◆ザバールのお仕事3◆
もはやザバールポイントを稼ごうと躍起な二人。
受けた仕事は「インクの入手」。
特殊なインクを【露天市場】で仕入れろと言われ、向かう二人。
ウィル:昼だー。市場到着!
ミリィ:早速インクの材料を探すの。
ウィル:飯も食いたいなぁ……マトモなの。
ミリィ:そう言えば、保存食の残りが3日分しかないの。
ウィル:まぁ、もつだろうが……。
ミリィ:とりあえず、適当な場所で保存食を食べるの。
食事タイム。
ミリィ:ウィル、お茶とって。
ウィル:ん。
GM:ウィル、あ〜ん。
ウィル:死ね。しかもお前、俺が玉葱嫌いなの知ってて玉葱寄越してるだろ。
GM:無論だ。
ウィル:DIEさらせ。
PL&GMも食事タイム。
それが終わったところで、道具屋のアイテラにインクの調合を依頼するが―――品切れ。
材料が足りないので取って来てくれと頼まれる。ただし、インク料金は半額。
ただし目的地である【帰らずの街】までの距離は7マス。
ウィル:……どう考えても1日では往復出来んな。
ミリィ:……幸い、ザバールのテントがほぼ中継地点にあるの。一回帰ってから、考えるの。
GM:……なんか、B−5にある【常夜の回廊】が物凄い邪魔だな。
ミリィ:それさえなければ、2tbで帰らずの街まで行けるのに……。
ウィル:あ、いや待て。サンドリーヌさんの家から行けば、2tbで行ける。
ミリィ:……私ら、もう絶対サンドリーヌさんに頭上がらないの。
そしてサンドリーヌさんの家に行く途中に通った翡翠の塔で、ランダムイベント発生。
ボーアが暴走し襲いかかって来ますが、ボーアは所詮1Lvモンスター。
何の障害もなく撃破し、終了。
ミリィ:弱いの。
ウィル:さて、移動するか。
GM:……弱ぇ〜。
そして、サンドリーヌさんの家でまた一泊。
ミリィがちょっと家事手伝ってみたりして。
ミリィ:セバスチャンに習って、料理を試してみるの。サンドリーヌさんもご一緒に。(一同笑)
GM/サンドリーヌ:「……え?私も?」(笑)
ミリィ:男は女の手料理に弱い。キルヒアの聖典にもある、正しい知識なの。(一同爆笑)
ウィル:おーい大丈夫かキルヒア神殿!?(笑)
ミリィ:男は、女の手料理に弱い。……がんばろ、私。うん。
ウィル:……はい?
GM:………鈍っ。
ミリィ:………PLレベルでね。
なんか、ミリィPLと意見の合致した瞬間でした。
話題の当人、蒸しパンを貪る。
うーん、殺したい。
ともあれ、その後は問題なく【帰らずの街】に到着。
ここで材料捜索を開始する二人ですが、
ミリィ:…私、スカウトもレンジャーもないから、探索は頼りにならないよ。
ウィル:……ぶっちゃけ探すのは俺の仕事か。
ミリィ:その間、ウィルは私が守るから。
ウィル:……どうも。
GM:が、その前に固定イベントだな。とりあえず、この近辺を探索するなら……探索判定で目標値12。
ウィル:それなら出たが……何が起こる?
GM:うむ。がらくたがうず高く積まれた山を発見するんだが、それを発見した直後に幻獣が襲いかかってくる。
ミリィ:……うげ。
ウィル:戦闘か…。
GM:出てきた相手はヒポグリフか。まぁ、頑張れ。
ミリィ:……Lv4モンスターを出して『まぁ、頑張れ』で済ますとは、外道GMなの。
GM:知るかい。文句はダイス様に言え。
◇VSヒポグリフ◇
ヒポグリフ自体はそこまで恐ろしい敵ではありませんでした。
飛行能力のおかげで回避・命中が高めなので、命中が心許ないウィルには天敵気味ではありましたが、耐久力では先のボーア以下。
それに気付いたミリィ、3ラウンド目にフォース。
ミリィ:フォース。ダメージクリティカルで16点なの。
GM:む、脆いな。それで落ちた。
ウィル:……今回俺、良いトコ無しだったなぁ(←一発も当ててない)。
ミリィ:けど、攻撃を引き受けてくれたのには助かったの。私、無傷。
ウィル:……まぁ、回避力あるしそこそこ頑丈だしな。
ミリィ:……えへ。ありがと。
ウィル:……GM。
GM:何だこの野郎。
ウィル:PLは要らんからミリィだけ持ち帰って良いか。(一同爆笑)
ミリィ:(PL素で)凄い勢いで人格否定されてませんか私!?(笑)
そしてガラクタ山を捜索する二人。
見付けたのは、一組の男女の遺体です。
その片割れである女性の遺体は、蜂の刺繍入りのハンカチを身に付けていました。
……このアイテム、実はそれなりに貴重な品なのですが。
ミリィ:……墓でも作るの。
ウィル:だな。せめて、埋めてやるか。
重要アイテム・超絶スルー。二人して埋める態勢です。
……そのハンカチ、ザバールがザバールポイント800で引き取ってくれるんですが。
いや、良いなら良いんですけど、別に。
後で掘り返しに来ない事を祈ります。
そして、その後は二人でインクの材料探し。
―――なのですが。
うっかりまたヒポグリフとエンカウント。
撃退こそしたものの、それなりに消耗した―――ので、材料をまだ集めきっていないが、一度サンドリーヌ館に撤退しようとする二人。
が、残念な事に―――帰らずの街では、帰り際にも戦闘があるのです。
GM:では……立ち去ろうとしたところで、危険感知判定。目標値は11。
ウィル:なに!?なんだ、何がある!?(ダイスを振る)……成功したが。
GM:では、気付く。一匹の幻獣が君達に気配を消して襲いかかってくる!
