◆ゴールドコースト外縁部/三日目 06:00〜07:00◆
 
 さて、三日目のクラウスの行動は、その場に留まってのアリッサ捜索―――ではなく。

 

クラウス:ゴールドコースト外縁部に移動する。

GM:外縁部? なんで?

クラウス:あそこな、登場NPCが6人で、うち1人がアリッサで残り5人のうち2人がグラッツェとユダ様なんだよ。アリッサ捜索に失敗しても、アリッサが来る確率が1/6。カップル成立してる奴が来る確率が1/3。合計すると1−(1/2×1/2)で、何らかの形で目的に見合う相手と出会える可能性が75%あるんだ。

GM:あー、なるほど。まぁこの時間帯は移動だから、捜索は出来ないけどね。あと、リフェールじゃなくてもいいの?

クラウス:残り時間が少ないから、この際贅沢は言わん。アリッサが先に見付かればリフェール探しに行くが、そうじゃない場合あの二人をここで探すのが一番確率が高い!(一同笑)

GM:あー、なるほど。理屈は了解(笑)。それじゃ、今回の移動分は―――

クラウス:(ダイスを振る)あ、ランダムイベント発生。この出目は何だ?

GM:あー、『命からがら』という共通ランダムイベントです。クラウスが道を歩いていると、街の外から荷馬車が猛スピードで突っ込んで来るね。

クラウス:うおっ!? 避ける避ける!

GM:あ、いや。轢かれそうになるとかじゃないよ。猛スピードで走って来た馬車は、街の中に入ってくるとそこで止まるね。冷や汗だらだらといった様子の商人風の男が御者台に座っていて、馬車を引いている馬は全力疾走のせいで今にも倒れそうです。

クラウス:……なんだなんだ、何の騒ぎだ?

GM/トンミ:聞くなら、馬車の主である商人は、『何者かに襲われて必死で逃げて来た』と答えるね。で、たまたま仕事で近くに来ていたらしいトンミも途中から話に加わって来ます。 「街の外で……か。正体は何なんだろう」

クラウス:……探してる時は出て来なかったのに、探さなくなった途端に出て来やがるなお前(笑)。

GM:物欲センサー恐るべしだね(笑)。で、トンミはその話に興味を持って、何が居るのか探しに行きたいと言います。……そういうイベントだから、不自然は甘受してね? ちなみに行くと余計に一時間取られるイベントだから。

クラウス:じゃあ悪いが断ろう。っていうかトンミ、お前まだ仕事中なんじゃねーの?(笑) 俺もお前も明日の準備で色々あるし、今日は止めておこうぜ。
 

 と、いうわけでイベントをパスしたクラウス。
 それ以上何もあるわけではなく、『まぁそうか』と納得したトンミと別れます。
 馬車の商人は、ある程度馬が復活した所で街へ入って行きました。

◆ゴールドコースト外縁部/三日目 07:00〜08:00◆
 
 で、再びアリッサ捜索。
 ようやく判定が成功した為、アリッサと遭遇できました。
 ただし、ランダムイベントのオマケ付きですが―――

 

GM:アリッサを見付けたのは良いけど、ランダムイベント『強盗の襲撃』も発生するね。NPCが強盗に襲われようとしている場面に遭遇するイベントなんだけど、少し弄ろう。クラウスが治安の悪いゴールドコースト外縁の一角を歩いていると、突如として頭上から『危ないそこどいて下さい!』という声が!

クラウス:うお!? 慌ててどけるが……。

GM/アリッサ:では、頭上から―――正確にはすぐそこの建物の窓から飛び出して来たアリッサが登場です。一瞬前にクラウスが居た地面を転がって受け身を取ったアリッサはクラウスの方へ顔を向け、 「ここは危険です! 早くどこかに―――って、クラウスさん!?」 と、驚きの声を上げます。そしてアリッサが飛び降りて来た建物やその向こうからは、『あの女探せ!』とか『生かして帰すな!』などの物騒な声。

クラウス:おい、どういう状況―――いや、状況説明は後だ! とりあえずどうすれば良い!?

GM/アリッサ:良い判断だね。ではアリッサはその声に数秒逡巡して、クラウスの手を掴んで走り出します。 「こっち!」

クラウス:あいよ!! 抵抗せずに走るぞ!

