◆開始前に◆
 

GM:さて、それでは今回は春夏 秋さんという読者の方から届きましたシナリオを使用させて頂きます。この場を借りて感謝を。ありがとうございます、10分前に届いたばかりですが全力を尽くさせて頂きます。
 

※―――と、言っていますが。
 この読み込み10分の見切り発車が原因でGMはシナリオ内の処理を読み違え、シナリオ作成者の春夏秋様に大変不愉快な思いをさせてしまいました。 
 その点、この場を借りてお詫び申し上げます。
 大変申し訳ありませんでした。

 

クラウス:……すげぇ見切り発車だな(笑)。いやまぁ、良いなら良いが(笑)。

GM:シナリオ名は『火葬場からの緑煙』だね。依頼人はアリッサ。

クラウス:飯を食いに行く約束もまだなのに、色々やるねぇ。

GM:それは私がシナリオ組むのが遅いからなんで勘弁して(笑)。とりあえず内容に関してはシナリオは始まってからで。成長はどうなってる?

クラウス:おー。コンジャラーが5に上がったのと、精神力が上がった。精神力、これで23。もう一回の成長でボーナス4だな。買い物は特になしだ。

GM:おぉ、精神力が順調に伸びてる。

クラウス:正直、ロイドの時にも精神力もう少し欲しい。指揮補正的な意味で。(一同笑)

GM:それを欲しがるのはあんたくらいだ……(笑)。ま、それじゃあ今回も始めるよー。
 

名前:クラウス・ビーダーシュタット
種族:人間 性別:男 年齢:23 生まれ:冒険者
身長:185cm 体重:66kg 髪の色:銀
経歴:家族に冒険者がいる 有名人の友人がいる 育ての親に拾われた
能力値ダイス:技8 体9 心10 A8 B7 C9 D8 E6 F8
最終能力値:器用度17+2 敏捷度18+1 筋力22+2 生命力18 知力17+1 精神力23
保有経験点:1000
合計名誉点:171
保有名誉点:1
HP:33+2 MP:38+2
冒険者技能:ファイター5 コンジャラー5 スカウト5 セージ4 アルケミスト1
一般技能:マーチャント5 ハンター5
戦闘特技:防具習熟/非金属鎧 武器習熟/ソード マルチアクション トレジャーハント
習得賦術:バーク・メイル
武器:専用発動体フランベルジュ+1
防具:ボーンベスト カイトシールド
アクセサリ:筋力増強の腕輪 知力増強の指輪 敏捷度増強の指輪 渦巻き鉱のお守り 専用多機能ブラックベルト+アルケミーキット 専用赤の眼鏡
所持カード:緑Bランク5枚 緑Aランク2枚 緑Sランク1枚
所持品:冒険者セット スカウト用ツール 付けヒゲ 水袋×2 保存食5日分 マジックコスメ メイド服×2 魔晶石5点×4 敏捷度増強の指輪 剣の欠片×24 アウェイクンポーション×4 千年の宴
所持金:10727

◆火葬場からの緑煙◆
 

GM:さて、ではいつもの冒険者の店からスタートだね。

クラウス:あいよ。時間帯は?

GM:……早朝6時。(一同笑)

クラウス:早ぇよ!?(笑) となると俺はこの日は泊まってったわけだな。多分起きてないが(笑)。

GM:じゃあ朝6時に、クラウスが止まってる部屋の扉がガンガンとノックされる。(一同笑)

クラウス:迷惑な!(笑) えぇい、とりあえずそう簡単には起きんぞ!(一同笑)

GM/アリッサ:まぁ、聞こえる声はアリッサの物だね。 「クラウスさーん! この部屋に泊まっていると伺ったんですが、起きて下さいよぅ」 とかなんとか。

クラウス:知らんわ!(爆笑) いや、ファンタジー世界だから朝6時起きは普通なのか……? いやいや、それでも俺は寝るぞ。(一同笑)

GM/アリッサ:「起きて下さいってばぁ。あんまり起きないようなら、ピッキングで侵入しますよ?」(一同笑)

クラウス:何してんのこいつ!?(爆笑)

GM:で、その辺でよその部屋から『うるせぇぞ今何時だと思ってる!』と怒鳴られてみたり。(一同笑)

クラウス:あー、もう……(笑)。のそのそと扉の所まで行って、 今から下の食堂に行くから、先行って待ってろ。 と、不機嫌そうに言って身支度整えてからそっち行きます(笑)。

GM/アリッサ:はいはい。では冒険者の店の一階部分、食堂兼酒場ではアリッサが手持無沙汰にフレッシュジュースを飲んでいるね。 「クラウスさん遅いですよ。良いですか、物事には速度が重要。特に私のような記者にとって、ネタの鮮度は命なのです」

クラウス:お前はこんな時間に押し掛けた事をまずは詫びろよ!(笑) つーか何の用事だオイ。

GM/アリッサ:「えぇ、はい。少々頼みたい仕事があったんですけど、宜しいですか? 実は私、昨晩少々新聞のネタを探す為に出歩いていたのですよ。こう、夜のゴールドコースト外縁部とか」

クラウス:……幾ら腕が立つって言っても、よくもまぁそんな危険地帯を夜中にうろうろしてるな、お前……。

GM/アリッサ:「まぁお聞き下さいな。リオスには公共の火葬場があるのは知ってますよね? それがゴールドコースト外縁部にある事も。そしてしばしば、公共火葬場では夜間に煙が上がってる事があるのです。概ね、犯罪絡みの遺体を盗賊ギルドに恫喝されて、あるいは賄賂を握らされて焼いている場合ですね」 あ、ちなみにこれはワールドツアーにも乗ってる公式設定ね。

クラウス:ほほう。で、その公共火葬場で何かあったのか?

GM/アリッサ:「ええ。平たく言えば、昨晩も深夜の公共火葬場から煙が上がっていたのです。また犯罪がらみの遺体の焼却かと思っていたら、その煙が不意に夜でも分かるほどの緑色に染まったのですよ。一体何がどうなってそうなったのか、恐らく犯罪絡みの死体を焼いた結果だろうとしても、気になりまして」

クラウス:あー、なるほど。ネタになるかもしれないから、調査に手を貸せと。

GM/アリッサ:「そう言う事です」 ……あ、ここで見識判定して貰える?

クラウス:(ダイスを振る)ん、10だが。

GM:じゃあクラウスは、そういう特徴的な煙を出すマジックアイテムに思い当たるね。『色煙』というアイテムで、要は色付きの狼煙を上げる為のアイテム。アルケミストワークス参照。(一同笑)

クラウス:んじゃ、それをアリッサに言ってみる。まぁそれでも、不審なのに変わりは無いから調査に行くのは確定っぽいがな。

GM:そだね、アリッサは『そういうのもあるのかー』と頷きながらも、重ねて調査協力を頼んで来るよ。

クラウス:……了解。それじゃ、こっちもこっちで調べてみよう。

GM/アリッサ:「ありがとうございます。まずはゴールドコースト外縁部、現地での調査が良いでしょう。私じゃ気付かなかった事も、クラウスさんなら気付く可能性がありますし。私は他の所から当たってみます」

クラウス:あいよー。それじゃ、気を付けてな。……あ。

GM:……ん?

クラウス:忘れないうちに、前回貰った『千年の宴』をアリッサに預けておく。頼むわ、これお前のツテの方に預けておいてくれ。(一同笑)

GM/アリッサ:「また千年の宴ですか!? こんな高級酒をよくまた確保しましたね……」

クラウス:ぶっちゃけあの酔っ払いに再度遭遇して、また貰った。(一同笑)
 

 ―――ともあれ。
 そんな会話の後、クラウスはアリッサからの頼みを引き受け、不審な煙の調査に向かったのでした。
 
◆ゴールドコースト外縁部/初日 06:00〜07:00◆
 
 そして早朝のゴールドコースト外縁に向かったクラウス。
 しかしここではイベントが発生し―――
 

GM:では到着したクラウスは、街道の奥―――つまりは街の外から押し寄せる鬨の声が聞こえるね。

クラウス:はぁ!?

