当にロイドさんとマスターの出目が…(笑)。

シルフィ:……すいません、もう一本使わせて貰います。(ダイスを振る)10点治りました。

GM/エリック:「……大丈夫か?」 と、エリックさんちょっと不安げ(笑)。

ロイド:んー……前はボガードは薙ぎ払える相手だったんだがなぁ(爆笑)。

アルト:お前、ファイターレベルが上がって弱くなってないか?(笑)

シルフィ:ああ、傷がまだ治りきってません!すいません、お客様の中にどなたか回復魔法の使い手はいらっしゃいますか!?(一同笑)

GM/レジーナ:「……手伝おうか?」(笑)

シルフィ:お願いします(笑)。
 
 
 レジーナのヒーリングバレットで治して貰うロイド。
 2発で全回復したものの。
 
 
GM/レジーナ:「……これで私の手持ちの弾丸は、残り10発だね」(一同笑)

アルト:もう少し多く持ってこいよ…(笑)。

イクス:まぁ、とにかく進みましょか。

GM/メラニー:「そうね。……早く、エイラルヴと合流しないと……あの筋肉馬鹿、どこまで進んだのかしら」
 
 
■進め、ごり押し探検隊■
 
  
 ボガード戦をを辛うじて切り抜けた後、PC達は蛮族がまだ探索していない区域に突入します。
 右と左に通路が分かれており、右側には歩くと高圧電流が流れるトラップ。
 その上には、ウェルダンになったゴブリンが転がっていたり。
 見るからに怪しい通路(ゴブリンの死体があるのでトラップ感知目標値7)を―――
 
 
イクス:(ダイスを振る)は、ピンゾロ。(一同爆笑)

アルト:おい!!?(爆笑)

イクス:(超爽やかな笑顔で)何もありませんよぉ、皆さん。

ロイド:……アルト、アレ貸せ。

アルト:アレ?

ロイド:キモ可愛くない俺人形。(一同爆笑)

アルト:あれは冗談だ!?何が悲しくてお前の人形持ち歩かねばならんのだ!!(笑) 普通の人形だ、普通の!(笑)

シルフィ/人形?:「シャンハーイ」(一同笑)

ネリネ:こら、また分かる人が多いのか少ないのか微妙なネタを(笑)。

シルフィ:では、七人の姉妹が居たり、アリスを目指して姉妹で争ったりするんですね。(一同笑)

アルト:たかが30Gの人形に変な設定付けるな!(笑)

ロイド:むぅ、だが「シャンハーイ」とか言われてしまうと投げ込んで確かめるのに色々と気兼ねするぞ(笑)。仕方ない、メラニー頼む。

イクス:(爽やかな笑顔のまま)やだなぁ旦那、俺が探知したんだから罠なんか無いに決まってるじゃないですかぁ。(一同爆笑)

GM/メラニー:(ダイスを振る)「あるわよ、罠。歩くと電流が発生するトラップみたいね。解除はちょっと手こずりそうだけど、この手の物が通路にあるって事は、どこかに解除装置があるんじゃない?」

ロイド:申し開きはあるか、イクス。(一同爆笑)

イクス:はっはっはっは。………――――ございません。(一同爆笑)

アルト:お前、スカウト/プリーストじゃなかったのか?(笑)

イクス:もしかしたらプリーストだけだった気がしないでもないっす(笑)。
 
 
■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 
 
 そして、右の通路にはトラップがあるから、どうせエイラルヴは左側の通路に進んだのだろうとタカをくくった冒険者たち。
 しかし、次の部屋から続く扉は3つ。
 足跡を調べた結果―――
 
 
イクス:……どこにも、それらしい足跡が無い?

ロイド:どう言う事だ?

GM/メラニー:「……私も見つけられない…」

シルフィ:(何かを思いついたように)……あ。

GM/レジーナ:「どうしたの?」

シルフィ:ええ、あの。エイラルヴさんってリルドラケンですよね。

ロイド:おう。

GM/エリック:「ああ」

シルフィ:飛べますよね。一日に六ラウンドだけ。

ロイド:……あ、まさか……彼奴はさっきのビリビリ地帯を「飛んで」突破した!?

シルフィ:……多分。

アルト:……どうするんだ、これ。

GM/エリック:「たぶんどこかに、電撃を解除する手段がある……と、思うんだがね。それが無ければ、そもそも建物としちゃ欠陥品だろう?」

ロイド:まぁな。どうやって解除するかって話だが―――。

GM:ああ、部屋には各々の扉の横に金属製のプレートがかかってありますよ。

ロイド:お?見る見る。

GM:魔動機文明語で書かれた案内のようです。右端の扉に、「仮眠室」。左端の扉に、「事務室」。そして中央の扉に「制御室」と書かれています。扉には、真ん中の扉だけ魔法でロックがかかってますね。

シルフィ:う。魔動機文明時代のものとはいえ、アンロックで開くかなぁ……。とりあえず、やってみて良いです?

ロイド:そだな、やってみりゃどうだ?

シルフィ:分かりました。どう考えてもこの先にさっきの電撃を停止する仕掛けがある筈ですし―――(ダイスを振る)14です!!

GM/レジーナ:残念、それではドアは開きませんね。それと、ドアには小さなスリットがあります。レジーナ曰く、「カードキーを通すんじゃないかな?」とか。

シルフィ:……くぅ。

ロイド:仕方ない。他の二室を調べよう。
 
 
 まず仮眠室を調べた結果、仮眠室にて魔晶石を発見します。
 イクスが何の警戒も罠探知も聞き耳もせずにドアを開けたのはご愛嬌。
 スカウト株、大絶賛ストップ安中。
 そして、事務室ですが―――
 
 
イクス:今度こそ聞き耳、罠探知の2点セット!(ダイスを振る)11、13っすね。

GM:罠はありませんが、中からガシャン、ガシャン、と歩き回る機械音がします。

イクス:……すいません、中になんか居ます。

ネリネ:推定、警備の魔法機械かと。

GM/エリック:「どうする?」

シルフィ:開けて突入、即時制圧しましょう。

ネリネ:てっとり早く行くんですね?