GM:では後方から追いたてる人の声を聞きながら、貴方とアリッサは路地裏を走ります。そのついでにアリッサが説明してくれるけど、どうやら麻薬密売の現場を張り込んで証拠をゲットしたらしいんだけど、そこで見付かって逃げる羽目になったとか。

クラウス:……相変わらず危ない橋渡ってるな、オイ。

GM/アリッサ:「いつもいつもこんな事をしているわけではありませんよ! そうだったら命が幾らあっても足りません!」 アリッサは怒鳴り返しながらも脚を止めず、そのまま走り続けるけど―――ほどなくして路地の奥に追い込まれます。

クラウス:げっ!?

GM/アリッサ:朽ちた家屋に囲まれた袋小路だね。アリッサは苦渋の表情を浮かべ、クラウスに顔を向けます。 「申し訳ありません、クラウスさん……。こんな事に巻き込んでしまって。しかし、ここまで来る間に大分走りました。来ている敵は少ない筈……ここは一気に突破して―――」

クラウス:……GM、ちょい待ち。袋小路っつったけど、周囲は廃屋なんだな?

GM:ん? うん、誰も住まなくなって廃棄された民家とかだね。

クラウス:民家なんだな!?

GM:え、うん。そうよ、何その剣幕?

クラウス:―――袋小路。阿呆が、袋が破れぬ物ばかりと思っているのか!! ファイアウェポンかけたフランベルジュを思い切り袋小路の壁に叩き込む!!

GM:え、あ、ちょ、それがあったァァァァッ!!? やっべ、民家って言っちゃったよ私! 流石に民家は木造ですよねぇぇぇぇ!!

クラウス:ダメージは運命変転使って25ぉぉぉぉ!!

GM/アリッサ:くっ、OK。アリッサと会話させるつもりで出した状況だから、敵が追い付いて来るまで少し間があるし……その即座の判断と変転を惜しまなかった心意気に免じて、脆くなっていた廃屋の木の壁はその一撃で破壊された事にして良いです。アリッサは速攻で壁を破壊したクラウスの行動に少し呆然としましたが、 「ここから抜ければ、ゴールドコースト中央部まではすぐです! 急ぎましょう!」 と、壁に開けられた穴をくぐります。
 

 ―――つまり、構造物破壊ルールですね。
 シーゲル議員が同セッション内でやった行動の応用か。
 袋小路に逃げ込み、即座にその袋を食い破っての脱出。

 先にシーゲル議員が似たような事をしていたとはいえ、ノータイムラグでの即決でこの方法をとれる辺りは流石と言うべきでしょうか。
 GM、この場での戦闘は起こらずに逃亡成功と判定します。
 ルールとは少し違うけど、許して下さい。

 

GM:で、脱出成功って事で良いよ。1時間経過と引き換えに、どっか別のパラグラフへ移動で良いかな? ゴールドコースト中央で良い?

クラウス:そだな、いつもの宿に移動しよう。……何だこのイベント(笑)。

GM:や、ランダムイベントを少し演出過多にしてみただけなんだけどね!(笑)

クラウス:ちなみにあそこで、構造物破壊をしなかったらどうなってたんだ?

GM:クラウスもアリッサも相当に脚の早い(敏捷の高い)キャラだからね。走りまわった末に敵も追いかけて来ている人数は減っていて、そいつら倒して強行突破ということで[人族]と戦闘となってました。戦闘はランダムイベント通りの予定だね。

クラウス:あァ、良かった。アリッサなら責任感じて、俺を逃がす為に無茶とかしそうだったからな……。

GM:もはや他に手段が無い段階になったらやるだろうけど、それは最後の手段だろうね。この子、多分ギリギリまで足掻くから。今回だったら敵の手勢が少ないのを見てとった直後に、クラウスに発破かけて強行突破だよ。

クラウス:男前過ぎるだろこいつ……(笑)。
 

◆ゴールドコースト中央/三日目 08:00〜09:00◆
 
 で、戻ってきたのはいつもの宿―――というか冒険者の店。
 クラウスが取っている部屋に入って、お話タイムです。
 
 はて、久しぶりに出るアリッサだからランダムイベントを多少派手にしようと思っただけなのに、どうしてこうなった。
 あ、私のせいですね、そうですね。

 ちなみに当然ながらランダムイベント故に裏も何も考えて無いので、全て即興であります。
 ハッハー。

 

