◆795P式システム、ガンダムTRPGリプレイ2話◆
 
◆始める前に◆

 

GM:第二回ですが、今回から1人PLが増えます。まぁいつものメンツと言えばいつものメンツなのですが(笑)。

PLD:宜しくお願いしまーす。

クラフト:おお、新規参入か。見知ったPLだが(笑)。

PLD:そらまぁ(笑)。あ、キャラは皆さんと同じレギュレーションで作って、パイロットレベルも同じく2にさせていただいております。

マサヒメ:妥当な線だろうな。

GM:そして皆さん、聞いて驚け! ちゃんとガンダムのPCらしい、志願兵の少女キャラですよ!!

一同:おぉー!

マサヒメ:そうそう、そういう少年少女が出てきてこそのガンダムだよね。アムロとか、カミーユとか、ジュドーとか。

ジン:主人公ポジだな(笑)。

PLD:えぇっ!?(笑) そ、そうなれるかは分かりませんが気合いと根性で頑張ります。よしなにお願いしますね?

GM:さて、それでは皆さん挨拶も終わった所で成長をお願いしますー。新キャラの紹介は最後にやりましょう。

一同:はーい。
 

 このシステムのPCは、シナリオを終えるごとにパイロットレベルが1ずつ上がります。
 それに伴い射撃、格闘、回避、器用、知性、感覚、体力の7能力から、成長タイプで決定されている1箇所+ランダムに3箇所の合計4箇所が上がるわけですね。
 
 更に専門技能(【索敵】や【兵器知識】などの、MS戦闘と直接関係しない技能)を上げる為の経験点も手に入れます。
 こちらは1シナリオ1000点が相場ですね。
 
 その結果―――

 

クラフト:アルフレッド・クラフト軍曹。上がった能力値は格闘、射撃、器用、体力だな。専門技能は索敵を3Lvに、サバイバルを新規取得で一気に2Lvに上昇。

マサヒメ:野生生物のような技能取得だな君は。(一同笑)

クラフト:いやなに、アジア方面の密林とかを歩く事になると必須かと思ってな。そのうち行軍中に食える蛇とか取ってこようと思う。(一同笑)

マサヒメ:やめて!?(爆笑)
 

名前:アルフレッド・クラフト
年齢:22 階級:軍曹 成長タイプ:格闘
格闘:10 射撃:7 回避:6 器用:2 知性:1 感覚:6 体力:7
専門技能:【操縦】1 【格闘】2 【索敵】3 【サバイバル】2
使い捨て技能:【突貫】【猛攻】【鋭敏感覚】×2【所持】
特徴的な所持品:応急キット 投擲用ナイフ サバイバル用品
 
 野生直感型MSパイロット。安定の知性1。
 前回はジンとマサヒメが結構MSをボコボコにした中で、唯一MS本体を無傷で持ち帰って来ていた。
 直接戦闘に関わる部分のステータスが高い反面、戦闘には関わらない部分のステータスはお察し。
 新ジャンル:クール馬鹿。

 

マサヒメ:で、次は小生か。マサヒメ・ナゴヤツバキ少尉。成長した能力は射撃、器用、知性、感覚。感覚はこれでボーナスブレイクしたね。

PLD:戦闘系3項目のうち、伸びたのは成長タイプで自動で伸びる射撃だけですか。

マサヒメ:良いんじゃないかな、元から回避や格闘も必要としないタイプだし。むしろ欲しい所だけ上がったと解釈してるよ、小生は。あ、ちなみに伸びた専門技能は電子工学を一気に1から3に。知性が高いから、ハッキングとかそういう事が得意なキャラになるのだ。

GM:おっかないなぁ……。

マサヒメ:あとGM。所持品なんだけど、前回忘れてて一つ欲しい物が。

GM:なんでしょ? お高いもの?

マサヒメ:いや、椿の花を象った髪飾りとか。小生、黒髪ロングに花飾り付けたい。

GM:あぁ、そういう物ですか。フレーバーですし、どうぞご自由にゲットして下さい。

マサヒメ:わほーい。
 

名前:マサヒメ・ナゴヤツバキ
年齢:19 階級:少尉 成長タイプ:射撃
格闘:3 射撃:10 回避:1 器用:4 知性:10 感覚:6 体力:5
専門技能:【操縦】1 【大型火器】1 【電子工学】3 【兵器知識】3
使い捨て技能:【近接射撃】【高機動】【脅威の装甲】×3
特徴的な所持品:椿の花の髪飾り 高性能端末
 
 重装甲突貫型MSパイロット。ジム・ヘビーアームズとかいう名前を付けたくなる。
 前回の反省からか、『一撃分だけ装甲値を3倍してダメージ計算をする』【脅威の装甲】を3つも積んでいる。お前は不沈艦でも目指すのか。
 軽く強化人間臭い言動も出てくる戦闘狂。オーガスタ研究所出身だけに洒落になってねぇよ。

 

ジン:で、私か。ジン隊長、成長は格闘、回避、器用、感覚だ。伸ばした専門技能は通常火器が3Lvになって、武器戦闘を新たに1Lv取った。

クラフト:生身で戦闘に巻き込まれた場合は隊長が頼りだな。

PLD:私も余り生身の戦闘を重視していないので、頼りにさせていただきます。

ジン:くるしゅうない、もっと褒めろ。(一同笑)
 

名前:ジン・マックスフォード
年齢:29 階級:中尉 成長タイプ:回避
格闘:7 射撃:6 回避:7 器用:4 知性:6 感覚:4 体力:5
専門技能:【操縦】2 【通常火器】3 【雑学】2 【武器戦闘】1
使い捨て技能:【プレッシャー】【突貫】【登場】【必死の抵抗】【フォロー】
特徴的な所持品:マシンピストル 大型ハンドガン 大型ナイフ マガジン×2
 
 弱点の無さが長所なオッサン隊長。生身装備の充実っぷりが凄い。
 というか、この人以外の連中が肉弾戦を考えて無さ過ぎるだけとも言う。
 割と常識人に見えるのだが、他が濃すぎるだけであんまり常識人じゃないのは内緒である。

 

PLD(以下リリー):私はリリー・ストライフ軍曹。16歳です。いわゆる戦災孤児と言う奴で、食べる為に連邦軍に志願しました!

ジン:おぉ、若年志願兵。それっぽいな!

マサヒメ:それくらいの若さがまさにガンダム主人公っぽいよね。

リリー:能力は回避特化で感覚、射撃、器用がそれに準じて高め。知性、格闘、体力は低めのキャラだね。ぶっちゃけアホの子です。言葉遣いは相手次第で、敬語とタメ口使い分けるタイプ。

マサヒメ:戦災孤児と言う事は、ジオンとの恨みで戦ってる感じ?

リリー:んー、恨みと言うか、『何でこんな事をするんだろう』みたいな感じ? 暗くはならない、前向きな元気っ子だからね、私。ちなみに持っている専門技能は、操縦1、通常火器1、索敵2、機械工学4です。機械好きっ子なのだー。

クラフト:なるほど、メカフェチか。ところで御身は何故この部隊に入るのだ?

リリー:あ、うん。そこはGMから指定貰ってるよー。私はリューサン小隊のメンバーなのです!

クラフト:……編入か?

リリー:編入と言うか……まぁその辺はGMから。あ、貧乳ではあります。(一同爆笑)

GM:誰も聞いていませんがそんな事(笑)。

リリー:ちなみに髪の色は紺色。髪型はボブカットです。よろしくねー。

ジン:……マイペースだなおい(笑)。

クラフト:まぁそっちのオッパイメガネ少尉に対抗するように、チッパイロリー軍曹と呼んでやろう。(一同爆笑)

マサヒメ:遺憾の意! 遺憾の意!(でも爆笑)
 

名前:リリー・ストライフ
年齢:16 階級:軍曹 成長タイプ:回避
格闘:3 射撃:7 回避:10 器用:6 知性:2 感覚:7 体力:4
専門技能:【操縦】1 【通常火器】1 【索敵】2 【機械工学】4
使い捨て技能:【高機動】【突貫】【フェイント回避】【ダメージ制御】
特徴的な所持品:工具セット ジャージ ジャージ ジャージ 携帯ゲーム機
 
 高機動型小娘。やたらと高い回避力を活かして、どこまで頑張れるか。
 戦災孤児であり色々と重い過去がある筈なのだが、前向きで元気なガンバリ屋。
 機械いじりが好きな事や年齢まで含めて、ガンダム系の主人公らしさは十分に備えた少女である。ただし知性2。
 

◆マドラス基地にて◆
 

GM:さて、前回の戦闘の二日後。ジンとリューサンとエリート君は、トリオン少佐の執務室に呼ばれます。皆さんは各々好きな事をしていて良いのですが、とりあえずジンは来て下さい。

ジン:おっと、俺からか。ではさっさと駆け付けよう。

GM/エリート君:ジンが部屋に入ると、もうその場には他のメンバーは揃っていますね。エリート君などは、 「ふん、遅い奴だ。私の貴重な時間を浪費させるとは」とか言ってみちゃったり。

ジン:(まったく心の篭ってない声で)あー、すまんねー。(一同笑)

GM/トリオン少佐:で、それにエリート君が何か反応する前に。全員を集めたトリオン少佐が頷きます。 「さて、諸君! 私の指揮下にある虎の子のMS小隊の小隊長である諸君を集めた理由は一つだ。諸君らに新たな任務が出た」

ジン:新たな任務……ですか。

GM/トリオン少佐:「そうだ! ……と言うのも先の捕虜を尋問した結果、マドラスの北部にジオンのこの辺りの活動拠点となる基地があるらしいのだ」

遠くのマサヒメ:ほほう。

遠くのクラフト:余り穏やかでは無い話題だな。

GM/トリオン少佐:「無論、先の戦闘で敵のMSは5機落とした。これは大きな損害であるのは言うまでもあるまい。だが故にこそ、このタイミングで基地を放置するわけにはいかん!」

ジン:……つまり、打って出ると?

