◆SW2.0キャンペーン 駆け出し冒険者のためのセプテット 第一話◆

■キャラクター紹介■

名前:シルフィリア・アークウェイン
種族:エルフ 性別:女 年齢:20(外見15) 生まれ:魔術師
身長:163cm 体重:50kg 髪の色:紫銀
能力値ダイス:技10 体2 心14 A8 B7 C1 D4 E11 F9
最終能力値:器用度18 敏捷度17 筋力3 生命力6 知力25 精神力23
保有経験点:0
HP:12 MP:29
冒険者技能:ソーサラー2 セージ1 レンジャー1
戦闘特技:魔法誘導
装備:メイジスタッフ クロースアーマー
所持品:冒険者セット 白紙の本 羽ペン&インク 魔香草×3 救命草×6
所持金:180
 
 由緒正しい魔術師の家に生まれたお嬢様エルフ。
 体力が絶望的に無いが、超絶的に頭が回る。精神力も垂れ流すほどあり、砲台としては超一級。ただし生命力は1クレスポ。
 見聞を広げるため、従者(ネリネとロイド)を連れて旅に出た。生真面目で正義感の強い少女。
 ただ、その無意味に高い知力は遺憾無く妄想力に費やされており、その豊かすぎる想像力のせいでしばしば暴走する。
 
 
名前:ロイド・クラリクロイツ
種族:ナイトメア 性別:男 年齢:20 生まれ:神官
身長:188cm 体重:84kg 髪の色:漆黒
能力値ダイス:技6 体14 心10 A10 B7 C6 D6 E9 F7
最終能力値:器用度16 敏捷度13 筋力20 生命力20 知力20 精神力17
保有経験点:500
HP:23 MP:20
冒険者技能:ファイター1 ライダー1 プリースト/グレンダール1
戦闘特技:武器習熟/スピア
習得騎芸:攻撃指令
乗騎:ホース(レンタル)
装備:ロングスピア ハードレザー
所持品:冒険者セット 聖印 バンダナ
所持金:185
 
 神官戦士の青年。能力値は非常に高い英雄候補。シルフィの幼馴染。
 母親が神官なのだが、本人は神殿を飛び出して冒険者として身を立てる事を望んだ実戦派。ちなみに父はシルフィ家の従者。
 騎馬を操り槍を構えた『いかにも』な騎士だが、いかんせん資金不足が珠に疵。
 逆に言えば資金さえあれば装備を揃えて化けるタイプ。
 飄々とした性格で、したたかなタイプ。シルフィの手綱をとれる数少ない人間。
 
 
名前:イクス・フォード
種族:人間 性別:男 年齢:16 生まれ:冒険者
能力値ダイス:技8 体7 心6 A7 B7 C6 D7 E8 F7
最終能力値:器用度15 敏捷度15 筋力13 生命力14 知力14 精神力13
保有経験点:0
HP:20 MP:13
冒険者技能:フェンサー1 スカウト1 プリースト/ル=ロウド2
戦闘特技:魔法拡大/数
装備:バックラー ソフトレザー ショートソード
所持品:冒険者セット スカウト用ツール ロープ20m 小型ハンマー くさび×20 フック 手鏡 小型ナイフ ランタン 油×3 火縄壺 ベルトポーチ
所持金:345
 
 平均的な能力を持つスカウト兼プリーストの少年。
 全能力の合計値が全部7を出した時と同じってのはどうなんだ。
 年若いがこのパーティーではストッパーに分類される常識人。
 アルトを兄貴と呼び、彼に付き合う形で冒険者に。
 パーティー最大の回復魔法の使い手にして、ヒエラルキー最下位の少年。
 
 
名前:アルト・ディオスクロイツ
種族:人間 性別:男 年齢:20 生まれ:学者
能力値ダイス:技5 体7 心9 A5 B6 C5 D7 E9 F7
最終能力値:器用度10 敏捷度11 筋力12 生命力14 知力18 精神力16
保有経験点:500
HP:20 MP:22
冒険者技能:コンジャラー2 セージ1
戦闘特技:魔法拡大/数
装備:メイジスタッフ ソフトレザー
所持品:冒険者セット ランタン 火縄壺 油×5本 6人用テント 調理器具セット 食器(5人前) 
所持金:140
 
 口の悪い学者青年。
 知的探求心を満たすために冒険者になったクチ。
 頭脳労働は得意だがそれ以外は全て微妙に平均以下という分かり易い能力の持ち主。
 シルフィよりは体力はある。そして常識もある。
 辛辣ではあるがパーティーの中では最も常識的な人物であり、纏め役。
 どう考えても苦労人。初期資金の大半はパーティーの共有財産に消えている。
 
 
名前:ネリネ
種族:ルーンフォーク 性別:女 年齢:4(外見17) 生まれ:戦士
能力値ダイス:技9 体12 心5 A8 B3 C9 D11 E8 F2
最終能力値:器用度17 敏捷度12 筋力21 生命力23 知力13 精神力7
保有経験点:0
HP:29 MP:7
冒険者技能:ファイター2 エンハンサー1 レンジャー1
戦闘特技:かばう
習得練技:ビートルスキン
装備:ヘビーアックス ハードレザー タワーシールド
所持品:冒険者セット
所持金:0(借金280)
 
 パーティー最強の戦士にして、シルフィの従者。
 非常に高い生命力・筋力を持ち、器用度もボーナス3には届かないものの高水準と非常に優秀。
 自己主張の強い性格ではないものの、背中のヘビーアックスが彼女以上に強い自己主張をする。
 パーティーの主力であり、シルフィの号令と同時に突撃を開始する特攻娘。
 
 
■ぼうけんのはじまり■
 
 
GM:さて、皆さんキャラは出来たようですね?それでは自己紹介をお願いします。

シルフィ:じゃあ、私から行きます。シルフィリア・アークウェイン。エルフのソーサラーです。

GM:シルフィさんは異常な知力・精神力と異様なまでに低い筋力・生命力の持ち主ですね……。

シルフィ:ええ、下手すると一発死間違い無いキャラだと思います…。(一同笑) 技能はソーサラー2、セージ1、レンジャー1。頭脳労働タイプですね。正義の魔術師を志す、熱血エルフです。

ネリネ:お嬢様の実家は高名な魔術師の家系です。その中でもお嬢様は将来を嘱望される逸材でした。―――出奔したわけですが。

シルフィ:外の世界で見聞を広げるのって大事だと思いませんか?

ロイド:……それに付き合わされる部下の苦労も考えろや。な?

GM:で、その部下Aであるロイドさんですが。

ロイド:あいさ。ロイド・クラリクロイツ。ナイトメアのファイターだ。代々お嬢の家に仕えて来た家系で、俺もアークウェイン家に仕えてる。

シルフィ:まぁ、幼馴染みたいなものですよね。

ロイド:そう思うなら少しは報いてくれ、お嬢。苦労ばかりが上積みされていくぜ…。(一同笑)

GM:ロイドさんは筋力、生命力、器用度の高い優秀な戦士ですね。

ロイド:ファイター1、プリースト1、ライダー1だな。些少なら魔法も使える。が、その3つの能力は全部ネリネ以下なんだよなぁ。

シルフィ:ぶっちゃけそれはネリネが優秀すぎるだけかと。

GM:はい、ではその優秀なネリネさん、次お願いします。

ネリネ:はい。ルーンフォークのネリネと申します。技能はファイター2、レンジャー1、エンハンサー1。シルフィお嬢様の護衛として、起動から3年ほどお仕えしております。

シルフィ:基礎能力だけ見れば超優秀な護衛ね。まだまだレベルは低いけど。

ネリネ:今後研鑽を積んでいきます。パーティーのメインファイターを狙いつつ、防御に特化して行こうかと。今はお金が無く、お嬢様にお金を借りて装備を整えている有様ですが……。

GM:装甲硬いなぁ……。

イクス:対照的に柔らかいのが俺っすね。

GM:はい。ではその柔らかいイクスさん、お願いします。

イクス:うぃさ。イクス・フォード。人間のスカウトです。両親が冒険者だったもんで、兄貴分のアルトの兄貴と連れだって冒険者の道を志しました。

アルト:私は単純に遺跡の発掘なりなんなりのフィールドワークをしたかっただけなのだがな。まぁ、その為に冒険者と言うのは都合が良い。

イクス:ですな。アルトの兄貴は知的好奇心の為に。俺は生活の為にってとこっすか。技能はスカウト1、プリースト2、フェンサー1っす。平均的すぎるくらい平均的な能力値の持ち主っすね。

シルフィ:とはいえ、このパーティーの3枚目の前衛です。頼りにしてますよ。

イクス:あいあい。で、ラストはアルトの兄貴っすが。

アルト:ああ。アルト・ディオスクロイツ。人間の操霊術師だ。元々は学者の出だが、知識欲を満たすために冒険者を志した。

ロイド:…タビットのような奴だな。

アルト:……中々に失敬な奴だな、君は。まぁ、あながち間違ってはいまい。と、いうわけで私は遺跡の発掘などをやりたがるが……まぁ、それだけで食べていけないのも分かっている。

シルフィ:技能や能力は?

アルト:ああ。知力と精神力に優れ、他はやや低い。分かり易い魔術師型だ。技能はコンジャラー2、セージ1。

イクス:分かり易いオーソドックス型魔術師っすねぇ。

アルト:ふん。オーソドックスと言う事は、それだけ優秀と言う事だ。

GM:まぁ……こんな5名が出会い、パーティーを結成したばかりのそんな時から、物語は始まります。では、皆さん。

一同:よろしくお願いしまーす!!
 
 
■ぼうけんのはじまり■
 
 
GM:さて、ここはテラスティア大陸の北部、リーゼン地方。“竜の城塞”デュボール王国の王都からほど近いフィアブルクと言う地方都市から物語は始まります。

ロイド:竜騎士王国だよな。

GM:はい。ドラゴンを乗騎とする竜騎士が王を務める武の王国です。また、蛮族との戦いが激しい地域でもあり、このフィアブルクはレガリア王国とデュボール王国の境界線近くに位置し、その双方の交易路を蛮族から守るための前線基地的な役割が強い交易都市です。

アルト:交易都市兼前線基地、か。

GM:です。人口は1000人ほどですが、人の出入りが激しく正確に計上するのは難しいでしょう。

シルフィ:私の実家はデュボールの北部にあるんですよ。

ロイド:そそ。でも、仕事が多そうなこの街にお嬢と俺とネリネはえっちらおっちらやって来て……。

アルト:冒険者を志して冒険者の店で管を巻いていた私とイクスと、あれよあれよのうちにパーティーを組むことになった。

ロイド:以上、今回の冒険終わり。はい、皆さんお疲れ様でしたぁ。(一同爆笑)

GM:完結さすな!!?(笑) えー、ここは冒険者の店、“黄水晶の欠片”亭。主に交易路付近の蛮族退治や通常の冒険者の店でよくあるなんでも屋業務を取り扱っています。

ネリネ:他の店もあるのですか?

GM:ええ。ライバル店にして兄弟店でもある“紅水晶の欠片”亭は、交易路の護衛や大規模な討伐依頼などを取り扱っています。とはいえ、この店……マスター同士が実の兄弟と言う事もあり、両方の店に所属している冒険者も少なくなかったり。

アルト:ほほう?

GM:とりあえず、黄水晶の欠片亭では立派な髭を生やしたドワーフの旦那がマスターをやっています。

イクス:で、俺らは今現在酒場で全力で管巻いてるわけですが。(一同笑)

ロイド:とりあえず、パーティー結成を祝して……乾杯ぃ。(一同笑)

アルト:おい、いきなり駄目な奴がいるぞ。(一同笑)

ネリネ:いつもの事ですので放置を推奨致します。

シルフィ:皆さん皆さん!この依頼、良いと思いませんか!?ほら、トロール退治!正義の冒険者として一旗あげるにはうってつけです!!(一同爆笑)

ロイド:お嬢、一旗あげる前に討ち死にする未来しか見えないからそれは戻してこい!!(一同笑)

イクス:…大丈夫なのかなぁ、このパーティー。

アルト:……早まったかもしれんな。(一同笑)

GM:一応、酒場の奥の壁には色々な依頼が貼り付けられていますね。探すならセージ技能+知力ボーナスでどうぞ。

ネリネ:私が行きましょう。(ダイス振る)だめです。4でした。(一同笑)

GM:『求)新薬実験体。半日寝ているだけでいい楽な仕事です。 依頼人)竹林製薬』(一同爆笑)

アルト:君は馬鹿か。(一同笑)

ネリネ:ではアルト様、お願いできますか?