GM/アリッサ:で、冒険者の店の中。クラウスの取っている部屋に入ったところで、ようやくアリッサは一息付きます。 「ありがとうございます、クラウスさん。今回は流石に少しヤバかったので……」

クラウス:全くだ。次から無茶する時は俺も呼べよ、足手まといにはならない心算だから。つーか証拠手に入れたっつってたが、どーすんだそれ。壁新聞に書いたらお前、確実に狙われるぞ。

GM/アリッサ:「んー……コルニカさん辺りに持ち込もうかと。とはいえあの人、麻薬云々は専門外で本来は脱税とかの調査の人だから、専門の部署に持ち込まれるまでタイムラグが生まれて、その間に逃げられる危険も……」 と、アリッサは悩んでるようだけど。

クラウス:……一人、心当たりがある。こういう厄介な手合い相手に全くひるまないどころか、嬉々として兵を連れて殲滅に向かいそうな超好戦的強襲制圧型汎対応議員が。(一同笑)

GM/アリッサ:「……えっ、それ、まさか」 と、アリッサは引きつった表情を向けて来るよ。 「前の色煙の一件で、襲って来た蛮族を私兵のみであっさり殲滅したあの議員殿ですか?」

クラウス:うん。……まぁ昨日ちょっと貸しが出来たし、相手が相手だ。頼めば嫌とは言わんだろ。

GM/アリッサ:「私、あの人苦手なんですよね……なんていうか、天上天下唯我独尊みたいなところが」 アリッサは少し困ったように溜息を吐くけど、数秒迷ってから了承します。 「……んー、でも早く資料を持って行って、麻薬密売を潰した方が良いのは確かですし、他に丁度良いコネもありませんし……今回は仕方ありませんか」

クラウス:俺は別にあの人は嫌いじゃないぞ。むしろ、自分の役目と立場を理解した上で動いている人物だ。反アイヤール思想については、賛成も反対もしないが。……ただ、関われば関わるだけ面倒事に巻き込まれそうな人物でもあるんで、正直あんまり関わりたくない。……今回は仕方ないが。(一同笑)

GM:凄い言われようだ!(笑)

クラウス:いや、PLとしては大好きよ?(笑) リオスNPCでも三本の指に入るくらい好きよ?(笑) でもPCとしてはぶっちゃけ、面倒事の宝庫だろあの人。(一同笑)

GM:わぁー、否定できねぇー!(笑)

クラウス:と、いうわけで。俺は何故か演出と成り行きの結果、早急にシーゲル議員に会いに行かざるを得なくなったんだが……アリッサ、お前明日の昼は暇か?

GM/アリッサ:「はい? 明日の昼ですか? まぁ、暇と言えば暇ですけど……」

クラウス:よっしゃ。それじゃ、少し付き合え。ちょいと厄介事に巻き込まれてるんだ。 で、演劇のチケット見せるぞ。

GM/アリッサ:「これは……今話題の恋愛劇のVIPチケットォ!?」 アリッサは受け取って、嬉しそうに目を輝かせてから―――。 「……ハッ!? な、何を企んでいるんですかクラウスさん!? おかしいですよ、貴方がこんな女心にときめく物を持って来るなんて」 と、警戒した様子の視線をクラウスに向けます(笑)。

クラウス:お前は俺の事をどんな目で……あぁ、いやいや。そりゃ今は良いや。実際、当たらずも遠からずだからな。依頼を受けてその演劇の席を埋める為に、人集めって所だな。

GM/アリッサ:じゃあアリッサはその言葉に白けた目を向けるよ(笑)。 「あーあー、どうせそんな事だろうと――――」

クラウス:つーわけでペア席なんだけど、俺とお前でどうよというわけで探してた。

GM/アリッサ:「あやっ!? 私とクラウスさんがペアでですか!?」 ―――そして激しく反応。(一同笑)

クラウス:あァ、そうなんだが迷惑か?

GM/アリッサ:「いえいえ、とんでもない。……成程成程、それで私を『探してた』……ですか。これは、うん。中々に嬉しい物ですね」 と、アリッサはそっぽ向いて火照った顔にパタパタと手で風を送るよ。 「―――宜しい。その話、ありがたく請けようじゃありませんか。開場は明日の10時ですね」

クラウス:そーなる。 ……あ、NPCミッション発生するんだよな?