GM/トリオン少佐:「そこまでは言わん。何故なら! その捕虜が全て本当の事を言っているとは限らんからだ。或いは本人すらそう信じているだけで、嘘の情報を教えられている可能性すらある。戦争とはそういう物だからな」

遠くのクラフト:……意外と状況が見えてるな、この少佐。

GM/トリオン少佐:「それにMS部隊も損傷の大きい機体や撃墜された機体もある」 で、トリオン少佐はMS部隊の損耗状態を報告してくれますね。エリート君の部隊はエリート君自身の機体はともかく、部下の機体がかなりやられ、修理完了まで三日はかかる予定であること。ジン小隊はクラフト機はシールドさえ取り換えればいつでも出れますし、マサヒメ機とジン機も明日には修理が終わることなどです。

ジン:あ、明日には終わるんだ。

GM:ぶっちゃけ修理速度もそれくらいにしないと、一年戦争は戦闘期間が短すぎるので話を作れません。アストナージだって後年ものっそい速度でMS修理してるんです、やれます。(一同笑)

遠くのクラフト:いやぁ、彼はスパロボではエヴァからゲッターまで修理できる、ある意味最強のチートメカニックだから……。(一同笑)

遠くのリリー:と言うより、この時代のMS自体が修理のやり易い構造になってるんだろうねぇ。パーツ交換で容易に対処できるとか。

GM:そんな感じでしょうね。で、後はリリーさん含むリューサン小隊ですが、リリーさんはほぼ被弾なしですがリューサンの機体も被弾ダメージが大きいので修理に時間を要する事が語られます。……さて、ここで知性の能力値でチェックして貰えます? 目標値は10くらいで。

遠くのリリー:(力強くダイスを振る)うしゃーっ!(一同笑)

ジン:おい待て、何故ここに居ないお前が振る!?(爆笑)

遠くのリリー:へ!? あ、これ私関係無いのか!(一同爆笑)

GM:いや、関係はあるんですけどこの場に居ないので後にして下さい(笑)。で、ジンさんは?

ジン:(ダイスを振る)……駄目だな、8だ。

GM:では何も気づきません。視界の端でエリート君が僅かに首を傾げたのに気付いたくらいかな?

ジン:むむ……?

GM:で、トリオン少佐はそこまで語った上で、『まずは威力偵察をする事』と『その威力偵察にはジン隊を出す事』と、『隊長不在だけど機体が無事なリリーを一時的にジンの指揮下に置いてジン隊を4機編成にする事』を命令します。

遠くのクラフト:威力偵察というが、普通それは航空機の役割ではないのか?

GM:そこについても軽く説明しましょうか。あ、エリート君は自分も機体が無事なのにと不満げに言いますが、ジン小隊に組み込まれるのもプライドが許さないので諦めます。

遠くのマサヒメ:……そこでジン隊を自分の指揮下に入れろとか言わない辺り、可愛いレベルかもしれないね、このエリート君(笑)。

GM:……説明しますよ?(笑)
 

・捕虜の話が事実だとすれば、基地はマドラスに近い事もあってかなり念入りに隠蔽されており、航空偵察だけで見付けるのは難しい。
・また、この作戦はトリオン少佐の主導ではなく、もっと上の主導であり、トリオン少佐の部隊からも偵察の戦力を出すように要求された。
・ところでトリオン少佐の戦力はMS3個小隊であり、先の作戦の戦車や航空機部隊は他の部隊の物である。

 

遠くのクラフト:……ふむ、なるほどな。MSの運用方法も良く分かっておらぬ偉いさんから、『お前も戦力あるだろ。出せや』と言われたわけだ。

GM:ぶっちゃけそういう事です。他の部隊と合同で偵察任務と言う事になりますね。

ジン:成程、了解しました。ジン・マックスフォード中尉、これより偵察任務に従事します。

GM/トリオン:「頼むぞ。出立は明日の0600になるので、それまでに準備を整えておいてくれ」 と、いうわけでこの場は解散です。執務室から出た所で、リューサンがジンに声をかけて来ますね。

ジン:お?

GM/リューサン:「済まない、ジン。うちの部下をお前に預ける事になるみたいだ」

遠くのリリー:いやぁ……まだ部下になって数日なんだけどね!(一同笑)

遠くのクラフト:それを言っちゃおしまいだな(笑)。

ジン:まぁ、命令だし別に良いんだが。

GM/リューサン:「とはいえ顔合わせと、多少の打ち合わせは必要だろう。この後で、良ければそちらの小隊員を集めてくれないか? そちらに預けるうちの部下を紹介しよう」

ジン:あー、了解。その方が良いわな。それじゃ―――

GM/エリート君:と、そこまで話したところでエリート君が会話に割り込んで来ます。 「ナイツ中尉。貴様、先程の話だと機体を損傷したという話だったな。どこをやられた?」

ジン:……む?

GM/リューサン:「……さて、どこだったかな。必死過ぎて覚えて無かったな」 と、リューサンはそれに一拍開けてから肩を竦めて応えます。それを見たエリート君は少し考え込んでから、『それならいい、こちらの勘違いだった』と言い捨てて去って行きます。

遠くのクラフト:ほう。ただの阿呆かと思っていたが、察しは良いのか。変なエリート意識さえ抜ければ中々の逸材やもしれんな。

ジン:……へ?

遠くのクラフト:推論だが、先程隊長が判定に失敗した所で、成功していれば気付いていた何かに彼奴は気付いたのだろうよ。だがその一方で、リューサンの態度とトリオン少佐の先程の言葉から、この場で追及すべき事ではないと察したのではないか?

GM:わーいバレテーラ。

ジン:……むぅ。一体何があるのやら。

遠くのクラフト:恐らくリューサン機の損傷に関わる話だろうな。トリオン少佐がどこまで把握しているのかで話は変わるが、まぁリリーにも関係のある話だと言うし、顔合わせまで待っても罰は当たるまい。

遠くのマサヒメ:まぁその前に、小生らは今何しとん?

GM:そですね、そっちに目を向けてみますか。
 

#################
 

GM:ではリリー含めて他の皆さんはどこで何を。

クラフト:うむ。整備班の皆と一緒に、格納庫横で野球やってる。(一同爆笑)

GM:何故!?(爆笑)

クラフト:モンキーレンチをバットに、手ぬぐいを丸めてボールに。遠かりし者は音に聞け、近き者は目にも見よ! 学生時代はサッカー部最強のベンチウォーマーであった我が名はクラフト。いざ、参らん!!(一同爆笑)

遠くのジン:わぁー、突っ込み所しかねぇー(笑)。

クラフト:そしてフルスイングした俺の手からすっぽ抜けて行くモンキーレンチ。あ、回転しながら格納庫の中に飛んでいった。(一同爆笑)

リリー:あ、ではそんな状況で整備班に混ざって自分の機体を整備しています。えーと、誰かモンキーレンチ取ってー!

クラフト:と、言ったリリーの横の地面に『ズガッ!』と突き刺さるモンキーレンチ。(一同爆笑)

リリー:……いやいやいや、誰も今みたいなエクストリームな渡し方はお願いしていないんだけど。って言うかコレ、誰がどこから投げたの!?(笑)

クラフト:で、そこにすたすたと近付いて来よう。む、危ない所だったな。当たらなかった俺のコントロールを褒めてくれて良いぞ。(一同爆笑)

遠くのジン:揺るぎ無さすぎでしょうこいつ!?(爆笑)

リリー:え、えぇー!?(笑)

マサヒメ:い、いかん!(笑) 小生もここらで登場しよう。自分の機体の様子を見に来ていたということで。 ……クラフト、君は何をしているんだ。見ていたぞ、何でモンキーレンチをバット代わりにして野球をするんだ君は。いや、っていうか飛ばしたなら謝るのが筋だろう。

クラフト:うむ、一理あるか。すまなかったな、整備兵の少女よ。

リリー:あ、いえその、整備兵じゃないんですけど……(笑)。

クラフト:ではスパイか? 拘束すべきか?(一同笑)

マサヒメ:この極端から極端に思考がボソンジャンプするA級思考ジャンパーは放置しよう(笑)。整備兵でもないとしたら、君は何をしていたんだ?

リリー:あ、はい。私は自分のジムを整備してたんです。

マサヒメ:自分の……もしかして君は小生らと同じパイロットか。

クラフト:他の隊の隊長までなら顔は分かるが、その下は分からんからな。特にうちの部隊は、先の初陣で他の部隊と別行動だった。失礼だが御身はどちらの?

リリー:カリューオン中尉の部隊だよ。

クラフト:……御身、マサヒメへは敬語なのに、俺に対してはタメか?(笑)

リリー:階級章みると、私と同じ軍曹だし……(笑)。

マサヒメ:ふむ、なるほど。リューサンだったか。ウチの隊長の友人だったか?

GM:あ、リリーはここで知ってて良いです。リューサンは先の戦い、『シールドはやられたが、機体に殆ど損傷らしい損傷は受けずに帰って来ていた』と。

遠くのジン:……それ、トリオン少佐の言ってた事と違うよね?

