◆開始前に◆
 

GM:今回も街ミッションやって、それが終わったら次はダンジョンの方やってみよっか。

クラウス:了解。それじゃ、成長と買い物の報告からだな。

GM:お願い。

クラウス:では、クラウス・ビーダーシュタット。上がった能力値は敏捷度。技能は、コンジャラーが1から2になった。

GM:ありゃ、ファイターじゃないんだ?

クラウス:それも考えないでもなかったけど、現状でも一応並の2Lvファイター程度のスペックはあるし、何よりも回復手段が無いのが不味過ぎる。ので、回復手段に加えてファナティシズムやカウンターマジックといった使い勝手のいい魔法の多いコンジャラー2を優先で。ソロプレイだから、色々平たく上げてくことになりそうだなぁ。

GMまぁ、ガンバレ? あ、買い物は?

クラウス:特に無し。もっと金があれば腕輪買ったんだけど、まぁ無い物ねだりだな。

GM:ボーンベストと器用度増強の腕輪があるだけでも、このレベルにしては破格だしね。さて、それじゃあセカンドミッションを始めようかー。
 

名前:クラウス・ビーダーシュタット
種族:人間 性別:男 年齢:23 生まれ:冒険者
身長:185cm 体重:66kg 髪の色:銀
経歴:家族に冒険者がいる 有名人の友人がいる 育ての親に拾われた
能力値ダイス:技8 体9 心10 A8 B7 C9 D8 E6 F8
最終能力値:器用度16+2 敏捷度16 筋力18 生命力17 知力16 精神力18
保有経験点:130
合計名誉点:11
保有名誉点:11
HP:23 MP:24
冒険者技能:ファイター1 コンジャラー2 スカウト1 セージ1
一般技能:マーチャント5 ハンター5
戦闘特技:防具習熟/非金属鎧
武器:発動体バスタードソード
防具:ボーンベスト カイトシールド
アクセサリ:器用度増強の腕輪
所持品:冒険者セット スカウト用ツール ヒーリングポーション×2
戦利品:白い布(10G)
所持金:705
 

◆英雄の条件◆
 
 さて、セカンドミッションとして選んだのは『英雄の条件』。
 神を目指す冒険者バルガン(年若いドワーフの冒険者。レベルは1。NPC番号:91)関係のミッションです。
 ≪英雄バルガン・コクスクロスを神にする会≫会長のシルフィー・コクスクロス(バルガンの妹。ドワーフ。NPC番号:92)から、≪神にする会≫の会員名簿にメンバーを集めて欲しいという依頼となります。
 
 バルガンは『強く優しく逞しく』をモットーとする善良な熱血冒険者ですが、野望と実力が致命的に噛み合っていない名物男です。
 その妹であるシルフィー……ああ、名前は似てますがどっかの砲台エルフとは違います。シルフィーはそんな兄に心酔し、≪神にする会≫を立ち上げてしまった『能力の発揮方向を間違えた才媛』です。
 バルガンの冒険に同行し、それを元に武勇伝を執筆。それが好評を博している文豪でもあります。
 
 そんなシルフィーが『黄金への誘い亭』にやって来て出した依頼は、先述した通り≪神にする会≫のメンバー獲得。
 72時間以内に6人の署名を獲得して持って来て欲しいとの事です。

 

GM:ちなみにメタな話をすると、『NPCミッションを発生させて、それを達成する』というのを条件に、通常の報酬に加えてNPCが自動的に署名してくれるから。あ、例外的に前回のミッションで貸しがあるメルセラとトンミは、会って頼めば自動的に署名してくれるとします。(一同笑)

クラウス:……それは、良いのか?(笑)

GM:ちょっとルール改変的な部分があるけど、こういう方がNPCらしさが出るかなって。メルセラは10Gしか報酬渡せなかったの気に病んでるだろうし、トンミに関してはアンデットの件とスリの件で2回も助けてるしね。まぁ、会えるかどうかは知らんけど。

クラウス:まぁ、良いなら構わん。とりあえず、シルフィーから署名用紙を受け取るか。……名前はお嬢と似てるなコイツ。

GM/シルフィー:「では、≪英雄バルガン・コクスクロスを神にする会≫会長として、この依頼をお願いします。報酬は300ガメルです」 と、シルフィ……じゃない、シルフィーは笑顔で言うね。

