◆開始前に◆
 

クラウス:そういえば、紫露草女学院襲撃の裏情報とかはどうなったんだ?

GM:それね。シナリオ付属の全8ミッションじゃなくて、私が作ったオリジナルミッションでその話をやろうかなと思ってるんだけど、ぶっちゃけるとまだ構想段階で中身作ってないから、今回にはとりあえず関わって来ないよ。アリッサ曰く、『タンスモーアの倉庫から荷物を奪った短慮な蛮族が居たでしょう。あれは東の“紫闇の国”とは別の……リオス付近のどこかに拠点を持つ小規模な蛮族集団です。あれが持ち込んだ魔石が、紫露草女学院で間違って発動した。それが事の真相ですよ。詳細な続報はお待ちあれ』 との事。

クラウス:……了解した。そこは信じよう。

GM:まぁ、そういうわけだから。紫露草女学院や他の所に危険が行くとか言う事は無いんで安心して。んで、成長は?

クラウス:あー、スカウトを3に上げた。上がった能力は精神力。買い物は無し。……渦巻き鉱のお守りを売ってブラックベルトを購入しようか、かなり真剣に悩んだがな。

GM:まぁ、渦巻き鉱のお守りもそう悪くないアイテムだしね。たかが1点、されど1点。攻撃食らった瞬間にダメージを返せるって言うのは、中々貴重だし。

クラウス:そう言う事。ただ、専用化するかどうかは悩み所だな。とりあえずは専用化とかは無しで、このまま行く。

GM:ほむ、了解。それじゃあ、第六ミッションを始めようか。街シナリオだからねー。
 

名前:クラウス・ビーダーシュタット
種族:人間 性別:男 年齢:23 生まれ:冒険者
身長:185cm 体重:66kg 髪の色:銀
経歴:家族に冒険者がいる 有名人の友人がいる 育ての親に拾われた
能力値ダイス:技8 体9 心10 A8 B7 C9 D8 E6 F8
最終能力値:器用度16+2 敏捷度16+2 筋力19 生命力17 知力17+1 精神力20
保有経験点:870
合計名誉点:68
保有名誉点:68
HP:26 MP:26
冒険者技能:ファイター3 コンジャラー2 スカウト3 セージ1
一般技能:マーチャント5 ハンター5
戦闘特技:防具習熟/非金属鎧 武器習熟/ソード
武器:発動体スティールブレイド
防具:ボーンベスト カイトシールド
アクセサリ:器用度増強の腕輪 知力増強の指輪 敏捷度増強の腕輪 渦巻き鉱のお守り
所持品:冒険者セット スカウト用ツール 付けヒゲ 水袋×2 保存食5日分
戦利品:白い布(10G)
所持金:1722
 

◆君のための宝石◆
 

GM:さて、それじゃあスタートは相変わらず冒険者の店。クラウスがのんびりしていると、一人の少年が店に入って来ます。クラウスは面識あったよね。聖銅天使学院の学生、ベルナール・タンブリエ君だよ。特にこれといって特徴の無い、普通の学生。

クラウス:んじゃま、知り合いだし軽く会釈しておくか。

GM/ベルナール:ベルナール君はクラウスを見付けるとそっちに行くよ。 「あぁ、クラウスさん! 丁度良かった、冒険者の方に依頼したい事があったんです!」

クラウス:……なんぞ?
 

 と、いうわけで今回の依頼人はベルナール・タンブリエ(NPC番号46)です。
 彼の話を聞く所によると、彼はナジェンダ・タールという同じ学院の学生に恋焦がれている事。
 たまたま通りがかったシルバーパールストリート外縁の『わけあり商店街』(商品として出荷するのに必要な要件を満たさなかった商品などを安く売ったりしている商店などが集まる、一種のわけあり商品の多い商店街)で、彼女に似合いそうな真珠細工を発見した事。
 しかし、予約を入れておいていざ買いに行くと、店主は「他の人に売った」とバツが悪そうに言っていたという事。
 
 ベルナールはその真珠細工を諦めきれず、何とかその売った相手を見付けだして貰えないかと依頼します。
 どうやら、その相手に直談判をして、真珠細工を譲って貰う心算なようです。

 

クラウス:……成程ねぇ。色恋沙汰とは、学生さんも大変だ。

GM:あんたちょっと自分の周りに居る女性の数を数えてみろ。(一同笑)

クラウス:……いや、まぁ、それはともかく(笑)。了解した。まぁ、やるだけやってみるか。まずはシルバーパールだな。

GM/ベルナール:「ありがとうございます!」 と、ベルナール君はクラウスに頭を下げるね。ちなみに報酬は1000ガメル。現在の時刻は12:00で、タイムリミットは48時間後だから。

クラウス:OK。それじゃ、中央広場を経由してシルバーパールへ向かうか。
 

◆中央広場/初日 12:00〜13:00◆
 
 さて、まずは中央広場に移動したクラウス。
 遭遇したNPCは腕利きのザイア神官戦士、ディオンヌ・ナグルクル(NPC番号34)。
 リルドラケンの女傑である彼女、どうやら事件の調査をしていたようで、聞き込みをされます。
 が、シナリオには関係無いので割愛。
 特にイベントも起きませんでした。
 
※NPC好感度変動
 ディオンヌ・ナグルクル:0→1
 
◆造船所通り/初日 13:00〜14:00◆
 
 で、更に通り道にあるのでやってきた造船所通りです。
 登場NPCはレメメル・ポルクレ(NPC番号:59)。兄、アニニス・ポルクレと同様に、あちこちを探検して回っているタビットの子供です。
 ちなみにランダムイベントはまたも無し。
 クラウス、兄の友達の冒険者と認識された模様です。
 
※NPC好感度変動
 レメメル・ポルクレ:0→1
 
◆シルバーパール外縁/初日 14:00〜15:00◆
 
 さて、何もイベントが無いままシルバーパール外縁部までやって来たクラウス。
 遭遇NPCがこれまた未遭遇のNPCである、イアン・デュボル(NPC番号:66)。
 なかなか品質が安定しない、シルバーパール・ストリートで絨毯屋を営むオッサンです。
 ベルナールから聞いた店の場所を訪ね、事情を聞かれたのでその事情を答えたクラウス。
 それを聞いたイアンは首を傾げます。

 

GM/イアン:「おいおい、そいつぁちょっとおかしいなぁ。商売っ気の無いうちと違って、その店の旦那は気弱だけどしっかりした商売人だぜ」

クラウス:つっても、依頼人が嘘を吐いてるとも思えないんだよな。……まぁ、ここから先は店で聞いてみるべきか。

GM/イアン:「あぁ、店は向こうだぜ。頑張れよ、冒険者のあんちゃん」
 

 そんな会話を経て、ベルナールが買い物をした店に到着し、店主に事情を伺います。
 最初は色々とアタフタとしながら取り繕おうとした店主でしたが……最後には、『二日前にチンピラの脅しに屈して売ってしまった』と白状します。
 店側としても難癖をつけられて買い叩かれた為に大損でしたが、それを伝えて問題の学生(ベルナール)がそんな連中の所に乗り込みでもしたら大変だから伏せていた、との事です。

 

GM:ちなみにクラウスは、この街でそういう事をやらかす連中と言えば、アルトゥール北部の≪夜を統べる者たち≫か、ゴールドコーストの≪街道の赤い焔≫の二つの盗賊ギルドのどちらかだと判断がつくね。

クラウス:……うーむ、どっちにしろ面倒事になる予感しかしねぇが、まぁ話だけでも聞きに行ってみるか。ちなみにどっちがどんな感じ?