GM:見やると街の外から蛮族が押し寄せて来ている様子。駐在所の国軍兵士やら、居合わせた冒険者やらが慌てた様子で戦っています。そしてNPCも今まさに襲われようと―――(ダイスを振る)―――訂正。ユダ様が『死ね! 虫けらのように!』とか言いながら襲い来る蛮族と戦ってます。(一同爆笑)

クラウス:出たNPC、またあんたかよ!!(爆笑)

GM:まぁここは出るNPC6人しか居ない区画だし(笑)。で、クラウスの方にも抜けて来た蛮族が襲い掛かってくるね。(ダイスを振る)……えーと、ゴブリンシャーマンとレッサーオーガ2体。ここは2回表を振るからね。

クラウス:うわ、かなりキッツいな。

GM:しかし抜けて来た蛮族は、ここに来るまでの戦闘で負傷していたり、守りの剣の影響で本調子じゃなかったりします。リオスのP86の、「蛮族異常表/飛空戦墜落」と同じ効果を受けて弱体化してるね。

クラウス:なんだぁ? こいつら何でそんな状態で突っ込んで来てるんだよ。

GM:さてね。ちなみにこっちの異常は―――(ダイスを振る)ゴブリンシャーマンは全ての行動判定に-2のペナルティ。レッサーオーガAは2ラウンド目の行動後に自動的に死亡。レッサーオーガBはMP切れです。(一同笑)

クラウス:一気に負ける気がしなくなったぞオイ(笑)。
 

◇VS蛮族達◇
 
 さて、どういうわけかいきなり街の外から押し寄せて来た蛮族達との戦闘です。
 しかしレッサーオーガBはMPが切れており、レッサーオーガAは瀕死。放っておいたら2ラウンドで死にます。
 ゴブリンシャーマンも行動にペナがかかり、その能力を活かし切れる状況ではありません。
 
 その結果、先手を取ったクラウスは速攻でゴブリンシャーマンに接敵。
 両手持ちした剣で、全力で撃破にかかります。
 その際、ゴブシャーとレッサーAから飛んで来る攻撃魔法は食らって耐える方向で。
 
 流石に両手持ちフランベルジュの火力は高く、2ラウンド目でゴブリンシャーマンが撃破されると、後は一方的でした。
 

クラウス:(ダイスを振る)うっし、マルチアクションからのアースヒールでゴブシャーとレッサーオーガAから魔法で食らったダメージは回復。

GM:うぐぅ、レッサーAはもう一発『リープスラッシュ』を撃って抵抗されて5点のダメージを与えたところで、天に還ります。くそう、遅効性の毒でも食らってたのかこいつ。

クラウス:残るはMP切れのレッサーオーガ1匹だけか。……ハッ、ちょろいな。

GM:ちなみに遠くではユダ様が凄い勢いでトロール辺りをバウンドさせてる。(一同爆笑)

クラウス:……キモズミでもやったのかなぁ(笑)。
 

・どうも、零時です。
・キモズミとはユダ様が使える、特定の相手限定ながらもローコストで始動できるバスケパターンの一つです。
・オーラ0.5ほど、ブースト1があれば行けるというのは、流石に上位キャラと言うべきでしょうか。
 

GM:まぁその跳ねまわってるトロールがボスだったようだね。どうやら彼らは守りの剣の効果も無視して、遮二無二突撃してきたとのことです。その理由についてはユダ様含めて、全員が首を傾げている。

クラウス:……何か意図があったのかね。なんか気になるぞ。アリッサが言ってた緑色の煙って、要は狼煙だろうし……。

GM:さてね。気になるなら公共火葬場へ行って、管理官に話を聞く事が出来るよ。

クラウス:……まぁ、話してくれるとは思ってねェが……。

GM:そうだねぇ。裏社会では公然の秘密のようなもんだけど、夜間に公共火葬場が動いてるって事は不正をしてるって事の証明のようなもんだからね。当然、管理官側はそれを否定します。緑色の煙どころか、夜間営業の事実すら認めようとしないね。

クラウス:どーすっかね。指の2,3本でも落とせば素直になってくれるかな?(一同笑)

GM:……セメントな(笑)。流石にその辺の行為に及ぶのは不味いんじゃないかね、彼は裏社会の息のかかった人物だし。

クラウス:やるなら後腐れ無く、証拠隠滅出来る状況で……って事だな。(一同笑)

GM:だから何故そんな殺す方向から考える!?(笑) えーと、じゃあ管理官は露骨に金を要求するよ。

クラウス:ほう、命が要らんと見える。(一同爆笑)

GM:セメント過ぎじゃああああ!!(爆笑)
 

 ……冗談はともかく。
 この場で情報を聞きだす場合、賄賂の有無やその量によって、交渉の難易度が異なります。
 クラウス、溜息を吐きながら50ガメルほどの袖の下を投入。
 どうにか情報を引き出す事に成功しました。
 
 結果、アリッサが緑色の煙を目撃した時間帯には、《夜を統べる者たち》の幹部であるヨーク・バイルガンドの依頼で身元不明の死体を焼いたとの供述をゲット。
 

クラウス:……ヨークの旦那か。はてさて、面倒な事にならないと良いが……。まぁ、旦那を探すとなるとアルトゥール北部だな。

GM:そだねー。とりあえず、管理官が吐く情報は全てだよ。

クラウス:しゃーない。とりあえずはそっちへ向かってみよう。
 

※NPC好感度変動まとめ
 カロル・ワムデル:7→8

◆ゴールドコースト中央/初日 07:00〜08:00◆
 
 アルトゥール島へ向かう為に戻ってきた、ゴールドコースト街区の中央部。
 最近あまり出てなかった気がするトンミ・モグバードと遭遇します。
 

クラウス:お、なんか久しぶり。

GM:そういや最近出てなかったかも。あ、ちなみにトンミからNPCミッションが発生するよ。内容は……(ダイスを振る)ヴェーラ島と西トノール外縁への配達/伝言依頼だね。タイムリミットは翌日の7時まで。相手は……(ダイスを振る)ヴェーラ島のトンミ・モグバードさんに配達をお願いします。(一同爆笑)

クラウス:振り直せ!(爆笑)

GM:なにこのダイスの悪戯(笑)。本人への配達依頼とか無いわー(笑)。(ダイスを振る)……えーと、それじゃあヴェーラ島のジョルジーヌ・バークリング夫人と、西トノール外縁のコルニカ・サンガイルに配達依頼かな。

クラウス:ふーむ。まぁ、知らん仲でもないし、別に良いか。引き受けたぜ。配達のプロに配達依頼を頼まれるのも妙な気分だが(笑)。

GM/トンミ:「実は今日、アルミさんを食事に誘ってて……そんな時に限って仕事量が多いんだ。助けると思って頼むよ!」 と、トンミは拝むように手を合わせるよ(笑)。

クラウス:ほほう、あの未亡人さんとね。OK任せろ、頑張れよー(笑)。
 

 そんな流れで配達物である手紙を託されたクラウス、まずは本来の目的地であり、なおかつ配達目的地の片割れであるヴェーラ島へのルート上にある、アルトゥール北部へ向かいます。
 
※NPC好感度変動まとめ
 トンミ・モグバード:12→13
 
◆アルトゥール島北部/初日 08:00〜09:00◆
 
 到着したアルトゥール北部。
 とりあえずヨークを探し歩くクラウスですが―――
 

GM:じゃあクラウス、歓楽街の一角のオープンカフェにて、世界の全てを呪うかのように呪詛を吐きながらテーブルに突っ伏しているヨーク・バイルガンドと、その背後に無言で控えている護衛が二名居ます。(一同笑)

クラウス:……何やってんだコレ(笑)。えーと、とりあえず近付きたくないが近付くぞ。 おーい、ヨークの旦那ー。

GM/ヨーク:じゃあ、呼ばれたらヨークは突っ伏したまま顔だけそっちに向ける。 「んあー……おう、クラウスかい。なんや、ワシは今デートの失敗を嘆いているところなんや……フィオナちゃんとのデートを取り付けたっちゅーに、どこぞの阿呆とのトラブルのせいで時間に遅れて、フィオナちゃんを1時間も立ちっぱなしで待たせてしもうたんや……」

クラウス:……ほほう?

GM/ヨーク:「フィオナちゃんはなぁ、綺麗な笑顔で『ヨークさんが忙しいのは分かってるから気にしないで』って言ってくれたんやけど……駄目やねん、絶対アレ気ィ使うてくれとるねん。もうアカンて、折角デーと取り付けたのに大遅刻してフォローされるってアカンってワシ……あぁ、チーズ蒸しパンになりてぇ…」(一同笑)

クラウス:……あー、そのトラブルとやらって、昨晩の火葬場の煙と何か関係してる?