クラウス:一瞬、ブリザードやサンダーボルトで周辺一帯を焦土にしかねないエルフが見えた気がするけど、了解した(笑)。まぁ、日銭稼ぎとしては面白い依頼だろ。……と、言うわけで宿を出るぞー。

GMシルフィー:シルフィーは、「頑張って下さい! これもまた神話の一説に……!」 と、応援してくれる。(一同笑)

クラウス:……テンション高い奴だなぁ(笑)。

GM:というわけで、12:00のゴールドコースト中央からスタートだね。

クラウス:……まぁ、シナリオを楽しむ意味でも適当に彷徨い歩いてみるか。
 

◆東トノール中央/初日 12:00〜13:00◆
 
 『まずは行った事が無い場所に』という理論の下、東トノール街区中央に向かうクラウス。
 歴史を感じさせる古い拵えの商館や店舗が並ぶこの街区は、活気にこそ欠けるものの非常に落ち着いた雰囲気の街区です。
 
 ランダムイベントは発生せず、店を冷やかしている最中に図書館司書の女性(エルメリン・クヌート。NPC番号:69)と知り合う程度に収まります。
 その辺の屋台で昼飯を買おうとしていたクラウス、同じタイミングで同じ商品を頼んだエルメリンと、最後の一個であった串焼きの譲り合い。平和です。
 
※NPC好感度変動
 エルメリン・クヌート:0→1

◆ライズハイ中央/初日 13:00〜14:00◆
 
 東トノールを抜けたクラウスが次に向かったのは、ライズハイの中央街区。
 ライズハイ中央は歴史・規模においてリオス最大規模の商館・店舗が立ち並ぶ高級繁華街です。
 雑多ながらも歴史と伝統を感じさせる、清潔感のある繁華街との事ですね。
 
 そしてランダムイベント発生と共に遭遇したNPCは……何と、ベルハルト・デーニッツ(NPC番号:22)。
 公式リプレイ、新米女神シリーズに登場するジークの弟です。リプレイの方にもNPCとして何度も出て来ていますので、知っている方も多いでしょう。
 
 発生したランダムイベントは『救出!子猫ちゃん』。
 生垣の奥や木の上などにいる子猫を救出するイベントです。

 

GM:では、クラウスがライズハイ中央街区をぶらぶら歩いていると、一人の少年が商館の庭に植えている木の上に上った子猫を、心配そうに見ているね。どうやら上ったのは良いけど降りられなくなったみたいで。

クラウス:……むぅ、まぁ見かけた以上、声をかけてみるか。どうした少年、あの猫の飼い主か?

GM/少年:「いえ、違いますが……関係者です。僕の商会の従業員の娘が拾って来たとかで……目を離した隙にこんな所に登ってしまったのだとか。今、その子には誰か手を借りられそうな人を探しに行かせていますが」 と、突然声をかけて来たクラウスに対し、僅かに驚いたような表情で返すのは身なりの良い少年だね。

クラウス:……NPCのラインナップの中の誰かなんだよな。俺、見た事無いから分からんけど。まぁ、良いとこの坊ちゃんか。 ……んー、背伸びすれば届くか?

GM:少し厳しいかな。一応、ルールだと登攀判定で目標値B……えーと、この場合10だね。10を目標の登攀判定に成功するか、何か有効な手だてがあればそれでって感じになってる。

クラウス:まぁ、ここはそのルールに従って登ろうか。あぁ、冒険者セットの中に毛布があったから、それを少年に渡そう。 少年、悪いけどそれを猫の真下辺りで広げて持っていてくれないか? 猫が万一落ちたら、その広げた毛布で受けとめる感じで。 んで、荷物と武器を地面に置いて屈伸運動。

GM/少年:「登る気ですか?」

クラウス:んー、要らんお節介か?

GM/少年:「そう言うわけではありませんが……」

クラウス:じゃあ見てな。こういうのは割と得意なんだ。(ダイスを振る)……ほら出た、11!