GM:んーと、ちょっと待って。(ワールドガイドめくり)……うわ中二臭い。≪夜を統べる者たち≫と書いて『ナイトルーラーズ』と読むのか。(一同笑)

クラウス:……どんな組織なんだ、それ?(笑)

GM:アルトゥール北部の歓楽街を支配する組織で、上納金と非合法カジノの運営が主力かな。麻薬も扱っているみたいだけど。眼に見える場所での直接的な暴力は少ないけど、裏に回れば……まぁ、そういう組織だから躊躇はしないだろうね。

クラウス:なるほど。で、もう片方は? なんて横文字が付いてるんだ?(一同笑)

GM:いや、横文字とかは無い(笑)。こっちはゴールドコーストストリートを通じての密輸で稼ぐ闇商人と、彼らの意を受けて動くごろつきがメインらしいね。非常に好戦的で、暴力的。アルトゥール北への進出を巡って、≪夜を統べる者たち≫と抗争状態にあるよ。

クラウス:……ふむ、なるほどな。とりあえずは理解した……と、思う。その二つのどちらかかぁ……面倒そうだな。流石に、こんなしょっぱい事やってるんだったら幹部とかそういうのが出張ってるって事は無いだろうが。

GM:まぁ、現状で分かる情報はそれくらいかな。

クラウス:んじゃ、店主に礼を言って店を出るかー。……近いのはアルトゥール北だな。
 

 このミッションが次の段階に進む為には、まずはゴールドコースト中央に行かねばなりません。
 が、アルトゥール北の方が近い為、クラウスはまずはアルトゥール北を目指します。
 ミスリード……と言うほどでもありませんか。まぁ、この段階でアルトゥール北に行っても何もありません。
 
※NPC好感度変動
 イアン・デュボル:0→1
 
◆ヴェーラ島/初日 15:00〜16:00◆
 
 と、いうわけで訪れたのは、アルトゥール北へ向かう途中にあるヴェーラ島です。
 ここでランダムイベントが発生。以前に別の所で発生したのと同じ、『大捕り物』イベントです。
 どこから入って来たのかは謎ですが、街中で暴れるモンスターを制圧するイベントですね。

 

GM:(ダイスを振る)んでまぁ、ストリートの真ん中で暴れているのは大きな蜘蛛……ジャイアントスパイダーだね。慌てて避難を指示してる身なりの良いドワーフのオッサンとかも居たりするよ。

クラウス:まだ未遭遇のNPCか。まぁ良いさ。とりあえず、そういうの見かけたら、武器を抜いて突っ込むぞ。ジャイアントスパイダー如き、雑魚も同然!!
 

◇VSジャイアントスパイダー◇
 
 仰る通りでした。

 

クラウス:勝利!!

GM/ドワーフ:Lv3ファイターだしねぇ。じゃあ、ジャイアントスパイダーを倒した所で、避難を指示してた身なりの良いドワーフが声をかけて来るよ。 「やぁ、すまない冒険者君。助かったよ」

クラウス:いえ、たまたま居合わせてしまった以上、当然のことをしたまでです。……失礼ですが、貴方は?

GM/ドワーフ:「失礼。ワシはダマッダー・ノクドラン。リオスの議員……あ、いや。元議員じゃ」 と、些か意気消沈した様子で告げるよ。NPC番号9、ダマッダー・ノクドラン。三期務めた議席を前回選挙で逃して、再起を志してる所らしいね。

クラウス:ほー。今も演説とかそれ系の事をやってる最中だったか。

GM:あ、確かにそうかもね。

クラウス:……けどまぁ、とりあえず用は無いな(笑)。では、ダマッダーさん。用事の途中ですので、俺はこれにて。 ……で、次はアルトゥール北か。何があるかな……。

GM:(いやまぁ、そっちにはまだ何も無いんだけどね)
 

※NPC好感度変動
 ダマッダー・ノクドラン:0→2
 
◆アルトゥール島北部/初日 16:00〜17:00◆
 
 さて、アルトゥール島の北部に来たものの、先述した通りに未だここではミッションのイベントは起きません。
 しかし通常のランダムイベントが発生。
 クラウス、ぐらぐらと揺れる看板を見上げているリフェール・バークを発見します。

 

クラウス:……リフェール?

GM/リフェール:「む、クラウスか。壮健そうで何よりだ」 と、ちらりとクラウスの方を見たきり、リフェールの視線は看板の方に戻るね。繁華街のストリートに張り出した看板の一つが、どうにも不安定に揺れているようだ。

クラウス:んじゃ、リフェールの視線を辿ってそれを見上げて、眉を顰める。 ……おいおい、危ねぇな。アレもしかして落ちて来るんじゃないか?

GM/リフェール:「ああ。俺の見立てだと、あと少し何か負荷がかかっただけで崩れるな」 と、リフェールがそう言った瞬間に……たまたま飛んで来た鳥が、『あー、どっこいせ』とばかりにその看板に着地するね。

クラウス:……あ(笑)。

GM:その瞬間、崩れる看板。地面に落ちた看板は破片をまき散らし、周囲の人間にその破片が襲い掛かるよ。鳥は驚いた様子で飛び去ったけど。

クラウス:うわぁ――――っ!!?(爆笑)
 

 ランダムイベント、『危険な看板』ですね。
 落下した看板に、ランダムでPCやNPCが巻き込まれるイベントです。
 クラウスは幸いにして破片が飛んで来ない位置に居ましたが……。

 

クラウス:あっぶねぇなおい……怪我人は!?

GM:見渡す範囲では、ストリートには多少の怪我人は居る者の重傷者は居ないように見えます。というか、かなりの割合の人が青い顔でクラウスの横を見てるね。

クラウス:……横? えーと……リフェール?

GM:うん。頭にスコーンと良い感じで破片が刺さったリフェール、数秒前に話していたのと寸分変わらぬ体勢で平然とした表情のまま、頭からダクダク血を流してます。最大の重傷者がここに。(一同爆笑)

クラウス:ちょっと待てェェェェェェ!!(爆笑) おいリフェール、お前が一番の重傷者か!? 大丈夫か!?(笑)

GM/リフェール:「ふっ……どうだクラウス、私の見立ては正解だっただろう?」(一同笑)

クラウス:それは良いから頭どうにかしろよ、大変な事になってるぞ!(笑)

GM/リフェール:「なんの。顔面セーフというルールを知らんのか?」(一同爆笑)

クラウス:それはドッジボールだ!!(笑) 破片とかそういう危険物が飛んできた場合、むしろ顔面アウトだろ!(笑) ……と、とりあえずリフェールと他の怪我人にアースヒールをかけて回るぞ!