クラフト:だな。まぁ、成程。つまりは少佐殿は、何らかの理由でリューサンを別口の任務につけたかった可能性が高いと思われる。

リリー:その辺の事情は分からないので、嬉しそうにリューサンの活躍を言いましょう(笑)。 カリューオン中尉はあの戦いでザクを2機落とした、凄腕なんだから!

クラフト:そうか。では俺も武勇談を話すとしよう。そう、あれは皇都アルザビにて起こった13日間にも及ぶ終わりの見えぬ防衛戦だった。我々の前に現れたのは雲霞の如き軍勢。その中でもトロールの勇者は全ての魔法を吸収する技を使う、我々が見た事も無い強敵であった。そんな中でも我らは五蛇将という皇都を守る大将軍達に率いられ戦ったが、圧倒的な戦力に将軍達も一人、また一人と敵の捕虜に―――

リリー:え、それなんてビシージ。っていうかボロ鯖十三日戦争!?(一同爆笑)

マサヒメ:え、それって確かFF11の伝説の大防衛作戦?!(爆笑)

遠くのジン:(PL素で)え、お前あれリアルで参戦してたの?(笑)

クラフト:いや、他鯖から応援してただけだけどな。あの時ほどボロ鯖に居なかった事を悔やんだ事は無い。

GM:……武勇伝と称してMMORPG内の武勇伝語ってる人がここに居るんですが(笑)。
 

・【ボロ鯖13日戦争】。FF11において、ビシージと呼ばれる拠点防衛型大規模イベントにおいて作られた伝説の事。
・ビシージとは物凄く省いて狭義の意味を解説すると、攻めて来る敵軍から市街地において5人の重要味方NPCやその他味方NPCと共に最重要拠点を守るという協力型大規模イベントである。
・『敵の拠点の戦力が一定を越える』→『敵が攻めてくる』→『守るぞー^^』という流れのイベントなので、通常は然程頻発するイベントでは無い―――のだが、とあるメンテナンスの後の不具合で、『敵撤退』→『敵侵攻開始』が無限ループする恐怖が発生した。
・発生した殆どの鯖(サーバー)で都市が陥落する中、ディアボロ鯖は陥落したサーバからの声援や情報提供を受けながら、ゲーム内時間で13日にも及ぶ繰り返される敵軍の侵攻を食い止め、不具合対処の緊急メンテまでの間を耐え切った―――その激戦を俗に『ボロ鯖13日戦争』と言う。 
 
・特にコレ、難易度が上がるバージョンアップの直後の事だっただけあって、俗に『関羽』と呼ばれるボスモンスターなどは攻略方法が未確立で攻めて来たとかいう地獄。群がるPCに対して関羽がそれらを薙ぎ払うという、逆三国無双すら発生していたらしい。
・更に最終的には『全員やられたら最重要拠点の扉が空いて、そこを突破されると敗北』という5人の最重要NPCがやられ、拠点の防衛能力も既に0。最重要拠点の入り口で血みどろの防衛戦を繰り広げる所まで行ったとのこと。

 

リリー:ぼ、ボロ鯖13日戦争!? あの激戦を繰り広げた歴戦の勇士が目の前に……!?(一同爆笑)

一同:お前もFF11プレイヤーかよ!?(爆笑)

クラフト:なに、大した事ではない。 と、言いながらにやりとニヒルに笑おう。

リリー:じゃあそんなクラフトを尊敬の眼差しで見ます。(一同笑)

マサヒメ:……何この、面倒な状況(笑)。

ジン:あー、ここらで出てこよう(笑)。リューサンから、うちの小隊に組み入れられる予定の奴がここに居ると聞いてやって来たのだ。 ……お前ら、何してんだ?

GM/リューサン:「あぁ、リリー軍曹も一緒か。手間が省けたというべきかな?」 では、ジンと一緒に格納庫にやって来たリューサンもそう言いますね。

リリー:あ、カリューオン中尉?

マサヒメ:奇しくも互いの部隊の隊長が並んで来たか。隊長達も小生と同じく機体を見に?

ジン:いんや、お前ら探しに。次の任務の話が出たから、さっさと通達しておきたくてな。ま、ここで話すのもなんだ。リューサン、場所移すぞ。ブリーフィングに使えそうな部屋、どこか一箇所借りよう。

GM/リューサン:「了解。手続きはこっちでしよう」 と、いうわけで……場所変え、かな?

クラフト:そうだな。構わん、行くとしよう。

ジン:……お前さ、階級ではそこのチビっ子(リリー)と並んで一番下なのに相変わらず態度でけぇな(笑)。
 

◆お話しましょ◆
 
 そんなわけで、ブリーフィングルームを借りて自己紹介を済ます面々。
 一通り自己紹介も終わった辺りで、ジンがトリオン少佐から聞いた任務について一同に伝えます。
 無論ジン主観の情報ですので、リューサンの機体の損傷が大きいから―――という理由も伝えられます。

 

リリー:となると、私はそっちに出向? 短い間だったなぁ、カリューオン中尉の部下だった時期……。

GM/リューサン:「すまない、そこは納得してくれ」 と、リューサンは申し訳なさそうに言うよ。

マサヒメ:……所で先程、リリー軍曹からカリューオン中尉の活躍については聞いたよ。その際に、彼女は『カリューオン中尉は殆ど損傷らしい損傷を受けずに戦い抜いた』と言っていた。しかしその一方で、今の話だとリリー軍曹がこっちに組み入れられるのはカリューオン中尉の機体の損傷が大きく、修理が間に合わないからだという。

ジン:あ? ……それってどういう……。

GM/リューサン:「……成程、誰か気付くかとは思ったが。そうだな、他言無用と言う条件を飲んでくれるなら説明しよう。ああ、先に言っておくけど、これはトリオン少佐からの命令だよ」

ジン:……聞こうか。どういうこった、リューサン。

GM/リューサン:「……大きな声では言えないが、どこからかジオンに機密情報が漏れている。それも結構上の方での話だ」 あ、ぶっちゃけますとエルラン中将の件ですね。

クラフト:ほう、あの人か。
 

・エルラン中将。連邦軍腐敗の象徴と呼ばれる事もある将官。
・ジオンのマ・クベ大佐と内通しており、連邦の内部情報を流したり、オデッサで思い切り裏切る予定だった。
・……が、色々あって(作品によって経緯は違う)内通がバレ、逮捕された男。内通者である彼がオデッサ作戦時に逮捕された事が、ジオンのオデッサ敗北の一因にもなった。

 

GM:で、リューサン曰くトリオン少佐……正確にはそのもっと上から、オデッサを前にして内偵のお仕事が回ってきているそうです。勿論動いているのはリューサンだけじゃないけどね。

ジン:諜報員の真似事みたいな事も出来るんだな、リューサン。

GM:一時期情報部に所属していたと、ジンは知ってて良いですよ。

ジン:……成程。

クラフト:情報漏洩か、厄介な話だが……そうだな。

マサヒメ:ん? 何かあるの?

クラフト:(唐突に真顔で)ぱぽぴー。ぴぱぽぱぱぷー。(一同爆笑)

リリー:(応じて)ぴぷー? ぺぱぽぱー。ぷぴー。(一同爆笑)

マサヒメ:え、なに!? そこ二人は何してんの!?(爆笑)

クラフト:ああ、いやなに。情報漏洩と言う話に関して、新手の暗号通信を模索した結果、パピプペポだけで会話してみてはどうかと言う脳内結論に至ってな……。(一同爆笑)

ジン:俺はその発想に突っ込むべきなのか、その脳内結論に即座に追随したリリーに突っ込むべきなのか……(笑)。

GM:まぁそんなわけで、リューサンは暫く別件で動くので、リリーはその間ジンに預けられる事がほぼ確定と言う事です。

ジン:了解、暫し預かろう。

GM:と、まぁそんなわけでリューサンからは以上ですね。さて、このゲームは基本、出撃前に機体のセッティングをして貰う事に成ります。前回は時間的な事もあって、前もって作って来て貰ってましたが……今回は今、設定をお願いします。
 

・このシステムでは知性ボーナス+補給Lvからなる機体ポイントを使って、機体をカスタマイズできます。
・要は個人向けのセッティングですね。これによって、同じ期待でもパイロット次第でかなり能力が差別化されます。シールド等を持つのも機体ポイントを使用しますね。
・補給Lvは基本は4ですが、機体の整備性や補給状況などで多少上下します。

 

マサヒメ:まぁ、小生らは各々前回も特性に合った組み方してたから、そうそう変わらないけどね。

クラフト:まぁな。では、カスタマイズするか。

リリー:私どうしよ……やっぱ回避特化だよねぇ。

ジン:一番悩ましいのは俺だな。お前ら特化組と違って、状況次第で変えられるタイプのステータスだし。
 

 で、各々機体のセッティング。
 その結果は簡易的に表示すると、こんな感じです。
 
□クラフト機□
型式番号:RGM−79 機体名:ジム
オプション装備:ジョイント強化Stage1、大型シールド2
格闘:5 射撃:3 感覚:2 回避:2 物理装甲:3 光学装甲:3
耐久値:36 最大EN:120
武装:●60mmバルカン、ビームサーベル、ビームジャベリン、●速射型ビームガン