GM:OK、では何とか木の上に登って子猫を捕まえる事が出来たね。えいえい、猫パンチ(笑)。

クラウス:はっはっは、可愛いなぁ(笑)。とりあえず、下で待ってる少年の所に戻ろう。

GM/少年:「……助かりました、ありがとうございます」 と、どこかほっとしたように言う少年。丁度その時、商館の中から使用人らしき人達が脚立を手に駆けて来るね。その後ろには、半べその小さな女の子も。彼女が少年の言ってた、『使用人の娘』だね多分。

GM/使用人:「旦那様、大丈夫ですか!? ……おや、その方は?」

GM/少年:「通りすがりの……見た所、冒険者かな?」

クラウス:あぁ、そうだけど……旦那様?

GM/少年:「ああ、名乗ってなかったっけ。……改めてありがとう、冒険者の方。デーニッツ商会の商会長、ベルハルト・デーニッツだ」

クラウス:デーニッツ……デーニッツ……えぇぇぇぇ!? おま、それ、ぞんざい勇者団のジークの弟!?

GM:正解(笑)。まぁ、匂わす表現は殆ど出してなかったけど、気付かないもんだねぇ(笑)。

クラウス:…あいつもワールドガイドのNPCで出て来るのかよ(笑)。まさかぞんざいも居るとか?

GM:居ないよー、向こうはルーフェリアとかアイヤールだもん(笑)。

クラウス:まぁ、てっきり単なる良いとこの坊ちゃんだと思ってから、ポカーンとした顔で見てる。

GM/ベルハルト:「あぁ、気付いてなかったんだ」 と、ベルハルトは楽しげに笑うね。

クラウス:うん、まぁ……あーっと、敬語とか使った方がいいのか?

GM/ベルハルト:「お好みでどうぞ。若輩者だから、軽視されるのは慣れてるよ」

クラウス:いや、そういうつもりは無いぞ……です。(一同笑) だいたい、実績で見りゃ当代のデーニッツ商会ったら相当なもんだろ。国外に居る兄貴は有名な冒険者で、そっちとのツテもある。となればむしろ、今後極めて有力な商会だ。軽視する理由はどこにも無ぇよ……です。(一同笑)

GM/ベルハルト:「分かった、無理するな」(一同爆笑)

クラウス:まぁ、お言葉に甘えて。あ、この猫はそこの子に渡せばいいのか? とりあえず、そこの女の子に猫を渡すけど。

GM:はいはい。こっちは名前とか無いモブの女の子だけど、嬉しそうに猫を受け取ってお礼を言うね。

クラウス:もう目を離すなよ? ……さて、んじゃまー俺はこの辺でお暇するわ。仕事の途中だし。

GM/ベルハルト:「分かったよ。……えーと……」

クラウス:あ? あぁ、クラウスだ。クラウス・ビーダーシュタット。本業狩人、現駆け出し冒険者。

GM/ベルハルト:「ああ、ありがとうクラウス」 というわけで、ここでお別れかな? NPCミッションも発生しなかったし。

クラウス:こっちから仕事が無いか聞くって選択肢もあるみたいだけど、商会長相手にこの程度のコネでそれをやると色々と角が立つ気もするしな。そもそも、こんな大物を≪神にする会≫に勧誘してどーすんだ。(一同笑)

GM:……そういう発想もあるか(笑)。

クラウス:システム的には問題無いのかもしれないけど、想像力を働かせるとどうしてもな。時間的な余裕もあるしな。とりあえず、ライズハイを抜けて次に行こう。
 

※NPC好感度変動
 ベルハルト・デーニッツ:0→6
 
◆ライズハイ外縁部/初日 14:00〜15:00◆
 
 特に目的地は無いので、クラウスは完全に散策モードに入っています。
 次に訪れたライズハイ外縁部は、ラズベートと外を結ぶ最大のストリートとその周辺地区。
 大きな店や商館が建ち並ぶという点では中央部と同じですが、中央部に比べて更に雑多で活気のある区画です。その分、落ち付きは薄れていますが。
 