GM:ふむ、じゃあアースヒール何回か分、MP消費してねー。

クラウス:……4回分くらい払っておいた。まぁ、これで……。

GM/リフェール:んで、まぁ後はその落ちた看板の店の方でも慌てて出て来て救助やら補償の談判とかを開始してるね。とりあえずは、後は放っておいて大丈夫なんじゃないかと思うよ。 「……大事に至らなかった以上、私が関わるような事では無いな。では、さらばだクラウス。すまんが任務中でな」

クラウス:……服、血まみれなんですが……。(一同笑)

GM:まぁ、リフェールは治療してくれた事をクラウスに感謝して、この場を去るね。

クラウス:ふーむ……目的のチンピラ、アルトゥールじゃないって事はゴールドコーストだよな。とりあえず行ってみるか。
 

※NPC好感度変動
 リフェール・バーク:4→7
 
◆ゴールドコースト中央/初日 17:00〜18:00◆
 
 そして、ゴールドコースト中央に戻って来たクラウス。
 ミッションの進行に従い、ここで裏通りでチンピラに絡まれているNPCと遭遇するイベントなのですが―――。
 登場NPCはなんと、アリッサ・マイウォールド。あんた前回あんだけ出張ってたろ……。
 
 ……えーと、一応言い訳するとすれば、アリッサはリオスワールドガイドシナリオ最高の『出易い』NPCなんですよね。
 どんぐらい出易いかと言いますと、全ての区画のNPC遭遇表に名前が入ってるくらい。
 ……つまり、どこでも出る可能性がある為に必然的に登場回数が増える傾向にあるキャラなのです。
 逆にケーテのように、一ヶ所の区画にのみ登場し、他の場所では登場しないというキャラも居ます。

 

GM:(……でも、幾ら出易いとは言ってもまた良いタイミングで出るなぁ)……えーと、クラウスは数名のチンピラに絡まれているアリッサを発見します。

クラウス:うっはぁ……ミッションイベントか。ええい、見てしまったなら仕方ない。とりあえず割り込もう。 おい、そこで何をしてるんだ!

GM/アリッサ:「おや、クラウスさん」 アリッサは余裕を崩さない表情のまま、にやりと笑うね。 「いやはや、助かりました。この人達がこれから飲みに行くのに付き合えと煩いのですよ。生憎私は、気に食わない輩相手に酌をするのは好きませんので遠慮しているのですが」

クラウス:……はぁ……。 とりあえず、溜息を吐きながらアリッサとチンピラの間に割り込む。 断られたんだったら大人しく退けよ。何を無粋をしてるんだか。

GM/チンピラ:じゃあ、チンピラはクラウスの胸倉を掴むよ。 「ンだテメェ! いきなり割り込んで来て何を言ってやがる! おい、テメェら。この馬鹿に身の程を思い知らせてやるぞ!!」

クラウス:…まぁ、この手の輩相手に情報収集したい所でもあったしな。相手してやるよ、サンピン! 手を振り払って、戦闘態勢!

GM/アリッサ:で、いつの間にやら少し退避したところで、アリッサが羽根ペン片手にメモを取ってるね。 「ふーむ、ゴールドコーストの治安悪化……というのは、次の新聞のネタになりますかね。あ、クラウスさん。死人は出さないようにお願いします」

クラウス:……こいつ絶対、俺が助けなくても大丈夫だっただろ……(笑)。

GM:……うん、私もそんな気がする(笑)。
 

◇VS山賊の突撃兵×2◇
 
 白兵限定の雑魚二人でどうしろと。
 参考までにこちらの命中は4(固定値で11)、クラウスの回避は7。つまり出目4以上(=11/12)で回避。
 当たったら当たったで、攻撃力は2D6+2。クラウスの防護点、8。期待値で与えられるダメージは1点。更にクラウス、自己修復可能(アースヒール)。
 ……もうプレイする時に、『じゃあ君は勝ちました』で戦闘省略を考えるレベル。
 当然の如くワンサイドゲームで終わりましたともさ。

 

クラウス:うし、二人とも叩き伏せたと。じゃあ両方ともロープで縛りあげよう。

GM/アリッサ:「おや、放置じゃないのですね」

クラウス:今は少々、こいつらに用があってな。お前はもう帰って良いぞ。

GM/アリッサ:「ふーむ……いえいえ、何の用事があるのかは教えてもらっても宜しいでしょう? 何せこ奴らを誘き出したのは私の功績ですし」

クラウス:俺が頼んで誘き出して貰ったんならともかく、お前完全にセルフで絡まれてただけだろうが。

GM/アリッサ:「助けて貰ったのは感謝しますよ。私は暴れずに済みましたし」 袖からズパッと投擲用の短剣を取り出して見せつけながら、アリッサは朗らかに笑うね。

クラウス:……おっかねーの。

GM:ちなみにワールドツアーの方ではアリッサの冒険者技能については言及されてなかったから、完全な捏造だけどね。うちのアリッサは危ない橋も渡る事がある関係上、相応程度の自衛能力は持ってる感じで。

クラウス:まぁ、告発とかやったりしてる以上、命を狙われる事もあるだろうしな。……さて、縛り上げたチンピラのうち、片方を叩き起こそう。……ちょっと聞きたい事があるんだが。

GM/チンピラ:「う……? く、クソッ! なんだってんだお前―――」

クラウス:じゃあ、反抗的な態度を取ったチンピラの手を掴んで、後ろのアリッサに言います。 アリッサ、ペンチ。

GM/アリッサ:「あい」 と、アリッサがどこからか取りだしたペンチを渡すのを見て、チンピラは顔を青ざめさせるね。

GM/チンピラ:「ちょ、おま……何する気だ!?」

クラウス:何ってお前、指は両手で10本もあるんだから1,2本くらいケチケチすんなよ。(一同爆笑)

GM/チンピラ:「わ、分かった、待て、待て!! 何が聞きたい!?」

クラウス:二日前、或いはそれ以降にこれこれこういう感じの真珠の首飾りを入手したチンピラに心当たりは? やってる事の程度の低さから考えて、幹部格ではないと思うんだが。

GM/チンピラ:じゃあ、チンピラは暫し考えるような仕草をしてから、 「へへっ……お、教えて欲しければこの縄を解いて――――」

クラウス:チンピラの頭の上にリンゴを置いて、少し離れる。 アリッサ、投擲武器。(一同笑)

GM/アリッサ:「あい」 と、アリッサはダートを渡すね。で、それを見たチンピラがまた顔を青ざめさせる。

GM/チンピラ:「待て待て! 今度は何をする気だ!?」

クラウス:チンピラよ、お前はウィリアム・テルを知っているか?

GM/チンピラ:「え、ああ。息子の頭の上に乗せたリンゴを射抜いたっていう――――」 顔色が青を通り越して真っ白になるよ(笑)。 「ちょ、ま、待てぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」(一同笑)

クラウス:さらば、自分の立場も分かってないチンピラ。せめて痛みを知りながら苦しんで死ぬがよい。 ……えーと、チンピラに当たったかどうかの判定ってどうやるんだ?(一同笑)

GM:……1D6振って、1でリンゴ、2〜3でチンピラ、4〜6でハズレで(笑)。

クラウス:(即座にダイスを振る)あ、ハズレた。

GM/チンピラ:うわ、一瞬の躊躇も無く投げやがった!!(笑) 「話す、話します! こちらからは何も要求する事はありませんので話させて下さい!!」 と、顔の横に刺さったダートを見て涙と鼻水を垂れ流しながらチンピラは叫ぶね。

クラウス:最初からそうしてれば良いんだよ。

GM/アリッサ:「良い腕してますね、クラウスさん。顔の横を狙いましたか」 と、アリッサは感心したように言うね。

クラウス:いや……リンゴを狙った筈なんだが。狙いが逸れたな。

GM/アリッサ:「……あの、脅しじゃなかったんですか?」 流石にアリッサも顔を引き攣らせるよ(笑)。

クラウス:脅しだぞ? 当たったらそれはそれという脅しだ。(一同笑)

GM/アリッサ:「……敵には容赦しませんね、クラウスさん」
 

 アリッサ、なんかちょっと愕然としつつクラウスを見たり。
 そしてチンピラ、流石にこれは命が危ないと見たか。情報をダバーっと吐き始めます。
 なんでも彼らの兄貴分が「わけあり商店街」でクラウスが言ったのと同じような特徴の真珠細工を買い、思い人に贈ったとか。
 問題はその相手が対立ギルドである≪夜を統べる者たち≫の有力メンバーの妹だという……。