アルト:ふむ、では……(ダイスを振る)…13だが。

GM:上々ですね。このくらい出せれば、店内の依頼から自分達に合った依頼を探すのも簡単でしょう、が―――

アルト:……が?

GM:丁度良い駆け出し向けの依頼が現在は無いようです。多少レベルの高い討伐依頼などはありますが。

ネリネ:レベルの高い?

GM:トロール退治。(一同笑)

シルフィ:皆さん、是非行きましょう!!(一同爆笑)

アルト:おい、従者!自分のところのお嬢様の手綱くらいしっかり取っておけ!!(一同笑)

ロイド:あいあい。どうどう、落ちつけお嬢。

シルフィ:くぅぅ、我が身の無力が恨めしい……!!

ネリネ:マスター、落ち着いてください。今、紅茶をお入れします。

ロイド:ふ、本日2回目の―――乾杯。(一同笑)

ネリネ:はい、紅茶で乾杯。(一同笑)

アルト:……イクス、私達はどうしてこんな奴らとパーティーを組んだんだ?(笑)

イクス:いや、俺に言われましても。(笑)

GM/冒険者の店マスター:そんな会話をしていると、マスターから声がかかりますよ。 「新入りども、暇そうだな?」

イクス:まぁぶっちゃけ。このままだと、冒険者初仕事が荷物運びとかになりかねませんね。

アルト:私は嫌だぞ。

シルフィ:えーと、私もちょっとそういうのは……。

イクス:いや、お二人には何も期待してないんで。(一同笑)

シルフィ:ひ、酷いです!これでも小物くらいなら持ち歩けますよ!(一同笑)

ネリネ:……役立ちますか?

イクス:んー、兄貴の方がまだマシっすね。

シルフィ:そこ、真顔で論評しない!(一同笑)

GM/マスター:「そんなに暇なんだったら、一つ使いを頼まれちゃくれないか。多少の銭は出すし、次回良い依頼が入れば優先的に回してやるから」

シルフィ:ふむ?お使いですか。

GM/マスター:「ああ。他所から来た奴らは分からんかもしれんが、この街で近いうちに祭りがあるんだ」

アルト:祭り?

GM:地元組は知ってますし、外から来た組もセージ技能で9以上出せば分かりますね。フィアブルクは交易の町であり、旅の無事を祈る為のお祭りがあったりします。

ロイド:(ダイスを振る)50点!(一同笑)

シルフィ:こんなところで稼がないでください(笑)。(ダイスを振る)私は知ってますね。

ネリネ:(ダイスを振る)私は知らないようですが。

GM:知ってるのは三人ですね。地元組のアルトさん、イクスさんとシルフィさんですか。

イクス:つっても俺は『たのしいおまつり』程度の印象っぽいっすけどねー。

GM:まぁ、どのくらい詳しいかは判断に任せます。元々は酒幸神サカロスの祭りなのですが、有名無実化してどんちゃん騒ぎの口実になっている気もします。まぁ、それも酒の神サカロスらしいと言えばらしいのですが。

アルト:(訳知り顔で)サカロス神殿では毎年、飲み比べ大会が盛んでな。樽単位で酒が消費されるのだ。

イクス:あー、毎年なんかやってましたな、そーいえば。

ロイド:ほうほう?で、それとお使いになんの関係が?

GM/マスター:「俺の昔の冒険仲間の姪が、バードとして歌うためにこの祭りに来るんだがな。本来一緒に来る筈だったその冒険仲間が来れず、少し不安があるんで隣町まで迎えを寄越したい」

アルト:まぁ、祭りが近いとなると客を狙った盗賊なども出るだろうしな。護衛も無しだと不安なわけだ。

GM/マスター:「そう言う事だ。引き受けてくれるならば、一人につき200G出そう。何かあった場合、危険手当で更に200。どうだ?」

イクス:あい、質問。拘束期間は?

GM/マスター:「隣町まで片道徒歩で2日というところだ。そこまで迎えに行ってほしい」

イクス:往復4日かぁ。うん、いんじゃないっすかねぇ。次の依頼の為の布石と思えば。

ネリネ:私はマスターに従います。

シルフィ:承認!判子ポン。

ネリネ:承認が出ました。現状、賛成3票です。(一同笑)

ロイド:……もう少し交渉の努力をしようとは思わんのか、お前ら(笑)。

アルト:別に、本当にお使いのような物だからな。金が出るだけ僥倖だろう。

ロイド:……ま、そうだが。それじゃマスター、詳細聞かせてもらって構わないか?

GM/マスター:「ああ、それじゃあ……」
 
 
 さて、マスターから依頼についての情報を集めます。
 聞いた情報は以下の通り。
 
・冒険者仲間は現在はデュボール王国の準竜騎士。テオドール・ルントシュテット(52歳/人間/男)。
・迎えに行く相手は彼の姪であるメイリィ・ルントシュテット(14歳/人間/女)。
・メイリィは今、テオドールの従者であるソマーズ(50歳/人間/男)と一緒に隣町からこちらへ向かっているはずだ。途中の宿場町で合流し、一緒にこの街まで来てほしい。
・ソマーズは目印として薔薇のチョーカー(ルールブックT掲載マジックアイテム)を身に付けている。
・隣町までの街道には小さな宿場町がある。また、治安維持のため警備兵も巡回している。
・最近魔物が出現したとのうわさは聞かないが、祭りの前後は追い剥ぎやスリが例年出るため不安。
・街道脇の森は危険な動物もいるが、自分から近付かない限り危険はない。
 
 
イクス:準竜騎士?

アルト:デュボールは竜騎士が王になる武国だ。竜騎士とはレッサードラゴンやドラゴネット(竜の幼生)騎獣としている国最大の戦力であり、デュボールにも五人しかいない。で、準竜騎士とはそれに次ぐ能力を誇るワイバーンに騎乗する騎士達のことだ。正確な数はルールブックにも載っていなかったが、希少で強力な戦力なのは間違いあるまい。

イクス:あー、じゃあそのメイリィって子、良いとこのお嬢さん?

GM/マスター:「確かに少し高飛車だが、根は良い子だぞ」

ネリネ:というか、冒険者仲間が準竜騎士と言う事は……マスターも相当な凄腕だったということですよね。

GM/マスター:「過去形で言うな。俺も弟もまだまだ現役だ!」(一同笑)

ロイド:準竜騎士かぁ。最低でも7Lvライダーって事だよなぁ。いいなぁ……。

GM/マスター:「実力さえあれば、そのうちなれるさ。―――と、そうだ。これを渡しておく」 と、マスターは保存食十日分と、薔薇のチョーカーを渡します。

シルフィ:これは?

GM/マスター:「あまり多すぎてもかさばるだろうから、片道分だが保存食だ。それと、そのチョーカーは目印になっている。壊すなよ」

シルフィ:任意で壊せばダメージ減少効果でしたっけ。じゃ、私が付けておきます。

ロイド:頼むわ、お嬢。で―――

シルフィ:ん。それでは、他に聞くべき情報はありますか?無ければ出発してしまいましょう!

ロイド:あ、今すぐなんだ?

シルフィ:冒険者はフットワークが軽くないといけないと聞きました。さぁ、準備は良いですか?

アルト:……まぁ、良かろう。

シルフィ:では、出発ぅ!!
 
 
■事件発生■
 
 
GM:では、まずは宿場町まで向かうわけですが、何もしなければ何も起こりません。

ロイド:特に何もしてねーな。敢えて言うなら、体力の尽きたお嬢を馬に乗せて、俺が手綱引いてるくらいで。(一同笑)

シルフィ:(息も絶え絶えで)ぜはぁ……はひぃ…。(一同笑)

ネリネ:(おろおろ)あああ、マスター、しっかりしてください…!!

アルト:いや、どう見ても張り切ってペース配分を間違った馬鹿の末路だろう。放っておけ(笑)。

イクス:生命力1クレスポは伊達じゃないなぁ…。

アルト:だが、従者。重い荷物は出来れば馬に乗せてくれると嬉しい。特にテント。(一同笑)

ロイド:この馬、戦闘用なんだけどなぁ……今度荷馬とか買おうぜ(笑)。

アルト:考えておこう(笑)。

GM:そんな風に約一名が体力の無さを露呈していますと、日が暮れる頃に宿場町が見えてきます。宿場町は宿を中心に数件の建物が立っているだけという、小さな集落ですね。ただ、祭りが近いからか民家も頼めば宿を貸してくれるようですし、宿場の周囲には十を超えるテントが立っていたりもします。

アルト:結構大きい祭りなのだな……。

GM:特にどの建物を選ぶかによる±は発生しませんが―――

ネリネ:皆さん、マスターが危篤です。私は宿への宿泊を提唱します。(一同笑)

シルフィ:……う、馬に酔って……うぷっ。(一同爆笑)

ロイド:どうせいっちゅうんじゃァァァァァこの貧弱お嬢はァァァ!!(爆笑)

アルト:……もう好きにしてくれとしか言えんな(笑)。個別で好きなように宿を取れば良かろう。

イクス:あい、じゃー俺テント張ります。

アルト:うむ、私は適当な民家に泊めて貰うか。GM、幾ら払えば良い?

GM:民家は25Gから。宿屋は50Gからですねぇ。

ネリネ:ではマスター、宿代二人で100Gお願いします。私は既にマスターに借金をしていますので。(一同笑)

シルフィ:はい。じゃあ、二人で合計100G減らしました!(笑)

ロイド:あの二人は…(溜息)。

アルト:とりあえず、泊めて貰う民家の人には礼も兼ねて少し多めに支払っておく。50Gでいいな。

イクス:はっはっは。アルトの兄貴は見栄っぱりだなぁ(爽やかな笑顔)。

ロイド:で、イクスと俺は二人でテント張ってるわけだな。

イクス:ロイドの旦那ー。そっち引っ張ってー(笑)。

ロイド:おー。これで良いかー(笑)。

イクス:あと旦那、折角だからこの宿場町で帰り分の食糧買い足しておかね?保存食、全員の二日分で100Gなんだけど。

ロイド:じゃ、折半で良いな。50Gずつ、と。

シルフィ:結局全員50Gずつ払ってるんですね。

ロイド:言っておくがこの食糧費は後で全員に請求するからな。(一同笑)

シルフィ:マジですかっ!?(笑)
 
 
■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇
 
 
GM:では、翌日になりました。

イクス:(リプレイでは省いてますが)他のテントの旅人のおっちゃん方と話したりしてましたなぁ、俺ら。

ロイド:けど、その結果……最近盗賊がこの先の街道に出没するって事は分かったぜ。

シルフィ:むむむ、それは由々しき事態です。ぜひ討伐を!!

ネリネ:マスター、宿のおかみさんから酔い止めの効果のある木の実を貰って来ました。

シルフィ:……。これを飲んでからぜひ討伐を!!(一同笑)

ロイド:この仕事終わってから考えような、お嬢(笑)。

シルフィ:とりあえず、ロイドの馬に跨ってかっぽりかっぽり進みます(笑)。

ロイド:……俺、ライダー技能何の為に取ったんだっけ?少なくともお嬢のお守の為じゃなかったような…。(一同笑)

GM:で、まぁそんな感じでのんびり進んでますとですね。昼ごろに、向かう先で騒ぎが起こっているのが見えます。

イクス:お?なんでしょね、ありゃ。

GM/男性:小さな人混みが出来ており、その中心で壮年の男性が叫んでいます。 「誰か、誰か助けて下さい!メイリィお嬢様がさらわれてしまったのです!!」

一同:―――はぁ!!?

シルフィ:駆け寄ります!

ロイド:はい、じゃあお嬢の馬を駆けよらせます。(一同笑)

シルフィ:は、私はそう言えば騎乗中(笑)。

イクス:はい、通して通してー。何の騒ぎっすかー。

GM/男性:近付いて見ると、その男性はマスターから聞いていたソマーズさんの特徴そっくりですね。首には目印の薔薇のチョーカー。「あ、貴方達は!?」

アルト:“黄水晶の欠片”亭のマスターから、貴方達を迎えに行けと言われていた冒険者だ。ソマーズ氏で間違い無いな?隣町で待っていると聞いていたのだが?

GM/ソマーズ:「は、はい。お嬢様が早く件の祭りを見たいとの事で、押し切られる形で早めに出発したのです。貴方達とも早めに合流できるだろうとのことで…」

アルト:……見通しが甘い事この上ないな。

GM:そう言われると、ソマーズさんはしょんぼりしますね。

イクス:まま、兄貴。そこは今はさて置いて……。ソマーズさん、何が起こったんですか?