□マサヒメ機□
型式番号:RGM−79 機体名:ジム
オプション装備:増加装甲Stage1、増加装甲Stage2、増加装甲Stage3、小型シールド
格闘:2 射撃:4 感覚:2 回避:−1 物理装甲:7 光学装甲:5
耐久値:66 最大EN:120
武装:●60mmバルカン、ビームサーベル、ビームサーベル、100mmマシンガン

□ジン機□
型式番号:RGM−79 機体名:ジム
オプション装備:高感度センサーStage1、増加装甲Stage1、スラスター強化Stage1、小型シールド
格闘:3 射撃:4 感覚:1 回避:4 物理装甲:4 光学装甲:3
耐久値:38 最大EN:120
武装:●60mmバルカン、ビームサーベル、●速射型ビームガン、380mmハイパーバズーカ

□リリー機□
型式番号:RGM−79 機体名:ジム
オプション装備:スラスター強化Stage1、スラスター強化Stage2
格闘:2 射撃:3 感覚:2 回避:6 物理装甲:3 光学装甲:3
耐久値:30 最大EN:120
武装:●60mmバルカン、ビームサーベル、ビームガン、90mmマシンガン

 

マサヒメ:小生と隊長は、武装だけ見直しだね。

ジン:んむ。火力を持つためバズーカなんぞを背負ってみた。

マサヒメ:逆に小生は射角の広いマシンガンで死角をなくした、と。

クラフト:俺は別に何も変わらなかったな。

ジン:相変わらず狂った構成のままか……。(一同笑)

リリー:で、私は機動戦重視の構成だねー。その分、耐久が低く脆くなってるけど。

クラフト:それでもザクより随分硬いがな。
 

 無改造ザクUJ型の耐久値は21。装甲は対物が3、対光学が0。
 それに比べると、耐久が30まで落ちた機動重視のジムでもザクより随分と頑丈です。
 ちなみにグフB型(量産型)は無改造で耐久32の対物装甲4、対光学装甲2。
 無改造ジムが耐久36で対物3対光学3なのを考えると、耐久面だけ見ればジムとグフはほぼ互角となります。

 

リリー:でもシールドも無いから当たったらかなり不味い構成なので、頑張って避けます。そんな感じかなぁ。

GM:はいはい。では各々、自分のMSのカスタマイズを整備班にお願いして、翌日です。

ジン:一晩でやってくれたのか……大変だな整備班。

GM:宇宙世紀故致し方無し。(一同笑)
 

◆偵察任務……?◆
 

GM:さて、それでは翌朝。皆さんはジムに乗ってミデアに乗って、偵察に出陣します。ミデアは何機かあって、結構物資満載してるっぽいですな。ミデアは昼前には皆さんを乗せたまま地面に降ります。

クラフト:ふむ? 偵察では無いのか?

GM:途中……前回戦闘があった辺りに、簡易の前線基地を作るみたいですな。まぁ航空機の発着場とか、兵士の宿舎とか、簡易の格納庫とかくらいですが。あと簡易レーダーとか。

マサヒメ:まぁそこら辺は小生達が口を出せる事じゃないから、別に良いけどね。で、小生らのお仕事は?

GM:うん、現場指揮をとってるのはマドラス基地所属の大尉殿なんだけど、MSをあんまり信用していない感じです。『こんな人形が役に立つのか』みたいな感じで、偵察はこちらに任せて設営を手伝えとか言われてしまいますね。

マサヒメ:とりあえず常時失礼なクラフトと会話させていい相手じゃなさそうだね。

ジン:まぁ偵察はどう考えても、ジムより航空機やホバートラック(索敵車両)の方が向いてるからな。大尉殿の部隊がやってくれるならそれで良いさ。敬礼して、ジムで設営を手伝おう。

GM:はいはい。その間に航空機が何機か、北部に偵察に向かいますね。

マサヒメ:作業用のMSとか、有れば便利そうなんだけどねー……。

リリー:運ぶよー。超資材運ぶよー。戦うよりこういうお仕事の方が、役に立ってる感じがして良いよね!

GM:まぁ上手く細かい作業が出来たかを、器用度ボーナス+操縦技能で判定して貰って良いですか? 達成値次第で後の状況が多少変わります。

クラフト:ほう? 具体的な目標値は?

GM:内緒、とさせて頂きましょう。達成値合計次第で小成功、中成功、大成功と分けさせて頂いております。あ、低すぎると失敗も有り得ますからね?

ジン:わぁーい、嫌な予感しかしねー。(ダイスを振る)俺は達成値10だが。

クラフト:(ダイスを振る)んーと、4。(一同爆笑)

マサヒメ:(さばさばと)あ、この基地はもう駄目なんじゃないかな。(一同笑)

クラフト:いや、器用を使う判定なので、【鋭敏感覚】の使い捨て技能で振り直そう。(ダイスを振る)11か。

マサヒメ:(ダイスを振る)小生は8……。リリーは?

リリー:(ダイスを振る)11ですねー。合計は40かぁ。

GM:じゃあギリギリ中成功か。あ、バラしますと30未満で失敗。30〜39で小成功。40〜44で中成功。45以上で大成功でした。

マサヒメ:お、結構良いね。
 

 ちなみに全員の操縦値+器用度Bの合計は9。+8D6されるとして、この判定の期待値は37だったりします。
 そしてこの判定の成否は、どれだけ早く拠点を構築出来たかが決まり―――

 

GM:―――では、皆さんの努力もあって、拠点の設営が八割方出来た所です。昼過ぎから設営始まって、今は5時間後。夕方と言うところでしょうか。大尉殿も『土木作業用としてはすこぶる優秀だな』とご満悦のペース。

クラフト:うむ、なんか楽しくなって来た。(一同笑)

マサヒメ:それは良いけど、敵拠点の探索はどうなってるの?

GM:航空機による偵察は成果を上げていないようですな。ミノフスキー粒子の濃度やら、周囲の地形やらの問題もあるようです。密林とか。

マサヒメ:あぁ、この辺はそう言う地域なのか…。

クラフト:木材あるならキャンプファイヤーでも組むか。その辺から木材引っこ抜いて。(一同笑)

リリー:良いねー、終わったらやろっかー。(一同笑)

ジン:この馬鹿ども誰かどーにかしてくれない!?(笑)

GM/レーダー観測員:簡易レーダーの設置や簡易司令部の組み立てなども終わった所で―――簡易司令部から、声が飛びますね。 『レーダーに感あり! こ、これは……!?』

GM/大尉:『報告は正確にしろ! 何が起こった!?』

GM/レーダー観測員:『も、申し訳ありません! 敵反応複数……7,8、9……9機! MSが9機、この基地に向かっています!』

ジン:多いな!?

GM/通信士:あ、全部貴方達が相手するわけでは無いですよ? 『て、偵察中の航空機部隊から、予定時刻を10分過ぎても定期連絡がありません! これはまさか……』

リリー:ぎゃああ! あわわ、あわわ!? えらいこっちゃー!(一同笑)

マサヒメ:レーダー観測員、敵はどっちから!?

GM/レーダー観測員:『東から3機、西から3機です! 北からの3機は―――61式戦車部隊がそちらに向かっています!』 と、通信士は叫びます。

マサヒメ:……東は小生が受け持つ。残り3人で西を! 叫んでMSそっちに飛ばします! とにかく硬い小生が片方抑えてる間にもう片方制圧してくれ!

GM:はいはい。成功度が低かったら敵の動きも察知できなかったんですけど、成功具合が高くて良かったですね。とはいえ、既にかなりの至近距離まで接近されていますが。

クラフト:……陣形は整えられるのか?

GM:即座に反応したマサヒメさんだけ、基地の東側に出て良いです。他の方はダイスで適当に配置させて頂きましょう。まぁ、完全な不意打ちと言うわけではないので、御三方はちゃんと敵の方を向いてて良いですし、何かそれ以外のペナルティがあるわけでもありません。あと、大尉殿が連れて来た61式戦車が8台くらい居ましたが、それは北側の敵と戦闘に入ります。そっちは今のところは気にしないで下さい。

マサヒメ:他に味方はどうなってるのかな?

GM:あー、戦場真ん中に簡易司令部があるくらいですね。耐久度15、装甲2点くらいの建物ですので、上手く守って下さい。あと、その横にはミデア輸送機が。

マサヒメ:ええい、流石に簡易司令部だけあって脆い……!

クラフト:……これはいっそ、司令部をミデアに移した方が良いのと違うか? というか結構な戦力持って来てるけど、今あるミデアは1機だけなのか?

GM:メタな話しますと、沢山あっても処理が面倒ですし。まぁ何機もあったんですけど、大半は他の資材を持って来るためとかでマドラスに戻っていて、今ここにあるのは1機だけですね。

マサヒメ:くっ……大尉殿! その司令部は敵の攻撃を食らえばひとたまりもありません! 一旦ミデアの中に避難を! ミデアの装甲なら、そこよりも格段に頑丈です!

GM/大尉:『貴様、私に命令するのか!?』 という声が返ってきますが。

マサヒメ:そういうわけでは……っ!

クラフト:まぁ残るというなら残らせてやれ。この状況でそういう言葉が出てくる以上、自己責任だろう。

マサヒメ:ここで指揮官がやられたら不味いんじゃないのかな!?

クラフト:その場合、中尉階級であるジン隊長が指揮を引き継ぐ事になるだろうな。いっそその方が良い気がしているぞ、俺は。

ジン:好き勝手言ってるなオイ?!

リリー:あばばば、えらいこっちゃえらいこっちゃ……!