 

クラウス:……ややこしくなって来たなぁ。

GM/アリッサ:「というか、クラウスさん。何でわざわざそんな真珠細工を? はっ、まさか思い人への贈り物ですか!? 相手は誰です? あのちみっ子ルーンフォークですか? それとも某社令嬢ですか? それともそれとも、大商会の娘との道ならぬ恋ですか!?」

クラウス:(さらっと)いや、お前に。(一同笑)

GM/アリッサ:ちょっ!?(爆笑) 「はえっ!?」 と、アリッサは『ボンッ』って感じに顔を真っ赤にするね。 「ちょ、クラウスさん、その、気持ちは非常に嬉しいのですが、何でその、あのような魅力的な少女に囲まれながらも私のような……」

クラウス:……いや、すまん。そんな反応が返ってくるとは思ってなかった。依頼で探してるだけで、お前どころかその三名とも何の関係も無い。

GM/アリッサ:じゃあ、そう答えた瞬間クラウスの顔のすぐ横を鋭い投擲用短剣が通り抜ける(笑)。 「……乙女の純情を弄ぶような冗句は感心しませんね?」 と、目が笑っていない状態で両手でダートをジャグリングしているアリッサがそこに!(一同笑)

クラウス:いえその、マジすいませんでした!!(笑) ……まぁ、とりあえず次は≪夜を統べる者たち≫か。……このチンピラ達はどーすっかな。これが原因で≪街道の赤き焔≫と摩擦が起こるのも面倒だし……。

GM/アリッサ:「……全く、しょうがない人」 と、それを聞いたアリッサは溜息を吐いて、チンピラの方に向き直って問いかけるよ。 「貴方達、今の話は他の誰かにしましたか?」 で、チンピラ二人が被りを振って否定したのを見て、にやりと邪悪な笑みを浮かべる。 「あらら、それはいけませんね。兄貴分が敵対組織の有力者の妹と姦通……それを上に報告しなかったのですか。それはそれは、バレたら兄貴分はおろか、貴方達まで粛清の対象ですよ?」

クラウス:……あ、なるほど。

GM/アリッサ:納得した様子のクラウスに、目配せを返すよ。 「それが嫌なら、私達の事まで含めてこの件の一切は黙っている事ですね」 で、アリッサは縄を切ってチンピラ二人を逃がす。二人は這う這うの体で逃げて行くね。

クラウス:……あー、悪い。後で問題が起こらないように処理してくれたか。すまん、手間をかけさせた。

GM/アリッサ:「貸し一つですね。覚えておいて下さい、後日取り立てます」 と、ロープを切った短剣を懐に仕舞って、アリッサは軽く手を振って歩き去るね。 「ああいう連中との付き合い方は、如何に気に入らなかろうとも適度な所で落とし所を見付けるのがコツですよ。……それでは、失礼します」

クラウス:あー、OK。覚えておく。今度返すわ。 じゃ、こっちも軽く手を振って別れるか。……で、アルトゥールに向かうとしよう。
 

※NPC好感度変動
 アリッサ・マイウォールド:9→13
 
◆アルトゥール島北/初日 18:00〜19:00◆
 
 アルトゥール島の北部、≪夜を統べる者たち≫の支配区域に出向いたクラウス。
 そこでNPCが≪夜を統べる者たち≫の下部構成員であるチンピラに絡まれている所を助けて、そのチンピラから情報収集―――という流れになるミッションイベントなのですが。

 事故発生。
 
 ≪夜を統べる者たち≫所属のチンピラが絡んでいたのは、≪夜を統べる者たち≫の幹部であるヨーク・バイルガンド(NPC番号:86)でした。
 君ら何しとん。

 

GM:……え、えーと……どういう状況だコレ。

クラウス:何だ? 何かあったのか?

GM:うん、まぁ……≪夜を統べる者たち≫所属のチンピラがNPCに絡んでるイベントなんだけどさ、絡まれているNPCが、番号86番ヨーク・バイルガンド……要は、≪夜を統べる者たち≫の幹部なんだよね。(一同爆笑)

クラウス:……どういう状況だコレ(笑)。

GM:え、えーと……新参の構成員が、幹部の顔も知らずに絡んでる?(笑)

クラウス:……まぁ、俺としてはヨークの顔は知らないから、誰かが絡まれてるなー程度か(笑)。

GM:うん、頬に傷痕のある中年男性が、調子に乗ったチンピラ……(ダイスを振る)山賊の突撃兵相当のチンピラ一人に絡まれて、辟易した表情をしている(笑)。

クラウス:……割って入ろう(笑)。
 

 クラウス、そこに割って入ってチンピラの腕を捻り上げます。
 ゴールドコーストの時と違い、アルトゥール北でのチンピラとの遭遇は『一喝すれば降伏する』というレベルのもの。
 チンピラは腕を捻り上げられ、あっさり降伏します。

 

クラウス:他愛ねぇな。……あ、見知らぬオッサン大丈夫か?(笑)

GM/ヨーク:「なんや、冒険者かい。……んー、まぁ大丈夫っちゃ大丈夫やけど……おうコラ、ドサンピン!!」 と、ヨークはチンピラに蹴りをくれるよ。 「オノレは自分のトコの幹部の顔も覚えとらんのかい! なんやその頭ァ中身はカラか、あァ!? 風穴開けてもっと軽くしたろか!!」 で、その言葉を聞いたチンピラは震え上がるね。どうやら漸く、自分がヤバい事をしてた事を自覚したっぽい。

クラウス:……あれ、もしかして内輪揉め? 内ゲバとかそんな感じ? 俺ちょっと不味い事したか?

GM/ヨーク:「そんな大層なモンと違うわい。誰の下のモンか知らんけど、このドサンピンがワシの顔も知らんかっただけや。そもそもウチは、カタギ相手に無闇やたらと突っ掛かるのは禁止しとるんやがな。まぁ、だからと言って舐められたらやり返すけど」

クラウス:……アンタ、その言葉から察するに偉いさんか。念の為言っておくけど、俺は無闇に≪夜を統べる者たち≫と事を構えるつもりは無いぞ。情報収集ついでに、オヤジ狩りを止めただけだ。

GM/ヨーク:「ド阿呆、オヤジ狩りちゃうわい。ダンディ狩りや」(一同笑)

クラウス:重要なのはそこかよ!?(笑)

GM/ヨーク:「けどまぁ、情報収集ゥ? おう坊主、うちの連中相手に何か聞きたい事でもあるんか?」

クラウス:……話して良いものか。いや、真珠の首飾り持ってったアホとその相手を庇い立てする意味も無いな。洗いざらい話すぞ。

GM:……あれぇー? 何かシナリオの方向性が変わって来たぞぉ(笑)。これ、話したらチンピラの身が危なくね?

クラウス:別に俺は真珠の首飾りが戻ってくれば、チンピラに関しては別に……。

GM:ですよねー!
 