GM/ヨーク:それを聞いたら、ヨークの目線が鋭くなるね。 「……おい、クラウス。ワシはお前の事は買っとるし、フィオナちゃんの件で世話になった事もある。けど、それは《夜を統べる者たち》の内部業務に関わる話やで?」

クラウス:火葬場で焼却された死体。そこから上がった不審な色煙。そしてその後に起こった、蛮族の急な攻撃。ゴールドコースト外縁部に蛮族が攻めよせて来たんだよ。まぁ、そこまでの数と質でもなかったが……それでも一連の動きには何か符号めいた所を感じる。

GM/ヨーク:「……興味本位か?」

クラウス:半分そうで、半分仕事。だが今の話から察するに、焼かれた死体はあんたらの敵で、その敵が蛮族と繋がっているという証拠が得られたら? それはそっちにとっても悪い話じゃないと思うぜ。

GM/ヨーク:「だからっつって、『ハイそーですか』と情報は渡せんのぅ。だが、蛮族の動き……? 成程、奴らなら確かに―――」 と、ヨークは顎に手をやって黙考するよ。 「……確かに言われてみりゃ、キナ臭い話や。こっちで手勢を動かして調査をしたい所ではあるんやけど、それをお前が代行してくれるってんならこっちの面目も立つ」

クラウス:なら――――

GM/ヨーク:「ただし! こっちの面目が立つのはワシが依頼した相手が相応の実力を持っていた場合の話や。他に示しを付ける必要もあるんでのぅ。ちょいと分かり易く、今のお前の実力を測らせて貰うで」 言いざま、ヨークは指をパチンと鳴らすよ。それに応じるように、護衛の二人が一歩前に出る。

クラウス:……やり合えってか? そりゃ良いが、少し場所を変えないか。ここじゃ他の迷惑になる。旦那としても、自分のお膝元で無駄な騒ぎは好ましくないだろ。

GM/ヨーク:「そうじゃの。この近くにウチのギルドの息のかかった地下闘技場がある。そこに行くで」
 

 ―――と、いうわけで。
 地下闘技場に移動した一同。観客席に座ったヨークの前で、クラウスと護衛が対峙します。
 

クラウス:ルールは? まさかどちらかが死ぬまでとは言わんだろ?

GM/ヨーク:「ある程度実力が見れたと分かった段階でワシが止める。安心せい、命に関わるまではやらせんわい」 ……具体的にはクラウスか護衛のHPが半分以下になったらストップします。

クラウス:護衛は二人いるけど?

GM:どっちか片方でも半分以下になったらそこで止めるよ。ちなみに護衛は腕利きの傭兵が二人です。

クラウス:……長期戦は不味いな。短期決戦で行こう。
 

※この部分はGMの処理ミスです。本来ならばここで出る敵は一人固定でした。
 その点を間違った為にシナリオ提供者の春夏秋様に大変不愉快な思いをさせてしまった事を、この場を借りて謝罪させて頂きます。

◇VS腕利きの傭兵×2◇
 
 腕利きの傭兵は以前のクラウスがサラマンダーの宝石を使った勝利した事からも分かるように、かなり高いレベルで安定したスペックを持つ戦士系の敵です。
 クラウス、流石に盾こそ捨てなかったものの、長期戦は不味いと判断。
 狙いを一人に絞り一気に決めようと考えた―――ようですが。
 

クラウス:(ダイスを振る)あ。

GM:ダメージ1ゾロおめでとう。(一同笑)

クラウス:い、いや。腕利きの傭兵二人相手にこれは不味い。変転使って、6ゾロに変換。(ダイスを振る)ダメージは29点! これであと一撃でHP半分以下にまで追い込める筈……。

GM:じゃあ、こっちの反撃だね。命中15が2発、両方とも《全力攻撃》を乗せます。一発当たってダメージ、21点だね。

クラウス:チッ……キッツいなオイ! 12点減らして、9食らって残り26点か……。

GM:こっちからしてもキッツいんだよね。クラウスは硬い上に回復もするから、2回連続で攻撃を当てない限りまず削り切れない。かと言って連続で当てるのは、互いの命中を考えると結構難しいし《牽制攻撃》だと火力に欠けるし。

クラウス:やられてる側は十分に脅威を感じてるがな。じゃ、こっちの手番で《マルチアクション》からの一撃でさっきと同じ方にダメージ17点! 自分は10点回復だな。

GM/ヨーク:それで護衛AのHPは半分を切るね。それを見たヨークが、少し驚いたような顔で中止を宣言するよ。 「そこまでや。……まさかここまで早く決まるとは思わんかったわ」 その言葉に護衛が詫びるけど、ヨークは首を振るね。 「いや、お前ら二人を翻弄するほど腕ェ上げとるとはのぅ。ここまでとは想定しとらんかったワシの落ち度や」

クラウス:そこまで余裕は無かったんだがな。ま、これで旦那の出した条件はクリアか?

GM/ヨーク:「まぁ、エエ所やな。そんじゃ、ちょいとこっち来て座れや。話をしたるわ」

クラウス:あ、その前に自分と護衛の傷を全部癒してから行く。

GM:アフターケアもちゃんとするのね。じゃあ、護衛もクラウスに礼と賞賛を言ってくれます。 『ここまでやるとは思ってなかった』みたいな。

クラウス:まぁ、数か月前まではひよっこだったしな……。というかこれ、スタートからどれくらい経ってるんだ?

GM:知らん。シナリオ1回につき1〜2週間のインターバルって感じじゃない?

クラウス:2シナリオで3週間とでも計算すれば、だいたい3ヶ月ちょいって所か。かなりの成長速度ではあるな。向日葵兵団の連中は2ヶ月で英雄だが。(一同笑)

GM/ヨーク:あれは比較するな(笑)。ともあれ、あの死体について知ってる事をヨークは話すよ。 「これ見てみぃ」 と、まずは一つの金属片を投げて来るね。白と黒に塗り分けられたそれは―――

クラウス:……テメリオの聖印か。

GM/ヨーク:ヨークはその言葉に頷きます。 「それを持った怪しい男が、あちこち嗅ぎまわっておったんや。とっ捕まえたら毒飲んで自決。それで、身元が分かるもんを探したらそれが出て来た」

クラウス:で、そいつの死体を燃やしたら緑色の煙が出たと。

GM/ヨーク:「恐らくどこかに色煙の素を持ち歩いておったんやな。そして、それに前後して不自然な蛮族の特攻―――」

クラウス:合図だな。

GM/ヨーク:「坊主もそう思うか」

クラウス:テメリオ自体、第二の剣の神格だからな。恐らく蛮族と繋がっていて、内部からその襲撃を手引きする手筈だったんだろう。その合図が色煙による狼煙―――そう考えるべきだろうな。

GM/ヨーク:「ああ、ワシも概ね同じ考えや。そしてワシが知ってる限り、こいつと同様にあちこち嗅ぎまわっておった奴はもう一人おる。こっちは街の外周辺りを調べておったらしいが……」

クラウス:内部を探ってたそいつと、外周を探っている別の奴か。……外周の方はまだ何も?

GM/ヨーク:「おう。そこで、クラウス。お前ちょいとそいつとっちめて来いや」 と、ヨークは言うね。 「お前はどういう事情か知らんのやけど、色煙の死体について追ってるんやろ? なら、情報を得る為にもお前はそっちを追った方がエエし、そうしてくれればこっちとしても手間が省ける」

クラウス:りょーかい。ギブ・アンド・テイクだな。そっちが俺に渡すのは情報。俺は俺の都合で勝手にそいつを追う。そいつを始末出来れば、そっちにとっちゃ万々歳ってわけだ。

GM/ヨーク:「そういうこっちゃな。どうせ情報を得るなら、そいつをとっ捕まえる必要があるやろ」 と、ヨークは頷きます。ちなみに最終ミッションの発生場所は、リオスの外周のどこかです。ランダムで決めといて、PLには知らせないという形だね。

クラウス:ほほう。……時間がかかりそうだなぁ。

GM:まぁぶっちゃけ、シナリオは72時間の余裕があるシナリオだからね。リオスの街を巡りながら調べると良いさ。

クラウス:あー、なるほどね。時間がかかるのを見越して、猶予を多く取ってるわけだ。考えてるなぁ。

GM:まぁともあれ、ここで出る情報は以上だね。ヨークは今晩もこの地下闘技場を使うから、さっさと出るように促します。

クラウス:おー。ちなみに地下闘技場って、以前俺がやったみたいに動物VS人の戦いとかばっかりやってんの? コスト大変そうだし、モロ違法だけど。

GM/ヨーク:「そうやな。せやから最近、法に反さないし危険も少ない感じの戦いをやっとるみたいや。えーと、確か……ガチムチパンツレスリング?」(一同爆笑)

クラウス:別の意味で危ねぇよ!!(爆笑) ビリー・ヘリントン兄貴とかも居るのかよ!!(一同爆笑)

GM:知らん、なんか口から出て来た(笑)。じゃあ、次の場所行くよー。
 

※NPC好感度変動まとめ
 ヨーク・バイルガンド:16→18
 
◆ヴェーラ島/初日 09:00〜10:00◆
 
 で、お使いミッション片割れ。
 お見合いのセッティング好きのご婦人である、ジョルジーヌ・バークリングさんと久々の邂逅です。
 更にここでイベントも発生して―――
 

GM:(ダイスを振る)共通イベント、『逆巻く波』か。

クラウス:ん? 初めて出るイベントだな。

GM:そだね。唐突に高波が起きて、PCとNPCを飲み込んでしまうと言うイベントです。ジョルジーヌさんをヴェーラ島で発見して近付いたところで、彼女諸共波に飲み込まれるのか。

クラウス:んなっ!?