GM:まぁ説得するなら、知性ボーナスで判定して貰えます? 目標値は12です。

マサヒメ:(ダイスを振る)…くっ、9か……。

GM:では12−9で、3ラウンド目終了段階になったら大尉殿は渋々と移動してくれます。マサヒメさんの説得を切っ掛けに、大尉殿の周囲に居る兵も大尉殿を説得しようとしてくれますので。これはそれまでにかかる時間ね。

マサヒメ:うわ、3ラウンド目終わりまでかかるのか! それもう戦闘終わってるか死んでるんじゃないのかな大尉殿!?

GM:まぁそこら辺は上手くやって下さい。と、ここらで敵が基地からの視認範囲にまで入って来ますね。東側にサーベルとショットガンとシールドを装備したグフと、肩に大きなキャノンを装備したザク……兵器知識判定に成功したなら分かりますね。ザクキャノンが2機です。ザクキャノンは固定装備以外に、120mmマシンガンを装備しています。
 

・ザクキャノン。MS−06J型ことザクUJ型(=地上戦仕様)の改修機。
・肩部にキャノンを装備した支援機であり、シリーズ次第だがギレンの野望シリーズでは序盤の長射程機体と言う事もあって、お世話になる事が多い。

 

マサヒメ:小生の担当側がその配備か。グフだけは速攻で落とさんと不味いな……ヒートロッドは重量機の天敵だよ。

GM:で、西側にはザクUJ型が2機。どちらもクラッカーとマシンガン装備ですね。そしてグフが一機。これはグフなのにどーゆーわけか、バズーカ2本という装備です。見たところ、機体も射撃戦仕様ですね。

マサヒメ:うわぁ、一人しか思い浮かばない!(笑)

GM/エース君:うん、その予想通り、前回戦ったエースパイロット君らしき叫びが聞こえて来ます。 「はーっはっはっはっはぁ! 待っていたぜ連邦のMS! テメェらが偵察作戦にかこつけて、ノロノロとこんな場所に基地を作ろうとしていた事なんざ、俺様達にはお見通しよォ!!」

クラフト:……うん? 随分と情報が漏れてないか、これ。俺達がここに前線基地を作り始めてから行動開始したって感じの物言いでは無いぞ。

GM/エース君:「そしてぇ! この俺様仕様に改造されたこのグフがあればァ! テメェらなんざ物の数じゃないぜェ―――っ!!」 とか叫んでるエース君ですが、周囲のザクから喋り過ぎだと止められて不満そうに口を閉ざしますね。

マサヒメ:……意外と立場弱いんだね、エース君。

GM/エース君:「テメェらのせいで、別部隊の指揮下に組み入れられたんだよ! その雪辱まで含めて、ここで晴らしてやらぁ!!」 と、エース君は気炎を上げています。

ジン:あー……お前さんなんだかんだで、良い働きはしてると思うんだけどなぁ。こっちもお前さんに2機やられてるって言うし。

リリー:あばばあばば、えらいこっちゃー! えらいこっちゃー! そういえばこの人、私の仲間を撃墜して怪我させた人だったー!?

GM:ま、そんなわけで。今回の敵は以上の6機です。あ、エース君ともう一機のグフだけは『無理な回避行動』しますからご注意を。エース君は正式にパイロットデータが出来たので、それに従います。使い捨て技能は10点分取ってますよー。

マサヒメ:ええい、厄介な。

GM:あ、あとエース君の体力値は9あります。グフは体力6ですね。

ジン:エース君め、タフな……。

マサヒメ:でもその分知性低いよね絶対。(一同笑)

GM:知性は2ですね(笑)。感覚もこのレベルにしては低めで、5だったりします。また、普通グフの方は感覚6なので、行動的にはこっちが先です。他のMSは全員4です。

クラフト:となると行動順は、リリー→俺&マサヒメ→グフ→エース君→隊長→他の敵MSか。

マサヒメ:こっちはどうにか抑えるから、早めにそっちをどうにかしてね。頼んだよ!!
 

◆簡易拠点防衛戦◆
 

 

 現在の状況としてはこのような感じです。
 設営段階での判定に大成功まで行っていれば、PC側はある程度配置を決める余裕を得られたのですが、今回はダイスでのランダム配置。
 唯一、即座に反応して自分の向かう方向を決めたマサヒメだけは、自由配置となりました。

 敵は接近戦仕様のグフ+砲戦仕様のザクキャノン2機の東側と、ザク2機に加えてエース(笑)の乗るグフが居る西側。
 また、戦場中央には簡易司令部とミデアが鎮座しており、現場指揮官となる大尉殿はまだ司令部の中で駄々をこねていらっしゃいます。

▼ラウンド1▼

▽リリー機▽
  

リリー:えぇと、マサヒメさんが東側をどうにかしているうちにこっちを制圧しないといけないから……ここは速攻! 【突貫】で2マス前に出て、更に1マス前進してそこからビームガンをザクUJ型のBに撃ちます!(ダイスを振る)命中は9です!

GM/ジオン兵:(ダイスを振る)それなら同値で避けちゃってますね。 「くっ、情報通りか! こいつらビーム兵器をドライブしてやがる!」

リリー:うぅ、避けられてる。
 

▽クラフト機▽
 

クラフト:序盤から使い切りたくはないのだが、そうも言っていられんな。こちらも【突貫】で2マス余分に前進。その後で移動を組み合わせて、更に2歩。移動のみで終了だ。

ジン:初期位置が悪かったか……。

クラフト:突貫で追加移動しても届かないからな。
 

▽マサヒメ機▽
 

マサヒメ:さて、こちらか。他の面々と違って、こちらは既に射程内だからね。ビームライフルをグフに向けて、ぶっ放す! 外れたら通常行動でもう一発撃つよ!(ダイスを振る)命中は12……。

GM:(ダイスを振る)こちらは回避10ですね。体力を2点使って避けます。

マサヒメ:ええい、『無理な回避行動』が使える奴は強いなぁ。(ダイスを振る)もう一射は命中13! これならどうだ!?

GM:(ダイスを振る)回避10。体力を3点使って避けます!

マサヒメ:この、全力で機体を振り回して狙いを外してる……!

GM/ジオン兵:「連邦のMSが……! 機体と武器の性能だけで勝てると思うなよ!」 と、いうわけでそのままグフの反撃ですね!
 

 とはいえ、グフの行動は移動のみ。
 2マス前進で一気にマサヒメ機の懐に飛び込みます。
 
 東側で激戦が繰り広げられている一方、西側では―――
 
▽エース君▽

 

GM/エース君:さて、エース君は右手に280mmバズーカを、左手に240mmバズーカを構えてリリー機に向き直ります。 「さぁて、まずはテメェだァァァァ!!」 と、ロックオン攻撃で280mmバズーカで2発、【速射】で更に240mmバズーカで1発攻撃です。
 

・【速射】。一度だけ自分の持っている射撃武器一つに、速攻効果を付ける使い捨て技能。
・使えばこのエース君のように、分かり易く手数を増やして攻撃が出来る。

 

リリー:あばばばば、3連射!?

GM:(ダイスを振る)んーと、命中は280mmが14、17、240mmが10ですね。

ジン:命中高いなオイ!?

GM:正味、かなりの腕前のパイロットですからね。知性2だけど。(一同笑)

リリー:そ、その17に【フェイント機動】を使います。振り直してください!

GM:む。(ダイスを振る)……くっ、13まで落ちましたか。

リリー:……ほっ……。
 

・【フェイント機動】。敵の攻撃判定を振り直させる使い捨て特技。
 

リリー:(ダイスを振る)えーと、そっちの命中がこれで13、14、10だよね。こちらの回避が12、13、9。(一同爆笑)

ジン:全弾紙一重で当たってるやん!?(爆笑)

リリー:あわわわわ、全部体力を1点使って避けます! これで残り体力1!

GM/エース君:「避けるな!」

リリー:避けるわ!(爆笑)
 

▽ジン機▽
 

ジン:で、俺か。この位置からだとエース君だけしか狙えないが……体力が9もある奴を狙っても、当たる気しないんだよな。ここは確実に数を減らす為に、【突貫】で2マス前進してザクUのAにバズーカでロックオン射撃!(ダイスを振る)命中は17だ!

GM:うわ、バズーカのロックオン射撃って単発なんですけど命中がかなり上がるんですよね。(ダイスを振る)駄目です、雑魚ではそんなもん避けられません! シールドします!

ジン:よし、ダメージは23点だ!

GM/ジオン兵:うーん……3D6+11のダメージだと、小型シールド(18点まで止める)では止め切れない事が多いなぁ。シールドが砕かれて、本体にも大打撃です。って言うか残り耐久値1点。 「くそっ、火力が違うのか!?」

ジン:そこに速攻効果で速射型ビームガン!(ダイスを振る)命中は8か……。

GM:(ダイスを振る)それなら普通に避けました。

ジン:チッ、仕留めそこなった……。

GM:微妙だなー……残り耐久1のこのザク、どーしよっかなー。
 

▽ザク&ザクキャノン▽
 

GM/ジオン兵:よし、耐久1のザクAは撤退します。マップ端から逃げます。ザクBがそれを援護する為に、ジンのジムへと120mmマシンガンをロックオン攻撃でバラ撒きます。 「俺が抑える、お前は退け!」「……すまん、そうさせて貰う!」 とか言う声が。

ジン:あ、くそ。逃げられた!