GM/ソマーズ:「はい。私どもは今朝隣町を出発し、ここまでは何事も無く歩いて来ました。ですが、突如森から追い剥ぎが現れて……」
 
 
 PC達はとりあえず、ソマーズから情報を集めます。
 得た情報は以下の通り。
 
・追い剥ぎがあらわれ、メイリィを攫った。その際ソマーズは足を怪我して、追いかけられなかった。
・追い剥ぎはメイリィの身なりから、それなりに身分のある相手だと推測したようだ。「こいつはいいぜ、身代金をたんまり貰えそうだ」と言っていた。
・森の中からは矢も飛んできた。仲間が数人いるのだろう。
・追い剥ぎの一人は馬に乗っていた。メイリィはその馬に乗せられ、連れ去られた。
・襲われたのは一時間ほど前。盗賊団は森に逃げた。
 
 
ネリネ:即座に貞操の危機と言うわけでもなさそうですけど、急いだ方がよさそうですね。

シルフィ:ててて、貞操!?ゆ、許せません!もしそのような事になっていたら―――ああ、ああ!神よ、私はどうすれば!?と、とりあえずちょん切りましょう!!

一同:ナニを!!?(爆笑)

シルフィ:はっ!?(笑) い、いえその……せ、精神的に!!(一同笑)

アルト:まぁ、急いだ方が良いと言うのは同感だ。ソマーズ氏、貴方は何か冒険者的なスキルはあるか?実は7Lvくらいのファイターだとか。

ロイド:いや、それが撃退できなかった盗賊を追ったら俺ら死亡フラグ全開なんだけど。

GM:ソマーズさんには冒険者技能はありません。執事風の腰の低い礼儀正しいおじさんです。

ネリネ:では、ソマーズ氏には警備隊への連絡をお願いしましょう。足を怪我していたとの事でしたが……イクスさん。

イクス:ん、ここでMP使うよりは救命草とかを渡して自分で治療して貰いません?救出に行くための精神力温存なわけっすから。

シルフィ:なるほど。では、救命草を1本渡しましょう。それと、野次馬の皆さんも出来ればご協力くだされば幸いです。

ロイド:まぁ、早めに街へ行って警備隊に連絡してくれないか程度だがな、頼めるのは。

アルト:ソマーズ氏、その辺りのヤジ馬との交渉は貴方にお任せする。お礼などをチラつかせるなり、適当な手段で協力心を煽ってくれ。(一同笑)

ネリネ:…微妙に嫌な言い回しですね(笑)。

GM/ソマーズ:「は、はい。分かりました!」

GM:と、さて。それではそちらの処理はソマーズ氏に任せるとして、皆さんは追跡ですか?

ネリネ:…近くに警備隊や冒険者は……。

GM:見当たりませんね。

ネリネ:では仕方ありません。向かいましょう。

GM:はい。では、シナリオマップを出しますよー。(がさがさ)

ロイド:おお、マップが。

GM:森は便宜上四×四のフィールドマップです。左上から右上に向かうにつれて、ABCD。左上から左下に1234と番号を振ってあります。今は皆さん、A−1に居るわけですね。
 
 
 さて、ここでルール説明タイム。
 
・PCは縦横に接している4つのブロックに移動可能。斜めには移動できない。
・ブロック1つを移動する場合、小道を使えば30分。道が無ければ1時間の時間が経過する。
・森の中は野外なため、レンジャー技能の大半が使用可能。
 
 
GM:で、現在のA−1ブロックです。地面には真新しい馬の蹄の跡があり、これは街道を外れて森に向かっています。森に入ると細い小道がある……と、いうところまでは判定無しに分かりますね。

イクス:ふむ、ではこれ以上を知ろうとすると判定が必要なんすよね?

GM:そうなります。レンジャー、スカウトの皆さんお願いしましょうか。

ロイド:(すかさず)平目で4!

アルト:(嫌味ったらしく)ふ、勝ったな。5だ。

GM:そこ二人はアリの巣でも発見していてください。

シルフィ:レンジャーで12ですね。

GM:ではシルフィさん、A−2へ向けて続く南へ向かう小道に足跡が複数残っているのに気付きます。どうやら、馬に乗った人間以外にも3つ、足跡があるようですね。

シルフィ:メイリィさんは馬に乗せられているから、その3人は盗賊ですね。

イクス:他に目につくものも無いっすからね。さっさと追いましょう。元より1時間のロスがあるわけっすし。
 
 
■A−2 森の中のT字路■
 
 
GM:森の中を小道が続いています。そのうち道が三叉路に分かれ、南と東に分かれていますね。

アルト:(ダイスを振る)達成値6!

ロイド:(ダイスを振る)達成値5!

GM:そこ二人はモグラの穴でも発見していてください。

ネリネ:というか、まず目につくようなものは何かありますか?

GM:とりあえずはありませんね。足跡を探すなら、レンジャーかスカウト技能+知力でお願いします。

ネリネ:(ダイスを振る)……最高値は私の9なんですが、これで何か分かります?

GM:実はそれでも分かりますね。南に向かって真新しい足跡があるのが分かります。それと、周囲を探すのならば探索判定で―――

ロイド:よし、ピンゾロ!(一同笑)

アルト:なに、私は8だぞ!羨ましい!!(一同笑)

イクス:さっきから二人とも平目で振りまくりですな。

シルフィ:判定のチャンスを逃さずピンゾロを狙う、ある意味SWらしい光景ですね…。(一同笑)

イクス:とりあえず、俺が13出ましたけど何が見つかるんでしょ?

GM:では、小道の脇……草の中に、小さな陶器製のビンが転がっているのを見つけます。中には何か液体が入っていますね。調べるならセージ技能+知力ボーナスです。

イクス:……なんじゃこりゃ?

シルフィ:ん、ちょっと見せてください。(ダイスを振る)……12です。

GM:蜂蜜です。

シルフィ:……蜂蜜?

ロイド:……蜂の巣からでも取ったのか?ここに落ちてるって事は、多分その盗賊のだよなぁ?

イクス:…多分。ビンもそんな古ぼけた様子はありませんし。

ロイド:…熊よけ?いや、熊呼び寄せそうだしなぁ、これ。

アルト:まぁ、わざわざ連中が持っていたのだ。何か意味があるのかもしれん。合言葉とか。

ロイド:「合言葉は?」と聞かれると、扉の隙間から蜂蜜を垂らす。(一同爆笑)

シルフィ:なにその盗賊団!?(笑)

ロイド:きっと名前は「蜂蜜の星」だな。(一同爆笑)

イクス:まぁ、それはともかく次の方針なんすけど―――
 
 
 さて、ここで少々議論発生。
 足跡追跡の達成値があまり芳しくなかったので、「追跡を撒くためのブラフでは」と言う意見が出たのです。
 実際はそう言うわけではないのですが、裏読み癖のある一部PLの癖が少々裏目に出た模様。
 
 
ロイド:……じゃ、纏めよう。とりあえずは足跡に従い進んで、何かあればこの場所まで戻ってB−2に向かうという方針で。

アルト:何かあれば、と言うのはつまり、足跡を見失ったり足跡が消えていたりすれば、だな?

ロイド:その通り。

シルフィ:では、その方針で行きましょう。まずはA−3へ!!
 
 
■A−3 茨の迷い道■
 
 
GM:では、進んでいくと森の中を進んでいた小道が不意に途切れます。そこには茨が群生していて、そのせいで道が塞がってしまっている感じですね。

ロイド:……チ、やはり先程の足跡は偽装か?

GM:(そうじゃないんだけどなー……まぁ、予想通りの展開だけど)

イクス:ま、足跡追跡をしてみましょや。(ダイスを振る)俺は10です。

シルフィ:うー……駄目です、私も10。

ネリネ:申し訳ありません、8です。

GM:足跡は不自然に途切れていますね。

シルフィ:……懸念が当たりましたかね?

ロイド:かもな。まぁ、俺とお前の深読みし過ぎと言う線もあるが……手がかりが現状で無いからな。先の分かれ道まで戻って見るとしよう。
 
 
■B−2 岩山■
 
 
ネリネ:と、いうわけで一回A−2まで戻ってB−2に来ました。ここまでで2時間が経過しています。

シルフィ:むぅ……急がねば。

GM:B−2は切り立った岩山になっています。とはいっても、標高ン十m程度ですが。岩山がマップ中央にドカンとあり、道はその周囲を迂回する形になっていますね。A−2から来た道は、岩山を迂回してB−1に繋がっています。

ロイド:山だなぁ。

ネリネ:山ですねぇ。

GM:見上げると山の頂上近くで大きな鳥が旋回している様子が見えます。

ロイド:(ダイスを振る)……あー、ありゃヴァルチャーだな。事によると人を襲ったりする危険な鳥だ。

シルフィ:(ダイスを振る)……ですねぇ。昔、図鑑で見た事ありますよー。

イクス:で、どうすんですか?調べた感じ、この辺に足跡は無いっぽかったですけど。

ロイド:……うーん?こっちにも足跡が無い、となると……茨を迂回して奴らは抜けたか?

シルフィ:だとすれば、その足跡がある筈ですよね。「不自然に途切れていた」でしたから、それはまた別なのではないかと。

アルト:……GM、質問だが。

GM:なんでしょ?

アルト:この山に登れば、森の中の地形は分かるか?

GM:分かると思います。が、登るのはそれなりのロスになるでしょうが。

アルト:……どうする?

ロイド:そうだな。手がかりが無い以上、新たな手掛かりを探す意味でも登るのはアリだろ。けど、北にも道が続いているんだよな?

シルフィ:……では、パーティーを二分しませんか?

ロイド:ほう?

シルフィ:登って地形を調べる組と、B−1へ向かって調査だけしてくる組です。何かあればよし、無ければ戻ってきて合流で―――あ、GM。登攀のルールと、かかる時間を教えて貰えますか?

GM:あ、はい。それでは―――見てみようと山に近付きますよね?

シルフィ:え?え、ええ。

ロイド:だろうなぁ。

GM:では、上空からヴァルチャーが急降下して来ます。餌ー!!

シルフィ:うきゃあああああああ!!?
 
 
◇VSヴァルチャー◇
 
▽ラウンド1▽
 
GM:まぁ、シルフィさん一人で前に出て来たわけじゃないですよね。

ロイド:うん、多分俺とお嬢が突出してて―――

ネリネ:私達三人は後ろで地図を見ながらあーだこーだ言いあってて…。

アルト:おい、凸凹主従。お前らの意見は―――あ?(一同笑)

イクス:ああ、旦那とお嬢がヴァルチャーに襲われてるゥゥゥゥ!!?(一同爆笑)

GM:……なんで貴方達は嬉々として自分から窮地に陥るかなぁ(笑)。では、ヴァルチャーはシルフィさん、ロイドさんから見て距離10mの地点にいるとします。お二人と他3名の距離は……10mくらいで良いですかね。

アルト:しかし先手取られたら事だな、これは。

イクス:うーん、キュア間に合うかなぁ。

ネリネ:ま、マスターっ!!?私が行くまでご無事でー!!(でも爆笑)

シルフィ:あああ、なんか私死亡フラグ!!?(でも爆笑)

イクス:あい、GM。先制判定の目標値は?

GM:15ですね。

イクス:(ダイスを振る)うん、ごめんお嬢。駄目だった。(一同笑)

GM:では、こちらの先手ですね。ヴァルチャー、通常移動で飛んでって……まぁ、狙い易そうだもんなぁ、シルフィさん。乱戦を宣言してシルフィさん、ロイドさんを巻き込んで、シルフィさんに攻撃です。(ダイスを振る)…命中13ですが、避けます?

シルフィ:(ダイスを振る)避けれません!

GM:ではダメージ、14点どかーん!!

シルフィ:あ。HPちょうど0。(一同爆笑)

ロイド:お嬢――――っ!!?(笑)

シルフィ:あ、い、いえ!手はあります!!あるんですが……。

ロイド:が?

シルフィ:……この薔薇のチョーカー、壊して良いものかと…。(一同爆笑)

ロイド:GM、これ幾らくらいするっけ!!?(爆笑)

GM:1000Gですねぇ……。

シルフィ:……あ、後で返します!みんなごめん、壊します!! ぱきーん!

GM:これでHP2で残ったわけですか。

シルフィ:これでネリネが来てくれれば、庇って貰えますから!!