シルフィ:ええ。『当たって砕けろ、後は知らない』。アークウェインの家訓です。

ロイド:いや、何その前向き通り越して投げやりな家訓。(一同爆笑)

アルト:だが、魔法機械なら受けている命令次第では必ずしも戦闘になるとも限らん。とりあえず、まずは様子を見よう。

ネリネ:了解です。では、私が扉を開けます。

GM/魔法機械:はい!では、扉の向こうは小さな部屋になっており、乱雑に机が並んでいます。そして、それを守るように両腕が銃となった2体の人型機械が徘徊しています。扉を開けると同時に、2体がそちらを向いて、『ミブンショウ ヲ テイジ シテクダサ―――

シルフィ:エネルギーボルト。(一同大爆笑)

ロイド:ちょま!?(爆笑)

シルフィ:え?いや、だって。受けてる命令次第って言っても、私らその「身分証」を持ってないんですから……先手必勝じゃないですか。

ロイド:お前の頭に身分証を探してくると言う選択肢は無かったのか。

シルフィ:……あ(爆笑)。

アルト:というかせめて、言い終わるまで待ってやれよ(笑)。

GM:……あ、あまりに素早い決定だったので、エネルギーボルトが終わってから改めて先制判定をしましょう(笑)。その一撃分はオマケします(笑)。

シルフィ:では、(ダイスを振る)敵Aに達成値15で11点。敵Bに達成値11で9点のダメージです。

GM:Bは抵抗しましたので、半減で5点頂きましょう。―――と、いうところで魔物知識判定をお願いします。(一同笑)

アルト:判別より先に攻撃とか、少しばかり潔すぎないか(笑)。(ダイスを振る)……いかんな、8だ。私は分からん。

シルフィ:(ダイスを振る)私も駄目でしたね。9です。

GM/レジーナ:(ダイスを振る)「あれはガーウィだよ」 レジーナさんは弱点まで分かったようです。 「魔動機文明時代に多く作られた、衛兵みたいな働きを主にする魔法機械。武器は両腕の銃で、魔法機械の常で雷には弱いね。けど―――」 ちらり、と目線を向ける先。事務室のデスクの上には、本やら資料の紙やらが散乱しています。

アルト:う、スパークを撃ち込んだ日には大惨事だな。

ロイド:……じゃあ、一先ず全員で後ろに向かって前進。敵をここから引きずり出すか。
 
 
◇VSガーウィ◇
 
▽第一ラウンド▽
 
 
GM/メラニー:「皆、急いで!」 と、メラニーが達成値12で先制を取る事に成功しましたね。

イクス:くっ……。(←達成値10)

ロイド:もうお前、スカウトとしても終わって来たな…。(一同笑)

イクス:ま、まだ俺には突っ込みが残されています!!(一同爆笑)

アルト:冒険者技能どこ行った!?(爆笑)

シルフィ:まぁ、距離を取りましょう。ガーウィの移動速度は20、銃の射程は15m、現在の距離は5m。差し引き30mより離れれば、このラウンドに攻撃される事は無くなります。そして、敏捷度は皆11以上ありますので全力移動で動けば33m。全力で走れば、全員射程外に出れます。

GM:こ、このガチゲーマーがぁ!!(一同笑)

シルフィ:ふふふ、折角レジーナさんが敵の能力を知っていましたからね!全力で利用させて頂きますとも、ええ!
 
 
 シルフィリア・アークウェイン。
 戦闘時以外は嬉々として不利な方向に行く癖に、戦闘が始まるとガチゲーマーに変貌する女。
 
 
ロイド:と、いうわけで全員後退。敵を広い部屋に誘い出そう。

GM:くぬぅ。しかも微妙にバラけるように移動しましたね。2体は全力移動しながらここはランダムで―――(ダイスを振る)アルトさん、ロイドさん、イクスさん、レジーナさんを乱戦に巻き込みます。

アルト:チ、乱戦に持ち込んできたか。これではスパークは使えんな。

イクス:いやいや兄貴。そも、あんた後衛なのに毎回乱戦に巻き込まれてますよね。(一同笑)

アルト:…フェンサーでも取るかな。いや、器用度・敏捷度が低いんで無駄か(笑)。
 
 
▽第二ラウンド▽
 
 
シルフィ:さて、敵は全力移動して来たんで回避値が酷い事になっています。畳んでおしまいなさい!(ビシッ!)

ネリネ/メラニー:「おっけー任せて!!」 と、まずメラニーが通常移動で接近。乱戦に介入してAを投げます。(ダイスを振る)命中は10ですが、当たりましたね?ダメージ8です。転倒します。

ロイド:で、そこに向かって魔力撃込みで一撃!(ダイスを振る)達成値13のダメージ18。

アルト/エリック:(ダイスを振る)そこに更にエリックの矢が当たった。ダメージは12。「―――貰ったァ!」

GM:う、それでAは機能停止します。

シルフィ:お見事ですね。

GM/メラニー:「そりゃそうよ!伊達にうちのリーダーやってないわ!」 と、メラニーは嬉しそうに胸を張ります(笑)。

ロイド:……分かり易い奴。

シルフィ:さて、残った皆さん!多分倒し切れないでしょうけど、Bをボッコボコにしちゃいましょう。次のラウンドには終わらせる勢いで。

GM:ぎゃー!?

ネリネ:まず、私が切りかかります。(ダイスを振る)9ですが、当たります?