クラフト:構うな。この状況では攻撃してくる敵の数を減らすことが先決だ。長期的に見れば撃墜するに越した事が無いのは事実だが、現状に限って言えば撃墜と離脱に然程の差は無い。

GM:ちなみにバラ撒かれたマシンガンの命中は10、8、12ですよー。

ジン:(ダイスを振る)……2発当たるが、シールドで捌く。くそ、マシンガンなら確実にシールドで止めれるが……。

リリー:そう何度も食らいたい物じゃないですねー。シールドも削れるし。

クラフト:なんという事でしょう、シールドの表面が抉れてチッパイロリィ軍曹の胸のように。(一同爆笑)

リリー:抉れてない!(笑) 流石に抉れてはいない!(笑)

GM:まぁ楽しそうな所悪いですけど、マサヒメ機に対してはザクキャノンが片方は平行移動して射撃位置を取りつつ、もう片方は通常行動2回で180mmキャノンを連射しますよ。合計3発!

マサヒメ:命中より手数を取ったか。……正解だよ、小生の機体は回避能力が低すぎるからね。

GM:(ダイスを振る)命中は12、12、10ですね! 食らえーっ!!

マサヒメ:(ダイスを振る)あ、駄目だ。全弾モロ食らい。体力使っての回避はヒートロッドに取っておきたいし……。シールド使っても期待値で吹っ飛ばされるからなぁ、キャノン。

GM:よっしゃ!(ダイスを振る)ダメージ21点、23点、20点!

マサヒメ:じゃあ3発ともに【脅威の装甲】で装甲を3倍(21点)にする。合計2点食らって、残り64点。(一同爆笑)

GM:クソかてぇ!?(爆笑)

リリー/ジオン兵:「な、なんだあれは!? 180mmキャノンの集中砲火が、全弾当たった筈だ!!」(爆笑)

クラフト/ジオン兵:「白い奴だ! あれが連邦の白い奴に違いない!」(一同爆笑)

マサヒメ:前回と言い今回と言い、小生酷い言われようだなぁ!?(爆笑)

GM:合計60点を越えるダメージを2点にまで抑え込んだ人に言われたくありません!(爆笑)
 

▼ラウンド2▼

 現状、マサヒメはどうにか集中砲火を受けながら、東側を抑え込んでいます。
 しかし防御系使い捨て技能を使い切ったので、厳しい状況。
 西側は一機撃退。割とPC側からは厳しい状況です。

▽リリー機▽
 

リリー:数を減らす、数を減らす……! ザクUのBに向けて、ロックオン射撃でビームガンを連射します!(ダイスを振る)命中は9と13です!

GM:それなら片方は――(ダイスを振る)無理でした。(一同笑) うぅん、仕方ない。シールドで受けます!

リリー:(ダイスを振る)ダメージ18と20! これでシールド壊して耐久残り1点まで追い込みましたよね。逃げます?

GM:……うーん、そうですね。Bも残り1点まで耐久が削られましたんで、Aと同じく逃げに入りましょう。どうやら彼らは、やられるまで戦えという命令は受けていないようですね。

リリー:なら、クラフトと隊長にこっち任せて、マサヒメさんの援護に行っていいかな? 向こう、一人じゃ厳しそうだし。

ジン:……そうだな、頼む。流石に集中攻撃を続けられたら、あのクソ硬いジムでも長くはもつまい。

リリー:ラジャ! では【高機動】を使って1マス移動しつつ、右戦場の方向に向き直ります!

マサヒメ:助かるよ。正直、3ラウンド目が終わるまで持つか否かは怪しい所だったからね……。

クラフト:となると―――
 

▽クラフト機▽
 

クラフト:御身の相手は俺だな。ではサクッと撃墜されてくれ。 と、いうわけで1マス前進して、速攻効果で速射型ビームガンをぶっ放す。(ダイスを振る)命中は11だ。

GM/エース君:回避できなかったんでシールドします。速射型の火力(3D6)では絶対にシールドは抜けませんよね。 「はっ、効くかよ! テメェは前回、俺様相手に突っかかって来やがった奴だな!?」

クラフト:む……すまん、御身……誰だっけ?(一同爆笑)

マサヒメ:ひどっ!?(爆笑)

クラフト:突っかかって来た……む、そうか。サラボナの奥地であった未開の部族のンゴゥドルフ君か? 久しぶりだな、あの金魚まだ大きくなっているのか?(一同爆笑)

ジン:え、挑発じゃなくてマジ忘れ!?(笑)

GM/エース君:「誰だそりゃ!? つーか、成程な。人違いか……クソ、似たようなマシンに乗りやがって!!」(一同爆笑)

マサヒメ:え、自分の方が人違いしたと思ったよこの馬鹿!?(笑)

リリー:うわぁ、馬鹿と馬鹿がいますよ! 馬鹿と馬鹿ですよ!!(一同爆笑)

クラフト:まぁ、誰だろうと構うまいよ。目の前に出てきた以上は敵で、敵は潰すだけだ。徹底的にな。 ―――さて、通常行動でビームジャベリンを投げるぞ。【猛攻】を重ねて(ダイスを振る)命中は19だな。

GM/エース君:む、それは……(ダイスを振る)回避は11ですが、流石に体力8点使って避けるわけにはいきませんね。シールドを使用。『特殊防御』でシールドを身代わりにダメージを無効化します!! 「甘ぇってんだよォ!!」
 

・『特殊防御』。一定のシールドに付いている特殊効果であり、シールド使用タイミングで宣言する事で発動。
・シールドを放棄する事で、ダメージが何点だろうが一発限り無効化する切り札。代わりに残りの使用回数に関わらず、シールドはそこで使えなくなる。
・イメージとしては切り離したシールドに、敵の攻撃が命中する感じらしい。GP−01がヴァルヴァロ戦でやったりしていた。

 

クラフト:切り札を切り札で潰された感じか……。

ジン:やっぱ強いな、特殊防御。4D10+10のジャベリンだろうが一発限りなら無効化されちまう。

クラフト:……仕方あるまい。奴は俺と隊長で抑えるしかないだろう。

ジン:……だな。貧乏籤な気がして来たぞ、こいつ普通に強い。
 

▽マサヒメ機▽
 

マサヒメ:さて、流石にタフさが売りの小生のジムとは言え、あんまりボコられるとヤバい。ここはド正面のグフは無視して、奥のザクキャノン2機に1発ずつビームライフルをブッパしよう。(ダイスを振る)命中は12と6ゾロ。片方は自動的成功だな!

GM:げっ!

マサヒメ:消し飛べオラァ!!(ダイスを振る)ダメージはAに13点、Bに30点! Bは吹っ飛んだね。Aは……だいぶ残ったか。あとは頭部バルカンを速攻効果でバラ撒いて、グフを牽制しておこう。(ダイスを振る)命中12か。

GM:大暴れですな……。回避は出来ないけど、バルカン(物理2D6点ダメージ)はダメージがそう多くないし、シールドは使いません。

マサヒメ:うん、ダメージは6点。 でもダメージが1点でも通れば、足止め効果が発生するよ! 更にここで【高機動】を宣言して1マス後退するから、これでヒートロッドは食らわない!

GM:え? あ、それがあった!!
 

・足止め効果。MS戦闘において、自分の行動が巡って来る前に敵から1点でもダメージを食らったMSは足止めされ、その敵に近付くような動きを取る事が出来なくなること。
・今回はマサヒメにダメージを食らったグフはマサヒメ機に接近するような移動が出来なくなる。
・尚、『無理な突撃機動』と呼ばれる行動(=体力を消費して足止め効果を無効化する)を行えば、その足止め効果を無視する事も可能。

 

ジン:これでそっちはどうにかなりそう……か? 近接戦に持ち込まれなければ、グフの攻撃は然程怖くは無さそうだし……。

クラフト:ごってごてに装甲化されたジムが、遠くのザクキャノンにビームライフルを連射して片方撃破した後、接近して来てるグフを頭部バルカンで牽制しながら全力ブーストで距離を取る、か。映像化して欲しいようなレベルの動きだな。(一同笑)

マサヒメ:アッハハハハハハ! タリホー、タリホー、タリホー! 遅い遅い遅い遅い、そんな動きで小生を捕まえるつもりかな!? 強引さが足りないよ色男達!!

リリー:うわー……援軍行きたくない感じのテンションになってるぅー。(一同笑)
 

▽グフ▽
 

GM/ジオン兵:体力使い切ってるから、無理な突撃機動も出来ん……。仕方ないので、グフはショットガンを連射します。 「幾ら頑丈なMSと言えど……この距離なら!」(ダイスを振る)2回撃って、命中は13とp6ゾロですね。

マサヒメ:避けれるわけが無いね。まぁ、シールドで防いでみよう。運が良ければ防げるはず……。

GM:(ダイスを振る)ダメージ、20点と17てーん。1回目でシールドは破損しますから、2回とも装甲だけで防いで下さい!

マサヒメ:げっ。では2発で23点か……。残り耐久値、41点。

リリー:私の機体なら、フツーに落ちてる攻撃を食らってこの余裕……。(一同笑)

ジン:比べるな、比べちゃいかん(笑)。
 

▽エース君▽
 

GM:さて、ここでエース君の番ですね。もう一度【速射】を重ねて、また両手のバズーカで一斉射撃します。対象は―――(ダイスを振る)あ、ダイスで決めたらジンに行った。280mmが命中15、14。240mmが8ですね。更に【高機動】で1マス下がって、接近されるのを避けます。

クラフト:近接戦を避けるグフなんて初めて見たぞ。(一同笑)

マサヒメ:ぶっちゃけ彼、グフを『装甲厚くて機動性も上がっただけのザク』としてしか運用してないよね。機体特性を有効活用する気皆無だよね(笑)。

ジン:いや、それでも十分強いんだがこいつ。俺もリリーの次くらいに回避が得意なんだが、最初の2発はまるで避けれる気がしない。(ダイスを振る)……回避達成値は10、11、14。2発目の回避を体力使って14にして、強引に2発まで避けた。当たった分はシールド!