 ネタばらしになりますが、このミッションの最終イベントでチンピラとその恋人は≪街道の赤い焔≫と≪夜を統べる者たち≫との抗争に巻き込まれるのを嫌って、街を出て行く事になります。
 恋人の兄はそれを認めるにあたって一つの条件を出し、PCはそれに関わって行く事になる――――のですが。
 そも、チンピラとその恋人が町を出るのは、対立ギルド同士の自分達が添い遂げる事に対するギルドからの干渉・報復を避ける為です。
 
 ……が、明らかにクラウスの目の前に居るのはギルドの重鎮。しかもクラウス、庇い立てする気ゼロ。
 シナリオの筋を変える気が無いならば理由を付けてヨークをその場から離せば良かったのでしょうが、GMはそれをする事を忘れて完全に聞く方向で話を進めてしまっています。
 ……まぁ、良いや。行き当たりばったりで行こう。

 

クラウス:かくかくしかじか……と、言うわけで俺は聖銅天使学院の学生の依頼で真珠の首飾りの行方を追っているんだが……。

GM/ヨーク:「……ウチの有力メンバーの妹と≪赤い焔≫のサンピンがねぇ。面白うない状況やな」

クラウス:ぶっちゃけ俺はその辺はどうでも良い。首飾りさえ回収できれば用は無いからな。

GM/ヨーク:「分かった。……おう、坊主。名前は?」

クラウス:クラウス・ビーダーシュタット。

GM/ヨーク:「おう。ワシはヨーク・バイルガンドっちゅーもんや。カジノの元締めとか、そーゆー事をやっとる。……今の話、聞けた以上は一つの借りやな。そんなら、真珠の首飾りやったか。それをこっちで手に入れたら坊主に返しちゃるわ。……まぁ、その前にワシ相手に舐めた真似したこのドサンピンをどうにかせんとアカンが……」 と、ヨークが言った所で、チンピラがガクガク震えながら情報を吐き始めるよ。

クラウス:お? 何か新情報?

GM:うん。彼の兄貴分が、自分の妹に手を出した≪赤い焔≫のメンバーを拉致して行った、と言う話。『建築現場に埋めたろうか』という脅しも聞こえたそうで。

クラウス:建築現場……? ヨークの旦那、心当たりはあるか?

GM/ヨーク:「さてのぉ……建築現場言うても、あちこちあるもんやからな。総当たりする手間とかは考えとうないし、自分で≪赤い焔≫のサンピンを始末してケジメつけようってんなら、それならそれでエエし」

クラウス:いや、俺の方がそれだと不味いんだよ。真珠の首飾りも一緒に埋められるとか嫌だぞ俺。

GM/ヨーク:「そうやなぁ……おうコラ、サンピン! 何か情報は知らんのか?」 と、ヨークにどやしつけられてチンピラは首を振るね。彼自身は知らないようだけど、渦中の人物である彼らの兄貴分の妹ならば何か知ってるのではないか……との事。

クラウス:じゃあ、そいつを探しに行く事になるのか?

GM:ミッションの想定では、1時間かけてチンピラに探させればOKみたいなことが書いてるね。ただ、もうこのタイミングで出て来たNPCがヨークだったと事と私が彼を退場させるタイミングを見失ったせいで、もうこのミッションどこに行くのか分からなくなってるから、5分くらい思考を整理させる時間を頂戴。

クラウス:……あー、まさかとは思ったけど、チンピラやその恋人からすれば『上に伝わっちゃ不味い情報』が今現在全力で伝わってる、と。

GM:そうなるね。

クラウス:……どっかでミスったか?

GM:いやー、どっちかっつーと私のミスな気もする。っていうか、ミッションの指定通りに行かない=ミスじゃないしね。とりあえず今後のミッションイベントを少し調整するから、5分頂戴。

クラウス:了解。とりあえず、茶を淹れてくるとしよう。
 

※NPC好感度変動
 ヨーク・バイルガンド:0→5

◆アルトゥール島北/初日 19:00〜20:00◆
 
 10分の休憩後(5分で済まなかったのは、主にクラウスPLが茶を熱く淹れ過ぎたせいだと信じます)。
 幾つかの変更点を加えて、ミッションを再開します。

 

GM:さて、それじゃあヨークはさっきのチンピラに命令して、≪赤い焔≫のチンピラの恋人にして≪夜を統べる者たち≫の有力メンバーの妹である女性を探しに行かせるよ。何も無ければ一時間後に、女性は連れて来られるね。

クラウス:さよか。なら、このままここで待とう。

GM/ヨーク:「おう、クラウスの坊主。暇ならこっち来て一杯やらんかい」 と、ヨークはその辺の木箱に腰掛けて、手酌で酒を飲んでるよ。ちなみに先程までは居なかった護衛を2名ほど呼んだみたいで、その左右を黒服が固めているね。アルトゥール北なら先程までのように一人で出歩く事もあるけど、≪赤い焔≫との抗争中である以上、遠出するなら護衛を連れてく心算らしいよ。

クラウス:俺は酒に強くはないんだよ。嫌いじゃないから仕事が無い時には良く飲むけど、仕事中に飲むのは遠慮しとくぜ。 ……あ、護衛のレベル鑑定してみて良い?(笑)

GM:そだね……レベル帯なんぼくらいだろ。11以上で準英雄ランク。9で凄腕。7でベテラン冒険者や各国騎士団の主力騎士レベル。5で腕利きの傭兵レベル。3でどうにか一人前。……ってのが私の裁定だけど。

クラウス:幹部の護衛ね。ヨークの立場次第だけど、4〜7って所じゃね?

GM:じゃあ、目標値9って所で。ヨークは幹部の中でもかなり高位として、6Lvとしておこう。

クラウス:(ダイスを振る)……成功。相当の腕利きか……とか思っておく。5Lvですら本来はかなり強いんだよな。

GM:高レベルキャラ作成の場合の7〜8Lvでも、名誉点で見れば300点で『都市レベルで名前が通じる』だからね。6Lvでも名誉点100〜200帯の『噂の人物』くらいはあるんじゃないかな。ひょっとしたらクラウスはその護衛の名前に心当たりがあるかもしれないね。あ、別に詳細設定があるわけじゃないけど。

クラウス:なるほど。……改めて、オッサンがここの二大ギルドの幹部だって実感が湧いて来たな。

GM/ヨーク:「なんやねん、藪から棒に」

クラウス:護衛の質。相当な腕利きが二人……それを簡単に呼び付けることが可能って事を考えると、な。

GM/ヨーク:「まぁ、今は抗争中やからな。用心はしておくって事や。何せワシは要人やからなぁ! がはははははは! 用心と要人、笑って良いんやぞ!?」(一同笑)

クラウス:……護衛の反応は?(笑)

GM:引き攣り笑い。(一同笑)

クラウス:駄目だこのおっさん、少なくともギャグセンスは死んでやがる(笑)。
 

 そんな駄目会話をしている事暫く。
 先のチンピラが一人の女性を連れて戻って来ます。
 女性は何で連れてこられたのか分かっていない模様でしたが、事情を聞かされると顔を真っ青にします。
 自分達がコラーロサイド外縁部の外れの出身であり、兄がそこが最近開発による建築ラッシュである事に感慨を抱いていた事、工事現場と言えばそこではないかという事を伝え、恋人を救ってくれないかと懇願します。
 
 が……。

 

GM/ヨーク:「あのな、嬢ちゃん。ぶっちゃけワシらはその≪赤い焔≫のチンピラがどうなろうと知ったこっちゃ無いんや。アンタにそのチンピラが贈ろうとしていた真珠の首飾りを、こっちの兄ちゃんが探してたから……ってだけで、それが無ければアンタの兄貴がそのチンピラを始末するのを待っとれば良いだけの話や」

クラウス:……あー、そういやその首飾りは?