GM:当たりますね……っていうか、出目3でも当たるんですね…。(一同笑)

ネリネ:ではダメージが、(ダイスを振る)……く、9点です。

シルフィ/レジーナ:「さて、私もやろうかな」 で、レジーナも攻撃参加。クリティカルバレットで……(ダイスを振る)当たって、ダメージが……(ダイスを振る)あ、回った。(一同爆笑)

GM:また!!?(笑)

ロイド:前話でもクリティカルしてたよな。ゴルゴかこいつは。(一同笑)

シルフィ:しかも、知力ボーナスが高いんでダメージデカいんですよね。(ダイスを振る)む、流石に2回転はしない。ダメージは21点の魔法ダメージです。

GM:いきなり半壊しましたが!?

イクス:よっしゃ!トドメ頂きィ!(ダイスを振る)達成値10、ダメージ7!

GM:の、残った!ギリギリ残った!!

シルフィ:(計算中)うげ、あと1点。ここはエネボですかね。

イクス:……と、トドメも満足にさせんのか、俺…。(一同笑)

ロイド:安心しろ、元から期待はしていなかった!!(一同爆笑)

イクス:酷いわ!!(笑)

シルフィ:(ダイスを振る)エネボー。ダメージでも達成値でも1ゾロしなかったので死亡ですね。

GM:くそう、壊れました。オノレ、シルフィリア・アークウェイン。

シルフィ:ぶい!
 
 
 ガチゲーマー兼3000Gの女の戦術で強敵の筈のガーウィをあっさり撃破した冒険者たち。
 シルフィは自分に魔香草を使い、ロイドとネリネがガーウィから戦利品を剥いでいる間に、事務室を他全員で探索する事に。
 がさごそと漁った結果、以下の情報を得る事に成功。
 
 
アルト:最初の曲がり角を北に向かったところに、資材保管庫がある。カードキーの保管場所もそこだったらしいので、あるとすればそこだろう。

ネリネ:ですが、恐らくそこには蛮族が溜まってますよ。

シルフィ:ですね。最初の分かれ道を南に行った場合、未探査区域。北の場合、蛮族の溜まり場である、と。

GM/エリック:「どの道蛮族討伐はそっちの仕事だったんだろ?」

イクス:そっすね。まぁ、遅かれ早かれやらなきゃならんかったかと。

アルト:それと、状態の良い本が何冊かあった。当時の雑学書やら雑誌やらのようだが―――。

GM/レジーナ:「これは私の!!」(一同笑)

アルト:と、熱烈に主張している奴がいる(笑)。私も欲しいが、後で見せて貰う事で我慢しよう(笑)。

イクス:分かり易い金品は無かったっすねぇ。

アルト:それは仕方ないな。とりあえず、蛮族のところに行こう。
 
 
■バリケード逆効果■
 
 
GM:さて、では最初の分かれ道を北に向かうと、少し進んだところで曲がり、その先が15mほどの長い通路になっています。そして、その向こうに粗末なバリケードが見えますね。

ロイド:……チッ。突入してから時間がたち過ぎて、警戒されてるな。

イクス:角からこそっと様子をうかがいますよ、っと。

GM:どうやら、ボガード2体、ゴブリン3体、そしてその奥にボガードトルーパーが居座っているようです。ボガードとゴブリンは弓を持っていますが、すぐ横に近接武器を立てかけてありますね。

ロイド:推定、近付いたら武器を持ちかえて殴ってくる。

アルト:間違い無いな。

GM:……ふっふっふ。ちなみにバリケードは乗り越えるのに10m分の移動距離、もしくは1主行動を消費するとします。

イクス:うげ、接近するのがスゲェ手間。
 
 
 さて。
 GMの目論見を言いましょう。
 PC側には射撃武装の使い手がNPCしか居ません。
 アルト、シルフィは魔法がありますが、それにしたって射撃戦に向いているとは言えません。
 そして15mという距離設定はPCの主力であるロイドとネリネが通常移動では1ターンで走り抜けきれない距離でもあります。レジーナのデリンジャーでは届きません。魔法以外では実質的にエリックの弓矢くらいしか届きません。
 ちょっと見るだけならともかく、狙いを付けて攻撃をするためには角から出て敵の攻撃に身を晒さねばならないものとしています。
 
 そこを踏まえた上で、待ち伏せする敵に対してPCがどう動くか、と思ったのですが―――
 
 
アルト:じゃあまず、メイジスタッフの先端にロープでぬいぐるみを括り付ける。

GM:……はい?

アルト:『ドール・サイト』詠唱。これでぬいぐるみの視界で物が見える。まず、これで視界を確保。

GM:……はい。角から顔を出さずとも向こうが見えますね。

アルト:そしておもむろに人形の視界で狙いを定めて『スパーク』。(一同爆笑)

GM:……そ、それは……スパークの射程、30mで起点指定!?しまった、こういう手段があったか!!?(爆笑) ボガードトルーパー以外全員巻き込まれます!

シルフィ:おー……その手が。

アルト:いや、改めて思うな。便利だよコンジャラー。応用範囲が広い。(ダイスを振る)ちなみに魔法達成値は14だ。

GM:……コンジャラー4、知力ボーナス3。順調に育ってますねぇ。全員抵抗は失敗です。

アルト:よし!(ざらざら)ボガードAに9点、Bに8点、ゴブリンAには1ゾロでノーダメージ、Bに7点、Cに9点。あ、ゴブリンは弱点だから2点増えて、9点と11点か。
 
GM:げふぁ!!?

ロイド:……さすがコンジャラー一極化。基礎魔力が高いから火力も半端ねぇな。

アルト:さて、向こうが出てこなければこのまま人形の視界で狙いをつけ撃ち続けるか。

GM:くそ、こうなったら遮蔽を捨て全員突撃―――

シルフィ:バリケードのせいで移動に時間掛かりますけどね。

ロイド:ここから戦闘だよな?(笑) さ、先制振るか(笑)。

GM:うがあああああああああ!!?(爆笑)
 
 
◇VS蛮族達◇
 
▽第一ラウンド▽
 
 
 さて。
 正直に言いましょう。
 GMの戦闘開始の雑感。
 「オワタ」
 
 
イクス:(ダイスを振る)OK、先手取りましたー。

アルト:よーし、二発目のスパーク行くぞー。(ダイスを振る)達成値は少し低くて13。抵抗するか?