GM:じゃ、当たった分のダメージは17点です。くそう、シールドで防がれてる。

ジン:くっそ、今度はこっちの反撃だな!? 目にモノ見せてやらぁ!!
 

▽ジン機▽
 

ジン:バズーカ構えてロックオン射撃! 盾も無い以上、これは防げまい!(ダイスを振る)――――1ゾロ!!(一同大爆笑)

一同:防ぐまでもねぇ!!(爆笑)

クラフト:おいしいな、隊長(笑)。

ジン:好きでやってるわけじゃねぇ!(笑)
 

 そして、残るはザク軍団の行動。
 残り耐久1のザクUは、この手番で撤退します。比較的ダメージの少なかったザクキャノンAは戦闘続行を選択。
 1マス前進し、マサヒメ機にキャノンを叩き込みますが、出目悪く17点ダメージ。実ダメージは10点に留まります。
 とはいえ、これで流石にマサヒメ機の耐久も半分を切ったのですが。
 

▼ラウンド3▼
 

 

GM:さて、第三ラウンドに入ったところで、臨時司令部からようやく動きがあります。具体的には周囲の説得で折れた大尉殿がミデアへの移動を選択しました。このラウンドの終わりには移動が完了します。

クラフト:まぁそれは割とどうでもいいのだが、北で戦っているという61式戦車の方はどうなっている?

GM:臨時司令部の通信士さん曰く、一進一退らしいですな。流石に61式戦車とはいえ、数が居るし。

ジン:ギレンの野望シリーズの基本だよな。連邦でやる時は、とにかく数でMSに対抗しろっての。

クラフト:同じ条件で戦う場合、倍から3倍程度の数が欲しい辺りも絶妙なバランスだな。

GM:まぁ状況としてはそんな感じですね。

マサヒメ:東側はこのままグフに接近されないように立ち回ればどうにかリリーの援軍までもつかな? って感じだね。

リリー:急ぐぜー。私超急ぐぜー。

クラフト:西側はエース君が強いからなぁ。体力も9点まるまる残ってるし、そう簡単には終わらなそうだ。
 

 と、言った感じの状況で始まる第3ラウンド。
 リリー機は全速前進(回避を捨てて全力でまっすぐ進む)で一気に3マス移動します。

 続く感覚6の手番で行動が回ってきたクラフトも全速前進。
 こちらはエース君相手に白兵距離にまで踏み込み、ついでに速攻効果で速射型ビームガンを撃ちますが、出目悪く回避されます。
 
 そして、東側を支えているマサヒメの手番。
 
▽マサヒメ機▽

 

マサヒメ:まずは数を減らす意味で、ザクキャノンにビームライフルと行こうか。(ダイスを振る)命中13。当たったらダメージ20だね。これで撃墜スコア2つ目。更に速攻効果でグフにバルカンをバラ撒き、更に100mmマシンガンも通常行動で撃つ。

ジン:なんか東側でめっさ弾幕バラ撒いてる奴が居るんだが。(一同笑)

マサヒメ:(ダイスを振る)バルカンの出目が11で、マシンガンの出目が4……逆ならいいのに。命中はバルカンが15で、マシンガンが9だね。

GM:(ダイスを振る)バルカンの回避の出目が6ゾロで、マシンガンの回避の出目が4。逆ならいいのに。(一同笑)

リリー:って事はマシンガンは当たったと(笑)。

GM:良いんですよ、シールドしますから。マシンガンの火力なら小型シールド(18点まで止める)でもそう簡単には壊せな―――

マサヒメ:(ダイスを振る)あ、3D6+4で20点。(一同爆笑)

GM―――い、と思ってる時機が私にもありました。シールド壊れた上に耐久値に16点食らって、残り耐久値14です。(一同笑) つーか何このマサヒメさん無双!?(爆笑)

リリー:これ私が助けに行かなくても良いんじゃないかな(笑)。

マサヒメ:うーむ、我ながらここまで上手く抑え込めるとは。

ジン:むしろさぁ、こっちのが苦戦してるよね絶対。

クラフト:そうだな。エース君、実は十分にエース級だからな。

GM:ええい、まだだ、まだ終わらんよ!
 

 ―――と、叫びながらショットガンを撃ちまくる(ちなみにこれで弾切れ)グフ。
 マサヒメ機に1発当てますが、もう1発は体力を使って回避されます。

 

マサヒメ:10点実ダメージ食らって、残り21点。小生まだ戦える!

リリー:これ私助けに行く必要あるのかな。今からでも取って返して、エース君戦線に加勢した方が良いんじゃない?(一同笑)
 

▽エース君▽
 

クラフト:で、次はそのエース君の手番なわけだが……。

GM/エース君:そですね、クラフト機に近付かれましたが、クラフト機の大型シールドを破壊できる武器も無いし、かと言って接近戦やるにも苦手分野だしなぁ……。まぁ仕方ない。逃げを打つ気は無いので、シールドを削る目的で、指マシンガン(固定武装)でロックオン射撃を仕掛けます。 「オラオラオラオラァ! 近付かれたからって怯む俺様じゃねぇぞォ!」 (ダイスを振る)えーと、11、10、12ですね。

クラフト:全速前進でペナルティを食らってるからな……。(ダイスを振る)駄目だな、2発はシールドで受けよう。1発は機体で受ける。シールドの使用回数は1回だけでも残しておきたい。あるだけで、バズーカ(威力)かマシンガン(手数)かの選択で、GMが勝手に悩んでくれるだろう。

GM:むむ。では2発はシールドで止められますが、機体で受けた分のダメージは14です。

クラフト:11点抜けて、残り25か。……まだまだ!
 

▽ジン機▽
 

ジン:で、俺か。今度こそエース君に向けてロックオンバズーカを叩き込むぞ。(ダイスを振る)命中は15!

GM:(ダイスを振る)えーと、体力4点消費して避けます。

ジン:あかん、こっちは千日手だ! 助けてマサヒメ!!(一同爆笑)

マサヒメ:……小生さぁ、最初こっち引き付けるから、それ終わったら助けに来てって言ってた筈なんだけど……。何で小生が助け求められる側になってんの!?(爆笑)

GM/通信士:まだバランス調整中とはいえ、頑張ってるなぁエース君。ともあれ、第三ラウンド終了。ここでミデアに司令部の面々が移動し終わるのですが、ミデアに移動したオペレーターが叫びます。 「え……!? さっき司令部を出た時には交戦中という話だったのに……北側で交戦している61式戦車群の応答が無い!?」

マサヒメ:うぅわ、小生マジ嫌な予感しかしないんだけど。何があったの!? ここから見える!?

GM:残念ながら見えませんね。さて、それでは第四ラウンドですよー!
 

▼ラウンド4▼
 

 状況が若干きな臭くなりつつも、ラウンド4です。
 リリーはどう動こうか迷い、ひとしきりオロオロした後で、予定通りマサヒメの援護に向かうために全速前進。
 しかし続くマサヒメは―――
 
▽マサヒメ機▽
 

マサヒメ:じゃあ、ここでロックオン射撃で最後のビームライフルをグフに叩き込みます。(ダイスを振る)んーと、命中14。

GM:避けられるかァァァァ!(ダイスを振る)駄目、食らった!

マサヒメ:じゃあダメージ31点ね。あれこれオーバーキル?

GM:い、一応脱出判定には成功しましたよ!?
 

 このルール、MSは撃破されても耐久値が−15以下にならない限り、機体の爆発に巻き込まれるようなことは無く安全に脱出できます。
 また、−15以下になった場合も脱出ロールに成功すれば死なずに済みます。

 グフはこの場合、耐久が−15以下になったのでパイロットは見事に脱出判定をする羽目になりました。無事でしたが。
 

マサヒメ:まぁ、こっちはこれで片付いたね。

リリー:あれー、私一生懸命援護にかけつけたのに(笑)。

マサヒメ:それは……ごめん(笑)。

クラフト:そちらはそれで良いとして、問題はこっちだな。エース君を倒し切れるか……。
 

▽クラフト機▽
 

クラフト:まぁ、考えていても仕方が無いか。ビームサーベルで斬りかかるぞ。ロックオン攻撃はせず、通常行動で2回斬る。(ダイスを振る)命中は16と15!

GM/エース君:ええい、ただでさえ白兵攻撃は命中補正が高いのに、クラフトさんの白兵能力と相まってかなり洒落にならん命中が出てる! 「俺様をォ、舐めンじゃねぇぞ連邦兵がァ!!」(ダイスを振る)あ、1回は体力限界まで使えば避けれる! 1発避けます!

クラフト:ではダメージ、【光学】の18点だな。更に速射型ビームガンを速攻効果で叩き込んで、こちらは当たって14点!

GM/エース君:うわ、グフが一瞬で半壊してます。 「テメェ! 俺様のハイパーブリリアントグフに何て事を!」(一同笑)

マサヒメ:うわぁ、頭悪そうな名前!(笑)

クラフト:ふっ、俺のスペシャルデラックスジムの敵では無いな。

マサヒメ:って、同レベルか!?(一同爆笑)
 

▽エース君▽
 

GM:まぁ、怒りのエース君は眼前のクラフト機に……うーん、盾も使用回数残っている現状、バズーカ撃っても倒せる気しないし、ロックオン攻撃で命中上げてヒートロッド伸ばします。食らえグフ触手!(ダイスを振る)あれ、6ゾロ!?