ミリィ:(ダイスを振る)……うげ。あれは、ハルピュイアなの。美しい人間の身体に、鳥の羽根となった腕、鉤爪になった脚を持つ幻獣。見た目は綺麗だけど、めっさ敵なの。
ウィル:うげ、魔法使いタイプ!?……く、弱点判明して当たり易くなったのは幸いだけど…。
ミリィ:ぶっちゃけ私、もうMPが5しか無いの。フォースかキュア1回でほぼ打ち止め。
ウィル:…俺、MP1なんだけど。練技がもう使えねぇ!
ミリィ:……先手を取って殺すしかないの。
ウィル:ガチですなミリィさんや。
ミリィ:まだ死ぬつもりは無いの。
◇VSハルピュイア◇
さて、このハルピュイア。かけら補正の入ったボス格の相手です。
対する二人、HPもそれなりに減り、MPはほぼ打ち止め。
先手を取ったのはPC側。
二人してハルピュイアのところに突撃し、乱戦に持ち込みます。
ミリィ:その綺麗な顔を吹っ飛ばしてやるの。(ダイスを振る)命中14、魔力撃込みでダメージ18!
ウィル:(ダイスを振る)命中!ダメージ16だ!
GM:残念、かけらがあるから倒れない。……つってもギリギリだけど。ではミリィにウィンドカッター!達成値は12だな。
ミリィ:(ダイスを振る)……くぅ。駄目なの、抵抗失敗。さっき変転を使っちゃってるから……。
GM:ではダメージが……(ダイスを振る)あ、回った。
ウィル:げ!?
GM:ダメージ14だ!
ミリィ:……ぐ、それはヤバいの。HPが残り2なの……とりあえず、公式リプレイ2巻のソラに倣って、食らった瞬間に「焼き鳥」とでも呟いておくの。(一同笑)
ウィル:……ソラの言葉に比べると余り怖くねーぞ(笑)。
ミリィ:…失敗なの(笑)。
そして続くラウンド。
運命変転を使用して強引に攻撃を当てたウィルの一撃により、ハルピュイアは辛うじて撃沈したのでした。
ミリィ:(ダイスを振る)…9点回復。一応、一撃即死は避けられるかもしれないHPにはなったの。
ウィル:とっとと帰って回復しよう……。
かくてヘロヘロの二人はサンドリーヌ館に戻り、一泊。
……インクの材料集めにこんなに苦戦して大丈夫か。
むしろこんな危険な材料を使うインクの採算は大丈夫なのでしょうか?
ともあれ、帰らずの街からフラフラで撤退した二人。
サンドリーヌ館にて、サンドリーヌとクリスのイチャラブを尻目に作戦会議です。
ウィル:……さて、あそこはどうやらエンカウント率の高い場所ぽいな。
ミリィ:……どうするの?