GM:ゴブリンやボガードに抵抗出来る数字かァァァァァァ!!(一同爆笑)
 
 
 初撃でゴブリン全滅。
 続けざまに、
 
 
アルト/エリック:「悪いね。バリケードがお邪魔でこっちに来れないかい?」(ダイスを振る) おー、エリックさっきから良く当てるなぁ。ボガードAに弱点込み12点。

シルフィ:エネルギーボルト!ボガードBに11点です!!

GM:ああああ、ザコが1ターンで壊滅した!?

ロイド:んじゃ、ちょっと前に出るか。

ネリネ:そですね。
 
 
 ボガード全滅。
 そして、ボガードトルーパーがダッシュで移動を開始します。
 が、ボガードトルーパー。移動力はネリネと同じ12。
 そう。彼も同じく、「この通路を通常移動で1ターンで突破できないキャラ」なのです。
 必死の全力移動で敵陣に突入するも、少し前に出ていたネリネとロイドに乱戦を宣言され、『ロイドとネリネが前線を構築し他全員が援護に回る』という、このパーティーの最強の布陣に直撃。
 更には、全力移動したので―――。
 
 
ロイド:さて、次のラウンドは敵の回避は-4だな。

ネリネ:ボコりますか。

シルフィ:ボコりましょう。

GM:ぎゃあああああ!?
 
 
▽第二ラウンド▽
 
 
アルト:前衛、プロテクションをかけておくぞ。

ロイド:感謝。さて、んじゃ魔力撃込めて殴る!!(ダイスを振る)命中14、ダメージ20!!

ネリネ:ロイドさんに「かばう」を宣言。ビートルスキンを使いつつ、(ダイスを振る)殴ってダメージ、11です。

シルフィ:こうして見るとアタッカーとディフェンダーの分業がしっかりして来ましたねぇ。ダメージに差がある差がある。

ロイド:魔力撃まで使うと固定値が5違う上に、俺のが打撃力高いしな。

GM:ぎゃあ、めっちゃ削れた!?

イクス:前衛の攻撃終了。後衛一斉射撃のターンですよー、っと。

シルフィ:はい。では、エネルギーボルト!!

ロイド:バンバン飛ばすな。お嬢、MP大丈夫か?

シルフィ:これを撃った後でもリープスラッシュなら2発、エネボなら3発撃てます。まぁ、大丈夫でしょう。(ダイスを振る)達成値は16で、ダメージは9です。

ネリネ/レジーナ:(ダイスを振る)レジーナさんの射撃は11点ですね。

イクス/エリック:エリックの旦那の弓は12点ー。

GM:えーと……(計算中)……やった、生きてる!まだ生きてるよー!!剣の欠片万歳!!

イクス:チ。どうします?旦那。

ロイド:お前とメラニーは打撃力と防御力が低いからな……ここは、後ろで見ててくれ。この布陣だ、負けないだろ。

イクス:あいさ。まぁ、万一俺殴られたら逝きかねませんでね。

ネリネ:私の「かばう」もロイドさん相手に宣言しちゃってますからね。

GM:くそう。ではボガードトルーパー、補助動作でマッスルベアーとビートルスキンを宣言。そして、全力攻撃で切りかかります。ロイドさんに攻撃すれば、「かばう」でネリネさんに自動命中しますね。ダメージは、(ダイスを振る)18点!!

ネリネ:5点抜けて来ました。

GM:……わはー。

イクス:あ、GMの顔が死んだ。(一同爆笑)

GM:……そーなのかー。(一同笑)
 
 
▽第三ラウンド▽
 
 
ネリネ:全力攻撃って事は、回避は落ちていますよね。(ダイスを振る)えい、13で当たってダメージクリティカルして21点。

ロイド:更に魔力撃込みでもう一発。ダメージ19点。

GM:……あかん、それで落ちます。ロイドさんの槍で貫かれたボガードトルーパーは、そのまま倒れ伏しました。

ロイド:ふ、下手に複雑な策を練るからこうなんだよ。

ネリネ:被害はMP消費以外は私のHPが5点くらいですね。

GM:……中ボスのつもりで欠片で強化してたんだけどなぁ。「PCの平均レベルより1〜2高い魔物に剣の欠片を持たせた」って、本来シナリオのボス格ですよ。幾ら助っ人が居るとはいえ、ここまであっさりとは。

イクス:まぁ、能力値高めなパーティーっすからね。さて、ネリネねーさんにキュア。(ダイスを振る)うし、7点回復しましたよー。

ネリネ:ありがとうございます。

アルト:さて、資材保管庫とのことだが……漁るか。

シルフィ/レジーナ:「ふふふ、本!本!本!!」(一同笑)

GM:いえ、残念ながら本とかは転がってませんね。魔動機の部品などが、およそ1000G分と魔晶石5点のが1個あります。あとは探索達成値次第ですか。

イクス:(ダイスを振る)……むぅ、12。

GM:では、迅雷の髪飾りが見つかります。投げると雷属性の魔法ダメージになる髪飾りですね。

イクス:どうしますね、これ。

ロイド:そだな。おい、エリック。分け前どーする?