 ランダムイベントは発生せず、遭遇したNPCは“けせらんぱさらん”クルック・ユック・ケルン。
 世にも珍しい……のかどうか、某卓m@sグララン卓の影響で感覚がマヒしてますが。
 ともあれ、多分きっと珍しいグラスランナーの神官の女性です。
 物珍しさ優先で街中をやたらと歩きまわっている彼女と遭遇したクラウス、建造準備が進んでいるバークリング家(有力商家)の博物館の建設予定地を見物して、超適当かつ好き勝手な意見交換をします。
 謎の意気投合。でも彼らの意見を取り入れたら、既に博物館は博物館じゃなくなる気がします。(クラウス:やっぱ博物館は変形合体すべきだって。 GM/クルック:「いや、ここは博物館が二つに割れて、そこから魔動機文明期の巨大魔動機兵器が出撃すべき」)
 
※NPC好感度変動
 クルック・ユック・ケルン:0→1
 
◆コラーロサイド外縁部/初日 15:00〜16:00◆
 
 完全にブラついているだけのクラウス、未だに署名人数0ですね。
 次にそのまま、新興住宅街であるコラーロサイド外縁部に移動するクラウス。
 この辺りは新興住宅街であると同時に、聖銅天使学院という各神殿が共同出資で運営している学校があります。
 
 そして、街区では人だかりが出来ていて、そこには外見年齢14歳ほどのルーンフォークの少女がいました。
 聖銅天使学院の不真面目な事務員、ビルジニー(NPC番号:44)です。
 彼女を含めた野次馬が見ているのは工事中の現場でしたが、そこは現在大工も野次馬も揃って騒ぎながら見ているのは、基礎工事の為に掘り起こされた地面の中から出て来た魔動機械でした。

 

GM:と、いうわけでランダムイベント。魔物知識判定は――――成功? それじゃあ、レンガード(警備用魔動機械。1Lv)が1体、工事現場から顔を出しているね。

クラウス:あー、レンガードか。集まると厄介だけど、一体なら仮に暴れ出してもさして脅威じゃないな。じゃあ、野次馬に混ざって見物してる。

GM:んと、1D6振って貰える? ……2? じゃあ、そうしていると、まぁ懸念通り。掘り起こされたレンガードが急に起動して無差別に暴れ出すね。電撃バチバチ吐きまくるのかな。

クラウス:うお、危ねぇ!?

GM:工事責任者らしき人が、慌てて周囲に避難勧告をする。……さて、クラウスはどうする?

クラウス:まぁ、飛び込んで戦闘開始か。こちとら戦える身だし、放置は出来んな。

GM:……こっちは戦闘開始前から、詰みの気分なんだけどね。

クラウス:詰んでいるように見えても終わっていない。勝負は全て、限りなく詰みに近い五分だ!!(一同笑)

GM:攻撃力2d−2で防御力8を相手にするのは十分詰んでると思うの、私。(一同笑)
 

◇VSレンガード◇
 
 略。

 

GM:では、クラウスの前には機能を停止したレンガードが転がっています。周囲の野次馬や大工は喝采をあげるね。

クラウス:……まぁ、このレベルでも一般人からすれば危険か。剣を鞘に戻そう。

GM/ビルジニー:「凄いね君! 冒険者?」 と、ルーンフォークの少女が話しかけてきたり。あ、今回遭遇するNPCの、不真面目な学校事務員のビルジニーだよ。外見年齢14歳のルーンフォーク。

クラウス:その外見見たら、事務員と言うより学生だと思うよな(笑)。 ……そりゃどうも。確かに冒険者だが……アンタは聖銅天使学院の学生か?

GM/ビルジニー:「や、ボクは事務員なんだけどね。……冒険者さん、ちょっとお願い聞いてくれない?」 ……と、言うわけで不真面目事務員が猫なで声で聞いて来たりして。NPCミッション発生だね。

クラウス:おぉ、やっと署名を貰える目処が。 とりあえず、何かあるなら話は聞こう。その代わり、こちらも一つ頼みを聞いてくれるか?