ロイド:一つ教訓が出来たな。お嬢は前に出してはいけない。(一同笑)

シルフィ:ネリネー!助けてー!!(笑)

ネリネ:マスター今参りますー!!(笑)

GM:(……いや、超楽しそうですなあんたら)

アルト:さて、ではこちらの行動だな?ヴァルチャーは4Lvモンスター、全力で行った方が良いだろう。おい、従者タッグ。ファナティシズムをくれてやるから、存分に殴れ。

ネリネ:ありがとうございます。では、通常移動で乱戦エリアに介入しつつ、ヘビーなアックスで斬りかかります。(ダイスを振る)達成値は14です。

GM:ぐ、ギリギリ当たりました。

ロイド:それでギリギリかよ。俺の命中値じゃキツいな、こりゃ。

ネリネ:ダメージは12点です。

GM:あたたた、結構痛い。

シルフィ:よし、ネリネが来てくれればこちらのものです!おのれトリ肉!知識判定には成功しているので、弱点も分かってます。魔法ダメージが2点増えるので、エネルギーボルト!(ダイスを振る)達成値15!抵抗できるものならしてみてください!ごめん、やっぱりしないで!(一同笑)

GM:いえ、できません(笑)。

シルフィ:なら11点の魔法ダメージ!!

GM:ぐあ、魔法は軽減できないのでめっちゃ痛い……。

ロイド:で、俺の攻撃だが……(ダイスを振る)…自前の槍が11、馬の攻撃が8。外れたか。

GM:ですね。それは回避します。

イクス:あい、制限移動で3m進みながら、キュア・ウーンズ。(ダイスを振る)お嬢、8点ほど回復してください。

シルフィ:ほぼパーフェクトになりました!!

ロイド:8点でほぼパーフェクトになるんだなぁ……。

ネリネ:正直、お嬢様の貧弱さは問題ですね…。

シルフィ:うう、従者が容赦ありません…。
 
 
▽ラウンド2▽
 
 
 さて、ネリネがシルフィを護衛に入るとヴァルチャーはそこまで脅威ではなくなります。
 命中・回避は高いのですが、打撃力は2D6+6。ロイド、ネリネの耐久力では2,3発なら普通に耐えます。馬もそれくらいには頑丈です。
 ので、シルフィを狙った攻撃を受け止めたネリネ、12点ダメージを僅か6点でストップ。
 
 返す刃での反撃は避けられますが、ロイドの槍が今度は直撃。
 9点ダメージを与えます。
 また、シルフィ怒りのエネルギーボルトは今度は10点ダメージ。
 ヴァルチャー、残りHP3。ヘロヘロです。
 
 ちなみにイクスは乱戦に乱入のみ。アルトは近付きつつ傍観でした。
 
 
▽ラウンド3▽
 
 
 そしてヴァルチャーの攻撃。今度狙ったのはロイドでしたが、ダメージはダイスが振るわず僅か9点。
 最後の反撃もそれで終了。
 
 
シルフィ:エネルギーボルト!抵抗されたなら、半減で6点ダメージ!

GM:あー……駄目です、それで落ちました。
 
 
 ロイド・シルフィ・イクスの攻撃は回避するものの、シルフィのエネボで今度こそヴァルチャーは撃沈したのでした……。
 
 
シルフィ:あ、危なかった……。

アルト:本当にな。次からは後衛らしく、後ろから援護をするのを推奨する。ついでに、ここで小休止を提案だ。レンジャー技能持ち、薬草で回復をするのにも10分はかかるだろう。

シルフィ:はい……本気でごめんなさい。とりあえず、自分に魔香草使ってます。

ネリネ:自分に救命草で回復してます。

アルト:まぁ、そこまで恐縮する事も無い。……私達も嬉々として不利な方向に持ち込んでいたからな。(一同笑)

イクス:んじゃ、その間に俺は岩山見てきますわ。

ロイド:じゃ、俺はヴァルチャーから戦利品剥いでる。薔薇のチョーカー分くらいは取り返したいし…。(一同笑)

シルフィ:わ、私の従者である二人も払ってくれますよね!一人333G!!(一同笑)

ロイド:え、俺も!?(笑) あ、戦利品判定は8です。

GM:安い肉が手に入りました。焼けば美味しいかも?(一同笑)

シルフィ:……安い、ですか。

GM:売れば100Gにはなりますよ?(笑)

シルフィ:それ、私が今使ってる魔香草の値段と一緒…。(一同笑)

GM:で、岩山ですが、壁面にはしっかりと鎖が打ちつけられています。恐らく、誰か以前に訪れた人が登頂に使ったものではないでしょうか。しっかり固定されていて、まだまだ全然使えそうです。

ロイド:……ふむ、どうするね?

シルフィ:んー……GM、登頂のルールはどうなりますか?

GM:はいはい。では、軽く説明しましょうか。
 
 
・冒険者レベル+筋力ボーナスで登攀判定(目標値10)。10m、15m、15m、10mで合計4回の判定が必要。
・10mを登るなら達成値に-2、15mなら-4。風が強いので-2。金属鎧を着ていれば-4。鎖を使うなら達成値+2。荷物を持っていなければ達成値+2。
・降りる場合も同様の判定が必要。
・騎獣を連れては登攀できない。
・登るのに1時間。降りるのに1時間の時間が経過する。途中であきらめたのならば30分で済む。
 
 
ロイド:往復2時間か……。

イクス:つっても、北の道に何か手掛かりがあるって確証も無いっすからねぇ。

ロイド:已むを得んな。武器防具以外の荷物を全部預けた上で、俺とイクスで登ろう。

イクス:うげ。その変則タッグな根拠は?

ロイド:俺とお前は受け身が取れる(ライダー・スカウト技能保有)し、お互いその技能で地図作成判定もできる。ついでにお前なら回復魔法も使えるから、落ちても安心だ。(一同笑)

イクス:うわぁ、納得できるけどしたくねぇ…。(一同笑)

ロイド:で、「かばう」の使えるネリネは可能な限りお嬢に同行すべき。そのお嬢の筋力ではこんな場所は登れない。他に疑問は?

イクス:いや、まぁ、確かにその通りっすな。

アルト:では、残った3名で北へ向かう。何かあっても無くても、貴様らが降りてくるまでには戻って来るようにしておこう。

ロイド:頼むぜ。あ、馬はお嬢に預けておく。

シルフィ:預かりましたー。

GM:……ふーむ、どうしますかね。どちらから処理しましょうか?

シルフィ:まずは登山組からで良いんじゃないですかね?どうせ戻って来るのに1時間はかかるわけですし。

GM:そですね。では、登山組から処理しましょうか。楽しい楽しい、登山タイムです。鎖は使います?

ロイド・イクス:使う!

GM:では、二人とも荷物が少ないんでボーナスは合計+4ですね。

ロイド:あ、槍と羊皮紙、羽ペンくらいは持っていきたいんだけど。

GM:まぁ、それくらいならOKとします。

イクス:で、そこから風が強い事で-2されて……10mを登るなら目標値10、15mなら目標値12かぁ。……帰っちゃダメっすかね、旦那。

ロイド:諦めるな、イクス。諦めたらそこで試合終了だぞ。(一同笑)
 
 
 さぁ、ここから二人の苦難の登山タイムが始まります。
 二人とも基準値4での判定となるわけですが、10mはともかく15mは半々以上の確率で失敗するわけで。
 結果―――
 
 
ロイド:あーれー(楽しそうに落下中)。

イクス:うあああ、兄貴がまた落ちたぁぁぁぁ!!(爆笑)

GM:えーと、半ばから落ちたものと考えますので15mの半分の切り上げ8mで……24点ダメージですね。

ロイド:(ダイスを振る)あ、超受身成功。14点くらい軽減して、防具で減らして6点だけダメージ。

イクス:……頑丈だなぁ、兄貴は……。

ロイド:うん、10mのとこから落ちた時はノーダメージだったしなぁ。やたら受身の達成値が良い…(笑)。

イクス:……とりあえずキュアっときましょ。8点回復です。

ロイド:さんくー。ヴァルチャー戦のダメージも残ってたし、ありがたい。

イクス:それほどでも。

ロイド:で、もっかい落ちた。今度のダメージは8点。(一同爆笑)

イクス:俺の今のキュアウーンズを返せ!!?(一同爆笑)
 
 
 こんな調子でロイドがころころ落ちたり。
 
 
イクス:うおおお、最後の10mが登れないっ!!(笑)

登頂済みロイド:なんで15mは1発で登れるのに、10mでころころ落ちるんだお前は……。

遠くのシルフィ:転げ落ちる冒険者の血で赤く染まる崖……はっ!これがまさか伝説のレッドクリフ……!!?

遠くのネリネ:博識です、マスター。

遠くのアルト:……私はこのポンコツ主従と一緒に歩いてるのか……(溜息)。
 
 
 辛うじて登頂が終了した時には―――結構ヒドい事になっていました。
 
 
イクス:(HP15、MP7)―――やりましたね、俺達。

ロイド:(HP13、MP20)―――やるだけやってしまったという気しかしないな。

シルフィ:……キュア出来るイクスのMPがどんどん……(笑)。

ロイド:正直半分登った辺りで早まったかとも思ったが……。

イクス:……これで地図作成失敗とか嫌ですよ、俺……。

GM:とりあえず、見た感じでここから南東の方角に北東から南西に向けて川が流れています。あと、北東には沼地があります。すぐ南には小高い……とは言っても、ここよりは低い丘があります。そこには廃屋がありますね。それと、南東……川を越えた先にも、丘と建物が見えます。

ロイド:OK、なんとなく分かった。

GM:正確に地図に起こすのは、別に判定が必要です。目標値は11。

ロイド:(ダイスを振る)それなら成功した!

GM:はい。では、上手く地図がつくれました。それと―――

イクス:それと?

GM:山頂にはヴァルチャーの巣があります。そして、そこから少し離れた場所に錆びついた剣が突き立てられていますね。

ロイド:……剣?

GM:その傍らには白骨化した遺体が横たわっています。さらに、その横には二つの剣のかけらが転がっていますね。

遠くのシルフィ:……力尽きた冒険者の……い、遺産?

遠くのアルト:しかし、言っちゃなんだがここで力尽きてるあたりそれほど実力のある冒険者では無かったようだな。

遠くのネリネ:しかし、剣のかけら……貰ってしまって良いのでしょうか?

イクス:……まぁ、回収しましょか。放っておいても、そうそう日の目を見る事も無いだろうし。

GM:で、剣の柄には『山岳の覇者』と銘が刻まれています。セージ技能+知力ボーナスで12か……ああ、フィアブルクの地元民であるイクスさんは冒険者レベルでも代用可とします。

イクス:なんざんしょ。(ダイスを振る)……お、ラッキー。13出ました。

GM:では、これはジョアン・ラーベナルトという冒険者の持ち物です。彼はフィアブルクに住んでいた冒険者で、遺族は今も街に住んでいることが分かりますね。

イクス:……行方不明で死亡扱いってとこですかねぇ。

GM:そんなところです。

イクス:……流石に全部は持ち帰れませんが、頭蓋骨と剣くらいは持ち帰りますか。

ロイド:……まぁ、頭蓋骨だけでも持ち帰って墓に入れて貰うか。あと、剣だな。

イクス:剣のかけらも回収しましょ。

GM:あ、それとヴァルチャーの巣の中にはソフトボールくらいの大きな卵が二つ入っています。これは街で売れば、1つ100Gで売れますね。

イクス:でもこれ、持ってる人間が崖から落ちたら割れそう……。

GM:………あ。(一同笑) で、でもほら。ダチョウの卵とか頑丈じゃないですか。これも気合いがあれば……いや、10mは無理かなぁ(笑)。

アルト:……当たり所次第だとは思うが(笑)。
 
 
 議論の結果、1D6を振って1〜3だったら割れる、4〜6だったら割れないと言う事に。
 しかし、骨とか剣とか卵とか荷物が増えると、『荷物を持っていない事によるボーナス+2』が消滅するため、凄い勢いで割れるフラグ。
 
 
イクス:……んじゃ、旦那が荷物全部持つんで?

ロイド:……それっきゃねーだろ。回復魔法使えるお前に危ない橋渡らせるわけにもいかないし……。

イクス:それじゃ、降りますかぁ。

ロイド:……死にに行く気分だなぁ。

GM:と、その前に。そろそろ、B−1に向かったお三方に画面を戻しましょうかー。
 
 
■B−1 罠にかかったアルラウネ■
 
 
GM:では、北に向かった人達は背の高い草の生い茂る草原に出ました。まばらに樹木が生えており、その間を抜けて小道が南から東へ続いています。

ネリネ:C−1へ続いている……と。(マッピング中)

山の上のロイド:地図作成判定じゃ、小道は見えなかったしなぁ。

ネリネ:まぁ、マッピングはプレイヤーの趣味のようなものですので。

シルフィ:私達はまだ分かりませんけど、この小道の向こうは沼なんですよね。

GM:で、ですね。小道が大きく曲がる場所があり、そこら辺に近付くと子供の泣き声のようなものが聞こえてきます。

アルト:……泣き声?