GM/エリック:「助けて貰った側だからね。多くは言わないさ」

ロイド:……じゃ、魔動機の部品分はエリックチームに。髪飾りと魔晶石はこっちで貰うか。髪飾りはネリネかお嬢、持っとけ。

ネリネ:私は多分、殴った方が早いので。

シルフィ:むー、駄目ですよネリネ。こういうのはお洒落なんですから。

ネリネ:マスターの方が似合うかと。

シルフィ:んー。じゃ、私が貰いますか。雷属性の攻撃は魔法機械のモンスターによく効きますから、エネボの代わりにはなるでしょうし。

イクス:魔晶石は、アルトの兄貴に預けときますか。

アルト:他には……探していたカードキーの他、幾つかの資料程度か。本は無いな。読んでみるので少し待て。
 
 
 調べた結果と事務室での資料を照らし合わせて、どうやらこの施設は魔動機文明時代の倉庫であることが分かります。
 そこまで重要な物は無さそうですが、唯一。
 
 
アルト:「―――蔵書の一部を、差し止めにより接収」と書かれている部分があるな。恐らく、倉庫―――あのトラップの奥に件の蔵書があるのでは……?

GM/レジーナ:「蔵書!!」 きらーん。(一同笑)

アルト:ただし。

GM/レジーナ:「……なにかあるの?」

アルト:ここが放棄された理由は分からんが、倉庫を守る魔法機械がまだ生きている可能性がある。というか、まず生きていると考えるべきだろう。先程、ガーウィも残っていたわけだし。

シルフィ:(ダイスを振る)資料の情報から察するに、それはドゥームですね。
 
 
・ドゥーム。5Lvモンスター。四脚歩行戦車。
・しかし同じ5Lvとは思えないほど、ボガードトルーパーより強い。
・また、攻撃はことごとく射撃武器。特殊能力も多彩。
 
 
ロイド:……こいつがボスか……(頭抱え)。

シルフィ:まかり間違って私が主砲を食らったら、スーパー薔薇のチョーカータイムになるのは間違いありません。

アルト:というか、エイラルヴもそっちに向かったんだよな。大丈夫か?

GM/レジーナ:「大丈夫じゃないかな?トラップの解除以外にも、倉庫の扉を開けるのにもこのカードキーが必要みたいだし」

アルト:成程。

イクス:じゃ、早いところトラップを解除して、エイラルヴ氏と合流しますかね。
 
 
■決戦・多脚戦車■
 
 
 制御室自体にはこれといった仕掛けもトラップもありませんでした。
 PC達は金目の物を探してみたりもしましたが、収穫無し。
 とりあえず、レジーナがマギスフィアを操作して電流地帯のトラップを解除します。
 
 
GM/レジーナ:「と、はいOK。これで電流は止まってる筈だよ」

アルト:感謝する。さて、それじゃあ先の電流地帯のところまで戻るぞ。

GM:はい。ウェルダンなゴブリンが転がっている辺りまでやってきました。

イクス:別にウェルダンなトカゲが増えてたりはしませんよね。(一同爆笑)

GM:しません!(笑)

アルト:……さて、解除されている……んだよな。

イクス:とりあえず、何か投げ込んでみれば良いかと。

アルト:なにか、ね。キモ可愛くないロイドをデフォルメした七体の姉妹と戦う「シャンハーイ」「ホラーイ」と鳴く藁人形とかか?(一同爆笑)

ロイド:これまで出て来た特徴全部混ぜんなや!!?(爆笑)

シルフィ:アホ言ってないで、メイジスタッフを放り投げてみますよ。

GM:はい、何も起こりません。

シルフィ:(さくさくと)はい、回収っと。皆さん、進みますよー。

ネリネ:(おろおろ)ああ、待って下さいマスター!私が先に進みますのでマスターは後ろに…!!

ロイド:んじゃ、俺は更にその後ろから。

イクス:前に出て下さいよ前衛。(一同笑)

GM:で、扉があり、その扉を開けると小さな小部屋になっていて―――誰か危機感知お願いします。先頭の人ですから、ネリネさんですかね。

ネリネ:はい?(ダイスを振る)10ですが……。

GM:では、危険を感じて足を止めたネリネさんの眼前にズドンと重たい音を立てて、大型のメイス―――モールが振り下ろされます。

ネリネ:……え?

GM/エイラルヴ:「……む、人族?蛮族では無いな」 と、そこには金属鎧を纏ったリルドラケンの男性が。

アルト:ふむ、エイラルヴか。

GM/エリック&メラニー:です。「エイラルヴ、無事だったか!」「ちょっと、私達を置いて先に進むなんてどう言う事よ!」 と、エリックさん達が貴方達を押しのけて前に出ますね。感動の再会です。

シルフィ:ううう、良かったです……頑張った甲斐がありました。

ロイド:よし、めでたしめでたし……と、言う事で帰るかぁ。(一同笑)

ネリネ/レジーナ:じゃこ、とデリンジャーをレジーナが構えます。 「……敵前逃亡は―――言わなくても分かるよね?」(一同笑)

ロイド:おい、この依頼人マジおっかねーんですけど!!?(一同笑)

アルト:だが実際問題として、この先に宝があるのだ。見逃すのはどうかと思うが?

ロイド:……確かにやってやれねー事は無い相手だけどさぁ。エリック達はエイラルヴと合流出来た以上、ここで離脱だろ。現有戦力では……。

GM/エリック:「ちょっと待った。もし君達がこの先に進むためにドゥームと戦うって言うなら、手を貸そう」

ロイド:……お?良いのか?