GM:まずは生命力抵抗。失敗したら海に引き摺りこまれるけど……。

クラウス:(ダイスを振る)駄目だ、失敗した!

GM:で、ここから先は水泳判定だね。成功したら海に引き込まれたけど態勢を立て直せる。そこから他のPCやNPCを助けたいなら、難易度の上がった水泳判定に再度チャレンジして貰う事になるよ。

クラウス:(ダイスを振る)……えと、失敗したら死亡?(一同笑)

GM:いや、そこまで理不尽じゃないよ(笑)。生命力ラウンド以内に成功しないと死ぬけど、クラウスなら18ラウンドくらい余力がある筈だね。

クラウス:(ダイスを振る)なら3ラウンド目に成功した! バークリング夫人はどうなってる? 無事か?

GM:えーと、じゃあたまたまその辺に居たイルカの背に乗って楽しそうにしてる。(一同爆笑)

クラウス:無敵だなホントにこの人はよォ!?(爆笑)
 

 で、追加の水泳判定に成功(本来なら助ける判定だけど、今回は上手くイルカをヴェーラ島に連れていけるかの判定になり変わっていた。緊張感ゼロ)したクラウス。
 『楽しかったわー』などと笑っているバークリング夫人と共に、ヴェーラ島の桟橋にどうにか戻ってきます。
 

GM:キュイキュイ言って名残惜しそうにしているイルカに、バークリング夫人は笑いながら手を振っています。んで、いきなり高波に飲み込まれた人が出たって事で周囲を歩いてた人達が慌てて駆け寄って来て、タオルを貸してくれたりするよ。

クラウス:あー、それはありがたい……。なんだったんだよ、これ……。

GM:さてね。あ、これは最終ボスが強化されるイベントだから注意されたし。

クラウス:わぁーい踏んだり蹴ったり。とりあえずバークリング夫人に頼まれてた配達物を渡すか。……荷物無事だよな?(笑)

GM:そこまで処理してたらとりとめなくなるから、無事で良いよ(笑)。
 
クラウス:感謝。じゃあ荷物を渡してここを離れよう。……ボスも強化されるし踏んだり蹴ったりだったなここでのイベント。(一同笑)
 

※NPC好感度変動まとめ
 ジョルジーヌ・バークリング:5→9
 
◆シルバーパール街区外縁/初日 10:00〜11:00◆
 

GM:そういえば、ヒントとして言っておくけど。件の不審者が外縁部に出没するのは夜間だからね。

クラウス:あー、って事は昼行っても無駄ってことか。じゃあ睡眠不足ペナを受ける前に、今のうちに寝ておくかな。まぁ、トンミに頼まれた配達終わらせてからだが。

GM:送り先は西トノール外縁のコルニカだね。まぁ頑張れ。

クラウス:あいよ。んで、ここでは―――(ダイスを振る)……おや、またイベント発生。

GM:ふむ、『外からの危険』イベントだね。街路の外れで大騒ぎが起こってるんだけど、街の外から暴走馬車の強盗が襲撃してきたようで……いや、出て来たNPCが武闘派の学生であるセス・ボートスミスである事を考えれば、小規模な強盗団辺りかな? 小規模な強盗団が襲撃して来て、街の外周の警備に当たってる兵士や、偶然居合わせたセスなどと戦っています。

クラウス:で、暴走馬車の強盗も居るわけか?

GM:うん。兵士やセスを突破して、暴走馬車の強盗が街に乗り込んでこようとしているね。

クラウス:んじゃ、そいつを止めに入ろう。……しかしランダムイベントとはいえ、こいつら良くそのくらいのレベルで一国の首都に襲撃かける気になったな。(一同笑)

GM:まぁ外周部ならやれると思ったんじゃない? 実際にやれるかはともかく、過信ってのはありそうな話だと思うけど。
 

◇VS暴走馬車の強盗◇
 
 と、いうわけで戦闘です。
 敵は5Lv人族である『暴走馬車の強盗』―――なのですが。
 こいつは本来、他の味方を『搭載』する事で本領を発揮するデータ。
 ……単騎でどーしろと。

 リオスの敵出現表では腕利きの傭兵よりも高位に設置されている暴走馬車の強盗ですが、ぶっちゃけ単独で出てきた場合の脅威度は腕利きの傭兵以下だと思われます。
 色々とシチュエーションの想像や応用のし甲斐はあるデータなんですけど、ランダムで出てくるとシチュエーションも応用もクソもあったもんじゃないですからねぇ。
 

GM:(ダイスを振る)……えーと、《運命変転》込みで強引に18点ダメージ。

クラウス:7点抜けたな。じゃあアースヒールで回復しつつ殴る。

GM:わーい、勝てる気がしねー。
 

 最早完全に敵の火力<クラウスの回復力。
 部位数が多かろうと、馬の部位はクラウスの装甲を貫く目が殆ど無く(一応6ゾロで1点抜ける)、荷台部分は搭載する味方が居ない以上はただの形骸。
 結局あっさりと暴走馬車の強盗は撃退されたのでした。
 

クラウス:よっしゃ。他の状況はどうなってる?

GM/セス:他も殆ど倒し終えたか降伏したようだね。盗賊の襲撃は無事終了です。首領だったらしい暴走馬車の強盗を倒したクラウスに、居合わせたセスとかは尊敬の眼差しを送って来るよ。 「クラウスさん、すげーな! くっそ、負けてられねぇぜ!!」

クラウス:そっちも頑張ってたみたいだがな。

GM:セスが相手してたのは山賊の突撃兵辺りだけどね。
 

※NPC好感度変動まとめ
 セス・ボートスミス:2→7
 
◆西トノール街区外縁/初日 11:00〜18:00◆
 
 で、その後に移動した西トノール外縁では特にイベントは発生せず。
 クラウス、発見したコルニカに荷物を渡します。
 

GM/コルニカ:「これこれ、調査資料ね。待ってたのよ」

クラウス:脱税とかの調査資料か? そんなもん一般の配達で送るなよ……。

GM/コルニカ:「いや、これは……」 と、コルニカは小さく口ごもるね。 「趣味の食べ歩きの為の資料。仕事関係じゃないの」(一同笑)

クラウス:……ヴェーラ島の某喫茶店は、食事は物凄い美味いが色々と覚悟して行くと良い。行く気があるなら。(一同笑)

GM/コルニカ:「あそこ、店主のやる気が凄く歪だから財務官としてもブラックリスト入りしてるのよね……。税の納入とか物凄くどんぶり勘定でやって来るから」

クラウス:え、脱税?

GM/コルニカ:「いや、計算するのに時間取られるくらいなら料理するって言って、明らかに多く適当に渡してくるの。脱税疑惑は嫌だから多く渡して来るんだけど、それはそれで困るのよ……」(一同笑)

クラウス:……頑張れ財務官。色んな意味で(笑)。
 

 で、コルニカと別れたクラウス。
 西トノール外縁部はお金を払って休む事が可能な区域ですので、これ幸いと宿屋で惰眠を貪り、夜間の調査に備えたのでした―――。

※NPC好感度変動まとめ
コルニカ・サンガイル:3→4
 
◆西トノール街区外縁/初日 18:00〜19:00◆
 

クラウス:さて、夜になった事だし、まずはこの西トノール外縁をうろついてみるか。

GM:はいはい。一時間ばかりこの地区を調べるってことね。残念ながらこの区画はハズレなので、ランダムイベントの方が発生します。どうやら放蕩息子ことブレット・ベラミーが馬車の御者の客引きにあってるみたいだね。

クラウス:馬車の客引き、ねぇ?