GM:はい。その辺りに高い樹が生えてて、その樹の裏側辺りからですね。

シルフィ:……ね、ネリネ!(笑)

ネリネ:心得ました。こそっと覗きこんでみます。

GM:そこには、狩人が仕掛けたのでしょうか。罠にかかった、小さな少女の姿があります。身長7,80cmの少女が、吊り上げ式の網の中でぐすぐす泣いていますね。

ネリネ:……マスター、幼女です。

シルフィ:はいぃ!?(笑) えー、見に行きます。

GM:ちなみにその少女、頭の上に白い花が乗っかってたりします。

アルト:(ダイスを振る)……なんだ、アルラウネか。
 
 
・アルラウネ。1Lv植物モンスター。
・人間の子供のようなメンタリティをしており、人間にも懐く。害は無い。
 
 
GM/アルラウネ:「びえぇぇぇ……助けてぇぇぇ」

シルフィ:……どうしましょう?

アルト:人には害の無いモンスターだ。逃がしても構うまい。

シルフィ:猟師さんも、これは流石に扱いに困るでしょうしね……。ネリネ、助けてあげてください。

ネリネ:心得ました、マスター。GM、罠を外すのに判定は必要ですか?

GM:必要ありません。宣言すれば解除できますよー。

ネリネ:では、外しましょう。大丈夫ですか?

GM/アルラウネ:「あ、ありがと……ございます」 アルラウネはおどおどしながら、ぺこっと頭を下げますね。

シルフィ:―――、か……

遠くのロイド:か……?

シルフィ:可愛い………ッ!!(一同笑)

ネリネ:……マスター?

シルフィ:キャー可愛いー!!アルラウネって文献と違って実際に見るとこんなに可愛いんですねー!頭のお花が超ぷりちー!! ほおずりほおずり!(一同爆笑)

GM/アルラウネ:「ひぇぁぁぁぁ!?」 えー、凄い勢いで頬ずりされてもがいてます。

アルト:……おい、やめろポンコツ魔術師。困っているだろう。

シルフィ:む……仕方なく手を離します。

GM/アルラウネ:「……ぅぅぅ」 では、アルトさんの背後に隠れます(笑)。

シルフィ:……あぅ。

アルト:見ろ、怖がっているだろうが。 えー、しゃがみ込んで目線を合わせて、頭をなでる。

GM/アルラウネ:「ぇ、ぇへへー……」 にぱー。

シルフィ:はう、可愛い……!!

ネリネ:アルトさん……中々の幼女向けカリスマを発揮していますね。(一同笑)

アルト:どういう限定的カリスマだそれは!?(笑) お前の主が子供の扱いがなっていないだけだ!!(笑)

ネリネ:……そこは同意しますが。

アルト:それはそうと、少女。恩に着せるつもりは無いのだが、少しばかり聞きたい事がある。構わないか?

GM/アルラウネ:「え?う、うん……」
 
 
 さて、質問タイム。
 PC達は地元民らしきアルラウネにこの森の事と盗賊の事について尋ねます。
 結果得られたのは以下の情報。
 
・ここから東(C−1)は沼になっている。とても通り抜けられないので、引き返した方が良い。
・盗賊らしき人達が南に向かったのを目撃した。
・道を茨で塞いでカモフラージュしていた。実はあれは簡単にどかせる。
 
 
遠くのロイド:……やられたな。A−2での足跡探しは元々目標値が低かっただけで、別に見逃していたわけじゃ無かったわけだ。

GM:です。種明かしをすると、A−3で足跡追跡の達成値が高いと茨の下に微かに足跡が見えました。

シルフィ:そうなれば……何かおかしいと気付いていたでしょうしね。してやられた、と言う事ですか。

アルト:已むを得んな。戻って他の連中と合流しよう。地図さえ出来ていれば、ルートの策定も出来るだろう。

ネリネ:はい、了解しました。アルラウネさん、ありがとうございました。

アルト:もう罠にはかかるなよ。

GM/アルラウネ:「気を付けてねー!」 アルラウネちゃんはブンブン手を振ってくれます。

 
■B−2 岩山再び■
 
 
アルト:で、私達は岩山に戻ってきたわけだ。

ネリネ:上でお二人が地図を作り終えた頃ですね。

シルフィ:これから二人が降りて来るんですよね?

アルト:(ぼそ)…落ちてくるじゃなければいいがな。(一同爆笑)

山の上ロイド:そこ、不吉な事言うなぁぁぁぁ!!(爆笑)
 
 
 そして、落下―――もとい、降下タイム。
 お約束の如くロイドは4回中3回落ちて、合計20ダメージを食らってました。奇跡的に卵は一つだけ無事でしたが(落下が3回なので8分の1確率ですね)。
 途中でイクスが頑張って治療してましたが…。そのイクスも15mのところで一度落ち、大ダメージを受けています。
 
 結果、降り終わった時の二人のHP、MP。
 
 ロイド@HP9 MP14
 イクス@HP4 MP1
 
 必死でした。
 どれだけ必死かと言うと、イクスのMP切れを察して、降りる前にロイドが必死の形相でフィールドプロテクションかけるくらいに。
 
 
ロイド:(ぐたー)生きてるって、素晴らしいな……。(一同笑)

イクス:(ぐてー)マジで同意しますぜ、旦那……。(一同笑)

アルト:いや、見事な落ちっぷりだったな。

イクス:人の落下を見ながら弁当食ってた奴は言う事違うなぁオイ!!(一同爆笑)

アルト:いや、美味かったぞ。(一同笑)

ネリネ:ありがとうございます。何か次回への希望はございますか?

アルト:そうだな。もう少し塩をきつくした方が、肉体労働の多い冒険者の弁当向けだろうか。保存も利くしな。

ロイド:うぉぉぉぉい!?そこ、弁当論議してないでこっち見ろよ!一番肉体労働してたの俺達ィィィィ!!(一同大爆笑)

シルフィ:あ、大丈夫です。お二人の弁当もちゃんと残してますから!!

イクス:問題はそこじゃねェェェェェェ!!?(爆笑)

シルフィ:とりあえず、お二人とも。治療してしまいますので、こっち来て下さい。ネリネ、お薬ー。

ネリネ:はい、わかりました。

GM:現在時刻は16:10ですか。

シルフィ:では、治療も兼ねて16:30まで一時休息と参りましょうか。

アルト:良いのか?

シルフィ:少なくとも前衛のうち二人のHPが一桁の状態で進むのは全滅フラグにしか見えないもので……。(一同笑)
 
 
 さて、ここで治療を開始。
 イクスさんに魔香草と救命草。ロイドさんに救命草を使用します。
 結果―――
 
 
シルフィ:あ、ロイド。ごめんなさい、50点貰いました。

ロイド:うぉぉぉぉぉい!!?ここでピンゾロですかァァァァァ!!?(一同爆笑)

イクス:……魔香草で回復したMPでロイドの旦那にキュアっときましょ。2回で合計13点回復ですよ。

ロイド:丁度全回復だが……。

イクス:は。めでたく俺のMPは0になりました。もう何も期待しないでください。(一同笑)

アルト:……大丈夫か、これ(笑)。一応、イクスにもアースヒールをかけておく。7点治ったぞ。

イクス:全回復じゃないですが、どうにか俺も前線に出れる程度には回復しましたね。

アルト:……まさか私が回復役になるのか?これから。

ネリネ:で、治療も終わったところで今後の方針ですが。

ロイド:んー……盗賊はA−3を南に向かった。で、山の上から確認したけど、B−3からB−2を経由してC−2へ向かう道があった。これ以外は、小道は森に隠れて分からなかったけど。

イクス:で、盗賊のアジトに使えそうな場所は……B−3にある小屋か、D−4にある牧場跡かどちらかだと思うんすよねぇ。

シルフィ:その二か所を調べるなら、B−3を経由してD−4に向かうのが良いでしょう。D−2に橋があったんですよね?

イクス:ありましたねぇ。

シルフィ:では、B−3→D−2→D−4と言うのが妥当なルートでしょうか。そうなってくると―――

ネリネ:……くると?

シルフィ:A−3をわざわざ南に向かう必然性は薄いかもしれませんね。B−3へ移動するなら、A−3からB−3へ東に直接移動した方がどう考えても速い。

ロイド:それには賛成。ただ、D−2へ向かう件だが……わざわざ橋に向かわず川を泳いで渡ると言う選択肢は?

シルフィ:それは橋が駄目だった場合の選択肢ですね。それに、敵にも馬は居るんです。

ロイド:……なるほど。人間だけならともかく、馬も持っている以上……。

シルフィ:船を使うにしてもそれなりの物が必要でしょうし、毎回毎回馬連れて泳いで渡るほどの根性が盗賊にあるとも思えません。多分、橋は使えるでしょう。

ロイド:…OK、従おう。その方針で。

ネリネ:では、まず小道を通ってA−3へですね。

イクス:うーっし、移動開始ー。
 
 
■A−3 茨の迷い道再び■
 
 
GM:さて、現在17:30。段々周りも暗くなってきましたね。

シルフィ:……已むを得ませんね。ランタンの火を付けましょう。

イクス:んじゃ、俺が持ちます。

アルト:私もたいまつに火を付けておく。

ロイド:火種が一つじゃ不安だからなぁ。

GM:では、B−3に移動ですね?

ロイド:あ、待った。もしソマーズさんが増援を連れて来た時の為に、茨はどけておく。

GM:はい。どけようと思えば簡単にどける事が出来ますね。

ロイド:……ついでに羊皮紙一枚に地図の写しを書いて、その辺に括りつけておこう。多分見つけてくれると信じて。

シルフィ:さりげに自分達が失敗した時の準備は万端ですね…。
 
ネリネ:では、森を抜けてB−3へショートカットしましょう。
 
 
■B−3 のどかな丘■
 
 
GM:では、B−3は見晴らしの良い小高い丘になっています。風がそよぎ、草木が揺れ……今の時間帯だったら星空が綺麗でしょうね。

シルフィ:わー……。

ロイド:良い場所だな、ここ。

シルフィ:ですねー……。

GM:もう暗くなってきて、丘から辺りが見渡せる、なんて事はありませんけどね。それと、丘には一件廃屋がありますが、長い事使われていなかったようでかなりガタがきています。中もしっちゃかめっちゃか。

アルト:となると、ここがアジトではなかったようだな。

GM:で、西……A−3からB−3へ踏み込んでしばらく歩くと、小道がありますね。

イクス:はい!足跡を探します。

GM:ん、どうぞどうぞ。他の皆さんも、探す人は。

ネリネ:私が13出ました。これが最高値ですね。

シルフィ:(ピンゾロ)わー、夜空にライフォス座がくっきり見えますねー。(一同笑)

ロイド:(出目4)その横のがザイア座だっけか?

シルフィ:そうそう。で、その隣が―――

アルト:……おい、そこ二人。童心に返ってないで手伝え。私ですら平目で達成値11を出しているんだから。(一同笑)

GM:えー、ではネリネさんは気付きましたね。一番最近の足跡が、南から北へ向かっています。

ネリネ:―――蹄は?

GM:あります。

ネリネ:当たりです。足跡を発見しました。

アルト:良し、よくやった!おい、凸凹主従!そろそろ行くぞ!!

シルフィ:あ、はーい。……ふふふ、昔を思い出すなぁ。昔は結構お転婆で、近所の野山で遊んでたんですよねぇ。だからレンジャー技能なんか持ってるわけで。

ロイド:……いや、冒険者になってる時点で現在進行形でお転婆だと思うがな。(一同笑)
 
 
■B−2 岩山(南側)■
 
 
GM:で、南から岩山を見上げる位置に来ました。道は岩山を迂回するように、C−2へ向かっています。

イクス:足跡も続いてますな。

ネリネ:急ぎましょう。

シルフィ:通過通過!!
 
 
■C−2 妖精の秘湯■
 
 
GM:C−2は濃い森になっています。まるで何かを隠そうとするかのように霧が漂い、南東から微かに川の流れる音が聞こえてきますね。

ネリネ:……気を付けて進みましょう。私が先頭を行きます。皆さんは後ろに。

ロイド:……男前だなぁ、ネリネ。

GM/???:で、しばらく進むと―――。「おっと、待った待った!止まってくれ!!」 と、足元やや前方から声がしますね。

イクス:おおっとぉ!?

GM/???:「声のした辺りを見ると、蟻の群れが小道を横断しています。いえ、良く見るとそれは蟻ではなく……蟻っぽい服を着た小さな人型をした生き物だと分かりますね。

シルフィ:……こわっ!?

ロイド:(ダイスを振る)…ムリアンか、初めて見たな。

ネリネ:………ムリアン?

ロイド:ああ。こいつらはムリアンっつー妖精だな。

アルト:(←セージ判定成功)案ずる事は無い。気の良い妖精だ。害は無い。

シルフィ:「ムリアンの群れ」は3Lvモンスターですね。 えーと……すいません、横断中でしたか?