GM/ビルジニー:「面倒事じゃないなら。あ、ボクはビルジニー。ジニーで良いよ。で、冒険者さんの名前は?」

クラウス:クラウス・ビーダーシュタット。クラウスで構わん。
 

 で、NPCミッションの決定。
 内容は「調査II」。2箇所の区画に出向き、その後戻ってくるという面倒なミッションです。
 出向く先は『午後の陽射し通り』と『シルバーパール街区外縁』。タイムリミットは18時間後の翌日10:00です。
 前者はメルセラが生徒会長を務める紫露草女学院が。後者には庶民向けの高等学校である銀真珠通り高等学校があるため、GMとPLで相談して『学校関係の打ち合わせではないか』という話になります。

 

GM/ビルジニー:じゃ、学校関係という事で……。 「今度中央広場で開催されるイベントの席取りに関してだね。打ち合わせは終わってて、後は書類にハンコを貰ってくるだけなんだけど……ダルくて」(一同笑)

クラウス:仕事をしろ、駄目事務員!!(笑)

GM/ビルジニー:「ボクとしては、今日これからある合唱隊の公開練習の方が大事なんだよう。良いじゃん、冒険者さん。お礼はするから」

クラウス:……報酬って先に聞いて良いのか?(笑)

GM:ん、そういやどうなんだろ。毎回、ミッション終了後に報酬決めてたけど……まぁ、成り行きでどっちでもOKという事で。終了後の場合、好感度が上がった後の数値で報酬決めるから、少しだけ有利になるけどね。

クラウス:まぁ、このボンクラ事務員は色々不安だから、先に報酬を聞こう(笑)。

GM:はいはい。じゃあ、ビルジニーは……(ダイスを振る)……懐から取り出したつけヒゲ(20G)を報酬として提示します。(一同爆笑)

クラウス:突っ込み所しか無ぇ!!(爆笑) 何でそんなもん持ち歩いてるんだお前!!(爆笑)

GM/ビルジニー:「変装用。仕事から抜け出すのにちょっとね」(一同笑)

クラウス:ええい、こいつは……いや、もうこの際それで良い。その代わり、仕事が終わったらこの書類にサインくれ。 シルフィーから預かった名簿を提示するぞ。

GM/ビルジニー:「何これ? ≪英雄バルガン・コクスクロスを神にする会≫……って、新手の新興宗教?」

クラウス:あー、なんて説明すれば良いのか。冒険者として名を挙げて、国王とか通り越して神を目指してる潔い名物男の後援会の名簿だ。特に活動内容とかは無いみたいだから、後援会の人数を名目だけでも増やしたいんじゃないか?

GM/ビルジニー:じゃあ、ビルジニーは一応事務職らしく、手早く署名用の書類を一通り検分するよ。 「……確かに、契約条項なんか見てもおかしい所は何も無いね。名義貸しで良いから人数が欲しい、と」

クラウス:そう言う事。≪神にする会≫の会長から、そんな依頼を受けてな。

GM/ビルジニー:「……なぁるほど、さっき言ってた頼みごとっていうのはそれか。分かった、ボクの仕事を代行してくれるなら、署名くらい書いてあげるよ。その代わり、ボクの方の書類は明日の朝10時くらいまでに持って来てね。それより遅いと、ボクが明日の会議で怒られるんだから」

クラウス:そう思うなら通りすがり同然の人間に頼むなよ……いや、良いけどさ(笑)。
 

※NPC好感度変動
 ビルジニー:0→1
 
◆ライトニング通り/初日 16:00〜17:00◆
 
 さて、早速『午後の陽射し通り』に向けて移動を開始したクラウス。
 次に向かったのは、通り道であるライトニング通りです。
 ここは昔の蛮族との戦いで、蛮族を誘いこんでライトニングで一掃したというエピソードから『ライトニング通り』と呼ばれている通りです。
 日用品や雑貨、食料品などを扱う小規模な商店の並んでいて、大規模な商館などが多いライズハイとは趣を異にする商店街です。
 
 そして遭遇したNPCはヴァンダルゴンダル(NPC番号:87)。
 新たな商売のアイディアを語っては失敗する、リルドラケンの商人です。
 
 新たな商売の案を思い付いてスポンサーを探していたらしいヴァンダルゴンダルに出資を迫られたクラウス、こう返します。

 