GM:この区画はリオスの空の玄関でもあるからね。飛行船が発着する空港があり、その横に乗合馬車の停留所があるのだよ。乗合馬車は富裕層がよく移動に使ってるね。バスというよりタクシーで、客の行きたい場所に行くって感じの。

クラウス:あー、なるほど。乗合馬車はタクシーで、停留所もタクシーの停留所みたいなもんか。

GM/ブレット:そだね。で、ブレットはたまたま乗合馬車を利用しようとしたんだけど、二つの馬車の御者に同時に声をかけるような形になった為、二つの馬車の御者が客の奪い合いをする形になったようです。ブレットは困った様子でクラウスに声をかけてくるね。 「お? おーい、心の友よー!」(一同笑)

クラウス:誰がだよ……(笑)。まぁ良いや、困ってるみたいだな、ブレット。
 

 このイベントはヒートアップしている御者二人に対し、仲裁するかPCが片方の馬車を利用する事で丸く収まります。
 仲裁が面倒だったクラウス、片方の馬車を利用する事に。
 

クラウス:んじゃ俺、こっちの馬車でライトニング通りに行くから。……次は当たりだと良いんだが。

GM/ブレット:「大変そうだね。じゃあ僕、綺麗なお姉さんと飲みに行くから」

クラウス:おい、そっちの馬車の御者のおっさん。なるべく酔いそうな運転してくれ。目的地でこのアホが飲む余裕が無くなるくらい。(一同笑)
 

※NPC好感度変動まとめ
ブレット・ベラミー:10→13
 
◆ライトニング通り/初日 19:00〜20:00◆
 
 で、クラウスが馬車で向かったライトニング通り。
 馬車から下りた後に調査をしますが、残念ながらここも外れ。
 イベントの発生もNPCとの遭遇も発生せず、クラウスは次の場所へ移動します。
 
◆コラーロサイド街区外縁/初日 20:00〜21:00◆
 
 コラーロサイド街区の外縁部は、夜間は照明も無く人通りが途絶える区画です。
 なのですが―――
 

GM:……ふむ、クラウスはこの時間帯に街道を歩きまわる、ローブ姿の怪しい男を見付けるね。

クラウス:うわぁ露骨ゥー。とりあえずとっちめるか……人違いだったらアレだが。

GM:人違いて。

クラウス:ほら、夜這いに行く途中とか。この後彼は全裸で想い人の寝ている枕元に正座して、目を覚ました想い人に言うんだよ。『今宵、貴方を抱く為に我は千の山を越えて参りました。いざ尋常に、夜の立ち合いを所望致す。この閨という一つの宇宙で、貴方という海に溺れていたい……』。(一同爆笑)

GM:おい性欲界紳士道!!(爆笑)
 

・性欲界紳士道―――というか、前述の台詞。
・エロが必要無いエロゲと言われる、神咒神威神楽の主人公である坂上覇吐が発売前のカウントダウンボイスや本編で言っている台詞。
・本編の世界が『大欲界天狗道』と呼ばれるのに対応して、カウントダウンボイスの動画には『性欲界紳士道』というタグが付けられていた。だれうま。
・ちなみにこのゲーム、サークル竜鳴艦で大人気のゲーム『Dies irae』の外伝に近い位置付けの作品。というか某ルート後の一種の『if』の世界だそうで。
・Dies iraeを買っていないと分からん事が大量にある、初見さんお断り要素が強いゲーム。だがDiesをやっていれば、十二分に正田卿(シナリオライターさん)の世界を楽しめるだろう。
 

クラウス:まぁマジでそれ言う人が出て来たら絶対勝てないけどね。本編開始段階でもまず勝ち目ねーし、中盤以降だと世界観的に軽くSWのレベル限界突破してるだろうし、あいつら。

GM:そりゃそーだ。大丈夫、人違いという事は無いよ。その怪しい男は路地裏に消えて行くね。このまま放っておいたら見失いそうだけど。

クラウス:……いや、今日はここまでだ。

GM:ふむ?

クラウス:ぶっちゃけ日が悪い。俺もう《運命変転》使っちゃってるし、このまま追って行ってボス戦はいかにも危険だ。奴の活動範囲が分かった事だし、一度引いて体勢を立て直してからまた明日来る。

GM:……なるほど、そう来たか。ちなみに見た感じ、こいつはライトニング通りの方に移動するように見えるけど。

クラウス:む? って事は、次にこいつはそっちに出現する可能性が高いって事?

GM:さぁねー。
 

 このシナリオは実によく出来ていて、このように『怪しい相手を発見したけど後を追わない』場合の対応もちゃんと書かれています。
 その場合、怪しい男は別のパラグラフへ移動。ただし今回は、相手の居場所(移動先)がPCにも分かります。
 クラウスの読みは正解で、次回以降の遭遇はそちらでという事ですね。
 

クラウス:……まぁ、良い。とりあえず敵の動きもある程度掴めたと思うし、今日はどっか宿がある場所で休む。後は明日だ。まだ制限時間まで余裕あるしな。

GM:あいよー。それじゃ、追わなかったクラウスは件の怪しい人物を見失うけど、その人物がライトニング通り方面へ移動したのは掴んだって事で。 
 

◆コラーロサイド街区中央/初日 21:00〜22:00◆
 
 もうこの時間には、コラーロサイド街区の中央部にも人通りはありません。
 イベント発生するダイス目だったんですが、肝心のイベントが発生時間帯外。
 何もなしに通過となります。
 
◆中央広場/初日 22:00〜23:00◆
 
 コラーロサイド街区中央にも宿はあるのですが、クラウスは例のライトニング通りに近い位置にある西トノール外縁の宿屋を目指す為に素通り。
 ライトニング通りを経由しないように、中央広場を通るルートで西トノール外縁部に向かいます。

 ちなみに中央広場は遅くまで動いている区画なので、まだ人通りがあります。
 結果、かなり久しぶりにベルハルト・デーニッツと遭遇。
 ぞんざい勇者団のジークの弟である彼と会話を交わします。
 そのついでにNPCミッションも発生し―――
 

GM/ベルハルト:「ああ、そうだ。君は冒険者だったよね。もし暇なら、一つ頼まれてくれないかな」

クラウス:そこまで暇ではないが、一応多少なら時間は作れるな。何をしてほしいのかによるぞ。

GM:(ダイスを振る)……『調査』のNPCミッションだね。6時間以内に午後の陽射し通りを見て戻って来て欲しいとの事。

クラウス:距離的に近いから別に良いが、6時間ここで待つ気かベルハルト(笑)。

GM:……商会の職員が代理人として待ってる事にしよう(笑)。内容的には―――そうだね、紫露草女学院に魔動機術を用いた夜間照明の提供をしたんだけど、その視察。本来はベルハルトが行う予定だったんだけど、用事が詰まってこんな時間になってしまったんで代理を立てたかったとの事。

クラウス:……商会の人間をやれよとか突っ込んじゃ駄目なんだろうな(笑)。

GM/ベルハルト:多分、ごたごたしてて今すぐ動かせる人員が居ないんじゃない? つーかランダムだからそこまで突っ込むな―――あ、いや。ベルハルトはクラウスに向けてこれ見よがしに溜息を吐いて見せます。 「人員が居ないと言うか、ここまで遅くなってしまった原因の一端は君だからね。責任を取って貰おうって事さ」

クラウス:へ? ……俺、デーニッツ商会の会頭殿に何かしたっけ?

GM/ベルハルト:「ジョーイ・リックベイン提督は君の後見人だろう? 彼が商会に依頼した新式のバリスタについて、工廠側との打ち合わせが難航したのが遅くなった原因だよ。ドワーフの職人は腕が良い分、頑固だから時々困るんだよ」 ……まぁ、零時の友人の某氏が出してくれたシナリオ案の伏線ね。実際にシナリオを使うかどうかはともかく。

クラウス:……バリスタって、おやっさん何をする気なんだ?