GM/女性:それを聞いた女性は更に顔を青ざめさせるけど、すぐにキッとクラウスを睨むね。 「何なのよ、アンタは! 何の権利があってあの首飾りを……」

クラウス:予約権。正確には、予約権の持ち主の代理人だな。そもそもが、俺がここに来たのはアンタの恋人が予約無視して店側を脅し、その首飾りを買い叩いて行ったからだ。俺はそれを奪回に来た冒険者で、≪赤い焔≫側でアンタの恋人の話を聞いてここに来た。たまたま遭遇したヨークの旦那に事情を話して、情報提供と引き換えに首飾り捜索を手伝って貰ってる。OK?

GM/女性:「……首飾りを渡せば、彼を助けてくれる?」

クラウス:メリットが少なすぎる。そもそも、首飾りを受け取る事に対する報酬はヨークの旦那に支払った情報と言うリソースで既に取引が終わっている。恨むんなら、非合法な手段でそれを持って来たアンタの恋人を恨んでくれ。

GM:すげぇ取り付く島も無いね(笑)。

クラウス:自業自得で反省の色も無い相手には厳しいぞ、俺は。

GM/女性:まぁ、その言葉を聞いたら女性は暫く悩んでから、ヨークとクラウスに声をかけ直すね。 「……1万ガメル。兄の物ではない私の全財産です。これで手打ちとして、彼を助けていただけませんか? 無論、首飾りも差し上げます」

クラウス:……俺に決定権は無いな。その辺の生殺与奪の判断は、ヨークの旦那の仕事だ。どうよ?

GM/ヨーク:「……ふぅむ、どうやって貯めたんかは知らんが、1万かぁ……。まぁ、会話の余地は出来た感じやな」

クラウス:……っつーと?

GM/ヨーク:「≪赤い焔≫もそないなチンピラ一人にあんまり関わっていられへん筈やからな。街の外まで出れば追ってこんやろ。……んで、ウチとしてもこの金で手打ちにしたっても良い。話も内輪で留まっとるみたいやしな。……どや、この街を出る覚悟があるなら見逃したる」

クラウス:……≪赤い焔≫相手に庇う事をするまでの義理は無いが、見逃しても良くはなった、と。

GM/ヨーク:そうみたいだね。んで、女性はそれに即座に頷き、ヨークはそれを見て条件を一つ追加するよ。 「まぁ、そうは言ってもアンタの兄貴に関してはワシはノータッチや。家族間の事なんやから、アンタ自身で説得しいや。アンタの兄貴が見逃す事に了承したら、正真正銘ノータッチや。まぁ、話の結果がどうなるかは見届けに――――」 と、言った所で護衛の一人がヨークに耳打ちすると、ヨークの顔色が変わるね。 「ぬわぁ!? そ、そうやった! 今日はこれからフィオナちゃんとディナーやったぁ!」(一同笑)

クラウス:何だいきなり!?(笑)

GM:まぁ、ここはメタに解説しようか。ヨークは≪ひまわり園≫出身の元孤児、フィオナ(NPC番号:83)という女性にぞっこんなんだよね。彼女は現在、裏カジノの支配人をやるまで上り詰めたしたたかな交渉人なんだけど……報酬の殆どを匿名で≪ひまわり園≫に送っているとか。

クラウス:ほほう。……で、そのデートが今晩あったと(笑)。

GM/ヨーク:「あかんわー! 髪のセットもしとらんし、バラも買っとらん! 急いで準備せんと……」 と言うけど、それに慌てたのは件の有力メンバーの妹である女性だね。私の彼氏はどーなるんだって感じで。
んで、その言葉を聞いたヨークはクラウスに向き直るよ。 「……坊主、報酬払うからちょいと頼まれてくれんか? ワシの代理人として、この嬢ちゃんの恋人とアニキの件がどうなるかの見届け人を頼みたいんや」

クラウス:……ふむ。了解した、コラーロサイド外縁部だな?

GM/ヨーク:「そうみたいやな。それで、どっちがどう転んでもワシに報告してくれればエエ。報酬は1000って所でどうや?」

クラウス:妥当だな。ただ、俺の立場をその有力メンバーに証明する物が欲しい。

GM/ヨーク:「せやな。一筆書いたる。ちょっと待てや」
 

 と、いうわけで。
 
・≪夜を統べる者≫とチンピラは手打ち。街の外に行けば、≪赤い焔≫もわざわざ追わないだろう。
・ただし、チンピラの恋人の兄に関しては自分たちで説得する事。
・クラウスは第三者として、その説得の成否を見届ける。報酬は1000ガメル。
 
 という風に話が纏まり、クラウスは移動を開始します。
 件の『恋人』も同行。目的地はコラーロサイド外縁部です。
 
◆ゴールドコースト中央/初日 20:00〜21:00◆
 
 特にイベントは無し。
 ≪黄金への誘い亭≫の店主であるガレド・ランカース(NPC番号:95)と遭遇します。
 ……それだけでした。
 今にして思えば、クラウスが所属している冒険者の店なんですから、初期好感度が何点かあっても良かったかもしれませんね。
 
※NPC好感度変動
 ガレド・ランカース:0→1
 
◆中央広場/初日 21:00〜22:00◆
 
 さて、ランダムイベント発生です。
 中央広場にやって来たクラウス、貿易省の知恵兎ことシャント・カロットフェストに声をかけられます。
 イベント、『悪い風』。登場したNPCは何かしらの理由から酷く胸騒ぎを覚えています。
 それは理由の無い第六感だったり、何らかの根拠のある不安だったりするのでしょうが……それはさておき。
 イベント内容としてはミッション発生ダイスを振らずに、護衛のNPCミッションが発生するイベントです。
 
 ただ、問題はこのイベントに限らず幾つかのイベントにあるボス強化属性ですね。
 幾つかのイベント(ワールドガイドでは「x」マーク付き)のイベントで条件を満たすと、そのシナリオのボスが何らかの強化を受けます。
 内容はPC人数によって変わるのですが、一人の場合は『ボスの剣の欠片増加』という効果ですね。

 ……まぁ、これまでクラウスは基本的に安定感を持ってボスを切り抜けてますので、『丁度良いかな』というのがGMの感想でしたが。
 

GM/シャント:「……クラウス、すまない。少し良いか?」 中央広場に入るとシャントがいきなり声をかけて来るね。 「すまないが―――(ダイスを振る)……ライズハイ中央まで一緒にご足労願いたい」 と、いきなり護衛依頼の発生だね。

クラウス:ライズハイ中央? ……まぁ、さしたる遠回りでもないか。

GM:そだね、そっちに移動した事による最終ミッションでの不利益とかは起こらないよ。

クラウス:しかし、どうしたんだシャント? 何か急ぎの用か?

GM/シャント:「まぁ、勘のような物だ。些か不安要素があってな」 ……イベント内容が、要は『不安を覚えたNPCがPCに護衛依頼を頼む」ってなもんだからね。細かい設定は考えてないんで、悪しからず。

クラウス:分かった。……ま、よかろ。少しだけ遠回りすれば良いだけだし、大した手間にはならん。……けど、別の依頼受けてる最中なのが気になるな(笑)。

GM:NPCミッションってシステムがある以上、リオスのシナリオではそこは考えない方が良いよ。そうじゃないと、NPCミッションなんて受けられなくなるし。多少不自然でも、そこは気にしないで。

クラウス:それもそか。んじゃ、少しだけ大回りでライズハイ中央を経由するルートでコラーロサイド外縁部に向かおう。
 

※NPC好感度変動
 シャント・カロットフェスト:7→8
 
◆ライズハイ中央/初日 22:00〜23:00◆
 
 そしてやって来たライズハイ中央。
 ランダムイベントはありません。
 遭遇NPCはヴァンダルゴンダル。地味にこの歩くベンチャー企業(9割失敗)も、良く会います。
 
 まぁ、そっちは軽い会話程度。
 送られて来たシャントは、用事があったらしき商館の前でクラウスと別れます。

 

GM/シャント:「すまないね。これはお礼だ」 と、報酬のアイテムを渡してくれるね。(ダイスを振る)……『マジックコスメ』? えーと、変装判定の結果が良くなる化粧品か。

クラウス:おいシャント、男が化粧品貰ったって余り嬉しくねぇぞ(笑)。

GM/シャント:「私が持っていてももっと無駄だろう。君のように斥候としての訓練を受けていれば、変装などの際に使う可能性はまだあるが、私は無理だからな。……物流把握の為に現場に行ったら、余剰が出たとかでな。くれた」

クラウス:それ、賄賂じゃね?(笑)

GM:……あ、そうかも(笑)。でも賄賂ならもう少し人に合った物を渡すんじゃない?