GM/エリック:「助けて貰った恩があるからね。メラニー、エイラルヴも構わないな?」

GM/メラニー:「まぁ、仕方ないわね。エリックがそう言うなら、私も構わないわよ」

GM/エイラルヴ:「分かった。で、誰を殴れば良い?」(一同笑)

シルフィ:セージ技能持ちって言うから、エイラルヴさんもう少し理知的な相手かと思ってたんですが…(笑)。

GM:やだなぁ、こういうキャラですよ。新ジャンル、インテリ脳筋で。(一同笑)

イクス:斬新過ぎるわ(笑)。

ロイド:だが、これで目が出て来たな。あとは、この扉の向こうだが―――

ネリネ:恐らく即座に戦闘にはならないでしょう。魔法機械のパターン的に、まずは警告かと。

ロイド:だな。じゃあ、カードキーでドアを開ける。下がってろ。

GM/ドゥーム:はい。では、カードキーを通すとドアがゆっくりと開きます。その向こうに一辺20mほどの広いスペースがあり、その中央で、大型の魔法機械が鎮座しており、ゆっくりと機械音で話しかけてきますね。『警告! ココカラ先ハ 倉庫エリア デス! 許可証ノ提示 ヲ!』

ロイド:ドアを閉める。(一同爆笑)

イクス:閉めるの!?(笑)

ロイド:いや、向こうの部屋の構造と敵の位置が分かったら、作戦タイムが必要だろう(笑)。

シルフィ:まぁ、確かに。

ロイド:まず、補助魔法をありったけかけて、それから突撃だな。他には―――

シルフィ:この際、敵の砲撃の射程外に逃れられるとは思わない方がよさそうですね。戦闘区域が狭いですから。―――私は2ラウンドでありったけの攻撃を終了。その後、思い切り離れます。

ロイド:そだな。それが良い。

アルト:補助魔法は先にかけておいて、初手でスパークを撃ち込もう。その後、前衛は全員突撃。

ロイド:フィールドプロテクションも必須だな。

アルト:じゃあ、私からはファイアウェポンとファナティシズムだな。前衛、必死に殴れ。長期戦になればこちらが不利だ。

ロイド:ラジャ。エイラルヴは俺達と一緒に突撃だな。メラニーは……。

シルフィ:パンチ力不足ですね。ドゥームは投げられませんし……ですが、攻撃を散らす意味でも出て来てくれれば嬉しいかと。

アルト:だが、メラニーにはファナティはいらんな。おい、シルフィ、ネリネ。私とイクスに魔香草を使ってくれ。それが終わったら戦闘開始としよう。

シルフィ:分かりました。では、その方向で。
 
 
■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 
 
 さて。
 一通り作戦を決めた後、冒険者たちは行動を開始します。
 今回はドゥームは手を出されないor警告を無視して侵入してこない限り反撃しない設定となっておりますので、自動的に冒険者先攻。
 ちょっと強すぎたかなーとGMが思っていたボス戦が、始まります。
 
 
◇VSドゥーム◇
 
▽第一ラウンド▽
 
 
GM:ドアを開けるのは1ラウンドかかりますよー。

イクス:うぃさ。今回と次回のラウンドは、補助魔法タイムですな。

ロイド:フィールドプロテクション。1回で全員にはかからないので、今回と次回の2回詠唱することになるが。

アルト:まず、ロイド・ネリネ・エイラルヴにファナティシズム。これで1行動。
 
 
▽第二ラウンド▽
 
 
ロイド:もっかいフィールドプロテ。これで全員がかかった。

アルト:良し。で、前衛三人に魔晶石2点を潰しつつファイアウェポン。これで私のMPは残り2だが、魔晶石5点を一つ潰しながら次のターンにスパークを捻じ込む。

ネリネ:では、ドアを開けますよ。

GM:ではドゥームが先程と同じ警告を発します。『警告! ココカラ先ハ 倉庫エリア デス! 許可証ノ提示 ヲ!』

ネリネ:……申し訳ありません。貴方に恨みは無いのですが。
 
 
 そして迎える、第三ラウンド―――
 
 
▽第三ラウンド▽
 
 
アルト:よし、行くぞ前衛。突撃準備!(ダイスを振る)スパーク!達成値は、ダイス目3を運命変転でひっくり返して18!!

GM:すげぇ!?それは抵抗出来ません!!

アルト:よし、ダメージは弱点込みで胴体に12点と砲塔に13点だ!!

GM:うげぇ……欠片分が一瞬で消えた。

ロイド:ナイスオープニングヒットだ、アルト!!

シルフィ:続きますよ!新しい魔法のお披露目です!リープスラッシュを拡大で、胴体と砲座に!(ダイスを振る)達成値は16と13!

GM:う、胴体は抜けて来ました。

シルフィ:ならダメージは14点と半減で7点!!

GM:うぎゃ、マジ痛い!!

ネリネ:お見事です、マスター。では、お下がりを。 ビートルスキンを使用しながら突撃して、(ダイスを振る)達成値14で攻撃です。

GM:それはギリギリ回避しますね。

ネリネ:く、14でも!?

アルト:だからファナティが必要だったんだ。だがこれで前衛の命中は全員8が基準。半々以上で当たる。

ロイド:その通りだ。魔力撃!当たってダメージ20点!!

イクス/エイラルヴ:エイラルヴは全力攻撃。(ダイスを振る)チ、外れました。

GM:あぶねぇ!

ネリネ/メラニー:(ダイスを振る)うーん、メラニーのパンチは4点ですが。

GM:こんっ。

ネリネ/メラニー:「〜〜〜〜っ!硬い!!」

アルト/エリック:(ダイスを振る)エリックの矢も外れ。……チ、1ラウンドでは胴体は落とせなかったか。

GM:さて、ではこちらの反撃。敵対行動を確認しましたので、反撃を開始します。まず胴体、特殊能力を使用します!『対人兵器』!無数の鉄片をまき散らし攻撃します。近接している4名、生命力抵抗で13を目標値に判定してください!

ロイド:(ダイスを振る)成功!!

ネリネ:(ダイスを振る)失敗しました。

シルフィ/メラニー:問題はメラニーなんですけど……(ダイスを振る)成功です!