GM:あ、ううん。好感度が一定以上の異性NPCを自身のペアとして誘った場合、ミッション無しで受け入れて貰える上に好感度が+1D6されるから大丈夫。(一同笑)

クラウス:なにそのギャルゲー仕様!?(笑)

GM:―――と、いうわけでアリッサは何だかんだ言いながらも、誘われた事には満更じゃない様子だね。あと……今適当に妄言言ってる内に発生した、シーゲル議員に資料持ちこむ件はどうしようか。(一同笑)

クラウス:え、俺めっちゃシーゲル議員探すつもりで動こうとしてたんだけど。(一同笑)

GM:……んー、じゃあ『護衛』のNPCミッションとして発生させるよ。コラーロサイド中央に居るシーゲル議員まで、アリッサを連れていく事。

クラウス:結局NPCミッション発生したのな(笑)。まぁ、良い。アリッサ、行くぞ。向こうさんの組織が動く前に、さっさと議員の所に資料を持ちこむ。持ち込みさえすれば後は電光石火の殲滅戦だろ。(一同笑)

GM:シーゲル議員への信頼が半端無い件。

クラウス:逆に聞くが、誰があの人に対抗できるんだよこの街で。(一同笑)

GM/アリッサ:まぁ、確かに(笑)。ではアリッサはシーゲル議員の元へ行くと決めたら、手早く荷物や資料を纏め直して出発を急くよ。 「では、善は急げとも言います。早いところ用事を済ませて、明日の演劇を見に行く準備をしましょうか」

クラウス:へいへい、相棒。望みのままに。
 

※NPC好感度変動まとめ
 アリッサ・マイウォールド:31→33

◆中央広場/三日目 09:00〜10:00◆

 イベントは特に無し。
 商会の仕事で広場に来ていたクロンハートと会話を交わします。

 

GM/アリッサ:「……げっ」 と、アリッサはクロンハートの顔を見て、罰が悪そうな表情を浮かべます。クロンハートもアリッサの顔を見て、嫌そうに溜息を吐いたり。

クラウス:あ? 何コレこの状況。お前ら仲悪かったのか? タンスモーアの時には協力体制取ってなかったっけ?

GM/クロンハート:「で、結局こちらが損を引き受ける形になったのを忘れたのか? 独立失敗という形でな」 と、クロンハートは鼻を鳴らして溜息を吐きます。 「……まぁ、今更言っても仕方ないが……何だお前ら、仲が良かったのか? 以前、タンスモーアの件でウチに来た時に居たルーンフォークはどうしたんだ、クラウス」(一同笑)

クラウス:あぁ、ジニーか。いや、あいつとはそういう仲ってわけじゃないからね!?(笑)

GM/アリッサ:「あいつ『とは』ですか。……では、私とはどうなんでしょうね」 と、アリッサは口元を隠してニヤニヤ笑いを浮かべるよ(笑)。

クラウス:まぁ、演劇に誘う程度にはって所だな。 と、嘯くか。

GM/アリッサ:「あらあら、嬉しい物ですね」 ……っていうか前々から思ってたけど、お互いに決定的な事を言っていないけど、この関係って既に周囲からすれば『爆発しろ』ものだよね。

クラウス:……そうかも(笑)。

GM/クロンハート:じゃあクロンハートは朗らかに笑って中指を立てて、「爆発しろ」とだけ言い捨てて立ち去ります。(一同笑)

クラウス:……あー、それじゃあまたな旦那ー(笑)。
 

※NPC好感度変動まとめ
 クロンハート:18→19

◆コラーロサイド中央/三日目 10:00〜11:00◆
 
 で、コラーロサイド中央到着。
 ランダムイベントも無かったので、シーゲル議員を探しますが―――

 

GM:じゃあシーゲル議員はすぐ見つかります。コラーロサイド中央に拠点となる事務所を構えていた、敵対する議員が運営に関わっていた運輸業者の建物から出て来た所です。

クラウス:あ、いたいた。おーい、議員殿―――

GM:で、議員の後ろから私兵に捕縛された状態で出てくる職員とか色々。運び出される証拠物件。その他諸々。国軍とかも出張っているらしく、令状を持ったザイア神官が何やら捕縛され顔を青くしている職員に向け、逮捕状の内容を読み上げていたり。(一同爆笑)