クラウス:あー……それもそうか。じゃあ、そのマジックコスメを取り扱ってる所の女性社員辺りが、タビットにお化粧させたら面白そうとか言って強引に渡したとか。(一同笑)

GM/シャント:それだ!(笑) シャントは心なしか疲れた表情で押し付けて来ます。 「良いから、頼む、貰ってくれ。これは私に押し付けられた善意の皮を被った悪意の塊だ」(一同笑)

クラウス:……まぁ、貰っておく(笑)。後で換金でもするかなー。

GM/女性:「……その前にコラーロサイド外縁へ急いでよ」 と、連れてる件の女性は不機嫌そうに言うね。

クラウス:ま、それもそうか。それじゃ、そろそろ行くとしよう。ありがとうな、シャント。

GM/シャント:「また何かあったら頼むかもしれないな。宜しく頼む」
 

※NPC好感度変動
 シャント・カロットフェスト:8→13
 
◆コラーロサイド中央/初日 23:00〜24:00◆
 
 時間が遅い為、NPC遭遇もランダムイベントも発生しません。
 人気の少なくなってきたコラーロサイド・ストリートを抜けて北部……。
 コラーロサイド外縁部に向かいます。
 
◆コラーロサイド外縁部/二日目 00:00〜01:00◆
 
 そしてやって来たコラーロサイド外縁部。
 夜間につき人気のない工事現場で、二人の男が向かい合っていました。
 腕を組んで睨みつけている男と、頭を下げている男。
 どうやら頭を下げている方は、妹との交際を認めさせてくれるように頼みこんでいるようです。

 

クラウス:……俺、どう考えても場違いだよね。(一同笑)

GM:いや、むしろ関係の無い第三者だからこそ、立会人としては丁度良いんじゃない?(笑) んでまぁ……面倒だから呼称を『兄』『妹』『チンピラ』で統一するよ。『妹』とクラウスの存在に気付いた『兄』と『チンピラ』はそっちに向き直り、まずは驚いた後にクラウスに何者かを問うね。

クラウス:冒険者、クラウス・ビーダーシュタット。ヨーク・バイルガンド氏の依頼にて、結果の見届けに来た。

GM/『兄』:「ヨーク……ヨークだと!? 何で幹部の名前がここで出る!?」

クラウス:肩を竦めて、にやりと笑うか。 ……まぁ、事情の一切はそっちに既に伝わっちまってるって事だ。で、アンタの妹さんがヨークの旦那と一つの交渉をした。その結果、俺はここまで見届け人として連れて来られた……って所か。

GM:で、その言葉の終わりを待って、『妹』が前に進み出るよ。一人芝居劇場になるのが嫌だから端的に言うと、『妹』の『チンピラ』との交際を認めてくれるように『兄』に懇願してるね。『チンピラ』は≪赤い焔≫は抜けるつもりだというけど、『兄』はその場合に発生する可能性のある≪赤い焔≫の報復を気にかけているようだよ。

クラウス:それに関して、ヨークの旦那から一つ提案を貰って来てるんだがね。

GM:うん。でもそれを言いだす前に、『チンピラ』の方から「ならばいっそ、ラスベートから出る」という言葉が出る。それを聞いて『兄』も『妹』も驚くけれど、『妹』は彼と一緒ならどこでも大丈夫だと主張する。決意が固いのを見た『兄』は、一つの条件を出すね。地図を取り出して一つの場所に丸を付けて、それを『チンピラ』に渡すね。その地図を見た『妹』が顔を青くするよ。

クラウス:……何だそれ?

GM/兄:「覚悟の程と強さを見せてもらう。この場所にある洞窟に入って、生きて帰って来い。それが俺の出す条件だ」 ……ちなみに、クラウスは近郊で狩りをする事もある(ハンター技能5Lv)から知ってるね。そこは、えーと……(ダイスを振る)ヒポグリフが住居としてる洞窟で、危険だからと言って誰も近付かない場所です。

クラウス:へー……成程、度胸試しか。

GM:うん。で、その話を聞いた『チンピラ』はガクガクと震えるけど、意を決して出発するね。

クラウス:……さて、俺はこれで依頼終了になるのかな? それとも、戻ってくるまで待った方が良いのかな? ……なんとなくGMがダイスで敵を決定してた事から、予想はつくけど(笑)。

GM/兄:うん。出発を見送った後で、『兄』がクラウスに声をかけて来るよ。 「冒険者、お前に一仕事頼みたい」

クラウス:……あのチンピラが逃げ出さないかどうかの監視か?

GM/兄:「それもある。もし逃げ出したり、行ったふりをして帰って来るような奴だったら……俺にその旨を伝えて欲しい。そして、もし逃げずに洞窟の中まで行く根性があったならば……逆に、ヒポグリフに食われないように守ってやってほしい。俺のテストとしては、その根性と勇気を見たならば合格だ。少なくとも、俺の妹に対しては本気だということでな」 と、溜息を吐きます。『妹』はほっとしたように『兄』を見てるね。

クラウス:(さらっと)で、それを受けた場合の俺のメリットは?

GM/兄:「……ヨークさんからの依頼の範疇には、入らんか」

クラウス:成功失敗の指定は無いからな。どちらにしろ、俺のその段階での仕事は『見届ける』だけだ。そこから先は別料金だぜ?(笑)

GM:……うーん、どうしよ。既にミッション想定よりも多めの報酬を約束してるんだよね。まぁ、NPCミッションの報酬額を考えるとそれでも誤差なんだけど……。っていうかまぁ、分かっちゃいたけど気に入った相手に関する事は無報酬どころか赤字でも全力で動くけど、嫌いな相手に関しては利益が無いと徹底して動こうとしないね。

クラウス:まぁな。……まぁ、心情的な問題であってそこまでガチで報酬欲しいわけでもないし……。『チンピラ』のせいで大損こいたっていう『わけあり商店街』の店に対する補償。被害額+α。並びに、『チンピラ』のせいで俺に依頼まで出した学生に対する補償。被害額+α。並びに某壁新聞の記者に絡んでいた『チンピラ』の子分の迷惑料。(一同笑)

GM/兄:うわ、足元見てる!(笑) 「……お前の利益にはならないだろう、それは」

クラウス:心情的に、そのチンピラの傍迷惑な行動が嫌いだっただけだからな。そっちサイドに損をさせられるなら、俺の利益はまぁ、差し置いても良い。

GM/兄:その言葉を聞いた『兄』は苦々しい表情で、諦めたように溜息を吐くね。 「……厄介な奴だ。分かった、それで構わない」

クラウス:オーライ。その辺がしっかりしてる奴は嫌いじゃないぜ。それじゃ、行って来る。
 

◆最終イベント◆
 
 そして、依頼を受けて出発したクラウスは、コラーロサイド外縁部から更に外に、ヒポグリフが住む洞窟へ向かうチンピラの後を追います。
 チンピラは恐怖に震えながらも、『兄』の言った通りの場所へ逃げる事も無く進んで行きます。