イクス/エイラルヴ:エイラルヴは失敗しました。

GM:では失敗した方に15点の物理ダメージ、って……。

ネリネ:では、2点だけ貰いましょう。

イクス:エイラルヴは4点食らいました。超元気。

GM:……重装甲連中にだけ当たっても意味が無いんですよねぇ。では、砲塔の攻撃!対象は攻撃を当ててくれた人の中からランダムで、(ダイスを振る)アルトさん!

シルフィ:良しッ!あんまり痛くないトコ行った!!

アルト:いや、多分私は超痛いが。(一同笑)

シルフィ:まぁ、私のトコに来ても結構耐える計算なんですけどね。だからネリネにも前線出て貰ってるわけですし。

GM:命中は14、ダメージはそこそこデカくて19ですよー。

アルト:4点減らして残り12か。なんだ、本気で結構頑丈だな、私。

GM:……ホントだ。
 
 
▽第四ラウンド▽
 
 
ロイド:よし、一気に潰してしまおう。長引けば長引くほど、薄い連中に攻撃が良く可能性が増える。そうなりゃ、後はジリ貧だ。まずは俺から!(ダイスを振る)……く、すまん。魔力撃を外した。

シルフィ:(計算中)……うーん、もう、あと胴部は欠片分しか残っていない筈なんですよね。

ネリネ:仕方ありません。私の攻撃で――(ダイスを振る)よし!ダメージ13点です!!

GM:痛い……けど、倒れません。

シルフィ:くぅ。
 
 
 そして、エリックチームの3名は、全員攻撃を外します。
 
 
ロイド:お前ら1点もダメージ与えてねーだろ!!?(一同笑)

GM/メラニー:「だって、硬いし速いし厄介じゃないのよこいつー!!」

イクス:こりゃ不味いっすね。……どうします?

アルト:……。前衛。

ロイド:お?

ネリネ:なんでしょう?

アルト:一撃なら耐えられるか?

ロイド:まぁ、2,3発なら砲塔の攻撃食らっても―――

アルト:違う。私の、だ。

ロイド:―――(にやり)―――へぇ?なるほど、確かに胴部のHPはろくすっぽ無い。有効な手段だな、それは。

ネリネ:……あの、まさか。

アルト:然り。乱戦にスパークをブチ込む。

シルフィ:うひゃぁ。無茶考えますね。MPは?

アルト:MP1、魔晶石から5点。これで丁度で、これで正真正銘の打ち止めだ。

シルフィ:まぁ、そんなところでしょうね。……エリックさん達も構いませんか?

GM/メラニー:「それで倒せるの!?」

アルト:倒す。―――多少しびれるが、敵は弱点属性だからな。向こうの方が、痛い筈だ。

GM/エイラルヴ:「長期戦は不利。ならば仕方あるまい」

GM/エリック:「だとさ。―――頼むよ、魔法使い」

アルト:任された。では、スパーク!!(ダイスを振る)よし、達成値17!

一同:抵抗出来るかそんなもん!?

ネリネ/メラニー:(ダイスを振る)あ、メラニーだけ抵抗。グラスランナーなので、効果消滅です。

アルト:他全員直撃か。PC達、ダイスは自分で振れよ。私が振って恨みを買うのが怖い。(一同笑)

ロイド:テメェ!!?(笑) (ダイスを振る)ぐ、俺はプロテで引いても13点食らった。

アルト:お前、それ思い切りクリティカル……。(一同笑)

ロイド:……はははは、覚えてろよコンチクショウ。(一同笑)

ネリネ:私は8点です。そこまで痛くは無いですね。

イクス/エイラルヴ:あい、エイラルヴは幸いにして6点です。出目が悪くて、魔力分だけ。プロテ引いたら、全然痛くありませんでした。

シルフィ:ロイド以外は損害軽微でしたねぇ。

GM:(ダイスを振る)まずこちらは、胴部が破壊されます。そして砲塔が―――(ダイスを振る)うげ、13点ダメージ。もう崩壊寸前。

シルフィ:(しばし考え)―――よし!!ではここで、ぶちかましましょう!

ロイド:お?お嬢、MP1だろ?

シルフィ:いえ。髪飾りを投げつけます。(一同爆笑)

ネリネ:さっき拾った迅雷の髪飾り!?(笑)

ロイド:いきなりか!?(笑) いや、確かに有効だが!!(笑)

GM:おっと、迅雷の髪飾りは魔力固定なんですね。では、抵抗は成功です。

シルフィ:良い出目でろ良い出目でろ良い出目でろ……(ダイスを振る)よし、クリティカル!!

GM:いえ、効果半減の場合クリティカルは発生しません。

シルフィ:っと、そか。でもデカいですよー、13点!これが半分の7点で、それに3点の追加ダメージで合計10点です!!

GM:う。

ロイド:……お、まさか。

GM:嘘だぁぁぁぁぁ!!それでドゥームは機能を停止します。がくり、と崩れ落ち、全身から煙を噴き上げて動かなくなりました!!

一同:おっしゃああああああああああ!!(ハイタッチ)
 
 
 なんともはや。
 NPCズは範囲攻撃以外の攻撃の対象にもなっておらず、また一撃もダメージ与えてないので…。
 この勝利は事実上、PC5名の力だけによるものです。
 GMの予想以上に彼らの攻撃力は高かったようです……。
 
 
シルフィ:ふふふ、拾ったばかりのアイテムを有効活用する私の頭脳!天才天才ィ!!