クラウス:昨日の今日で根まで断つ心算で全部終わらす勢いじゃねーかこの人!!(爆笑) つーか、国軍やザイア神殿にまでコネあるのか……。

GM:多少のパイプはあるのだろうけど、それ以上に彼らが動かざるを得ない状況を作っていたと言った方が良いかもね。国軍とザイア神殿の双方を煽って動かしたと言った方が正確かもしれません。(一同笑)

クラウス:もうやだこの議員!(笑)

GM/シーゲル議員:「ほう? クラウスではないか、どうした?」 と、クラウスの声に気付いたシーゲル議員の方から声をかけて来るね。 「まぁ、こちらとしても丁度良い所ではあるな。ご覧の通り、先のゴーレム襲撃から続く一連の事件は全て決着が付いた。彼奴等には相応の代償を払って貰う事になるだろうよ」

クラウス:わぁい、清々しいまでに鮮やかな手並み。……えーと、終わったばかりで悪いけど、実は麻薬密売の情報が――――って、これって街に入って来る麻薬の件だよな?

GM:うん、その通り。その辺はアリッサが説明してくれるね。テメリオの組織、“恵みの杯”の資金源の一環である麻薬密売に関する物です。っていうか、アリッサなら資料の奪取くらいやってそうだね。彼女は麻薬取引に関する資料を出すよ。

クラウス:ああ、そうこれ。テメリオの麻薬密売の資料、手に入れちまったんでどうにか出来そうな人の所に持ち込んで来たわけですよ、議員。

GM/シーゲル議員:「ほう? いやはや、参った参った。これで今日やるべき事は終わりかと思っておったが、こうも面白―――急を要する物を持ちこまれては仕方があるまいなぁ」 と、シーゲル議員は韜晦した笑みを浮かべるね。(一同笑)

クラウス:議員、本音漏れてます(笑)。

GM/シーゲル議員:で、シーゲル議員は資料をもとに、さっきの件で来ていたザイア神殿や国軍の皆さんに声をかけに行っちゃうね。上手い事やって、戦力を流用する気なようです。ザイア側と国軍側は『え、マジ?』とでも言うような顔をするけど、麻薬の密売なんて内容だしね。シーゲル議員の煽ってるのか激励しているのか何なのか微妙な檄を受けて、彼らも動き出すね。 「―――こんな物か。して、クラウス。そちらの娘は貴殿の妻か?」(一同笑)

クラウス:ちゃうわっ!?(爆笑) 恋人辺りなら分からんでもないが、一段階飛ばすな!(笑)

GM/アリッサ:「へぇあ!?」 と、アリッサは変な声をあげてジタバタと無意味に手を動かしてます。で、シーゲル議員はそれを見て笑うね。

GM/シーゲル議員:「冗談だ。貴殿の壁新聞は妻が贔屓にしているのでな、今後も面白い記事を頼もうか」 と言って、議員は陣頭指揮の為に麻薬密売組織の討伐に行っちゃいます。

クラウス:……あぁもう、元気だなぁこの人は……(笑)。しかもアリッサの立場知った上で、完全にからかわれてたか。

GM/アリッサ:「私、やっぱりあの人は苦手です……」 と、アリッサはがっくりと肩を落とすね。

クラウス:(良い笑顔で親指立てて)ドンマイッ☆(一同爆笑)

GM/アリッサ:「一発殴って良いですか?」(一同笑)
 

※NPC好感度変動まとめ
 アリッサ・マイウォールド:33→36
 レアン・シーゲル:25→26

※NPCミッション報酬:研磨のやすり、大きな手袋
 
◆ライズハイ中央/三日目 11:00〜12:00◆

 

GM/アリッサ:では、シーゲル議員に資料を渡して後顧の憂いが無くなった所で、アリッサはクラウスにNPCミッションの報酬を渡して別れるよ。 「明日の10時……ですね」 と、微笑みながら。

クラウス:そだな。服装とか、フォーマルなのを用意した方が良いんだろうか。……だとしたら、バルガンはちゃんと用意して来るのだろうか。(一同笑)

GM:さぁ?(笑)

クラウス:……まぁ自分の分はちゃんと用意しておこう。バルガンの方も、最悪の場合を考えて用立てておくか……(笑)。

GM/アリッサ:「まぁ、そこはお任せします。他人の世話にかまけて、自分を疎かにしないように。私をエスコートするんですから、それなりの格好はして下さいね?」

クラウス:……善処するよ(笑)。じゃあな、アリッサ。また明日。

GM:うん、ではアリッサは微笑んで手を振って去って行きますな。さて、次は―――

クラウス:……礼服揃えるか。場所はライズハイ中央だよな、そういう物と言えば。

GM:あと一組足りないけど良いの?