 

クラウス:ほう……意地は据わってるみたいだな。

GM:そうだね。で、彼が件の洞窟に入ると同時に、洞窟の外から飛来する影が一つ。狩りに行っていたのか何なのか。ともあれ、折悪くヒポグリフが帰って来たようだよ。で、チンピラは腰に差してた剣を引き抜いて、挑みかかろうとするけど……まぁぶっちゃけ、勝ち目は無さそう。

クラウス:流石にそこまでは期待できん、か。まぁ良いさ、依頼は依頼だ。小石でも拾って、ヒポグリフに投げつけてやろう。

GM/チンピラ:じゃあ、当たりはしなかったけどそれを回避する為に、ヒポグリフとチンピラの間には距離が開くよ。チンピラは、 「あ、お前は……!?」 と、驚いたような声を上げるけど。

クラウス:あー、度胸試しはここまでだ。俺はあの『兄』の指示でお前がズルしないかどうかを見張りに来てたんだが。んで、ズルせずに行って死にそうになったら助けてやれってさ。面倒臭ぇの。 ……とりあえず、剣を抜いてヒポグリフに突き付けるか。 ほーれ、鬼さんこちら、手のなる方へ―――ってな。

GM:ん。それじゃあ、ヒポグリフはまずはクラウスを狙うつもりになったみたいだね。それじゃ、今回のボス戦と行こうか!
 

◇VSヒポグリフ(かけら×6個)◇
 
 今回のボスは欠片が大量に入ったヒポグリフです。
 逆に言うと、欠片が大量に入ってるだけでヒポグリフです。
 ……ヒポグリフ、命中と回避は≪飛行≫能力も相まって高め(基本値6)なのですが。
 攻撃力は≪連続攻撃≫があっても2D6+4が2回です。プロテ込み防御力9のクラウスにとっては回復さえサボらなければ、脅威にはならない攻撃力です。
 
 高い欠片補正も相まって、HPだけは多いのですが……その結果何が起こるかと言うと、緊張感に欠ける殴り殴られの長期戦でした。

 

クラウス:(ダイスを振る)……お、当たって14点。……今何ラウンド目だ?

GM:11……12?(笑)

クラウス:プロテの持続時間、もう少し大丈夫だよな……(笑)。
 

 結果、18ラウンドで切れるプロテクション(1ラウンド目にかけたので、正確には19ラウンド目で切れる)の残り効果時間を気にする事になるレベルの長期戦になりましたが……。
 なんとか15ラウンド目に、ヒポグリフの撃破に成功したのでした。
 
 ……クラウス曰く、『次回からは絶対にファナティシズム使う』。
 そうして下さい。マジで。

 

GM:お疲れさま。それじゃ、ヒポグリフを倒したクラウスにチンピラがお礼を言うね。

クラウス:俺に礼を言うくらいなら、これまで迷惑かけて来た連中に謝って来い。

GM:まぁ、そんな取り付く島の無いクラウスだけど。とりあえず、『兄』は約束通りに迷惑料含めて、わけあり商店街の店のおっちゃんとベルナールとアリッサに渡す為の現金をくれるよ。後は真珠の首飾りも約束通り渡されます。

クラウス:んじゃ、夜も遅いからこれを持って帰ってさっさと寝るかねー。

GM:そだね。『兄』と『妹』と『チンピラ』に関しては、ここから先は彼らの問題だし。
 

 帰り道、流石に時間が遅すぎてイベントも遭遇NPCも何もありません。
 そして翌日―――。

 

クラウス:んで翌日になったら、やるべき事はヨークのオッサンへの報告、ベルナールへの報告&真珠の首飾りと迷惑料を渡す。んで、わけあり商店街の件の店とアリッサにも迷惑料を渡しに行くか。具体的にどれくらい貰えたんだろ、迷惑料。

GM:んー、商店街に対しては首飾りの値段の詳細設定が無いから分からんけど、まぁ元値の1.2倍程度の額。ベルナールにも、元のクラウスに支払う報酬が1000の予定だったから1.2倍で1200かな。アリッサは500ガメルくらい。

クラウス:ま、そんなもんか。

GM:後は、実際に渡しに行く所まではプレイしないよ。ヨークは報告を聞いているのか居ないのか、フィオナとのディナーが失敗に終わったらしい愚痴と泣き言を繰り返すね(笑)。

クラウス:……あー、まぁ、頑張れ?(笑)

GM/ベルナール:んで、ベルナールの方は首飾りどころか、何故か依頼料より多くの金が戻って来た事に驚くね。 「あの、こんなに貰えません。首飾りを持って来て貰う事すら、依頼の範疇外だったんですから……せめてこのお金は貰って下さい」

クラウス:良いから、その金でお前の想い人をデートにでも誘ってやれよ。……ただし、どっかのオッサンの二の舞にならないように、アルトゥール北は止めておけ。ヴェーラ島辺りがお薦めだ。(一同笑)

GM:……うわぁ(笑)。あ、ちなみにわけあり商店街のオッサンは、クラウスに凄く感謝するね。買い叩かれて損したと言っても、幾らかのお金は貰ってたわけで……それに加えて、元値の1.2倍程の金が戻って来たんだから。

クラウス:そいつぁ良かった。

GM/おっさん:「……そうだ! 良ければ何か一つ、商品を包んであげよう。あんまりにも高い物は流石に無理だが……」

クラウス:え? んーと、アクセサリ?

GM:そだね。そうなる。……あ、折角だからここで貰ったアクセサリ、後に都合がついた時に女性NPCにあげれば好感度+1D6とでもしようか?(一同笑)

クラウス:何でお前はこのゲームをギャルゲみたいにしたがるんだ!!(笑) ……まぁ、そうだな。マーチャント技能で品物の良し悪しを判定してみて良いか?

GM:ん、どうぞー。

クラウス:(ダイスを振る)……18か。気合入れ過ぎだろ俺。(一同笑)

GM:じゃあ、値段の割に素晴らしい出来のイヤリングを見付けたね。素人目どころか、商人の真似事で多少なりとも眼が肥えてるクラウスの目から見ても、何でわけあり商店街に流れ込んで来たのか分からないレベル。ひょっとしたら、誰かの鑑定間違いで完品がここに来てしまったのかも。

クラウス:……おっちゃん、これくれ。足りないとしたらこっちで余分に払っても良い。

GM/おっさん:「いや、それくらいなら良いよ。包装の希望はあるかい?」

クラウス:渡す相手も居ないからな。誰に渡しても良い感じに当たり障りのない包み方で。

GM:……ちょっと君、自分がフラグ立てた女性の数を数えてみようか。(一同笑) んで、アリッサに迷惑料を渡しに行くと……って言うか、アリッサの家とか知らなくない? 多分他人に家とか教えてないよ、あの人。

クラウス:あー、悪徳商家の告発とかもやってるからなぁ。身を守る為に、か。

GM:うん。と、いうわけでアリッサの方は次回以降に会ったら、という事で。その500はとりあえず持ってて。……そんな感じで、今回は終わりだね。次は街にしようかな、ダンジョンにしようかな……。
 

※NPC好感度変動
 ベルナール・タンブリエ:3→6
 ヨーク・バイルガンド:5→10
 
 獲得経験点:1180点
 獲得名誉点:17点(かけら6つ)

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