ロイド:けどあれ、1500G分のアイテムだから、お前の渾名次から「4500Gの女」な。(一同爆笑)

シルフィ:長引けば長引く分だけ危険だったんだから、仕方ないじゃないですか!(笑) むしろダメージダイスが良く、最後の一撃を決めた私を褒めて下さいよ!!(笑)

ロイド:まぁ、確かに良くやった。

イクス:はい、それじゃあ負傷者の皆さん集まってー。キュアしますぜー。

アルト:あ、私とレジーナは既にダッシュで倉庫に向かってるから。(一同笑)

ロイド:互いに「ガッ!ガッ!ガッ!」って肩をぶつけあいながら、本に向かって走ってるな。(一同爆笑)

シルフィ:アメフト!!?(笑)

GM:走り込んだ先の倉庫には、魔動機文明時代の書物やアイテムの幾つかが転がっており、「差し押さえ」と魔動機文明語で書かれた紙と共に転がっていますね。まず、他に使い道も無い換金アイテムが1000G分ほど。そして、レジーナさんが権利主張する当時の書物。彼女はその分の報酬を君達に支払うそうですが……。

アルト:いや、それは良い!だから貴様が本を読んでいる間、私も別の本を読ませろ!!(一同爆笑)

ロイド:だ、そうだ。もう好きにしろ、学者先生(笑)。

シルフィ:まぁ、私らアルトさんに散々お金借りてますからねぇ(笑)。そこは任せましょ(笑)。

GM/レジーナ:了解。では、レジーナはそれを了承しますよ。「ただし、この本はまず私が読むよ!!」(一同笑)

アルト:ならば私はこっちだ!!(一同笑)

ロイド:で、他には何がある?

GM:5点と7点の魔晶石ですね。他には、マジックアイテムがランダムで1つです。誰か2D6を振ってもらえますか?ピンゾロの場合、マジックアイテムはガラクタで10Gの価値しかありません。

ネリネ:では私が。(ダイスを振る)……う、3です。

GM:……は?

ロイド:おい、GMが凄い微妙な表情したぞ。(一同笑)

GM:……では、非常に皆さんが見慣れた感じのマジックアイテムがちょーんと置いてあります。

一同:……見慣れた?

GM:はい。薔薇のマークの入った、首に付ける……。(一同大爆笑)

ロイド:……薔薇のチョーカーかァァァァァァァ!!(一同大爆笑)

シルフィ:ロイド、ロイド!予備が出来ました!!(大爆笑)

ロイド:誰だこの倉庫にこんなもん置いた奴ァ!!(笑) 責任者出て来ォォォォォい!(爆笑)

イクス:いやぁ……ここ、魔動機文明時代のものだから、責任者多分死んでますよ(笑)。

シルフィ:いえ、エルフだったりしたら分かりませんよ(笑)。

ロイド:仮に生きていたとして、そいつに遭遇したら俺は直々にそいつの指先からヤスリで削り殺す。(一同爆笑)

イクス:ロイドの旦那の荒みっぷりがハンパねぇ!!?(笑)

GM/エリック:「さて、と。盛り上がってるところ悪いが、俺達はそろそろお暇するよ」

ロイド:お?なんだ、行くのか?

GM/エリック:「ああ。結局、大したお役に立てなくて悪かったね」

ロイド:ンな事ァ無ぇよ。……これもってけ、お前らの取り分だ。 えー、と。1000G分の魔動機文明時代の品があるんだよな?それ、渡す。

GM/エリック:「……いや、これは……」

ロイド:お前らの取り分だ。魔晶石2つに薔薇のチョーカー。価格で言えば、俺らの方が随分多いが、まぁ頭割りと考えてくれ。

GM/エリック:「……何から何まで、すまないな」

ロイド:良いって事よ。こっちこそ、色々助かったからな。お前ら、これからどーすんだ?

GM/エリック:「一応俺達も依頼の結果ここに辿り着いた身だ。街に帰って依頼達成を報告したら……そうだな。本来の根城であるレガリアに戻るよ」

ロイド:目的地は同じ、か。縁があったらまた会おうや。

GM/エリック:「ああ、また」

GM/メラニー:「世話になったわね。……ありがと」

GM/エイラルヴ:「ではな。武運を祈っている」 ―――と、言うわけで彼らは一足先に、街へ帰りますね。

ネリネ:……一緒に帰れば良いと思うのですが。

ロイド:いや、俺があいつらの立場だとして、あのブックジャンキー二人が本を読み終わるのを待ってから帰るのは嫌だぞ。(一同爆笑)

アルト:はい!壁に背中を付けて、座り込んで読書体勢!!

GM:横に並んでもう一人!(一同笑)

ロイド:……どーするか、あれ。

イクス:そですね。3時間経ってもまだ読んでるようだったら、没収してでもさっさと街に戻るべきかと。(一同笑)

ロイド:流石に付き合い長いだけあって、手慣れてるな(笑)。

イクス:……慣れましたから。(一同笑)
 
 
 ―――かくして、依頼人の暴走から始まった遺跡探索。
 縁のある冒険者たちと協力する事になりましたが、ほいほい報酬分け与えちゃってますね。
 まぁ、彼らの存在は後に予定してあるシナリオへの布石も兼ねているのですが。
 この件があれば、エリック達はシルフィ達に対して恩を感じ、信頼してくれるようになるでしょう。
 ふふふ。布石その1、完了。
 
 ともあれ、このシナリオはここで終了。
 細かい収支決算などはまだですが。
 今回の冒険も―――お疲れ様でした、で締めくくらさせて頂きましょう。
 
 
 
・獲得経験点:1510点+各々の1ゾロ分
・獲得報酬(パーティー合計):2000G(詰所から)+1560G(ドロップ品の売却金額)=3560G
・出費:1500G(使った迅雷の髪飾り分)
 
 
 
      ミッションコンプリート!!
 
 
 
 
◆おまけ◆
 
 
GM:今回は剣の欠片が10個もあるんですねぇ。

ロイド:中ボスにも持たせるからだ。

シルフィ:なんか一気に名声があがりそうな予感。それでは、ざららーっと振ってしまいましょう。出でよ今回の名誉点!!(ダイスを振る)
 
 
 出目:1111122235 10D6で合計19
 
 ……プレイヤーたちの絶叫が響き渡った。
 
 
       ちゃんちゃん♪
 
 

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