ウィル:危ないと思う前に後退。それを前提に、トライ&エラーを繰り返そう。時間かければ、まぁ集まるだろ。
ミリィ:時間はかかるけど……仕方ないの。
かくて、再び帰らずの街に向かった二人。
今回は入ってすぐの襲撃も無く、ウィルが必死に探索して材料を集めます。
結果、どうにか規定の材料を集め終わるも、それと同時に―――。
GM:では、材料を集め終わったところで敵襲。大きな蝙蝠っぽいのが二匹、ばさばさと飛んでくる。
ミリィ:(ダイスを振る)……むむ、あれはジャイアント・バットなの。空を飛んでて攻撃が当たりにくい上、HPを吸収する嫌な敵なの。
ウィル:……むぅ、俺の天敵か。
ミリィ:当たりにくいと言っても、ウィルで8以上、私で7以上で当たるの。攻撃力も低いし、そこまでの脅威にはならない筈。かるーく、潰すの。
ウィル:……うーい。
◇VSジャイアントバット×2◇
さて、そうは言ったものの。
強敵ではないのは分かっているため、フォースを使わず殴りかかったミリィ。攻撃で7以上の出目が出ず、魔力の込められたメイスを振り回す扇風機になり下がります。
しかし何故か敵の攻撃は食らわない、高回避型扇風機。
一方、回避が高いはずのウィルは何故か互いに攻撃を当てて食らい、幕之内一歩ばりのベタ足インファイトを繰り広げています。
ウィル:(ダイスを振る)……ダメージ、15点!これで先程の吸われた分含めても撃破したはず!!
GM:うん、それでウィルの前のコウモリは斬り潰された。
ウィル:で、問題は向こうの扇風機か……。(一同笑)
ミリィ:(ダイスを振る)うー、またハズレた。えい、えい、このっ!避けるななの!!(笑)
結局ウィルもミリィ側に加勢して、5ラウンド目に粘りに粘ったジャイアントバットBが撃沈。
ミリィ、5ラウンド目にして執念の魔力撃の命中が決まり手でした。
ミリィ:(HP9)おのれ、コウモリ。乙女の生き血を啜りまくりなの。ヴァンパイアが泣いて喜ぶの。
ウィル:…良いから回復しろよ。(一同笑)
GM:……なんか、意外と善戦したな……(笑)。
そして、材料も集まったので帰ろうとした帰り道。
帰らずの街の固有イベントで、またも幻獣が襲撃します。
出てきた敵はヒポグリフ。しかも不意打ちを食らう二人。
ウィル:ぎゃー!?また出やがった!!?
ミリィ:……なるほど、帰ろうとすると敵が出る。故になかなか帰れずに人族蛮族は散ってゆく。道理で、帰らずの街なんて呼ばれるわけなの。
ウィル:分析してる場合か!?(一同笑)
GM:このヒポグリフ、ボス補正もあるから結構強いぞー(笑)。
◇VSヒポグリフ◇
さて、今回の敵はボス補正込みのヒポグリフです。
つまり、剣のかけらがあるのでヒポグリフの弱点であった「HPが低め」と言うのがほぼ無意味になった状態。
結果、フォースでどうにか潰すという手段が使いにくくなっています。
そもそも、ミリィのMPはジャイアントバット相手に半分近くまで減っているので……。
ウィル:已む無し、実力で潰す!!
ミリィ:それしか無いの。コイツさえ倒せば、サンドリーヌさんの家まで帰れるの。夜間移動だけど……とにかく、まずヒポグリフを潰すの!!
意気込む二人。しかし、先制はヒポグリフ。
しかも不意打ちなので、行為判定に−2食らった状態でヒポグリフの攻撃に晒されることになります。
殴られたのはウィル。連続攻撃で合計11点のダメージを食らいます。
ウィル:あたたたた!?くそ、俺でこれならミリィが殴られたら結構不味いぞ!!
ミリィ:とにかく速攻で潰すの!えい、魔力撃!(ダイスを振る)…よし、当たって18点なの!