クラウス:最悪の場合、リフェールかユダ様かグラッツェ捕まえればどうにかなるから、まだ大丈夫な筈……。

GM:まぁ確かにそうだけど、後で焦らないように。(ダイスを振る)……あ、ライズハイでイベント発生。『この木何の木ー!?』だね。登場NPCはダマッダー議員……では、ダマッダー議員は何故か演説予定の広場のど真ん中に生えてうにょうにょしているブラッディーペタルを前に右往左往しています。(一同笑)

クラウス:前はどこぞのサーカスのワンコにも演説場所占拠されてなかったか、あんた(笑)。……まぁ放置も出来んか、危険な植物だし。動くし。経験値高いし。(一同笑)

GM:……最後が本音だろー…(笑)。
 

◇VSブラッディーペタル◇

 さて、以前も登場した『経験値の素』ことブラッディーペタル。
 多くの部位を持つ植物系モンスターであり、再生能力も持っている強敵ですが……Sランクバークメイルまで使って防御を固めたクラウスの前では、はっきり言って獲物です。
 
 6部位(最大数)であったブラッディーペタルは大した抵抗も出来ず、ファイアウェポンで燃え盛るフランベルジュを手にしたクラウスにコア部位を集中攻撃され、3ラウンドで経験点300点に変換されたのでした。

 

クラウス:……やべぇ、Sランクカードを使ったとはいえ、3ラウンドで300点はボロいぞこいつ(笑)。

GM/ダマッダー:おのれ。あ、ダマッダー議員は安堵した様子でクラウスに礼を言います。 「ありがとう、冒険者君。君には以前も助けられたな」

クラウス:いえいえお構いなく。……あ、議員殿って既婚者ですか?

GM:ん、どっちだろ。ダイスで半々で決めるか。(ダイスを振る)……どうやら既婚者のようです。多分、自身と同じドワーフのお嫁さんでも貰ってるのかな? ダマッダー議員は突然の質問にきょとんとしながらも頷くよ。

クラウス:よっしゃ! それではかくかくしかじかという理由で―――
 

 で、クラウスはこれ幸いとダマッダー議員に事情説明。
 以前にもクラウスに助けられていたダマッダー議員は、観劇に赴く事を快諾します。
 NPCミッションも同時に発生しますが―――

 

GM:(ダイスを振る)……NPCミッション、『護衛』? おい議員、ここでやる予定だった演説はどうした。(一同笑)

クラウス:ランダム故致し方無し(笑)。

GM:あ、いや。演説終わってから護衛って事にしておこうか(笑)。目的地はシルバーパール外縁だそうです。

クラウス:ここからだと3時間か……。じゃ、さっさと送って行っちまおう。あ、議員が演説してる間に、自分の分と……念の為、バルガンとシルフィーの分の礼服も用立てておこう。サイズはまぁ目分量で。ズレてたら我慢して貰う。(一同笑)

GM:はいはい、じゃあその分のお金だけ消費しといてねー。
 

※NPC好感度変動まとめ
 ダマッダー・ノクドラン:7→9
 
◆中央広場/三日目 12:00〜13:00◆
 
 ランダムイベント発生は無し。
 その辺でサーカスのビラを撒いていたレリーシャ・エルセネルエと遭遇します。

 

GM/レリーシャ:「あ、クラウスさん。ちょっとお願いしたい事があるんですけど―――」 と、レリーシャはNPCミッションを頼んで来る、んだけど、これ……6時間以内にヴェーラ島とライズハイ外縁に行く? 物理的に時間足りない件。(一同笑)

クラウス:おいお前、せめて実行可能な依頼にしてくれ(笑)。
 

※NPC好感度変動まとめ
 レリーシャ・エルセネルエ:5→6

◆造船所通り/三日目 13:00〜14:00◆
 
 イベントは特に無し。
 ヴァンダルゴンダルほどではないにしろ、出現率の高いコルニカと遭遇します。
 ……遭遇しただけです。

※NPC好感度変動まとめ
 コルニカ・サンガイル:9→10
 
◆シルバーパール外縁/三日目 14:00〜15:00◆

 ダマッダーを連れて来るNPCミッションが完了したクラウス、ミッション報酬を受け取り、彼に演劇のチケットを渡します。
 

クラウス:っしゃあ! これで全チケット捌き終わったな。後は明日の10:00までに西トノール中央に行く事―――まぁ、宿屋のある西トノール外縁で明日まで待機してりゃいいよね。