GM/ムリアン:「踏まないでくれよー……けど、あんた達。こんな夜中に急いでどこに行くつもりだい?」

ロイド:この先に泥棒がいてな。そいつらを捕まえに行くのさ。

GM/ムリアン:「ほうほう、そいつは大変そうだねぇ。けど、見たところ大分お疲れの様子だ。(イクスを指さし)………特にそっちのお兄さん」(一同笑)

イクス:うるせーやい(笑)。

GM/ムリアン:「…ふーむ、あんた達は悪い人じゃなさそうだね。どうだい、この先に温泉があるんだが一休みしていかないかい?」

ネリネ:…温泉ですか?

GM:どうやら、妖精の力で隠された温泉のようです。そこまで行ってすぐ戻ってくるなら時間は経過しませんが、温泉に浸かって休むなら1時間が経過します。

シルフィ:……んー、それなら、見るだけでも。帰りに寄る、と言う手もありますし。

GM/ムリアン:「よし来た!それなら、こっちだよ!」 と、ムリアン達は小道を逸れて森に入って行きます。すると、ムリアンの前にずずず、と道が現れます。イッツア妖精マジック。

一同:おおー。

GM:やがて、森の中の岩場に湧き出た温泉に着きますね。その傍らには一人の裸の女性が―――

シルフィ:(鋭く)ネリネ!!

ネリネ:はい、男性陣の鳩尾にブローを入れます。(一同爆笑)

ロイド:おフッ!?(笑)

イクス:ぐへっ!?(笑)

アルト:……い、いきなり……なにを、する……?(笑)

シルフィ:(聞かずに)ネリネ、男どもがこちらを見ないようにしていてください!あの、すいませんそこの人!悪気は無かったんです!その、出来れば服を着て頂けると、って、後から来てこう言うのも失礼でしょうか?あ、ええと、申し遅れました。私は―――

GM:あー、すいませんシルフィさん。魔物知識判定して貰えます?(笑)

シルフィ:……うん、まぁ、真っ当な人間がいるとはPLは思ってなかった(笑)。(ダイスを振る)……15!

GM:なら完璧に分かりますね。彼女は水の妖精、ヴァンニクです。
 
 
・ヴァンニク。水の妖精だが、温かい水を好むため、大抵温泉のそばに住む。
・綺麗好きな性格であり、汚れている人を見つければ無理やりにでも温泉に入れ、綺麗にしようとする。
 
 
GM/ヴァンニク:「……騒がしい人達ねぇ。何の騒ぎかしら」

シルフィ:……あ、すいません。妖精さんでしたか。えーと、女性の裸を男に見せるのはアレかと思い、実力行使に。騒がしかったなら申し訳ありません。

ネリネ:その背景で、右足でロイドの頭を踏みながら右手と左手でアルトとイクスにアイアンクローをしています。(一同爆笑)

イクス:ぎゃあああああ!わ、割れるもげる割れるもげる!!(一同爆笑)

アルト:あ、私は既に痙攣しかしていないので。(一同爆笑)

ロイド:返事が無い、ただの屍のようだ。(一同爆笑)

GM/ヴァンニク:「……あれは放っておいて良いのかしら?」

シルフィ:あ。ネリネ、ストップストォォォップ!!(笑) もう良いです、いや、良くないけど!(笑) 見せるのはあまり良くないかと思いつつも、この人こういう生態だから服着て貰う事も出来ないし!!(笑)

GM/ヴァンニク:「気になるなら、こうする事も出来るわよ」 と、温泉に浸かってなにやらごにょごにょと呪文を唱えると、温泉が濁り湯になります(笑)。 「これなら見えないでしょ?」

シルフィ:は、お気遣い感謝します(笑)。

GM/ヴァンニク:「で、貴方達……結局、何?」(笑)

シルフィ:えーと……。
 
 
 倒れ伏す(笑)男性陣を放置し、シルフィはヴァンニクにここに来た事情を説明します。
 盗賊の件も説明した結果―――
 
 
GM/ヴァンニク:「ああ、あの人達は野蛮で嫌いだわ。だから、この温泉の事も教えてないのよ」

シルフィ:そうなんですか。

GM/ヴァンニク:「そうなのよ。追い払って元の静かな森にしてくれるなら、願っても無いわ。あいつら、橋を渡った先の牧場跡に居るからとっちめて来て頂戴」

シルフィ:ええ、元よりそのつもりです。

GM/ヴァンニク:「ありがと。じゃあ、お礼と言うわけじゃないけどお土産をあげるわ」 ヴァンニクは濁り湯の中から、箱を3つ取り出します。 「どれか一つで良ければあげる。引き受けてくれたお礼よ」

シルフィ:良いんですか?

GM/ヴァンニク:「ええ。ただし、中身は内緒。―――そうね、ヒントだけはあげるわ。左の箱には、宝石みたいなものが。真ん中の箱には薬が。右の箱にはアクセサリーが二つ入っているわ」

アルト:……何が入っているんだろうな?

シルフィ:あ、復活した。(一同笑)

ロイド:失礼、ちょっと相談タイム。
 
 
 PC会議中……。
 
 
ロイド:メタな意見だけど、この時期に手に入るアクセサリったって、マジックアイテムなわけもなし。本当にただのアクセサリだろ。

シルフィ:二つも入ってると言いますしね。

ネリネ:で、宝石「みたいなもの」ですから、多分左の箱は魔晶石でしょう。

アルト:純粋な宝石ではないのだろうからな。妥当な線だろう。

イクス:で、薬って事は多分ポーションの類っすよね。……となると、選択肢は実質薬か魔晶石かになると思うんですが。

アルト:ポーション系だと仮定して、その場合戦闘中は本人以外には使えない。ここは魔晶石を貰ってイクスに持たせておくのが正解だろう。

イクス:そしてキュアを飛ばすのだ、って事ですね。分かりましたよ。では、お姉さん。そっちの左の箱ください。

GM/ヴァンニク:「……貴方達、言い当ててしまうから面白味が無いわね」 少しだけぶーたれながら、箱を渡してくれます。中身はお察しの通り、5点の魔晶石でした。

イクス:げーっと。

GM/ヴァンニク:「で、貴方達。森の中を歩いて随分汚れてるじゃない。折角だから、入っていかない?」

シルフィ:……お、お気持ちはありがたいのですが……そのー……嫁入り前の身で、仲間とはいえ男性に肌を晒すのは、そのぅ。

GM/ヴァンニク:「……人族って不便ねぇ」

ネリネ:全くです。

GM/ヴァンニク:「いえ、人族っていうのにはルーンフォークも含まれる筈なんだけど」(一同笑)

シルフィ:ただ、温泉には興味がありますので……もしよければ今度、また来てもよろしいでしょうか?

GM/ヴァンニク:「そうね。その時は歓迎するわよ」

シルフィ:ありがとうございます。それでは皆さん、急ぎましょう!

ネリネ:では、また。

GM/ヴァンニク:「ええ、またね」
 
 
■D−2 橋■
 
 
GM:では小道に戻り東に向かうと、丸太を組んで作られた頑丈そうな橋があります。

シルフィ:地図通りですね。

GM:ええ。で、その橋なんですが、だいぶ古びてまして……横に、「渡るな危険」と共通語で書かれた看板があります。

アルト:ふむ?どう思う?

ロイド:パターン1、この立札が本物である場合。その場合、盗賊は橋に寄らない移動手段を確保しているものである。パターン2、この立札が偽物である場合。その場合、立札そのものが盗賊の作った欺瞞工作。さてGM、立札は新しいか?古いか?

GM:……かなり、新しいですね。

ロイド:さて渡るか。

シルフィ:そですね。こんな盗賊以外寄りつかない場所で立札が新しいって事は、間違いなく盗賊が立てたものですし。

GM:と、盗賊が親切心で立てた本当の注意書きだったらどうするんですか?(一同爆笑)

アルト:どんな盗賊だ、それは(笑)。

GM:……シナリオ集に書いてない切り口で来るんだものなぁ。セージ技能での構造解析判定とか、シナリオ集には乗ってませんが足跡調査判定を想定してたんですが。

ロイド:折角だから調べてみるか?

シルフィ:ですね。折角ですから。ピンゾロで経験点入るかもしれませんし。
 
 
・調査結果。橋は古いが頑丈。問題なし。
・ごくごく最近に、馬で橋を渡った形跡あり。
 
 
ロイド:やっぱな。

イクス:んじゃ、急ぎますかぁ。

GM:……知恵が回るなぁ。
 
 
■D−3 罠のある小道■
 
 
GM:小道は南北に伸びており、途中で西に分岐します。それ以外は鬱蒼とした森に覆われております。

イクス:足跡を調べます。達成値は10。

GM:分岐を南に向かう、馬の蹄を含んだ真新しい足跡を発見しますね。

ロイド:よし、奴らは現在進行形でこの先にいるな。

シルフィ:金田一少年ばりのトリックを使っていない限り、ほぼ間違いなく。

イクス:んじゃ、進むとしま―――

GM:おっと、そこで罠感知判定!レンジャーかスカウト技能+知力ボーナスで判定してください!!目標値は13!

シルフィ:(ダイスを振る)13出ました!

GM:チッ。では、小道の中央にトラップが仕掛けてあるのを発見します。踏むと爆発する箱ですね。

ロイド:…地雷かよ!?

シルフィ:……解除に失敗して爆発させるのが怖いですね。ちょっと大回りして、その辺りを迂回しましょう。

GM:……ですよねー。くそう、この手のトラップは気付かれたら終わりだなぁ。

アルト:それと、そろそろ明かりを消そう。今は森の中だからまだ良いが、これ以上近付く時に明かりがあれば多分問答無用で気付かれる。

イクス:あいさ。じゃ、消しますよー、っと。

GM:……チッ!!(一同笑)
 
 
■D−4 牧場跡■
 
 
GM:さて、牧場跡まで来たわけですが……まぁ、暗視持ちが二人いますし、問題なく行けるでしょう。牧場には明かりもあるでしょうし。

イクス:で、状況はどんな感じっすかねぇ。

GM:遠くに牧場跡が見えて、家の前にかがり火が焚かれています。そこには、馬に乗った男が一人、見張りのためか立っていますね。

ロイド:……距離は?

GM:およそ50mとしましょうか。これ以上近付くならば、身を隠す場所も無いので問答無用で見つかります。

シルフィ:むぐ、魔法の範囲外。

ロイド:おのれSNE発行のシナリオ集。

GM:本当は問答無用で見つかるんですよ?それを、火を消すという宣言に合わせてこのように演出したんですからむしろ温情です。

ロイド:……しかし小屋の中に人質がいる以上、迂闊な事はしたくないなぁ。

アルト:……小屋の中に居るのは、盗賊が3人か?

シルフィ:『最低でも』という前置詞が付きますね。襲撃に全員で来ていたとも限りませんし。

ネリネ:恐らく、地図を見るに川沿いから崖を登ると言うルートもありますが。

イクス:ただ、そっちまで行くと最低でも1時間半は移動時間がかかるんですよねぇ。

一同:……う〜ん…。
 
 
 ここでPC相談タイム。
 ちなみにシナリオ集では人質であるメイリィは戦闘に巻き込まれる事は無いと明記されています。
 まぁ、彼女の設定からして改変してるので、別に巻き込まれてもGM的にはOKなわけですが。
 それを知らないPC達、とりあえず一つの策を立てます。
 
 
ロイド:確認しよう。まず50mという距離ならば、俺のみしか1ターンでの接敵は不可能。

アルト:私やシルフィの魔法が届くようになるのも2ターン目から。

ネリネ:私の接敵も2ターン目です。

イクス:俺も真っ当な手段ではそうなるわけで。―――と、まぁ、それを考えると作戦の実行者は俺かネリネねーさんですね。

ロイド:ネリネは重装備過ぎて敵に警戒されそうだし、口も回らないし嘘も下手だろうな。お前が適任だろうが……大丈夫か?

イクス:馬乗った奴さえロイドの旦那が引き受けてくれりゃ、どーにかしましょ。

ロイド:……その場合、むしろヤバいのは俺か…?(一同笑)

GM:どうやら作戦は決まったようですね?

イクス:うぃ。まー博打っちゃ博打っすけど。

ロイド:まず、適当にイクスの服を泥だらけにします。

アルト:あとは、さっき使い切った松明の燃え残りを持たせます。

イクス:で、“山岳の王者”の剣としゃれこうべを大事そうに抱え持って行きます。

GM:……What?