クラウス:じゃあ、200ガメルばかり出資するから名義貸してくれ。

GM:……そう来たか。
 

 そもそも出資を迫ったのは、キャラを印象付ける為の演出だったのですが。
 こういう返し方は好きなので、ルール上は無い処理ですが、チャンスを与えてみます。
 ズバリ、ヴァンダルゴンダルを200ガメルの出資を代償に≪神にする会≫に加入する気にさせられるかどうかの話術勝負。
 精神力抵抗を基準に、目標値C(このレベル帯の場合、12)でチェックして貰います。
 
 結果、クラウスはヴァンダルゴンダルの説得に成功。
 200ガメルの出資で、署名を貰う事に成功しました。
 ……その発想は無かった。
 

※NPC好感度変動
 ヴァンダルゴンダル:0→1
 
◆午後の陽射し通り/初日 17:00〜18:00◆
 
 さて、そしてやって来たのは午後の陽射し通り。広い庭を持つ邸宅が並ぶ高級住宅街です。
 そんな中に広い敷地と塔を備えた、城と見間違わんばかりの学校があり……そこが目的地の紫露草女学院です。
 そして、ランダムイベントが発生し、登場したNPCは―――

 

GM:(ダイスを振る)……お。それでは、紫露草女学院に向かっていたクラウスだけど、その向かう先……授業が終わったころの女学院で、大騒ぎが起きているのが分かるね。

クラウス:……大騒ぎ?

GM:校庭で大勢の生徒達が逃げ回っているって状況で、その中央には……ちょっと1D6を2回振って貰える?

クラウス:ん?(ダイスを振る)……5の3だけど。

GM:では、校庭の真ん中で暴れているのは人間の大人くらいの大きさの黒い影だね。魔物知識判定は――――成功か。では、それはガストルークだと判明するよ。

クラウス:……ガストルーク!? ええい、とりあえず腰の剣に手をやって駆け出す!!

GM:うん。それで、なんと出て来たNPCがまたメルセラなんだよね。午後の紅茶通りだと1/12だから有り得ないわけじゃないけどさぁ……(笑)。

クラウス:うわぁ、またお前か!?(笑)

GM:というわけで、どこからか紛れ込んだガストルークが暴れる中。メルセラが必死になって他の生徒の避難誘導しているのが見えるね。けど、足をもつれさせて転んだ女生徒が一人出て……そこに襲い掛かったガストルーク。メルセラは女生徒を庇ってその攻撃を食らって、弾き飛ばされます。

クラウス:うわぁ――――っ!? だ、大丈夫かそれ!?

GM:一応メルセラ、冒険者技能はあるよ。グラップラー、セージ、バード、ライダーが1Lvずつ。

クラウス:また面妖な技能取得を!!(笑) ええい、攻撃を食らう前にB+Cを入力しろ!!(一同爆笑)

GM:攻性防禦!?(笑)
 

※攻性防禦。
 同人格闘ゲーム、アカツキ電光戦記の特徴となるシステムです。
 B+Cボタンで攻性防禦モーションを取り、この状態で相手の攻撃を受けると敵の攻撃を無効化しつつ、僅かな硬直時間の直後に自動反撃を行う物です。
 投げ>攻性防禦>打撃>投げと、このゲームは三すくみのような状態ですので、投げには弱いです。
 ……正直言って、私はあんまり詳しくないです。男性陣の方が明らかにやり込んでます。

 

クラウス:攻性キャンセルA徹甲、そこから近C、A徹甲、AB遠BでC迫砲から最終特攻……って、駄目だこれ確か画面端限定のコンボレシピだ!!(一同大爆笑)

GM:それ絶対そういう問題じゃないと思います! って言うか何であんたそんな暗記してるの!?(笑)

クラウス:ゲージも足りない!!(爆笑)

GM:そういう問題じゃないってば!!(爆笑) えーと、メルセラはガストルークの振り回した腕で弾き飛ばされます。で、ガストルークはメルセラに狙いを絞ったようで、弾き飛ばされて転んだメルセラに追撃をかけようとするね。

クラウス:何このイベント!?(笑) ええい、割り込めるか!?