GM:まぁそれはそうとして、ランダムイベントが発生するよ。『外からの危険』―――街の外からモンスターが迷い込んで来たようです。(ダイスを振る)んーと、ディープグレムリン2体。

クラウス:だからこのイベントで出てくる連中は、こんな大規模都市に何でそんな戦力で攻めてくるんだよ……(笑)。

GM:さぁ?(笑) ちなみに逃げているNPCの中にはヴァンダルゴンダルも居ます。(一同笑)

クラウス:何でそんなに出現率高いんだよお前!(爆笑)

GM/ヴァンダルゴンダル:「食らえ、売り物の抹茶唐辛子ハバネロ汁の粉末!」 と、見るだに辛そうな赤い粉末を投げるヴァンダルゴンダル。直撃を受けたディープグレムリンが目を抑えて転げまわったり。(一同爆笑)

クラウス:便利だなオイ売り物の粉末!(爆笑)

GM/ヴァンダル:でも風向きの関係で、投げたヴァンダルゴンダルも目を抑えて悶絶している。 「目が、目がぁ〜!」(一同爆笑)

クラウス:ムスカかお前は!!(爆笑) もう良いから天空の城でも探して旅立てよ!!(笑)

GM:天空の装備を探して旅に出る商人は居たよね。トルネコっていう。(一同笑)
 

◇VSディープグレムリン×2◇

 そんな阿呆な会話と共にディープグレムリン戦ですが――――。

 略。
 はっきり言って4Lvが2匹程度相手に後れを取るクラウスではありません。

 

クラウス:よし、片付いたか。

GM/ヴァンダルゴンダル:「目が、目がぁ〜!」(一同爆笑)

クラウス:まだやってたのかよお前!(笑) って言うかディープグレムリンは何でヴァンダルゴンダルがまだ悶えてるような粉末を目に食らったのにノーペナで普通に戦闘して来てたんだ?

GM:逆風だったんで、ヴァンダルゴンダルの方が単純に食らった粉末量が多かったんじゃない?(一同笑)

クラウス:(がっくり肩を落として)……阿呆だ……阿呆が居る……(笑)。
 

※NPC好感度変動まとめ
 ダマッダー・ノクドラン:9→11
 ヴァンダルゴンダル:11→14
 
※NPCミッション報酬:ヒーリングボム
 
◆西トノール外縁/三日目 15:00〜翌日09:00◆

 

GM:(ダイスを振る)……お。えーと、クラウスは見知った顔を発見するね。ハンナ・ニガッタ―――以前フィオナからの依頼で北アルトゥールに連れて行った、ドワーフのスリの女の子です。

クラウス:お、スリ娘。

GM/ハンナ:「あ、あの時の冒険者」 と、ハンナは応えるけどすぐに空の向こうに視線を戻します。 「……ねぇ、アレなんか変じゃない?」 と指差す先には妙にふらふらと飛ぶ、小型の飛行船。

クラウス:……ん? なんかふらふらしてるが―――

GM:で、見ているうちにその挙動のおかしい飛行船はふらふらしながら高度を下げて来ます。ハンナや、他にも気付いた野次馬が顔を青くする中、飛行船はあわやという感じで空港をかすめ、発着場に不時着します。グワラゴワゴッシャアアアアアアンと凄い音を立てて。

クラウス:ちょっ……!?

GM:リオスの街シナリオでランダム発生するイベントの中では最大級の大惨事が発生する、『飛行船墜落』だね。墜落した飛行船から、ふらふらと蛮族が這い出してきます。……飛行船がハイジャックされたものの、飛行船の船長が死んで不慣れな蛮族では操縦できずに墜落してしまうって奴。

クラウス:おいおいおいおい、飛行船って物凄い高級品だろ!?