イクス:で、堂々と出て行って……。 ジャック!ジャックか!?……違うのか?(一同爆笑)

GM/馬に乗った盗賊:そう来ますか!! 「……!?な、何だお前は!?」(笑)

イクス:あ、はい。フィアブルクの冒険者で、“山岳の覇者”ジョアン・ラーベナルト氏のご遺族から、彼の遺骨と遺品の回収を頼まれた者です。

GM/馬に乗った盗賊:「ほ、ほう?」

イクス:ずずい、としゃれこうべを差し出す!(笑) ご覧の通り遺骨は回収出来たのですが、山岳地帯でヴァルチャーに襲撃され……仲間とはぐれ、森の中を彷徨っていました。松明も燃え尽き、夜の森の中、どうすれば良いのかと……あ、そうだ。メイスを背負った神官戦士を見ませんでしたか!?仲間なのですが……。(一同笑)

ネリネ:よくもこうスラスラと…(笑)。

ロイド:さて、GM。これだけ騒げば、家の中の連中も何かアクションを起こさないか?

GM/盗賊:む、確かに。では、建物の中からぞろぞろと武装した男たちが出てきます。人数は4名。剣を持っているのが二人に、弓を持っているのが二人ですね。「おい、何があった?」

イクス:しゃれこうべを持ったまま、そちらへずずいと詰め寄ります。 すいません、貴方達!メイスを背負った神官戦士を見ませんでしたか!?(一同笑)

GM/盗賊達:「うわ、なんだこいつ!?」「それが、道に迷ったとかで……」「なんだってこんな森の中まで来るんだよ……」「いや、山岳の覇者だかなんだかっていう冒険者の遺品探しだとか…」「あ、俺その名前知ってる」 など、イクスさんを尻目に困ったように会議が始まってますね。

シルフィ:まぁ、困るでしょうね。依頼した冒険者が未帰還になれば冒険者の店がまた冒険者を送り込んでくるのは目に見えてますし。

ロイド:しかも目的は山岳の覇者の遺品。それを見つければ引き返してくれるんだろうが、事もあろうにその遺品はここにあると来たもんだ(笑)。

GM:なんですよねぇ。けど、帰したら帰したで困る。この場所を彼らは知られたくないわけですし。

シルフィ:正解は『イクスを殺して口封じした後に、山岳の覇者の遺品を見つかり易い場所に捨てに行く』なんでしょうけどね。彼らがその結論に達するまで、1分を切る事は無いでしょう。そして、それだけあれば十分!

イクス:さて、GM。

GM:はい、なんでしょう。

イクス:家の中に、まだ気配はありますか?

GM:……聞き耳判定をどうぞ。

イクス:(ダイスを振る)……おっしゃ、達成値12!!

GM:では、必死にじたばたもごもご動く音と、「むーむー」といううめき声が僅かに聞こえます。

ロイド:推定メイリィ。縛られ猿轡モード。

イクス:それを止める声や動きは?

GM:聞こえません。

イクス:―――っし!では、盗賊の相談がまとまる前に、家の中に飛び込む!!

GM:ぬ。では、冒険者Lv+敏捷度ボーナスで……。

イクス:(ダイスを振る)ぐあ、出目3……だけどこれを、『運命変転』を使用!ダイス目11に変更して、達成値14!!

GM:OK、十分でしょう!!家に飛び込んだイクスさんの目には、縛られ猿轡をかまされた金髪の少女の姿が!!

GM/盗賊:そして、表で盗賊が叫びます。「あのガキ、何しやがる!?」

イクス:まず俺は鍵をかけますよ!!(笑)

ロイド:その動きが見えたら、即座に馬で突進開始!!

アルト:ロイドとネリネにプロテクション!

ネリネ:全力移動を開始します!

シルフィ:私も移動開始!!

GM:む、ではここから戦闘に入りましょうか!!
 
 
◇VS追い剥ぎ◇
 
▽ラウンド1▽
 
 
GM:さて、敵の先制値は11ですが、中々良い戦術を使って来ましたので、不意打ちで動揺しているとしましょう。自動的に先手をどうぞ。

イクス:よし、じゃあ俺はあれば扉に鍵をかけます。

GM:むぅ、面倒な。しかし木の扉なので、軽く破壊されそうですね。民家の、それもボロくなってきている扉ですし、防御値4、HP15としましょうか。

イクス:1ターン凌げればそれでOK。

ロイド:当初の予定と少し変わったな。ここまで上手くいくとは思ってなかったが……よし、ならば俺は通常移動で30m進む。

アルト:待て、その前にイクス以外の全員にプロテクションをかけておく。

ロイド:サンキュー。

ネリネ:では、私は全力移動。ロイドさんと少し離れるルートで、30m前進します。まとめて乱戦に巻き込まれないように。

シルフィ:私は10mだけ前進します。

GM/追い剥ぎ:むぅ、嫌な距離だなぁ。では、こちらの番ですね。馬に乗った追い剥ぎが大声で他の連中に指示を出します。 「仲間か、畜生!あのガキ、さっきのは芝居か!おい、お前ら!扉を壊して中の小僧を殺せ!弓兵は魔術師を狙え!!」

シルフィ:さー、怖くなってきましたねぇ。

GM/追い剥ぎ:で、馬に乗った追い剥ぎは通常移動でロイドさんに接近。乱戦を宣言します。 「汚い手ェ使いやがってェ!!」

ロイド:人攫いに言われる筋合いは無ェな!

GM:馬に乗った追い剥ぎは二部位を持つキャラクターとして扱われます。ボスなので彼だけは命中回避もダイスを振りますよ。まず、本体がスピアで(ダイスを振る)命中16、馬の攻撃が10です。両方、ロイドさん本体に行きますか。

ロイド:(ダイスを振る)馬の攻撃は避けたが、本体のは食らった!!

GM:ではダメージ、2D6+8で15てーん。

ロイド:5点減らして10点ダメージ、と。あと1ラウンドはもたせるが、こいつは俺じゃちと厳しいな。

GM:で、剣を持った山賊は木の扉に切りかかりましょう。(ダイスを振る)うーん、2回攻撃したけどまだ扉は壊れない。山賊打撃力低いよ。(扉HP、残り5)

イクス:ひやひやもんですけどね。

GM:そして弓兵は、ボスの指示に従いシルフィさんに向けて接近。射程に捉えて終了です。

シルフィ:ふふふ、1ターンでは攻撃できないように動きましたもの。
 
 
▽ラウンド2▽
 
 
アルト:まずは、ロイドにアースヒール。(ダイスを振る)6点回復だ。
 
 
 ※ルール適用ミス。
 アースヒールの射程は10m。ロイドとアルトの距離は30m。
 本来届かない筈の回復ですが、アルトPLが射程を勘違いしていた為に起こったミスです。
 気付くのはこのシナリオ終了後の話。今回はご容赦を。
 

ロイド:サンキュ。んじゃ、目の前のボスに馬と俺の2回攻撃!(ダイスを振る)俺の攻撃は12、馬の攻撃は10だな。

GM:むが、両方食らった。

ロイド:おっし!なら、槍のダメージが12点、馬の攻撃は6点だ!!

GM:うへ、結構痛い!

ロイド:が、今回は幸運だったけどな。元より俺は1Lvファイターだ。長くはもたんぞ。

ネリネ:ですね。では、私は通常移動で弓兵二人にエンゲージ。乱戦を宣言します。そのまま弓兵Aに攻撃して、達成値は11です。

GM:う、当たってます。

ネリネ:ダメージ、11点です。

GM:半分こそげましたが、一撃じゃ落ちませんよ!!

シルフィ:ではそこに向かってエネルギーボルト。達成値13で、ダメージ10です。

GM:あ、沈んだ……。(一同笑)

シルフィ:ワンキル!

アルト:流石主従。良いコンビネーションだな。

イクス:んで、俺は拘束されているメイリィに通常移動で近付いて、拘束を解く……のは、1行動で出来ますかね?

GM:縄を切るだけなら大丈夫でしょう。

イクス:じゃ、縄を切ります。 えーと、メイリィさんですよね?俺達はソマーズさんに雇われた冒険者っす。助けに来ましたよー、っと。

GM/メイリィ:「……ぷはっ!」 と、それを聞きながら、自分の手で猿轡を外します。 「あ、ありがとう。助かったわ」

イクス:いや、まぁ、まだお礼を言うのは早そうっすけどね。あいつら、五人だけですか?

GM/メイリィ:「ええ。私の見た限りでは、それだけだったわ」

イクス:僥倖。んじゃま、ちょっとここで待っててください。

GM:さて、ではこちらの反撃ですね。まず、馬に乗ったボスがロイドさんに攻撃。14と13ですね。

ロイド:出目が良いな……両方食らった。

GM:ではダメージ、14と5!

ロイド:なんだ、馬の打撃は大したことないな。9点食らって、残り9点。

シルフィ:ロイド、大丈夫ですか!?

ロイド:……まぁ、あと1ターンなら多分もつ。アルト、頼む。

アルト:頼まれた。が、回復も長くは続かんぞ。

ロイド:分かってる。

GM:で、山賊ABはようやっと扉を破壊しました。……一人目のダメージが5点で、二人目のダメージで6ゾロって……凄いオーバーキルで扉壊しちゃった…。(一同笑)

ネリネ:嬉しくない6ゾロですね。

GM:やかましわ!(笑) んで、弓兵だけど……うーん、近付かれちゃったら心情的にも、目の前のネリネさんを撃つのかな?ダイスで決めましょう。魔術師っぽいアルトさん、シルフィさんも射程内ですので、1〜2でアルトさん、3〜4でシルフィさん、5〜6でネリネさんで。(ダイスを振る)アルトさんに攻撃、命中は11です。

アルト:(ダイスを振る)平目で11。避けた。(一同笑)

GM:……く、運の良い奴め……。(一同笑)
 
 
▽ラウンド3▽
 
 
 さて、第三ラウンドで漸く戦線が出来上がります。
 イクスが山賊ABを乱戦に巻き込み、戦闘に参加。
 攻撃は外れたものの、これで山賊ABも自由には動けなくなりました。
 反撃を食らうも、山賊の攻撃力は2D6+2。1撃だけ食らったイクス、実ダメージは僅か3点。
 
 そして弓兵へのネリネとシルフィの集中攻撃。
 斧のダメージがデカく、弓兵撃沈。
 これで後衛の安全が確保され、ネリネの行動が自由に。
 ちなみにネリネ、補助動作でビートルスキンを使用。自分の装甲を上げています。
 
 大変なのがロイドVSボス。
 今回のラウンドでは、ロイドの攻撃は両方ハズレ。
 ボスの槍で実ダメージ13点もの大打撃を被ります。
 アルトの回復があったとはいえ、ロイドのHP、これで残り4。
 デッドライン突入です。
 
 
▽ラウンド4▽
 
 
アルト:いかんな。ロイドにアースヒール!7点回復だ。

ロイド:残り11。当たり所次第では、今回で沈むぞ、俺。

アルト:だが、私のMPもこれで0だぞ。残るはイクスの魔晶石のみだ。

ネリネ:大丈夫です、今回から私がカバーに入ります。ロイドさんの乱戦に介入。そのまま、ボスに切りかかります。(ダイスを振る)……く、達成値9。

GM:それなら、軽々と回避――(ダイスを振る)できてねぇ!?出目3!?(一同爆笑) いえ、『運命変転』を使用!回避します!

ネリネ:……く。ですが、補助動作でロイドさんに「かばう」を宣言します。

ロイド:サンキュ。で、俺の攻撃ならどうだ。槍は達成値9、馬は達成値10だが。

GM:それくらいなら、両方回避しましたよ。

ロイド:命中の低さは俺の欠点だな……。

イクス:して、こっちも2体もいつまでも食い止めてられませんからね。早めに助けに来て下さいよー。

ロイド:だな。一気にキメるか。お嬢、頼む。

シルフィ:OK、行きます!エネルギーボルト、達成値13!

GM:くぅ、この人の火力はホント厄介だ……。抵抗失敗です!

シルフィ:(ダイスを振る)出目11。クリティカルで……(ダイスを振る)8!

GM:うげ、回った!?

シルフィ:ダメージは16点です!!

GM:うわ痛い!それ超痛い!!あと剣のかけら補正だけしか残ってませんよ!しかも補正が馬と本体に分散しているので、そこまで補正でかくないですし!!

アルト:よし、あと1ラウンドで落とせそうだな。

シルフィ:はい。最後のエネボを叩き込んでやります。

ロイド:……しっかし、第一話にしていきなり総力戦だな、今回。スペルユーザーのMPがことごとく0になって来てるぞ。

ネリネ:残ってるスペルユーザーはロイドさんだけですね。

ロイド:必殺のサニティが唸るぜ。

アルト:唸らすな、そんなもん。

GM:くそう、しかしまだ戦えます。ボスの攻撃……って、槍は「かばう」を宣言してるネリネさんに自動命中ですね。デカいですよー、19点!!