GM:げふぁ……かなり痛い。
ウィル:キャッツアイとビートルスキン起動……これでどうにか、押し切れるか?(ダイスを振る)……駄目だ、外した。
ミリィ:むむ、流石に回避が高いの……。
2ラウンド目はウィルが辛うじてヒポグリフの攻撃を回避。
反撃はウィルの斧のみが命中し、ヒポグリフがかなりガタガタになってきます。
が、3ラウンド目にミリィが思い切り殴られ……。
GM:あ、ダメージ14点と連続攻撃で12点。
ミリィ:で、でかっ!?駄目なの、私のスプリントアーマーにそれは痛すぎるの!≪魔法拡大/数≫で私とウィルを回復!(ダイスを振る)……よし、11点ずつ治ったの。
ウィル:おし、俺はこれで全快……したのはいいが、反撃は外れた。
ミリィ:厄介なの……。
GM:お前ら、回避高い相手にはとことん弱いのな……。
結局、4ラウンド目にウィルが。
5ラウンド目にミリィが更に一回ずつ殴られ、その直後に辛うじてヒポグリフの撃破に成功します。
ウィルはともかく、ミリィのHPが危険水域。ウィルはウィルで、練技一回分程度のMPしかない始末。
ミリィ:さっさとサンドリーヌさんの所に駆け込むの。
GM:……そろそろお前らの為に部屋が用意されそうなくらいの頼りっぷりだな。(一同笑)
ミリィ:……もう頭上がらないの(笑)。
ウィル:今度、何らかの手段で礼をせんとな……(笑)。
ミリィ:クレア・クレアさんとやらは、見つかる気配も無いの。何か別の手段でも報いる準備をしておくの。
GM:……お前ら前向きなのか後ろ向きなのかわからんな。(一同笑)
そんな会話をしながらも、深夜移動。
エンカウントしない事を祈りながら移動し、辛うじてサンドリーヌ館に帰還した二人。
未明の時分に到着し、セバスチャンに迎え入れられます。
ミリィ:……ほんと、お世話になるの。
ウィル:なんかもう、マジ御免なさい……。(一同笑)
GM/セバスチャン:「いえいえ……お二方、お疲れでしょう。お食事でも如何ですか?」
ミリィ:……ヤバいの、この人良い人すぎるの。
ウィル:…惚れそうだぜ、セバスチャン(笑)。
GM:まぁ君ら、主人の恩人だからな…(笑)。
ミリィ:家事手伝うから、暫く休ませてほしいの……。
ウィル:あ、薪割りとか手伝いますよ?セバスチャン先生は休んでてください。
GM:何しとんお前ら。(一同笑)
到着が未明。そこから、2tb分熟睡する二人。
起きたら昼だったのですが、慌てず騒がず露店市場へ向かいます。
途中立ち寄った闘技場で、ランダムイベント発生。
工事現場で監督をしていたレッサーオーガに声をかけられます。
謹んで辞退。
そして夕方、どうにか露店市場に到着したミリィ&ウィル。
しかしここで、このミッションの最後のイベント発生。
GM/奴隷:では、君達に<奴隷の首輪>を付けた男が話しかけてくる。 「すまない、君達。その『夜の石』を売って貰えないか?」
ウィル:夜の石?
ミリィ:ウィルが頑張って拾ってた、帰らずの街特産の黒い石。インクの素材なの。名前忘れちゃダメ。
ウィル:うーん、ミリィ。俺ら幾つ集めてたっけ?
ミリィ:13個なの。最後でウィルがやたらデカい目を出したから、余剰はあるの。
ウィル:なら良いか。幾らで買ってもらえる?
GM/奴隷:「一つ20ガメルで買い取ろう」
ミリィ:安っ。
ウィル:……まぁ、保存食代くらいにはなるか。
チッ。これで断ってくれれば、ボガードトルーパーとの戦闘になったんですけどね。
ともあれ小金をせしめた二人はアイテラに材料と代金を渡し、インクを調合して貰います。
ウィル:出来たー。けどこれ、どういう意味で特殊なインクなんだ?
ミリィ:炙り出しとか。
GM:特殊なメガネを使わないと見えないとか。
ウィル:……インク塗った部分が透けて見えるとかどうよ?(一同爆笑)
ミリィ:……卑猥な使い道ばかりが浮かぶインクなの(笑)。
ウィル:うむ、ザバールの奴も何に使うんだこれ。(一同笑)
GM:ちゃうわ!お前の妄想を正解に据えようとするな!!(一同笑)
そして二人、鮮血城へ移動して、ユディトに城の外の話を聞かせる代わりに一泊させて貰います。
和やかな雰囲気のままその夜は過ぎ、翌日になって漸くザバールのテントに到着。
GM/ザバール:「結構かかったね?」
ウィル:仕方ねーだろ、材料集めやらされてたんだから!
ミリィ:ヒポグリフは、強敵だったの……。
GM/ザバール:「インク買いに行くのが何故そんな大仕事になるのか……まぁ、良い。君らの労には報いよう。ザバールポイントを300ほどプレゼントだ」
ウィル&ミリィ:やったー!!
ミリィ:これで、一人頭2000ザバールポイントを超えたの。脱出も、そう遠い話ではないの。
ウィル:まぁ、まだ三分の一を超えた程度だけどな。でも、先に進んでるって実感があるのはデケェわ……。
どうにかこうにか、ミッションを達成した二人。
そろそろレベルも上がってきて、出る敵も強くなってきますが……はてさて。
とりあえずは、現状二人は脱出の為にザバールミッションを続けるつもりのようです。
6thミッション達成。
獲得経験点:1380+1ゾロ分
成長@
ウィル:敏捷度+1 ファイター技能3→4
ミリィ:精神力+1 プリースト技能3→4