GM:割り込めるよー。演出で適当ホザいてるだけで、実際はどこからか来たモンスターが暴れてNPCが巻き込まれるだけのイベントだし。まぁ、ついでだからメルセラを庇うなら一発殴られてね?

クラウス:こいつ最悪だ!!(爆笑) OK分かった、甘んじて受ける!

GM:なら、ダメージは……(ダイスを振る)12点っと。

クラウス:くっ……じゃあ、一撃食らった所で大振りに横に剣を振る! とりあえず距離を離す為の牽制だ。

GM/メルセラ:OK、大雑把なその一撃を避けたガストルークはクラウスとメルセラから少し距離を取ります。で、数瞬遅れてメルセラの 「えっ……?」 とか言う声が後ろから聞こえたり。

クラウス:……よぉ、お嬢様。 目線はガストルークに向けたまま、メルセラに声を投げかけるか。 どうなってんだ、これ。状況説明を要求するぞ。

GM/メルセラ:「クラウス!? な、何でここに……」

クラウス:お仕事だよお仕事。……あー、とりあえず色々無視して一つ聞くが。あのガストルーク、倒して良いんだな?

GM/メルセラ:「……問題はありませんわ。けど、大丈夫ですの? 時間を稼げば、警備とかが……」

クラウス:倒せる相手にわざわざ時間を稼ぐのも効率が悪い。別に倒してしまっても構わんのだろう?(一同笑)

GM:それ死亡フラグ―――ッ!!(爆笑)
 

◇VSガストルーク◇
 
 さて、演出でちょっと一発殴られてもらってから始まったガストルーク戦。
 はっきり言って戦士としてのスペックで見れば、筋力と器用度のボーナスが3あり、防具をガチで固めているクラウスはファイター1ながらもガストルークを圧倒出来るスペックを持っています。
 特に耐久面。ガストルーク、HP18の防護点1で、物理ダメージ+2の弱点を抜かれています。
 
 ……結果は3ラウンドでした。一応クラウスに一発当てましたけど、8点の防護点に阻まれてノ―ダメージ。硬いなぁ。

 

クラウス:じゃあ、剣を一振りして鞘に納め直そう。……しかしロイドとはタイプが違うな、クラウスは。ソロだから仕方ないが、防衛型戦士になってもーた。

GM:そらまぁ、あのレベルの攻撃特化をソロでやられても、私はただ困るだけだけど。

クラウス:……しかし参ったな。思いっきり踏み込んでるが、この学院って男子禁制とか言わんよな?

GM:特にそういう設定は無かった筈だし、流石に酌量の余地があるでしょこれは。

クラウス:なら良い。とりあえず、怪我人が居たらアースヒールをかけて回るか。……そう言えばメルセラも殴られてたっけ。

GM:発見が早かったおかげで、怪我人は他の生徒を避難させる為に矢面に立ってたメルセラだけだよ。

クラウス:じゃあ、メルセラにアースヒール。……まだ居る?

GM:居る。クラウスの少し後ろで、脇腹を押さえて立ってるね。

クラウス:(ダイスを振る)……うし、振り向いてアースヒール。7点回復。まだ必要か?

GM/メルセラ:具体的なダメージ量とか決めてなかったし、それで全快で良いよ。 「……借り二つ目、いえ、助けて貰ったのと今の治療で三つ目ですわね」 と、苦虫を噛み潰したような表情でメルセラが呟くね。

クラウス:面倒な奴だな、お前。……まぁ、借りと思うなら誰ぞ教師の居る場所を教えてくれ。俺はそっちに用事があって来たんだ。

GM/メルセラ:「ふむ? ……それでしたら、校舎の方の……あぁ、先生方も騒ぎに気付いたようで走って来てますわね」 というメルセラの言葉通り、生徒よりも年上の教師らしき人達が慌てた様子で校舎から走って来た所だね。んで、ガストルークが消えたのを確認したら、周囲の生徒達が慌てた様子で戻って来てメルセラに駆け寄る。

クラウス:んじゃ、生徒たちの波に巻き込まれないように、さっさと教師の方に行くか。すいませーん、聖銅天使学院から頼まれて書類持って来たんですがー(笑)。
 

 で。
 『後にしろ』と怒られたクラウス、教師が事態を収拾するまで校庭の隅でお座り。
 「あ、この石像高そうだなー」などと平和な事を考えつつ。

 