GM:まぁぶっちゃけ、軍船の改装。火薬式の大砲が無い世界だから、その代わりにバリスタ積んでるってイメージなんだよね、この世界の軍艦。んで、そのバリスタについて船の改造に合わせてジョーイさんがちょっと要望出したの。

クラウス:あー……って事は突撃型の軍艦、本当にやる気なのか。まぁそれは良いとして……了解、なんか俺にも原因の一端があるっぽいし、その仕事は引き受けた。

GM/ベルハルト:「頼むよ。商会の者を代理として置いておくから、彼に報告してくれれば良い」
 
 
※NPC好感度変動まとめ
ベルハルト・デーニッツ:6→7
 
◆午後の陽射し通り/初日 23:00〜00:00◆
 
 と、いうわけで午後の陽射し通りに移動。
 頼まれごとの『調査』ミッションを完了させます。
 ちなみに時間が時間なので遭遇は無し。
 
◆中央広場/二日目 00:00〜01:00◆
 
 で、戻ってきたクラウス。
 さっさと商会の人間に内容を報告します。
 流石にこれまた時間が時間なので、中央広場の人通りも無くなっています。
 
※NPC好感度変動まとめ
ベルハルト・デーニッツ:7→11(NPCミッション成功により)
NPCミッション報酬:15点の魔晶石
 
◆西トノール街区中央/二日目 01:00〜02:00◆
 
 人通りも無ければイベントも無し。
 サクサク移動します。
 
◆西トノール街区外縁/二日目 02:00〜15:00◆
 
 で、宿屋のある西トノール外縁部に到着したクラウス。
 さっさと宿を取って休む事にしたのでした―――。

◆ライトニング通り/二日目 15:00〜16:00◆
 

クラウス:さて、15:00くらいまでごろごろしたら、行動を再開するか。早めにライトニング通りに行って暫くぶらついてる。

GM:って事は、最初に移動してその後はシナリオイベントが発生するまで、『ランダムイベントの発生』を行うって事で良いの?

クラウス:そだな、それで良いや。不味くなったらランダムイベントはせずに、じっとしてる。

GM:うん、それじゃあ―――(ダイスを振る)あ、早速イベントだ。占い師らしき女性が、八百屋の店主と一緒に八百屋の片隅に積み上げられたリンゴ箱を戦々恐々とした様子で眺めているね。その周囲にはギャラリーもあったり。

クラウス:……何事だ?

GM:ランダムイベント、『リンゴ箱の影』です。ちなみにNPCは占い師のマドロン・ラスキル女史だね。そうやって見てると、不意にリンゴ箱の陰から動物が飛び出してくるよ。(ダイスを振る)……えーと、虎? 魔物知識判定は―――あ、うん。その数字なら成功してる。タイガーだね。(一同爆笑)

クラウス:何でそんなもんがそこに!?(爆笑)

GM/八百屋:で、八百屋のオッサンが叫ぶ。 「ペットなんだ! 捕まえてくれ!!」(一同爆笑)

クラウス:お前ちょっともう少し飼うもの考えろ!!(爆笑)

GM:ちなみにペットの虎は興奮状態のようで、放っておけば登場したNPC……マドロンや他の一般市民の皆様に危害が行きかねないね。

クラウス:ええい、何やってんだこの八百屋……。しゃーない、とりあえず前に出よう。潰していいのか?

GM:八百屋は殺さないでくれと主張するけど。

クラウス:知るか!?(笑) 生死判定に成功する事祈ってろ!!(笑)
 

◇VSタイガー◇
 
 さて、そんなしょーもない理由で始まったタイガー戦です。
 タイガーは5Lv動物モンスター。そこそこ高い物理戦闘能力を持っています。
 ―――が。
 

GM:ぶっちゃけ、命中も回避も攻撃も防御もクラウスの方が上なんだよねー。はっはっはー、こりゃ詰んだ?(一同笑)

クラウス:これ、殺さないように無力化した方が良いのかなぁ……サックリ行った方が世の為な気もするが……店主が悪いんであって、虎には罪が無い気もするんだよなぁ(笑)。

GM:そういう時は虎を脳内で星ちゃんに変換すると良いよ。

クラウス:星様をペットにしてた店主殺すわ。(一同爆笑)

GM:ごめん前言撤回!(笑)
 

・星。東方星蓮船5面ボスの寅丸星の事。ちなみに星は『しょう』と読む。
・毘沙門天の代理人を務める妖怪であり、非常に真面目で優秀だがドジっ子属性持ち。
・寅丸という名前の通り、虎の妖怪なのだろうか。テーマBGMは『虎柄の毘沙門天』。
 
 ……まぁ、そんなこんなで。
 別に苦戦する事も無くタイガーを無力化したクラウス(生死判定は成功)。
 八百屋のオッサンは彼に感謝してくれるのですが……。
 

クラウス:良いからコレ国で規制して貰った方が良い気がするぞ色んな意味で。危険な動物を放し飼いにするな!(笑)

GM:ですよねー!(笑) あ、御礼として八百屋のオッサンは福引券をくれるよ。

クラウス:どうしろと……?(笑)
 

 至極まっとうな突っ込みを入れたクラウス、後日必ず国にこの事を伝えようと思いつつも福引券をゲット。
 これはライトニング通りの商店街で使えるアイテムであり、運が良ければいいアイテムが当たる福引が出来る物です。
 ……まぁ、クラウスはその場ではやりませんでしたが。
 
※NPC好感度変動まとめ
マドロン・ラスキル:0→1

◆ライトニング通り/二日目 16:00〜17:00◆
 

クラウス:さて、次から適当にうろつくが……何が起こる?

GM:んーと、(ダイスを振る)共通ランダムイベント『大捕り物』だね。どこをどう迷い込んだのか、魔神―――ダスキーグレイスが1体、通りの向こうで暴れている。登場NPCはバルガンだね。自称英雄、神になる男バルガン・コクスクロス。実際は駆け出し程度の力しか持たない彼だけど、時ならぬ魔神の襲撃の前に身を晒しています。

クラウス:……バルガン!?

GM/バルガン:「逃げろ、逃げるのだ! ここは私が引き受ける!!」 と叫びながら必死に人々を逃がそうとしているけど、明らかに格上の敵。あっという間にバルガンはボロボロになっていきますな。ダスキーグレイスは人間並みの知能を持つ相手だから、バルガンを嬲るように攻撃している感じかな。

クラウス:……走り込んで、ダスキーグレイスに思い切り切りつけて良いか?

GM:やる気だね?

クラウス:本当にこいつが神になれるかなんぞ知ったこっちゃねぇが、本気で人助けの為に命を張れる奴だ。こんな所で死んで良い奴じゃねぇよ、こいつは。

GM:……琴線に触れたか。良いでしょう、その心意気に免じて一回だけ先制攻撃を許す。バルガンの相手に夢中になっていたダスキーグレイスは、無防備にクラウスの攻撃を食らいます。ただしこいつ、剣のかけらで強化されてるから気を付けてね。

クラウス:知った事か! 両手持ちしたフランベルジュでぶった斬る!(ダイスを振る)……命中は18、当たったらダメージはクリティカルで弱点込み31点!!

GM:ダイスが空気読みやがった! あの、かけら分が一瞬で吹っ飛んだんですが!?(笑) ダスキーグレイスは横からの闖入者に、魔法文明語で罵声を浴びせるよ。

クラウス:ごちゃごちゃうるせぇよ三下魔神。祈れや、今宵この場がテメェの墓場だ。

GM/バルガン:「クラウス!?」 と、満身創痍のバルガンもクラウスの乱入に驚いた声を返すね。

クラウス:バルガン、お前の流儀には合わんだろうが助太刀を許せ。少しばかりやる気なんでな、水を差してくれるなよ英雄。コイツ相手は俺の方が適任だから、お前は周囲の人々の避難を頼む。

GM/バルガン:バルガンはその言葉に暫し躊躇したけど、悔しそうな顔をして頷くよ。 「……すまない、ここは頼む!」

クラウス:任された!
 

◇VSダスキーグレイス◇
 
 さて、バルガンの行動が琴線に触れたらしいクラウス。完全に殺る気でダスキーグレイスに突っかかります。
 ダスキーグレイスは操霊魔法を併用できる魔神であり、攻防両面でそこそこ強いバランス型です。

 ―――が。
 その能力は有り体に言って、操霊剣士であるクラウスの下位互換。
 はっきり言って攻防魔全てで上を行かれており、勝てる目はありません。
 

GM:尻尾の攻撃が当たらん……。

クラウス:まぁ出目5で避けるし。こっちの攻撃は当たって、弱点込み21点な。

GM:しかも安定して削られるしなぁ。弱点抜かれてるのが地味に痛いわー……。
 

 マルチアクションでファイアウェポンをかけた剣で殴って来るクラウス相手に、為す術なし。
 結局、バルガンをボコにしたダスキーグレイスは6ラウンド目で討伐されたのでした。
 尻尾による攻撃は当たれば絡み攻撃となる厄介な物なのですが、あっさり振り解かれました……。
 

クラウス:ふん。

GM/バルガン:全てにおいて上に行かれてると、勝ち目無いなぁ。戦闘が終わったなら周囲の人々を避難させていたバルガンが戻ってくるよ。 「……すまないクラウス、助けられた」 と、彼は頭を下げるよ。