クラフト:なに!? それは避けられん……本来は格闘ならばかなりの確率で避けれるのだが。
 

 格闘攻撃に対する回避は、回避値では無く格闘値で行います。
 また、対格闘武器ならば自身が持っている白兵武器で斬り払う事も可能であり、その場合は使う白兵武器の命中補正を加算できます。
 つまりはクラフトは対白兵攻撃にはめっぽう強いのですが……流石に6ゾロ相手ではどうしようもありません。

 

GM:よっしゃー! ダメージは2D10+9点、しかも装甲関係無しの素通しだー! 強いぞー! カッコ良いぞー!

クラフト:まぁ、25点残っているからな……流石に1撃では、

GM:(ダイスを振る)27点。(一同爆笑)

クラフト:……まぁ、落ちる時は落ちる。(一同爆笑)

マサヒメ:ちょっとぉぉぉぉ!?(爆笑)

GM/エース君:「ふぅーははははぁ! 流石はエースの俺様! やっべコレ俺様昇進フラグじゃね!? 赤い彗星越えちゃうんじゃね!?」(一同爆笑)

ジン:ちょ、調子に乗ってやがる……!(爆笑) では、その調子に乗っているエース君相手に速射型ビームガンをロックオンで叩き込んでやる!
 

▽ジン機▽
 

ジン:(ダイスを振る)んーと、3発とも当たった。ダメージは13点が2回と16点。9D6で42点とか言ってるんだけど。(一同笑)

マサヒメ:……エース君の機体って、残り耐久何点だっけ?(笑)

GM:4点です。光学装甲は2点で、合計36点抜けて……あれこれ死んだ?
 

 ロックオン攻撃で複数回纏めて攻撃した場合、途中で敵を撃破しても、そこで攻撃を止めることはできません。
 1発目で耐久が0以下になっても、2発目以降も当たり続けるわけです。
 そして脱出判定の目標値は、−15を超過して与えられたダメージ分。

 この場合、エース君のグフの耐久は−32まで行ってしまったので、脱出判定の目標値は17。
 判定の基準値は『パイロットレベル+体力ボーナス』が基準なので、Lv6であるエース君をしても基準値は9。
 半々以上で死ぬのですが―――

 

GM:(ダイスを振る)あ、出目11。すぽーんとコクピットから飛び出して脱出します。(一同爆笑)

一同:すぽーん!?(爆笑)

リリー:コクピットって相当高い位置にありませんか?!(笑)

GM:え、えーと、なんだろう。爆発するグフを尻目に、コクピットから飛び出した先にたまたまクッションになるような野戦用シートでも転がってたんでしょうか(笑)。

ジン:ええい、ダイ・ハードみたいなアクションをしおって!(笑)

マサヒメ:まぁ多少突っ込み所満載ではあるけど、これで現状出て来た敵は全員撃破か撃退を完了した、と。何か起こる? なんか北で動きがあったみたいな話があったけど。

GM:そうですね。ではここで、灰色に塗装されたグフが【登場】で戦場マップ北部に出現して、【高機動】と【突貫】で一気に仮設司令部に肉薄して、指マシンガンで仮設司令部を潰します。

マサヒメ:……へっ!?

GM/???:「―――司令部ががら空きだ。貰ったぞ!!」 と叫んで、司令部をズタズタにするのですが……間一髪、司令部の人員はミデアに移動が終わってますからね。それで、それを見た大尉殿が恐慌を来たして、撤退を叫びます。

GM/大尉殿:「ひっ……!? ま、不味い! 逃げろ、逃げるんだ! 早くミデアを出せ、役立たずが!! 総員、この基地は放棄して撤退しろ!」

クラフト:(即座に)隊長、すまんが俺を拾ってくれ。マサヒメ、リリー、大尉殿のお墨付きも出た。とっとと逃げるぞ。

マサヒメ:あ、う、うーん……確かにミデアは小生らを拾ってくれなさそうだしなぁ。っていうかミデアこれ、無事発進できるの!?

クラフト:望み薄だな。眼前にまで見るだにエース臭いグフに接近されて、しかもこれから離陸だ。だがまぁ、ミデアが殴られている隙に俺達が逃げることは不可能ではないだろう。

リリー:え、それ、良いの?

クラフト:……仮にこの灰色がエース君と同格だとして、だ。ビームライフルを撃ち切った上に耐久が限界のマサヒメを抱えた現状で勝てるか? しかも俺に至っては失機者だぞ。

GM/???:ものっそい冷徹な判断ですが、正解ですね。灰色の機体は離陸しようとするミデアを見て、そちらに攻撃対象を切り替えます。 「チッ……司令部は空だったか。だが、逃がさん!」 という具合に。あ、ちなみに北で61式戦車の群れが一気にやられたのは、途中まで互角だった所に彼が援軍として入ってきたからです。あ、折角だから雑学+知性ボーナスで判定して貰えます? 主に知名度判定的な意味で。

マサヒメ:……小生の13が最大だが。

GM:十分ですね。“灰色の虎”などと呼称されるジオンのエース、ハンス・ギャレット・アンダーソン大尉という名前が思い浮かびます。ドズル・ザビ中将の部下で、先日までアフリカ戦線で戦っていた人物です。ちなみにオリジナル。

クラフト:おぉ、ライバル枠か。

マサヒメ:……ねぇ、GM。ちなみにそこら辺を歩いてるエース君の知名度は?(一同笑)

GM:え、いやぁ……この人、NPC用キャラクターシートにも名前『エース君』って書いてるから、設定も何も無いんだよなぁ。(一同爆笑)

ジン:無いのかよ!?(爆笑)

GM:本来なら2,3話限りの使い捨て敵ボスの予定だったんだけど、キャラが立ち過ぎてどうしようか悩んでる。あ、ちなみに彼、自分より目立ってる人が嫌いなんで、ハンス大尉に向けてブーイング飛ばしてます。(一同爆笑)

ジン:……うん、とりあえずエース君は放置!(笑) 一応ジムのコンピューターは戦闘記録とかも取ってるだろうし、これ以上どうしようもない状況なのもその記録から分かるだろ。ここは撤退するぞ! とりあえずクラフト機のコクピットに手を差し出すぞ。

クラフト:じゃあ、コクピットから出て隊長のジムの手に飛び乗る。判定とか要るか?

GM:あー、そうですね。体力B+運動系のそれっぽいスキルで判定して下さい。目標値9で良いですよ。
 

 ……本来であれば、『判定無くても良いよ』と言うべきかも知れない場面でした。
 この対応が、あんな悲劇を招くとは―――

 

クラフト:(ダイスを振る)達成値8。あ、落ちたわ俺。

GM:……え?

マサヒメ:ちょ、ま、クラフトぉぉぉぉ!!?(爆笑)

GM:え、あれ、えーと!?

クラフト:……仕方ない。俺は置いて行ってくれ、隊長。

ジン:……まぁ、そうだよなこの状況だと。仕方ない、リリー、マサヒメ、引くぞ!!

リリー:え、えぇー!?

マサヒメ:……くっ! 断腸の思いで、素早く機体を翻して逃げに入ります!(でも爆笑)

GM:え、あれぇー!?(爆笑) 何この展開、予想外!(笑)

マサヒメ:……結局どうなるの、これ?(笑)

GM:……え、えーと……ジン隊長のジムに飛び移るのに失敗して、地面に落ちて気絶したクラフトさん。そして他の面々は素早い決断もあって脱出に成功。そしてミデアに乗っていた大尉殿は、ハンス大尉がミデアに向けて銃を向けたので降伏……します。うん。

クラフト:では俺と大尉殿含めた司令部の面々は捕虜になる、ということか。

GM:そ、そうですね。あと、北部で戦っていた戦車隊の生き残りやら、逃げ遅れた基地の人員もそうなるでしょう。

ジン:くそっ……生きてろよ、クラフト! とか叫びつつ、思い切り逃げてます(笑)。

GM:……あるぇー!?(爆笑) ちょ、ちょっと待って、どうしてこうなった!?(爆笑)

マサヒメ:あっはははははは! あっはははははははは!!(腹抱えて大爆笑)

リリー:まさか2話目にて、こんな事が起ころうとは……(笑)。
 

 ―――かくて。
 ちょっとした(ただし重大な)GMの判断ミスから、『撤退戦に移行した戦場で、味方の機体に飛び移り損ねる』という致命的な失敗をしたクラフト、敵の捕虜に。
 
 GMの予定ではこの後、撤退したPC達が持ち帰った情報(幾パターンかそこに至るまでの流れは考えてあった)から、ジオンの戦力が予想以上に大きい事が判明→マドラス基地周辺でオデッサに先駆けた大規模戦闘だぜ! と言う流れを考えており、シナリオも作っていた(というか、2話終了後そのまま3話もプレイする予定だった)のですが―――。

 

GM:ちょっと待って、このまま3話に行くの無し! 次までちょっと考えさせて!!(一同大爆笑)
 

 ……大幅なシナリオ予定崩壊から、大変な修正を強いられる事に成ったのでした。
 TRPGではよくあることとはいえ、やっちゃった感漂う第二話でした。

―――続く

inserted by FC2 system