クラウス:……ガストを召喚する『魔石』ってドレイクが作ってるらしいから、ここは蛮族の陰謀とかいろいろ疑うべきなのかもしれないけどさ。ランダムシナリオだから考えるだけ無駄だよな。(一同笑)

GM:それを言っちゃお終いだね(笑)。ちなみに最初はクラウスと事件との関係も教師陣は疑うんだけど、メルセラが烈火の如く怒って否定します。恩人になんて事を言うのか、と。

クラウス:いやまぁ、疑う方が正常な思考だと思うがな。別に探られて痛い腹も無いし。

GM:……マイペースだなぁ(笑)。
 

 で。
 少し時間が経過した所で、漸く紫露草女学院に招き入れられます。
 そこで聖銅天使学院で貰った資料を渡して、サインを貰って、念の為に事情聴取もされて。

 

GM/メルセラ:で、それが終わった所で学院の建物から出ると、メルセラが壁に背を預けて待っていました。 「……待っていましたわよ、クラウス・ビーダーシュタット。これで借りは三つですが、勝ったとは思わない事ですわね!」(一同笑)

クラウス:元気だなー、お前。……って言うか俺は俺で仕事あるから、早いトコ帰りたいんだけど……あ、待てよ? なぁ、メルセラ。三つの貸しのうち一つを帳消しにしてやるから――――……待て待て、こいつ超良いとこのお嬢様だよな。こいつを≪神にする会≫なんぞの会員名簿に登録して良いのか!?(笑)

GM:一応ゲーム的には問題無いよ。そりゃもう、リオスの首相でも(笑)。

クラウス:それはメルセラ以上に色々問題がある気がするなぁ……(笑)。

GM/メルセラ:まぁ、そうやって悩んでるとメルセラが怒ったように声をかけて来るよ。 「なんですの、言い掛けて止めるとか」

クラウス:いや、冒険者の店への依頼で、今この会員集めやってるんだが……。 その勢いに押されて、とりあえず書類を出してみるか(笑)。

GM/メルセラ:「≪英雄バルガン・コクスクロスを神にする会≫……?」 と、何かを思い出すような顔をして数秒。 「あぁ、あの小説の!」 と、手を打ちます。(一同笑)

クラウス:そんなに有名なのか、シルフィーの書く冒険譚!?(笑)

GM/メルセラ:「フィクションとして読めば非常に面白いですわよ? なるほど、あの名物兄妹に関しては知っておりますわ」 と、書類を取り上げてメルセラはサラサラとサインを済ませる。 「……大方、わたくしの立場を考慮して躊躇したのでしょうね。良い判断ですけど、無用な気遣いですわ。この程度なら問題ありませんし、何かあったとしても自分で対処出来るつもりですもの」

クラウス:あー……なんかスマンな。 じゃあ、その署名した書類を貰おう。……これで二人か。

GM/メルセラ:「これで借りは一つ返したと言う事で。あと二つですわね」 と、メルセラはビシッと指を突き付けます。

クラウス:あれ、なんか俺、いつの間にかライバル視されてる!?(笑)

GM/メルセラ:「紫露草女学院生徒会長、“完璧なる乙女(※自称)”として……借りの作りっ放しは趣味じゃありませんもの。それでは、これにて。――――あぁ、そうそう」 と、立ち去ろうとした所でメルセラが振り向くね。

クラウス:……お?

GM/メルセラ:「助けて下さった事には感謝しますわ。……それでは」 と、言うだけ言って足早に去って行くかな。表情は見えない。

クラウス:……苦笑して、手を振って見送ろう。 ……って言うかGM、何このメルセラの演出の優遇具合。(一同笑)

GM:いや、なんか好感度変動の出目も良かったかし、キャラ的にもついつい気に入っちゃって(笑)。今後もちょくちょく優遇するかもね(笑)。攻略可能ヒロインその1、みたいな!(一同笑)

クラウス:そう言うゲームじゃねぇから、これ!?(爆笑)
 

※NPC好感度変動
 メルセラ・クレサンス:7→13

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