クラウス:なんの。……まだまだこれからだ、神になるんだろう? この程度で気落ちせずに頑張れ。お前は俺より余程、英雄の素養があるよ。

GM/バルガン:「無論。私はいずれ神になる男だからな!」 と、胸を張ったバルガンはクラウスにもう一度礼を言ってから去るね。……っていうかバルガンの方が英雄向きって、本気で言ってるよね絶対。

クラウス:だってなぁ。見知らぬ他人の為に命を賭けられるのって、これ以上無く英雄の素養じゃん? ましてや、そんな生き方をしてここまで生存し続けられている強運と呼ぶのも馬鹿馬鹿しい異能生存体っぷりまで含めて、こいつは実力が伴えば間違いなく英雄の器だろ。神はともかく。

GM:まぁ、確かにその生き方でここまで行き伸び続けられてるってのは確かに凄いよね。

クラウス:なんていうか、根っから善意の人だからな、こいつ。ぶっちゃけ俺こいつ大好きだぞ。

GM:あー、確かにあんた好みではあるのか。まぁ、イベントはこんなもんで。

クラウス:あいよー。あ、バルガンの傷の治療だけはしておこう。頑張れ英雄、俺は応援する。

GM:……本当にバルガン贔屓だね(笑)。
 

※NPC好感度変動まとめ
バルガン・コクスクロス:12→15

◆ライトニング通り/二日目 17:00〜18:00◆
 
 で、シナリオのイベントの発生は18:00以降なのでもう一度ランダムイベント。
 『挑戦者求む』というイベントであり、「巨人盛り」という超大盛りご飯を食べ切れば無料+賞品というイベント。
 しかしクラウスは挑戦を拒否し、登場NPCであるコルニカと会話を交わすだけで終わります。
 
※NPC好感度変動まとめ
コルニカ・サンガイル:4→5

◆ライトニング通り/二日目 18:00〜19:00◆
 
 で、イベント発生時刻。
 先日見たのと同じ怪しい人影がうろついているのを、人通りが少なくなって来たライトニング通りにて発見します。
 

クラウス:見付けた……のは良いが。明らかに怪しいな。怪し過ぎてこいつは何かの囮なんじゃないかという気すらしてきたが、まぁ仕方ない。このまま追おう。(ダイスを振る)……隠密判定の達成値は15。

GM:あいよ。まぁ、実際追わないとイベント進まないしね。では、追ったクラウスを連れて路地裏の奥、人通りの全くない区画まで来たところで、「罠にかかったな」といって振り返る……と、シナリオには書かれているんだけど。クラウス隠密してるしなぁ……気付くかどうか、(ダイスを振る)あ、気付いた。

クラウス:げっ。

GM/怪しい男:「……罠にかかったな!」 と、その男はクラウスが居る方向に振り向くよ。で、その男が指を鳴らすとクラウスの背後から一体のアンデッドが出て来ます。更に敵の出現チャートで複数出て来たから、怪しい男の周りを固めるように2体の傭兵らしき男が出てきたり。

クラウス:わぁーい、4対1かよ!?
 

 Lv5.5〜6.5の間の人族モンスター出現チャートでは、『腕利きの傭兵×3』とかがあるんですよね。
 結果、クラウスの前には神聖魔法を使い、剣のかけらで強化された能力を持つテメリオ神官+腕利きの傭兵データ(こっちは神聖魔法使えない)の護衛2体。
 更に後方にスケルトンソルジャー(識別失敗)という布陣になります。
 
※この裁定はGMのミスです。シナリオでは『複数名の敵が出た場合、1体のみ出現となる』旨が明記されております。
 結果としてシナリオ作成者様に大変不快な思いをさせたことを、ここにお詫び致します。

 

GM:あ、ちなみにアンデッドは守りの剣の影響で弱体化してるよ。

クラウス:何の慰めにもならねー……。

GM/怪しい男:「我ら教団の邪魔をする愚か者よ。ここで死ねぇ!」 というわけで―――

クラウス:あ、待った待った。敵が増えるなら、こっちもサラマンダーの宝石使って良いですかね!? 出来れば戦闘開始前に割りたいね!(一同笑)

GM:……まぁ良いよ(笑)。じゃ、戦闘開始段階からサラマンダーがクラウスの横に居る感じね。

クラウス:良し! これは本気でヤバい布陣だから……どうにか速攻せねば……!!
 

◇VSテメリオ神官+α◇
 
 さて、地獄です。
 敵は5Lvテメリオ神官(かけら8個)+護衛の傭兵(5Lv)×2+スケルトンソルジャー。
 先述の通り完全にGMのミスですが、
これまでにない規模の敵の数ですね。皆さんのクラウス爆発しろの思念の成果でしょうか。
 
 ともあれ、これは不味いと判断したクラウス。虎の子のサラマンダーの宝石を使った上で、先手を取ってスケルトンソルジャーに突撃します。
 

クラウス:まず、データの分からないこいつから潰す! 切り札であるSランクカードで自分にバークメイルしつつ、剣で19点ダメージ! 更にサラマンダーがその場から全周囲拡大ファイアボルト!(ダイスを振る)全員に14点の魔法ダメージな!

GM:あたた……仕方ない、神官は護衛Aにキュア・ハートします。護衛2人はサラマンダーに突っ込むね。クラウスはサラマンダーの向こうに居るアンデッドに突っ込んだわけだし。

クラウス:ぐああ、神官うぜぇ!!
 

 サラマンダーは7Lvモンスター。
 この段階では極めて強力なユニットである反面、宝石の効果で召喚されている為に出ていられるのは6ラウンド限定です。
 その為、どうにか短期決戦に持ち込みたいクラウス。
 しかし神官が回復に回る為、それも上手くいきません。
 
 2ラウンド目も拡大ファイアボルトを放ったサラマンダーの攻撃によりスケルトンソルジャーが死んだ為に、クラウスはサラマンダーと護衛2人が乱戦しているエリアに介入。
 サラマンダーと協力して一体に攻撃を絞りますが……。
 

GM:じゃあ今度は護衛Bにキュアハート。えーと、13点回復。

クラウス:クソうぜぇ!(悲鳴)

GM:つっても、流石にそっちの火力の方が回復を上回ってるんだけどね。拡大も無いし、回復以外何も出来ないっていうのも不味いな……。
 

 流石にクラウスとサラマンダーの集中攻撃に対抗しきれるほどの回復力はありませんが、クラウス側が一気に攻め切れる状況でも無くなってしまっています。
 神官側に拡大数が無いとは言え、サラマンダーのファイアボルトによる拡大戦術もMPの関係で2ラウンド目まで。
 ヒートメタルでの単体攻撃に切り替えたサラマンダーと、自分かサラマンダーがダメージを受けたら即座に《マルチアクション》からの『アースヒール』で回復するクラウスですが……。
 

クラウス:(ダイスを振る)……くっそ、19点か。これで一体は倒したか?

GM:そだね、これで一体は倒れます。4ラウンド目にやっと1体か。大変だね?

クラウス:神官が本気で厄介だな……毎ラウンドの回復で、俺の攻撃分がほぼ無効化されてる。

GM:こっちもサラマンダーがお帰りになるまで粘らないといけないから、これはこれで必死なんだけどね。
 

 状況は持久戦の様相。
 6ラウンド目の手番でサラマンダーのファイアボルト(最後のMP。ヒートメタルを撃つMPすらなかった)がクリティカルし、護衛Bを撃破します。
 

クラウス:よし、サラマンダーが帰る前にボス以外は全て制圧終わった! 後はボスだけだ!! そっちに突っ込んで斬るぞー。(ダイスを振る)当たってダメージ、19点!!

GM/神官:「ちぃっ……冒険者風情が、先程と言い今回と言い、邪魔をしてくれる!!」 一撃食らった神官は忌々しげにクラウスを見るよ。元データが腕利きの傭兵だけあって、魔法支援を止めて剣を構える姿は堂に入ってるね。MPも丁度無くなったし、ここから先は剣の勝負か。

クラウス:そりゃ良いが、『先程』……? おい、まさかさっきの魔神……。

GM/神官:「そうだとも。破壊工作目的で召喚した魔神だが、あのドワーフの冒険者に止められて、貴様に倒され、何の目的も果たせぬままに終わった。目ざわりなのだよ貴様は」

クラウス:へぇ……ありゃテメェらの仕業か。随分とまぁ、コスい真似をしやがるじゃねぇか。

GM:まぁランダムイベントに後付けで設定付けただけなんだけどね。(一同笑)

クラウス:言わなければ気付かなかった事を!(笑) あ、ちなみにこのラウンドでサラマンダーは消えるぞ。良い仕事をしてくれた。

GM:サラマンダーさえ居なければなぁ……正直この状況、詰みじゃね?
 