ネリネ:防御力が9点ありますので、10点だけ頂戴します。

GM:……はれ?(笑)

ネリネ:私、頑丈ですから。

GM:か、硬――――っ!!?(笑) この人マジで硬いんですけど!?(一同笑)

シルフィ:ふふふ、ネリネは堅実なファイター型。その強さは変則型のロイドよりも上です!

ロイド:やかましいわ。(一同笑)

GM:くぅ。あ、馬の攻撃はロイドさんに6ゾロ命中。ダメージ、10点です。

ロイド:うげ、それは痛い。残り6点、次食らうと落ちる可能性が高い。

ネリネ:ロイドさん……攻撃避けませんよね。

ロイド:クソやかましいわ!(笑)

GM:で、イクスさんへも2回攻撃が飛びますよ。固定値で11が2回です。

イクス:ダイス目7以上で回避、と。(ダイスを振る)お、ラッキー。2回とも避けた。

GM:……くそう。
 
 
▽ラウンド4▽
 
 
シルフィ:これで終われー!最後のエネルギーボルトをボスに!(ダイスを振る)う、達成値10。

GM:それは抵抗しました。

シルフィ:ぐぬぅ、半減で4点差し上げます。

GM:うわぁ、フラフラなんですが……。

ネリネ:では、トドメを。(ダイスを振る)12で命中。ダメージは10です。

GM:ぐあ、それで倒れます。馬上から落馬して、馬だけがオロオロしている感じ。

ロイド:よーしよし落ちつけ落ちつけ。サニティしてやる。

GM:サニティがかかった上にライダー技能持ちのロイドさんが宥めたら、大人しくなるでしょうね。ですが今回はこの行動のみで終了で。

アルト:本当に唸ったな、サニティ。(一同笑)

イクス:残るは俺の前の山賊二名ですね。ネリネねーさん、ロイドの旦那。早くヘルプをー。

ネリネ:分かりました、次のラウンドに伺います。

ロイド:……俺、HPヤバいんだよなぁ。

イクス:次のラウンドで近付いてさえ来てくれれば、キュアりますよ。

ロイド:なら、俺も行くか。

GM:うう、まだだ!まだ終わらんよ!!
 
 
 と、クワトロ大尉ばりに気合いを入れてみますが……。
 無理なものは無理でした。
 
 4ラウンド目でイクスにそれなりのダメージを与えるも、ネリネとロイドが到着した瞬間に戦局が入れ替わります。
 命中の低いロイドの攻撃でも、ザコ相手にはそこそこ当たりますし、当たればダメージは大きいし。
 ネリネに至っては、山賊の攻撃が6ゾロしたとしても入るダメージは5点というフザけたバランス。
 期待値ではノーダメージという鬼畜ぶり。
 
 ちなみにイクスはHPがヤバくなったので、ネリネに庇われつつ乱戦から抜けだしました。
 
 そして迎えた第七ラウンド。
 
 
▽ラウンド7▽
 
 
ネリネ:当たってダメージ13点です。

GM:それで沈みました。

アルト:制圧完了だな。

シルフィ:はふぅ……疲れたぁ。ぺたんと地面に座り込みます。

ロイド:思う存分ぼてくりこかしたが、生きてるか?連中。

GM:えーと、HPがマイナス1、マイナス4、マイナス5、マイナス4、マイナス2……生死判定は生命力抵抗で現在のHPの負の値ですので、ピンゾロ振らなければ全員生きてます。(ダイスざらざら)うん、全員生きてますね。

シルフィ:では、縛り上げて死なない程度に応急処置をしましょう。

ネリネ:はい、お手伝いします。

ロイド:俺も縛るのなら手伝えるな。亀甲縛りで良いか?(一同爆笑)

シルフィ:……あの、ロイド?なんですか、この絶妙な縛り方は?(笑)

ロイド:(渋く)―――神官の嗜みだ。(一同爆笑)

イクス:……あー、HP4のMP0な俺は、そんなアホなやり取りを尻目にそこら辺で突っ伏してますので放っておいてください。

ロイド:ああ、良くやった。殊勲賞はお前だ(笑)。

アルト:俺は狼煙でもあげてみるか。気付けソマーズ氏。

ロイド:今夜だぞ?

アルト:とはいえ、流石にこの体力でここから動くわけにもいかんだろう。数時間は休息して回復せねば、レッドキャップやゴブリンと遭遇しただけでも今の私達なら死ねる。

ロイド:ま、それもそーだが。

GM:それでですね。ぶっ倒れているイクスさんの額に、冷たい感触が触れますよ。

イクス:……ん。

GM/メイリィ:「……怪我は平気か?」

アルト:あ、忘れてた救出対象か。(一同爆笑)

ロイド:忘れンなよ!?(笑) なんだって俺らはあんなややこしい戦術立てて戦闘に挑んだんだよ!!?(爆笑)

イクス:あー……平気っす。少し休めば、また神聖魔法も使えるようになりますし……そうなりゃ、傷も治せますから。そっちこそ、お怪我は?

GM/メイリィ:「奴らは身代金目当てだったようでな。何も無かった」 両手を広げ、無事をアピールします。 「……本当に助かった。ありがとう」

イクス:そう思っているなら、次からはきちんと護衛を雇って移動してくださいねー……。

GM/メイリィ:「……む。そうだな、その時は頼ませて貰って良いか?」

イクス:…ま、俺は下っ端なんで、兄貴かお嬢と交渉してくださいな。

シルフィ:……その様子を、山賊の手当てもそこそこに見ていますよ。(一同笑)

ロイド:おい、お嬢。傷口に塗り込んでるの、それ塩。手元見て治療しような?(一同爆笑)

シルフィ:(聞いてない)……あ、あれはなんかちょっぴり良い雰囲気……!?や、やっぱり最初は女の子で、次は男の子なんでしょうか…!?(一同爆笑)

イクス:飛び過ぎ!!最新鋭戦闘機並に飛び過ぎ!!(爆笑)

ロイド:……気にするな、お嬢特有の妄想癖だ。害は―――あるが、まぁ、放っておけ。(一同笑)

シルフィ:そ、そしてゆくゆくは悪の魔術師が出て来てお家騒動に―――はっ!私ったら、想像力を働かせ過ぎてしまいましたね……。

ロイド:おかえり。で、今回はどこまでシミュレートしてた?(一同笑)

アルト:いや、っていうかそれで済むのか?(一同笑)
 
 
■そして■
 
 
GM:では、牧場跡で一泊した後帰るんですね?

シルフィ:ええ。小道を通ってのんびりと……。

ロイド:待った。B−3からはA−3へ抜けよう。A−4、B−4は未探索ルートなんで不安だ。

GM:まぁ、その辺りについては盗賊達が使っていた地図で分かりますよ。色々書き込みがされた近場の地図です。どうやらA−4には眠気を誘う植物が、B−4にはキラービーが生息しているようです。

ロイド:帰りのルート決定。やっぱりB−3からはA−3に抜けよう。

GM:ちなみにその地図には妖精の秘湯は書かれてません。

ロイド:だろーな。

GM:で、まぁ……細かい処理は良いでしょう。まず、この牧場跡には盗品が2D6×50G分転がっています。

シルフィ:(ダイスを振る)150G!(一同笑)

アルト:……あんまり裕福な盗賊団じゃなかったようだな(笑)。

GM:で、ボスが乗っていた馬は、焼印からロイドさんは分かるでしょうか。隣町のライダーギルドのものです。どうやら盗まれた馬のようですね。

シルフィ:では、盗品とこの馬は返却しましょう。

GM:それと、盗賊ズのドロップ品を振ってませんでしたね。今振っちゃって下さい。

ネリネ:そうですね。丁度敵も5人ですから、1人1回ずつ……。

一同:それー!!(ダイスを振る)
 
 
 結果、銀貨袋(50G)を1つ入手します。
 ええ、1つだけです。
 
 
一同:………。

アルト:ほ、本当に貧乏な盗賊団だったんだな……。(一同笑)

GM:そのようですね……一応名前は盗賊団「疾風の影」と言うらしいのですが。

イクス:なにその無駄にカッコ良さげな名前。

ネリネ:(素で)え、蜂蜜の星じゃなかったんですか?(一同笑)

シルフィ:ネリネ、それは誰かが冗談で言ったコードネームです(笑)。

ネリネ:あ、すいません。キャラシのメモ欄にそう書いてあったもので……。(一同爆笑)

アルト:そんな事だけメモるな!!?(爆笑)

GM:ちなみに誰も疾風の影なんて名前は知りませんでした。勝手に自称していただけのようです。

ロイド:だろーな。

GM:で、このルートで森を抜けるとすると……昼過ぎくらいに森の外、街道に出れますね。

アルト:そういえば、ソマーズ氏はどうしたんだ?

GM:あー、それなんですけどね。フィアブルクまでの往復時間考えますと、宿場まで行ってから馬飛ばしたにしても、どう考えても1日じゃ来れないんですよねー。(一同笑)

ロイド:……フィアブルクに向かうか。途中で合流出来るだろ(笑)。

GM:はい。丁度宿場町の辺りでソマーズさんを連れた冒険者の一団と合流出来ます。ソマーズ氏とメイリィは再開を喜び、冒険者たちは前金だけは既に貰っていたのでしょうね。貴方達に礼を言います。

GM/冒険者:「どうやら、上手くやってくれたようだな。おかげで俺達は何もせず前金だけを貰えたよ」

ロイド:あー、なるほど。俺らが失敗していて、救出作戦を実行していたら後金も貰うって契約だったわけね。

GM/冒険者:「そう言う契約なんで、俺達はここでお別れさせて貰う」

ロイド:待て。それなら一つ頼みがある。

GM/冒険者:「なにか?多少の事なら、礼も兼ねて聞こうじゃないか」

ロイド:……不要になった保存食を安く売ってくれ。(一同爆笑)
 
 
 と、こんな事があったりしつつ。
 ソマーズ氏とメイリィを護衛して、“黄水晶の欠片”亭まで戻って来たシルフィ達。
 ちなみに途中で会った冒険者たちは幾分経験を積んだ人たちだったらしく、保存食をちょっと可哀そうな目で見ながら無料で譲ってくれました。
 薔薇のチョーカー破壊しましたもんね、シルフィ……そりゃ金を節約したいのも分かりますが。
 
 
GM/メイリィ:「皆、本当にありがとう。これでどうにか、祭りが楽しめそうね」

イクス:大物だねぇ。

ロイド:帰りの護衛が必要だったら一声かけてくれよ。

GM/メイリィ:「それなら、叔父上が来るから平気よ。……怒られそうだけど」

アルト:無理も無いな。まぁ、それも愛だ。怒られておけ。

GM/メイリィ:「……うう。まぁ、それまでは祭りを楽しませて貰うわ。―――でも本当に、何かあったら次は貴方達に頼むわね」

イクス:期待せんと待ってますよ。

GM/メイリィ:「ふふ。―――じゃあね」 と、メイリィは手を振って去って行きます。軽くイクスさんにウィンクしたりして。

アルト:気に入られたな。

ロイド:まぁ、真っ先に助けに入ったのがイクスだったしな。歳も近いし。

イクス:ちょ、何の話ですか!?

シルフィ:ああ、やっぱりここは……。 ぽわぽわぽわ〜ん。(一同笑)

ロイド:しまった、お嬢が妄想モードに!?(笑)

ネリネ:マスター、戻って来てください。マスター? おろおろおろ。(一同笑)

GM:えー、店のマスターが報酬を……って、聞いてますか貴方達(笑)。

ロイド:少なくともお嬢は何も聞こえてない。(一同爆笑)

シルフィ:そして勇者が言うのですね!俺の剣を受けてみろ!!(一同爆笑)

ロイド:おい、その妄想どういうルート通ってるんだ!?(爆笑)
 
 
 ―――かくして終わった、彼らの初めての冒険。
 凸凹パーティーですが、これから色々な冒険を通じて仲良く成長してくれればなぁ、と思う所存。
 ともあれ、ひとまずは。
 
 ―――お疲れ様でした、で締めくくらせて頂きましょうか。
 
 
・獲得経験点:1140点+各々の1ゾロ分
・獲得報酬:2000G(冒険者の店から)+1000G(山岳の覇者の遺族に遺品を届けた)+500G(隣町に馬を返した)+300G(安い肉、蜂蜜、銀貨袋、卵の売却金額)=3800G
・出費:1000G(薔薇のチョーカーの弁償)
 
 
 
      ミッションコンプリート!!

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