GM:うん。だからまぁ、小型の貨物用と裁定するけど、それにしたって大惨事だろうね。あ、不時着だからコアは再利用出来るんじゃない? ちなみに出て来たのは(ダイスを振る)レッサーオーガ2体にアードラーか。乗客の中に紛れ込めるレッサーオーガに、そもそも空飛べるアードラー。確かにハイジャック向きの面子だね。

クラウス:多いな。

GM:でも色煙の件で攻めて来た蛮族と同様に、守りの剣の効力や負傷で弱体化してます。(ダイスを振る)……えーと、アードラーは毎ラウンド5点のダメージを負う。レッサーオーガAは6ラウンド目の行動終了直後に死ぬ。レッサーオーガBはほぼ全行動に−4のペナルティかぁ。

クラウス:それならまぁ……っていうかHP低いアードラー、それだとすぐ死ぬんじゃね?(笑)

GM:5ラウンド目で死ぬねコレ(笑)。ちなみにボロボロながらも蛮族は暴れ回って人族の街に少しでも被害を出そうとするよ。

クラウス:ええい、無駄に根性見せおって。まぁ、その負傷っぷりならどうとでもなるか。スリ娘、少し下がって―――

GM/ハンナ:あ、ハンナは既に遠くからハンカチ振ってます。 「頑張れ、冒険者ー!」(一同笑)

クラウス:お前ドワーフだろ、その敏捷性は何だ!(笑)

GM/ハンナ:「うっせ! スリ舐めんな!」(一同笑)
 

◇VS蛮族達◇
 
 さて、放っておいても死ぬアードラーを無視する事に決定し、クラウスは速攻で敵のど真ん中に突っ込みます。
 振り回した剣は全行動−4のペナを食らっているレッサーオーガに、出目ピンゾロでスカ。

 

GM:あ、よろけた拍子に避けた?

クラウス:避けんな!(笑)
 

 しかし初手でそんな間抜けを晒しながらも、既にボロボロの戦力で倒せるほどクラウスは甘くありません。
 アードラーの攻撃は当たるものの然程のダメージは無し。
 レッサーオーガの魔法で抵抗されながらもダメージを与えますが、《マルチアクション》から回復されまくると火力不足。
 
 そうこうしているうちに、全行動に−4を貰っていたレッサーオーガが4ラウンド目で撃沈。

 

クラウス:1体倒すのに4ラウンド目までもつれ込むとは……不覚。

GM:つってもこっち、5ラウンド目と6ラウンド目で死ぬんだけど。レッサーオーガは既にリープスラッシュ連打のせいでMP無いし。
 

 で、後は防御に徹したクラウスの前で、5ラウンド目にアードラーが。6ラウンド目にレッサーオーガが、損耗で勝手に自滅したのでした―――。
 

クラウス:よし、終わったなら剣を仕舞う―――が、どーすんだこれ。大惨事だろ。

GM:そだねー。リオス街シナリオ最大級の大惨事だしねー。方々から人が集まり、瓦礫の撤去やら現場検証やら救命作業やらが行われます。生存者は乗組員には居ないだろうけど、不時着の際の破片とかで怪我した人はいるだろうし。

クラウス:……まぁ、今日はこのまま西トノール外縁で宿に泊まって終わりの予定だったからな。色々と手伝おう。スリ娘はどうした?

GM/ハンナ:「いやぁ、流石の私もここで盗みをする気は無いわー……」

クラウス:そだな。ここでこれ幸いと盗みを働くようだったら、相応の対処を取る心算だったぞ俺。

GM/ハンナ:「あれ私今すっごい命拾いした?」(一同笑)

クラウス:さてな。まぁ、何もする気が無いなら手伝えスリ娘。ドワーフならお前、そこらの一般人より腕力上だろ。

GM/ハンナ:「うわぁ、女の子相手に何の躊躇いも無く力仕事指示とか引くわぁー……」 などとぶつくさ言いながらも、ハンナは瓦礫の撤去とかを手伝いに行くのでした。

クラウス:……意外と律儀だな、こいつ(笑)。
 

 で、クラウスは色々と瓦礫の撤去や怪我人の治療をr手伝った後、西トノール外縁の宿に泊まります。
 ……しかしこのイベント、ランダムイベントの中に普通に含まれている上に発生時間帯の制限も無いので、西トノール外縁に踏み込む度に12分の1の確率で発生するんですよね。
 ……大丈夫かリオスの財政とか警備体制とか色々。
 
 ちなみにこのシナリオ終了後、クラウスのPLにこの話をした結果、『今後この場所には全力で近付かないようにする』と真顔で言っていました。
 さもありなん。

※NPC好感度変動まとめ
 ハンナ・ニガッタ:1→4

四日目へ続く

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