 この状況は既に、MPが切れた為に神官としての要素が無くなった腕利きの傭兵VSクラウスの一対一です。
 多対一ならまだしも、タイマンで腕利きの傭兵データの敵がクラウスに勝てる要素は既に無し。
 まだまだMPも潤沢にある上に、《マルチアクション》からかけてたプロテ+バークメイルで14点の装甲を持つクラウス相手には完全なジリ貧です。
 
 途中でクラウスが《運命変転》でクリティカルを出したのもあって―――
  

クラウス:(ダイスを振る)よし、ダメージ21! これでどうだ!?

GM/神官:あ、駄目だね。その攻撃で神官のHPは尽きます。 「……馬鹿な……て、テメリオ万歳!」と叫んだ神官はびくりと痙攣して白目を剥き、倒れるよ。

クラウス:げっ、服毒しやがったな。

GM:うん。奥歯に仕込んでた毒で自殺したご様子。見ると周囲の護衛も既に息をしていないね。

クラウス:これだからテメリオは……(溜息)。何か情報になりそうな物はあるか?

GM:探せば神官の荷物から、大量の色煙の素と汎用蛮族語で書かれた書類が見つかるよ。テメリオ教団〈恵みの杯〉が、とある蛮族の集団のリオス襲撃計画のサポートをすることになっていたことが分かります。

クラウス:それはもう失敗したんじゃねーのか?

GM:あれで全戦力ってわけじゃないみたいよ? まぁその辺は、国軍や神官戦士団の方が詳しいかもね。

クラウス:……うーむ。まぁ、この件に関してはヨークの旦那とアリッサに伝えよう。ところであれで全戦力じゃないってんならさ、この色煙……使えね?

GM:……ふむ? あぁ、なるほど。確かにやれるかもね。

クラウス:だろ?
 

・どうも、零時です。
・えー……この二人、完全にここで二人で勝手に完結しているので解説を。
・『まだ蛮族側の戦力が残っていて、色煙で合図をすると蛮族が攻めてくる』という状態が継続しているならば、この神官を捕らえた事が知られる前に色煙を使って蛮族を罠にかけられないか―――という事らしいです。
・つまり罠を張った上で、そこで色煙を焚く事で蛮族をおびき寄せようという事ですね。
 

クラウス:……よし! 夜遅いが、ちょっとこれから忙しくなるぞ。俺がツテがある軍人……いや、ここはいっそシーゲル議員の所に持ち込もう。こういう策略は、多分あの人が一番強い。んで後は、アリッサとヨークの旦那に情報を渡せば依頼は完了だが……。

GM:シーゲル議員に渡すんだね? じゃあ、この後の移動とかの処理は良いよ。ここから今回のエンディングに入ろうか。 
 

◆エンディング◆
 

GM/シーゲル:夜遅くに来訪したクラウスに怪訝そうな顔を見せたシーゲル議員だけど、事の顛末を聞いて物凄く楽しそうなにやり笑いを浮かべます。 「……ほう。これはまた、面白い話よな」

クラウス:ぶっちゃけ俺が持っているツテの中で、貴方が一番権力がありますからね。この話、使えそうですか? アイヤール打倒には全く関係がない話になりますけど。

GM/シーゲル:「駄目と言えば別の者の所に持ち込むのであろうが……私を頼って一番に来てくれた以上は無碍には出来んなぁ。いやはや、困った困った」 と言いながらも全く困っていない表情で、シーゲル議員は秘書を呼んで手早く指示を出すよ。更には自分のレイピアや鎧も用意させるね。

クラウス:御自ら出る気かよ。やる気満々じゃねーかこの人!(笑)

GM/シーゲル:「誤解されがちだがな、クラウス。私は陰謀や謀略は得意だが、決して好きなわけではない。騙す、化かす、所詮は化生の属性よ。男児たるもの、最後に頼りにすべきは己が腕であろう。元より将棋よりも殴り合いが好きな性質でな」 

クラウス:……議員という立場らしからぬ物言いですね。嫌いじゃないですが。

GM/シーゲル:「そうよな。だがな、クラウス」 くっく、と楽しげに笑ったシーゲル議員は、秘書が持って来た剣を腰に下げて立ち上がるね。 「そもそもが陰謀にしろ謀略にしろ、最近の戦いというものは迂遠に過ぎる。戦いとは最終的には殺すか殺されるかの話に過ぎんと私は思っているのでな。それをこうも迂遠に行うのが文化の進歩だと言うならば、性に合わぬよ。この立場で言っても栓無き事だがな」

クラウス:……貴方は、生まれる時代か場所を間違えましたね。今のような安定期でなく、もっと戦乱にまみれた……それこそ大破局の時期にでも生まれていれば、もっと生き易かったでしょうに。或いは蛮族側ですか。

GM/シーゲル:「ああ、天運我に無しとでも言うところか。だがな、それを嘆いても仕方があるまい。この地この時に生まれたならば、今更天運など気にしても仕方あるまいよ。歯牙にもかけぬさ、私は私だ。―――邪魔になるならば、斬ればいいのだ。最終的には、私の生き方などその単純な論理で動いているのだからな」

クラウス:……これから行われる蛮族の討伐に、手は要りますか?

GM/シーゲル:「いや、これを持って来てくれただけで十分だ。後で謝礼を送ろう。これはこれで、発言力を得るのに役立つ上にストレスの解消にもなるからな。感謝しているともさ、これからもよろしく頼む」 と言って、シーゲル議員はその場を去るよ。 「すまんな、客人に対して礼に欠けるが、私はこれで失礼する。これから少し楽しく忙しくなるのでな」

クラウス:いえ。……御武運を。

GM:まぁエピソードとしては、シーゲル議員関係はこんなもんかな。

クラウス:……なぁ、何この人。我道の人だけどやけにカッコ良いぞ。(一同笑)

GM/ヨーク:うーむ、あと10年もしたら一大勢力築いていても不思議じゃないかも(笑)。で、シーゲル議員への情報提供後になるだろうけど、ヨークはクラウスの話を聞いて溜息を吐くよ。 「……全く、『恵みの杯』の連中は色々動いとるようやな」

クラウス:事後報告になるけど、その蛮族組織に関しては殲滅の目途が立ってる。シーゲル議員に色煙の素と襲撃情報を流してるから―――

GM/ヨーク:「……あー……終わっとるわその蛮族組織」(一同笑)

クラウス:ヨークの旦那にもそういう評価されてるのね、シーゲル議員(笑)。

GM:ちなみに事の発端となった死体処理場の管理官については、シーゲル議員とヨークから色々と絞られたみたいだね。

クラウス:それ、生きてんの? シーゲル議員なら首切りそうなんだけど。物理的に。(一同笑)

GM:まぁ、何だかんだで事務処理能力とかは高いから更迭はされなかった―――って感じなんじゃない? ちなみに最後は、アリッサか。

クラウス:そだな、一番最後になるがアリッサに報告するぞ。場所は冒険者の店かな。

GM/アリッサ:「……恵みの杯、ですか。となれば表だって記事を書くわけにもいきませんね」 と、アリッサは話を聞いて渋い顔をするよ。

クラウス:意外な話だな。お前ならもっと積極的に色々やりそうなもんだが。

GM/アリッサ:「あまり書き立てると、無駄に人心を乱れさせるだけになりそうですからね……不安を煽るだけ煽る事になってしまう可能性も高いですし」

クラウス:……なるほど。意外と考えてるんだなお前。

GM/アリッサ:「意外とは何ですか、意外とは。……あー、次の記事どうしよ」 と、アリッサが冒険者の店のテーブルに突っ伏した所で……今回のシナリオは終わりです。お疲れ様ー。

クラウス:あいよ、お疲れ様ー。

GM:そしてシナリオ提供者さん、ありがとうございましたー! 楽しかったです!
 

※しかし、GMが誤読で敵の数を間違えた為、シナリオ作成者様には不愉快な思いをさせてしまったようです。
 その点、四度目ですがこの場を借りて重ねてお詫び申し上げます。
 本当に申し訳ありませんでした。

 

※NPC好感度変動まとめ
 アリッサ・マイウォールド:29→31
 ヨーク・バイルガンド:18→20
 レアン・シーゲル:13→19
 トンミ・モグバード:12→16(NPCミッション分)
  
 獲得経験点:1650点
 獲得名誉点:43点(かけら13つ)
 
※トンミのNPCミッション報酬が超絶忘れ去られておりました。

inserted by FC2 system